JPH1095766A - アセトアミド誘導体、及びその用途 - Google Patents

アセトアミド誘導体、及びその用途

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JPH1095766A
JPH1095766A JP24759496A JP24759496A JPH1095766A JP H1095766 A JPH1095766 A JP H1095766A JP 24759496 A JP24759496 A JP 24759496A JP 24759496 A JP24759496 A JP 24759496A JP H1095766 A JPH1095766 A JP H1095766A
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JP
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diisopropylphenyl
acetamide
dihydro
mmol
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Application number
JP24759496A
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English (en)
Inventor
Tomoo Suzuki
智雄 鈴木
Satoshi Tashimo
聡 田下
Masahiro Fuchigami
昌弘 渕上
Koji Maeda
宏治 前田
Noriyasu Katou
憲泰 加藤
Hiromoto Kimura
浩基 木村
Katsushi Yamaguchi
勝士 山口
Takahiko Mitani
隆彦 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Original Assignee
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動脈硬化症及び高コレステロール血症の予
防、治療に有用なアセトアミド誘導体を提供する。 【解決手段】 一般式 (I) 【化1】 (式中、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキ
ル基、又は低級アルコキシ基を意味し、X は単結合、
O、S、-CH=CH-、-N=CH-、又は基 【化2】 を意味し、Y は単結合、>C=O、又は >CH-R3 を意味し、
R3 は低級アルキル基を意味し、m は 0 から 4 の整数
を意味し、n は 0 又は 1 を意味する)にて示される化
合物であり、ラセミ体、立体化学的異性体及びその無毒
性塩をも含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強力なアシル Co-
A:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT) 阻
害作用を有し、血中コレステロールの低下、動脈硬化の
治療及び防止に有効な新規のアセトアミド誘導体に係
る。
【0002】
【従来の技術】動脈硬化症は脳梗塞、心筋梗塞などの虚
血性障害を引き起こす重要な疾患であり、先進諸国にお
ける死亡原因の上位を占めている。動脈硬化症は慢性的
な血管内皮細胞の障害であるが、その発症と進展には高
脂血症、LDL の変性、単球の接着及び進入、マクロファ
ージの生成と泡沫化などが関わっている。ACAT は各臓
器においてコレステロールをエステル化することによ
り、腸管におけるコレステロールの吸収、肝臓における
コレステロールの蓄積、血管内皮細胞下でのマクロファ
ージの変性 LDL 取り込みにおける泡沫化等に関わって
おり、ACAT を阻害することは、高脂血症及び動脈硬化
症の治療及び防止につながる。
【0003】従来の ACAT 阻害剤はアミド誘導体 (例え
ば特開平 3 - 218340 号公報)、ウレア誘導体 (例えば
特開平 5 - 92950 号公報)、イミダゾール誘導体 (例え
ばWO 91/18885) 等に分類することができる。
【0004】現在まで知られているアセトアミド誘導体
は環状化合物の C と結合したものがある (特開平 5 -
194475 号公報)。 式 (II)
【化3】 また N と結合したアセトアミド誘導体では下記のもの
が知られている (特開平 3 - 148247 号公報)。 式 (III)
【化4】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
従来の技術よりも強力な ACAT 阻害作用を有し、殊に動
脈硬化症に有効性の高いアセトアミド誘導体を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは動脈硬化症
に有効性の高いアセトアミド誘導体を開発すべく、鋭意
研究を重ねた結果、上記課題を解決するために、一般式
(I)
【化5】 (式中、R1、R2 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキ
ル基、又は低級アルコキシ基を意味し、X は単結合、
O、S、-CH=CH-、-N=CH-、又は基
【化6】 を意味し、Y は単結合、>C=O、又は >CH-R3 を意味し、
R3 は低級アルキル基を意味し、m は 0 から 4 の整数
を意味し、n は 0 又は 1 を意味する)にて示される化
合物であり、ラセミ体、立体化学的異性体及びその無毒
性塩をも含む、アセトアミド誘導体を見い出すに至っ
た。
【0006】前記一般式 (I) において、ハロゲン原子
とは弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を意味す
る。低級アルキル基とはメチル基、エチル基、n-プロピ
ル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、te
rt-ブチル基等を意味する。低級アルコキシ基とはメト
キシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ
基等を意味する。
【0007】本願発明による化合物はアセトアミド誘導
体の 2 位に環状アミノ基の N が結合した構造を有して
いるが、「従来の技術」の項において紹介した文献に
は、このような構造を有する化合物は開示されていな
い。
【0008】本発明の化合物は、種々の方法により製造
することができ、特に限定されるものではないが、例え
ば、以下の諸ルートにより合成することができる。 ルート 1
【化7】 (上記式中、R1、R2 は水素原子、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基、又は低級アルコキシ基を意味し、X1 は単結
合、O、S、-N=CH- を意味し、Y は単結合、>C=O、又は
>CH-R3 を意味し、R3 は低級アルキル基を意味し、Z は
ハロゲン原子を意味し、m は 0 から 4 の整数を意味
し、n は 0 又は 1 を意味する)
【0009】ルート 1 の方法をさらに詳しく説明す
る。ルート 1 における原料化合物の配合モル比は (I
V):(V) = 1:2 から 2:1程度である。反応は溶媒の存
在下、又は非存在下において -70 - +150℃ 程度の温度
で実施することができる。溶媒としては、トルエン、ベ
ンゼン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、N,N-ジメチルホルムアミド (DMF)、N,N-ジメチ
ルアセトアミド、エチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、アセトニトリル、ヘキサン及びこれらの混合溶
媒を用いる事が出来る。反応試薬としては、炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等の無機塩基、トリエチルアミ
ン、ピリジン等の有機塩基、水素化ナトリウム、リチウ
ムジイソプロピルアミド (LDA) 等の金属試薬、沃化ナ
トリウム、臭化ナトリウムなどの無機塩類等を用いるこ
とができる。得られた反応混合物からの目的物の分離及
び精製は濾過、濃縮、抽出、カラムクロマトグラフィ
ー、蒸留、再結晶などの自体周知の操作により行うこと
ができる。
【0010】ルート 2
【化8】 (上記式中、R1、R2 は水素原子、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基、又は低級アルコキシ基を意味し、X2 は単結
合を意味し、X3 は -CH=CH-、又は基
【化9】 を意味し、Y は単結合、又は >C=O を意味し、m は 0
から 4 の整数を意味し、n は 0 又は 1 を意味する)
【0011】ルート 2 の方法をさらに詳しく説明す
る。ルート 2 はルート 1 にて得られた化合物 (Ia) の
一部である化合物 (Ib) を更に化合物 (Ic) に変換する
反応であり、脱水素反応と置換反応を含む。脱水素反応
は、溶媒の存在下、又は非存在化において、0℃ - 200
℃ 程度の温度で実施することができる。溶媒としては
ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキサン、クロロホ
ルム等を用いることができる。脱水素剤としては 2,3-
ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン (DDQ) 等を
用いることができる。置換反応は、溶媒の存在下、又は
非存在下において、-70℃ - +150℃ 程度の温度で実施
することができ、溶媒としてはメタノール、エタノール
等を用いることができる。反応試薬としては 3,5-ジ(te
rt-ブチル)-4-ヒドロキシベンズアルデヒドを化合物 (I
b)に対して配合モル比 1:1 から 1:5 程度である。添
加剤としてピペリジン等を加えることができる。得られ
た反応混合物からの目的化合物の分離及び精製はルート
1 と同様に行うことが可能である。
【0012】本発明化合物及びその無毒性塩は強力な A
CAT 阻害作用を有しているため、高脂血症、動脈硬化症
等に有用である。
【0013】
【医薬とする場合の剤型及び投与量】本発明化合物及び
その無毒性塩を治療目的で使用するためには、各化合
物、及びその無毒性塩を有効成分とし、経口または非経
口により投与される。投与量は症状、年齢、性別、体
重、投与形態等により異なるが、例えば成人に経口的に
投与する場合には、通常 1 日量は 0.1 - 1000mg であ
る。
【0014】本発明化合物及びその無毒性塩を製剤化す
るための剤型に制限はなく、錠剤、丸剤、カプセル剤、
散剤、顆粒剤等の固形剤、溶液、懸濁液、乳剤などの液
状製剤を経口的に、静脈内、筋肉内、皮下などの注射
剤、坐剤、調布剤などを非経口的に使用することができ
る。
【0015】固形剤になす場合には澱粉、乳糖、グルコ
ース、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、
カルボキシメチルセルロースなどの賦形剤を用いること
ができ、必要であれば滑沢剤、崩壊剤、被覆剤、着色剤
なども使用することができる。注射剤、及び液状製剤に
なす場合には安定化剤、溶液助剤、懸濁化剤、乳化剤、
緩衝剤、保存剤などを含有していることができる。
【0016】
【実施例等】次に、製造例、薬理試験例、及び製剤例に
ついて本発明をさらに詳細に且つ具体的に説明する
【0017】製造例1 [3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプ
ロピルフェニル)-1(2H)-キノリンアセトアミドの製造] 1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミ
ド 2.0g (7.91mmol)、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン
2.1g (15.8mmol)、炭酸カリウム 2.2g(16.0mmol)及び沃
化ナトリウム (20mg) をトルエン (80ml) に懸濁し、1
日間還流撹拌した。生じた析出物は濾過にて除去し、濾
液を減圧下濃縮した。得られた濃縮液をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー (展開溶媒:ジクロロメタン) に
て分取精製し、所望化合物 320mg (11.4%) を無色結晶
として得た。 融点: 147 - 148℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 350(M+), 146(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.16 (12H, d, J=7Hz), 2.05 - 2.14 (2H, m), 2.86 (2H, t, J=6Hz), 2.94 - 3.04 (2H, m), 3.47 (2H, t, J=6Hz), 4.01 (2H, s), 6.67 - 6.77 (2H, m), 7.02 - 7.30 (5H, m), 7.94 (1H, brs).
【0018】製造例 2 [3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプ
ロピルフェニル)-2(1H)-イソキノリンアセトアミドの製
造] 1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミ
ド 232mg(0.917mmol)、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノ
リン 122mg (0.917mmol)、炭酸カリウム 54.6mg(0.395m
mol) 及び沃化ナトリウム (4mg) をトルエン (7.0ml)
に加え、22 時間還流撹拌した。生じた析出物は濾過に
て除去し、濾液を食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥後、溶液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー (展開溶媒:ジクロロメタン) にて
分取精製することにより、所望化合物 190mg (59.2%)
を無色結晶として得た。 融点: 125 - 126℃ Mass スペクトル (CI/DI)m/z: 351(M+), 73(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.20 (12H, d, J=7Hz), 2.95 - 3.09 (6H, m), 3.40 (2H, s), 3.89 (2H, s), 7.05 - 7.30 (7H, m), 8.67 (1H, brs).
【0019】製造例 3 [2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプ
ロピルフェニル)-1H-インドール-1-アセトアミドの製
造] 1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミ
ド 1.40g (5.58mmol)、インドリン 1.00g (8.39mmol)、
炭酸カリウム 1.26g (9.12mmol) 及び沃化ナトリウム
(41.8mg) をトルエン (40ml) に加え、17 時間還流撹拌
した。得られた溶液を水及び食塩水にて洗浄し、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後、溶液を減圧下濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒:n-ヘキサン
-エーテル) にて分取精製し、n-ヘキサン-ジクロロメタ
ンで結晶化することにより所望化合物 959mg (51.5%)
を無色結晶として得た。 融点: 163 - 165℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 336(M+), 132(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.20 (12H, d, J=7Hz), 2.95 - 3.15 (2H, m), 3.12 (2H, t, J=8Hz), 3.61 (2H, t, J=8Hz), 3.89 (2H, s), 6.63 (1H, d, J=8Hz), 6.85 (1H, t, J=8Hz), 7.16 - 7.29 (5H, m), 8.23 (1H, brs).
【0020】製造例 4 [2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプ
ロピルフェニル)-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-4
-アセトアミドの製造] 60%-水素化ナトリウム 268mg (6.7mmol) を DMF 10ml
に懸濁し、0℃ にて 2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-
オン 1.00g (6.7mmol) を加え、30 分間 15℃ で撹拌し
た。別途、1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)
アセトアミド 1.7g(6.7mmol) を DMF 15ml に溶解した
溶液を調製し、2℃ にて上記懸濁液に滴下した。室温に
て 1.5 時間撹拌した後、生じた析出物を濾過にて除去
し、溶液にジクロロメタンを添加し、食塩水で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。得ら
れた濃縮液をエタノールにて再結晶し、所望化合物 1.0
5g(42.8%) を無色結晶として得た。 融点: 232 - 233℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 366(M+), 204(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.08 (12H, d, J=7Hz), 2.85 (2H, sept, J=7Hz), 4.72 (2H, s), 4.78 (2H, s), 7.05 - 7.14 (5H, m), 7.25 - 7.34 (2H, m), 7.44 (1H, brs).
【0021】製造例 5 [2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプ
ロピルフェニル)-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾチアジン-4-
アセトアミドの製造] 60%-水素化ナトリウム 242mg (6.05mmol) を DMF 15ml
に懸濁し、0℃ にて 2H-1,4-ベンゾチアジン-3(4H)-オ
ン 1.00g (6.05mmol) を加え、30 分間室温で撹拌し
た。別途、1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)
アセトアミド 1.53g(6.05mmol) を DMF 10ml に溶解し
た溶液を調製し、0℃ にて上記懸濁液に滴下し、室温に
て 30 分間撹拌混合した。次いでその溶液を氷水 400ml
中に注ぎ、析出固体を濾取した。得られた固体をエタ
ノールにて再結晶し、所望化合物1.28g (55.3%) を無色
結晶として得た。 融点: 249 - 250℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 382(M+), 204(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.08 (12H, d, J=7Hz), 2.79 (2H, sept, J=7Hz), 3.52 (2H, s), 4.86 (2H, s), 7.10 - 7.15 (3H, m), 7.24 - 7.35 (2H, m), 7.41 - 7.50 (3H, m).
【0022】製造例 6 [6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-N-
(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-オキソ-1(2H)-キノリ
ンアセトアミドの製造] 60%-水素化ナトリウム 242mg (6.05mmol) を DMF 15ml
に懸濁し、0℃ にて 6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-3-オキ
ソ-1(2H)-キノリン 1.00g (6.05mmol) を加え、30 分間
室温で撹拌した。別途、1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピ
ルフェニル)アセトアミド 1.54g (6.05mmol) を DMF 10
ml に溶解した溶液を調製し、上記懸濁液に0℃ にて滴
下した。その後、室温にて 1 時間撹拌した後、氷水 40
0ml 中に注ぎ、析出固体を濾取した。得られた固体をジ
クロロメタン-n-ヘキサンにて結晶化し、所望化合物 1.
68g (72.6%) を無色結晶として得た。 融点: 219 - 220℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 382(M+), 204(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.09 (12H, d, J=7Hz), 2.73 - 2.79 (2H, m), 2.84 - 2.92 (2H, m), 2.96 - 3.01 (2H, m), 4.71 (2H, brs), 6.93 - 7.41 (6H, m), 7.80 (1H, brs).
【0023】製造例 7 [2,3,4,5-テトラヒドロ-N-(2,6-
ジイソプロピルフェニル)-1H-1-ベンゾアゼピン-1-アセ
トアミドの製造] 1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミ
ド 341mg (1.35mmol)、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベ
ンゾアゼピン 198mg (1.35mmol)、炭酸カリウム186 mg
(1.35mmol) 及び沃化ナトリウム 10mg をトルエン 5ml
に加え、16 時間還流撹拌した。その反応混合物に酢酸
エチルを添加し、食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥した後、その溶液を減圧下濃縮し、得られた
濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶
媒:n-ヘキサン-酢酸エチル) にて分取精製し、所望化
合物 93mg (18.9%) を無色結晶として得た。 融点: 204 - 205℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 364(M+), 160(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.08 (12H, d, J=7Hz), 1.63 - 1.74 (2H, m), 1.85 - 1.95 (2H, m), 2.75 (2H, sept, J=7Hz), 2.83 - 2.88 (2H, m), 3.10 - 3.15 (2H, m), 4.08 (2H, s), 6.96 - 7.26 (7H, m), 8.06 (1H, brs).
【0024】製造例 8 [2,3,4,5-テトラヒドロ-N-(2, 6
-ジイソプロピルフェニル)-7-メトキシ-1H-1-ベンゾア
ゼピン-1-アセトアミドの製造] 1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミ
ド 286mg (1.13mmol)、2,3,4,5-テトラヒドロ-7-メトキ
シ-1H-1-ベンゾアゼピン 200mg (1.13mmol)、炭酸カリ
ウム 156mg (1.13mmol) 及び沃化ナトリウム 8.5mg を
トルエン 5.0ml に加え、16 時間還流撹拌した。その反
応混合物に酢酸エチルを加え、水にて洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。その濃縮液にエ
チルエーテルを加え結晶化し、所望化合物 170mg (38.1
%) を無色結晶として得た。 融点: 151 - 153℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 394(M+), 190(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.08 (12H, d, J=7Hz), 1.60 - 1.71 (2H, m), 1.83 - 1.94 (2H, m), 2.74 (2H, sept, J=7Hz), 2.80 - 2.84 (2H, m), 3.04 - 3.08 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.02 (2H, s), 6.72 - 7.29 (6H, m), 8.13 (1H, brs).
【0025】製造例 9 [N-(2,6-ジイソプロピルフェニ
ル)-1H-ベンゾイミダゾール-1-アセトアミドの製造] 1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミ
ド 895mg(3.53mmol)、ベンゾイミダゾール 500mg (4.23
mmol)、炭酸カリウム 585mg (4.23mmol) 及び沃化ナト
リウム 26mg をトルエン 20ml に加え、17 時間還流撹
拌した。得られた反応混合物を水及び食塩水にて洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下濃縮し
た。得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー (展開溶媒:酢酸エチル−トリエチルアミン) にて
分取精製し、所望化合物 730mg (61.7%) を無色結晶と
して得た。 融点: 222℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 335(M+), 204(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.06 (12H, d, J=7Hz), 2.74 - 2.80 (2H, m), 5.10 (2H, s), 6.48 (1H, brs), 7.09 - 7.87 (6H, m), 7.88 - 7.90 (1H, m), 8.08 (1H, s).
【0026】製造例 10 [2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソ
プロピルフェニル)-2-オキソ-1H-インドール-1-アセト
アミドの製造] 60%-水素化ナトリウム 90.1mg (2.25mmol) を n-ヘキサ
ンで洗浄し、DMF (3.0ml) に懸濁した。別途、2,3-ジヒ
ドロ-2-オキソ-1H-インドール 300mg (2.25mmol) を D
MF 5.0ml に溶解した溶液を調製し、0℃ にて上記懸濁
液に滴下した後、30 分間 15℃ で撹拌した。更に、1-
クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル) アセトアミド
457mg (1.80mmol) を DMF 5.0ml に溶解した溶液を 0
℃ にて滴下し、引き続き 2.5 時間撹拌した後、氷水中
に注ぎ、析出固体を濾取した。得られた固体をエチルエ
ーテルにて抽出し、食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させ、減圧下濃縮した。その濃縮液カラムクロ
マトグラフィー (展開溶媒:酢酸エチル) にて分取精製
し、所望化合物 460mg (58.3%) を無色結晶として得
た。 融点: 232 - 235℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 350(M+), 204(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.07 (12H, d, J=7Hz), 2.85 - 2.90 (2H, m), 3.67 (2H, s), 4.59 (2H, s), 7.00 - 7.42 (8H, m).
【0027】製造例 11 [N-(2,6-ジイソプロピルフェニ
ル)-2-オキソ-1H-インドール-1-アセトアミドの製造] 製造例 3 にて得られた 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプ
ロピルフェニル)-1H-インドール-1-アセトアミド 300mg
(0.892mmol) をクロロホルム 40ml に溶解し、DDQ 229
mg (1.01mmol) を加え、3 時間還流撹拌した。冷却後炭
酸カリウム水溶液で洗浄し、更に水で洗浄した。次いで
無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒:塩化メチレ
ン-エチルエーテル)にて分取精製し、所望化合物 210mg
(70.4%) を無色結晶として得た。 融点: 207 - 208℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 334(M+), 130(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.03 (12H, d, J=7Hz), 2.72 - 2.77 (2H, m), 5.03 (2H, s), 6.29 (1H, brs), 6.67 - 6.69 (1H, m), 7.06 - 7.47 (7H, m), 7.66 - 7.70 (1H,m).
【0028】製造例 12 [2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソ
プロピルフェニル)-4H-1, 4-ベンゾオキサジン-4-アセ
トアミドの製造] 3,4-ジヒドロ-4H-1,4-ベンゾオキサジン 270mg (2.00mm
ol) をテトラヒドロフラン 10ml に溶解し、リチウムジ
イソプロピルアミド (2Mテトラヒドロフラン溶液) 2.0m
l (4.00mmol) を -70℃ にて加え、1 時間撹拌した。別
途、1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセト
アミド 505mg (2.00mmol) をテトラヒドロフラン 5.0ml
に溶解した液を調製し、-70℃ にて上記懸濁液に滴下
した後、室温で 12 時間撹拌した。次いでその反応液に
2N 塩酸 3.0ml を加え、減圧濃縮し、その後エチルエ
ーテルを加え水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾
燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶
媒:エチルエーテル-n-ヘキサン) にて分取精製し、所
望化合物 270mg (38.4%) を無色結晶として得た。 融点: 169 - 170℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 352(M+), 148(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.17 (12H, d, J=7Hz), 2.97 (2H, sept, J=7Hz), 3.51 - 3.57 (2H, m), 4.01 (2H, s), 4.36 - 4.39 (2H, m), 6.75 - 6.94 (4H, m), 7.15 - 7.18 (2H, m), 7.26 - 7.31 (1H, m), 7.95 (1H,brs).
【0029】製造例 13 [3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソ
プロピルフェニル)-1,5-ベンゾオキサアゼピン-5(2H)-
アセトアミドの製造] 1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミ
ド 254mg (1.00mmol)、2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベン
ゾオキサアゼピン 149mg (1.00mmol)、炭酸カリウム 13
8mg (1.00mmol) 及び沃化ナトリウム 7.5mg をトルエン
10ml に加え、16 時間還流撹拌した。得られた反応混
合物に酢酸エチルを加え、水にて洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた濃縮液をシ
リカゲルクロマトグラフィー (展開溶媒:n-ヘキサン-
酢酸エチル) にて分取精製し、所望化合物 104mg (28.4
%) を無色結晶として得た。 融点: 134 - 135℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 366(M+), 162(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.09 (12H, d, J=7Hz), 2.11 - 2.15 (2H, m), 2.76 (2H, sept, J=7Hz), 3.36 - 3.40 (2H, m), 4.09 - 4.14 (2H, m), 4.10 (2H, s), 6.96 - 7.29 (7H, m), 8.11 (1H,brs).
【0030】製造例 14 [2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソ
プロピルフェニル)-3-(3,5-ジ(tert-ブチル)-4-ヒドロ
キシベンジリデン)-1H-インドール-1-アセトアミドの製
造] 製造例 10 にて得られた 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソ
プロピルフェニル)-2-オキソ-1H-インドール-1-アセト
アミド 80mg (0.228mmol) をエタノール 5.0mlに溶解
し、3,5-ジ(tert-ブチル)-4-ヒドロキシベンズアルデヒ
ド 53.5mg (0.228mmol) 及びピペリジン 0.1ml を加
え、3 時間還流撹拌した。溶媒を留去した後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒:n-ヘキサン-
酢酸エチル)にて分取精製し、所望化合物 116mg (89.9
%) を無色結晶として得た。 融点: 226 - 228℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 566(M+, base peak), 363. NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.06 (12H, d, J=7Hz), 1.48 - 1.58 (18H, m), 2.89 (2H, sept, J=7Hz), 4.68 (2H, s), 5.65 (1H, s), 7.01 - 7.45 (7H, m), 7.62 (2H, s), 7.91 - 8.36 (2H, m).
【0031】製造例 15 [2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソ
プロピルフェニル)-4H-1,4-ベンゾチアジン-4-アセトア
ミドの製造] 3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾチアジン 500mg (3.31mmo
l) をテトラヒドロフラン 15ml に溶解し、リチウムジ
イソプロピルアミド (2M テトラヒドロフラン溶液) 3.3
ml (6.6mmol) を -70℃ にて加え、1 時間撹拌した。別
途、1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセト
アミド 840mg (3.31mmol) をテトラヒドロフラン 8.0ml
に溶解した溶液を調製し、-70℃ にて上記溶液に滴下
した後、室温で 12 時間撹拌した。その反応液に 2N 塩
酸 5.0ml を加え、減圧濃縮し、得られた濃縮液にエチ
ルエーテルを加え抽出し、抽出液を水にて洗浄し、無水
硫酸ナトリウムにて乾燥後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン-エチルエーテル)
にて分取精製し、所望化合物 526mg (43.1%)を無色結
晶として得た。 融点: 182 - 183℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 368(M+), 164(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.13 (12H, d, J=7Hz), 2.89 (2H, sept, J=7Hz), 3.14 - 3.18 (2H, m), 3.78 - 3.82 (2H, m), 4.10 (2H, s), 6.76 - 6.83 (2H, m), 7.04 - 7.31 (5H, m), 7.81 (1H, brs).
【0032】製造例 16 [3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソ
プロピルフェニル)-6-メトキシ-1(2H)-キノリンアセト
アミドの製造] 1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メトキシキノリン 1.00g (6.1
3mmol) をテトラヒドロフラン 30ml に溶解し、リチウ
ムジイソプロピルアミド (2M テトラヒドロフラン溶液)
6.1ml (12.2mmol) を -70℃ にて加え、0.5 時間撹拌
した。別途、1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニ
ル)アセトアミド 1.56g (6.15mmol) をテトラヒドロフ
ラン 10ml に溶解した溶液を調製し、-70℃ にて上記溶
液に滴下した後、室温にて 16 時間撹拌した。次いで、
その反応液に 2N 塩酸 15ml を加え、減圧濃縮し、得ら
れた濃縮液にエチルエーテルを加え抽出し、抽出液を水
にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮
した。得られた濃縮液をエタノールにて再結晶し、所望
化合物 482mg (21.5%) を無色結晶として得た。 融点: 185 - 186℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 380(M+), 176(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.17 (12H, d, J=7Hz), 2.04 - 2.13 (2H, m), 2.84 (2H, t, J=6Hz), 2.99 (2H, sept, J=7Hz), 3.38 - 3.41 (2H, m), 3.75 (3H, s), 3.94 (2H, s), 6.61 - 6.74 (3H, m), 7.14 - 7.30 (3H, m), 8.13 (1H, brs).
【0033】製造例 17 [6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-N-
(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-メチル-1(2H)-キノリ
ンアセトアミドの製造] 6-フルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-メチルキノリン 9
11mg (6.00mmol) をテトラヒドロフラン 40ml に溶解
し、リチウムジイソプロピルアミド (2M テトラヒドロ
フラン溶液) 6.0ml (12.0mmol) を -70℃にて加え、20
分間撹拌した。別途、1-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピル
フェニル) アセトアミド 1.52g(6.00mmol)をテトラヒド
ロフラン 10ml に溶解した溶液を調製し、-70℃ にて上
記溶液に滴下した後、室温にて 14 時間撹拌した。その
反応液に 2N 塩酸 15ml を加え、減圧濃縮後、得られた
濃縮液にエチルエーテルを加え抽出し、抽出液を水にて
洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し
た。次いでその濃縮液をエチルエーテルにて結晶化し、
所望化合物 850mg (37.1%) を無色結晶として得た。 融点: 202 - 203℃ Mass スペクトル (EI/DI)m/z: 382(M+), 178(base peak). NMR スペクトル (CDCl3) δ(ppm): 1.10 - 1.16 (12H, m), 1.28 (3H, d, J=6Hz), 1.89 - 2.12 (2H, m), 2.77 - 2.98 (4H, m), 3.55 - 3.60 (1H, m), 3.97 (2H, s), 6.56 - 6.87 (3H, m), 7.13 - 7.30 (3H, m), 7.98 (1H, brs).
【0034】薬理試験例 1(肝ミクロソーム中の ACAT
阻害) コレステリルエステルの細胞内合成に関与する酵素の A
CAT を阻害する能力について、製造例にて得られた化合
物を以下のように試験した。体重 250g 前後の雄性 Spr
ague Dawley ラットの肝臓を摘出し、3 倍量の0.154M
リン酸緩衝液 (pH6.2、0.5mM EDTA、2.0mM ジチオスレ
イトール、0.25Mスクロース含有) 中でホモジナイズ
し、15000G で 15 分間遠心分離を行い、得られた上清
を 100000G で 1 時間遠心分離し、ミクロソームのペレ
ットを得た。得られたペレットを 0.154M リン酸緩衝液
(pH7.4) 中に懸濁し、遠心分離により再度単離し、-80
℃ で保存した。ミクロソーム画分蛋白 1.0mg、2mM ジ
チオスレイトール、各被験化合物及びウシ血清アルブミ
ン 1.0mg/ml を含む 0.154M リン酸緩衝液 (pH7.4) 0.5
mlを 37℃、10 分間プレインキュベートした後、10nM
14C-オレオイル-CoA (比活性 5.3mCi/mmol) を加えて 3
7℃、10 分間インキュベートした。その溶液にヘキサ
ン:イソプロピルアルコール (3:2、V/V) 4ml を加
え、ヘキサン層を減圧乾固し、石油エーテル:ジエチル
エーテル:酢酸 (80:20:1) を展開溶媒としたシリカ
ゲル薄層クロマトグラフィーによって分画し、コレステ
リルエステルのスポットの放射活性を液体シンチレーシ
ョンカウンターで測定した。その測定値から、被験化合
物による ACAT 活性が 50% 阻害された濃度 (IC50) を
求め、結果を表 1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】薬理試験例 2 (培養細胞中コレステリルエ
ステル化の抑制の検定) コレステロールのエステル化をマウスマクロファージ様
細胞系 J774.A1 を用いて測定した。10% ウシ胎児血清
添加 Dulbecco's Eagle 培地 (DMEM) 2ml 中に、300000
細胞/ウエルの密度となるように、35mm ウエルに細胞
を播種した。細胞は 37℃、5% CO2/95% air の条件下
で、アセチル化ヒト低濃度リポ蛋白 (ac-LDL) 50μg を
含有する 10% FBS-DMEM 1ml に培地を変え 24 時間イン
キュベートした。次いで、化合物を 10μl、ウシ血清ア
ルブミンと複合体を形成した 10mM 14C-オレイン酸 0.1
mg/ml 100μl を添加し、37℃ で 5 時間インキュベー
トした。その後反応を停止し、ヘキサン:プロパノール
(3:2) により細胞内脂質を抽出した。得られたヘキサ
ン層を減圧乾固し、石油エーテル:ジエチルエーテル:
酢酸 (80:20:1) を展開溶媒としたシリカゲル薄層ク
ロマトグラフィーにて分画後、コレステリルエステルの
スポットの放射活性を液体シンチレーションカウンター
で測定した。その測定値から、被験化合物によって ACA
T 活性が 50%阻害された濃度 (IC50) を求め、結果を表
2 に示した。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本願発明の化合物は強力なアシル Co-A
コレステロールアシルトランスフェラーゼ (ACAT) 阻害
作用を有し、血中コレステロールの低下、動脈硬化の治
療及び防止に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/535 AED A61K 31/535 AED 31/54 31/54 31/55 31/55 C07D 209/08 C07D 209/08 209/12 209/12 215/06 215/06 217/04 217/04 223/16 223/16 A 265/36 265/36 273/06 273/06 279/16 279/16 // C07M 9:00 (72)発明者 前田 宏治 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 加藤 憲泰 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 木村 浩基 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 山口 勝士 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 三谷 隆彦 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 (I) 【化1】 (式中、R1、R2 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキ
    ル基、又は低級アルコキシ基を意味し、X は単結合、
    O、S、-CH=CH-、-N=CH-、又は基 【化2】 を意味し、Y は単結合、>C=O 又は >CH-R3 を意味し、R
    3 は低級アルキル基を意味し、m は 0 から 4 の整数を
    意味し、n は 0 又は 1 を意味する)にて示される化合
    物であり、ラセミ体、立体化学的異性体及びその無毒性
    塩をも含む、アセトアミド誘導体。
  2. 【請求項2】 誘導体が (1) 3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-1
    (2H)-キノリンアセトアミド、 (2) 3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2
    (1H)-イソキノリンアセトアミド、 (3) 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-1H
    -インドール-1-アセトアミド、 (4) 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-3-
    オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-4-アセトアミド、 (5) 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-3-
    オキソ-4H-1,4-ベンゾチアジン-4-アセトアミド、 (6) 6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピル
    フェニル)-2-オキソ-1(2H)-キノリンアセトアミド、 (7) 2,3,4,5-テトラヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェ
    ニル)-1H-1-ベンゾアゼピン-1-アセトアミド、 (8) 2,3,4,5-テトラヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェ
    ニル)-7-メトキシ-1H-1-ベンゾアゼピン-1-アセトアミ
    ド、 (9) N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-1H-ベンゾイミダ
    ゾール-1-アセトアミド、 (10) 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2
    -オキソ-1H-インドール-1-アセトアミド、 (11) N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-オキソ-1H-イ
    ンドール-1-アセトアミド、 (12) 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-4
    H-1,4-ベンゾオキサジン-4-アセトアミド、 (13) 3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-
    1,5-ベンゾオキサアゼピン-5(2H)-アセトアミド、 (14) 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-3
    -(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジリデン)-1H-
    インドール-1-アセトアミド、 (15) 2,3-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-4
    H-1,4-ベンゾチアジン-4-アセトアミド、 (16) 3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-6
    -メトキシ-1(2H)-キノリンアセトアミド、 (17) 6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-N-(2,6-ジイソプロピル
    フェニル)-2-メチル-1(2H)-キノリンアセトアミド から選択されたものであることを特徴とする、請求項 1
    に記載のアセトアミド誘導体、及びその無毒性塩。
  3. 【請求項3】 請求項 1 に記載の誘導体、その立体化
    学的異性体、及びその無毒性塩から選択された少なくと
    も 1 種類の物質を有効成分としていることを特徴とす
    る、動脈硬化治療剤。
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