JPH1094728A - 新規吸着剤 - Google Patents

新規吸着剤

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JPH1094728A
JPH1094728A JP9161536A JP16153697A JPH1094728A JP H1094728 A JPH1094728 A JP H1094728A JP 9161536 A JP9161536 A JP 9161536A JP 16153697 A JP16153697 A JP 16153697A JP H1094728 A JPH1094728 A JP H1094728A
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JP
Japan
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cellulose
adsorbent
molecular weight
adsorption
bacterial cellulose
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JP9161536A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ogiya
浩 扇谷
Otohiko Watabe
乙比古 渡部
Shinya Hioki
信也 火置
Yasushi Morinaga
康 森永
Masahiro Samejima
正浩 鮫島
Takayuki Matsumura
貴行 松村
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Bio Polymer Research Co Ltd
Original Assignee
Bio Polymer Research Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の吸着剤では吸着困難であった、中性の
分子を含む高分子量の分子や粒子の吸着能力に優れた吸
着剤を提供する。 【解決手段】 透過型電子顕微鏡写真より測定した太さ
が1μm以下のセルロース繊維を原料とする吸着剤及び
同繊維を原料として調製した活性炭。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細なセルロース
繊維からなる吸着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで吸着剤としては、例えば活性
炭、活性アルミナ、シリカゲル、酸化チタン、ベントナ
イト、酸性白土、ケイソウ土、炭酸カルシウム等があ
り、脱色、脱臭、脱湿、脱塩、物質の回収、精製、触
媒、化学分析、硬水軟化、緩衝作用等の用途で用いられ
ている。一般に従来の吸着剤は多孔質構造で、吸着剤に
多数の細孔が存在し、吸着剤の効率はその細孔の表面積
(内部表面積)の大きさに依存する。従って、大きな比
表面積を得るためには、細孔径を小さくし、細孔の数を
多くして内部表面積を大きくする必要がある。しかしな
がら細孔径が小さくなると、細孔径よりも大きな高分子
量の分子や粒子は細孔中に入り込めないために吸着量が
少なくなってしまう。例えば、一般に活性炭の細孔の大
きさは平均1〜3nmの直径であり、高分子量の物質の
吸着剤には向いていない。さらに、比較的大きな分子を
吸着可能な活性アルミナにおいても高分子量の分子や粒
子の吸着剤として用いられた例は無い。
【0003】現在、天然高分子や合成高分子の吸着剤と
しては、一般にイオン交換樹脂等が用いられるが、分子
内に荷電を持たない中性の分子を吸着することができな
い。
【0004】上記吸着剤の他に、セルロース素材からな
るクロマトグラフ用のロ紙等も吸着性材料として用いら
れているが、現行のセルロース素材を用いたロ紙は、活
性炭や活性アルミナ等と比べ吸着を起こさせる界面の面
積(比表面積)が小さいために単位量当たりの吸着量が
少なく効率が悪い。
【0005】又、セルロース素材は、活性炭などの吸着
剤を固定化するための坦体やバインダーとしての用途が
既に知られている(特開平2−33692号、特開平4
−72206号公報参照)ものの、セルロース自体を吸
着剤として用いた例は皆無である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前項記載の従来技術の
背景下に、本発明は、中性の分子を含む、特に高分子量
の分子や粒子の吸着能力に優れた、微細なセルロース繊
維からなる新規な吸着剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前項記載の
目的を達成すべく鋭意研究の結果、木材パルプ等植物由
来のセルロース素材を物理的に微細化したセルロース繊
維(以下微細繊維状セルロースと呼ぶ)が、高分子量の
分子や粒子に対して大きな吸着量を示すことを見いだし
た。さらに、バクテリアセルロース繊維は微細繊維状セ
ルロースよりも微細な繊維の状態で生産され、二次的な
加工を施すことなく前項記載の吸着剤として利用可能で
あることを見いだした。これらの知見に基づいて本発明
を完成した。
【0008】以下、本発明を逐次詳細に説明する。
【0009】本発明は、第一に、微細なセルロース繊維
からなる新規な吸着剤に関する。
【0010】本発明は、第二に、微細なセルロース繊維
がバクテリアセルロースを含有することを特徴とする上
記本発明に係る新規吸着剤に関する。
【0011】本発明は、第三に、高分子量の分子や粒子
を特異的に吸着することを特徴とする上記本発明に係る
新規吸着剤に関する。
【0012】本発明は、第四に、高分子量の分子や粒子
を特異的に吸着することを特徴とし、かつ微細なセルロ
ース繊維がバクテリアセルロースを含有することを特徴
をする上記本発明に係る新規吸着剤に関する。
【0013】本発明は、第五に、微細なセルロース繊維
を原料として調製したことを特徴とする活性炭に関す
る。
【0014】本発明は、さらに、バクテリアセルロース
を含有する微細なセルロース繊維を原料として調製した
ことを特徴とする活性炭に関する。
【0015】本明細書で用いる場合、「吸着剤」とは多
量の正吸着を起こさせるような界面を提供する物質をい
う。一般に吸着剤は吸着を起こさせる界面が大きいほう
が効率が良いので粉末状のものを用いる。
【0016】本明細書で用いる場合、「高分子量の分子
や粒子」とは、各種合成物質(例えば、合成高分子、油
脂、コロイド、ラテックス、顔料、染料等)や天然物質
(例えば、たんぱく質、酵素、多糖、核酸、脂質、油脂
等)を示すが、特に、これらの分子量分布をいわゆるカ
ラム法に代表される分別法や超遠心法に代表される解析
法あるいはそれらの中間に位置するゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーにより算出した際の数平均分子
量、重量平均分子量、Z平均分子量のいずれか(以下単
に分子量とする)が10000以上である分子、及び単
一もしくは数種の上記分子の凝集体や会合体、さらに一
分子の分子量が10000未満ではあっても単一もしく
は数種の分子の凝集体や会合体を形成し、そこに含まれ
る全分子の分子量の合計が10000以上である粒子
(例えば、ポリスチレンラテックス、カーボンブラック
等)を示す。さらに、エマルジョンを形成するような液
滴も上記高分子量の粒子に含まれる。
【0017】一般に従来の吸着剤は多孔質構造である。
従って、大きな比表面積を得るためには、細孔径を小さ
くし、細孔の数を多くして内部表面積を大きくする必要
があるが反面、細孔径が小さくなると、細孔径よりも大
きな分子や粒子は細孔中に入り込めないために吸着量が
少なくなってしまう。しかしながら、本発明による微細
なセルロース繊維は繊維のからみ合いにより空隙を形成
しているので、その孔径は大きく、大きな分子や粒子で
あっても空隙中に取り込んで吸着することが可能であ
る。従って、微細なセルロース繊維からなる吸着剤は、
従来の多孔質構造の吸着剤とはその構造が明かに異な
る。
【0018】本発明による微細なセルロース繊維は従来
より知られているロ紙に比べ、高分子量の分子や粒子が
特に良く吸着し、これまでの吸着剤には無い吸着特性を
有している。さらに、乾燥状態、水に懸濁した状態いず
れの状態においても三次元的に繊維同志が絡み合ってお
り、セルロースに対して親和性の少い分子や粒子であっ
てもその三次元的な絡み合いの中に取り込まれ吸着させ
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に関していう微細なセルロ
ース繊維とは透過型電子顕微鏡写真より測定した際に、
直径30nm以下のいわゆるセルロースミクロフィブリ
ルもしくはセルロースミクロフィブリルの束で、その束
の透過型電子顕微鏡写真より測定した太さが1μm以下
のセルロース繊維をさす。木材パルプ等から機械的なせ
ん断力により調製する方法(例えば、高圧ホモジナイザ
ーやスーパーグラインデル(商標)(増幸産業社製)を
用いる)が既に知られている(特公昭62−30220
号公報、特開平8−120593号公報参照)ほか、酸
による加水分解やセルラーゼ等の酵素による分解により
調製する方法が既に知られている(特開昭61−113
601号公報、特開昭61−221201号公報参
照)。さらに、果物やサトウダイコン等から精製して得
られる柔組織細胞セルロース(特開昭59−80402
号公報参照)や、それを酸により加水分解したもの及び
セルラーゼ等の酵素により分解したものなども本発明に
関していう微細なセルロース繊維に含まれる。
【0020】バクテリアセルロースは透過型電子顕微鏡
下におけるミクロフィブリルもしくはミクロフィブリル
の束の幅が100nm以下の繊維からなり、これまで知
られている方法で調製した微細なセルロース繊維よりも
細く、最も比表面積が大きいため吸着剤として最も効率
が良い。かつこの大きな比表面積は内部表面積に依存し
たものではないので、従来の吸着剤の細孔径よりも大き
な分子や粒子であっても大量に吸着させることができ
る。
【0021】バクテリアセルロースは、周知のごとく、
アセトバクター属、リゾビウム属、アグロバクテリウム
属、スファエロチルス属、サルチナ属、シュードモナス
属、ズーグレア属等のセルロース生産性微生物の培養に
よって生産することができる。これらの微生物のうち、
酢酸菌と称されるアセトバクター属の細菌が他の属の細
菌に比べて短時間で大量のセルロースを生産するので好
ましい。
【0022】本発明におけるバクテリアセルロースは、
静置培養、攪拌培養、通気培養、振盪培養又はそれらの
組み合わせによって得ることができる。例えば、特開昭
59−120159号公報、特開昭61−152296
号公報、特開昭61−212295号公報、特開昭62
−265990号公報、特開昭62−175190号公
報、特開昭63−202394号公報、特開昭62−3
6467号公報、特開昭63−74490号公報、特開
平2−500116号公報、特開昭62−500630
号公報等に記載の方法によって得ることができる。しか
し、バクテリアセルロースの生産性が高いという理由に
より、好ましくは攪拌培養、通気培養、最も好ましくは
通気攪拌培養が培養法としてのぞましい。また通気撹拌
培養により生産されたバクテリアセルロースは、静置培
養により生産されたバクテリアセルロースよりも取り扱
い性に優れ、吸着剤としての効率も高い。
【0023】本発明による微細なセルロース繊維は粒状
あるいはシート状に加工することが可能で、工業的に使
用する際の取り扱いにも適している。
【0024】さらに、本発明による微細なセルロース繊
維を用いて活性炭を調製することができる。従来よりセ
ルロース素材を原料として用いた繊維状の活性炭は存在
するが、その繊維の太さは10〜20μmである。この
太さは活性炭を調製する前駆体となる繊維の太さに由来
する。
【0025】本発明による微細なセルロース繊維(ミク
ロフィブリルの束)は太さが1μm以下であることか
ら、これを原糸として活性炭を調製した場合、従来の繊
維状の活性炭よりも細い繊維状の活性炭を調製すること
が可能である。繊維を細くすることで外部表面積を大き
くすることができ、従来の繊維状の活性炭よりも優れた
吸着特性を有する活性炭を提供することができる。
【0026】本発明の微細なセルロース繊維の吸着剤と
しての用途を例示すると、次のようである。すなわち、
水処理用として工業排水中に溶解している各種高分子の
回収や無機粒子の除去、脱色、脱臭に用いることができ
る。また、セルロースは可食性があることから食品や化
粧品分野等で用いることが可能で、食品分野では体に有
用な物質を吸着させることにより、これを効率良く摂取
することができると共に、セルロースは食物繊維である
ことから消化器系の老廃物の除去にも有効である。
【0027】化粧品分野では洗顔剤や石鹸などに加える
ことにより、微細なセルロース繊維がスクラブ効果を有
し、かつ化粧品やたんぱく質、皮脂汚れなどを吸着し、
洗い流すことができる。さらに、セルロースは生体に対
する安全性があることから医療分野で用いることが可能
で、血液浄化用の吸着剤として病毒物質を除去すること
ができる。
【0028】また、従来の吸着剤でなされているように
吸着剤表面に化学的に各種官能基を導入したセルロース
誘導体とすることで吸着剤表面を改質することができ
る。セルロース誘導体としては、種々のセルロースエー
テル、セルロースエステル、不飽和セルロース、無水セ
ルロース、デオキシセルロース、酸化セルロース、アル
カリセルロース、セロハン、ビスコースレーヨン、セル
ロースグラフト共重合体、生物活性セルロース誘導体を
はじめとする以下の誘導体があげられる。硫酸セルロー
ス、リン酸セルロース、プロピオネート、ブチレート、
バレレート、カプロエート、ヘプチレート、カプリレー
ト、ラウレート、ミリステート、パルミテート、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート、アセテート/メタクリレート、アセテート
/マレレート、プロピオネート/クロトネート、アセテ
ート/N,N−ジエチルアミノアセテート、プロピオネ
ート/モルホリノブチレート、不飽和カルボン酸との混
合エステル、アミノデオキシセルロース、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキ
シエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシアルキルメチルセルロース、エチルセルロース、
エチルヒドロキシエチルセルロース、シアノエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ジエチ
ルアミノエチルセルロース、ヒドロキシプロピル/メチ
ルセルロースフタレート、ヒドロキシエチルヒドロキシ
プロピルセルロース、セルロースカーバメイト、アミノ
デオキシセルロース、ハロデオキシセルロース、カチオ
ン性セルロースエーテル、カルボン酸含有酸化セルロー
ス、カルボキシル基含有酸化セルロース、ポリアクリル
酸グラフトセルロース、エチルフェロセンセルロース、
クロロノニルアクリレート含有セルロース誘導体、β−
ガラクトシダーゼ固定p−アミノカルバニレートセルロ
ース、テトラサイクリン結合セルロースジアゾベンゾエ
ート、2,2−メチレンビス(3,4,6−トリクロロ
フェノール)2−ナトリウム塩含有誘導体、モルホリン
/セルロースエーテル錯体、エタノールアミン−セルロ
ース誘導体、フォスフォラスセルロース、β−アミロー
ス固定セルロース誘導体、及びその他のセルロース誘導
体((株)シーエムシー「機能性セルロースの開発」
p.50〜111(1985)に記載)が含まれる。ま
た物理的に他の物質と複合体を形成させて新規な吸着特
性を付与したり、改質したりすることにより、より高機
能な吸着剤とすることが可能であることは言うまでもな
い。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
【0030】実施例1(バクテリアセルロースの生産) フラクトース40g/L、リン酸一カリウム1.0g/
L、硫酸マグネシウム0.3g/L、硫酸アンモニウム
3g/L、「バクト−ペプトン」5g/L、乳酸1.4
ml/L、初発pH5.0の組成の基本培地100ml
を張り込んだ750ml容Rouxフラスコに、セルロ
ース生産性酢酸菌アセトバクタースピーシーズBPR2
001(FERM P13466)の凍結保存菌液1m
lを植菌し、定温培養器内で28℃で3日間静置培養を
行った。この段階までで生産されたバクテリアセルロー
スを後述の方法で精製したものを静置バクテリアセルロ
ースとする。
【0031】また、静置培養終了後さらに前記Roux
フラスコをよく振盪した後、無菌条件下で内容物をガー
ゼ濾過してセルロース片と菌体とを分離した。得られた
菌液7.5mlを上記基本培地67.5mlを張り込ん
だ300ml容バッフルフラスコに植菌し、振盪培養器
を用い、振幅2cm、回転速度180rpm、温度28
℃の条件で回転振盪しながら3日間シード培養を行っ
た。
【0032】培養終了後、フラスコの内容物をシード菌
液とし、以下のジャーファーメンター培養に使用した。
【0033】上記シード菌液60mlを滅菌済みの後述
するジャーファーメンター培養用の培地540mlを張
り込んだ小型ジャーファーメンター(全容量1000m
l)に無菌的に植菌し、30℃で25時間、pHを1N
水酸化ナトリウム及び1N硫酸で5.0にコントロー
ルしながら、また、攪拌回転数を初発400rpmで、
溶存酸素量が0.5〜21.0%内に入るように回転数
と通気量、酸素分圧を自動制御しながらジャーファーメ
ンターで培養を行った。この段階までで生産されたバク
テリアセルロースを後述の方法で精製したものを通撹バ
クテリアセルロースとする。
【0034】静置培養、通気撹拌培養共に培養終了後、
Rouxフラスコあるいはジャーファーメンター内の固
形物を集積し、水洗して培地成分を除去した後、1%水
酸化ナトリウム水溶液中で110℃で20分間浸漬処理
して菌体を除去した。さらに、洗浄液が中性付近になる
まで水洗し、セルロースを精製した。
【0035】通攪バクテリアセルロース0.5%の懸濁
液700mlに12N 塩酸64mlを加え、温度10
0℃で2時間還流しながら加水分解反応を行った。反応
終了後冷却し、洗浄液が中性付近になるまで水洗した。
得られた通攪バクテリアセルロースの加水分解物を酸加
水分解バクテリアセルロースとする。
【0036】通攪バクテリアセルロース1.25gに蒸
留水を加え、全量を250gとし、回転式ホモジナイザ
ー(OSTERIZER社製)で1分、最高回転(LI
QUEFY)で分散処理した。この分散処理した通攪バ
クテリアセルロース0.2%の懸濁液200mlに2N
塩酸を200ml加え、氷温下で30分浸漬した。浸
漬後、洗浄液が中性になるまで水洗した。得られた通攪
バクテリアセルロースの酸処理物を酸処理バクテリアセ
ルロースとする。
【0037】市販のシュガービートパルプを特開昭59
−80402号公報に開示されている方法により精製
し、柔組織細胞セルロースを単離した。濃度0.5%の
柔組織細胞セルロース懸濁液を調製し、回転式ホモジナ
イザー(OSTERIZER社製)により最高回転数
(LIQUEFY)で1分間分散処理した。得られた柔
組織細胞セルロースをPCCとする。
【0038】実施例2(たんぱく質分子の吸着) エッペンドルフチューブ内に、150μlの1M 酢酸
ナトリウム緩衝液(pH5.0)、及び、実施例1によ
り調製した静置バクテリアセルロース、通攪バクテリア
セルロース、酸加水分解バクテリアセルロース、微細繊
維状セルロース(セリッシュ FD−100E、ダイセ
ル化学工業社製、以下セリッシュとする)、及びPC
C、並びに比較としての広葉樹晒クラフトパルプ(三菱
製紙社製、以下パルプとする)それぞれの試料の1mg
/ml濃度の水懸濁液500μlをとり、これに精製し
たセロビオース脱水素酵素(白色腐朽菌Phanerochaete
chrysosporium の培養液より分離精製、以下CDHとす
る)12.6u/mgを含む同緩衝液をCDH濃度が
1.5mlに対して最終濃度として、0、80、16
0、240、320、400μg/mlとなるように添
加し、さらに蒸留水を加えて全量を1.5mlとした。
SDS−PAGE法により測定したCDHの分子量は約
90000であった。これを30℃で3時間ゆっくり振
とうさせ、CDHの試料への吸着を平衡化させた。その
後遠心分離して上澄み液を回収し、上澄み液中の試料に
吸着していないCDH濃度を吸光度を測定して算出し、
その結果から試料に吸着したCDH量を算出した。ラン
グミューアの吸着等温式に基づいて、CDHの各試料に
対する飽和吸着量を算出した。結果を図1に示す。
【0039】図1より、セリッシュはパルプの5倍近い
飽和吸着量を示し、バクテリアセルロース、酸加水分解
バクテリアセルロース及びPCCでは10〜20倍の飽
和吸着量を示した。従って、セリッシュやバクテリアセ
ルロースは吸着剤として高い能力を有していることが分
かる。
【0040】実施例3(多糖分子の吸着) エッペンドルフチューブ内に、6mM 酢酸ナトリウム
緩衝液(pH5.5)0.5ml、実施例2で用いたセ
ルロース試料の0.1%水懸濁液0.5ml、及び0、
0.02、0.04、0.05、0.067、0.1、
0.2%濃度のキシログルカン(メガザイム社製)水溶
液0.5mlをそれぞれとり、混合した。粘度法で測定
したキシログルカンの分子量は約30万であった。これ
を40℃で6時間ゆっくり振とうさせ、キシログルカン
の試料への吸着を平衡化させた。その後遠心分離して上
澄み液を回収し、上澄み液0.2mlと0.5%ヨウ素
の1%ヨウ化カリウム溶液0.1mlと20%硫酸ナト
リウム水溶液1.0mlとをそれぞれ混合し、遮光して
冷蔵庫中で1時間静置した。その後、吸光度を測定して
上澄み液中の試料に吸着していないキシログルカンの濃
度を算出し、その結果から試料に吸着しているキシログ
ルカン量を算出した。ラングミューアの吸着等温式に基
づいて、キシログルカンの各試料に対する飽和吸着量を
算出した。結果を図2に示す。
【0041】図2より、セリッシュはパルプの3倍以上
の飽和吸着量を示し、バクテリアセルロース及び酸加水
分解バクテリアセルロースでは10倍以上の飽和吸着量
を示した。従って、セリッシュやバクテリアセルロース
は吸着剤として高い能力を有していることが分かる。
【0042】実施例4(電荷を持たない合成高分子の吸
着) エッペンドルフチューブ内に、6mM 酢酸ナトリウム
緩衝液(pH5.5)0.5ml、実施例2で用いたセ
ルロース試料の0.1%水懸濁液0.5ml、及び0.
2%のポリスチレンラテックス粒子(直径0.1μm、
ダウケミカル社製)水懸濁液0.5mlをとり、混合し
た。この粒子中に含まれる全分子の分子量の合計は、粒
子の体積と比重から算出して約3.5×108であっ
た。これを30℃で3時間ゆっくり振とうさせ、ポリス
チレンラテックスの試料への吸着を平衡化させた。その
後遠心分離して上澄み液を回収し、上澄み液中の試料に
吸着していないポリスチレンラテックス粒子濃度を吸光
度を測定して算出し、その結果から試料に吸着したポリ
スチレンラテックス量を算出した。結果を図3に示す。
【0043】図3より、セリッシュはパルプの約3倍の
吸着量を示し、バクテリアセルロースでは2〜5倍の吸
着量を示した。従って、セリッシュやバクテリアセルロ
ースは吸着剤として高い能力を有していることが分か
る。
【0044】実施例5(高分子量粒子の吸着) 酸処理バクテリアセルロース0.5%の懸濁液2.5g
に、高分子量粒子として軽質炭酸カルシウム粒子(タマ
パール121、奥多摩工業社製)の1%懸濁液1.25
g、及び凝集剤として、陽性澱粉(エクセルNo.4、
日澱化学社製)を80℃30間分加熱して糊化した0.
01%水溶液1.25gを添加し、さらに蒸留水を加
え、全量を25gとした。これをペンシルミキサーで攪
拌し、スラリーを得た。
【0045】上記スラリーを光学顕微鏡(Axioph
ot、CarlZeiss製)で観察し、軽質炭酸カル
シウム粒子の吸着状態の比較を行った。結果を図5〜7
に示す。
【0046】図5〜7より、酸処理バクテリアセルロー
スを用いることで、未処理のバクテリアセルロースを用
いるよりも吸着されていない軽質炭酸カルシウム粒子が
減少していることが認められる。このことから酸処理バ
クテリアセルロースは未処理バクテリアセルロースより
軽質炭酸カルシウム粒子の吸着性が高いことが確認され
た。従って、酸処理を行うことで、バクテリアセルロー
スの軽質炭酸カルシウム粒子の吸着性が向上することが
わかる。
【0047】実施例6(高分子量粒子の吸着) パルプ用離解装置(ディスインテグレーター、熊谷理機
工業社製)を用い、JIS P8121に従い濾水度6
00mlに調製したパルプ2.0、1.96、1.9
2、1.84gに、酸加水分解バクテリアセルロースの
0、0.04、0.08、0.16gをそれぞれ混合
し、蒸留水で全量を200gとした。これに、軽質炭酸
カルシウム粒子2g、陽性澱粉0.02gを添加し、ペン
シルミキサーで攪拌し、さらに蒸留水で全量を500g
とし、スラリーを得た。このスラリーを、TAPPI標
準法T261に準じて濾過した。ただし、スラリーの攪
拌は1000rpmとした。濾液を約150g採取した
時点で試験を止め、定量分析用ロ紙(No.42、Wh
atman社製)を用いて濾過し、乾燥後、900℃で
3時間灰化して濾液中の固形分を測定し、下記式に従っ
て単位重量あたりの軽質炭酸カルシウム粒子吸着量を定
量した。
【0048】軽質炭酸カルシウム粒子吸着量={f×F
ns−f×F0×(1−b)}/(b×B) 式中、f、b、Fns、F0、及びBは、それぞれ下記
の意味を有する: f:軽質炭酸カルシウム粒子添加率(総繊維量に対する
軽質炭酸カルシウム粒子量の割合)、 b:バクテリアセルロース添加率(総繊維量に対するバ
クテリアセルロースの割合)、 Fns:濾過後の軽質炭酸カルシウム粒子残存量と配合
量の比、 F0 :バクテリアセルロース未添加時の濾過後の軽質
炭酸カルシウム粒子残存量と配合量の比、 B:濾過後のバクテリアセルロース残存量と配合量の
比。
【0049】また、酸加水分解処理を行っていない未処
理のバクテリアセルロースについても同様に評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1より、酸加水分解バクテリアセルロー
スは、未処理バクテリアセルロースの2倍強の軽質炭酸
カルシウム粒子吸着量を示した。従って、酸加水分解処
理を行うことでバクテリアセルロースの軽質炭酸カルシ
ウム粒子の吸着性が向上することがわかる。
【0052】比較例(低分子量物質の吸着) エッペンドルフチューブ内に、0.3M リン酸バッフ
ァー(pH6)0.5ml、実施例2で用いたセルロー
ス試料それぞれの0.3%水懸濁液0.5ml、及び、
0、0.002、0.004、0.01、0.02%濃
度の市販の染料(コンゴーレッド、Sigma社製、以
下コンゴーレッドとする)0.5mlをそれぞれとり、
混合した。コンゴーレッドの化学式から算出される分子
量は約700であった。これを30℃で3時間ゆっくり
振とうさせ、コンゴーレッドの試料への吸着を平衡化さ
せた。その後遠心分離して上澄み液を回収し、上澄み液
中の試料に吸着していないコンゴーレッド濃度を吸光度
を測定して算出し、その結果から試料に吸着したコンゴ
ーレッド量を算出した。ラングミューアの吸着等温式に
基づいて、コンゴーレッドの各試料に対する飽和吸着量
を算出した。結果を図4に示す。
【0053】図4より、パルプはセリッシュやバクテリ
アセルロースよりも高い飽和吸着量を示した。従って、
セリッシュやバクテリアセルロースは低分子量の物質の
吸着剤としては高い能力を示さず、高分子量の物質を特
異的に吸着することが分かる。
【0054】
【発明の効果】本発明により、これまでにない吸着特性
を有した微細なセルロース繊維からなる新規な吸着剤が
提供されるところとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセリッシュ、バクテリアセルロース、
及び比較のパルプへのCDHの飽和吸着量の大きさを示
すグラフである。
【図2】本発明のセリッシュ、バクテリアセルロース、
及び比較のパルプへのキシログルカンの飽和吸着量の大
きさを示すグラフである。
【図3】本発明のセリッシュ、バクテリアセルロース、
及び比較のパルプへのポリスチレンラテックスの吸着量
の大きさを示すグラフである。
【図4】本発明のセリッシュ、バクテリアセルロース、
及び比較のパルプへのコンゴーレッドの吸着量の大きさ
を示すグラフである。
【図5】本発明の未処理バクテリアセルロースの軽質炭
酸カルシウム粒子の吸着状態を示す図(写真)である。
【図6】本発明の酸処理バクテリアセルロースの軽質炭
酸カルシウム粒子の吸着状態を示す図(写真)である。
【図7】本発明の酸加水分解バクテリアセルロースの軽
質炭酸カルシウム粒子の吸着状態を示す図(写真)であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D01F 2/00 D01F 2/00 Z D06M 16/00 D06M 16/00 A (72)発明者 森永 康 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 株式会社バイオポリマー・リサーチ内 (72)発明者 鮫島 正浩 東京都町田市旭町3−15−2 (72)発明者 松村 貴行 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 株式会社バイオポリマー・リサーチ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細なセルロース繊維からなる吸着剤。
  2. 【請求項2】 微細なセルロース繊維がバクテリアセル
    ロースを含有することを特徴とする請求項1に記載の吸
    着剤。
  3. 【請求項3】 高分子量の分子や粒子を特異的に吸着す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸着剤。
  4. 【請求項4】 微細なセルロース繊維を原料物質として
    調製した活性炭。
  5. 【請求項5】 バクテリアセルロースを含有する微細な
    セルロース繊維を原料物質として調製した活性炭。
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