JPH1094369A - 穀類粉体の殺菌方法 - Google Patents
穀類粉体の殺菌方法Info
- Publication number
- JPH1094369A JPH1094369A JP8271688A JP27168896A JPH1094369A JP H1094369 A JPH1094369 A JP H1094369A JP 8271688 A JP8271688 A JP 8271688A JP 27168896 A JP27168896 A JP 27168896A JP H1094369 A JPH1094369 A JP H1094369A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flour
- twin
- screw extruder
- organic acid
- cereal powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cereal-Derived Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 穀類粉に付着したかなりの量の微生物により
長時間保存すると品質が低下し、風味が損なわれるのを
防止するための殺菌において、フレーバの損失を微小に
とどめ、アルコールを残留させず比較的コスト安で1.
0×102 個/gオーダの菌数にできる殺菌法の提供。 【解決手段】 2軸エクストルーダを用いて押出品温が
90℃〜120℃となるようにスクリューのパターン,
回転数,滞留時間,加熱温度,ダイ開孔率を選定し、原
料にはエチルアルコールと有機酸を予め混合又はバレル
に注入して、ダイより押し出し製品をうる。
長時間保存すると品質が低下し、風味が損なわれるのを
防止するための殺菌において、フレーバの損失を微小に
とどめ、アルコールを残留させず比較的コスト安で1.
0×102 個/gオーダの菌数にできる殺菌法の提供。 【解決手段】 2軸エクストルーダを用いて押出品温が
90℃〜120℃となるようにスクリューのパターン,
回転数,滞留時間,加熱温度,ダイ開孔率を選定し、原
料にはエチルアルコールと有機酸を予め混合又はバレル
に注入して、ダイより押し出し製品をうる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蕎麦粉,小麦粉など
の穀類粉体の殺菌方法に関する。
の穀類粉体の殺菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蕎麦粉,小麦粉,馬鈴薯澱粉,上新粉,
コーンフラワー,脱脂大豆粉,米ぬかなどの穀類粉体は
水分が12%乃至17%含まれた状態で流通しており、
そば粉などでは粉1g当たり1.0×105 個/gオー
ダの菌が含まれている。微生物に由来する酸化反応など
により脂肪酸の酸化が進み、風味が損なわれ、品質が低
下する。そのためこれらの粉体は長期間の保存に耐えれ
ない。したがってこれ等の製品を、長期間品質の低下が
進まないように保存するためには、静菌,除菌,殺菌な
どの処置を行い、微生物の由来による変敗とフレーバー
のダメージを与えることなく防止する必要がある。
コーンフラワー,脱脂大豆粉,米ぬかなどの穀類粉体は
水分が12%乃至17%含まれた状態で流通しており、
そば粉などでは粉1g当たり1.0×105 個/gオー
ダの菌が含まれている。微生物に由来する酸化反応など
により脂肪酸の酸化が進み、風味が損なわれ、品質が低
下する。そのためこれらの粉体は長期間の保存に耐えれ
ない。したがってこれ等の製品を、長期間品質の低下が
進まないように保存するためには、静菌,除菌,殺菌な
どの処置を行い、微生物の由来による変敗とフレーバー
のダメージを与えることなく防止する必要がある。
【0003】従来知られている殺菌方法の1例として、
過熱水蒸気による殺菌方法が実施されている。このもの
は気流管中を流れる過熱水蒸気に粉体を投入し、移送中
に瞬間殺菌する方法であって、殺菌の圧力0.5〜3k
g/cm2 G,温度120℃〜260℃,時間5〜10
secの条件で殺菌を行う。
過熱水蒸気による殺菌方法が実施されている。このもの
は気流管中を流れる過熱水蒸気に粉体を投入し、移送中
に瞬間殺菌する方法であって、殺菌の圧力0.5〜3k
g/cm2 G,温度120℃〜260℃,時間5〜10
secの条件で殺菌を行う。
【0004】過熱水蒸気は循環ブロワにより気流管中を
高速で流れ、管内を循環しており、材料は定量フィーダ
から圧力シール型のロータリバルブを通して気流管内へ
連続的に投入される。投入された材料は過熱水蒸気の気
流中を浮遊しながら移送され、サイクロンで蒸気と分離
され捕集された材料は圧力シール型ロータリーバルブか
ら加圧系外へ排出されるものである。この方法によれ
ば、そば粉等の殺菌を行うとフレーバーのダメージは著
しい。また、粉で脂肪分の多いそば粉,米ぬかなどでは
気流管内でつまりが発生し、運転が不能になる欠点があ
る。
高速で流れ、管内を循環しており、材料は定量フィーダ
から圧力シール型のロータリバルブを通して気流管内へ
連続的に投入される。投入された材料は過熱水蒸気の気
流中を浮遊しながら移送され、サイクロンで蒸気と分離
され捕集された材料は圧力シール型ロータリーバルブか
ら加圧系外へ排出されるものである。この方法によれ
ば、そば粉等の殺菌を行うとフレーバーのダメージは著
しい。また、粉で脂肪分の多いそば粉,米ぬかなどでは
気流管内でつまりが発生し、運転が不能になる欠点があ
る。
【0005】このフレーバーダメージを解決する方法と
して、特開昭62−205759号が知られている。こ
のものはエクストルーダを用い、低温,低水分,短時間
の加熱によって穀類粉にフレーバーダメージを与えるこ
となく滅菌する方法である。即ち、粉体を流動化状態に
保持してエクストルーダ内をスクリューの回転により通
過させる際、エチルアルコールを0.5〜5重量%添加
し、エチルアルコールの補完的滅菌作用を利用しエクス
トルーダによる穀粉の流動化状態に保持し、低水分条件
で出口品温が55℃以下となるように過熱押出処理する
ものである。
して、特開昭62−205759号が知られている。こ
のものはエクストルーダを用い、低温,低水分,短時間
の加熱によって穀類粉にフレーバーダメージを与えるこ
となく滅菌する方法である。即ち、粉体を流動化状態に
保持してエクストルーダ内をスクリューの回転により通
過させる際、エチルアルコールを0.5〜5重量%添加
し、エチルアルコールの補完的滅菌作用を利用しエクス
トルーダによる穀粉の流動化状態に保持し、低水分条件
で出口品温が55℃以下となるように過熱押出処理する
ものである。
【0006】エクストルーダはバレルを外側から電熱,
高温水蒸気等で加熱し、間接的に穀類粉体を加熱する
か、又はエクストルーダのバレルに設けた通気口から加
熱空気を吹き込み、直接穀類を加熱する。そしてエチル
アルコールを添加するには、穀類粉体と共に入口から投
入するか、バレルに設けた投入口から投入するものであ
る。この場合、エクストルーダの出口の開孔率は30%
以上である。
高温水蒸気等で加熱し、間接的に穀類粉体を加熱する
か、又はエクストルーダのバレルに設けた通気口から加
熱空気を吹き込み、直接穀類を加熱する。そしてエチル
アルコールを添加するには、穀類粉体と共に入口から投
入するか、バレルに設けた投入口から投入するものであ
る。この場合、エクストルーダの出口の開孔率は30%
以上である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前者の過熱水蒸気によ
る殺菌方法は殺菌の目的を充分に達成するもののフレー
バーを損なうという問題があった。後者のエクストルー
ダによる低温滅菌法は、 試験条件:2軸エクストルーダ :フィード量 25kg/hr :スクリューパターン(
る殺菌方法は殺菌の目的を充分に達成するもののフレー
バーを損なうという問題があった。後者のエクストルー
ダによる低温滅菌法は、 試験条件:2軸エクストルーダ :フィード量 25kg/hr :スクリューパターン(
【0018】参照) ニーデイングデイスク6枚、45°送り位相3個所 ニーデイングデイスク4枚、90°送り位相2個所 フオワードスクリューの間に交互に組み込む :スクリュー回転数 60r.p.m. :菌数,臭い評価(後述) :穀類粉−蕎麦粉 公開特許の条件で試験したところ、表10のようであっ
た。開示条件が不足するので実施において開示のような
充分な結果が得られず、充分な殺菌性は見られなかっ
た。
た。開示条件が不足するので実施において開示のような
充分な結果が得られず、充分な殺菌性は見られなかっ
た。
【0008】
【表10】
【0009】本発明は従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、
フレーバーの減少が少なく且つ充分に殺菌できる殺菌方
法を提供しようとするものである。
題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、
フレーバーの減少が少なく且つ充分に殺菌できる殺菌方
法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、2軸エクスト
ルーダを用いて蕎麦粉,小麦粉等の穀類粉体を殺菌処理
するに際し穀類粉体に対してエチルアルコールと有機酸
が添加されており、押出温度が90℃乃至120℃であ
るものである。この状態で押出物の粉体の水分は5%以
下になる。水分が減少することにより、後の乾燥工程が
軽減されるほか、保存性も高まる。
ルーダを用いて蕎麦粉,小麦粉等の穀類粉体を殺菌処理
するに際し穀類粉体に対してエチルアルコールと有機酸
が添加されており、押出温度が90℃乃至120℃であ
るものである。この状態で押出物の粉体の水分は5%以
下になる。水分が減少することにより、後の乾燥工程が
軽減されるほか、保存性も高まる。
【0011】穀類粉体に添加するアルコール,有機酸の
添加量についてはエチルアルコールが3.7重量%乃至
15重量%で有機酸は0.5重量%乃至2重量%であ
る。
添加量についてはエチルアルコールが3.7重量%乃至
15重量%で有機酸は0.5重量%乃至2重量%であ
る。
【0012】2軸エクストルーダを用いて蕎麦粉,小麦
粉等の穀類粉原料を殺菌するに際し原料に対して有機酸
が添加されており、押出温度が90℃乃至120℃であ
るものである。
粉等の穀類粉原料を殺菌するに際し原料に対して有機酸
が添加されており、押出温度が90℃乃至120℃であ
るものである。
【0013】有機酸を単体で添加する場合には2重量%
乃至5重量%がよい。
乃至5重量%がよい。
【0014】2軸エクストルーダのバレル先端押出部の
開孔面積は、スクリュー直径に対して25%乃至50%
のものである。
開孔面積は、スクリュー直径に対して25%乃至50%
のものである。
【0015】2軸エクストルーダのバレル内滞留時間が
45秒乃至60秒であるものである。
45秒乃至60秒であるものである。
【0016】2軸エクストルーダのスクリューパターン
はフオワードスクリューの間に数枚を45度の送り位相
に組み込んだニーデイングデイスクを1個所乃至3個
所、数枚を90度の位相に組み込んだニーデイングデイ
スクを2個所以内を交互に組み込んだものである。
はフオワードスクリューの間に数枚を45度の送り位相
に組み込んだニーデイングデイスクを1個所乃至3個
所、数枚を90度の位相に組み込んだニーデイングデイ
スクを2個所以内を交互に組み込んだものである。
【0017】
【発明の実施の形態】2軸エクストルーダはスエヒロイ
ー・ピー・エム製α−50型を使用した。この機器はホ
ッパに投入された原料粉がバレル内で平行に並列された
2本のスクリューにより混練され先端の開孔部のダイの
孔より送り出される。バレルは温度調整可能なヒータに
よって加熱され、また冷却水が循環されるように構成さ
れておりバレルの原料投入側より必要によりアルコー
ル,有機酸を注入できるものであるが、本実施例におい
てはエチルアルコールと有機酸とを予め所定量原料の粉
体に混合した。
ー・ピー・エム製α−50型を使用した。この機器はホ
ッパに投入された原料粉がバレル内で平行に並列された
2本のスクリューにより混練され先端の開孔部のダイの
孔より送り出される。バレルは温度調整可能なヒータに
よって加熱され、また冷却水が循環されるように構成さ
れておりバレルの原料投入側より必要によりアルコー
ル,有機酸を注入できるものであるが、本実施例におい
てはエチルアルコールと有機酸とを予め所定量原料の粉
体に混合した。
【0018】そして、2本のスクリューの回転数は変更
可能でパターンは自由に変更できるものであって、混
練,剪断機能のあるニーデイングデイスクを種々組替え
した。実施例ではニーデイングデイスク15mmのもの
4枚を90度の位相で組み込んだ混練,攪拌用のもの
(以後K90と称す)、ニーデイングデイスク15mm
のもの6枚を45度の位相で送り状態に組み込んだ混
練,攪拌しながら原料を前に送るもの(以後KFと称
す)を、KFを1個所乃至3個所、K90を2個所以下
を個数選択してフオワードスクリュー(以後Fと称す)
の間に交互に混在させて構成した。また、ダイの開孔率
が12.5%(1600mm2 ),18.75%(24
00mm2 ),25%(3200mm2 ),37.5%
(4800mm2),42.2%(5400mm2 ),
50%(6400mm2 ),56.25%(7200m
m2 ),100%となるようダイは取替可能である。
可能でパターンは自由に変更できるものであって、混
練,剪断機能のあるニーデイングデイスクを種々組替え
した。実施例ではニーデイングデイスク15mmのもの
4枚を90度の位相で組み込んだ混練,攪拌用のもの
(以後K90と称す)、ニーデイングデイスク15mm
のもの6枚を45度の位相で送り状態に組み込んだ混
練,攪拌しながら原料を前に送るもの(以後KFと称
す)を、KFを1個所乃至3個所、K90を2個所以下
を個数選択してフオワードスクリュー(以後Fと称す)
の間に交互に混在させて構成した。また、ダイの開孔率
が12.5%(1600mm2 ),18.75%(24
00mm2 ),25%(3200mm2 ),37.5%
(4800mm2),42.2%(5400mm2 ),
50%(6400mm2 ),56.25%(7200m
m2 ),100%となるようダイは取替可能である。
【0019】○添加物 ・アルコール(食品添加物製剤コーヘルシンG) エチルアルコール…………73.2% DL−リンゴ酸………………0.1% L−アスコルビン酸…………0.05% なお、DL−リンゴ酸のアルコールに対する割合は結果
に影響されないほど極めて小さい。 ・有機酸; クエン酸(無水) 乳酸(90%)
に影響されないほど極めて小さい。 ・有機酸; クエン酸(無水) 乳酸(90%)
【0020】 ○一般生菌数の分析 社内分析;スリーエム ヘルスケア(株) :ペトリフィルムACプレート(一般生菌数用) :標準寒天平板培地法
【0021】○官能試験;官能試験はパネラー5人によ
り粉5gに対して熱水10gを加え、均一に混練した後
下記のような評価をした。
り粉5gに対して熱水10gを加え、均一に混練した後
下記のような評価をした。
【0022】
〔その1〕添加物エチルアルコール+クエン酸のそれぞ
れの添加量を変えたときの菌数及び臭いとの関係 (条件)・スクリューパターン;KFは3個所;K90
は2個所 〔注〕後述の表3のスクリューパターン5に相当。 ・スクリュー回転数;60r.p.m. ・原料粉のフィード量;25kg/hr ・バレル加熱温度;焦げを含む加熱臭の生じない温度1
80℃ ・ダイ開孔面積;3200mm2 (開孔率25%)
れの添加量を変えたときの菌数及び臭いとの関係 (条件)・スクリューパターン;KFは3個所;K90
は2個所 〔注〕後述の表3のスクリューパターン5に相当。 ・スクリュー回転数;60r.p.m. ・原料粉のフィード量;25kg/hr ・バレル加熱温度;焦げを含む加熱臭の生じない温度1
80℃ ・ダイ開孔面積;3200mm2 (開孔率25%)
【0023】
【表1】
【0024】○結果 アルコールの添加量3.7重量%乃至15重量%,クエ
ン酸の添加量0.5重量%〜2重量%で菌数は1.0×
102 個/gオーダまで減少され、フレーバの減少が認
められるものの製品品質を保持できるものであった。し
かし、アルコール添加量が多いとアルコールの残留とと
もに、コスト面で不利となるのでアルコールの添加量を
多くすることは好ましくない。また、アルコールの添加
量が多くなると気化熱により押出品温が下がるため殺菌
効率が低下すると考えられる。
ン酸の添加量0.5重量%〜2重量%で菌数は1.0×
102 個/gオーダまで減少され、フレーバの減少が認
められるものの製品品質を保持できるものであった。し
かし、アルコール添加量が多いとアルコールの残留とと
もに、コスト面で不利となるのでアルコールの添加量を
多くすることは好ましくない。また、アルコールの添加
量が多くなると気化熱により押出品温が下がるため殺菌
効率が低下すると考えられる。
【0025】
〔その2〕ダイの開孔面積と菌数及び臭いとの関係 ダイ開孔面積以外の他の条件はその1と同じ
【0026】
【表2】
【0027】○結果 ダイ開孔率25〜50%において菌数は1.0×102
個/gオーダまで減少され、フレーバの減少はみられる
ものの製品品質を保持できるものであった。開孔率1
8.75%では原料づまりで運転不能となった。開孔率
100%では先端部分での原料の滞留時間が低下するた
め、殺菌効果が劣り、製品として好ましいものではなか
った。
個/gオーダまで減少され、フレーバの減少はみられる
ものの製品品質を保持できるものであった。開孔率1
8.75%では原料づまりで運転不能となった。開孔率
100%では先端部分での原料の滞留時間が低下するた
め、殺菌効果が劣り、製品として好ましいものではなか
った。
【0028】
〔その3〕スクリューパターンと菌数及び臭いとの関係 スクリューパターン以外の他の条件はその1と同じ
【0029】
【表3】
【0030】○結果 KFは1〜3個所、K90は0〜2個所のものにおいて
菌数はほぼ1.0×102 個/gオーダ迄減少され、フ
レーバの減少は少なく製品品質を保持できるものであっ
た。すべてが送りのスクリュー(注:スクリューパター
ン参照)ではバレル内で滞留時間が減少するばかりか、
熱効率も低下するため殺菌効果が劣り、パターン6では
フレーバの消失が大きく製品として好ましいものではな
かった。
菌数はほぼ1.0×102 個/gオーダ迄減少され、フ
レーバの減少は少なく製品品質を保持できるものであっ
た。すべてが送りのスクリュー(注:スクリューパター
ン参照)ではバレル内で滞留時間が減少するばかりか、
熱効率も低下するため殺菌効果が劣り、パターン6では
フレーバの消失が大きく製品として好ましいものではな
かった。
【0031】
〔その4〕バレル温度と菌数及び臭いとの関係 バレル温度以外の他の条件はその1と同じ
【0032】
【表4】
【0033】○結果 バレル温度は120℃乃至180℃、押出品温94℃乃
至120℃において、菌数は1.0×102 個/gオー
ダに減少し、フレーバの消失は極めて少なく高品質が保
持できるものであった。バレル温度200℃では焦げ臭
が発生し、製品としては不合格であった。バレル温度1
00℃以下、押出品温91℃以下では菌数は1.0×1
03 個/gオーダとなり、好ましいものではなかった。
至120℃において、菌数は1.0×102 個/gオー
ダに減少し、フレーバの消失は極めて少なく高品質が保
持できるものであった。バレル温度200℃では焦げ臭
が発生し、製品としては不合格であった。バレル温度1
00℃以下、押出品温91℃以下では菌数は1.0×1
03 個/gオーダとなり、好ましいものではなかった。
【0034】
〔その5〕添加物エチルアルコール+乳酸とそれぞれの
添加量を変えたとき菌数及び臭いとの関係条件はその1
と同じ。
添加量を変えたとき菌数及び臭いとの関係条件はその1
と同じ。
【0035】
【表5】
【0036】○結果 実施範囲でエチルアルコール+クエン酸の場合と比べて
損色はなかった。
損色はなかった。
【0037】
〔その6〕添加物を有機酸(クエン酸)のみとしてその
添加量を変えたとき菌数及び臭いとの関係 条件はその1と同じ
添加量を変えたとき菌数及び臭いとの関係 条件はその1と同じ
【0038】
【表6】
【0039】○結果 クエン酸を2%まで上げると殺菌は1.0×102 個/
gオーダ迄減少することができ、フレーバの消失がある
ものの製品品質を保持できる。
gオーダ迄減少することができ、フレーバの消失がある
ものの製品品質を保持できる。
【0040】〔その7〕添加物を有機酸(乳酸)のみと
してその添加量を替えたとき菌数及び臭いとの関係 条件はその1と同じ
してその添加量を替えたとき菌数及び臭いとの関係 条件はその1と同じ
【0041】
【表7】
【0042】○結果 乳酸を2%まで上げると菌数は1.0×102 個/gオ
ーダ迄減少することができ、フレーバーの消失はごく僅
かであって製品品質を保持できる。なお、リン酸,酢酸
も同様な結果である。
ーダ迄減少することができ、フレーバーの消失はごく僅
かであって製品品質を保持できる。なお、リン酸,酢酸
も同様な結果である。
【0043】
〔その8〕添加物をアルコールのみのときの菌数及び臭
いとの関係 条件はその1と同じ。
いとの関係 条件はその1と同じ。
【0044】
【表8】
【0045】○結果 アルコールの添加量が多いほど菌数は少なくなっていく
が、アルコールの添加量が多いとアルコールが残留する
とともにコスト面で不利となるのでアルコールを多く使
用することは好ましくない。
が、アルコールの添加量が多いとアルコールが残留する
とともにコスト面で不利となるのでアルコールを多く使
用することは好ましくない。
【0046】最後に上記実施例よりアルコールの添加量
とクエン酸の添加量をパラメータとしたときの菌数及び
臭いの評価を表9にまとめた。
とクエン酸の添加量をパラメータとしたときの菌数及び
臭いの評価を表9にまとめた。
【0047】
【表9】
【0048】この表よりアルコール添加量が多ければ、
それのみの添加で殺菌効果は充分であるが、アルコール
が製品に残ること又添加物のコストに影響して好ましく
ない。全体的にみてアルコール添加量の少ない場合に有
機酸を加えたことによる相乗効果が表れていると認める
ことができる。
それのみの添加で殺菌効果は充分であるが、アルコール
が製品に残ること又添加物のコストに影響して好ましく
ない。全体的にみてアルコール添加量の少ない場合に有
機酸を加えたことによる相乗効果が表れていると認める
ことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明は以下の効果を奏する。エチルア
ルコール添加量3.7重量%乃至15重量%,有機酸添
加量0.5重量%乃至2重量%,押出品温90℃乃至1
20℃,原料のバレル内滞留時間45乃至60秒の範囲
において菌数は1.0×102 個/gオーダであり、臭
いの評価も3以上で製品品質を保持することができた。
また、有機酸のみでも2重量%乃至5重量%の添加量に
おいて同様の効果が得られた。また、蕎麦粉以外にも馬
鈴薯澱粉,脱脂大豆粉,上新粉,コーンフラワー,米ぬ
か等の穀類粉体原料,コショー,唐辛子,カレー粉,ナ
ツメグ等の香辛料にも応用できる技術である。
ルコール添加量3.7重量%乃至15重量%,有機酸添
加量0.5重量%乃至2重量%,押出品温90℃乃至1
20℃,原料のバレル内滞留時間45乃至60秒の範囲
において菌数は1.0×102 個/gオーダであり、臭
いの評価も3以上で製品品質を保持することができた。
また、有機酸のみでも2重量%乃至5重量%の添加量に
おいて同様の効果が得られた。また、蕎麦粉以外にも馬
鈴薯澱粉,脱脂大豆粉,上新粉,コーンフラワー,米ぬ
か等の穀類粉体原料,コショー,唐辛子,カレー粉,ナ
ツメグ等の香辛料にも応用できる技術である。
Claims (7)
- 【請求項1】 2軸エクストルーダを用いて蕎麦粉,小
麦粉等の穀類粉体を殺菌処理するに際し穀類粉体に対し
てエチルアルコールと有機酸が添加されており、押出温
度が90℃乃至120℃である穀類粉体の殺菌方法。 - 【請求項2】 エチルアルコールが3.7重量%乃至1
5重量%で有機酸が0.5重量%乃至2重量%である請
求項1に記載の穀類粉体の殺菌方法。 - 【請求項3】 2軸エクストルーダを用いて蕎麦粉,小
麦粉等の穀類粉原料を殺菌するに際し原料に対して有機
酸が添加されており、押出温度が90℃乃至120℃で
ある穀類粉体の殺菌方法。 - 【請求項4】 有機酸が2重量%乃至5重量%である請
求項3に記載の穀類粉体の殺菌方法。 - 【請求項5】 2軸エクストルーダのバレル先端押出部
の開孔面積がスクリュー直径に対して25%乃至50%
である請求項1,2,3,4の何れか1項に記載の穀類
粉体の殺菌方法。 - 【請求項6】 2軸エクストルーダのバレル内滞留時間
が45秒乃至60秒である請求項1,2,3,4,5の
何れか1項に記載の穀類粉体の殺菌方法。 - 【請求項7】 2軸エクストルーダのスクリューパター
ンはフオワードスクリューの間に数枚を45度の送り位
相に組み込んだニーデイングデイスクを1個所乃至3個
所、数枚を90度の位相に組み込んだニーデイングデイ
スクを零乃至2個所を交互に組み込んだものである請求
項1,2,3,4,5,6の何れか1項に記載の穀類粉
体の殺菌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8271688A JPH1094369A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 穀類粉体の殺菌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8271688A JPH1094369A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 穀類粉体の殺菌方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1094369A true JPH1094369A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17503469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8271688A Pending JPH1094369A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 穀類粉体の殺菌方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1094369A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1081902C (zh) * | 1998-12-31 | 2002-04-03 | 中德联合研究院(江西-Oai) | 保鲜湿米粉及其制作工艺 |
CN104187332A (zh) * | 2014-08-05 | 2014-12-10 | 吴继宽 | 糙粮米 |
CN104256317A (zh) * | 2014-10-15 | 2015-01-07 | 哈尔滨艾克尔食品科技有限公司 | 一种菠菜再制米的制作方法 |
CN104256318A (zh) * | 2014-10-15 | 2015-01-07 | 哈尔滨艾克尔食品科技有限公司 | 一种枸杞再制米的制作方法 |
CN107079952A (zh) * | 2017-04-14 | 2017-08-22 | 山西省农业科学院农产品加工研究所 | 一种纯苦荞麦片的制备方法 |
JP2018512865A (ja) * | 2015-04-23 | 2018-05-24 | イノベーティブ フード デザイン アイエフディ エービー | プロセス |
-
1996
- 1996-09-20 JP JP8271688A patent/JPH1094369A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1081902C (zh) * | 1998-12-31 | 2002-04-03 | 中德联合研究院(江西-Oai) | 保鲜湿米粉及其制作工艺 |
CN104187332A (zh) * | 2014-08-05 | 2014-12-10 | 吴继宽 | 糙粮米 |
CN104256317A (zh) * | 2014-10-15 | 2015-01-07 | 哈尔滨艾克尔食品科技有限公司 | 一种菠菜再制米的制作方法 |
CN104256318A (zh) * | 2014-10-15 | 2015-01-07 | 哈尔滨艾克尔食品科技有限公司 | 一种枸杞再制米的制作方法 |
JP2018512865A (ja) * | 2015-04-23 | 2018-05-24 | イノベーティブ フード デザイン アイエフディ エービー | プロセス |
US10602746B2 (en) * | 2015-04-23 | 2020-03-31 | Innovative Food Design Ifd Ab | Product and process of producing a sterilized flour |
CN107079952A (zh) * | 2017-04-14 | 2017-08-22 | 山西省农业科学院农产品加工研究所 | 一种纯苦荞麦片的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1545237B1 (en) | Shelf stable meat analogues comprising glycerol and glucose | |
US20160128337A1 (en) | Antibacterial compositions and methods of use | |
US5283059A (en) | Process for producing a stabilized store-forming viable microorganisms preparation containing Bacillus cereus | |
JPH10215805A (ja) | 糊化された穀物製品およびその製造法 | |
JPS6131042A (ja) | 湿潤野菜又は動物製品の価値を高める方法及び同方法で製造された栄養製品 | |
JPH1094369A (ja) | 穀類粉体の殺菌方法 | |
JP3941903B2 (ja) | 粉粒体の連続攪拌殺菌装置 | |
Peisker | Feed processing-impacts on nutritive value and hygienic status in broiler feeds. | |
JP2000024091A (ja) | 粉粒体殺菌装置 | |
EP3285588B1 (en) | Process | |
JPH0561901B2 (ja) | ||
JPH0116136B2 (ja) | ||
JP3034835B2 (ja) | 粉粒物質の殺菌装置 | |
JP4022813B2 (ja) | 生菌剤添加飼料の製造方法 | |
EP0702898B1 (en) | A process for the production of alkali-treated powder possessing an immunological activity | |
JPH10309167A (ja) | 穀類の連続殺菌方法および装置 | |
Liang et al. | Extrusion cooking of rapeseed meal for feeding value improvement | |
JP4413502B2 (ja) | おから成形品の製造方法 | |
JPH0759516A (ja) | 羽毛を含有する飼料の製造方法 | |
JPH11243867A (ja) | 発酵飼料およびその製造方法 | |
JPS62205759A (ja) | 穀粉類の低温滅菌法 | |
JPH04169179A (ja) | 安定化芽胞形成生菌製剤の製造法 | |
CN102008114B (zh) | 一种香辛料粉末的挤压灭菌方法 | |
DE3408971A1 (de) | Verfahren zur herstellung keimarmer lebensmittelpraeparate | |
JPH05123121A (ja) | 即席食品およびその製造法 |