JPH1091248A - バランス型減圧弁及び給水装置 - Google Patents

バランス型減圧弁及び給水装置

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JPH1091248A
JPH1091248A JP8266786A JP26678696A JPH1091248A JP H1091248 A JPH1091248 A JP H1091248A JP 8266786 A JP8266786 A JP 8266786A JP 26678696 A JP26678696 A JP 26678696A JP H1091248 A JPH1091248 A JP H1091248A
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pressure reducing
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    • G05D16/00Control of fluid pressure
    • G05D16/20Control of fluid pressure characterised by the use of electric means
    • G05D16/2093Control of fluid pressure characterised by the use of electric means with combination of electric and non-electric auxiliary power
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出口圧力が容易に設定でき、且つ経時的な変
化を起こさないバランス型減圧弁、及び減圧弁の出口圧
力により、ポンプ始動圧力値またはポンプ停止圧力値を
一義的な関係を用いて設定できる給水装置を提供する。 【解決手段】 スロットルブッシュ22とバランスピス
トン24とが互いに離間して機械的に結合されて両者の
間に中間室21が形成され、スロットルブッシュ22の
A面に2次側の圧力が加わり、バランスピストン24の
D面に調整された圧力が加わるようにしたバランス型減
圧弁において、スロットルブッシュ22の中間室21を
区画するB面と反対のA面に作用する圧力を検出する手
段28と、その検出された値によりバランスピストン2
2の中間室21を区画するC面と反対のD面で区画され
た調圧室25内に連通した開閉弁29を制御する制御部
20と、その制御の結果に応じて作動する操作部とを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バランス型減圧弁
及び給水装置に係り、特に給水用の遠心ポンプの吐出側
等に用いて、ポンプの吐出圧力が変動しても、略一定の
水圧の給水を行うことができるようにしたバランス型減
圧弁及び該減圧弁を備えた給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、水道の配水本管から末端給水機
器に加圧給水する際に用いられる給水装置のシステム構
成の一例を示す。ポンプ10の吸込側には、水道の配水
本管に接続される給水管12を備えており、ポンプ10
の吐出側には、末端給水機器に接続される吐出管13を
備えている。ポンプ10の吐出側には、逆止弁18が挿
入され、ポンプ10が停止している際に、吐出側から吸
込側に水が逆流しないようになっている。圧力タンク1
5は、ポンプ10の吐出側の圧力の変動を緩やかにする
ために設けられたものであり、末端給水機器側に対して
バッファとしての役割を果たしている。
【0003】ポンプ10の吐出側には圧力発信器17が
備えられ、ポンプ10の吐出圧力を検出するようになっ
ている。圧力発信器17により検出されたポンプの吐出
圧力信号は、制御部20に伝達され、ポンプ10を駆動
するモータ11を発停運転制御する。
【0004】吐出側が、一般の住居等の蛇口につながっ
ているので、蛇口で水が使用されると、圧力タンク15
内の水が供給される。タンク15内の水が使用される
と、タンク15内の圧力が低下する。この検出された圧
力と予め圧力設定器20Aで設定されているポンプ始動
圧力と比較し、 検出された圧力≦始動圧力 の場合、制御部20で電磁接触器27を閉にし、電動機
11に電源を供給し、ポンプ10を始動する。
【0005】遠心ポンプの吐出圧力は、ポンプの吐出し
量に応じて変化する。吐出し量が大きくなるとポンプの
吐出圧力が低くなる傾向が一般の遠心ポンプにはある。
図8は、係る用途に用いられる一般的な遠心ポンプの揚
程・流量特性を示す。
【0006】このように、ポンプの吐出圧力が使用水量
に応じて変化するので、例えば、水量が少ない場合は給
水圧力が高くなる。このために、末端給水機器では蛇口
を絞り気味で使用されるが、このときに、他の世帯など
で多量に水が使用されはじめると、給水圧力が低下し、
蛇口からの水の出が悪くなり、使用感が悪くなる。この
ような問題を回避するため、ポンプ10の吐出側に減圧
弁14を取付け、ポンプ10からの出口圧を見掛け上、
一定にしている。
【0007】このようにポンプ10の吐出圧力は、減圧
弁14にて減圧される。このときの減圧設定値は、圧力
設定器20Aで設定されたポンプ吐出圧力設定値を基準
にし、常数(この値は、予め定められ制御部20に記憶
されている場合と、外部から設定器20Aで設定できる
場合がある)を加減して決められている。すなわち、 減圧設定値=ポンプ吐出圧力設定値±常数
【0008】使用水量に応じて、減圧弁14により、常
に供給圧力が、一定になるように制御されるが、使用水
量が少なくなると、フロースイッチ19が動作し、その
信号を制御部20が受取り、電源に連通した電磁接触器
27を開にし、ポンプを停止させる。この場合、減圧弁
14の減圧設定値と始動圧力が同じであると、ポンプ停
止後の圧力は減圧設定値であり、上記のようにポンプ1
0がすぐ再始動するので、一般には、減圧弁の減圧設定
値と始動圧力の関係は、つぎのようにする。 減圧設定値>始動圧力
【0009】使用水量に応じて、減圧弁14により、常
に供給圧力が一定になるように制御されるが、使用水量
が少なくなった時に、減圧作用を停止させて昇圧作用を
行うようにした減圧弁(図6に示すように、減圧弁に小
穴24Aを設けることで実現できる)の場合は、上記の
ようなフロースイッチ19の動作でなく、圧力が予め定
められたポンプ停止圧力より上昇したことで、ポンプを
停止させることができる。
【0010】この場合、減圧弁の減圧設定値とポンプ停
止圧力とが同じか、または減圧弁の減圧設定値がポンプ
停止圧力以上であると、ポンプ始動後の圧力は、減圧設
定値であり、上記のように、ポンプが直ぐに停止するの
で、一般には、減圧弁の減圧設定値と始動圧力及び停止
圧力との関係は、次のようにする。 停止圧力>減圧設定値>始動圧力
【0011】図6は、従来の減圧弁の構造を示す。スロ
ットルブッシュ22と小穴24を有するバランスピスト
ン23が互いに弁棒26で機械的に結合され、スロット
ルブッシュ22とバランスピストン23が互いに面して
いる空間(中間室21)に一次圧力が加わり、スロット
ルブッシュ22の中間室21を区画する面(B面)と反
対の面(A面)に2次側の圧力が加わり、バランスピス
トン23の中間室21を画する面(C面)と反対の面
(D面)に調整された圧力が加わるバランス型減圧弁で
ある。
【0012】中間室21の圧力は、減圧弁の入口38の
圧力、即ち、ポンプの吐出圧力(例えば、4.0Kgf
/cm2 )であり、その圧力がスロットルブッシュ22
のB面、バランスピストン23のC面にそれぞれ加わ
る。調圧室25には、中間室21の圧力を有する水がバ
ランスピストン23に設けた小穴24より流れ込む。調
圧室25の圧力は調圧弁16にて設定された圧力、例え
ば2.5Kgf/cm2になるように制御されているの
で、バランスピストンのD面には、調圧された圧力
(2.5Kgf/cm2)が加わる。
【0013】バランスピストン23のC面とスロットル
ブッシュ22のB面が受ける圧力はポンプの吐出圧力で
あり、バランスピストン外径寸法dとスロットルブッシ
ュのバランスピストン外径寸法dの部分がポンプの吐出
圧力を受け、その力の向きが互いに逆であるので、互い
に打ち消し合う。スロットルブッシュ22のハッチング
部は、スロットルブッシュ22で減圧された出口圧力
が、A面とB面に加わるが、向きが互いに逆であるの
で、互いに打ち消し合う。
【0014】ところが、スロットルブッシュ22のA面
の非ハッチング部分にスロットルブッシュ22で減圧さ
れた出口圧力が加わり、バランスピストン23のD面に
は調圧された圧力が加わる。すなわち、バランスピスト
ン23とバランスブッシュ22の受ける力が平衡になる
ためには、出口圧力は、調圧弁16にて調圧室25の設
定された圧力になる。
【0015】以上は、昇圧作用のない減圧弁の場合であ
り、昇圧作用を持たせるには、図6に示すように、中間
室21と減圧弁の出口39とを連通させる小穴24Aを
設け、スロットルブッシュ22の絞り効果がなくなる
と、中間室21の圧力が小穴24Aより減圧弁の出口3
9に漏れ、減圧弁の出口39の圧力が上昇する。この場
合、減圧弁の出口39の圧力が、吐出圧力と吐出量の関
係において図8に示すように上昇する。
【0016】前記調圧弁16の一般的な構造を図7に示
す。図7に示す様に、ばね30によりダイヤフラム33
と弁体31とからなる弁本体を下向きに押し下げてお
り、弁本体に調圧室25に連通した入口側からの圧力に
より上向の力が作用し、当初設定されたばね30の力と
比較し、圧力が高くなると弁体31が上向きに作動し、
圧力水が下方の出口側(ドレイン側)に逃げて調圧室2
5の圧力水を逃がすことにより、調圧室25の圧力を低
下させる。逆に、圧力が低くなると弁体31が下向きに
作動し、圧力水の逃げを減らして調圧室25の圧力を上
昇させて、調圧室25の圧力を一定にする。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】この様に、従来の減圧
弁にあっては、この出口圧力を設定する手段が、調圧弁
のばね30の力に依っているので、このばね30の力を
所要の大きさに設定しなければならない。このため、調
圧弁16のボルト32を右に又は左に回して設定圧力を
調整するが、その結果である設定圧力は、実際に作動さ
せないと掴めない。また、機械的に動くために、弁体3
1、ダイヤフラム33、ばね30などが消耗する。ま
た、弁体31、ダイヤフラム33等のへたりによって、
設定圧力が変化し、これらの消耗の状況により圧力を再
設定する必要が有った。
【0018】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、出口圧力が容易に設定でき、且つ経時的な変化を
起こさないバランス型減圧弁、及び減圧弁の出口圧力に
より、ポンプ始動圧力値またはポンプ停止圧力値を一義
的な関係を用いて設定できる給水装置を提供することを
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のバランス型減圧
弁は、スロットルブッシュとバランスピストンとが互い
に離間して機械的に結合されて両者の間に中間室が形成
され、スロットルブッシュの中間室を区画する面と反対
の面に2次側の圧力が加わり、バランスピストンの中間
室を区画する面と反対の面に調整された圧力が加わるよ
うにしたバランス型減圧弁において、スロットルブッシ
ュの中間室を区画する面と反対の面に作用する圧力を検
出する手段と、その検出された値によりバランスピスト
ンの中間室を区画する面と反対の面で区画された調圧室
内に連通した開閉弁を制御する制御部と、その制御の結
果に応じて作動する操作部とを備えたことを特徴とす
る。
【0020】このように構成した本発明によれば、バラ
ンス型減圧弁の出口側の圧力を検出し、バランスピスト
ンの中間室を区画する面と反対の面で区画された調圧室
内に連通した開閉弁を電気的にフィードバック制御する
ことができる。このため、減圧弁の出口圧力の設定が、
制御部で電気的に行うことができるので、その設定が容
易となる。又、設定値に合わせて開閉弁が自動制御され
るため、設定圧力が容易に減圧弁の出口側に実現でき、
且つ経時的に変動するという問題が防止される。
【0021】ここに、バランスピストンの中間室を区画
する面と反対の面で区画された調圧室内に連通した圧力
タンクを備えることが好ましく、これにより、圧力タン
クを容量素子として機能させ、開閉弁の開閉度の変化に
対する調圧室内の圧力の変動を吸収することができる。
このため、調圧室内の圧力が安定し、出口側の圧力を容
易に設定値に保つことができる。
【0022】又、圧力タンクは、空気室と水室がダイヤ
フラムで隔離されていることが好ましく、これにより、
タンク内の水に空気が混入するという問題をなくして、
空気の有する圧力を半永久的に保持することができる。
【0023】又、制御部は、圧力を検出する手段で検出
された値が設定値より大きい場合に開閉弁を開、逆の場
合は閉となる方向の制御を行うことが好ましく、これに
より、調圧室内の圧力水の逃げる量を調節することがで
き、出口側の圧力を設定値にフィードバック制御するこ
とができる。
【0024】又、制御部は、圧力を検出する手段で検出
された値が設定された値より大きい場合に開閉弁を開方
向に操作し、逆の場合は閉方向に操作するPI(比例積
分)制御で、減圧弁出口側に作用する圧力を一定にする
制御を行うことが好ましく、これにより、開閉弁の開閉
の応答性がよすぎてハンチングを起こすという問題を防
止し、調圧室内の圧力を安定させ、出口側の圧力を設定
圧力に維持する動作を行うことができる。
【0025】又、制御部は、ポンプの始動圧力またはポ
ンプの停止圧力を減圧弁の2次側の設定圧力と一義的な
関係の値を用いて設定することが好ましく、これによ
り、ポンプが始動・停止を頻繁に繰り返すという問題を
避けることができる。
【0026】本発明の給水装置は、スロットルブッシュ
とバランスピストンとが互いに離間して機械的に結合さ
れて両者の間に中間室が形成され、スロットルブッシュ
の中間室を区画する面と反対の面に2次側の圧力が加わ
り、バランスピストンの中間室を区画する面と反対の面
に調整された圧力が加わるようにしたバランス型減圧弁
において、スロットルブッシュの中間室を区画する面と
反対の面に作用する圧力を検出する手段と、その検出さ
れた値によりバランスピストンの中間室を区画する面と
反対の面で区画された調圧室内に連通した開閉弁を制御
する制御部と、その制御の結果に応じて作動する操作部
とを備えたことを特徴とする。
【0027】このように構成した本発明によれば、給水
装置の吐出圧力を設定することで、ポンプ始動圧力また
はポンプ始動圧力と停止圧力を一義的な関係を用いて設
定することができ、これによって、減圧弁の値、始動圧
力または始動圧力と停止圧力とを各々個別に設定する必
要をなくすことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しながら説明する。尚、各図中同一符
号は、同一又は相当部分を示す。
【0029】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
るバランス型減圧弁50aを示す。その基本的な構成
は、従来の技術と同様である。即ち、スロットルブッシ
ュ22と小穴24を有するバランスピストン23が互い
に弁棒26で機械的に結合されている。スロットルブッ
シュ22のB面とバランスピストン23のC面が互いに
面している空間である中間室21に一次側圧力が加わ
り、スロットルブッシュ22の中間室21を区画する面
(B面)と反対の面(A面)に2次側の圧力が加わり、
バランスピストン23の中間室21を区画する面(C
面)と反対の面(D面)に調圧された圧力が加わるバラ
ンス型減圧弁である。
【0030】この減圧弁50aは、スロットルブッシュ
22の中間室21を区画する面(B面)と反対の面(A
面)に作用する圧力、即ち減圧弁出口39の圧力を検出
する圧力検出器28と、その検出された圧力値により開
閉弁29の開閉度を制御する制御部20と、その制御の
結果に応じて開閉弁29を操作する操作部とを備えてい
る。
【0031】そして、減圧弁出口39の圧力を圧力検出
器28で検出し、電気信号で制御部20に送る。計測さ
れた圧力値と設定器20Aで設定された圧力値を制御部
20で演算し、その結果に応じて、操作部により開閉弁
29を作動させる。配管34は、開閉弁29を通して、
ドレイン40に連通している。また、開閉弁29は、弁
の開度をデジタル的に動作できる電気開閉弁であり、開
度に応じた水量をドレイン40に流すことができる。
【0032】従って、開閉弁29の開度を調節すること
により、減圧弁の出口圧力を設定器20Aで設定された
値になるように、調圧室25の圧力をその値に保ち、そ
の結果、スロットルブッシュ22で絞り、出口圧力が設
定器20Aで設定された圧力になる。
【0033】図2は、本発明の第2の実施の形態におけ
るバランス型減圧弁50bを示す。このバランス型減圧
弁50bは、上記第1の実施の形態におけるバランス型
減圧弁50aの構造に加えて、バランスピストン23の
面(D面)で区画された調圧室25内に連通した配管3
4に圧力タンク35を接続したものである。
【0034】水は非圧縮性の為に、調圧室25内の水を
開閉弁29により配管34を通して少し逃がしただけで
も圧力が急激に減少し、制御の応答性が良すぎ、ハンチ
ングの可能性がある。これを避けるために、調圧室25
の容量を圧縮性の気体等と共存させる手段を圧力タンク
35を使用して実現する。このように構成することで、
調圧室25の圧力水を多少逃しても、圧力タンク35が
圧力の変動を吸収して、すぐには圧力の低下又は上昇が
発生しない。これにより、ハンチングを防止できる。
【0035】この圧力タンク35は、容器内の水室41
と空気室37とがゴム製のダイヤフラム36で分離され
ている。このダイヤフラム36で、タンク35内の空気
が水の中に溶け込むことを防止して、ほぼ永久的にその
圧力を保持することが出来る。
【0036】制御部20は、スロットルブッシュ22の
A面に作用する圧力、即ち減圧弁出口39の圧力を検出
して、所定の設定圧力となるように開閉弁29の開度を
制御するフィードバック制御を行っている。この制御ル
ープが、PI(比例積分)制御を行うことによって、よ
り安定な減圧弁出口39の圧力を設定値に合せるフィー
ドバック制御を行うことができる。
【0037】この減圧弁出口39の圧力設定値(減圧設
定値)は、モータの始動圧力に対して、 減圧設定値>始動圧力設定値 の関係とする。ポンプ停止後の圧力は減圧設定値であ
り、この値が始動圧力値と同じ値とすると、ポンプがす
ぐに再始動し、始動・停止を繰返すこととなる。このた
め、上述した関係のように、減圧弁の設定圧力(減圧設
定値)を、ポンプの始動圧力と一義的な関係を用いて設
定している。
【0038】以上は、ポンプの停止をフロースイッチ1
9により行う場合である。昇圧作用を持った減圧弁、即
ち、図1及び図2に示すように、中間室21と減圧弁の
出口39とを連通させる小穴24Aを設け、スロットル
ブッシュ22の絞り効果がなくなると、中間室21の圧
力が小穴24Aより減圧弁の出口39に漏れるようにし
た場合は、減圧弁出口39の圧力設定値は、モータの始
動圧力と停止圧力値に対して、 停止圧力値>減圧設定値>始動圧力設定値 の関係とする。
【0039】ポンプ始動後の圧力は、減圧設定値であ
り、この値が停止圧力値と同じ値とすると、ポンプが直
ぐに停止し、始動・停止を繰り返すことになる。このた
め、上述した関係のように、減圧弁の設定圧力(減圧設
定値)を、ポンプの始動圧力と停止圧力と一義的な関係
を用いて設定している。
【0040】上述したように構成したバランス型減圧弁
50a,50bの動作は、次のとおりである。まず、制
御部20の設定器20Aに減圧弁の出口圧力を設定す
る。又、同様にポンプの始動圧力及び/または停止圧力
を設定し、この始動圧力及び/または停止圧力と減圧弁
の出口圧力とに前述した一定の関係を持たせる。減圧弁
の入口38は、ポンプの吐出側に接続されており、ポン
プで加圧された水は図中点線で示す方向に流れる。
【0041】圧力検出器28で検出された圧力は、制御
部20内で設定された圧力と比較される。検出された圧
力が設定圧力よりも高い場合には、開閉弁29の開度を
大きくする方向に制御部20は操作信号を出す。する
と、開閉弁29が開き、調圧室25内の圧力水がドレイ
ン40側に逃げ、調圧室25内の圧力が低下し、スロッ
トルブッシュ22がバランスピストン23の方向へ移動
し、スロットルブッシュ22の絞り効果が大となる。
【0042】圧力検出器28は、この状態の圧力を検出
し制御部20に検出データを送る。制御部20では再度
設定値と比較し、開閉弁29の開度を調節する操作を行
う。このようなフィードバック制御により、減圧弁出口
39の圧力が設定器20Aで設定された圧力となる。
【0043】この際、図2に示すように、調圧室25と
連通した圧力タンク35を設けることにより、また制御
ループのPI(比例積分)動作を行うことにより、開閉
弁29の開度の調節による調圧室25内の圧力にハンチ
ングが起こることが防止される。
【0044】このように、制御部20の設定器20Aに
所定の減圧弁出口39の圧力値を設定して、圧力検出器
28及び開閉弁29を用いたフィードバック制御を行う
ことにより、減圧弁出口39の圧力を所定値に容易に合
わせることができる。これにより減圧弁の出口39の圧
力は、ポンプの吐出圧力の大小に関わらず、概略、設定
器20Aで設定した圧力とすることができる。
【0045】図3に上記構成の減圧弁50a,50bを
用いた給水装置を示す。給水管12と吐出管13との間
に逆止弁18を備え、逆止弁18の下流側に圧力タンク
15を備え、逆止弁18の下流側に、スロットブッシュ
22の中間室31を区画する面(B面)と反対の面(A
面)に作用する圧力、即ち減圧弁の出口圧力を検出する
圧力検出器28を備え、圧力検出器28は、圧力を検出
し、制御部20に検出データを送るようにしている。そ
して、図4に示すように、減圧弁の出口圧力(吐出圧
力)が一定となるように吐出圧力設定値を定める。
【0046】先ず、ポンプが停止中である条件から動作
を説明する。吐出管13より水が使用されると、先ず、
圧力タンク15内の水が消費され、吐出管13内の圧力
が低下する。そして、圧力検出器28の検出データと予
め定められているポンプ始動圧力と比較され、検出デー
タがポンプ始動圧力以下となると、制御部20は、電磁
接触器27を閉じ、加圧ポンプ10を運転始動させる。
【0047】ポンプ運転中は、上述のように、検出デー
タが設定器20Aにより設定された出口圧力になるよう
に、減圧弁14の圧力制御部29に制御信号を送り、上
述による制御が行われる。そして、フロースイッチ19
が作動するような、使用水量が小さくなると、フロース
イッチ19の信号を制御部20が取込み、ポンプを停止
させる。このようにして、圧力検出器28の検出データ
でポンプの始動及び減圧弁の調圧を行うことができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧力を電気的な信号で検出し、その値をデジタル化する
こと等で、設定が電気的に出来るので、圧力設定が容易
に行える。又、開閉弁は、同様にデジタル的に開閉度を
動作できる弁を用いて、弁開度をフィードバック制御す
ることにより、減圧弁出口圧力を目標圧力に調整するこ
とができる。このような電気的な制御系を用いることに
より、従来の機械的な調圧弁と異なり、弁のへたり等の
経年変化等による圧力調整の煩わしさから解放される。
【0049】また、調圧室に連通した圧力タンクを設け
ることで、調圧室内の水を圧縮性のごとく扱うことが出
来るために、制御性を良好なものとすることができる。
又、圧力タンク内の水室と空気室をダイヤフラムで分離
することにより、タンク内の空気が水に溶け込むことを
防止して、ほぼ永久に圧力を保持することができる。
【0050】更に、給水装置の吐出圧力を設定すること
で、ポンプ始動圧力またはポンプ始動圧力と停止圧力を
一義的な関係を用いて設定することができ、これによ
り、従来の給水装置のように、減圧弁の値、始動圧力ま
たは始動圧力と停止圧力とを各々個別に設定することな
く、圧力設定の煩わしさから開放される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のバランス型減圧弁
の概略断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態のバランス型減圧弁
の概略断面図。
【図3】図1及び図2に示す減圧弁を使用した給水装置
のシステム構成図。
【図4】一般的な遠心ポンプの揚程・流量特性と吐出圧
力設定値との関係を示すグラフ。
【図5】従来の給水装置のシステム構成図。
【図6】従来のバランス型減圧弁の概略断面図。
【図7】図4の減圧弁に付属した調圧弁の断面図。
【図8】一般的な遠心ポンプの揚程・流量特性と、減圧
設定値及び昇圧作用の説明に付するグラフ。
【符号の説明】
10 ポンプ 12 給水管 13 吐出管 15 圧力タンク 18 逆止弁 21 中間室 22 スロットルブッシュ 23 バランスピストン 24 小穴 25 調圧室 26 弁棒 28 圧力検出器 29 圧力操作部(開閉弁) 35 圧力タンク 38 減圧弁入口 39 減圧弁出口 50a,50b バランス型減圧弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルブッシュとバランスピストン
    とが互いに離間して機械的に結合されて両者の間に中間
    室が形成され、スロットルブッシュの中間室を区画する
    面と反対の面に2次側の圧力が加わり、バランスピスト
    ンの中間室を区画する面と反対の面に調整された圧力が
    加わるようにしたバランス型減圧弁において、 スロットルブッシュの中間室を区画する面と反対の面に
    作用する圧力を検出する手段と、その検出された値によ
    りバランスピストンの中間室を区画する面と反対の面で
    区画された調圧室内に連通した開閉弁を制御する制御部
    と、その制御の結果に応じて作動する操作部とを備えた
    ことを特徴とするバランス型減圧弁。
  2. 【請求項2】 バランスピストンの中間室を区画する面
    と反対の面で区画された調圧室内に連通した圧力タンク
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のバランス型減
    圧弁。
  3. 【請求項3】 圧力タンクは、空気室と水室がダイヤフ
    ラムで隔離されていることを特徴とする請求項2記載の
    バランス型減圧弁。
  4. 【請求項4】 制御部は、圧力を検出する手段で検出さ
    れた値が設定値より大きい場合に開閉弁を開、逆の場合
    は閉となる方向の制御を行うことを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか一項記載のバランス型減圧弁。
  5. 【請求項5】 制御部は、圧力を検出する手段で検出さ
    れた値が設定された値より大きい場合に開閉弁を開方向
    に操作し、逆の場合は閉方向に操作するPI(比例積
    分)制御で、減圧弁出口の圧力を一定にする制御を行う
    ことを特徴とする請求項4記載のバランス型減圧弁。
  6. 【請求項6】 制御部は、ポンプの始動圧力を減圧弁の
    2次側の設定圧力と一義的な関係の値を用いて設定した
    ことを特徴とする請求項4又は5記載のバランス型減圧
    弁。
  7. 【請求項7】 給水管に接続されたポンプと、該ポンプ
    の吐出側に接続された請求項1乃至6のいずれかに記載
    のバランス型減圧弁と、該減圧弁の下流側に配置された
    圧力検出器と吐出管を備え、該圧力検出器で検出された
    減圧弁出口側圧力に基づいて減圧弁の供給圧力が所定の
    設定値に制御されることを特徴とする給水装置。
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