JP3379856B2 - 液位制御方法およびその制御装置 - Google Patents

液位制御方法およびその制御装置

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JP3379856B2
JP3379856B2 JP08938595A JP8938595A JP3379856B2 JP 3379856 B2 JP3379856 B2 JP 3379856B2 JP 08938595 A JP08938595 A JP 08938595A JP 8938595 A JP8938595 A JP 8938595A JP 3379856 B2 JP3379856 B2 JP 3379856B2
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征四郎 五十嵐
裕之 藤原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば水の顕熱を利用
した蓄熱システムおいて、その蓄熱タンクに蓄えられる
液体の液位制御方法およびその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の蓄熱システムとして、水を蓄え
る蓄熱タンクと、この蓄熱タンクに蓄えられた水を冷暖
房装置の熱源に送り出す送水装置と、熱源からの還水を
蓄熱タンクに戻す還水量制御装置とを含むユニットを複
数備えており、これらユニットを一系統の送水管および
還水管に並列に接続したものが知られている。
【0003】この蓄熱システムでは、夫々のユニットの
蓄熱タンクから送水管に送り出される水量と、還水管か
ら蓄熱タンクに戻される還水の量とを互いに比例させる
必要がある。ところが、従来のシステムでは、汲み出し
量に比例した量の還水を各ユニットの蓄熱タンクに戻す
最適な方法が存在しないために、各蓄熱タンクの還水入
口を連通管を介して互いに連通させ、いずれかの蓄熱タ
ンクの還水入口に全ての還水を戻すことで、この還水を
汲み出しが行われた蓄熱タンクに自然流入させる方法が
採用されている。
【0004】この連通管を利用した還水の戻し方法は、
連通管内の流水抵抗が無視できる程に小さくないと、汲
み出し量に応じた還水を蓄熱タンクに戻すことができな
くなる。このため、複数のユニットを並列利用する場
合、その蓄熱タンクは、連通管の管長を極力短くするた
めに、互いに近接して配置する必要がある。
【0005】したがって、複数のビルディングの冷暖房
を集中して行うような大規模な冷暖房施設においては、
複数の蓄熱タンクを各ビルディングに分散して配置する
ことができなくなり、建築的制約の中で性能およびコス
ト的に満足できないような状況下でも、複数の蓄熱タン
クをプラント施設内に集中して配置しているのが実情で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような現状を打破
し、複数の蓄熱タンクを自由な位置に設置するために
は、刻々と変動する水の汲み出し量に合せて、この汲み
出しが行われた蓄熱タンクに還水を導く機能を有する制
御装置が必要となってくる。
【0007】この制御装置は、汲み出しに伴って変動す
る水位を適確に捕らえるとともに、それに比例して蓄熱
タンクに対する還水の流入を断続し得るような弁が必要
であり、この時の蓄熱タンク内の許容水位変動幅は、上
記還水入口の口径とは無関係に極僅かでなくてはならな
い。
【0008】すなわち、この水位変動幅は、蓄熱タンク
内の水を汲み出すポンプの起動時および停止時に発生す
るタンク内の水量変化を大きく左右する原因となる。こ
の水量の変化が大きいと、それを処理するための装置が
大規模なものとなり、複数のユニットを並列に接続して
利用すること自体を困難なものとしてしまう。
【0009】したがって、蓄熱タンク内での水位の変動
を少なく抑えるには、図7の実線に示すように、単位時
間当りの弁の開閉ストロークを小さくし、この弁が頻繁
に開閉を繰り返すように小刻みに動作させることが望ま
しい。
【0010】しかしながら、このようにすると、弁の開
閉動作が急激に行われ、弁開放・閉鎖時間に要する時間
が極端に短くなるので、弁の口径が大きくなればなる
程、配管内に急激な圧力変動を招く。そのため、配管の
振動や騒音を伴うとともに、ウォータハンマーによって
配管が大きな衝撃を受け、この配管の破損の原因となる
といった不具合がある。
【0011】本発明はこのような事情にもとづいてなさ
れたもので、液体の供給量を増大させつつ、この液体の
供給開始および供給停止に伴う配管内の急激な圧力変動
を緩和することができ、配管系の破損や騒音を防止でき
る液位制御方法およびその制御装置の提供を目的とす
る。
【0012】本発明の他の目的は、液体の供給量を増大
させたにも拘らず、タンクの液位を一定に保つ液位調整
弁を小形化することができる液位制御方法およびその制
御装置を得ることにある。
【0013】本発明の他の目的は、流量調整弁のパイロ
ット的な機能を果す液位調整弁が万一故障したとして
も、タンク内の液位の上昇に伴う液体のオーバーフロー
を防止でき、信頼性が向上する液位制御装置を得ること
にある。
【0014】本発明の他の目的は、タンク内の液位の過
大な上昇を容易に知ることができ、液体のオーバーフロ
ーを防止する上で好都合となる液位制御装置を得ること
にある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、流量調整弁を
パイロット弁を介して制御する場合に、この流量調整弁
の作動を安定させることができ、タンク内の液面位置の
制御を制度良く行える液位制御装置を得ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載された液位制御方法は、液体を蓄え
るタンクと、このタンクに液体を導く第1および第2の
配管と、上記第1の配管に設置され、上記タンク内の液
体の液面位置に応じて自動的に開閉する液位調整弁と、
上記第1の配管における上記液位調整弁の上流に設置さ
れ、上記液位調整弁に連なる二次側圧力を上記第1の配
管の上流側の一次側圧力よりも低い設定圧力に保持する
ための減圧弁と、上記第2の配管に設置され、上記減圧
弁の二次側圧力に基いて開閉作動されることで、上記タ
ンクへの液体の供給および供給停止をなす流量調整弁と
を備えている装置に適用される。
【0017】そして、上記減圧弁は、液体の流量が増え
るに従って上記二次側圧力が特定の値まで徐々に減少す
るような流量特性を有し、この流量特性を利用して上記
流量調整弁を開閉作動させるようにしたことを特徴とし
ている。
【0018】請求項2に記載された液位制御装置は、液
体を蓄えるタンクと、このタンクに液体を導く第1およ
び第2の配管と、上記第1の配管に設置され、上記タン
ク内の液体の液面位置に応じて自動的に開閉する液位調
整弁と、上記第1の配管における上記液位調整弁の上流
に設置され、上記液位調整弁に連なる二次側圧力を上記
第1の配管の上流側の一次側圧力よりも低い設定圧力に
保持するとともに、液体の流量が増えるに従って上記二
次側圧力が特定の値まで徐々に減少するような流量特性
を有する減圧弁と、上記第2の配管に設置され、上記減
圧弁の二次側圧力に基いて開閉作動されることで、上記
タンクへの液体の供給および供給停止をなす流量調整弁
とを備えていることを特徴としている。
【0019】請求項3によれば、上記請求項2に記載の
第1の配管は、上記タンク内の液体の液面位置に応じて
自動的に開閉する他の液位調整弁を備えており、この他
の液位調整弁は、上記第1の配管上において、上記液位
調整弁に対し直列に接続されていることを特徴としてい
る。
【0020】また、上記他の目的を達成するため、請求
項4に記載された液位制御装置は、液体を蓄えるタンク
と、このタンクに液体を導く第1および第2の配管と、
上記第1の配管に設置され、上記タンク内の液体の液面
位置に応じて自動的に開閉する液位調整弁と、上記第1
の配管における上記液位調整弁の上流に設置され、上記
液位調整弁に連なる二次側圧力を上記第1の配管の上流
側の一次側圧力よりも低い設定圧力に保持するととも
に、液体の流量が増えるに従って上記二次側圧力が特定
の値まで徐々に減少するような流量特性を有する減圧弁
と、上記第2の配管に設置され、上記減圧弁の二次側圧
力が設定値よりも低下した時に開操作されるとともに、
上記二次側圧力が設定値よりも増大した時に閉操作さ
れ、この二次側圧力にもとづいて上記タンクへの液体の
供給および供給停止をなす流量調整弁と、上記タンク内
の液体の液面が基準レベルを上回る上限レベルに達した
ことを検知する検知手段と、上記第1の配管における減
圧弁と液位調整弁との間に設置され、上記検知手段によ
って液面が検出された時に閉操作されて、上記減圧弁の
二次側圧力を増大させる圧力調節弁とを備えていること
を特徴としている。
【0021】請求項5によれば、上記請求項4に記載の
検知手段は、上記タンク内の液体の液面が上限レベルよ
りも低い基準レベルに達したことを検知する検知部を有
し、この検知部によって液面が検出された時に、上記圧
力調節弁を開操作させるようにしたことを特徴としてい
る。
【0022】請求項6によれば、上記請求項4に記載の
検知手段によって液面が検知された時に、警報を発する
警報手段をさらに備えていることを特徴としている。ま
た、上記目的を達成するため、請求項7に記載された液
位制御装置は、液体を蓄えるタンクと、このタンクに液
体を導く第1および第2の配管と、上記第1の配管に設
置され、上記タンク内の液体の液面位置に応じて自動的
に開閉する液位調整弁と、上記第1の配管における上記
液位調整弁の上流に設置され、上記液位調整弁に連なる
二次側圧力を上記第1の配管の上流側の一次側圧力より
も低い設定圧力に保持するとともに、液体の流量が増え
るに従って上記二次側圧力が特定の値まで徐々に減少す
るような流量特性を有する減圧弁と、上記第2の配管に
設置され、この配管に連なる流路を開閉する弁体と、こ
の弁体を開閉駆動するための駆動部とを有する常閉形の
流量調整弁と、この流量調整弁の駆動部に、上記第2の
配管における流量調整弁よりも上流の圧力を導入する導
入路と、上記駆動部に導入された圧力を排出する排出路
と、この排出路に配置され、上記駆動部の圧力を調整す
るためのニードル弁とを有するパイロット通路と、この
パイロット通路の導入路に設置され、上記減圧弁の二次
側圧力がアジャストばねによって予め定められた設定圧
力よりも低下した時に開操作されるとともに、上記二次
側圧力が上記設定圧力よりも増大した時に閉操作される
弁体を有し、上記減圧弁の二次側圧力に基づいて上記駆
動部への圧力の供給および供給停止をなすことで、上記
流量調整弁を開閉制御するパイロット弁とを備えてい
る。
【0023】そして、上記パイロット弁は、上記駆動部
に加わる圧力を常時検出して、この検出圧力が上記設定
圧力から二次側圧力を差し引いた値よりも高い時に上記
弁体を閉操作するとともに、上記検出圧力が低い時に上
記弁体を開操作する制御部を有していることを特徴とし
ている。
【0024】請求項8によれば、上記請求項7に記載の
パイロット通路の排出路に、上記ニードル弁の下流側に
位置して、上記排出路を強制的に開じる常開形の電磁弁
を設置したことを特徴としている。
【0025】
【作用】請求項1および2の記載によれば、タンク内の
液体の消費に伴い、このタンク内の液位が基準レベルよ
りも低下すると、液位調整弁が開き、第1の配管におけ
る減圧弁よりも下流側の液体がタンクに流れる。これに
より、減圧弁の二次側圧力が設定圧力よりも低くなり、
この減圧弁が開かれる。
【0026】この減圧弁は、固有の流量特性を有してい
るので、減圧弁が開いてここを流れる液体の流量が増え
ると、その二次側圧力が設定圧力よりも低いある特定の
値まで徐々に低下する。この際、第2の配管の流量調整
弁は、上記減圧弁の二次側圧力によって駆動されるの
で、この二次側圧力が低下した時に流量調整弁が開く設
定とすれば、流量調整弁は、二次側圧力の変動に比例し
て穏やかに開き始める。そのため、第2の配管内に急激
な圧力変動が生じることはなく、タンクへの液体の供給
が穏やかに行われる。
【0027】一方、タンクへの液体の供給により、タン
ク内の液位が基準レベルにまで復帰すると、液位調整弁
が閉じるので、第1の配管内での液体の流れが遮断さ
れ、減圧弁の二次側圧力が上記固有の流量特性に応じて
徐々に増大し始める。この二次側圧力が増大した時に流
量調整弁が閉じる設定とすれば、流量調整弁は、二次側
圧力の変動に比例して穏やかに閉じ始める。そのため、
第2の配管内に急激な圧力変動は生じない。
【0028】このように流量調整弁の開閉動作は、減圧
弁の固有の流量特性に応じて穏やかに行われるので、タ
ンク内の液位維持のために要求される液体の供給量が多
くなった場合でも、流量調整弁の口径を大きくすること
で容易に対処することができる。このため、流量調整弁
の開閉動作が穏やかに行われるにも拘らず、タンク内の
液位変動を少なく抑えることができる。
【0029】加えて、タンクへの液体の供給は、専ら流
量調整弁を有する第2の配管を通じて行われるので、液
位調整弁は、液位の変動を検知することで上流の減圧弁
を作動させ、上記流量調整弁を開閉駆動するに必要な圧
力を発生させるパイロット的な機能を果たせば良い。そ
のため、液位調整弁の口径を大きくする必要はなく、こ
の液位調整弁の小形化が可能となる。
【0030】請求項3の記載において、流量調整弁のパ
イロット的な機能を果す液位調整弁が万一弁座漏れ等の
故障を起こし、この液位調整弁から液体が漏れているよ
うな状態となると、第1の配管における減圧弁よりも下
流側の液体が流出してしまい、減圧弁の二次側圧力が低
下する。すると、この二次側圧力の低下に基いて第2の
配管の流量調整弁が開き始めるので、タンク内の液位が
基準レベルに達していても、このタンクに液体が導かれ
てしまい、ついにはタンクから液体が溢れてしまう虞れ
があり得る。
【0031】しかるに、上記構成によると、第1の配管
上には、液位調整弁と直列に他の液位調整弁が設置され
ているので、いずれかの液位調整弁が故障したとして
も、他の液位調整弁の存在によって、減圧弁よりも下流
側の液体の流失が阻止される。そのため、タンク内の液
位が基準レベルに達している状態では、減圧弁の二次側
圧力がそのまま維持され、第2の配管の流量調整弁が閉
状態に保たれる。したがって、タンクへの液体の供給が
停止され、このタンク内の液位の異常な上昇を防止する
ことができる。
【0032】請求項4の記載において、流量調整弁のパ
イロット的な機能を果す液位調整弁が万一弁座漏れ等の
故障を故障を起こし、この液位調整弁から液体が漏れて
いるような状態となると、上記請求項3の場合と同様
に、減圧弁の二次側圧力の低下に伴って流量調整弁が開
いてしまい、タンク内の液位が基準レベルに達していて
も、このタンクに液体が導かれる。
【0033】しかるに、上記構成によると、タンク内の
液位が上限レベルに達すると、このことを検知手段が検
知し、この検知手段を通じて第1の配管上の圧力調節弁
が閉じられる。そのため、減圧弁よりも下流側の液体の
流出が阻止されるので、この減圧弁の二次側圧力が固有
の流量特性に応じて増大し、上記流量調整弁が閉じられ
る。このため、液位調整弁が故障したとしても、タンク
内への液体の供給が停止され、タンク内の液位の異常な
上昇を防止することができる。
【0034】請求項5の記載によれば、タンク内の液体
の消費に伴い、このタンク内の液位が上限レベルから基
準レベルにまで低下すると、このことを検知手段が検知
し、この検知手段を通じて第1の配管上の圧力調節弁が
開かれる。このため、液位調整弁と減圧弁とが再び連通
されるので、この減圧弁の二次側圧力が液位に追従して
変動することになり、通常の運転状態に自動的に復帰す
る。
【0035】請求項6の記載によれば、タンク内の液位
が危険レベルに達すると、警報手段を通じて警報が発せ
られるので、液位が異常となったことを外部から容易に
知ることができる。このため、液体のオーバーフローを
防止するための処置を即座に行うことができる。
【0036】請求項7の記載において、タンク内の液体
の消費に伴い液位調整弁が開くと、上記請求項1の場合
と同様に、減圧弁が開き、この減圧弁の二次側圧力が徐
々に低下する。この二次側圧力は、信号圧となってパイ
ロット弁に導かれる。このパイロット弁は、減圧弁から
の信号圧の大きさに基づいて開閉されるので、この信号
圧が設定圧力よりも低くなると、弁体が上記二次側圧力
の変動に比例して穏やかに開き始める。そのため、パイ
ロット弁から流出しようとする液体の圧力は、パイロッ
ト弁の設定圧力から信号圧としての二次側圧力を差し引
いた大きさに定められる。パイロット弁が開かれると、
パイロット通路の導入路を介して第2の配管の液体が流
量調整弁の駆動部に流れ込む。この際、パイロット弁の
開操作は、上記のように穏やかに行われるので、上記駆
動部の急激な圧力変動が抑えられ、上記流量調整弁が穏
やかに開き始める。そのため、第2の配管内に急激な圧
力変動が生じることはなく、タンクへの液体の供給が穏
やかに行われる。
【0037】タンクへの液体の供給に伴い、タンク内の
液位が基準レベルにまで復帰すると、液位調整弁が閉じ
られ、減圧弁の二次側圧力が徐々に増大し始める。そし
て、パイロット弁の駆動部に導かれる二次側圧力が設定
圧力を上回ると、弁体が上記二次側圧力の変動に比例し
て穏やかに閉じ始める。そのため、流量調整弁の駆動部
への液体の供給が徐々に停止され、この流量調整弁が二
次側圧力の増大に応じて穏やかに閉じ始める。この結
果、第2の配管内に急激な圧力変動は生じない。
【0038】したがって、上記請求項1の場合と同様
に、タンク内の液位維持のために要求される液体の流量
が多くなっても、流量調整弁の口径を大きくすることで
容易に対処することができる。
【0039】一方、パイロット通路の導入路から駆動部
に導入された液体は、排出路を通じて排出される。この
際、排出路には、駆動部の圧力を調整するニードル弁が
存在するので、パイロット弁が開いたままの状態が持続
されると、駆動部への液体の供給量と、この駆動部から
の液体の排出量とのバランスが崩れ、駆動部からの液体
の排出が供給に追い付かなくなる。
【0040】このような状態となると、駆動部に加わる
圧力がパイロット弁から流出しようとする液体の圧力よ
りも大きくなり、駆動部の液体が導入路やパイロット弁
に逆流するといった不都合が生じてくる。
【0041】しかるに、上記構成によると、パイロット
弁の弁体は、駆動部に加わる圧力がパイロット弁から流
出しようとする液体の圧力を上回った時に、制御部を介
して強制的に閉操作されるので、流量調整弁の駆動部へ
の液体の供給が停止される。そのため、駆動部の過大な
圧力上昇や、それに伴うパイロット弁への液体の逆流を
防止することができ、流量調整弁の作動が安定する。
【0042】請求項8の記載によれば、例えば第2の配
管の圧力が異常に低下した場合に電磁弁を閉じると、パ
イロット通路の排出路が閉塞される。そのため、パイロ
ット弁が開いている状態では、駆動部に導かれた液体の
流出が阻止されるので、駆動部の圧力がパイロット弁か
ら流出しようとする液体の圧力を上回り、やがてパイロ
ット弁が閉じられる。この結果、流量調整弁の駆動部へ
の液体の供給が停止され、この流量調整弁の常閉形の機
能に基づいてこの流量調整弁が閉じられる。そのため、
第2の配管の圧力が異常に低下した時のような緊急時
に、この第2の配管からタンクへの液体の供給を停止す
ることができる。
【0043】
【実施例】以下本発明の第1実施例を、図1ないし図7
にもとづいて説明する。図1において、符号Aは、ビル
ディングの冷暖房装置の熱源を示し、この熱源Aには、
送水管1と還水管14とが接続されている。送水管1の
上流端は、蓄熱水を蓄える蓄熱タンク2内に導入されて
いる。送水管1の途中には、蓄熱タンク2内の蓄熱水を
汲み出すとともに、この蓄熱水を送水管1を介して熱源
Aに送水するポンプPが設置されている。
【0044】還水管14と蓄熱タンク2とは、第1の配
管3および第2の配管4を介して互いに連通されてい
る。第1の配管3には、フロート弁5と減圧弁6とが設
置されており、この減圧弁6はフロート弁5よりも上流
に位置されている。
【0045】フロート弁5は、蓄熱タンク2内の水位を
基準レベルLに保つためのもので、その詳細が図2およ
び図3に示されている。フロート弁5は、弁箱7と、こ
の弁箱7の上部に取り付けられた蓋8とを備えている。
弁箱7の内部は、隔壁9によって流入通路10と流出通
路11とに仕切られている。これら両通路10,11
は、上記第1の配管3の上流部分と下流部分とに夫々連
なっている。そして、隔壁9には、流入通路10と流出
通路11とを連通させる連通孔12が開口されており、
この連通孔12の流出通路11に臨む開口縁部は、リン
グ状の弁座13をなしている。
【0046】蓋8には、弁棒15が上下動可能に支持さ
れている。弁棒15の下端部には、弁体16が取り付け
られている。弁体16は、弁棒15の上下動に伴って上
記弁座13に接離するようになっており、この弁体16
と弁座13との接触により連通孔12が閉じられる。
【0047】蓋8の上部には、レバーサポート18が取
り付けられている。レバーサポート18には、上向きに
延びるスイングリンク19が取り付けられている。この
スイングリンク19の上部には、ピン20を介してレバ
ー21が回動可能に枢支されている。レバー21は、略
水平に延びるとともに、上記ピン20を支点に上下に回
動されるようになっており、このレバー21の一端に弁
棒15の上端がピン22を介して連結されている。
【0048】レバー21の他端には、フロート24のア
ーム部25が連結されている。フロート24は、蓄熱タ
ンク2内の水面に追従して昇降動されるようになってお
り、このフロート24の昇降動は、レバー21を介して
弁棒15に伝えられる。そのため、ポンプPの運転に伴
い蓄熱タンク2内の水位が下がると、図3に示すよう
に、レバー21が下向きに回動し、その弁棒15との連
結部が押し上げられる。この押し上げにより、弁棒15
が引き上げられ、弁体16が弁座13から離脱するの
で、連通孔12が開かれ、弁箱7内をその流入通路10
から流出通路11に向けて還水が流れる。
【0049】また、逆にポンプPの運転停止等により蓄
熱タンク2の水位が上がると、図2に示すように、レバ
ー21が上向きに回動し、弁棒15が押し下げられる。
これにより、弁体16が弁座13に押し付けられ、連通
孔12が閉じられる。
【0050】一方、上記減圧弁6は、上記フロート弁5
に連なる二次側圧力P2 を、上記還水管14に連なる一
次側圧力P1 よりも低い設定圧力に保持するためのもの
で、その詳細が図4に示されている。
【0051】この減圧弁6は、弁箱30と、この弁箱3
0の上部に取り付けられた蓋31とを備えている。弁箱
30の内部は、隔壁32によって一次通路33と二次通
路34とに仕切られている。一次通路33は、第1の配
管3の上流部分を通じて還水管14に連なっている。二
次通路34は、第1の配管3の下流部分を通じてフロー
ト弁5の流入通路10に連なっている。隔壁32には、
一次通路33と二次通路34とを連通させる連通孔35
が開口されている。この連通孔35の二次通路34に臨
む開口端部は、リング状の弁座36をなしている。
【0052】弁箱30と蓋31との間には、ダイヤフラ
ム37が介在されている。ダイヤフラム37の下面は、
二次通路34の上部に露出されて、この二次通路34内
の二次側圧力P2 を受けるようになっている。ダイヤフ
ラム37の上面は、蓋31の内側のばね室38に臨んで
いる。このダイヤフラム37の上面中央部には、ダイヤ
フラム受け39が取り付けられている。
【0053】ダイヤフラム受け39の中央部には、弁棒
40が固定されている。弁棒40は、その大部分が弁箱
30内に導入されている。この弁棒40の上部は、上記
隔壁32にガイド41を介して上下動可能に支持されて
いるとともに、下端部は弁箱30の底部に上下動可能に
支持されている。弁棒40の下部は、連通孔35を貫通
しており、この弁棒40の二次通路34に臨む部分に
は、弁体42が固定されている。弁体42は、弁棒40
の上下動に伴って上記二次通路34側から弁座36に接
離するようになっており、この弁体42と弁座36との
接触により連通孔35が閉じられる。
【0054】また、ばね室38の上部には、ばね受け4
4が配置されている。ばね受け44は、蓋31の上端部
に調整ねじ45を介して支持されており、これらばね受
け44とダイヤフラム受け39との間には、圧縮コイル
ばね46が架設されている。圧縮コイルばね46は、ダ
イヤフラム受け39を上記二次側圧力P2 に抗する方向
に下向きに押圧しており、この押圧により、弁棒40は
弁体42が弁座36から離脱する方向に付勢されてい
る。
【0055】このような構成の減圧弁6にあっては、二
次側圧力P2 が予め設定された値に達している時、ダイ
ヤフラム37に加わる二次側圧力P2 と圧縮コイルばね
46の付勢力とがバランスし、弁体42が弁座36に接
している。二次側圧力P2 が設定圧力を下回ると、圧縮
コイルばね46の付勢力が二次側圧力P2 に打ち勝ち、
ダイヤフラム37が下向きに変形される。この変形によ
り、弁棒40が下向きに押圧され、弁体42が弁座36
から離脱される。したがって、連通孔35が開かれ、一
次通路33から二次通路34に向けて還水が流れる。
【0056】この場合、上記減圧弁6は、図6に示すよ
うに、連通孔35が開いて二次通路34を流れる還水の
水量が多くなる程、二次側圧力P2 が設定圧力よりも徐
々に低下する固有の流量特性Fを有している。そして、
この流量特性Fにおいて、二次通路34を流れる水量が
100%の時の二次側圧力P2 の低下率Pは、減圧弁6
の性能等に応じて種々異なっている。
【0057】なお、連通孔35が閉じ状態に移行し、二
次通路34を流れる水量が少なくなると、二次側圧力P
2 は、上記流量特性Fに応じて逆に徐々に増大するよう
になっており、この二次側圧力P2 の急激な上昇が抑え
られている。
【0058】ところで、上記第2の配管4には、流量調
整弁50が設置されている。流量調整弁50は、蓄熱タ
ンク2への還水の供給・供給停止をなすもので、その詳
細が図5に示されている。
【0059】この流量調整弁50は、弁箱51と、この
弁箱51の上部に取り付けられた蓋52とを備えてい
る。弁箱51の内部は、隔壁53によって流入通路54
と流出通路55とに仕切られている。流入通路54は、
第2の配管4の上流部分を通じて還水管14に連なって
いるとともに、流出通路55は、第2の配管4の下流部
分を通じて蓄熱タンク2に連なっている。隔壁53に
は、流入通路54と流出通路55とを連通させる連通孔
56が開口されている。この連通孔56には、リング状
の弁座57が取り付けられている。
【0060】また、流入通路54には、中空円筒状のケ
ージ58が配置されている。ケージ58は、弁座57に
同軸状に連続するように弁箱51に支持されている。こ
のケージ58の周面には、流入通路54に連なる複数の
通孔59が開口されている。
【0061】蓋52には、弁棒60が上下動可能に支持
されている。弁棒60の下端部には、ピストン形の弁体
61が取り付けられている。弁体61は、ケージ57の
内側に摺動可能に嵌合されている。そして、この弁体6
1は、弁棒60の上下動に伴って弁座57に接離するよ
うになっており、この弁体61と弁座57との接触によ
り通孔59と連通孔56との連通が遮断される。
【0062】蓋52には、ヨーク65を介して駆動部6
6が連結されている。駆動部66は、中空のダイヤフラ
ムハウジング67を備えている。ダイヤフラムハウジン
グ67の内部は、ダイヤフラム68によって二次圧導入
室69と大気圧室70とに上下に仕切られている。そし
て、二次圧導入室69は、連通管71を介して上記第1
の配管3における減圧弁6とフロート弁5との間に接続
されている。
【0063】このため、二次圧導入室69には、減圧弁
6の二次側圧力P2 が導入されるようになっており、こ
の二次圧導入室69の圧力変動に基づいてダイヤフラム
68が変形される。
【0064】ダイヤフラム68の大気圧室70に臨む下
面には、ダイヤフラム受け73が取り付けられている。
このダイヤフラム受け73の中央部には、駆動軸74が
取り付けられている。駆動軸74は、ダイヤフラムハウ
ジング67に上下方向に摺動可能に支持されているとと
もに、このハウジング67の上下両側に突出されてい
る。駆動軸74の下端部は、ジョイント75を介して弁
棒60に連結されている。このため、二次圧導入室69
の圧力変動によってダイヤフラム68が変形すると、駆
動軸74を介して弁棒60が上下動されるようになって
いる。
【0065】また、駆動軸74の上端部には、ばね受け
77が取り付けられている。このばね受け77とダイヤ
フラムハウジング67の上面との間には、圧縮コイルば
ね78が架設されている。圧縮コイルばね78は、駆動
軸74を上記二次側圧力P2に抗するように上向きに押
圧しており、この押圧により弁体61が弁座57から離
脱する方向に常時付勢されている。
【0066】次に、このように構成された制御装置の作
用について説明する。ポンプPの運転によって蓄熱タン
ク2内の蓄熱水が送水管1に送水されると、この蓄熱タ
ンク2内の水位が徐々に低下する。そして、水位が基準
レベルLを下回ると、この水位に追従してフロート弁5
のフロート24が下降し、図3に示すように、レバー2
1を下向きに回動させる。このレバー21の回動によ
り、弁棒15が引き上げられ、弁体16が弁座13から
離脱される。この結果、フロート弁5が開き、第1の配
管3における減圧弁6よりも下流側の還水が蓄熱タンク
2に向けて流れる。
【0067】すると、減圧弁6の二次通路34内の還水
が流出するので、その二次側圧力P2 が設定圧力よりも
低下する。この圧力低下により、減圧弁6では、ダイヤ
フラム37を下向きに押圧する圧縮コイルばね46の付
勢力が上記二次側圧力P2 に打ち勝ち、このダイヤフラ
ム37が下向きに変形される。このため、弁体42が弁
座36から離脱して減圧弁6が開き、二次通路34を流
れる還水の水量が増大する。
【0068】この場合、上記減圧弁6は、図6に示すよ
うな固有の流量特性Fを有しているので、二次通路34
を流れる水量が増大するに従い、二次側圧力P2 が設定
圧力よりも低いある特定の値まで徐々に低下する。そし
て、この減圧弁6の二次通路34は、連通管71を介し
て流量調整弁50の二次圧導入室69に連なっているの
で、上記二次側圧力P2 が二次圧導入室69に導入さ
れ、ダイヤフラム68に作用する圧力が低下する。この
圧力低下に伴い、二次圧導入室69の圧力と圧縮コイル
ばね78の押圧力とのバランスが崩れ、この圧縮コイル
ばね78の押圧力が二次圧導入室69の圧力(二次側圧
力P2 )に打ち勝つ。
【0069】そのため、駆動軸74を介して弁棒60が
引き上げられ、弁体61が弁座57から離脱する。この
離脱により、流量調整弁50が開状態に移行し、還水管
14の還水が第2の配管4を通じて蓄熱タンク2に戻さ
れる。
【0070】このように流量調整弁50の開操作は、減
圧弁6の二次側圧力P2 の圧力変動を利用してなされる
ので、この流量調整弁50の弁体61は、上記減圧弁6
の固有の流量特性Fに比例して穏やかに開き始める。そ
のため、第2の配管4を流れる還水の水量が徐々に増大
し、第2の配管4内の急激な圧力変動を防止することが
できる。
【0071】一方、流量調整弁50が開くことにより、
蓄熱タンク2内の水位が基準レベルLにまで復帰する
と、フロート弁5のフロート24が水位に追従して上昇
し、図2に示すように、レバー21を上向きに回動させ
る。このレバー21の回動により、弁棒15が押し下げ
られ、弁体16が弁座13に押し付けられる。この結
果、フロート弁5が閉じ、第1の配管3内での還水の流
れが遮断される。
【0072】すると、減圧弁6の二次通路34を流れる
還水の水量が減少するので、二次側圧力P2 が減圧弁6
の固有の流量特性Fに応じて徐々に増大する。この圧力
増大により、上記減圧弁6では、ダイヤフラム37が二
次側圧力P2 を受けて押し戻されるので、弁体42が弁
座36に押し付けられ、減圧弁6が閉じられる。
【0073】減圧弁6が閉じ方向に作動される際、その
二次側圧力P2 は、流量特性Fに基づいて徐々に増大す
るので、流量調整弁50の二次圧導入室69の圧力はゆ
っくりと上昇する。この圧力上昇により、駆動部66の
駆動軸74が圧縮コイルばね78の押圧力に抗して徐々
に押し下げられ、二次側圧力P2 が設定圧力にまで復帰
した時点で弁体61が弁座57に押し付けられる。その
ため、流量調整弁50が閉じ、蓄熱タンク2への還水の
供給が遮断される。
【0074】このような流量調整弁50の閉じ操作は、
上記開操作の時と同様に減圧弁6の二次側圧力P2 の圧
力変動を利用してなされるので、この流量調整弁50の
弁体61は、上記減圧弁6の固有の流量特性Fに比例し
て穏やかに閉じ始める。そのため、第2の配管4を流れ
る還水の量が徐々に減少し、流量調整弁50が閉じた時
の急激な圧力上昇やそれに伴うウォータハンマーの発生
を防止することができる。
【0075】このような本発明の第1実施例によれば、
ポンプPの運転によって必要となる蓄熱タンク2への還
水の供給は、専ら流量調整弁50を有する第2の配管4
を通じて行われる。それとともに、図7に二点鎖線で示
すように、流量調整弁50の開閉動作は、減圧弁6の固
有の流量特性Fに応じて穏やかに行われるので、第2の
配管4の急激な圧力変動を防止することができる。
【0076】そして、蓄熱タンク2の大容量化に伴っ
て、その水位を基準レベルLに維持するために必要な還
水量が多くなったとしても、上記のように蓄熱タンク2
に対する還水の供給は、第2の配管4を通じて行われる
ので、この配管4上の流量調整弁50の口径を大きくす
ることで容易に対処できる。そのため、流量調整弁50
の開閉動作を穏やかに行うようにしたにも拘らず、蓄熱
タンク2内の水位の変動を少なく抑えることができ、安
定した特性を得ることができる。
【0077】しかも、蓄熱タンク2の水位を検出するフ
ロート弁5は、蓄熱タンク2の水位に応じて減圧弁6を
作動させ、上記第2の配管4上の流量調整弁50を開閉
作動させるに必要な二次側圧力P2 を発生させるパイロ
ット的な機能を果たせば良いことになる。
【0078】このことから、フロート弁5の口径を大き
くする必要はなく、このフロート弁5の小形化が可能と
なるといった利点がある。なお、本発明は上記第1実施
例に特定されるものではなく、図8に本発明の第2実施
例を示す。
【0079】この第2実施例は、第1の配管3の下流端
部に他のフロート弁81を設置した点が上記第1実施例
と相違しており、それ以外の構成は上記第1実施例と同
様である。そのため、この第2実施例において、上記第
1実施例と同一の構成部分には同一の参照符号を付し
て、その説明を省略する。
【0080】上記他のフロート弁81は、上記第1実施
例のフロート弁5と共通の構成を有し、その内部構造は
図2と同一となっている。そして、図8に示すように、
上記フロート弁5,81は、第1の配管3の下流端部に
直列に接続されており、夫々のフロート弁5,81のフ
ロート24が蓄熱タンク2内の水面に追従して同時に昇
降動されるようになっている。
【0081】このような構成の第2実施例において、ポ
ンプPの運転によって必要となる蓄熱タンク2への還水
の供給制御は、上記第1実施例のものと同一であるた
め、ここではその説明を省略し、上記第1実施例との相
違点について説明する。
【0082】すなわち、蓄熱タンク2内の水位が基準レ
ベルLに達している状態の時に、万一、フロート弁5が
弁座漏れ等の故障を起こし、その弁座13と弁体16と
の間を通じて還水が流出通路11に漏洩しているような
状態となると、第1の配管3では、その減圧弁6よりも
下流側の還水が蓄熱タンク2に向けて流出する。
【0083】すると、減圧弁6の二次通路34内の還水
が流出するので、その二次側圧力P2 が設定圧力よりも
低下する。この場合、上記第1実施例に記載したよう
に、第2の配管4上の流量調整弁50は、減圧弁6の二
次側圧力P2 に基いて開閉作動されるので、二次側圧力
P2 が低下すると、流量調整弁50を閉じ状態に保持し
ておくことができなくなる。
【0084】このため、蓄熱タンク2内の水位が基準レ
ベルLに達しているにも拘らず、この蓄熱タンク2に還
水が供給されるので、水位が基準レベルLを上回り、つ
いには還水がオーバーフローする虞れがあり得る。
【0085】しかるに、上記第2実施例の構成では、第
1の配管3の下流部分に、蓄熱タンク2内の水位に追従
して開閉する一対のフロート弁5,81が直列に設置さ
れている。そのため、上記のように蓄熱タンク2内の水
位が基準レベルLに達している時に、一つのフロート弁
5が弁座漏れを起こしたとしても、正常な他方のフロー
ト弁81は閉じているので、このフロート弁81の存在
により還水の流出が阻止される。
【0086】したがって、減圧弁6の二次側圧力P2 の
不所望な低下を防止することができ、流量調整弁50を
閉じ状態に維持することができる。よって、蓄熱タンク
2への還水の供給は行われず、この還水のオーバーフロ
ーを防止することができる。
【0087】また、図9には、本発明の第3実施例が開
示されている。この第3実施例は、主にフロート弁5が
故障した際の還水のオーバーフローを防止するための構
成を付加した点が上記第1実施例と相違しており、それ
以外の構成は第1実施例と同様である。そのため、この
第3実施例において、上記第1実施例と同一の構成部分
については、同一の参照符号を付してその説明を省略す
る。
【0088】図9に示すように、第1の配管3には、圧
力調節弁としての常開形の電磁弁91が設置されてい
る。電磁弁91は、減圧弁6とフロート弁5との間であ
り、かつ第1の配管3と連通管71との接続部よりも下
流側に位置されている。
【0089】また、蓄熱タンク2は、この蓄熱タンク2
内の水位を検出する手段としての水位センサ92を備え
ている。水位センサ92は、第1の検出電極93と第2
の検出電極94とを有している。第1の検出電極93
は、蓄熱タンク2内の水位が基準レベルL1 を上回る上
限レベルL2 に達したことを検出するためのものであ
る。また、第2の検出電極94は、蓄熱タンク2内の水
位が基準レベルL1 に達したことを検出するためのもの
で、これら第1および第2の検出電極93,94は、信
号回路96を介して電磁弁91の駆動部91aに接続さ
れている。
【0090】この信号回路96の途中には、電磁弁91
の駆動部91aや水位センサ92の駆動用電源となる電
源ユニット97が接続されている。このため、水位セン
サ92は、蓄熱タンク2の水位を示す信号を出力し、こ
の信号は、信号回路96を介して駆動部91aに入力さ
れるようになっている。
【0091】また、本実施例の場合、電源ユニット97
には、警報を発する手段としてのブザーのような警音器
98が接続されている。この警音器98は、第1の検出
電極93に接続されており、この第1の検出電極93が
水位を検出した時に作動される。
【0092】このような構成の第3実施例において、ポ
ンプPの運転によって必要となる蓄熱タンク2への還水
の供給制御は、上記第1実施例のものと同一であるた
め、ここではその説明を省略し、上記第1実施例との相
違点について説明する。
【0093】すなわち、蓄熱タンク2内の水位が基準レ
ベルL1 に達している状態の時に、万一、フロート弁5
が故障し、還水が流出通路11に漏洩しているような状
態となると、減圧弁6よりも下流の還水が蓄熱タンク2
に向けて流出する。
【0094】すると、減圧弁6の二次通路34内の還水
が流出するので、その二次側圧力P2 が設定圧力よりも
低下する。この場合、上記第1実施例に記載したよう
に、第2の配管4上の流量調整弁50は、減圧弁6の二
次側圧力P2 に基いて開閉作動されるので、二次側圧力
P2 が低下すると、流量調整弁50を閉じ状態に保持し
ておくことができなくなる。
【0095】このため、蓄熱タンク2内の水位が基準レ
ベルL1 に達しているにも拘らず、この蓄熱タンク2に
還水が供給され続けるので、水位が基準レベルL1 を上
回り、ついには還水がオーバーフローする虞れがあり得
る。
【0096】しかるに、上記第3実施例の構成による
と、第1の配管3は、減圧弁6とフロート弁5との間に
位置する電磁弁91を有しているとともに、蓄熱タンク
2は、フロート弁5とは別に水位センサ92を備えてい
る。そのため、フロート弁5からの還水の漏洩にもとづ
いて蓄熱タンク2内の水位が上限レベルL2 に達する
と、蓄熱タンク2に蓄えられた還水の水面が第1の検出
電極93に接触する。すると、水位が異常に高くなった
ことを示す信号が、水位センサ92から信号回路96を
通じて電磁弁91の駆動部91aに入力され、この駆動
部91aを介して電磁弁91が強制的に閉操作される。
【0097】そのため、たとえフロート弁5から還水が
漏れていても、第1の配管3は、連通管71との接続部
よりも下流側で遮断されるので、減圧弁6の二次側圧力
P2がその固有の流量特性に応じて増大することにな
る。この二次側圧力P2 は、連通管71を介して流量調
節弁50の二次圧導入室69に導入されるので、この二
次圧導入室69の圧力が上昇する。この結果、上記流量
調整弁50では、駆動軸74が圧縮コイルばね78の押
圧力に抗して押し下げられ、二次側圧力P2 が設定圧力
にまで回復した時点で流量調整弁50が閉じられる。
【0098】また、水位センサ92によって蓄熱タンク
2内の水位が上限レベルL2 に達したことが検出される
と、この水位センサ92からの信号により警音器98が
動作され、警報音が発せられる。
【0099】このような第3実施例によれば、蓄熱タン
ク2内の水位が基準レベルL1 に達している時に、減圧
弁6の二次側圧力P2 の不所望な低下を防止することが
でき、流量調整弁50を強制的に閉操作することができ
る。よって、蓄熱タンク2への還水の供給が行われない
ので、この還水のオーバーフローを防止することがで
き、水位を検出する上での信頼性が向上する。
【0100】そして、上記のように流量調整弁50が閉
じられると同時に、警音器98を介して警報音が発せら
れるので、蓄熱タンク2内の水位が異常に高くなったこ
とを外部から容易に知ることができる。このため、還水
のオーバーフローを防止するための処置を即座に行うこ
とができる。
【0101】一方、本実施例の水位センサ92は、蓄熱
タンク2内の基準レベルL1を検出するための第2の検
出電極94を備えている。このため、ポンプPの運転に
伴って蓄熱タンク2内の水位が上限レベルL2 から基準
レベルL1 にまで低下すると、水位が正常に戻ったこと
を示す信号が電磁弁91の駆動部91aに送出され、こ
の駆動部91aへの通電が停止される。これにより、電
磁弁91aが開操作され、減圧弁6とフロート弁5とが
再び連通されるので、減圧弁6の二次側圧力P2 が蓄熱
タンク2内の水位に追従して変動することになる。
【0102】したがって、通常の運転状態に自動的に復
帰することになり、運転を再開するための格別な操作が
不要となる。さらに、図10ないし図12には、本発明
の第4実施例が開示されている。
【0103】この第4実施例は、主に流量調整弁の小形
化を目的としたものであり、この第4実施例において、
上記第1実施例と同一の構成部分には同一の参照符号を
付してその説明を省略する。
【0104】図10に示すように、第2の配管4上に
は、蓄熱タンク2への還水の供給・供給停止をなすパイ
ロット作動式の流量調整弁100が設置されている。こ
の流量調整弁100は、駆動部101の構成が上記第1
実施例の流量調整弁50と相違している。そのため、こ
こでは駆動部101の構造について説明し、その他の同
一構成部分には、上記第1実施例の流量調整弁50と同
一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0105】駆動部101は、中空のダイヤフラムハウ
ジング102を備えている。ダイヤフラムハウジング1
02の内部は、ダイヤフラム103によって圧力導入室
104とパイロット圧導入室105とに上下に仕切られ
ている。この圧力導入室104は、導入管106aを介
して上記第2の配管4における流量調整弁100の下流
側に接続されている。また、パイロット圧導入室105
は、他の連通管106を介して上記導入管106aに連
なっており、上記他の連通管106の途中には、圧力調
整用のニードル弁107が設置されている。
【0106】ダイヤフラム103の圧力導入室104に
臨む上面には、ダイヤフラム受け108が取り付けられ
ており、このダイヤフラム受け108に弁棒60の上端
部が連結されている。
【0107】圧力導入室104には、圧縮コイルばね1
09が収容されている。圧縮コイルばね109は、ダイ
ヤフラム受け108の上面と圧力導入室104の上面と
の間に架設されており、上記弁棒60を下向きに押圧し
ている。このため、弁体61は弁座57に常時押し付け
られており、この弁自体が常閉形となっている。
【0108】また、流量調整弁100のパイロットとし
て機能するパイロット弁110は、図12に示すよう
に、弁箱111と、この弁箱111の下面に取り付けら
れた底蓋112とを備えている。これら底蓋112と弁
箱111との間には、第1の圧力導入室113が形成さ
れている。
【0109】弁箱111の上面には、ばねカバー114
が取り付けられている。このばねカバー114の内部
は、ダイヤフラム115によって第2の圧力導入室11
6とばね収容室117とに上下に仕切られている。この
ダイヤフラム115のばね収容室117に臨む上面に
は、ダイヤフラム受け126が取り付けられている。
【0110】弁箱111は、第1の圧力導入室113に
連なる第1の導入口118と、第2の圧力導入室116
に連なる第2の導入口119と、パイロット圧取出口1
20とを夫々備えている。第1の導入口118は、第1
の圧力導入管121を介して第2の配管4における流量
調整弁100の上流側に接続されている。第2の導入口
119は、第2の圧力導入管122を介して上記連通管
71に接続されている。
【0111】このため、第1の圧力導入室113には、
減圧弁6の一次側圧力P1 が導入されるとともに、第2
の圧力導入室116には、減圧弁6の二次側圧力P2 が
導入される。また、パイロット圧取出口120は、パイ
ロット管123を介して上記他の連通管106における
ニードル弁107の下流側に接続されている。
【0112】弁箱111の中央部には、弁座ピース12
7が装着されている。この弁座ピース127は、第1の
圧力導入室113とパイロット圧取出口120とを連通
させる連通孔128を有し、この連通孔128の第1の
圧力導入室113への開口端部は、弁座129をなして
いる。
【0113】弁座129には、弁体133が上下動可能
に支持されている。弁体133の上端部は、第2の圧力
導入室116に導出されて、上記ダイヤフラム受け12
6に連結されている。また、弁体133の下端部は、上
記連通孔128を貫通して第1の圧力導入室113に導
出されている。この弁体133の下端部には、上記弁座
129に接離するヘッド部134が形成されており、こ
のヘッド部134と弁座129との接触により、第1の
圧力導入室113とパイロット圧取出口120との連通
が遮断される。
【0114】なお、第1の圧力導入室113には、スト
レーナ135と、上記弁体133を常時弁座129に向
けて押圧するリターンばね136とが収容されている。
上記ばね収容室117には、圧縮コイルばね138が収
容されている。圧縮コイルばね138は、ばねカバー1
14の上面に取り付けたばね受け139と上記ダイヤフ
ラム受け126との間で圧縮されており、常時ダイヤフ
ラム受け126を二次側圧力P2 に抗するように下向き
に押圧している。
【0115】このような構成のパイロット弁110によ
ると、その弁体133は、圧縮コイルばね138を介し
て下向きの押圧力を受けるとともに、リターンばね13
6および減圧弁6の二次側圧力P2 によって上向きの押
圧力を受ける。そして、上記二次側圧力P2 が設定圧力
に保たれている状態では、弁体133に加わる上下方向
の押圧力がバランスし合い、この弁体133は、ヘッド
部134を弁座129に接触させた閉じ位置に保持され
るようになっている。
【0116】次に、上記構成の作用について説明する。
ポンプPの運転によって蓄熱タンク2内の水位が基準レ
ベルLを下回ると、上記第1実施例と同様にフロート弁
5が開き、減圧弁6の二次側圧力P2 が設定圧力よりも
低下する。この圧力低下により、減圧弁6が開き、二次
通路34を流れる還水の水量が増大する。そして、上記
二次側圧力P2 は、減圧弁6の固有の流量特性Fに基い
て設定圧力よりも低いある特定の値まで徐々に低下す
る。
【0117】二次側圧力P2 が低下すると、減圧弁6の
二次通路34に連なる連通管71内の圧力が低下し、パ
イロット弁110の第2の圧力導入室116の圧力も低
下する。この時、パイロット弁110では、弁体133
に加わる上下の押圧力のバランスが崩れ、圧縮コイルば
ね138の押圧力が第2の圧力導入室116の圧力とリ
ターンばね136の押圧力との合力に打ち勝つ。そのた
め、弁体133が押し下げられ、そのヘッド部134が
弁座129から離脱するので、第1の圧力導入室113
とパイロット圧取出口120とが連通孔128を介して
連通される。
【0118】すると、第1の圧力導入室113には、第
1の圧力導入管121を介して減圧弁6の一次側圧力P
1 が導入されているので、パイロット圧取出口120に
一次側圧力P1 が流入する。そして、この一次側圧力P
1 は、パイロット管123および他の連通管106を介
して流量調整弁100のパイロット圧導入室105に作
用し、このパイロット圧導入室105の圧力が上側の圧
力導入室104の圧力よりも高くなる。
【0119】そのため、これら両室104,105の間
の圧力差が大きくなり、パイロット圧導入室105の圧
力が圧縮コイルばね109の押圧力に打ち勝つ。このこ
とから、ダイヤフラム103が上方に変形し、弁棒60
が引き上げられ、弁体61が弁座57から離脱する。こ
の離脱により、流量調整弁100が開かれ、還水管14
の還水が第2の配管4を通じて蓄熱タンク2に戻され
る。
【0120】なお、上記連通管106上のニードル弁1
07は、パイロット管123内の圧力を調整するための
ものであり、これによって調整された圧力は、上記連通
管106を介して流量調整弁100のパイロット圧導入
室105に伝えられる。
【0121】一方、蓄熱タンク2内の水位が基準レベル
Lよりも低い時に、何等かの理由により、還水管14内
の圧力が流量調整弁100を動作させるに必要な圧力よ
り低下すると、パイロット圧導入室105の圧力が低下
し、圧縮コイルばね109の押圧力がパイロット圧導入
室105の圧力に打ち勝つ。そのため、弁棒60が押し
下げられ、弁体61が弁座57に押し付けられる。この
結果、流量調整弁100が閉じ、蓄熱タンク2への還水
の供給が遮断される。
【0122】このような第4実施例によれば、蓄熱タン
ク2内の水位が基準レベルLに達しないような状況下に
おいて、何等かの理由により還水管14の圧力が流量調
整弁100を作動させるに必要な圧力よりも低下した場
合には、この流量調整弁100を閉じ状態に移行させる
ことができる。
【0123】すなわち、上記第1実施例の構成におい
て、還水管14の圧力が流量調整弁50を作動させるに
必要な圧力よりも低下した場合に、この流量調整弁50
の閉じ動作は、減圧弁6の二次側圧力P2 の変動に基い
てなされるので、蓄熱タンク2内の水位が基準レベルL
よりも低くて、フロート弁5が開いているような状況下
では、流量調整弁50は開状態を維持し、蓄熱タンク2
への還水の供給を停止させることができない。
【0124】その結果、蓄熱タンク2内の水位が基準レ
ベルLを上回っても、流量調整弁50は閉じることがで
きない。これに対し、上記第4実施例では、還水管14
の圧力が低下した時でも、上記のように流量調整弁10
0を閉じることができ、この流量調整弁100の制御を
より幅広く行えるといった利点がある。
【0125】さらに、図13ないし図15には、本発明
の第5実施例が開示されている。この第5実施例は、第
2の配管4上に、パイロット作動式の流量調整弁201
を設置したものであり、それ以外の構成は上記第1実施
例と同一である。そのため、この第5実施例において、
上記第1実施例と同一の構成部分には、同一の参照符号
を付してその説明を省略する。
【0126】図14に示すように、上記流量調整弁20
1は、上記第4実施例の流量調整弁100と同様にダイ
ヤフラム式の駆動部202を有している。この駆動部2
02は、中空のダイヤフラムハウジング203を備えて
おり、このダイヤフラムハウジング203は、蓋52に
支持されている。
【0127】ダイヤフラムハウジング203の内部は、
ダイヤフラム204によって圧力室205と、パイロッ
ト圧導入室206とに仕切られている。そして、圧力室
205は、圧力導入口208を備えているとともに、パ
イロット圧導入室206は、パイロット圧導入口209
とパイロット圧排出口210とを備えている。
【0128】また、弁箱51の内部に収容された弁体6
1は、底壁61aを有する円筒状をなしている。この弁
体61の底壁61aは、流入通路54内において蓋52
と向かい合っており、これら底壁61aと蓋52との間
には、圧縮コイルばね211が架設されている。圧縮コ
イルばね211は、底壁61aに連なる弁棒60を下向
きに押圧しており、この押圧により、弁体61が弁座5
7に押し付けられて、連通孔56や通孔59が閉じられ
ている。
【0129】図13に示すように、上記流量調整弁20
1の駆動部202は、パイロット通路215を介して第
2の配管4に接続されている。パイロット通路215
は、上記駆動部202のパイロット圧導入口209に連
なる導入路216と、駆動部202のパイロット圧排出
口210に連なる排出路217とを備えている。導入路
216は、第2の配管4における流量調整弁201より
も上流側に接続されており、この第2の配管4を流れる
還水を駆動部202のパイロット圧導入室206に導く
ようになっている。
【0130】また、排出路217は、第2の配管4にお
ける流量調整弁201よりも下流側に接続されている。
この排出路217は、連通路219を介して上記駆動部
202の圧力導入口208に接続されている。
【0131】排出路217には、ニードル弁221が設
置されている。ニードル弁221は、上記パイロット圧
導入室206の圧力を調整するためのもので、上記排出
路217と連通路219との接続部よりも駆動部202
に近い上流に位置されている。 図13に示すように、
パイロット通路215の導入路216には、上記流量調
整弁201を開閉制御するためのパイロット弁225が
設置されている。パイロット弁225は、図15に示す
ように、弁箱226を備えている。弁箱226の内部
は、隔壁228によって一次通路229と二次通路23
0とに仕切られている。一次通路229は、上記導入路
216の上流部分を通じて第2の配管4に連なってい
る。二次通路230は、上記導入路216の下流部分を
通じて上記パイロット圧導入室206のパイロット圧導
入口209に連なっている。そして、弁箱226の上端
部には、開口部231が形成されており、この開口部2
31は二次通路230に連なっている。
【0132】隔壁228には、一次通路229と二次通
路230とを連通させる連通孔232が開口されてい
る。この連通孔232の二次通路230に臨む開口端部
は、リング状の弁座233をなしている。
【0133】弁箱226の上端部には、仕切り部材23
7が取り付けられている。仕切り部材237は、弁箱2
26の開口部231を覆っており、この仕切り部材23
7の開口部231と対向し合う下面には、凹部238が
形成されている。仕切り部材237の上面には、ばねカ
バー239が取り付けられている。ばねカバー239
は、仕切り部材237を上方から覆っており、この仕切
り部材237の上面には、凹部240が形成されてい
る。
【0134】仕切り部材237とばねカバー239との
間には、第1のダイヤフラム242が介在されている。
第1のダイヤフラム242は、上記凹部240の開口端
部を覆っており、これら第1のダイヤフラム242と凹
部240との間には、二次圧導入室243が形成されて
いる。そして、仕切り部材237には、二次圧導入室2
43に連なる接続口245が形成されており、この接続
口245に連通管71が接続されている。
【0135】第1のダイヤフラム242の上面には、ダ
イヤフラムプレート246が取り付けられている。この
ダイヤフラムプレート246には、弁棒247が固定さ
れている。弁棒247は、上記仕切り部材237を貫通
して弁箱226の内部に導入されている。弁棒247の
下部は、上記連通孔232の内側を同軸状に貫通して二
次通路230に導入されており、この弁棒247の下端
部は、弁箱226の底部に上下動可能に支持されてい
る。
【0136】弁棒247の外周には、上方からスペーサ
248、ダイヤフラム押え249およびガイド部材25
0が装着されている。これらスペーサ248、ダイヤフ
ラム押え249およびガイド部材250は、上記弁棒2
37の下部の大径部237aと上記ダイヤフラムプレー
ト246との間で挾み込まれており、上記弁棒237と
一体的に上下動するようになっている。そして、スペー
サ248は、上記仕切り部材237に摺動可能に支持さ
れているとともに、ガイド部材250は、上記弁箱22
6の隔壁228に摺動可能に支持されている。
【0137】ダイヤフラム押え249は、上記仕切り部
材237の凹部238の内側に位置されている。このダ
イヤフラム押え249とガイド部材250との間には、
第2のダイヤフラム252が支持されており、この第2
のダイヤフラム252の外周部は、上記弁箱226と仕
切り部材237との間で挾み込まれている。第2のダイ
ヤフラム252の下面は、弁箱226の開口部231に
露出されており、この第2のダイヤフラム252は、常
時二次通路230を流れる還水の圧力を受けるようにな
っている。
【0138】なお、第2のダイヤフラム252と凹部2
38との間には、大気圧室253が形成されており、こ
の大気圧室253は、大気導入路254を通じて大気中
に開放されている。
【0139】また、図15に示すように、二次通路23
0に臨む弁棒247の下部には、弁体254が支持され
ている。弁体254は、弁棒247の上下動に伴って上
記弁座233に接離するようになっており、この弁体2
54が弁座233に接触することで連通孔232が閉じ
られるようになっている。
【0140】ばねカバー239の内側には、ばね受け2
58が配置されている。ばね受け258は、ばねカバー
239の上端部に調整ねじ259を介して上下動可能に
支持されており、上記ばねカバー239の内側において
上記ダイヤフラムプレート246と向かい合っている。
ばね受け258とダイヤフラムプレート246との間に
は、圧縮コイルばねを用いたアジャストばね261が架
設されている。
【0141】アジャストばね261は、弁棒247を下
向きに押圧しており、この押圧により、弁体254が弁
座233から離脱され、連通孔232が開放されてい
る。そして、この場合、調整ねじ259を介してばね受
け258を上下動させれば、アジャストばね261の圧
縮量を変化させることができ、弁棒247を下向きに押
圧する圧力(設定圧力P3 )を自由に変えられるように
なっている。
【0142】このような構成のパイロット弁225にあ
っては、連通路71を介して二次圧導入室243に加わ
る二次側圧力P2 が、上記アジャストばね261の設定
圧力P3 よりも大きい場合には、第1および第2のダイ
ヤフラム242,252が上向きに変形され,弁棒24
7が押し上げられる。このため、弁体254が弁座23
3に接触し、パイロット弁225が閉じられる。よっ
て、流量調整弁201のパイロット圧導入室206への
還水の流入が遮断される。
【0143】二次圧導入室243に加わる二次側圧力P
2 が、上記アジャストばね261の設定圧力P3 よりも
小さい場合は、第1および第2のダイヤフラム242,
252が下向きに変形され、弁棒247が押し下げられ
る。このため、弁体254が弁座233から離脱し、パ
イロット弁225が開かれる。よって、第2の配管4内
の還水が、導入路215、一次通路229および二次通
路230を介して流量調整弁201のパイロット圧導入
室206に導かれる。
【0144】したがって、パイロット弁225から流れ
出る還水の流出圧力P4 は、上記アジャストばね261
の設定圧力P3 から二次側導入室243に加わる二次側
圧力P2 を差し引いた大きさに定められる。
【0145】また、上記構成のパイロット弁225で
は、第2のダイヤフラム252が二次通路230内の圧
力を常時受けているので、この第2のダイヤフラム25
2に加わる還水の圧力が上記P4 を上回ると、第2のダ
イヤフラム252が上向きに変形される。この変形によ
り、弁棒247が強制的に押し上げられ、弁体254が
弁座233に接触するので、パイロット弁225が閉じ
られ、流量調整弁201のパイロット圧導入室206へ
の還水の供給が遮断される。したがって、本実施例の場
合は、第2のダイヤフラム252がパイロット弁225
を強制的に閉じる制御部を構成している。
【0146】次に、上記構成の制御装置の作用について
説明する。蓄熱タンク2の水位が基準レベルLに達して
いる状態では、フロート弁5が閉じている。そのため、
減圧弁6の二次通路34からの還水の流出が阻止される
ので、減圧弁6の二次側圧力P2 は設定圧力に維持され
ている。この減圧弁6の二次通路34は、連通管71を
介してパイロット弁225の二次圧導入室243に連な
っているので、上記第1のダイヤフラム242に二次側
圧力P2 が作用する。
【0147】蓄熱タンク2の水位が基準レベルLに達し
ている時、アジャストばね261の設定圧力P3 は、第
1のダイヤフラム242に作用する二次側圧力P2 より
も小さくなるように設定されており、弁棒247がアジ
ャストばね261による設定圧力P3 に抗して押し上げ
られている。そのため、弁体254が弁座233に接触
し、パイロット弁225が閉じられている。
【0148】一方、ポンプPの運転によって蓄熱タンク
2内の蓄熱水が送水管1に送水されると、上記第1実施
例と同様に、水位の低下に伴ってフロート弁5が開き、
第1の配管3における減圧弁6よりも下流側の還水が蓄
熱タンク2に向けて流れ、減圧弁6が開かれる。
【0149】すると、減圧弁6の二次側圧力P2 は、こ
の減圧弁6の固有の流量特性Fに基づいて徐々に低下す
るので、第1のダイヤフラム242を押し上げようとす
る力も徐々に低下する。そして、第1のダイヤフラム2
42に作用する力がアジャストばね261の設定圧力P
3 を下回ると、弁棒247が次第に押し下げられ、弁体
254が弁座233から離脱する。
【0150】このため、パイロット弁225の連通孔2
32が開かれ、第2の配管4内の還水がパイロット通路
215の導入路216を通じて流量調整弁201のパイ
ロット圧導入室206に導入される。この導入により、
パイロット圧導入室206の圧力が上昇するので、この
パイロット圧導入室206の圧力と圧縮コイルばね21
1の押圧力とのバランスが崩れ、パイロット圧導入室2
06の圧力が圧縮コイルばね211の押圧力に打ち勝
つ。この結果、弁棒60が引き上げられ、弁体61が弁
座57から離脱する。この離脱により、流量調整弁20
1が開状態に移行し、第2の配管4内の還水が蓄熱タン
ク2に戻される。
【0151】蓄熱タンク2内の水位が基準レベルLに近
づくと、上記第1実施例と同様にフロート弁5が徐々に
閉じられる。フロート弁5が徐々に閉じると、減圧弁6
の二次側圧力P2 は、固有の流量特性Fに基づいて徐々
に増大するので、パイロット弁225の二次圧導入室2
43の圧力、ひいては第1のダイヤフラム242を上向
きに変形させようとする力がゆっくりと増大する。
【0152】そして、第1のダイヤフラム242に作用
する二次側圧力P2 がアジャストばね261による設定
圧力P3 を上回ると、弁棒247が次第に押し上げら
れ、上記二次側圧力P2 が設定値まで回復した時点で弁
体254が弁座233に接触する。この接触により、パ
イロット弁225が閉じられ、パイロット圧導入室20
6への還水の供給が停止される。
【0153】このパイロット圧導入室206内に導かれ
た還水は、排出路217を通じて第2の配管4の下流部
分に流出されるので、このパイロット圧導入室206の
圧力は、還水の流出により低下し始める。そのため、弁
棒60が圧縮コイルばね211の押圧力によって徐々に
押し下げられ、やがて弁体254が弁座233に接触す
ると、蓄熱タンク2への還水の供給が停止される。
【0154】このようにパイロット弁225の開閉操作
は、減圧弁6の二次側圧力P2 の圧力変動に応じてなさ
れるので、このパイロット弁225の弁体254は、減
圧弁6の固有の流量特性Fに比例して穏やかに開閉され
る。そのため、流量調整弁201のパイロット圧導入室
206の圧力変動も上記流量特性Fに基づいて穏やかに
行われることになり、この結果、流量調整弁201は穏
やかに開閉される。
【0155】よって、第2の配管4内の急激な圧力変動
を防止することができ、パイロット式の流量調整弁20
1を用いても、上記第1実施例と同様の効果を得ること
ができる。
【0156】ところで、上記のように、流量調整弁20
1が開いている状態においては、その駆動部202のパ
イロット圧導入室206に信号圧として導入された還水
は、排出路217を通じて第2の配管4の下流部に戻さ
れる。この場合、排出路217には、パイロット圧導入
室206の圧力を調整するためのニードル弁221が存
在するので、排出路217内での還水の流れが絞られ
る。
【0157】そのため、パイロット弁225が開いたま
まの状態が持続すると、パイロット圧導入室206への
還水の供給量と、このパイロット圧導入室206からの
還水の排出量とのバランスが崩れてしまい、パイロット
圧導入室206からの還水の排出が供給に追い付かなく
なる。
【0158】すると、流量調整弁201のパイロット圧
導入室206からパイロット弁225の二次通路230
に至る経路の圧力が、パイロット弁225から流れ出る
還水の流出圧力P4 よりも大きくなり、パイロット圧導
入室206内の還水がパイロット弁225に向けて逆流
する虞があり得る。
【0159】しかるに、上記構成によると、パイロット
弁225の弁棒247を上下動させる第2のダイヤフラ
ム252は、パイロット圧導入室206に連なる二次通
路230の圧力を常に受けているので、この圧力が上記
パイロット弁225から流れ出る還水の流出圧力P4 を
上回るような大きさとなると、第2のダイヤフラム25
2が上向きに変形し、弁棒247を強制的に押し上げ
る。そのため、弁体254が弁座233に接触し、連通
孔232を閉じるので、上記パイロット圧導入室206
への還水の供給が停止される。
【0160】パイロット圧導入室206への還水の供給
停止に伴い、第2のダイヤフラム252に作用する圧力
が上記パイロット弁225から流れ出る還水の流出圧力
P4よりも低くなると、アジャストばね261を介して
弁棒247が押し下げられ、連通孔232が開かれる。
【0161】そのため、流量調整弁201のパイロット
圧導入室206に再び還水が供給され、ダイヤフラム2
04が上向きに変形する。この変形により、弁棒60が
引き上げられ、弁体61が弁座57から離脱するので、
流量調整弁201は自動的に開状態に復帰し、蓄熱タン
ク2への還水の供給が継続される。
【0162】このような本発明の第5実施例によれば、
第2のダイヤフラム252に加わる圧力がパイロット弁
225から流れ出る還水の流出圧力P4 を上回るような
大きさとなると、連通孔232が強制的に閉じられ、パ
イロット圧導入室206への還水の供給が停止されるの
で、このパイロット圧導入室206の過大な圧力上昇
や、それに伴う還水の逆流を防止することができ、パイ
ロット弁225からの還水の流出圧力P4 を、上記P4
=P3 −P2 の関係に維持することができる。
【0163】したがって、流量調整弁201の作動が安
定し、蓄熱タンク2への還水の供給および供給停止を減
圧弁6の二次側圧力P2 に応じて精度良く行うことがで
きる。
【0164】また、図16には、本発明の第6実施例が
開示されている。この第6実施例は、還水管14の圧力
が異常に低下した時に、流量調整弁201を強制的に閉
じる構成を付加した点が上記第5実施例と相違してお
り、それ以外の構成は第5実施例と同様である。そのた
め、この第6実施例において、上記第5実施例と同一の
構成部分には、同一の参照符号を付してその説明を省略
する。
【0165】図16に示すように、パイロット通路21
5の排出路217の下流端部には、電磁弁280が設置
されている。電磁弁280は、ニードル弁221の下流
側に位置されており、常に排出路217および連通路2
19を開く常開形となっている。
【0166】この電磁弁280の駆動部281には、信
号回路282を通じて上記第2の配管4における流量調
整弁201よりも上流の圧力が制御信号として入力され
るようになっている。そして、第2の配管4の圧力が異
常に低下したことを示す信号が駆動部281に入力され
ると、この駆動部281を介して電磁弁280が強制的
に閉操作される。
【0167】次に、このような構成の第6実施例の作用
について説明する。電磁弁280の駆動部281には、
信号回路282を介して第2の配管4内の圧力を示す制
御信号が入力されているので、蓄熱タンク2への還水の
供給が行われている時に、何等かの理由により還水管1
4内の圧力が異常に低下すると、このことを駆動部28
1が検知し、電磁弁280を強制的に閉じる。
【0168】そのため、排出路217からの還水の流出
が阻止されるので、パイロット圧導入室206の圧力
は、ニードル弁221から連通路219を介して圧力室
205に逃がされる。
【0169】この結果、パイロット圧導入室206の圧
力が、その上側の圧力室205の圧力に徐々に近づき、
このパイロット圧導入室206の圧力から圧力室205
の圧力を差し引いた圧力の大きさが、圧縮コイルばね2
11の付勢力を下回った時点で弁体61が弁座57に接
触し、流量調整弁201が閉操作される。したがって、
還水管14内の圧力が異常に低下するような緊急時に、
蓄熱タンク2への還水の供給を自動的に停止することが
できる。
【0170】なお、本発明は上記実施例に特定されるも
のではなく、本発明の範囲内で種々変更して実施可能で
ある。例えば、タンク内の水位を検出する液位調整弁や
この液位調整弁によって作動される減圧弁およびこの減
圧弁によって作動される流量調整弁の具体的な構成は、
上記実施例に特定されるものではなく、各弁と同じ機能
を奏するのであれば、他の構造のものでも良い。さら
に、本発明に係る液位制御方法および制御装置は、冷暖
房の蓄熱システムに制約されるものではなく、また取り
扱う液体も水に限らないのは勿論である。
【0171】
【発明の効果】請求項1および2に記載された発明によ
れば、タンクへの液体の供給は、専ら流量調整弁を有す
る第2の配管を通じて行われるとともに、この流量調整
弁の開閉動作は、減圧弁の固有の流量特性に応じて穏や
かに行われるので、流量調整弁の開閉作動時に第2の配
管に急激な圧力変動が生じるのを防止することができ
る。そのため、配管の振動や騒音が少なくなるととも
に、ウォータハンマーによる配管の破損等も防止するこ
とができる。
【0172】そして、タンク内の液位レベルを維持する
ために必要な液体供給量が多くなったとしても、第2の
配管上の流量調整弁の口径を大きくすることで容易に対
処できる。そのため、流量調整弁の開閉動作を穏やかに
行うようにしたにも拘らず、タンク内の液位レベルの変
動を少なく抑えることができ、液体の供給を安定して行
うことができる。
【0173】しかも、タンクの液位を検出する液位調整
弁は、タンクの液位に応じて減圧弁を作動させて、上記
流量調整弁を開閉作動させるに必要な二次側圧力を発生
させるパイロット的な機能を果たせば良いので、液位調
整弁の口径を大きくする必要はなく、この液位調整弁の
小形化を実現できるといった利点がある。
【0174】請求項3に記載された発明によれば、いず
れかの液位調整弁が故障したとしても、他の液位調整弁
の存在によって減圧弁よりも下流側への液体の流出が阻
止され、第2の配管上の流量調整弁を閉じ状態に保つこ
とができる。このため、タンクへの液体の供給が行われ
ずに済むので、この液体のオーバーフローを未然に防止
することができ、液位を検出する上での信頼性が向上す
る。
【0175】請求項4に記載された発明によれば、液位
調整弁が故障したとしても、検知手段によって液位が検
出されるとともに、この検知手段に連動する圧力調節弁
を介して第1の配管が強制的に閉じられるので、減圧弁
の二次側圧力が高くなり、この二次側圧力に基いて流量
調整弁が閉じられる。このため、タンクへの液体の供給
が停止され、この液体のオーバーフローを未然に防止す
ることができる。
【0176】請求項5に記載された発明によれば、タン
ク内の液位が基準レベルに復帰すると、減圧弁と液位調
整弁とが再び連通状態に移行するので、この減圧弁の二
次側圧力を液位に応じて変動させることができる。した
がって、通常の運転状態に自動的に復帰し、運転を再開
するための格別な操作が不要となる。
【0177】請求項6に記載された発明によれば、流量
調整弁が閉じられると同時に、警報が発せられるので、
タンク内の水位が異常に高くなったことを外部から容易
に知ることができ、液体のオーバーフローを防止するた
めの処置を即座に行うことができる。
【0178】請求項7に記載された発明によれば、流量
調整弁の駆動部に加わる圧力がパイロット弁から流出す
る液体の圧力を上回ると、パイロット弁が強制的に閉操
作され、駆動部への液体の供給が停止されるので、駆動
部の過大な圧力上昇や、それに伴う液体の逆流を防止す
ることができ、パイロット弁からの液体の流出圧力を適
性に維持することができる。
【0179】したがって、流量調整弁の作動が安定し、
タンクへの液体の供給および供給停止を減圧弁の二次側
圧力に応じて精度良く行うことができる。請求項8に記
載された発明によれば、第2の配管内の圧力が異常に低
下すると、パイロット弁が閉じて流量調整弁の駆動部へ
の液体の供給が停止され、この流量調整弁が閉じられる
ので、緊急時にタンクへの液体の供給を自動的に停止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における液位制御装置の全
体構成を概略的に示す図。
【図2】フロート弁が閉じた状態を示す断面図。
【図3】フロート弁が開いた状態を示す断面図。
【図4】減圧弁の断面図。
【図5】流量調整弁の断面図。
【図6】減圧弁の流量特性を示す図。
【図7】液位を一定に保つための流量制御弁の制御特性
を示す図。
【図8】本発明の第2実施例における液位制御装置の全
体構成を概略的に示す図。
【図9】本発明の第3実施例における液位制御装置の全
体構成を概略的に示す図。
【図10】本発明の第4実施例における液位制御装置の
全体構成を概略的に示す図。
【図11】パイロット作動式の流量調整弁の断面図。
【図12】パイロット切換弁の断面図。
【図13】本発明の第5実施例における液位制御装置の
全体構成を概略的に示す図。
【図14】パイロット作動式の流量調整弁の断面図。
【図15】パイロット弁の断面図
【図16】本発明の第6実施例における液位制御装置の
全体構成を概略的に示す図。
【符号の説明】
2…タンク(蓄熱タンク) 3…第1の配管 4…第2の配管 5,81…液位制御弁(フロート弁) 6…減圧弁 50,100,201…流量調整弁 54,55…通路(流入通路、流出通路) 92…検知手段(水位センサ) 94…検出部(第2の検出電極) 98…警報手段(警音器) 202…駆動部 211…アジャストばね 215…パイロット通路 216…導入路 217…排出路 221…ニードル弁 225…パイロット弁 252…制御部(第2のダイヤフラム) 254…弁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 光春 宮城県黒川郡大衡村大衡字亀岡5−2 株式会社本山製作所内 (72)発明者 室谷 明 宮城県黒川郡大衡村大衡字亀岡5−2 株式会社本山製作所内 (56)参考文献 特開 昭61−253518(JP,A) 特開 昭56−55774(JP,A) 特開 昭56−11517(JP,A) 特開 平4−220703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00 G05D 9/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を蓄えるタンクと、 このタンクに液体を導く第1および第2の配管と、 上記第1の配管に設置され、上記タンク内の液体の液面
    位置に応じて自動的に開閉する液位調整弁と、 上記第1の配管における上記液位調整弁の上流に設置さ
    れ、上記液位調整弁に連なる二次側圧力を上記第1の配
    管の上流側の一次側圧力よりも低い設定圧力に保持する
    ための減圧弁と、 上記第2の配管に設置され、上記減圧弁の二次側圧力に
    基いて開閉作動されることで、上記タンクへの液体の供
    給および供給停止をなす流量調整弁と、を備えており、 上記減圧弁は、液体の流量が増えるに従って上記二次側
    圧力が特定の値まで徐々に減少するような流量特性を有
    し、この流量特性を利用して上記流量調整弁を開閉作動
    させるようにしたことを特徴とする液位制御方法。
  2. 【請求項2】 液体を蓄えるタンクと、 このタンクに液体を導く第1および第2の配管と、 上記第1の配管に設置され、上記タンク内の液体の液面
    位置に応じて自動的に開閉する液位調整弁と、 上記第1の配管における上記液位調整弁の上流に設置さ
    れ、上記液位調整弁に連なる二次側圧力を上記第1の配
    管の上流側の一次側圧力よりも低い設定圧力に保持する
    とともに、液体の流量が増えるに従って上記二次側圧力
    が特定の値まで徐々に減少するような流量特性を有する
    減圧弁と、 上記第2の配管に設置され、上記減圧弁の二次側圧力に
    基いて開閉作動されることで、上記タンクへの液体の供
    給および供給停止をなす流量調整弁と、を備えているこ
    とを特徴とする液位制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、上記第1の配
    管は、上記タンク内の液体の液面位置に応じて自動的に
    開閉する他の液位調整弁を備えており、この他の液位調
    整弁は、上記第1の配管上において、上記液位調整弁に
    対し直列に接続されていることを特徴とする液位制御装
    置。
  4. 【請求項4】 液体を蓄えるタンクと、 このタンクに液体を導く第1および第2の配管と、 上記第1の配管に設置され、上記タンク内の液体の液面
    位置に応じて自動的に開閉する液位調整弁と、 上記第1の配管における上記液位調整弁の上流に設置さ
    れ、上記液位調整弁に連なる二次側圧力を上記第1の配
    管の上流側の一次側圧力よりも低い設定圧力に保持する
    とともに、液体の流量が増えるに従って上記二次側圧力
    が特定の値まで徐々に減少するような流量特性を有する
    減圧弁と、 上記第2の配管に設置され、上記減圧弁の二次側圧力が
    設定値よりも低下した時に開操作されるとともに、上記
    二次側圧力が設定値よりも増大した時に閉操作され、こ
    の二次側圧力にもとづいて上記タンクへの液体の供給お
    よび供給停止をなす流量調整弁と、 上記タンク内の液体の液面が基準レベルを上回る上限レ
    ベルに達したことを検知する検知手段と、 上記第1の配管における減圧弁と液位調整弁との間に設
    置され、上記検知手段によって液面が検出された時に閉
    操作されて、上記減圧弁の二次側圧力を増大させる圧力
    調節弁と、を備えていることを特徴とする液位制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4の記載において、上記検知手段
    は、上記タンク内の液体の液面が上限レベルよりも低い
    基準レベルに達したことを検知する検知部を有し、この
    検知部によって液面が検出された時に、上記圧力調節弁
    を開操作させるようにしたことを特徴とする液位制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4の記載において、上記検知手段
    によって液面が検知された時に、警報を発する警報手段
    をさらに備えていることを特徴とする液位制御装置。
  7. 【請求項7】 液体を蓄えるタンクと、 このタンクに液体を導く第1および第2の配管と、 上記第1の配管に設置され、上記タンク内の液体の液面
    位置に応じて自動的に開閉する液位調整弁と、 上記第1の配管における上記液位調整弁の上流に設置さ
    れ、上記液位調整弁に連なる二次側圧力を上記第1の配
    管の上流側の一次側圧力よりも低い設定圧力に保持する
    とともに、液体の流量が増えるに従って上記二次側圧力
    が特定の値まで徐々に減少するような流量特性を有する
    減圧弁と、 上記第2の配管に設置され、この配管に連なる通路を開
    閉する弁体と、この弁体を開閉駆動するための駆動部と
    を有する常閉形の流量調整弁と、 この流量調整弁の駆動部に、上記第2の配管における流
    量調整弁よりも上流の圧力を導入する導入路と、上記駆
    動部に導入された圧力を排出する排出路と、この排出路
    に配置され、上記駆動部の圧力を調整するためのニード
    ル弁とを有するパイロット通路と、 このパイロット通路の導入路に設置され、上記減圧弁の
    二次側圧力がアジャストばねによって予め定められた設
    定圧力よりも低下した時に開操作されるとともに、上記
    二次側圧力が上記設定圧力よりも増大した時に閉操作さ
    れる弁体を有し、上記減圧弁の二次側圧力に基づいて上
    記駆動部への圧力の供給および供給停止をなすことで、
    上記流量調整弁を開閉制御するパイロット弁と、を備え
    ており、 上記パイロット弁は、上記駆動部に加わる圧力を常時検
    出するとともに、この検出圧力が上記設定圧力から二次
    側圧力を差し引いた値よりも高い時に上記弁体を閉操作
    し、かつ、上記検出圧力が低い時に上記弁体を開操作す
    る制御部を有していることを特徴とする液位制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7の記載において、上記パイロッ
    ト通路の排出路に、上記ニードル弁の下流側に位置し
    て、上記排出路を強制的に閉じる常開形の電磁弁を設置
    したことを特徴とする液位制御装置。
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