JPH1089795A - ヒートポンプシステム - Google Patents

ヒートポンプシステム

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JPH1089795A
JPH1089795A JP26144596A JP26144596A JPH1089795A JP H1089795 A JPH1089795 A JP H1089795A JP 26144596 A JP26144596 A JP 26144596A JP 26144596 A JP26144596 A JP 26144596A JP H1089795 A JPH1089795 A JP H1089795A
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孝夫 相沢
Mitsuaki Nagamine
光昭 長嶺
Shozo Hoga
正造 保賀
Atsushi Matsubara
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2500/00Problems to be solved
    • F25D2500/02Geometry problems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の貯湯タンクを用いた簡素な構成であり
ながらピークカット時間帯において確実に放冷冷房運転
を可能とし、しかも利用快適性の向上を図ることも可能
なヒートポンプシステムを提供する。 【解決手段】 単一の貯湯タンク1を有する水系統回路
と、貯湯タンク1内の湯水の温調を行う水熱交換器4、
室内熱交換器56a〜56c等を有する冷媒回路とを備
える。深夜電力によって貯湯タンク1の下端側に冷水を
貯溜する。朝時間帯にはこの冷水よりも上側の第1基準
高さT1 を限度に貯湯タンク1の上端側から給湯する。
朝時間帯とピークカット時間帯には第1基準高さT1
りも上側に設定した第2基準高さT2 までの温湯を優先
的に確保する。夕時間帯には第1基準高さT1 までの温
湯を常に確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、単一の貯湯タン
クを備えたヒートポンプシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のようなヒートポンプシステムの従
来例としては、特願平7−308064号記載のものを
挙げることができる。このヒートポンプシステムでは、
単一の貯湯タンク内に温湯、市水、冷水を上から順に層
状に貯溜することにより、冷房排熱を利用して給湯を行
う効率のよい冷房給湯運転や、低廉な深夜電力を用いて
夜間に冷水を貯溜し、これを昼間の時間帯に冷熱源とし
て利用して消費電力を抑えた冷房を行う放冷冷房運転が
できるようになっていた。従って上記従来のヒートポン
プシステムには、簡素な構成であるにもかかわらずエネ
ルギー効率の高い運転が可能になるという利点があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のヒートポン
プシステムでは、上述のように単一の貯湯タンク内に温
湯と市水と冷水とが間仕切りなしに貯溜される。従って
例えばエネルギー効率を優先した運転を行うこととする
と、深夜電力時間帯に冷水を貯溜してから放冷冷房運転
が要求される昼間のピークカット時間帯までの間に、長
時間の冷房運転が行われた場合には同時に大量の給湯が
なされることになり、そのためピークカット時間帯に突
入する時には放冷冷房運転に必要とされる量の冷水がす
でに貯湯タンク内に存在せず、ピークカット時間帯に放
冷冷房運転ができないという問題が生じていた。また同
様に、湯の使用量が多い場合においても、朝時間帯には
冷房使用率が低いために冷房給湯運転によっては十分な
湯量を確保できず、またピークカット時間帯には冷水を
加熱する放冷冷房運転を行うので所定温度の湯を迅速に
得ることができず、それぞれ利用快適性が損われるとい
う問題があった。
【0004】この発明は、上記従来の欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、単一の貯湯タ
ンクを用いた簡素な構成でありながらピークカット時間
帯において確実に放冷冷房運転を可能とし、しかも利用
快適性の向上を図ることも可能なヒートポンプシステム
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のヒート
ポンプシステムは、上端部に給湯口3を有する単一の貯
湯タンク1と、室内熱交換器56a〜56cと水熱交換
器4とを有して成る冷媒回路と、上記水熱交換器4に対
して熱交換可能に設けられ、貯湯タンク1内の湯水の温
調を行う熱交換路5とを備え、上記貯湯タンク1の上端
側に貯湯を行う給湯運転と、このとき冷房要求に応じて
さらに冷房を行う冷房給湯運転と、深夜電力によって貯
湯タンク1の下端側に冷水を貯溜する蓄冷運転と、この
蓄冷運転で貯溜した冷水の冷熱をピークカット時間帯に
おいて上記熱交換路5で放冷して行う放冷冷房運転とを
可能に構成したヒートポンプシステムにおいて、上記貯
湯タンク1には、深夜電力時間帯に貯溜される冷水より
も上側となる位置に第1基準高さT1 を設定し、朝時間
帯においては、貯湯タンク1の上端から上記第1基準高
さT1 までの湯量を限度として上記給湯運転で貯湯する
ようにしたことを特徴としている。
【0006】ここで「ピークカット時間帯」とは、一日
のうちで電力需要が最大となる時間帯をいい、一般にP
M1:00〜PM4:00である。
【0007】また「深夜電力時間帯」とは、割安な深夜
電力が供給される時間帯をいう。
【0008】さらに「朝時間帯」とは、深夜電力時間帯
終了後、ピークカット時間帯開始までの時間帯をいう。
【0009】またここでいう「給湯運転」は、冷房給湯
運転をも含むものである。
【0010】上記請求項1のヒートポンプシステムで
は、朝時間帯の貯湯量を、蓄冷運転によって貯溜した冷
水よりも上側の第1基準高さまでに制限している。従っ
てピークカット時間帯においては、蓄冷運転によって貯
溜した冷水を確実に利用でき、効果的な放冷冷房運転を
行うことが可能となる。
【0011】また請求項2のヒートポンプシステムは、
上記第1基準高さT1 よりも上側の位置に第2基準高さ
2 を設定し、朝時間帯においては、少なくとも貯湯タ
ンク1の上端から上記第2基準高さT2 までの湯量を給
湯運転で常に確保する一方、第2基準高さT2 から第1
基準高さT1 までの湯量については冷房給湯運転によっ
てのみ貯湯するようにしたことを特徴としている。
【0012】上記請求項2のヒートポンプシステムで
は、ピークカット時間帯まで冷水を確実に貯溜しつつ所
定の湯量を常に確保して、朝時間帯における利用快適性
の向上を図ることが可能となる。また必要最小限以上の
湯量は冷房給湯運転によってのみ貯湯するようにしてい
るので、エネルギー効率の向上を図ることが可能とな
る。
【0013】さらに請求項3のヒートポンプシステム
は、ピークカット時間帯においては、貯湯タンク1の上
端から上記第2基準高さT2 までの湯量を常に確保する
給湯運転を、上記放冷冷房運転に優先して行うことを特
徴としている。
【0014】ピークカット時間帯においても所定の湯量
を常に確保して、ピークカット時間帯における利用快適
性の向上を図ることが可能となる。
【0015】請求項4のヒートポンプシステムは、夕時
間帯においては、貯湯タンク1の上端から上記第1基準
高さT1 までの湯量を給湯運転で常に確保するようにし
たことを特徴としている。
【0016】ここで「夕時間帯」とは、ピークカット時
間帯終了後において浴槽の湯はりを行うと考えられる時
間帯であり、例えばPM5:00〜PM7:00等であ
る。
【0017】上記請求項4のヒートポンプシステムで
は、湯の大量使用に備えて十分な湯量を確保できるの
で、利用快適性を向上させることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明のヒートポンプシ
ステムの具体的な実施の形態について、図面を参照しつ
つ詳細に説明する。
【0019】図1は、上記ヒートポンプシステムにおけ
る水系統を示す回路図である。同図において1は貯湯タ
ンクであり、また4は、後述する冷媒回路の凝縮器又は
蒸発器として切換可能に機能する二重管式の水熱交換器
である。そしてこの水熱交換器4と熱交換可能に熱交換
路5が設けられ、これに介設された循環ポンプ15の作
動によってその入口側5bから出口側5aへと湯水が流
通するようになっている。また上記熱交換路5の出口側
5aは、第1三方弁11を介して出湯管17と出水管1
8とに分岐し、貯湯タンク1の中間部に設けられた出湯
口6に上記出湯管17が接続される一方、上記出湯口6
よりも下側の位置において貯湯タンク1に設けられた出
水口8に、上記出水管18が接続されている。一方、上
記熱交換路5の入口側5bは、第2三方弁12を介して
取湯管19と取水管20とに分岐している。そして上記
出湯口6と出水口8との中間位置において貯湯タンク1
に設けられた取湯口9に上記取湯管19が接続される一
方、貯湯タンク1の下端部に設けられた取水口7に取水
管20が接続されている。また同図において22は給水
圧を加えながら貯湯タンク1に市水を供給する給水配管
であり、その貯湯タンク1側が第3三方弁13を介して
第1給水管24と第2給水管25とに分岐し、貯湯タン
ク1の下端部に設けた第1給水口2に上記第1給水管2
4が接続される一方、上記取湯口9と出水口8との中間
位置において貯湯タンク1に設けられた第2給水口10
に上記第2給水管25が接続されている。さらに貯湯タ
ンク1の上端部には給湯口3が設けられて給湯配管23
が接続され、下端部には貯湯タンク1内に貯溜する湯水
を抜くための排水管21が設けられている。そして上記
の水系統回路は制御手段14によって制御されるが、こ
の制御手段14はCPU、メモリ、入出力インタフェー
ス等を有するマイクロコンピュータを用いて構成された
ものである。また上記貯湯タンク1には、同図に示すよ
うにその上端側に第1温度センサP1 が設けられ、これ
よりも下側で出湯口6の高さ近傍に第2温度センサP2
が設けられている。さらに貯湯タンク1の下端部には第
3温度センサP3 が設けられ、これよりも上側で第2給
水口10近傍には市水温度Tsを検出する第4温度セン
サP4 が設けられている。そして上記第2温度センサP
2 の高さ近傍に第1基準高さT1 が設定され、第1温度
センサP1 の高さ近傍に第2基準高さT2 が設定されて
いる。また上記熱交換路5の出口側5aには、熱交換路
5から貯湯タンク1へと返流される水の温度Tmを検出
する第5温度センサP5 が設けられている。そして各セ
ンサP1 〜P5 の出力は、上記制御手段14に入力され
るようになっている。
【0020】図2は、上記水熱交換器4を備えたヒート
ポンプシステムの冷媒系統を示す回路図である。この冷
媒系統は、同図に示すように圧縮機51、四路切換弁5
2、室外ファン54を備えた室外熱交換器53、膨張弁
60、及びそれぞれ室内膨張弁68a〜68cを備えて
互いに並列に接続された室内熱交換器56a〜56c
を、順次に管路69a〜69fで接続し、また膨張弁6
0に向かう管路69dに液閉鎖弁62と受液器55とを
介設し、さらに管路69eにガス閉鎖弁63を介設して
構成されている。また圧縮機51の吐出管路69aに第
1電磁弁58を介設し、この手前から第2電磁弁59と
第1閉鎖弁65とを介設した第1管路70aを分岐させ
て、その先端を水熱交換器4の一端に接続する一方、水
熱交換器4の他端と受液器55とを第2閉鎖弁64及び
第1キャピラリチューブ67を介設した第2管路70b
で接続している。そして第1閉鎖弁65よりも圧縮機5
1側の第1管路70aを、第3電磁弁61を介設した第
3管路70cによって圧縮機51の吸入管路69fに接
続する一方、受液器55と吸入管路69fに設けたアキ
ュームレータ57とを第2キャピラリチューブ66を備
えた第4管路70dによって接続している。
【0021】次に上記構成のヒートポンプシステムの運
転動作について説明する。まず蓄冷運転は、制御手段1
4が冷媒系統回路に対して次のような制御を行う。すな
わち図2に示す四路切換弁52を実線で示す通路側に切
り換え、第1電磁弁58、第3電磁弁61及び膨張弁6
0を開弁する一方、第2電磁弁59と各室内膨張弁68
a〜68cとを閉弁する。そして圧縮機51を駆動し、
室外熱交換器53を凝縮器として機能させると共に水熱
交換器4を蒸発器として機能させる。一方、水系統回路
に対しては、図1に示す第1三方弁11と第3三方弁1
3とを破線側に、そして第2三方弁12を実線側にそれ
ぞれ切り換えて循環ポンプ15を作動させる。すると貯
湯タンク1の下端部に設けた取水口7から内部の貯溜水
が流出し、これが取水管20を介して熱交換路5を流通
する。そのときこの水は蒸発器として機能している水熱
交換器4によって冷却されて冷水となり、出水管18を
介して出水口8から再び貯湯タンク1内へと返流され
る。そしてこのような動作が継続して行われることによ
って、貯湯タンク1の出水口8近傍、すなわち第3基準
高さT3 よりも下端側に冷水が貯溜することになる。
【0022】次に、通常の冷房運転を行う場合について
説明する。制御手段14は、冷媒系統回路に対しては、
図2に示す四路切換弁52を実線で示す通路側に切り換
え、第1電磁弁58、膨張弁60、各室内膨張弁68a
〜68cを開弁する一方、第2電磁弁59及び第3電磁
弁61を閉弁し、圧縮機51を駆動する。そして室内熱
交換器56a〜56cを蒸発器として機能させる共に、
室外熱交換器53を凝縮器として機能させる。
【0023】さらに上記冷房運転において、蓄冷運転に
よって貯溜した冷水を利用して放冷冷房運転を行う場合
について説明する。制御手段14は、冷媒系統回路に対
しては、図2に示す四路切換弁52を実線で示す通路側
に切り換え、第1電磁弁58、第3電磁弁61及び膨張
弁60を閉弁する一方、第2電磁弁59及び各室内膨張
弁68a〜68cを開弁し、圧縮機51を駆動する。そ
して室内熱交換器56a〜56cを蒸発器として機能さ
せると共に、室外熱交換器53は作動させずに水熱交換
器4を凝縮器として機能させる。一方、水系統回路に対
しては、図1に示す第2三方弁12を実線側に、そして
第3三方弁13を破線側に切り換える。また第1三方弁
11については、後述するように上記第4温度センサP
4 で検出した市水温度Tsと、上記第5温度センサP5
で検出した返流の水温度Tmとに基づいて制御する。以
上のような制御によって各三方弁11、12、13を切
り換えて循環ポンプ15を作動させると、上記蓄冷運転
指令を受けて貯溜した冷水が、貯湯タンク1の下端部に
設けた取水口7から流出し、これが取水管20を介して
熱交換路5を流通する。そしてこの冷水は凝縮器として
機能している水熱交換器4に対して放冷を行ない、再び
貯湯タンク1内へと返流される。このとき、上記冷水は
熱交換路5で吸熱することによってその温度が上昇する
が、第5温度センサP5 で検出したこの水温度Tmと、
第4温度センサP4 で検出した市水温度Tsとを比較
し、水温度Tmが未だ市水温度Tsよりも低いときは第
1三方弁11を破線側に切り換えてこれを出水口8近傍
よりも下端側に返流する一方、すでに市水温度Tsより
も水温度Tmの方が高いときは第1三方弁11を実線側
に切り換えて出湯口6近傍よりも上端側に返流する。従
って貯溜している冷水の温度が市水よりも温度の高い湯
水によって上昇させられることを回避し、効率の高い放
冷冷房運転を行うことができる。
【0024】さらに貯湯タンク1の下端側に冷水を貯溜
した状態で行う給湯単独運転について説明する。上記制
御手段14は、冷媒系統回路に対しては、図2に示す四
路切換弁52を破線で示す通路側に切り換え、第1電磁
弁58、第3電磁弁61及び各室内膨張弁68a〜68
cを閉弁する一方、第2電磁弁59及び膨張弁60を開
弁し、圧縮器51を駆動して水熱交換器4を凝縮器とし
て機能させると共に室外熱交換器53を蒸発器として機
能させる。一方、水系統回路に対しては、図1に示す第
1三方弁11を実線側に、そして第2三方弁12及び第
3三方弁13を破線側にそれぞれ切り換えて循環ポンプ
15を作動させる。すると出水口8よりも上側の位置に
おいて貯湯タンク1に設けた取湯口9から貯溜水が流出
し、これが取湯管19を介して熱交換路5を流通する。
そのとき上記貯溜水は凝縮器として機能している水熱交
換器4によって加熱され、出湯管17を介して出湯口6
から再び貯湯タンク1内に返流される。そしてこのよう
な動作が継続して行われることによって、貯溜する冷水
に影響を与えることなく、貯湯タンク1の取湯口9近
傍、すなわち第1基準高さよりも上端側に加熱された温
水が貯溜されることになる。このとき、第2給水管25
を介して第2給水口10から給水圧を加えながら貯湯タ
ンク1内に給水を行うことによって、給湯口3から温水
が出湯することになるが、冷水は出水口8よりも下端側
に貯溜しているため、貯溜する冷水に市水との混合によ
る温度上昇などの影響を与えることなく給湯することが
できる。
【0025】また上記において、図2に示す四路切換弁
52を実線方向に切り換え、膨張弁60を閉弁し各室内
膨張弁68a〜68cを開弁して圧縮機51を駆動する
と、室外熱交換器53に代わって室内熱交換器56a〜
56cが蒸発器として機能するようになる。このとき水
系統回路を上記給湯運転の場合と同じにすると、貯湯タ
ンク1の下端側に冷水を貯溜したまま第1基準高さT1
よりも上側に給湯し、かつ室内の冷房を行う給湯冷房運
転を行うことができる。
【0026】次に、以上のように構成されたヒートポン
プシステムにおける冷房シーズンの制御について説明す
る。まず割安な深夜電力が供給される深夜電力時間帯に
突入すると、システム全体の制御装置(図示せず)は蓄
冷運転指令を発する。そしてこの蓄冷運転指令に応じ
て、制御手段14は上述の蓄冷運転を行う。従って深夜
電力時間帯終了後には、第3基準高さT3 から下端側に
冷水が貯溜されていることになる。
【0027】朝時間帯(ここではAM7:00〜PM
1:00)における制御については、図3にそのフロー
チャートを示している。この時間帯では、制御手段14
は、ステップS1で第1温度センサP1 の出力を読み込
み、これが所定の基準温度(ここでは40℃)よりも低
いか否かを判断する。低いときはステップS2に進み、
給湯運転を行う。ここで冷房要求がないときは室外熱交
換器53を蒸発器として機能させる給湯単独運転を行う
が、冷房要求があるときは室内熱交換器56a〜56c
を蒸発器として機能させる冷房給湯運転を行う。そして
再びステップS1に戻り、第1温度センサP1 の出力が
40℃以上となるまで給湯運転を継続する。第1温度セ
ンサP1 の出力が40℃以上となれば、次にステップS
3に進み、第2温度センサP2 の出力を読み込む。そし
てこれが所定の基準温度(ここでは上記と同じ40℃に
している)よりも低いか否かを判断する。低いときはス
テップS4に進んで冷房要求があるか否かを判断し、冷
房要求があるときはステップS5に進んで冷房給湯運転
を行う。一方冷房要求がないとき、あるいは第2温度セ
ンサP2 の出力が40℃以上であったときは、ステップ
S1に戻る。従ってこの朝時間帯においては、第2基準
高さT2 から上端側には冷房要求があると否とにかかわ
らず常に40℃以上の湯を確保し、また第2基準高さT
2 から第1基準高さT1 までの湯水については冷房要求
があったときだけ40℃以上に沸き上げ、そして第1基
準高さT1 から下側の貯溜水は加熱しないという制御が
行われることになる。
【0028】ピークカット時間帯(ここではPM1:0
0〜PM4:00)における制御については、図4にそ
のフローチャートを示している。この時間帯では、制御
手段14は、ステップS11で第1温度センサP1 の出
力を読み込み、これが40℃よりも低いか否かを判断す
る。低いときはステップS12に進み、給湯運転を行
う。ここで冷房要求がないときは室外熱交換器53を蒸
発器として機能させる給湯単独運転を行うが、冷房要求
があるときは室内熱交換器56a〜56cを蒸発器とし
て機能させる冷房給湯運転を行う。そして再びステップ
S11に戻り、第1温度センサP1 の出力が40℃以上
となるまで給湯運転を継続する。第1温度センサP1
出力が40℃以上となれば、次にステップS13に進
み、第3温度センサP3 の出力を読み込む。そしてこれ
が所定の基準温度(ここでは45℃に設定している)よ
りも低いか否かを判断する。低いときにはステップS1
4に進み、冷房要求に応じて放冷冷房運転を行う一方、
45℃以上であったときはステップS15に進み、冷房
要求に応じて通常の冷房運転を行う。従って冷水が貯湯
タンク1に貯溜されているときには、電力消費を抑えた
放冷冷房運転を行いながら、第2基準高さT2 から上側
には常に40℃以上の湯を確保していることとなる。
【0029】夕時間帯(ここではPM5:00〜PM
7:00)における制御については、図5にそのフロー
チャートを示している。この時間帯では、制御手段14
は、ステップS21で第2温度センサP2 の出力を読み
込み、これが40℃よりも低いか否かを判断する。低い
ときはステップS22に進み、給湯運転を行う。ここで
冷房要求がないときは室外熱交換器53を蒸発器として
機能させる給湯単独運転を行うが、冷房要求があるとき
は室内熱交換器56a〜56cを蒸発器として機能させ
る冷房給湯運転を行う。そして再びステップS21に戻
り、第2温度センサP2 の出力が40℃以上となるまで
給湯運転を継続する。第2温度センサP2の出力が40
℃以上となれば、次にステップS23に進み、第3温度
センサP3の出力を読み込む。そしてこれが45℃より
も低いか否かを判断する。低いときにはステップS24
に進み、冷房要求に応じて放冷冷房運転を行う一方、4
5℃以上であったときはステップS25に進み、冷房要
求に応じて通常の冷房運転を行う。従って冷水が貯湯タ
ンク1に貯溜されているときには電力消費を抑えた放冷
冷房運転を行ないながら、第1基準高さT1 から上側に
は常に40℃以上の湯を確保していることとなる。
【0030】なおPM4:00〜PM5:00の間はピ
ークカット時間帯ではないが、夕時間帯のように浴槽の
湯はりのための湯の大量使用が予想されないので、ピー
クカット時間帯と同じ制御を行うようにしている。
【0031】以上のように制御されるヒートポンプシス
テムでは、朝時間帯における貯湯量の限度を第1基準高
さT1 までとしている。蓄冷運転によって貯溜された冷
水の上限は上記第1基準高さT1 よりも下側の第3基準
高さであるから、ピークカット時間帯に突入するまで冷
水を加熱することなく確保できる。またこのとき第1基
準高さT1 と第3基準高さT3 との間には市水層が介在
するので、冷水と温湯との間における熱の直接の移動を
回避することができる。また第1基準高さT1よりも上
側に設定した第2基準高さT2 までは常に40℃の湯を
貯溜している。従って朝時間帯に使用する程度の湯は常
時確保され、これによって利用快適性を向上させること
ができる。一方、第1基準高さT1 から第2基準高さT
2 までの湯水については冷房要求があったときに限り4
0℃沸き上げるようにしている。従って余分な電力の消
費を削減し、エネルギー効率の向上を図ることができ
る。
【0032】またピークカット時間帯においても、第2
基準高さT2 まで常に40℃の湯を貯溜する運転を、放
冷冷房運転に優先させて行っている。従って利用温度に
達した湯をピークカット時間帯においても常に迅速に得
ることができ、利用快適性を向上させることができる。
またこのとき貯溜しておく湯量を必要最小限としている
のに加え、すでに朝時間帯に沸き上げられた湯を継続し
て維持するだけであるから、ピークカット時間帯に大き
な電力消費を生じることはない。
【0033】さらに夕時間帯においては、第1基準高さ
1 まで常に40℃の湯を貯溜する運転を、放冷冷房運
転に優先させて行っている。この時間帯では浴槽の湯は
りのための大量の出湯が予想されるが、第1基準高さT
1 まで40℃の湯を確保することにより、そのような大
量の出湯にも迅速に応えることができ、これによって利
用快適性の向上を図ることができる。
【0034】以上にこの発明の具体的な実施形態につい
て説明したが、この発明は上記形態に限定されるもので
はなく、この発明の範囲内で種々変更して実施すること
ができる。例えば上記では第1温度センサP1 の出力と
第2温度センサP2 の出力とを40℃と比較し、第3温
度センサP3 の出力を45℃と比較したが、これらの値
は上記に限らず適宜に変更することができるし、第1温
度センサP1 の出力を比較する温度と、第2温度センサ
2 の出力を比較する温度とが異なっていてもよい。ま
た図1に示す水系統回路や図2に示す冷媒回路は単に一
例であって、これに限るものではない。
【0035】
【発明の効果】上記請求項1のヒートポンプシステムで
は、朝時間帯の貯湯量を、蓄冷運転によって貯溜した冷
水よりも上側の第1基準高さまでに制限している。従っ
てピークカット時間帯においては、蓄冷運転によって貯
溜した冷水を確実に利用でき、効果的な放冷冷房運転を
行うことが可能となる。
【0036】また請求項2のヒートポンプシステムで
は、ピークカット時間帯まで冷水を確実に貯溜しつつ所
定の湯量を常に確保して、朝時間帯における利用快適性
の向上を図ることが可能となる。また必要最小限以上の
湯量は冷房給湯運転によってのみ貯湯するようにしてい
るので、エネルギー効率の向上を図ることが可能とな
る。
【0037】さらに請求項3のヒートポンプシステムで
は、ピークカット時間帯においても所定の湯量を常に確
保して、ピークカット時間帯における利用快適性の向上
を図ることが可能となる。
【0038】請求項4のヒートポンプシステムでは、湯
の大量使用に備えて十分な湯量を確保できるので、利用
快適性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヒートポンプシステムの一実施形態
の水系統回路図である。
【図2】上記ヒートポンプシステムの冷媒系統回路図で
ある。
【図3】上記ヒートポンプシステムの制御手段による朝
時間帯の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】上記ヒートポンプシステムの制御手段によるピ
ークカット時間帯の制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】上記ヒートポンプシステムの制御手段による夕
時間帯の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 貯湯タンク 3 給湯口 4 水熱交換器 5 熱交換路 T1 第1基準高さ T2 第2基準高さ 56a 室内熱交換器 56b 室内熱交換器 56c 室内熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保賀 正造 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内 (72)発明者 松原 篤志 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部に給湯口(3)を有する単一の貯
    湯タンク(1)と、室内熱交換器(56a〜56c)と
    水熱交換器(4)とを有して成る冷媒回路と、上記水熱
    交換器(4)に対して熱交換可能に設けられ、貯湯タン
    ク(1)内の湯水の温調を行う熱交換路(5)とを備
    え、上記貯湯タンク(1)の上端側に貯湯を行う給湯運
    転と、このとき冷房要求に応じてさらに冷房を行う冷房
    給湯運転と、深夜電力によって貯湯タンク(1)の下端
    側に冷水を貯溜する蓄冷運転と、この蓄冷運転で貯溜し
    た冷水の冷熱をピークカット時間帯において上記熱交換
    路(5)で放冷して行う放冷冷房運転とを可能に構成し
    たヒートポンプシステムにおいて、上記貯湯タンク
    (1)には、深夜電力時間帯に貯溜される冷水よりも上
    側となる位置に第1基準高さ(T1 )を設定し、朝時間
    帯においては、貯湯タンク(1)の上端から上記第1基
    準高さ(T1 )までの湯量を限度として上記給湯運転で
    貯湯するようにしたことを特徴とするヒートポンプシス
    テム。
  2. 【請求項2】 上記第1基準高さ(T1 )よりも上側の
    位置に第2基準高さ(T2 )を設定し、朝時間帯におい
    ては、少なくとも貯湯タンク(1)の上端から上記第2
    基準高さ(T2 )までの湯量を給湯運転で常に確保する
    一方、第2基準高さ(T2 )から第1基準高さ(T1
    までの湯量については冷房給湯運転によってのみ貯湯す
    るようにしたことを特徴とする請求項1のヒートポンプ
    システム。
  3. 【請求項3】 ピークカット時間帯においては、貯湯タ
    ンク(1)の上端から上記第2基準高さ(T2 )までの
    湯量を常に確保する給湯運転を、上記放冷冷房運転に優
    先して行うことを特徴とする請求項1又は請求項2のヒ
    ートポンプシステム。
  4. 【請求項4】 夕時間帯においては、貯湯タンク(1)
    の上端から上記第1基準高さ(T1 )までの湯量を給湯
    運転で常に確保するようにしたことを特徴とする請求項
    1〜請求項3のいずれかのヒートポンプシステム。
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