JPH1089556A - 配管用ステンレス鋼管と継手との接続機構 - Google Patents

配管用ステンレス鋼管と継手との接続機構

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Publication number
JPH1089556A
JPH1089556A JP23903496A JP23903496A JPH1089556A JP H1089556 A JPH1089556 A JP H1089556A JP 23903496 A JP23903496 A JP 23903496A JP 23903496 A JP23903496 A JP 23903496A JP H1089556 A JPH1089556 A JP H1089556A
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JP
Japan
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steel pipe
stainless steel
peripheral surface
piping
joint
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Application number
JP23903496A
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English (en)
Inventor
Yoshiro Nakamura
与四郎 中村
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YAEI KK
Original Assignee
YAEI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性と耐圧性とが要求される配管用ステン
レス鋼管と継手との接続機構に、構造面や材料面で十分
にその要求に応え得る機能を付与する。 【解決手段】 山形凸部11を有する鋼管1と継手2と
継手2にねじ結合されるナット体3と耐熱性パッキン4
とを有する。鋼管1に外嵌したナット体3の筒状基部3
1の内周面に、鋼管1の外周面に接触する第1周面34
と、第1周面から延び出て山形凸部11の一方の傾斜面
12に接触するテーパ状の第2周面35とを設ける。継
手2の筒状部21の受面23を当り面37に突き合わ
せ、筒状部21の凹所26に耐熱性パッキン4を収容す
る。パッキン4が、ナット体3のパッキン座面36と、
継手2の筒状周面24および環状面25と、山形凸部1
1傾斜面13と、配管用ステンレス鋼管1の外周面16
とに接触している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、配管用ステンレ
ス鋼管と継手との接続機構、特に、高温流体や低温流体
に対する耐熱性と耐圧性とが要求される管路に用いられ
る配管用ステンレス鋼管と継手との接続機構に関する。
【0002】
【従来の技術】上記管路に用いられるステンレス鋼管に
は、その経済性を勘案して薄肉のものが用いられ、その
ような配管用ステンレス鋼管は、それが薄肉であるため
にねじ切り加工を施すことが困難である。このため、配
管用ステンレス鋼管を用いた管路では、その配管用ステ
ンレス鋼管と継手とを、鑞付け、溶接、加締め、などの
手段によって接続していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た手段による接続箇所は引張り対して弱かったり接続箇
所で耐蝕性が損なわれたりするといった問題のほか、接
続箇所での取外しが困難であり、また、接続作業に熟練
を必要とする、といった様々な問題があった。
【0004】この発明は以上の問題に鑑みてなされたも
のであり、高温流体や低温流体に対する耐熱性と耐圧性
とが要求される管路に介在される配管用ステンレス鋼管
と継手との接続機構が、構造面や材料面で十分にその要
求に応え得るようにすることを目的とする。
【0005】また、この発明は、引張り対して強く、接
続箇所の耐蝕性を損なうことがなく、接続箇所の取外し
が可能になり、しかも接続作業にそれほどの熟練を必要
としない配管用ステンレス鋼管と継手との接続機構を提
供することを目的とする。
【0006】さらに、この発明は、上記要求に応え得る
弁機構を備えた配管用ステンレス鋼管と継手との接続機
構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の配
管用ステンレス鋼管と継手との接続機構は、左右一対の
傾斜面がその頂部で連設されてなる山形凸部が外周に形
成された配管用ステンレス鋼管と、この配管用ステンレ
ス鋼管の上記山形凸部から突き出た端部に外嵌可能で外
周面に雄ねじ部を有する筒状部を備えた金属製の継手
と、上記配管用ステンレス鋼管の上記山形凸部の奥側部
分に外嵌される筒状基部とその筒状基部よりも径大でそ
の筒状基部から同心状に延び出た径大筒部とを有しその
径大筒部の内周面に上記雄ねじ部にねじ合わせ可能な雌
ねじ部を有する金属製のナット体と、パッキンと、から
構成される配管用ステンレス鋼管と継手との接続機構に
おいて、上記配管用ステンレス鋼管の上記奥側部分に外
嵌された上記ナット体の筒状基部の内周面に、その配管
用ステンレス鋼管の外周面に実質的に全域が摺動自在に
接触する第1周面と、その第1周面から延び出て上記山
形凸部の一方の傾斜面の全体に実質的に全域が接触する
テーパ状の第2周面とが設けられていると共に、この筒
状基部の内端面が上記第2周面の最大径部から径外方向
に延び出たパッキン座面とそのパッキン座面の周囲の環
状の当り面とに区画されており、上記配管用ステンレス
鋼管の上記端部に外嵌されてその雄ねじ部が上記ナット
体の上記雌ねじ部とねじ合わされた上記継手の筒状部
に、この筒状部の端面により形成されて上記ナット体の
上記当り面に突合せ状に当接された環状の受面と、この
受面の内周部を始端部としてその始端部から上記山形凸
部の他方の傾斜面の水平長さよりも長く延設された筒状
周面とこの筒状周面の終端部から径内方向に延び出てそ
の内径が上記配管用ステンレス鋼管の上記端部の外径よ
りも小さくない環状面との囲繞空間によって形成された
凹所とが設けられ、この凹所に耐熱性材料でなる上記パ
ッキンが収容され、このパッキンが、上記パッキン座面
と上記筒状周面と上記環状面と上記山形凸部の他方の傾
斜面の全体とその傾斜面に連なる上記配管用ステンレス
鋼管の外周面とに接触していることを特徴としている。
【0008】ここで、「ナット体の筒状基部の第1周面
の全域が実質的に配管用ステンレス鋼管の外周面に摺動
自在に接触する」とは、ナット体の筒状基部が大きなが
たつきを生じない状態で配管用ステンレス鋼管に外嵌し
ていて、その第1周面が見掛け上は配管用ステンレス鋼
管の外周面に摺動自在に接触している状態のことであ
り、第1周面のごく一部の範囲だけが配管用ステンレス
鋼管の外周面に非接触で、残りの範囲だけが配管用ステ
ンレス鋼管の外周面に接触しているような状態や、第1
周面と配管用ステンレス鋼管の外周面との間に流体洩れ
を生じさせ得るようなわずかな隙間空間が存在している
ような状態を含む意味である。同様に、「山形凸部の一
方の傾斜面の全体に実質的にテーパ状の第2周面の全域
が接触する」とは、見掛け上は第2周面の全域が山形凸
部の一方の傾斜面の全体に接触している状態のことであ
り、第2周面のごく一部の範囲だけが山形凸部の一方の
傾斜面に非接触で、残りの範囲だけが山形凸部の一方の
傾斜面に接触しているような状態や、その第2周面と山
形凸部の一方の傾斜面との間に流体洩れを生じさせ得る
ようなわずかな隙間空間が存在しているような状態を含
む意味である。
【0009】この接続機構において、ナット体と継手と
は、ナット体の雌ねじ部と継手の雄ねじ部とをねじ合わ
せることによって結合されており、そのねじ合わせ量
は、ナット体の当り面が継手の受面に当接することによ
って適正量に規制される。したがって、ナット体と継手
とのねじ合わせによって生じる捩じれ荷重や圧縮荷重が
広い範囲に分散されてそのねじ合わせ箇所や配管用ステ
ンレス鋼管の上記山形凸部などに局部応力が加わりにく
くなる。このような荷重分散作用は、ナット体のテーパ
状の第2周面の全域が配管用ステンレス鋼管の山形凸部
の一方の傾斜面の全体に接触しており、ナット体に結合
された継手の凹所に収容されているパッキンが上記山形
凸部の他方の傾斜面の全体に接触していることによりい
っそう確実に発揮されるようになる。
【0010】また、金属製のナット体の第1周面の全域
が配管用ステンレス鋼管の外周面に接触し、その第2周
面の全域が配管用ステンレス鋼管の山形凸部の一方の傾
斜面の全体に接触し、そのナット体の当り面が金属製の
継手の受面に当接しているので、ナット体と継手と配管
用ステンレス鋼管との相互の接触部分がメタルタッチに
なり、そのようなメタルタッチによって接続箇所の耐圧
性がある程度確保される。そして、そのメタルタッチに
より耐圧性がある程度確保された接続箇所において、パ
ッキンが、ナット体のパッキン座面と、継手の筒状周面
および環状面と、配管用ステンレス鋼管の山形凸部の他
方の傾斜面の全体とに接触しているのみならず、そのパ
ッキンが山形凸部の他方の傾斜面に連なる上記配管用ス
テンレス鋼管の外周面にも接触しているので、ナット体
と継手と配管用ステンレス鋼管に対するパッキンの接触
面積を広く確保することができるようになり、そのこと
が、接続箇所の耐圧信頼性やシール信頼性を高めること
に役立つ。
【0011】さらに、ナット体は、そのテーパ状の第2
周面が配管用ステンレス鋼管の山形凸部の一方の傾斜面
に接触しているのみならず、その第1周面も配管用ステ
ンレス鋼管の外周面に摺動自在に接触しているので、そ
の第1周面と配管用ステンレス鋼管の外周面との接触部
分では、配管用ステンレス鋼管の熱伸縮が、その接触部
分の耐圧性を損なうことなく軸方向で吸収される。この
ことが接続箇所の耐熱信頼性を高めることに役立つ。ま
た、パッキンが耐熱性材料で作られてそのパッキン自体
に耐熱性が付与されているので、接続箇所の耐熱性がパ
ッキンの材料面からも高められたものになる。
【0012】この発明において、配管用ステンレス鋼管
の山形凸部は、請求項2に係る発明ののように、上記配
管用ステンレス鋼管に外嵌状に取り付けられた上記ナッ
ト体のテーパ状の上記第2周面と、そのナット体にその
雌ねじ部を介して結合されかつ上記第2周面とは逆勾配
のテーパ面を有して上記配管用ステンレス鋼管に外嵌状
に取り付けられた筒状体の上記テーパ面と、によって形
成される谷形成形面で囲まれた上記配管用ステンレス鋼
管の管壁を、その配管用ステンレス鋼管の内部に挿入し
たゴムを拡径膨張させて膨らませることにより上記谷形
成形面に押し付けて成形されている、というものである
ことが望ましい。
【0013】このような山形凸部は、その一方の傾斜面
がナット体の第2周面自体を成形面として成形されてい
るので、上記接続機構を構成した場合において、そのナ
ット体の第2周面の全域が山形凸部の一方の傾斜面の全
体に確実に接触するようになる。
【0014】請求項3に係る発明のように、上記パッキ
ンに、4弗化エチレン樹脂またはチタンから選ばれる耐
熱性材料を用いると、接続箇所の耐熱性がパッキンの材
料面からも高められたものになる。また、4弗化エチレ
ン樹脂やチタンを材料として製作したパッキンは、耐圧
性にも優れている。
【0015】請求項4に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3のいずれかに記載のものにおいて、上記継
手に、球面状の滑り面を持つ弁機構が具備され、この弁
機構が、上記滑り面を挟む両側でその滑り面に接触する
座面を備えた金属製の一対のリングシートと、一方の上
記リングシートを定位置に固定する第1シート受部と、
他方の上記リングシートを上記滑り面に対する遠近方向
に摺動自在に保持する第2シート受部と、他方の上記リ
ングシートを上記滑り面に対して常時弾性的に押し付け
るばね部材とを有する、というものである。
【0016】この発明によると、配管用ステンレス鋼管
と継手との接続箇所に弁機構が具備される。そして、そ
の弁機構は、ばね部材による弾性付勢力で滑り面が2つ
のシールリングによって常時弾性的に挾圧された状態と
なり、しかも、ばね部材により押し付けられた他方のリ
ングシートが第2シート受部で摺動自在に保持されてい
るので、滑り面や第2シート受部の熱伸縮を吸収する作
用を発揮し、そのことが弁機構の耐熱信頼性を高めるこ
とに役立つ。
【0017】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の一形態を
示す部分断面図、図2は図1の要部を拡大した断面図で
ある。
【0018】図1に示した接続機構Aは、JIS G−
3459に示されるように、呼び径Aが15〜80mm
程度の比較的小口径であって、−100℃〜+300℃
の温度条件に晒される管路に介在されている。したがっ
て、この接続機構Aには、この温度範囲に耐え得るだけ
の低温特性および高温特性が要求されるほか、低温流体
や高温流体の圧送に要する圧力に耐え得る耐圧性が要求
されている。
【0019】図1および図2において、管路を形成して
いる配管用ステンレス鋼管1には、その端部付近に山形
凸部11が同心状に設けられている。この山形凸部11
は、左右一対の傾斜面12,13が頂部14を介して滑
らかに連設されており、しかも、左右の傾斜面12,1
3は互いに対称形状になっていて、傾斜角度が同一の逆
勾配を持っている。山形凸部11から突き出た配管用ス
テンレス鋼管1の端部15に金属製の継手2が外嵌され
ている。また、配管用ステンレス鋼管1の山形凸部11
の奥側部分に金属製のナット体3が外嵌されている。
【0020】上記ナット体3は、配管用ステンレス鋼管
1に外嵌された筒状基部31と、この筒状基部31より
も径大でその筒状基部31から同心状に延び出た径大筒
部32とを有しており、径大筒部32の内周面に雌ねじ
部33が備わっている。また、上記筒状基部31は、そ
の内周面に、第1周面34と、その第1周面34から同
心状に延び出たテーパ状の第2周面35とを有してお
り、また、その筒状基部31の内端面が、上記第2周面
35の最大径部から径外方向に延び出た環状のパッキン
座面36とそのパッキン座面36の周囲の環状の当り面
37とに区画されている。
【0021】そして、上記第1周面34は、その全域
が、配管用ステンレス鋼管1の外周面16に摺動自在に
接触している。この場合の第1周面34の全域と配管用
ステンレス鋼管1の外周面16との接触状態は、ナット
体3の筒状基部31が大きながたつきを生じない状態で
配管用ステンレス鋼管1に外嵌しているときの両者の接
触状態のことである。言い換えると、第1周面34が見
掛け上は配管用ステンレス鋼管1の外周面16に摺動自
在に接触している状態のことである。したがって、第1
周面34のごく一部の範囲だけが配管用ステンレス鋼管
1の外周面16に非接触で、残りの範囲だけが配管用ス
テンレス鋼管1の外周面16に接触しているような状態
や、第1周面34と配管用ステンレス鋼管1の外周面1
6との間に流体洩れを生じさせ得るようなわずかな隙間
空間が存在しているような状態を含む意味である。上記
第2周面35は、その全域が、上記山形凸部11の一方
の傾斜面12の全体に接触している。この場合の第2周
面35の全域と一方の傾斜面12との接触状態は、見掛
け上、第2周面35の全域が山形凸部11の一方の傾斜
面12の全体に接触している状態のことであり、第2周
面35のごく一部の範囲だけが山形凸部11の一方の傾
斜面12に非接触で、残りの範囲だけが山形凸部11の
一方の傾斜面12に接触しているような状態や、その第
2周面35と山形凸部11の一方の傾斜面12との間に
流体洩れを生じさせ得るようなわずかな隙間空間が存在
しているような状態を含む意味である。
【0022】上記継手2には、筒状部21が設けられて
おり、この筒状部21の外周面に設けられた雄ねじ部2
2が、ナット体3の雌ねじ部33とねじ合わされてい
る。筒状部21の端面は、ナット体3の上記当り面37
に突合せ状に当接された受面23になっている。また、
この筒状部21には、受面23の内周部を始端部として
その始端部から延設された筒状周面24とその筒状周面
24の終端部から径内方向に延び出た環状面25との囲
繞空間によって形成された凹所26が設けられてい。上
記筒状周面24は、上記山形凸部11の他方の傾斜面1
3の水平長さ(配管用ステンレス鋼管の軸線方向に沿う
長さ)よりも長く、また、上記環状面25の内径は、配
管用ステンレス鋼管1の端部15の外径と同一かまたは
それよりもやゝ大きくなっている。そして、上記凹所2
6に、耐熱性材料でなるパッキン4が収容されており、
このパッキン4が、上記パッキン座面36と上記筒状周
面24と上記環状面25と上記山形凸部11の他方の傾
斜面13の全体とその傾斜面13に連なる配管用ステン
レス鋼管1の端部15の外周面16とに密着状態で接触
している。このパッキン4は、4弗化エチレン樹脂やチ
タンといった耐熱性や耐圧性に優れた材料で作られてい
ることが望ましい。4弗化エチレン樹脂を材料とするパ
ッキン4を用いると、上記した温度範囲(−100℃〜
+300℃)での使用に耐える。また、チタンを材料と
するパッキン4を用いると、さらに広範囲の温度範囲で
の使用が可能になる可能性がある。また、4弗化エチレ
ン樹脂やチタンは、高温や低温に長時間晒されても、劣
化による弾力性の低下が少ないので、調機に亘って良好
なシール性能を維持する。
【0023】このような接続機構Aにおいて、ナット体
3と継手2とは、ナット体3の雌ねじ部33と継手2の
雄ねじ部22とをねじ合わせることによって結合されて
おり、そのねじ合わせ量は、ナット体3の当り面37が
継手2の受面23に当接することによって適正量に規制
されている。そして、上記当り面37と上記受面23と
が当接するまでナット体3と継手2とをねじ合わせてあ
るときには、パッキン4が圧縮されることに伴う復元作
用で、そのパッキン4が、パッキン座面36、筒状周面
24、環状面25、山形凸部11の他方の傾斜面13の
全体、その傾斜面13に連なる配管用ステンレス鋼管1
の端部15の外周面16にそれぞれ適正な状態に密着し
ている。
【0024】この接続機構Aにおいては、ナット体3と
継手2とがねじ合わされることによって、ナット体3の
テーパ状の第2周面35が山形凸部11の一方の傾斜面
12に接触しているので、その傾斜面12には捩れ荷重
や圧縮荷重がその傾斜面12に加わる。しかし、山形凸
部11の他方の傾斜面13には弾力性を持つパッキン4
が接触しており、しかも、ナット3の第1周面34が配
管用ステンレス鋼管1の外周面16に摺動自在になって
いるので、山形凸部11が上記第2周面35による押圧
力とパッキン4による押圧力とを平均化させるように軸
方向に変位して両方の押圧力のバランスが保たれる。し
たがって、上記した捩れ荷重や圧縮荷重が広い範囲に分
散されるようになり、配管用ステンレス鋼管1の山形凸
部11に局部応力が加わって耐圧信頼性や耐熱信頼性を
低下させるといった事態が起こりにくい。
【0025】また、管路を流れる高温流体や低温流体の
漏洩は、パッキン4が、パッキン座面36、筒状周面2
4、環状面25、山形凸部11の他方の傾斜面13の全
体、その傾斜面13に連なる配管用ステンレス鋼管1の
端部15の外周面16にそれぞれ適正な状態に広い面積
で密着していることによって防止される。流体(気体ま
たは液体)が高圧で圧送されている場合であっても、パ
ッキン4が耐熱性や耐圧性に優れた4弗化エチレン樹脂
やチタンで作られており、しかも、ナット体3の第1周
面34の全域が配管用ステンレス鋼管1の外周面16に
接触し、その第2周面35の全域が配管用ステンレス鋼
管1の山形凸部11の一方の傾斜面12の全体に接触
し、そのナット体3の当り面37が継手2の受面23に
当接し、筒状部21の内面27が配管用ステンレス鋼管
1の端部15の外周面16に接触していて、ナット体3
と継手2と配管用ステンレス鋼管1との相互の接触部分
がすべてメタルタッチになるので、そのことが、接続箇
所の耐圧性を確保する上で有効に働く。耐圧性に関して
は、上記したようにパッキン4の接触面積が広く確保さ
れていることが有利に働く。
【0026】この接続機構Aにおいて、配管用ステンレ
ス鋼管1に生じる熱伸縮は、ナット体3の第1周面34
が配管用ステンレス鋼管1の外周面16に摺動自在に接
触していることによってうまく吸収される。
【0027】なお、配管用ステンレス鋼管1の山形凸部
11は、ナット体3がその配管用ステンレス鋼管1から
引き抜かれることを防止する抜止めリングとしても機能
する。そのため、地震時などの振動によってナット体3
が配管用ステンレス鋼管1から抜け出て接続機能が損な
われるといった事態が起こりにくい。
【0028】配管用ステンレス鋼管1の山形凸部11
は、図8や図9に示した手順で形成することができる。
これらの図に示した方法はゴム拡管法である。すなわ
ち、図8に示したように、配管用ステンレス鋼管1の端
部15の付近にナット体3の筒状基部31を嵌合してそ
のナット体3を配管用ステンレス鋼管1の所定箇所に取
り付ける一方、筒状体5の雄ねじ部51をナット体3の
雌ねじ部33にねじ合わせてその筒状体5を配管用ステ
ンレス鋼管1の端部15に嵌合する。筒状体5には、ナ
ット体3のテーパ状の第2周面35とは逆勾配で傾斜角
度がそれと同一のテーパ面52が備わっている。そのた
め、ナット体3と筒状体5とをねじ合わせて結合する
と、上記第2周面35と上記テーパ面52とによって谷
形成形面6が環状に形作られる。他方、ゴム輪71と、
そのゴム輪71を挟む両側に配備された押輪72および
受け輪73とを保持させた引き棒74を配管用ステンレ
ス鋼管1に挿入することによって、上記ゴム輪71を上
記谷形成形面6で囲まれた配管用ステンレス鋼管1の管
壁に対応させる。そして、筒状体5によって上記受け輪
73をバックアップした状態で、引き棒74を図9に示
した矢符a方向に引き出すと、ゴム輪71が受け輪73
と押輪72とにより軸方向に圧縮されると同時に、その
圧縮量に見合ってそのゴム輪71が拡径膨張し、それに
伴って配管用ステンレス鋼管1の管壁が膨らんで谷形成
形面6に押し付けられ、その谷形成形面6に沿う形、す
なわち山形に成形される。このようにして成形された山
形凸部11は、その一方の傾斜面12がナット体3の第
2周面35自体を成形面として成形されているので、上
記接続機構Aを構成した場合において、そのナット体3
の第2周面35の全域が山形凸部11の一方の傾斜面1
2の全体に確実に接触するようになる。
【0029】図1は、2つの接続口部を有するソケット
型の継手2の上記接続機構Aを採用した場合を説明した
けれども、この発明の接続機構Aは、図3のように、チ
ーと呼ばれる3つの接続口部を3方向に有する3方向型
の継手2に採用することも可能てある。また、図4のよ
うにエルボと呼ばれる2つの接続口部を2方向に有する
2方向型の曲り継手2に採用したり、図5のような傾斜
角度が120度の2方向型の曲り継手2に採用すること
も可能である。なお、図3〜図5に示した接続機構A
は、図1および図2で説明したものと同様の構成になっ
ているので、図1および図2で説明した部分と同一また
は相応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省
略した。
【0030】図6は弁機構9を持つ継手2と配管用ステ
ンレス鋼管1との接続機構Aについのての実施形態を示
しており、図7には図6の要部を拡大して示してある。
この接続機構Aは、2つの接続口部を有する継手2に採
用されたものであり、その構成は、図1および図2で説
明したものと同様であるので、同一または相応する部分
に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0031】同図の継手2に設けられている弁機構9
は、流体通路92を備えたボール弁91を有しており、
このボール弁91の外表面が球面状の滑り面93に形成
されている。そして、ボール弁91が、上記接続口部8
8,89を備えた弁箱94に収容されていると共に、こ
の弁箱94の軸方向の両側に第1シート受部95と第2
シート受部96とが設けられている。第1シート受部9
5には、金属製のリングシート(一方のリングシート)
97が嵌着され、そのリングシート97の座面97aが
上記滑り面93に密閉摺動可能に接触している。また、
第2シート受部95にはリングシート(他方のリングシ
ート)98が保持されている。このリングシート98
は、第2シート受部95の内面によって形成された摺動
面96aを上記滑り面93に対する遠近方向に摺動自在
になっている。また、第2シート受部95と他方のリン
グシート98との間には、複数枚の皿ばねでなるばね部
材99が介在されており、このばね部材99の力によっ
て、他方のリングシート98が上記滑り面93に対して
常時弾性的に押し付けられている。なお、101はボー
ル弁91を回転操作するための弁棒、102は弁棒10
1に連結された把手である。
【0032】上記弁機構9によると、ばね部材99によ
る弾性付勢力で滑り面93が2つのシールリング97,
98によって常時弾性的に挾圧された状態となり、しか
も、ばね部材93により押し付けられた他方のリングシ
ート98が第2シート受部96で摺動自在に保持されて
いるので、滑り面93や第2シート受部96の熱伸縮を
吸収する作用を発揮し、そのことが弁機構の耐熱信頼性
を高めることに役立つ。
【0033】
【発明の効果】この発明によれば、高温特性や低温特性
といった耐熱性に優れ、しかも耐圧性にも優れた配管用
ステンレス鋼管と継手との接続機構を提供することがで
きるようになる。しかも、この発明による上記接続機構
の耐熱性や耐圧性の信頼性は高いものである。したがっ
て、この発明の上記接続機構は、冷凍機や冷暖房設備の
冷媒管路や蒸気管路といった気体や液体の管路に介在さ
れる接続機構として、あるいは、気体触媒や液体触媒の
管路に介在される管路として好適に用い得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す部分断面図であ
る。
【図2】図1の要部を拡大した断面図である。
【図3】他の種類の継手にこの発明を適用した実施の一
形態を示す部分断面図である。
【図4】さらに他の種類の継手にこの発明を適用した実
施の一形態を示す部分断面図である。
【図5】さらに他の種類の継手にこの発明を適用した実
施の一形態を示す部分断面図である。
【図6】弁機構を持つ継手にこの発明を適用した実施の
一形態を示す部分断面図である。
【図7】図6の要部の拡大断面図である。
【図8】ゴム拡管法による山形凸部の形成手順を行うと
きの最初の段階の部分断面図である。
【図9】ゴム拡管法による山形凸部の形成手順を行うと
きの最後の段階の部分断面図である。
【符号の説明】
A 配管用ステンレス鋼管と継手との接続機構 1 配管用ステンレス鋼管 2 継手 3 ナット体 4 パッキン 5 筒状体 6 谷形成形面 9 弁機構 11 山形凸部 12,13 傾斜面 14 頂部 15 配管用ステンレス鋼管の山形凸部から突き出た端
部 16 配管用ステンレス鋼管の外周面 21 筒状部 22 雄ねじ部 23 受面 24 筒状周面 25 環状面 26 凹所 31 筒状基部 32 径大筒部 33 雌ねじ部 34 第1周面 35 第2周面 36 パッキン座面 37 当り面 52 テーパ面 71 ゴム輪(ゴム) 93 滑り面 95 第1シート受部 96 第2シート受部 97,98 リングシート 97a,98a 座面 99 ばね部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の傾斜面がその頂部で連設され
    てなる山形凸部が外周に形成された配管用ステンレス鋼
    管と、この配管用ステンレス鋼管の上記山形凸部から突
    き出た端部に外嵌可能で外周面に雄ねじ部を有する筒状
    部を備えた金属製の継手と、上記配管用ステンレス鋼管
    の上記山形凸部の奥側部分に外嵌される筒状基部とその
    筒状基部よりも径大でその筒状基部から同心状に延び出
    た径大筒部とを有しその径大筒部の内周面に上記雄ねじ
    部にねじ合わせ可能な雌ねじ部を有する金属製のナット
    体と、パッキンと、から構成される配管用ステンレス鋼
    管と継手との接続機構において、 上記配管用ステンレス鋼管の上記奥側部分に外嵌された
    上記ナット体の筒状基部の内周面に、その配管用ステン
    レス鋼管の外周面に実質的に全域が摺動自在に接触する
    第1周面と、その第1周面から延び出て上記山形凸部の
    一方の傾斜面の全体に実質的に全域が接触するテーパ状
    の第2周面とが設けられていると共に、この筒状基部の
    内端面が上記第2周面の最大径部から径外方向に延び出
    たパッキン座面とそのパッキン座面の周囲の環状の当り
    面とに区画されており、 上記配管用ステンレス鋼管の上記端部に外嵌されてその
    雄ねじ部が上記ナット体の上記雌ねじ部とねじ合わされ
    た上記継手の筒状部に、この筒状部の端面により形成さ
    れて上記ナット体の上記当り面に突合せ状に当接された
    環状の受面と、この受面の内周部を始端部としてその始
    端部から上記山形凸部の他方の傾斜面の水平長さよりも
    長く延設された筒状周面とこの筒状周面の終端部から径
    内方向に延び出てその内径が上記配管用ステンレス鋼管
    の上記端部の外径よりも小さくない環状面との囲繞空間
    によって形成された凹所とが設けられ、この凹所に耐熱
    性材料でなる上記パッキンが収容され、このパッキン
    が、上記パッキン座面と上記筒状周面と上記環状面と上
    記山形凸部の他方の傾斜面の全体とその傾斜面に連なる
    上記配管用ステンレス鋼管の外周面とに接触しているこ
    とを特徴とする配管用ステンレス鋼管と継手との接続機
    構。
  2. 【請求項2】 上記山形凸部が、上記配管用ステンレス
    鋼管に外嵌状に取り付けられた上記ナット体のテーパ状
    の上記第2周面と、そのナット体にその雌ねじ部を介し
    て結合されかつ上記第2周面とは逆勾配のテーパ面を有
    して上記配管用ステンレス鋼管に外嵌状に取り付けられ
    た筒状体の上記テーパ面と、によって形成される谷形成
    形面で囲まれた上記配管用ステンレス鋼管の管壁を、そ
    の配管用ステンレス鋼管の内部に挿入したゴムを拡径膨
    張させて膨らませることにより上記谷形成形面に押し付
    けて成形されている請求項1に記載の配管用ステンレス
    鋼管と継手との接続機構。
  3. 【請求項3】 上記パッキンが、4弗化エチレン樹脂ま
    たはチタンから選ばれる耐熱性材料でなる請求項1また
    は請求項2に記載の配管用ステンレス鋼管と継手との接
    続機構。
  4. 【請求項4】 上記継手に、球面状の滑り面を持つ弁機
    構が具備され、この弁機構が、上記滑り面を挟む両側で
    その滑り面に接触する座面を備えた金属製の一対のリン
    グシートと、一方の上記リングシートを定位置に固定す
    る第1シート受部と、他方の上記リングシートを上記滑
    り面に対する遠近方向に摺動自在に保持する第2シート
    受部と、他方の上記リングシートを上記滑り面に対して
    常時弾性的に押し付けるばね部材とを有する請求項1、
    請求項2、請求項3のいずれかに記載の配管用ステンレ
    ス鋼管と継手との接続機構。
JP23903496A 1996-09-10 1996-09-10 配管用ステンレス鋼管と継手との接続機構 Pending JPH1089556A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322497A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Daiichi Jonan Kk スプリンクラー継手
JP2007239784A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Benex Corp 管継手及びエルボ管の接続方法
JP2016080630A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 株式会社アメフレック 熱衝撃試験装置

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