JPH1088792A - 構築物の施工方法 - Google Patents

構築物の施工方法

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JPH1088792A
JPH1088792A JP26779196A JP26779196A JPH1088792A JP H1088792 A JPH1088792 A JP H1088792A JP 26779196 A JP26779196 A JP 26779196A JP 26779196 A JP26779196 A JP 26779196A JP H1088792 A JPH1088792 A JP H1088792A
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JP
Japan
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snow
shape
concrete
predetermined
building
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JP26779196A
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Junichi Igarashi
純一 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積雪を有効かつ効果的に利用して構築され、一
旦構築後は、温度上昇による融雪という自然現象によ
り、型枠用の廃材が生ぜず、低コストで施工でき、しか
も任意の形状の構築物を形成しうる構築物の施工方法を
提供すること。 【解決手段】成形すべき任意形状の構築物10の内面形
状に合わせて積雪を集積し、固めて型作りし、この所定
形状に固めた雪を内型枠5として、その外面に所定の断
熱材6を介して、所定の配筋7、8を行い、硬練りのコ
ンクリート9を打設、硬化させることにより、鉄筋コン
クリート製の構築物10を形成し、前記内型枠5として
の所定形状に固めた雪は、春季になって自然に融雪、消
滅するまで放置しておくことを特徴とする構築物の施工
方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雪国における積雪を有
効利用して構築される構築物の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】豪雪地帯である雪国においては、当地域
に生活する人々にとって冬期の積雪は生活面や交通面に
おいて何かと障害、邪魔物となるものである。この冬期
における積雪を有効利用しようとして、この雪そのもの
を使って各種形状の構築物を作ろうという計画や実験
は、従来からあった。しかしながら、これらの構築物
は、雪自体を構造物として使用しているため、冬期だけ
の一時的なものでしかなく、春季になって温度が上昇す
れば自然に融解してしまうものであり、年間を通じて利
用できる構築物とはいえず、却って、施工手間やコスト
のかかる問題を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
問題点を解決し、積雪を有効かつ効果的に利用して構築
され、一旦構築後は、温度上昇による融雪という自然現
象により、型枠用の廃材が生ぜず、低コストで施工で
き、しかも任意の形状の構築物を形成しうる構築物の施
工方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、成形すべき任意形状の構築物の
内面形状に合わせて積雪を集積し、固めて型作りし、こ
の所定形状に固めた雪を内型枠として、その外面に所定
の断熱材を介して、所定の配筋を行い、硬練りのコンク
リートを打設、硬化させることにより、鉄筋コンクリー
ト製の構築物を形成し、前記内型枠としての所定形状に
固めた雪は、春季になって自然に融雪、消滅するまで放
置しておく構築物の施工方法を特徴とするものである。
【0005】なお、前記構築物が鉄筋コンクリート製基
礎を必要とする設計条件の場合には、前記積雪の集積前
に、成形すべき構築物の周囲の鉄筋コンクリート製基礎
を構築しておくことが望ましい。
【0006】また、前記硬練りのコンクリートを打設し
て所定時間乾燥させた後に、その外面に断熱材とシート
を載置して養生するようにした構成が望ましい。
【0007】また、前記構築物の形状としては、任意の
形状が可能であるが、建築物として利用する場合には、
桁行方向に所定寸法を有するアーチ形状もしくはドーム
形状とするのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面により説明する。図1乃至図5は本発明の一実施形
態を示すものであり、本実施形態においては、本発明に
係る構築物の施工方法を桁行方向に所定寸法を有するア
ーチ形状の構築物の施工に適用した場合を例示してい
る。
【0009】本実施形態では、まず、冬季に積雪時の適
当な期間を選択して、成形すべき構築物の敷地部分を近
接する道路からの通路を確保しうる部分及び施工に必要
な面積分だけ除雪する。この除雪作業にあたっては、成
形すべき構築物が大規模な場合には除雪車を利用し、小
規模の場合には人手によりスコップなどで除雪作業を行
う。
【0010】次に、成形すべき構築物の敷地部分の表土
の整地作業を行う、この整地作業にあたっては、成形す
べき構築物が大規模な場合にはブルドーザなどの建設機
械を利用し、小規模の場合には人手によりスコップなど
で整地作業を行うようにする。
【0011】さらに、成形すべき構築物の基礎位置を出
すために、測量により縄張り作業を行う。この縄張り作
業の手順は、従来の施工例と同様であり、木杭を打ち、
糸を張る等の公知作業により施工される。
【0012】しかる後に、図1に示すように、少なくと
もアーチ形状の壁直下の基礎を形成するための土工事を
行う。即ち、壁直下の基礎部分を所定土量だけ根切する
が、この根切部分1の形成作業も規模に応じて大規模な
場合にはブルドーザなどの建設機械を利用し、小規模の
場合には人手によりスコップなどで行うようにする。
【0013】次に、根切作業の終了した部分に図1に示
すように、基礎鉄筋2を鉄筋組するとともに、アーチ形
状の壁部分との鉄筋の定着を行うために、壁の差し筋3
を同時に配筋しておくものとする。なお、基礎鉄筋2
は、支持すべきアーチ形状部分の固定荷重及び積雪荷重
等をあらかじめ考慮して、所定径の鉄筋を所定ピッチで
配筋する。
【0014】その後、基礎コンクリート4の打設作業を
行う。このコンクリート工事は、コンクリートミキサー
車から直接コンクリートを打設して行う。そして、基礎
コンクリート4の打設後には、図示しないシートを敷地
全面に張り、適宜の暖房手段により養生を行う。この養
生作業は、小規模の構築物の場合には、例えばレンタン
等の家庭用暖房手段を利用することができる。
【0015】次に、雪を利用した型枠作業を行うが、そ
の前に、基礎コンクリート4と雪の間に図示しない断熱
材としての藁を敷いておく。なお、この藁は、以後の説
明や図面上も便宜上省略している。また、この断熱材と
しては藁以外の適宜断熱材を使用しうる。
【0016】そして、本実施形態の特徴である内型枠の
作成作業を行う。即ち、図2に示すように、上記した基
礎回りの藁の上に除雪車で雪をかき集め、雪踏みをしな
がら、成形すべき構築物の内面形状に合わせて積雪を集
積してゆき、設定形状に固めるためには、細かい部分を
スコップ等の手作業で行って型作りし、この所定形状に
固めた雪を内型枠5として形成するものである。また、
所定形状に固める作業にあたっては、外周部分にあらか
じめ測量用のポール(図示せず)を所定本数立てておい
て、設計寸法通りに雪からなる内型枠5が形成されるこ
とを確認しつつ行う。
【0017】次に、図3に示すように、内型枠5の外面
全面にわたって所定の断熱材6を敷設、介装する。この
断熱材6としては、上記したと同様の藁を利用すること
もできるし、あるいは既製品の発砲スチロール等の公知
の適宜断熱材を利用することも可能である。
【0018】然る後に、図4の右半分に示すように、上
記断熱材6の外面に、アーチ形壁を形成するための壁配
筋を行う。この壁配筋作業にあたっては、まず壁の各縦
筋7を所定本数分だけ配設し、アーチ形壁の頂部付近で
所定の定着長さを保持して重合させる。(重合部分の図
示は便宜上省略) 次に、壁の各横筋8を配筋し、各縦筋7及び横筋8と断
熱材6との間に所定個数のスペーサーを介装して、鉄筋
7、8のかぶり厚さを保持する。
【0019】壁の配筋作業が完了すると、壁コンクリー
トの打設作業を行う。この打設作業は、原則として冬期
の午前中に、打設が完了するように工程を組んでおく。
そして、スランプ値が8cm程度の低いスランプ値の、硬
練りコンクリート(図4の左半分)を使用して、この硬
練りの壁コンクリート9を打設しながら、さらに、その
外表面にセメントを振りかけて、スランプ値をさらに下
げるとともに、表面の保護を図りながら、スコップと左
官コテ等を使用して所定形状に仕上げてゆく。
【0020】上記のようにしてコンクリート打設作業が
終了し、所定時間乾燥させた後に、日没時が近くなる
と、その外面にシートを載置して、適宜の暖房手段によ
り養生を行う。この養生作業は、小規模の構築物の場合
には、上記したのと同様に、例えばレンタン等の家庭用
暖房手段を利用することができる。次に、コンクリート
外表面に藁を敷きつめ、その上からシートを載置して養
生しておく。
【0021】以上の作業により、基本的な構築作業は終
了し、後は、春まで待てば、図5に示すように、鉄筋コ
ンクリート製の構築物の内型枠5としての所定形状に固
めた雪は、春季になって自然に融雪するとともに、蒸発
して消滅し、後には、鉄筋コンクリート製のアーチ型の
構築物10だけが残ることになる。なお、本実施形態で
は、図5に示すように、内型枠5としての雪が、春季に
なって自然に融雪、消滅した後に鉄筋コンクリート製の
床スラブ11を形成している例を示しているが、鉄筋コ
ンクリート製の床スラブ11は上記した基礎コンクリー
ト4の施工の際に同時に施工して構築することも可能で
あり、どちらの順序によるかは、設計条件などを考慮し
て任意に選択しうる。
【0022】また、前記構築物の形状としては、本実施
形態のように桁行方向に所定寸法を有するアーチ形状の
他にも、例えばドーム形状などの任意の形状が可能であ
る。また、本発明にかかる構築物を建築物として利用す
る場合には、上記したような桁行方向に所定寸法を有す
るアーチ形状もしくはドーム形状とするのが望ましい
が、本発明は人間の居住する建築物以外の各種モニュメ
ントなどにも適用可能であり、この場合には、内型枠5
として所定形状に固めた雪を利用できるものである限
り、任意の形状、用途に利用しうるものである。
【0023】
【発明の効果】本発明は上述した如く構成されており、
以下の効果を奏することができる。 (1) 成形すべき任意形状の構築物の内面形状に合わせて
積雪を集積し、固めて型作りし、この所定形状に固めた
雪を内型枠として利用し、この所定形状に固めた雪は、
春季になって自然に融雪、消滅するようにした構成であ
るから、従来の内型枠組に要する材料コスト及び、型枠
組作業さらには、内型枠の脱型作業を省略することがで
き、低コストで施工が可能となる。 (2) 従来の内型枠に相当する廃材が出ることがないた
め、省資源の観点からもメリットがある。 (3) 雪を内型枠として利用している構成であるため、任
意の曲面や複雑な形状を簡単に型枠構成することがで
き、型枠組作業の省力化が可能であるとともに、任意の
形状の構築物を形成することができる。 (3) 構築物の外面には、硬練りのコンクリートを打設す
るとともに、左官コテなどにより、複雑な内型枠に対応
した外面形状を任意に形成することが可能となり、この
点からも施工作業の省力化と、より複雑な構築物の形成
が可能となる。 (4) 硬練りのコンクリートを打設して所定時間乾燥させ
た後に、その外面に断熱材とシートを載置して養生する
ようにした構成であるため、冬季の施工作業でも所定の
コンクリート強度を発現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る構築物の施工手順を
示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る構築物の施工手順を
示す説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る構築物の施工手順を
示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る構築物の施工手順を
示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る構築物の完成状態を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 根切部分 2 基礎鉄筋 3 差し筋 4 基礎コンクリート 5 内型枠(雪) 6 断熱材 7 壁縦筋 8 壁横筋 9 壁コンクリート 10 構築物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形すべき任意形状の構築物の内面形状に
    合わせて積雪を集積し、固めて型作りし、この所定形状
    に固めた雪を内型枠として、その外面に所定の断熱材を
    介して、所定の配筋を行い、硬練りのコンクリートを打
    設、硬化させることにより、鉄筋コンクリート製の構築
    物を形成し、前記内型枠としての所定形状に固めた雪
    は、春季になって自然に融雪、消滅するまで放置してお
    くことを特徴とする構築物の施工方法。
  2. 【請求項2】前記積雪の集積前に、成形すべき構築物の
    周囲の鉄筋コンクリート製基礎を構築しておく請求項1
    記載の構築物の施工方法。
  3. 【請求項3】前記硬練りのコンクリートを打設して所定
    時間乾燥させた後に、その外面に断熱材とシートを載置
    して養生するようにした請求項1もしくは請求項2記載
    の構築物の施工方法。
  4. 【請求項4】前記構築物が、桁行方向に所定寸法を有す
    るアーチ形状もしくはドーム形状である請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載の構築物の施工方法。
JP26779196A 1996-09-18 1996-09-18 構築物の施工方法 Pending JPH1088792A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011012463A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Kajima Corp シェル構造躯体施工方法、シェル構造躯体
CN113775039A (zh) * 2021-09-17 2021-12-10 中国建筑一局(集团)有限公司 一种双曲彩色釉面拱廊安装结构及其施工方法
KR20220128263A (ko) * 2021-03-12 2022-09-20 주식회사 이글룸 콘크리트 돔 하우스 제작용 거푸집 조립체와 이를 이용한 콘크리트 돔 하우스

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