JPH1088737A - 鉄骨構造の梁部材及び柱梁接合構造 - Google Patents

鉄骨構造の梁部材及び柱梁接合構造

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JPH1088737A
JPH1088737A JP24827896A JP24827896A JPH1088737A JP H1088737 A JPH1088737 A JP H1088737A JP 24827896 A JP24827896 A JP 24827896A JP 24827896 A JP24827896 A JP 24827896A JP H1088737 A JPH1088737 A JP H1088737A
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JP
Japan
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end part
beam member
pillar
column
plastic deformation
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JP24827896A
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English (en)
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Mitsuru Izumi
満 泉
Satoshi Yasuda
聡 安田
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Taisei Corp
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Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現場溶接接合形式による柱梁接合でも、十分な
耐力及び塑性変形能力を有する梁部材及び柱梁接合構造
を提供する。 【解決手段】H型鋼からなる梁部材1の一端部4を固定
治具10で固定し、当該一端部4を縦断面全域に均等に
加熱装置12で塑性変形可能な温度まで加熱しながら、
他端部4を油圧ジャッキ等12で押圧して当該一端部4
を長手方向に加圧することにより、当該一端部4を塑性
圧縮変形させて肉厚化して、この肉厚化された端部4
と、それより内側部位5との境界部6がテーパ状に連続
するようにして応力集中を回避する。この梁部材1を、
高力ボルト9による摩擦接合を併用しながら、現場溶接
接合形式で柱部材7に接合すれば、梁端部4のフランジ
3は肉厚化されていて十分な耐力を容易に得ることがで
きるため、塑性化領域が長くなり、十分な塑性変形能力
を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨構造の梁部材
及び柱梁接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄骨構造骨組における柱・梁接合部に
は、現場溶接接合形式や工場溶接接合形式などがある。
このうち、現場溶接接合形式は図4aに示すように、例
えばH形鋼からなる梁部材1のウエブ2と柱部材7と
を、予め柱部材7に溶接により取付けられているに金物
8を介して高力ボルト9によって摩擦接合すると共に、
例えばH形鋼からなる梁部材1のフランジ3と柱部材7
とは現場にて溶接接合を施す。一方、工場溶接接合形式
は図4bに示すように、柱部材7のうち、予め設定され
た梁部材接合部位に、例えば接合されるH形鋼の梁部材
1と同形状のH形鋼からなる梁端部部材20のウエブ2
0bとフランジ20aとを共に工場にて溶接接合してお
き、この梁端部部材20及び前記H形鋼からなる梁部材
1のフランジ間及びウエブ間の夫々金物22をあてが
い、これらの金物22と両部材20,1のウエブ及びフ
ランジとを高力ボルト23で摩擦接合する。
【0003】これらのうち、工場溶接接合形式による柱
梁接合部構造は、現場での溶接接合がないという利点が
あるが、現場溶接接合形式による柱梁接合構造は、工場
溶接接合形式に比して柱部材からの突出部分が少なく、
また金物などの継手の個数が少ないため鋼材量が少な
く、これらにより輸送効率が高くなるとか、建方速度が
向上するなどの利点が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
鉄骨構造の梁部材には、当該梁部材の端部近傍において
梁部材の十分な塑性変形能力を保証するため、当該梁部
材への曲げモーメントが全塑性モーメント以上である,
所謂塑性化領域を確保しなければならない。このような
塑性化領域は、一般に梁せい(梁の高さ)の1/2〜1
倍程度必要であるとされている。ここで、図3に示すよ
うな応力勾配を有するモーメント分布を考えた場合、こ
のような塑性化領域を確保すると、全塑性モーメントを
Mpとしたとき、梁端部における曲げモーメントはα・
Mpで表され、実質的に梁端部における曲げモーメント
α・Mpの値は全塑性モーメントMpの1.2〜1.3
倍以上,つまり係数αは1.2〜1.3以上必要になる
ことになる。
【0005】ところが、前述した現場溶接接合形式によ
る柱梁接合構造では、ウエブを高力ボルトによって摩擦
接合しているため、ウエブが塑性化する,つまり塑性変
形すると高力ボルトに滑りが生じ易くなり、結果的にフ
ランジの溶接接合部分が過大な曲げを負担しなければな
らなくなる。そのため、塑性化終局時には、ウエブを溶
接接合した工場溶接接合形式による柱梁接合構造より耐
力が小さくなり、梁端部分で脆性的な破壊が発生し易い
という問題がある。
【0006】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、現場溶接接合形式による柱梁接合構造で
も、十分な耐力及び塑性変形能力を確保可能な鉄骨構造
の梁部材及び柱梁接合構造を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記諸問題を解決するた
めに、本発明のうち請求項1に係る梁部材は、鉄骨構造
の柱部材に接合される長手方向の所定範囲の端部が、高
周波誘導加熱で塑性変形可能な温度まで加熱された後、
長手方向への加圧によって塑性圧縮変形して、所定の厚
さに肉厚化されたことを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のうち請求項2に係る鉄骨構
造の梁部材は、前記肉厚化された端部と、それに連続す
る部位とが、テーパ状に連続していることを特徴とする
ものである。
【0009】また、本発明のうち請求項3に係る鉄骨構
造の柱梁接合構造は、前記請求項1又は2に記載される
鉄骨構造の梁部材の端部を、柱部材に現場溶接接合形式
で接合したことを特徴とするものである。
【0010】このうち請求項1に係る発明では、例えば
H形鋼からなる梁部材のうち、柱部材に接合される長手
方向の一端部を固定治具に固定し、この梁部材の長手方
向の一端部を高周波誘導加熱によって塑性変形可能な温
度まで加熱し、例えば他方の端部から当該梁部材を油圧
ジャッキ等によって長手方向に押圧することにより、前
記梁部材の長手方向の一端部を長手方向に加圧し、当該
一端部を塑性圧縮変形させて所定の厚さまで肉厚化す
る。このように梁端部を肉厚化した梁部材を、例えば本
発明のうち請求項3に係る発明のように、梁部材のウエ
ブが高力ボルトによって摩擦接合され、梁部材のフラン
ジだけが溶接接合される現場溶接接合形式で柱部材に接
合した場合、例え梁端部のウエブが塑性化し、高力ボル
トに滑りが生じても、梁端部のフランジは肉厚化されて
いるから、梁端部に肉厚化されていない部分の全塑性モ
ーメントの1.2〜1.3倍以上の耐力を容易に得るこ
とができるため、肉厚化されていない梁部材を用いた場
合より塑性化領域が長くなり、十分な塑性変形能力を確
保することができる。
【0011】また、本発明のうち請求項2に係る発明で
は、前記高周波誘導加熱と加圧とによって肉厚化された
梁部材の端部とそれより内側部位とがテーパ状に連続さ
れているために、例えば肉厚化された梁部材端部より長
手方向内側が塑性化するときなどに、両者の境界部に相
当する部位における応力集中を回避することができ、こ
れにより接合構造全体としての耐力を確保することが可
能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1aは本実施形態の柱梁接合構造
の正面図である。この柱梁接合構造に用いられる梁部材
1は、例えば図1bに示すように、H形鋼からなる梁部
材1の長手方向一端部4を固定治具10で固定し、この
一端部4から、梁部材1の縦断面全域,つまりウエブ2
及びフランジ3を同時に同等に加熱することのできる加
熱装置12を長手方向内側に移動させながら当該梁部材
1の一端部4を塑性変形可能な温度まで加熱し、同時に
当該梁部材1の他端部4を油圧ジャッキ等11で押圧す
ることにより、前記加熱装置12によって加熱されてい
る前記長手方向一端部4を長手方向に加圧する。これに
より、前記加熱装置12によって加熱されている梁部材
1の縦断面部位は塑性圧縮変形し、同時にフランジ3,
ウエブ2共に肉厚が厚くなる。そして、この各部位が所
定の厚さになるように温度と加圧量とを制御して肉厚化
する。本実施形態では、これを、柱部材5に接合される
両端部4に繰り返して肉厚化する。このとき、加熱と圧
縮変形とによって肉厚化された端部4と、それより長手
方向内側部分5との境界に相当する部分(境界部)6
は、圧縮変形の進展によってテーパ状になだらかに連続
している。
【0013】そして、この梁部材1を用い、従来と同様
に、当該梁部材1のウエブ2と柱部材7とを、予め柱部
材7に溶接により取付けられている金物8を介して高力
ボルト9によって摩擦接合すると共に、当該梁部材1の
フランジ3と柱部材7とは現場溶接接合する。このよう
にして両者を接合した場合に、前記肉厚化された梁部材
1の端部4は、例え梁端部のウエブが塑性化し、高力ボ
ルトに滑りが生じても、フランジ3は肉厚化されている
から、前記梁部材1の全塑性モーメントMpの1.2〜
1.3倍以上の曲げモーメントα・Mpを容易に得るこ
とができるため、図2bに示すように、肉厚化されてい
ない梁部材を用いた場合より塑性化領域が長くなり、十
分な塑性変形能力を確保することができる。
【0014】一方、従来の梁を用いた現場溶接接合形式
の柱梁接合部では、図2aに示すように、梁端部ウエブ
が塑性化すると、ウエブと柱部材とを摩擦接合する高力
ボルトに滑りが生じ易くなり、結果的にフランジと柱部
材との溶接接合部位が過大な曲げを負担しなければなら
なくなり、これにより接合構造としての十分な耐力を確
保できなくなり、この部分で脆性的な破壊が発生する恐
れがある。
【0015】また、本実施形態では、前述のように梁部
材1の肉厚化端部4とそれより内側部位5との境界部6
がテーパ状になだらかに連続しているために、前述のよ
うな塑性化領域が発生するときなど、当該境界部6への
応力集中を回避することができ、接合構造として十分な
耐力が確保できる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鉄骨構造
の梁部材及び柱梁接合構造によれば、肉厚化された梁部
材の端部が十分な耐力を有することから、この梁部材を
用いて、高力ボルト等による摩擦接合を併用しながら、
現場溶接接合形式で柱部材に接合すれば、例え梁端部の
ウエブが塑性化し、高力ボルトに滑りが生じても、梁端
部のフランジは肉厚化されているから、梁端部に肉厚化
さていない部分の全塑性モーメントの1.2〜1.3倍
以上の耐力を容易に得ることができるため、肉厚化され
ていない梁部材を用いた場合より塑性化領域が長くな
り、十分な塑性変形能力を確保することができる。
【0017】また、肉厚化された梁部材の端部とそれよ
り内側部位とがテーパ状に連続されているために、両者
の境界部に相当する部位における応力集中を回避するこ
とができ、これにより接合構造全体としての耐力を確保
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄骨構造の梁部材及び柱梁接合構造の
一実施形態を示す説明図であり、(a)は接合構造全体
の正面図、(b)は梁部材の説明図である。
【図2】梁部材に発生する塑性化領域の説明図であり、
(a)は従来の梁部材を用いた場合の説明図、(b)は
本発明の梁部材を用いた場合の説明図である。
【図3】塑性化領域を形成するために必要なモーメント
の説明図である。
【図4】従来の柱梁接合構造の説明図であり、(a)は
現場溶接接合形式による接合構造の正面図、(b)は工
場溶接接合形式による接合構造の正面図である。
【符号の説明】
1は梁部材 2はウエブ 3はフランジ 4は端部 5は内側部材 6は境界部 7は柱部材 8は金物 9は高力ボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨構造の柱部材に接合される長手方向
    の所定範囲の端部が、高周波誘導加熱で塑性変形可能な
    温度まで加熱された後、長手方向への加圧によって塑性
    圧縮変形して、所定の厚さに肉厚化されたことを特徴と
    する鉄骨構造の梁部材。
  2. 【請求項2】 前記肉厚化された端部と、それに連続す
    る部位とが、テーパ状に連続していることを特徴とする
    請求項1に記載の鉄骨構造の梁部材。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載される鉄骨構
    造の梁部材の端部を、柱部材に現場溶接接合形式で接合
    したことを特徴とする鉄骨構造の柱梁接合構造。
JP24827896A 1996-09-19 1996-09-19 鉄骨構造の梁部材及び柱梁接合構造 Pending JPH1088737A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101798849A (zh) * 2010-03-26 2010-08-11 东南大学 自定心预应力混凝土框架的节点连接装置
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