JPH1087831A - ポリフェニレンスルフィドの製造方法 - Google Patents
ポリフェニレンスルフィドの製造方法Info
- Publication number
- JPH1087831A JPH1087831A JP9139020A JP13902097A JPH1087831A JP H1087831 A JPH1087831 A JP H1087831A JP 9139020 A JP9139020 A JP 9139020A JP 13902097 A JP13902097 A JP 13902097A JP H1087831 A JPH1087831 A JP H1087831A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymerization reaction
- pressure
- polyphenylene sulfide
- producing
- granular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Abstract
未反応単量体の回収を容易ならしめたPPSの製造方法
を提供することを課題とする。 【解決手段】密閉した容器の中で、少なくとも1種の硫
黄源およびポリハロ芳香族化合物を有機極性溶媒中で重
合反応させ、重合反応後期に徐冷し、顆粒状のポリフェ
ニレンスルフィドを製造する方法に於いて、重合反応後
期に徐冷し、重合体の少なくとも50%以上が固形顆粒
状で存在し、かつ、密閉した容器の圧力が0.39×1
06 Pa以上である状態で、容器を放圧して、ガス相と
液相からなる重合反応混合物をガス抜きし、容器の圧力
を0.20×106 Pa以上減圧することを特徴とする
ポリフェニレンスルフィドの製造方法。
Description
ルフィドの製造方法として、特に顆粒状の重合体を得る
際に重合のサイクルを短縮しかつ未反応単量体の回収を
容易にする方法に関するものであり、ポリフェニレンス
ルフィド製造の増能力、単量体の効率的回収による原単
位削減により近年用途の拡大しつつある同重合体の供給
安定化、産業廃棄物削減に貢献せんとするものである。
と略す)はその高い耐熱性,耐薬品性、難燃性を活かし
自動車部品や電気機器部品などに使用されるための射出
成形用途やフィルム・繊維に使用されるための押出し用
途に近年次第に需要が拡大しつつある。
でき、粉末状の重合体を得る方法と顆粒状の重合体を得
る方法がある。前者は重合後半に、重合反応混合物を高
温高圧でフラッシュし溶媒回収を容易ならしめんとする
方法であり、後者は重合後半に重合反応混合物を徐冷し
PPSを顆粒状に回収する方法である。このPPSの顆
粒状の回収としては、例えば、特公平1−25493号
公報に示される相分離系の利用や、特開昭59−492
32号公報あるいは特開平4−255722号公報に示
されるように徐冷による顆粒状PPSの生成がある。ま
たPPS収率向上に対しては、主に粉末状PPS製造法
ではあるが特開平4−275334号公報に記載されて
いる重合途中での反応系のガス抜き方法があるが、顆粒
状PPSの製造に於て更に生産性を向上させる方法が要
求されているのが現状である。
Sを製造する方法において、顆粒生成に長時間を要する
過程を短縮し、その生産効率を向上せしめ、かつ重合反
応混合物中から未反応単量体の回収を容易にする方法を
提供することを課題とする。
(1)密閉した容器の中で、少なくとも1種の硫黄源お
よびポリハロ芳香族化合物を有機極性溶媒中で重合反応
させ、重合反応後期に徐冷し、顆粒状のポリフェニレン
スルフィドを製造する方法に於いて、重合反応後期に徐
冷し、仕込み硫黄源に対し少なくとも50モル%以上が
固形顆粒状重合体で存在し、かつ、密閉した容器の圧力
が0.39×106 Pa以上である状態で、容器を放圧
して、ガス相と液相からなる重合反応混合物をガス抜き
し、容器の圧力を0.20×106Pa以上減圧するこ
とを特徴とするポリフェニレンスルフィドの製造方法、
(2)密閉した容器の中で、少なくとも1種の硫黄源お
よびポリハロ芳香族化合物を有機極性溶媒中で重合反応
させ、重合反応後期にガス相と液相からなる重合反応混
合物中の液相を液−液相分離させ、顆粒状のポリフェニ
レンスルフィドを製造する方法に於いて、重合反応混合
物中の液相を液−液相分離させ、仕込み硫黄源に対し少
なくとも50モル%以上が固形顆粒状重合体で存在し、
かつ、密閉した容器の圧力が0.39×106 Pa以上
である状態で、容器を放圧して、ガス相と液相からなる
重合反応混合物をガス抜きし、容器の圧力を0.20×
106 Pa以上減圧することを特徴とするポリフェニレ
ンスルフィドの製造方法、(3)顆粒状のポリフェニレ
ンスルフィドを製造する方法が、重合反応後期に液−液
相分離させるとともに徐冷するものである上記(1)ま
たは(2)記載のポリフェニレンスルフィドの製造方
法、(4)前記硫黄源がアルカリ金属硫化物、ポリハロ
芳香族化合物がジクロルベンゼンである上記(1)〜
(3)のいずれか記載のポリフェニレンスルフィドの製
造方法、(5)重合体混合物中にアルカリ金属カルボキ
シレートを含有することを特徴とする上記(1)〜
(4)のいずれか記載のポリフェニレンスルフィドの製
造方法、および(6)上記(1)〜(5)のいずれか記
載のポリフェニレンスルフィドの製造方法によりポリフ
ェニレンスルフィドを製造する際に、重合反応混合物を
ガス抜きすることにより、容器外へ留出した混合物から
未反応ポリハロ芳香族化合物を回収することを特徴とす
るポリハロ芳香族化合物の回収方法である。
源として使用に適している化合物としては、アルカリ金
属硫化物、アルカリ金属水硫化物、硫化水素及びそれら
の混合物などが挙げられ、アルカリ金属水酸化物と併用
することも都合良い。さらに具体的には硫化ナトリウ
ム、水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウム、硫化水素と
水酸化ナトリウム等が挙げられる。また、分子量調整を
目的とした助剤として、アルカリ金属カルボキシレー
ト、スルホン酸塩、リチウム塩、水等の使用も可能であ
る。
%以上はp−置換ハロゲン化ベンゼンであることが好ま
しく、特にp−ジクロルベンゼンが好都合に使用され
る。30モル%未満の範囲では、共重合可能なm−、又
はo−ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン、ビフェ
ニル置換体、ナフタレン置換体も使用することができ
る。
は、有機アミド、ラクタム、尿素、スルホンおよびそれ
らの混合物などが挙げられるが、適当な溶媒の例とし
て、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラ
クタム、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿
素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,4
−ジメチル−2−ピペラジノンおよびそれら混合物があ
る。好適な溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン
である。
ハロ置換芳香族化合物の量は広い範囲にわたって変動で
きるが、好ましくは硫黄源1モル当り0.90〜1.1
0モルの範囲、さらに好ましくは0.95〜1.05モ
ルの範囲で存在せしめることができる。このポリハロ芳
香族化合物の導入は、硫黄源および有機極性溶媒混合物
を脱水し、系内の含水率が硫黄源に対し0.3モル当量
以下にされた後にされることが、得られるPPSの分子
量を増大させる点から適当である。
反応後期にガス抜きするまでは容器を密閉した状態で重
合反応を行なう。
0〜370℃、好ましくは230〜350℃の範囲であ
り、反応時間としては通常、1〜20時間、好ましくは
2〜15時間の範囲内で行なわれる。用いる助剤の種
類、量にもよるが、反応時間を適宜選択することによ
り、得られる重合体の分子量を適宜変動させることがで
きる。
メッシュ(149μm目開き)のフルイおよびフリィシ
ュ(Fritsch)社製の“アナリセット(Analysette)”型振
盪装置を用い、5分間振盪した際に補集される固形物を
意味する。
ガス相と液相からなる重合反応混合物中の液相が液−液
に相分離した系を徐冷中に得られるが、降温とともに顆
粒部分が増大してくる。重合反応混合物中には有機極性
溶媒、副生物としての水、その他故意に添加された水や
低沸点副生物が存在し、かなりの高圧の反応系となる。
PPSの品質に鑑み、重合中の溶媒は硫黄源1モル当り
2〜8モルの範囲で使用されることが好ましいが、この
ような条件では、反応容器内の圧力は、徐冷中、200
℃でも0.50×106 Pa以上、150℃でも0.3
5×106 Pa以上を示すのが通常である。
遅い速度で徐冷する方法が好ましい。従来、この徐冷
は、重合反応混合物を、別の槽へ抜出す際、抜出し時の
突沸、装置の振動等不都合な事態が発生しない程度、例
えば150℃程度以下となるまで行なわれ、その後、別
の槽へ抜出し、有機溶剤や水による洗浄が行なわれる
が、重合のサイクルが長くなり、生産能力の低下をもた
らしてしまう。徐冷の調整は通常反応容器ジャケットを
冷却することにより行なわれるが、重合反応混合物の液
相温度を約10℃/分より遅い速度で冷却するよう外部
ジャケットを調整して行なわれる。
に相分離している状態から得られるが、その相分離を増
大せしめることは、顆粒状に回収される重合体の収率を
向上させるのに有利である。この相分離を増大せしめる
ためにはアルカリ金属カルボキシレートや水等の助剤の
存在が有効である。特に水に関しては重合途中、好まし
くは硫黄源の転化率が80%を越えた状態で添加するこ
とにより相分離を効果的にすることができる。
閉された容器を放圧することにより、重合反応混合物を
ガス抜きするまで行なう。好ましくは重合反応後期に2
20℃以上で重合反応が行なわれた後、200℃以下と
なるまで徐冷する。ガス抜きは、重合体の少なくとも5
0%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは7
5%以上が固形顆粒状に存在し、圧力が0.39×10
6 Pa以上、好ましくは0.45×106 Pa以上、さ
らに好ましくは0.50×106 Pa以上の状態で放圧
することにより行ない、それにより、圧力0.20×1
06 Pa以上減圧する。このガス抜きの操作により、そ
の後の重合反応混合物の抜出し操作を容易にすると同時
に、圧力低下のための外部からの冷却により従来長時間
要していたこの冷却操作を短縮し重合反応のサイクルを
短縮することが可能となる。このガス抜き時の温度は、
固形顆粒状PPSが少なくとも50%以上存在する状態
で行なう必要があり通常、180〜220℃の範囲まで
徐冷した段階で行なわれる。
上、好ましくは0.25×106以上行う。放圧による
減圧が少なすぎると、反応器を封じてから解放する間で
のサイクルの短縮の程度が小さくなる傾向にある。
期から徐冷途中の任意の温度で反応混合物を容器から抜
出し弁を通しサンプリングし、未反応の硫黄源および顆
粒状重合体量を直接定量することにより知ることが可能
であるが通常、重合反応混合物中の溶媒、水、重合助剤
の量および温度が決定されればほぼ予測することもでき
る。また圧力は、重合反応混合物中のガス相の圧力であ
り、反応容器内ガス相部に設置された圧力計感知部によ
り知ることができる。
閉により調整する方法が便利であり、このガス抜きによ
り系内の温度が低下し重合反応混合物の抜出しには更に
有利となる。弁の開閉は、ボール弁、ニードル弁型等の
汎用の型式によりその開度を調整し、重合反応混合物の
突沸を防止する速度で行なわれるが通常20秒〜60
分、好ましくは1分〜50分の時間でガス抜き操作を完
了する。
反応の単量体、水、低沸点有機物、一部の溶媒などであ
り、特にこれら混合物から未反応単量体、例えばp−ジ
クロルベンゼンなどのポリハロ芳香族化合物を固液分離
又は蒸留により回収することを容易ならしめる。重合混
合物をガス抜きするのに適切な方法は、公知の方法で行
なうことが可能であり、例えば反応器に連結したバルブ
を操作することにより実施する。バルブを開放し、系外
へ導かれた物質は、必要であれば冷却し、集められる。
機溶剤、水等による洗浄の後乾燥することができ、充填
剤、顔料、他ポリマー等とブレンドし使用することも可
能である。また単独に射出成形用や押出し用として使用
することも可能である。場合によっては、酸化性の雰囲
気下に加熱し硬化処理を加えることも可能である。
説明する。
について記述する。
8−86に従って316℃、5Kgの荷重にて測定し
た。
開き)、80メッシュ、50メッシュ、30メッシュ、
20メッシュ、10メッシュおよび4メッシュ(4.7
6mm目開き)のフルイおよびフリィシュ(Fritsch)社
製の“アナリセット(Analysette)”型振盪装置を用い、
PPS100g、カーボンブラック(粒径<50μm)
1gを混合し、5分間振盪させ、各フルイ上の顆粒状P
PSの重量から分布を算出し、重量分布の1/2点での
粒径を平均粒径とした。
ッシュのフルイおよびフリィシュ(Fritsch)社製の“ア
ナリセット(Analysette)”型振盪装置を用い、5分間の
振盪により、補集されたPPSの重量を理論値の重量で
除して、その百分率を求めた。
なし−) 1リットル容量のオートクレーブに、硫化ナトリウム
(5水塩)1.000モル、安息香酸ナトリウム0.2
00モル、N−メチル−2−ピロリドン3.0モルを仕
込み、窒素気流下230℃まで撹拌下に加熱し少量の溶
媒を含有する留出水を除去した。留出水は4.80モル
を回収した。次に系内を175℃まで冷却し、固形状の
p−ジクロルベンゼン0.995モルを0.5モルのN
−メチル−2−ピロリドンとともに添加し系を封じ約
0.8℃/分の昇温速度で270℃まで昇温し、その温
度で2時間保持し、270℃一定に保持したまま高圧ポ
ンプにより1.0モルの水を系内へ10分間かけて添加
した。この時圧力は1.5×106 Paであった。次に
1.0℃/分で130℃まで徐冷したがこの温度での圧
力は0.19×106 Paを示していた。得られた顆粒
状PPSは約70℃のイオン交換水で7回洗浄後、13
0℃にて一昼夜真空乾燥した。なお洗浄、濾過は150
メッシュの金網を使用した。
ルは7.5時間であり、収率88%、メルトフローレー
ト130g/10分の顆粒状PPSを得た。このときの
平均粒径は1.2mmであった。
Sを合成したが反応器にはガス抜きを行なうため下部に
ボール弁付の開閉器を有する200ml耐圧滴下ロート
を付け上部はパイプを通して10%水酸化ナトリウム水
溶液中へ導く装置とした。270℃での保持、水添加を
全く同様に操作し200℃まで1℃/分で徐冷した。徐
冷直前の圧力は1.5×106 Paであり200℃時点
での圧力は0.83×106 Paであった。開閉弁を1
分間かけて全開とし常圧にした。全開後の温度は130
℃になり開閉弁上部のロート部には加熱された液状物が
留出した。反応器中のPPSは顆粒状であり比較例1と
同様の水洗・乾燥を行なった。
ルは6.4時間であり、収率88%、メルトフローレー
ト125g/10分の顆粒PPSを得、また、平均粒径
も1.2mmと比較例1と同等であり、重合サイクル短
縮により通常と同等以上のPPSが得られることが確認
できた。なおガス抜きにより留出した物質中には、約
0.015モルのp−ジクロルベンゼン、1.7モルの
水と少量の溶媒が検出され、p−ジクロルベンゼンの回
収に有利な混合物であることが判明した。
リウム(5水塩)1.000モル、N−メチル−2−ピ
ロリドン2.8モルを仕込み、窒素気流下220℃まで
撹拌下に常圧下加熱し少量の溶媒を含む留出水4.75
モルを得た。系内を175℃まで冷却し、p−ジクロル
ベンゼン0.990モルを0.3モルのN−メチル−2
−ピロリドンとともに添加し、0.8℃/分の昇温速度
で270℃まで昇温し、その温度で3時間保持した後
2.2モルの水を高圧下に封入した。この時圧力は1.
8×106 Paとなっていた。次に270℃から240
℃まで1℃/分で徐冷した後、実施例1記載の方法と同
様にガス抜きを5分間かけて行ない内温を140℃、内
圧を常圧まで低下させた。PPSの洗浄は比較例1と同
様に行なった。
ルは5.0時間と短縮はされたが、ガス抜きの温度が高
温であったため、PPSの顆粒状の収率は45%であ
り、平均粒径も0.1mmと小さいものであった。なお
メルトフローレートは1600g/10分であった。な
おガス抜きにより得られた留出物中には0.018モル
のp−ジクロルベンゼン、2.9モルの水、0.95モ
ルのN−メチル−2−ピロリドンが検出された。
に繰り返した。徐冷し200℃に到達した時点での圧力
は0.95×106 Paであった。1分間のガス抜きに
より0.014モルのp−ジクロルベンゼン、3.0モ
ルの水、少量の溶媒の留出物を得、系内は135℃、
0.10×106 Paになった。
間であったが、PPS収率は89%、平均粒径0.95
mm、メルトフロー1680g/10分の顆粒状物を得
た。なおガス抜きを行なわずに135℃まで外部から冷
却する場合には7時間程のサイクルになる。
00モル、安息香酸ナトリウム20モル、N−メチルピ
ロリドン300モルを仕込み、窒素気流下230℃まで
攪拌下に加熱し少量の溶媒を含有する留出水を除去し
た。留出水は480モルを回収した。次に系内を175
℃まで冷却し、固形状のp−ジクロルベンゼン99.5
モルを50モルのN−メチル−2−ピロリドンとともに
添加し系を封じ約0.8℃/分の昇温速度で270℃ま
で昇温し、その温度で2時間保持し、270℃で一定に
保持したまま高圧ポンプにより100モルの水を系内へ
30分かけて添加した。このときの圧力は1.5×10
6 Paであった。次に1.0℃/分で130℃まで徐冷
したが、この温度での圧力は0.19×106 Paを示
していた。得られた顆粒状PPSは約70℃のイオン交
換水で7回洗浄後、130℃にて一昼夜真空乾燥した。
なを洗浄・濾過は150メッシュの金網を使用した。
でのサイクルは8.0時間であり、収率89%、メルト
フローレート129g/10分の顆粒状PPSを得た。
このときの平均粒径は1.3mmであった。
き) 比較例3と同様な仕込み量、脱水、重合方法によりPP
Sを合成し、270℃での保持、水添加を全く同様に操
作し、200℃まで1℃/分で徐冷した。徐冷直前の圧
力は1.7×106 Paであり、200℃時点での圧力
は0.86×106 Paであった。開閉弁を開け30分
かけてガス抜きを行い、系内は0.35×106 Pa、
132℃になった。重合槽中のPPSは顆粒状であり、
比較例3と同様の水洗・乾燥を行った。
でのサイクルは6.8時間であり、収率88%、メルト
フローレート125g/10分の顆粒状PPSを得、ま
た平均粒径も1.2mmであった。このようにパイロッ
トスケールにおいても重合サイクルの短縮が図られ、か
つ比較例3と同等以上のPPSが得られることが確認で
きた。なお、ガス抜きにより留出した物質中には、約
1.5モルのp−ジクロルベンゼンが含まれており、p
−ジクロルベンゼンの回収に有効であった。
造方法により、顆粒状PPSを短縮されたサイクルで提
供可能となり、さらに未反応単量体の回収を容易ならし
めることが可能となる。
Claims (6)
- 【請求項1】密閉した容器の中で、少なくとも1種の硫
黄源およびポリハロ芳香族化合物を有機極性溶媒中で重
合反応させ、重合反応後期に徐冷し、顆粒状のポリフェ
ニレンスルフィドを製造する方法に於いて、重合反応後
期に徐冷し、仕込み硫黄源に対し少なくとも50モル%
以上が固形顆粒状重合体で存在し、かつ、密閉した容器
の圧力が0.39×106 Pa以上である状態で、容器
を放圧して、ガス相と液相からなる重合反応混合物をガ
ス抜きし、容器の圧力を0.20×106 Pa以上減圧
することを特徴とするポリフェニレンスルフィドの製造
方法。 - 【請求項2】密閉した容器の中で、少なくとも1種の硫
黄源およびポリハロ芳香族化合物を有機極性溶媒中で重
合反応させ、重合反応後期にガス相と液相からなる重合
反応混合物中の液相を液−液相分離させ、顆粒状のポリ
フェニレンスルフィドを製造する方法に於いて、重合反
応混合物中の液相を液−液相分離させ、仕込み硫黄源に
対し少なくとも50モル%以上が固形顆粒状重合体で存
在し、かつ、密閉した容器の圧力が0.39×106 P
a以上である状態で、容器を放圧して、ガス相と液相か
らなる重合反応混合物をガス抜きし、容器の圧力を0.
20×106 Pa以上減圧することを特徴とするポリフ
ェニレンスルフィドの製造方法。 - 【請求項3】顆粒状のポリフェニレンスルフィドを製造
する方法が、重合反応後期に液−液相分離させるととも
に徐冷するものである請求項1または2記載のポリフェ
ニレンスルフィドの製造方法。 - 【請求項4】前記硫黄源がアルカリ金属硫化物、ポリハ
ロ芳香族化合物がジクロルベンゼンである請求項1〜3
のいずれか記載のポリフェニレンスルフィドの製造方
法。 - 【請求項5】重合体混合物中にアルカリ金属カルボキシ
レートを含有することを特徴とする請求項1〜4のいず
れか記載のポリフェニレンスルフィドの製造方法。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載のポリフェニ
レンスルフィドの製造方法によりポリフェニレンスルフ
ィドを製造する際に、重合反応混合物をガス抜きするこ
とにより、容器外へ留出した混合物から未反応ポリハロ
芳香族化合物を回収することを特徴とするポリハロ芳香
族化合物の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13902097A JP3796904B2 (ja) | 1996-06-06 | 1997-05-28 | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-144285 | 1996-06-06 | ||
JP14428596 | 1996-06-06 | ||
JP13902097A JP3796904B2 (ja) | 1996-06-06 | 1997-05-28 | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1087831A true JPH1087831A (ja) | 1998-04-07 |
JP3796904B2 JP3796904B2 (ja) | 2006-07-12 |
Family
ID=26471928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13902097A Expired - Lifetime JP3796904B2 (ja) | 1996-06-06 | 1997-05-28 | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3796904B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001089569A (ja) * | 1999-07-21 | 2001-04-03 | Toray Ind Inc | 粒状ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法 |
KR20010044212A (ko) * | 2001-01-04 | 2001-06-05 | 김창수 | 선상고분자량 폴리페닐렌설파이드의 제조 방법 |
WO2003029328A1 (fr) * | 2001-09-27 | 2003-04-10 | Kureha Chemical Industry Company, Limited | Procede de production d'un sulfide polyarylene |
WO2004009674A1 (en) * | 2002-07-18 | 2004-01-29 | Kureha Chemical Industry Company, Limited | Process for producing polyarylene sulfide |
JP2008531791A (ja) * | 2005-02-22 | 2008-08-14 | シェブロン フィリップス ケミカル カンパニー エルピー | ポリフェニレンサルファイドの製造における推定水分分析 |
WO2010013545A1 (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-04 | 株式会社クレハ | 粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
JP2010144085A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Tosoh Corp | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS591536A (ja) * | 1982-06-04 | 1984-01-06 | フイリツプス・ペトロリユ−ム・コンパニ− | 粒状ポリ(アリ−レンスルフイド)の回収法 |
JPS5949232A (ja) * | 1982-09-14 | 1984-03-21 | Toray Ind Inc | ポリフエニレンスルフイドの製法 |
JPH04275334A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-09-30 | Phillips Petroleum Co | フェニレンスルフィドポリマーの製造法 |
JPH0543691A (ja) * | 1991-08-14 | 1993-02-23 | Tosoh Corp | 延性に優れたポリアリーレンチオエーテル及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-05-28 JP JP13902097A patent/JP3796904B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS591536A (ja) * | 1982-06-04 | 1984-01-06 | フイリツプス・ペトロリユ−ム・コンパニ− | 粒状ポリ(アリ−レンスルフイド)の回収法 |
JPS5949232A (ja) * | 1982-09-14 | 1984-03-21 | Toray Ind Inc | ポリフエニレンスルフイドの製法 |
JPH04275334A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-09-30 | Phillips Petroleum Co | フェニレンスルフィドポリマーの製造法 |
JPH0543691A (ja) * | 1991-08-14 | 1993-02-23 | Tosoh Corp | 延性に優れたポリアリーレンチオエーテル及びその製造方法 |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001089569A (ja) * | 1999-07-21 | 2001-04-03 | Toray Ind Inc | 粒状ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法 |
KR20010044212A (ko) * | 2001-01-04 | 2001-06-05 | 김창수 | 선상고분자량 폴리페닐렌설파이드의 제조 방법 |
US7569656B2 (en) | 2001-09-27 | 2009-08-04 | Kureha Corporation | Process for production of polyarylene sulfide |
WO2003029328A1 (fr) * | 2001-09-27 | 2003-04-10 | Kureha Chemical Industry Company, Limited | Procede de production d'un sulfide polyarylene |
WO2004009674A1 (en) * | 2002-07-18 | 2004-01-29 | Kureha Chemical Industry Company, Limited | Process for producing polyarylene sulfide |
US7220817B2 (en) | 2002-07-18 | 2007-05-22 | Kureha Corporation | Process for producing polyarylene sulfide |
CN1324070C (zh) * | 2002-07-18 | 2007-07-04 | 株式会社吴羽 | 用于生产聚芳硫醚的方法 |
JP2008531791A (ja) * | 2005-02-22 | 2008-08-14 | シェブロン フィリップス ケミカル カンパニー エルピー | ポリフェニレンサルファイドの製造における推定水分分析 |
WO2010013545A1 (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-04 | 株式会社クレハ | 粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
JPWO2010013545A1 (ja) * | 2008-07-31 | 2012-01-12 | 株式会社クレハ | 粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
US8609790B2 (en) | 2008-07-31 | 2013-12-17 | Kureha Corporation | Production process of granular poly(arylene sulfide) |
JP5623277B2 (ja) * | 2008-07-31 | 2014-11-12 | 株式会社クレハ | 粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
JP2010144085A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Tosoh Corp | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3796904B2 (ja) | 2006-07-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8530605B2 (en) | Poly(arylene sulfide) and production process thereof | |
CA2165594C (en) | Process for producing poly (phenylene sulfide) | |
US9068047B2 (en) | Process for producing poly(arylene sulfide), and poly(arylene sulfide) comprising contacting a wash liquid with an alkaline compound | |
CA2072165C (en) | Process for preparing poly(arylene sulfide) polymers using waste material | |
CN107636045B (zh) | 制造粒状聚亚芳基硫醚的方法、以及粒状聚亚芳基硫醚 | |
JP6751580B2 (ja) | 粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法、粒状ポリアリーレンスルフィドの平均粒子径増大方法、粒状ポリアリーレンスルフィドの粒子強度向上方法、及び粒状ポリアリーレンスルフィド | |
CN107207743B (zh) | 制造微粉聚亚芳基硫醚的方法以及微粉聚亚芳基硫醚 | |
KR101927674B1 (ko) | 폴리아릴렌 설파이드의 제조 방법 | |
JPS63289025A (ja) | ポリ(p−フエニレンスルフイド)の改良製造方法 | |
JPS63215728A (ja) | ポリ(アリーレンスルフィド)反応混合物からのポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーの回収方法 | |
JPS62232437A (ja) | ポリフエニレンスルフイド樹脂の製造方法 | |
JP2997725B2 (ja) | 塩化リチウムの回収法 | |
JPH1087831A (ja) | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 | |
JPH06145355A (ja) | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 | |
JP2514832B2 (ja) | ポリアリ―レンスルフィド架橋重合体の製造方法 | |
US5171831A (en) | Producing high molecular weight poly(arylene sulfide) polymers by adding second polar solvent prior to termination of polymerization | |
JPH07286042A (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP6194566B2 (ja) | アルカリ金属含有無機塩を含む水溶液の製造方法およびカルボキシアルキルアミノ基含有化合物と非水溶性溶液を含む溶液の製造方法 | |
JPS5945323A (ja) | ポリフエニレンスルフイド | |
JPH07278304A (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JPH073022A (ja) | ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーの精製方法 | |
JP5888143B2 (ja) | アルカリ金属含有無機塩を含む水溶液の製造方法ならびにカルボキシアルキルアミノ基含有化合物およびポリハロ芳香族化合物を含む組成物の製造方法 | |
JP2019044178A (ja) | 環式ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
KR20010044212A (ko) | 선상고분자량 폴리페닐렌설파이드의 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050623 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050712 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050909 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060410 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428 Year of fee payment: 8 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |