JPH1086855A - カバー着脱構造 - Google Patents

カバー着脱構造

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JPH1086855A
JPH1086855A JP24786496A JP24786496A JPH1086855A JP H1086855 A JPH1086855 A JP H1086855A JP 24786496 A JP24786496 A JP 24786496A JP 24786496 A JP24786496 A JP 24786496A JP H1086855 A JPH1086855 A JP H1086855A
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Sukeyasu Nagata
祐康 永田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機枠側に容易に着脱できるようにしたカバー
は頻繁な着脱操作でガタつくことがあった。 【解決手段】 機枠に固着された取付体と該取付体に着
脱すべきカバーとのいずれか一方に、カバー着脱方向と
垂直方向に開口した係合孔を有する被係合部材を設け、
他方に、前記被係合部材の係合孔に対して弾性嵌入自在
な湾曲部を有する板バネよりなる係合部材を設けるよう
にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機枠側に容易に着脱
できて、装着したときには確実に固定できるようにした
カバーの着脱部の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から走行車輌のエンジンやモーター
等の駆動源、農業機械や工作機械等の動力伝達部や処理
部はカバーによって覆い、騒音の発生を抑え、容易に手
等が触れないようにし、また、内部を保護している。こ
れらカバーは容易に着脱できるようにして、調整や修
理、交換等のメンテナンスが容易にできるようにしてい
るカバーがある。そして、この着脱が容易にできるよう
にした着脱部の構成が公知となっている。例えば、実開
昭57−170374号や特開平7−242183号の
技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した
着脱は開閉が頻繁に行われたり、年数が経つと着脱部に
おいてガタつきが生じることがあった。例えば、前記実
開昭57−170374号の場合、突起を係合する部材
が弾性体で構成されていたために、該弾性体が合成樹脂
やゴム等で構成されていると、開閉によって接触部が摩
耗してすり減り、ガタが生じ、また、年数が経つととも
に弾力性が低下して係合部分が緩むことがあった。ま
た、特開平7−242183号の技術の場合には、バネ
部材によって係合突起を係合してその状態を維持する構
成としているが、左右方向はバネ部材によって弾性的に
保持するが、上下方向に対してはズレが生じ易く、ガタ
つきの原因となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するために、次のような手段を用いる。即
ち、機枠に固着された取付体と該取付体に着脱すべきカ
バーとのいずれか一方に、カバー着脱方向と垂直方向に
開口した係合孔を有する被係合部材を設け、他方に、前
記被係合部材の係合孔に対して弾性嵌入自在な湾曲部を
有する板バネよりなる係合部材を設けたものである。
【0005】また、前記被係合部材の係合孔の内周面
に、前記板バネの湾曲部の、前記係合孔のカバー着脱方
向と略垂直方向の辺が接触した状態で嵌入するように
し、また、前記カバーを合成樹脂材にて製作し、該カバ
ーに前記被係合部材を一体成形すると共に、該被係合部
材の前記係合孔に略等しい大きさの開口を備えた金具を
被係合部材に被嵌し、また、前記カバーに前記被係合部
材を設けると共に、前記板バネの湾曲部が前記被係合部
材の係合孔に嵌入する際に、該被係合部材に作用する板
バネの弾性力を受けるサポート板を前記係合部材ととも
に前記取付体に装着したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面に示した実施例
の構成を説明する。図1は本発明の着脱構造によってカ
バーを取り付けたトラクタの前部分の側面図、図2はフ
ロントカバーとサイドカバーを外した分解斜視図、図3
はフロントカバーの右側着脱部を示す斜視図、図4は同
じく側面断面図、図5はサイドカバーの前着脱部を示す
斜視図、図6は同じく正面断面図、図7はサイドカバー
の後着脱部を示す斜視図、図8は同じく正面断面図であ
る。
【0007】トラクタのエンジンを覆うカバーに本発明
の着脱構造を適用した実施例を説明する。図1、図2に
おいて、エンジンフレーム1上にエンジンEが載置固定
され、該エンジンフレーム1上のエンジンEの前部にラ
ジエータ2が配置され、該ラジエータ2はエンジンフレ
ーム1の前後中途部より立設したラジエータサポート枠
3・3の内部に固定されている。そして、ラジエータ2
の前部に図示しないバッテリーが載置され、エンジンE
の後部に図示しない燃料タンクが配置され、これらの上
方はボンネット4によって、前方はフロントカバー5に
よって、側方はサイドカバー6L・6Rによってそれぞ
れ覆われる。該フロントカバー5は合成樹脂によって製
作され、軽量化を図り、コスト削減も図っている。サイ
ドカバー6L・6Rは鋼板のプレス加工品である。前記
ボンネット4の後部は門型フレーム7の上部に回動自在
に枢支され、ボンネットの後方にはダッシュボード9が
配置されている。
【0008】次に、前記フロントカバー5の着脱構成を
説明する。フロントカバー5の下縁部左右両側には係合
突起10・10が下方に突出形成される一方、エンジン
フレーム1の前部左右側方には、ステー11・11が突
設され、該ステー11・11に前記係合突起10・10
の位置に合わせて係合孔11a・11aが開口されて、
前記係合突起10・10を挿入できるようにしている。
また、フロントカバー5の上縁部5aの左右両側に被係
合部材となる四角形状の係合孔5b・5bが開口され、
該係合孔5bの上下面は、図3、図4に示すように、鋼
板により「コ」字状に折り曲げて構成された保護金具1
2によって覆われ、該保護金具12には前記係合孔5b
の位置及び形状に合わせて係合孔12aが開口され、ボ
ルト・ナット13a・13bによって上縁部5aに固定
されている。
【0009】一方、前記係合孔5b・5bに嵌入する係
合部材Aが、フロントカバー5に対する取付体となるラ
ジエータサポート3の前面3aに配置されている。支持
プレート14が側面視「コ」字状に構成されて、その両
脚部がラジエータサポート3の前面3aに溶接固定さ
れ、該支持プレート14の前面に、係合部材Aを構成す
る板バネ15と、サポート板16がボルト・ナット17
a・17bによって固定されている。前記板バネ15は
前記係合孔5bの左右幅に合わせた幅寸法を有し、略逆
L字状で、下部を取付プレート14に対する取付部とし
てボルト孔を開口し、その長手方向中途部15cから上
部は係止部として図示形状の湾曲部15aを形成して、
この湾曲部15aが前記係合孔5bに嵌入できるように
湾曲度合を設定し、位置を合わせ、係合孔5bよりも大
きな略V字形となる大きさとしている。そして係止部の
基部側には水平部15bを形成して係合孔5bの周囲上
面を受けられ、遊端側の端部は上方へ延出して容易に挿
入できるようにし、かつ、指の腹で押さえることによ
り、中途部15cを支点として上向きに弾性揺動自在に
構成している。
【0010】前記サポート板16は略逆L字状に形成さ
れて、下部を取付部としてボルト孔を開口し、前記板バ
ネ15とともに支持プレート14にボルト・ナット17
a・17bによって共締め固定されている。そして、サ
ポート板16の上部の水平部は受部16aとして、前記
湾曲部15aの下方に位置させ、受部16aと前記湾曲
部15aとの間でフロントカバー5の上縁部5aを挟み
込むようにし、遊端側は下方へ曲げて、その上縁部5a
を湾曲部15aと受部16aの間に容易に挿入できるよ
うに案内する。なお、前記支持プレート14の形状は限
定するものではなく、L字状でも箱状でもよく、また、
支持プレート14をなくして板バネ15とサポート板1
6を、直接ラジエータサポート3の前面3aに取り付け
る構成としてもよい。また、板バネ15とサポート板1
6の取り付けも、例えば溶接で固定してもよいが、実施
例の如く、ボルト・ナット17a・17bを用いる方が
板バネ15の組付後の位置調整が行い易く、有利であ
る。
【0011】次に、前記サイドカバー6L・6Rの着脱
構成を説明する。サイドカバー6L・6Rの下縁部には
それぞれ係合突起20・20が下方へ突出形成される一
方、エンジンフレーム1の中央部左右側方と後部左右側
方に、夫々ステー21・21が突設され、該ステー21
・21に係合孔21a・21aが開口されて、前記係合
突起20・20が、係合孔21a・21aに位置を合わ
せて挿入できるようにしている。また、サイドカバー6
L・6Rの上縁部6aの前後箇所には被係合部材22・
22がそれぞれ溶着固定されている。該被係合部材22
は鋼板の左右端、及び前端を折り曲げて、サイドカバー
6L・6Rの上端の上縁部を構成する垂直部6bにその
左右端の脚部が溶着される。被係合部材22は中央に係
合孔22aが開口される。前記係合孔22aを前記係合
孔5bと同じ四角形状で同じ大きさとすることで、前記
板バネ15を共通して使用することができるようにして
いる。
【0012】一方、前記被係合部材22・22の係合孔
22a・22aに係合する係合部材B・Bが、サイドカ
バー6L・6Rの取付体となるラジエータサポート3と
門型フレーム7に夫々取り付けられており、前側の係合
部Bは図5、図6に示すように、前記フロントカバー5
の場合と同様に構成した板バネ15とサポート板26が
ボルト・ナット17a・17bによってラジエータサポ
ート3の外側面3bに固定されている。なお、板バネ1
5の上部側が弾性揺動する際にラジエータサポート3の
側面に当接しないよう、その位置に開口3cが設けられ
ている。前記サポート板26は側面視台形状に構成し
て、板バネ15より後方にズレた位置で受部26aを水
平方向で側方へ突出している。本実施例の場合、受部2
6aはサイドカバー6L・6Rの上縁部を構成する水平
部6aの下面の高さに合わせるために階段状に折り曲げ
ている。
【0013】また、後側の係合部Bは図7、図8に示す
ように、門型フレーム7の内側面に支持プレート23の
基部を溶着し、中途部をL字形に折り曲げて遊端側を前
方に向け、この外側面に板バネ15とサポート板27が
ボルト・ナット17a・17bによって共締め固定され
ている。該サポート板27は前記サポート板26と左右
対称に構成され、受部27aが板バネ15より前方にズ
レて配置されている。その他の構成は前記と同様に構成
されている。なお、板バネ15とサポート板16・26
・27の取付体3・7に対する取付部におけるボルト孔
を上下方向に長い長孔に形成して、湾曲部15a及び受
部16aの高さを調整するように構成することもでき
る。
【0014】このような構成において、フロントカバー
5を本体に取り付けるときには、下縁部の突起10・1
0をエンジンフレーム1のステー11・11に設けた係
合孔11a・11aに挿入した後、上部を後方へ押し込
むと、上縁部5aが板バネ15とサポート板16の間に
入り、上縁部5aに設けた係合孔5b・5bに板バネ1
5の湾曲部15a・15aが挿入してワンタッチで係止
される。このとき、四角形状に形成した係合孔5bの前
後の内周面は湾曲部15aの前後辺と当接しており、ま
た、湾曲部15aの左右幅は係合孔5bに丁度入り込む
長さとしているので、湾曲部15aの左右線は係合孔5
bの左右内周面に当接しており、前後方向及び左右方向
でガタつくことはなく、しかも上縁部5aの下面はサポ
ート板16の受部16aに支持されているので、上下方
向のガタつきも防止される。外すときは、上縁部5aを
手前に引っ張るだけで、板バネ15の湾曲部15aが上
方へ退避して係合孔5bから抜け、上方へ持ち上げれば
突起10が係合孔11aから抜けて取り外すことができ
る。このとき、合成樹脂製のフロントカバーはその上縁
部5aに保護金具12が被嵌されていると、湾曲部15
aによる接触摩耗が防止され、フロントカバーを耐久性
のあるものとすることができる。サイドカバー6L・6
Rも同様のやり方でワンタッチで脱着できる。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したことによ
り次のような効果を奏する。即ち、機枠に固着された取
付体と該取付体に着脱すべきカバーとのいずれか一方
に、カバー着脱方向と垂直方向に開口した係合孔を有す
る被係合部材を設け、他方に、前記被係合部材の係合孔
に対して弾性嵌入自在な湾曲部を有する板バネよりなる
係合部材を設けたので、カバーを取付体にワンタッチで
脱着できるようになり、外す時も簡単に行え、装着時に
は係合部材が被係合部材に係合してガタつきなく確実に
取り付けることができる。
【0016】また、被係合部材の係合孔の内周面に、板
バネの湾曲部が、前記係合孔のカバー着脱方向と略垂直
方向の辺と接触した状態で嵌入するようにしたので、湾
曲部が係合孔にピッタリ嵌まり、カバーの位置決めが簡
単に行えるようになった。
【0017】また、カバーを合成樹脂材にて製作し、該
カバーに被係合部材を一体成形したので、カバーの形状
・デザインを簡易にし、設計も容易にでき、また、被係
合部材の係合孔に略等しい大きさの開口を備えた金具を
被係合部材に被嵌したので、長期間にわたって脱着を繰
り返してもカバーの摩耗を防止でき、カバーを保護して
耐久性を向上することができたのである。
【0018】また、カバーに被係合部材を設け、板バネ
の湾曲部が前記被係合部材の係合孔に嵌入する際に、該
被係合部材に作用する板バネの弾性力を受けるサポート
板を前記係合部材とともに取付体に装着したので、カバ
ー自身のもつ弾性による影響を取り除いてバネ部材によ
る弾性保持作用を確実に係止部材へ作用させることがで
き、より確実にカバーを保持できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着脱構造によってカバーを取り付けた
トラクタの前部分の側面図である。
【図2】フロントカバーとサイドカバーを外した分解斜
視図である。
【図3】フロントカバーの右側着脱部を示す斜視図であ
る。
【図4】同じく側面断面図である。
【図5】サイドカバーの前着脱部を示す斜視図である。
【図6】同じく正面断面図である。
【図7】サイドカバーの後着脱部を示す斜視図である。
【図8】同じく正面断面図である。
【符号の説明】
3 ラジエータサポート 5 フロントカバー 5a 係合孔 6L・6R サイドカバー 7 門型フレーム 12 保護金具 15 板バネ 15a 湾曲部 16 サポート板 22 被係合部材 22a 係合孔 26・27 サポート板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機枠に固着された取付体と該取付体に着
    脱すべきカバーとのいずれか一方に、カバー着脱方向と
    垂直方向に開口した係合孔を有する被係合部材を設け、
    他方に、前記被係合部材の係合孔に対して弾性嵌入自在
    な湾曲部を有する板バネよりなる係合部材を設けたこと
    を特徴とするカバー着脱構造。
  2. 【請求項2】 前記被係合部材の係合孔の内周面に、前
    記板バネの湾曲部の、前記係合孔のカバー着脱方向と略
    垂直方向の辺が接触した状態で嵌入するようにしてある
    ことを特徴とする請求項1記載のカバー着脱構造。
  3. 【請求項3】 前記カバーを合成樹脂材にて製作し、該
    カバーに前記被係合部材を一体成形すると共に、該被係
    合部材の前記係合孔に略等しい大きさの開口を備えた金
    具を被係合部材に被嵌してあることを特徴とする請求項
    1記載のカバー着脱構造。
  4. 【請求項4】 前記カバーに前記被係合部材を設けると
    共に、前記板バネの湾曲部が前記被係合部材の係合孔に
    嵌入する際に、該被係合部材に作用する板バネの弾性力
    を受けるサポート板を前記係合部材とともに前記取付体
    に装着してあることを特徴とする請求項1記載のカバー
    着脱構造。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007331050A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置
JP2008143470A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Kubota Corp トラクタのエンジンボンネット
JP2008260468A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Kubota Corp トラクタ
JP2012121575A (ja) * 2012-03-26 2012-06-28 Kubota Corp トラクタ
JP2012176750A (ja) * 2012-03-26 2012-09-13 Kubota Corp トラクタ
JP2014122035A (ja) * 2014-02-14 2014-07-03 Kubota Corp トラクタ

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