JPH1086114A - 保護膜付コンクリート製品 - Google Patents

保護膜付コンクリート製品

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Publication number
JPH1086114A
JPH1086114A JP26348196A JP26348196A JPH1086114A JP H1086114 A JPH1086114 A JP H1086114A JP 26348196 A JP26348196 A JP 26348196A JP 26348196 A JP26348196 A JP 26348196A JP H1086114 A JPH1086114 A JP H1086114A
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JP
Japan
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concrete
coating material
sheet
aggregate
composite sheet
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Application number
JP26348196A
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English (en)
Inventor
Akira Omori
明 大森
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Kikusui Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Publication date
Application filed by Kikusui Kagaku Kogyo KK filed Critical Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 天然石に似た塗材層と保護膜を有するコンク
リート二次製品を提供する。 【構成】 離型性シート上に塗材層を形成した複合シー
トを前もって作成し、コンクリート二次製品製造の為の
型枠内側に複合シートを仮固着し、コンクリートを充填
し、コンクリート硬化後、型枠を取り除くもの。 【効果】 複合シートの製作が容易であること。複合シ
ートを構成する離型性シートがコンクリート製品の保護
膜として機能し、傷,汚れを防ぎ凹凸模様の形状保持に
も機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物,構築物に利
用されるコンクリート二次製品において、その露出部分
表面に天然石に似た塗材層と保護膜を有した製品の製造
方法,製品,利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート二次製品において表
面に樹脂製フィルム,無機質の骨材とバインダによりな
る表面層,セメントとバインダと岩石粉末からなる無機
塗料による被覆層を有するものが、特開平2−2998
33号公報において開示されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来において、樹脂製
フィルム,表面層および被覆層から成る複合シートで
は、セラミック被覆層がセメント,岩石粉末を主成分と
するための可撓性はあまり期待できるものとならず、こ
の部分の色調自体も単調なものとなった。また、表面層
の骨材の固定もバインダ上への散布によるため、骨材の
片寄りあるいは散布量の過多による接着力不足の危惧が
あった。
【0004】この発明を目的とするものは、樹脂製フィ
ルム上に形成される化粧層を1回の塗装により行うよう
にし、また複合シートの可撓性あるいは化粧層部分の強
度を確実なものにするものである。更に、この複合シー
トを利用してコンクリート二次製品を製造し、このコン
クリート二次製品を使用する方法を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この出願における請求項
1の発明では、コンクリート二次製品の製造方法を目的
とするものであり、その要旨は、予め、離型性シート上
に天然石粒,着色骨材,セラミック骨材より選択される
ものを骨材とする塗材を塗布,乾燥させておき、この複
合シートをコンクリート二次製品を製造するための型枠
の内側に塗材層を内側にして仮固着し、型枠内にコンク
リートを充填し、硬化させ、型枠のみを取り除くことと
している。
【0006】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
における複合シートにおける化粧層を塗材および塗材中
に散布される砕石により形成するものであり、その要旨
は、予め、離型性シート上に天然石粒,着色骨材,セラ
ミック骨材より選択されるものを骨材とする塗材を塗布
し、乾燥前に粒径1mm〜10mmの砕石を散布,乾燥
させ、この複合シートをコンクリート二次製品を製造す
るための型枠の内側に塗材層を内側にして仮固着し、型
枠内にコンクリートを充填し、硬化させ、型枠のみを取
り除くこととしている。
【0007】請求項3の発明では、上記請求項1または
請求項2の発明における複合シートが、実際に使用され
る場合において、化粧層中にクリヤー塗料層を持つよう
にしたものであり、その要旨は、請求項1または請求項
2に記載のコンクリート製品の製造方法において、複合
シートが、離型性シート上に成膜後クリヤーとなる塗料
を塗布,乾燥させた後、天然石粒,着色骨材,セラミッ
ク骨材より選択されるのもを骨材とする塗材を塗布,乾
燥させたものあるいは、塗材を塗布後、この乾燥前に粒
径1mm〜10mmの砕石を散布,乾燥させたものとし
ている。
【0008】請求項4の発明では、上記請求項1ないし
請求項3に記載の離型性シートが、割肌,ノミ,ビシャ
ン,小叩き,ショットブラスト,ダイヤカット,バーナ
ーなどの石材表面に似た凹凸を有することを要旨とする
ものである。
【0009】請求項5の発明では、上記請求項1ないし
請求項4の製造方法により得られる、表面に離型性シー
トおよび塗材層または砕石の散布のある塗材層を少なく
とも有する保護膜付コンクリート製品を要旨としてい
る。
【0010】請求項6の発明では、上記請求項1ないし
請求項4の方法により得られた、請求項5にある保護膜
付コンクリート製品を使用する場所まで運搬し、使用場
所にて保護膜のみを剥して利用することを要旨としてい
る。
【0011】請求項7の発明は、上記請求項1の発明に
おいて使用されている複合シートについての発明であ
り、離型性シートとこの表面に形成された、天然石粒,
着色骨材,セラミック骨材より選択される骨材と合成樹
脂成分を主成分とする塗材層を要旨とするものである。
【0012】請求項8の発明は、上記請求項2の発明に
おいて使用されている複合シートについての発明であ
り、離型性シートとこの表面に形成された、天然石粒,
着色骨材,セラミック骨材より選択される骨材および合
成樹脂を主成分とする塗材層,塗材層中に散在固定され
た砕石粒を有することを要旨とするものである。
【0013】請求項9の発明は、上記請求項3の発明に
おいて使用されている複合シートについての発明であ
り、離型性シートとこの表面に形成されたクリヤー塗料
層,更にその表面に形成された天然石粒,着色骨材,セ
ラミック骨材より選択される骨材、および合成樹脂成分
を主成分とする塗材層または、散在固定された砕石粒を
有する塗材層を要旨とするものである。
【0014】以下、この発明の構成要素について、順に
説明する。 (1) 複合シートを形成する素材の一つである離型性
シートは、後述する塗材との離型性を有していることが
第1の条件であり、他にコンクリート製品の型に合わせ
て切断し易いこと、実成したコンクリート製品から剥す
際に割れたり千切れたりしないこと、薄肉であっても凹
凸のある模様が潰れないことが望ましい。離型性シート
に利用される樹脂フィルムの例としては、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリカーボネー
ト,ポリアミド,ポリエステル等からなるフィルムがあ
る。その中でもポリプロピレン製のフィルムの使用が離
型性,引張強度,潰れにくさの点から最も好ましい。さ
らに、その厚みは0.1〜1.0mmであると好まし
い。離型性シートは、これら合成樹脂のみからなるフィ
ルム以外にも、発泡したフィルムあるいは充填材を含ん
だ形でシートにすることも可能である。しかし、充填材
を含む時には離型性が悪くなるので、離型性シート表面
に離型剤を塗布する必要も生じることがある。離型剤の
種類としては、シリコーン樹脂,シリコーン油,ワック
ス,パラフィンが例示できる。
【0015】離型性シートの表面は、平滑なものから凹
凸のある模様まで得ることが可能である。天然石に似た
表面ということからすれば、平滑な磨き面,凹凸のある
石材表面である割肌,ノミ,ビシャン,小叩き,ショッ
トブラスト,ダイヤカット,バーナー仕上げとなった表
面模様の反転型が離型性シート表面に持つこととなる。
【0016】(2) コンクリート製品に化粧層を転写
させることになる塗材層は、天然石粒,着色骨材,セラ
ミック骨材より選択される骨材および合成樹脂成分を主
成分とするものである。利用される天然石粒には、カナ
リヤ,白王,寒水,小桜,淡雪,美濃霞,蛇紋等の大理
石砕粒,硅砂,天然細砂利(金華,大磯,チエリーサン
ド)あるいは他の天然石の砕粒が挙げられる。着色骨材
は、硅砂,寒水砂あるいはガラスビーズの表面にエナメ
ル塗料を被覆したものが一般に用いられる。セラミック
骨材は、粘土を焼成してなる陶磁器の砕粒である。これ
らの骨材の粒度は、細かいものは0.05mm程度のも
のから粗いものは5mm程度の範囲の中から、適宜選択
される。
【0017】塗材層のもう一つの主成分である合成樹脂
成分は、合成樹脂溶液あるいは合成樹脂エマルションの
形により利用される。合成樹脂の例としては、酢酸ビニ
ル樹脂,バーサチック酸ビニル樹脂,アクリル樹脂,ス
チレンアクリル樹脂,ウレタン樹脂,シリコーン樹脂あ
るいはこれらの共重合物が例示される。
【0018】(3) 離型性シート上への塗材層の形成
は、単頭ガンあるいは多頭ガンによるスプレーあるいは
塗材を吹き重ねすることにより形成される。この塗布量
は、離型性シートを一面に覆う程度で良く、その量は1
00g/mより2,000g/m程のなかから適宜
選択される。塗布後は、常法により乾燥されて塗材層と
離型性シートが一体となった複合シートができあがる。
【0019】(4) 離型性シート上に、上記塗材層を
形成させる時、更に塗材が乾燥前の流動性を有している
状態において砕石を散布し、砕石が部分的に塗材の表面
に露出した塗材層とすることもできる。散布後の露出量
は、面積的にみた時、20%〜80%の中から適宜選択
される。この時用いられる砕石の種類としては、先の天
然石粒として例示した、カナリヤ,白王,寒水,小桜,
淡雪,美濃霞,蛇紋等の大理石砕粒があり、他に硅砂,
天然細砂利,人造の細砂も利用される。これらの砕石
は、粒径1mm〜10mm程度にあるものが利用され
て、塗材だけによる天然石凝似面に変化を与えることに
なる。この砕石の粒径は1mmより小さいと塗材にある
骨材との圧別がなくなり、10mmより大きい時には複
合シート全体の厚みを厚くし、重くすることとなる。
【0020】(5) 更に、離型性シート上に形成され
る塗材層は、コンクリート製品の塗材層表面側(露出
側)において、クリヤー塗料層を持つことができる。こ
の場合、離型性シートの上にクリヤー塗料を塗布,乾燥
させた後、塗材層の形成あるいは塗料を塗布後,その乾
燥前に前記砕石を散布して、一部砕石の露出のある塗材
層を形成させる。クリヤー塗料の例としては、アクリル
樹脂,ウレタン樹脂,フッソ樹脂,アクリル−シリコン
樹脂をその主成分とするものが挙げられる。クリヤー塗
料の塗布量は平米当り、50gから150g程度の中よ
り適宜選択される。
【0021】(6) コンクリート製品の製造は、型枠
の内側表面の必要個所に、複合シートを仮固着し、型枠
内にコンクリートを充填し、硬化させ、型枠のみを取り
除くことにより得られる、この時、複合シート中の塗材
層は型枠の内側に露出する形において仮固着されること
は言うまでもない。型枠の種類は合板,鋼板,プラスチ
ックなどがあるが、その素材によってこの発明の方法が
限定されるものでない。また、複合シートの型枠への仮
固着は、接着力の弱い接着剤,両面接着テープによって
止められたり、鋼製型枠の場合は、離型性シートに磁石
シートを更に貼り合せて磁力により固定する方法があ
る。型枠内に鉄筋を配すること、型枠内にコンクリート
を充填することは、従来のコンクリート製品製造と同様
に行えば良い。コンクリートの充填に代えてモルタルや
セメントペースト充填による製品も必要強度が大きくな
い時は製造される。コンクリートが硬化した後には、型
枠を外すことにより表面に複合シートを有したコンクリ
ート製品が得られる。
【0022】コンクリート製品の種類としては、歩道
板,縁石,歩車道境界ブロック,側溝,側溝蓋,コンク
リート平板,擁壁,間知ブロック,PC壁などが例示で
きる。複合シートを表面に一体化させる部分は、一般に
人の目に触れる個所である。他の部分にも複合シートを
被覆させることは可能であるが、意匠付与の効果となら
ない。
【0023】(7) 製造後のコンクリート製品の使用
は、離型性シートを表面に有したまま使用場所まで運搬
され、現場にて据え付けあるいは組み立ての前後の適当
な時に離型性シートを剥して行われる。シート剥しを据
え付けあるいは組み立ての前であるか後であるかの区別
は、離型性シート内側の塗材層に傷または汚れが生じる
かどうか、あるいは離型性シートの剥しを据え付け後等
に可能であるかどうかにより判断すれば良い。
【0024】
【作用】この発明では、コンクリート製品において表面
に化粧層を有するものを、その化粧層となる塗材層を持
つ複合シートを予め作成することにより施工の簡略化と
仕上げの均一化を計っている。そして、天然石に似せた
化粧層の形成も一回の塗布により塗材層を形成するよう
にしている。
【0025】
【実施例】以上説明したこの発明の構成,作用をより一
層明らかにするために実施例により説明する。図1はこ
の発明のコンクリート製品の製造方法の工程を示す組み
図であり、図2は製造に用いられる複合シートの外観斜
視図である。図3は、この発明の請求項8に係る複合シ
ートの断面図である。図4は、この発明の請求項9に係
る複合シートの断面図である。図中、符号1は離型性シ
ートであり、2は塗材層,3は型枠,4はコンクリー
ト,5は歩道用平板,6は複合シート,7は砕石,8は
クリヤー塗料層を示している。
【0026】実施例1では、まず最初に複合シート6を
作成した、離型性シートはホリプロピレン樹脂製の厚み
1mmの発泡シートとし、表面にバーナー仕上げの反転
型に似せた凹凸を持つものを利用した。塗材層を形成す
る塗材には、下記表1に示す配合1,同2,同3に記す
建築用仕上塗材を利用した。塗布は、スプレーガンを3
基並べて、同時に塗装し、それぞれの塗材が完全には混
じり合わない仕上りが得られるようにした。塗布量は湿
潤状態で平米当り1.6Kg平均とした。乾燥は熱風乾
燥炉を240分通すことにより行った。
【0027】仕上塗材の配合
【表1】
【0028】尚、着色骨材a1は黄土色、同a2は黄土
色、同a3は淡灰色、同a4は、淡灰色に着色された硅
砂であり、それぞれの粒径範囲はa1およびa3は0.
05〜0.3mm、a2およびa4は0.02〜0.3
mm(但し、0.05〜0.3mmの重量割合が80%
にあるもの)であった。
【0029】寒水砂の粒径範囲は、0.1〜0.3mm
であった。また、上記配合の配合1,配合2および配合
3において、施工前のスラリー状態における水分および
溶剤は、合成樹脂エマルション中の水も含めた時、乾燥
被膜100重量部に対し16重量部を含むものであっ
た。
【0030】次に、複合シートを合板製型枠の内側に両
面粘着テープにより底面に固定した上でコンクリートを
充填し、大きさが30×30cm,厚さ6cmのコンク
リート平板を製造した。コンクリートが硬化後は、型枠
を外し、塗材層および離型性シートの被覆のあるコンク
リート製品が得られた。
【0031】得られたコンクリート製品は、歩道用平板
として施工現場まで持ち込み、歩道上に敷き並べた後に
離型性シートのみを剥して工事の完了とした。その結
果、運搬中および施工の途中において塗材層が傷付くこ
と汚れることがなく、問題のない仕上りとなった。
【0032】実施例2では、離型性シートに付す凹凸を
盲人誘導用の棒状突起の反転型とした。離型性シートの
素材、塗材の組成等は実施例1と同じとした。実施例2
では離型性シートの大きさを歩道用平板の平面積より大
きくし、側面の一部も覆えるようにした。図1では、こ
の製造手順を断面図の組み図により表わしている。図1
の(イ)では離型性シート1の断面を示している。断面
には塗材層およびコンクリートが棒状の凸起を形成する
ための凹部を有したものとなっている。また、歩道板の
側面を覆うために利用される部分を切り離せるように用
意し、平面の形状としては空箱を開いた形となってい
る。図1の(ロ)では、離型性シート1上に塗材層2を
形成したものである。図1の(ハ)では、歩道用平板を
製造するための型枠3の内側に塗材層が露出するように
複合シートを仮固定した状態を示している。図では複合
シートの厚みが大きく描かれているが、実際は歩道用平
板の大きさ30×30cm,厚さ6cmに比べ、小さな
もの2〜5mmとなる。また、図では複合シートの仮固
定手段を示していないが、両面粘着テープあるいは両面
粘着加工の発泡プラスチックシートを利用して、あるい
は複合シートに接着剤を塗布して固定される。図1の
(ニ)では、この型枠中にコンクリート4を充填した状
態を示している。最後に図1の(ホ)では、コンクリー
ト4が硬化した後に型枠を外した状態を示している。図
では、歩道用平板5の表面および側面の一部に塗材層を
有したコンクリート製品を供給することになるが、表面
のみ、あるいは表面および側面の全てに塗材層を有する
ものも簡単な設計変更により製作可能となる。また、図
では離型性シートが厚く描かれている為、離型性シート
を剥した時、表面に段差が生じるように見えるが、実際
は実用上問題のない範囲のものである。
【0033】実施例3では、作成するコンクリート製品
を土留用のコンクリート積みブロックとした。ブロック
の大きさは、幅×高さ×控え長さを25×40×35c
mとし、表面の露出部分に複合シートを有するようにし
た。複合シートのうち離型性シートはポリエチレンテレ
フタレート(PET)製の発泡シートとし、表面の凹凸
模様を割肌様の凹凸とした。この時は、凹凸の大きさが
1cm以上となるので型枠の表面側成形部分にも、離型
性シートの凹凸に合せた凹凸を持たせるようにした。塗
材層を形成する塗材には、下記表2に示す配合4,同
5,同6に記す建築用仕上塗材を利用した。塗布は、三
頭ガンを利用し、離型性シート上に1.2Kg/m2
塗布量により塗装した。そして、塗材の塗装直後には、
粒径3〜5mmの範囲にある砕石7を斑点状となるよう
に散布し、乾燥させて複合シートとした。他の製造手段
は、前述の実施例1あるいは実施例2の場合と同様に行
った。
【0034】仕上塗材の配合
【表2】
【0035】尚、着色骨材a5は淡灰色、同a6は黄
色、同a7は黒色、同a8は黒色に着色された硅砂であ
り、それぞれの粒径範囲はa5およびa6は0.1〜
1.0mm、a7は0.05〜0.5mm、a8は0.
02〜0.3mm(但し、0.05〜0.3mmの重量
割合が80%にあるもの)であった。また着色材a9は
黒色である石炭粒であり、粒径範囲は0.2〜2.0m
mであった。
【0036】寒水砂の粒径範囲は、0.1〜0.3mm
であった。また、上記配合の配合4,同5および同6に
おいて、施工前のスラリー状態における水分および溶剤
は、合成樹脂エマルション中の水も含めた時、乾燥被膜
100重量部に対し16重量部を含むものであった。
【0037】得られたコンクリート積みブロックは、土
留を行う現場へ搬入し、ブロックを積み上げた後に、離
型性シートを剥した。その結果、上運搬中および施工の
途中において塗材層が傷付くこと汚れることなく、問題
のない擁壁面が得られた。
【0038】実施例4では、作成するコンクリート製品
を、天然石の磨き表面に似せたコンクリート平板とし
た。平板の大きさは45×45cm,厚さ6cmであ
り、複合シートに用いる離型性シートはポリプロピレン
製とし、表面が平滑なものとし、塗材は実施例3に用い
たものと同じものを利用し、塗材の塗布前に、シリコン
樹脂による離型剤,クリヤー塗料にアクリル−シリコン
樹脂を主成分とする塗料を100g/m2の塗布量にし
て塗装し乾燥させ、クリヤー塗料層8とした。塗材の乾
燥後には、コンクリート平板の型枠の底および側面内側
を覆うように、複合シートを型枠の展開図に合せ、切り
取り、仮固着して、コンクリート充填を行った。この
時、複合シートの塗材層側を、型枠のコンクリート充填
側に面するように仮固着している。コンクリート硬化
後、型枠を外して得られた、コンクリート製品は、離型
性シートを表面に持ったまま、建築現場へ持ち込み、位
置決めを行った後、離型性シートを剥し、敷石として利
用した。
【0039】
【発明の効果】この発明に利用される複合シートでは、
塗材を用いることにより離型性シート一回の塗布によっ
て、複合シートを作成可能とした。従って、複合シート
の製造を簡略化している。コンクリート製品の表面に形
成されている塗材層は、骨材の散布とバインダの塗布に
比べ、均質な接着力を有することになり、骨材だけの脱
落の可能性が小さくなる。また、塗布した骨材の隙間を
埋める特開昭62−116670号に開示の無機質塗料
が灰色ないし白色となり骨材部分と異質感を与えるのに
対し、全面を塗材で覆った時には、この異和感はない。
離型性シートにより覆われたコンクリート製品は、運搬
あるいは取り扱い時に傷が付いたり汚れたりすることが
なく、離型性シートが重量のあるコンクリート製品の塗
材層の凹凸模様のツブレを防ぐことになる。また、コン
クリート成形,脱型後に吹付塗装する場合は、塗材乾燥
のための乾燥養生室が必要であるが、本発明によるコン
クリート製品では必要ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の方法によりコンクリート製品の例
として歩道用平板を製造する際の工程を断面図により表
した組み図。
【図2】 この発明に用いられる請求項7に係る複合シ
ートの例を示す外観斜視図。
【図3】 この発明に用いられる請求項8に係る複合シ
ートの例を示す断面図。
【図4】 この発明に用いられる請求項9に係る複合シ
ートの例を示す断面図。
【符号の説明】
1 離型性シート 2 塗材層 3 型枠 4 コンクリート 5 歩道用平板 6 複合シート 7 砕石 8 クリヤー塗料層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め、離型性シート上に天然石粒,着色
    骨材,セラミック骨材より選択されるものを骨材とする
    塗材を塗布,乾燥させておき、この複合シートをコンク
    リート二次製品を製造するための型枠の内側に塗材層を
    内側にして仮固着し、型枠内にコンクリートを充填し、
    硬化させ、型枠のみを取り除くことを特徴とする塗材層
    を有するコンクリート製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 予め、離型性シート上に天然石粒,着色
    骨材,セラミック骨材より選択されるものを骨材とする
    塗材を塗布し、乾燥前に粒径1mm〜10mmの砕石を
    散布,乾燥させておき、この複合シートをコンクリート
    二次製品を製造するための型枠の内側に塗材層を内側に
    して仮固着し、型枠内にコンクリートを充填し、硬化さ
    せ、型枠のみを取り除くことを特徴とするコンクリート
    製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 複合シートが、離型性シート上に成膜後
    クリヤーとなる塗料を塗布,乾燥させた後、天然石粒,
    着色骨材,セラミック骨材より選択されるのもを骨材と
    する塗材を塗布,乾燥させたものあるいは、塗材を塗布
    後、この乾燥前に粒径1mm〜10mmの砕石を散布,
    乾燥させたものであることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のコンクリート製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 離型性シートが、割肌,ノミ,ビシャ
    ン,小叩き,ショットブラスト,ダイヤカット,バーナ
    ーなどの石材表面に似た凹凸を有することを特徴とする
    請求項1ないし請求項3に記載のコンクリート製品の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4の方法により得
    られる、表面に離型性シートおよび塗材層または砕石の
    散布のある塗材層を少なくとも有したことを特徴とする
    保護膜付コンクリート製品。
  6. 【請求項6】 保護膜付コンクリート製品を使用場所ま
    で運搬し、使用場所にて保護膜のみを剥し使用すること
    を特徴とするコンクリート製品の利用方法。
  7. 【請求項7】 離型性シートとこの表面に形成された、
    天然石粒,着色骨材,セラミック骨材より選択される骨
    材と合成樹脂成分を主成分とする塗材層を特徴とするコ
    ンクリート製品製造に用いられる複合シート。
  8. 【請求項8】 離型性シートとこの表面に形成された、
    天然石粒,着色骨材,セラミック骨材より選択される骨
    材および合成樹脂を主成分とする塗材層,塗材層中に散
    在固定された砕石粒を有することを特徴とするコンクリ
    ート製品製造に用いられる複合シート。
  9. 【請求項9】 離型性シートとこの表面に形成されたク
    リヤー塗料層,更にその表面に形成された天然石粒,着
    色骨材,セラミック骨材より選択される骨材、および合
    成樹脂成分を主成分とする塗材層または、散在固定され
    た砕石粒を有する塗材層を特徴とするコンクリート製品
    製造に用いられる複合シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005273309A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Shinichiro Hayashi 区画枠体
KR100912551B1 (ko) * 2008-02-18 2009-08-19 한광우 도로경계석 제조방법
JP2012502308A (ja) * 2008-09-10 2012-01-26 オノフリオ・アコネ ボトル用シールド
JP2016078249A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 株式会社ケイピーネット コンクリート成形品及びその製造方法

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