JPH1085585A - 空気浄化剤、浄化剤混合物及び空気浄化装置 - Google Patents

空気浄化剤、浄化剤混合物及び空気浄化装置

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JPH1085585A
JPH1085585A JP8244721A JP24472196A JPH1085585A JP H1085585 A JPH1085585 A JP H1085585A JP 8244721 A JP8244721 A JP 8244721A JP 24472196 A JP24472196 A JP 24472196A JP H1085585 A JPH1085585 A JP H1085585A
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JP
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air
amine compound
purifying agent
silica gel
formaldehyde
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JP8244721A
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Inventor
Hirobumi Honda
博文 本田
Norikazu Komada
則一 駒田
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Fuji Silysia Chemical Ltd
Original Assignee
Fuji Silysia Chemical Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気中の有害物質特にホルムアルデヒドに代
表されるアルデヒド類を有効に除去する。 【解決手段】 球状シリカゲルであるCARiACTQ
−6(商品名ATypeシリカゲル、富士シリシア化学
(株)製)と、モノエタノールアミン(NH2CH2CH
2OH)水溶液とを6時間以上攪拌して反応させ、その
後、脱水、乾燥(110℃、12時間)して、優れたホ
ルムアルデヒド吸着能を有する表面処理シリカゲルを得
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有害物質を含む空
気を浄化する空気浄化剤、浄化剤混合物及びそれを利用
した空気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ホルム
アルデヒド(HCHO)は防腐剤及び消毒剤として広く
用いられる一方、人体にとって有害な物質である。特に
最近では住宅建設において壁紙、合板等の接着剤中や合
成樹脂中に多量に使用されていて、温度等により有害物
質のホルムアルデヒドが蒸発して、強烈な悪臭が発生し
たり、人体に影響を及ぼしたりすることがあり、いわゆ
る新築病(シックビルディングシンドローム(SICK BUIL
DING SYNDROME))で問題となっている化学物質の一つで
ある。一例によると、ホルムアルデヒドは目・喉の痛み
やアレルギー症状が出る場合があり、このため、新築後
約1カ月も毎日窓や戸を開けっ放しにして換気して初め
て人が住める状態になるという。
【0003】従来は、このように窓や戸を開けっ放すこ
とによりホルムアルデヒドを蒸発・拡散させて臭気が消
えるのを待つしかなかったので、非常に不便であった。
また、窓や戸を開けっ放して空気の入れ換えを行うの
は、換気効率が悪いうえ、冷暖房の効きが悪くなった
り、雨の日には雨が降り込んだり、外部からの騒音が大
きくなったり、汚染された空気が流入したりするという
問題もあった。更に、換気後もホルムアルデヒドは合板
中から蒸発・拡散してくる場合があり、この点も問題で
あった。
【0004】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、空気中の有害物質特にホルムアルデヒドに代表され
るアルデヒド類を有効に除去できる空気浄化剤及び空気
浄化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】上記課題を解決するため、本発明の空気浄化
剤は、略白色の多孔性物質の表面にアミン化合物を担持
して成ることを特徴とする。この空気浄化剤は、担持さ
れたアミン化合物が空気中のアルデヒド類特にホルムア
ルデヒドと化学的に結合するため、アルデヒド類を除去
することができる。この空気浄化剤のアルデヒド類の除
去能力は、空気中のアルデヒド類の濃度が低くても高く
ても(例えば0.001ppm〜10000ppm)、
その濃度をほぼゼロにすることができる。
【0006】この空気浄化剤は、アルデヒド類を吸着す
ると表面が略白色から黄色に変化してインジケータの役
割を果たす。この黄色はアルデヒド類とアミン化合物と
の反応産物によるものである。このため、例えば、予め
空気浄化剤を吸着飽和(それ以上吸着しない状態)させ
たときの黄色を指示色として用意しておき、この指示色
と実際に使用している空気浄化剤の色とを比較すること
により、交換時期を容易に知ることができる。
【0007】また、このインジケータとしての役割に着
目して、例えば、黄着色したことが外見から判断できな
い多孔性物質にアミン化合物を担持させたもの(以下
「他の浄化剤」という)に、本発明の空気浄化剤をイン
ジケータとして少量混合して用いてもよい。この場合、
本発明の空気浄化剤の色の変化によって、他の浄化剤の
アルデヒド類の吸着量を推定することができ、交換時期
を容易に知ることができる。ここで、他の浄化剤として
は、例えば、安価な吸着剤である活性炭にアミン化合物
を担持させたもの(活性炭は黒色のため着色度合いがわ
からず黄着色したことが外見から判断できない)等が挙
げられる。
【0008】この空気浄化剤の多孔性物質は、表面が略
白色で、担持したアミン化合物を変質させず、比表面積
が大きく(例えば250m2/g以上)、高い吸着能を
有する物質であれば、特に限定されないが、建材又は電
気製品と併用する場合を考慮すれば不燃性の物質である
ことが好ましい。例えば、ゼオライト、活性アルミナ、
けい藻土、シリカゲル等を使用することができ、この中
でシリカゲルはシラノール基の存在によりアミン化合物
を表面上に強く支持し、担持したアミン化合物を容易に
遊離しない点で好ましい。また、細孔容積、粒度は特に
限定されないが、アルデヒド類の吸着量等を考慮すれ
ば、細孔容積が0.1ml/g以上、粒度が0.1μm
〜10mmであることが好ましい。
【0009】また、多孔性物質の形状は特に限定しない
が、例えば、粒状、粉末状の他に、繊維状、ハニカム
状、シート状、布状、フェルト状などとしてもよく、ま
た、粉末状の多孔性物質を樹脂や合板等に添着したりし
てもよい。アミン化合物の担持量は特に限定するもので
はないが、アルデヒド類の吸着量等を考慮すれば、多孔
性物質に対して1〜50重量%(特に1〜10重量%)
であるか、あるいは、多孔性物質の表面積1m2当たり
1.0〜5.0μmol(特に2.0〜4.0μmo
l)であることが好ましい。
【0010】アミン化合物としては、含窒素化合物であ
れば特に限定するものではないが、1級〜3級の有機ア
ミン類、又は、アミン系シラン類であることが好まし
い。多孔性物質としてシリカゲルを用いた場合には、有
機アミン類及びアミン系シラン類は、シリカゲル表面の
シラノール基と化学結合(水素結合)するため、一旦担
持されたアミン類はシリカゲル表面から容易に外れるこ
とはない。特に、アミン系シラン類はその結合力が強い
ため、シリカゲル表面から一層外れにくい。
【0011】有機アミン類としては、モノ(又はジ、ト
リ)アルカノールアミン類、モノ(又はジ、トリ)アル
キルアミン類、アルキルアミノアルキルアミン類、アル
キレンジアミン類、モノ(又はジ、トリ)アルコキシア
ルキルアミン類、モノ(又はジ、トリ)アリールアミン
類、あるいは、アミノ基を有するヘテロ環化合物などが
挙げられる。このうち、沸点が100℃以上のもの又は
空気中での蒸気圧の低いものを用いることが有機アミン
類自身の臭気を抑えるために好ましく、例えば、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、2−エチルヘキシルアミン、3−ジエチルアミ
ノプロピルアミン、ジエチルヘキシルアミン、3−ジブ
チルアミノプロピルアミン、テトラメチルエチレンジア
ミン、3−メチルアミノプロピルアミン、3−メトキシ
プロピルアミン、アニリン、アミノピリジンなどが好ま
しい。
【0012】アミン系シラン類としては、シラン上の置
換基の一つに窒素が含まれている化合物であればよく、
例えば、4−アミノブチルジメチルメトキシシラン、4
−アミノブチルトリエトキシシラン、{N−(2−アミ
ノエチル)アミノメチル}フェネチルトリメトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルトリス(2−エチルヘ
キソキシ)シラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、3−(1−アミノプロポ
キシ)−3,3−ジメチル−1−プロペニルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキ
シエトキシ)シラン、3−アミノプロピルジメチルエト
キシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リス(トリメチルシロキシ)シランなどが挙げられる。
【0013】本発明の空気浄化剤を調製する方法は特に
限定しないが、例えば、アミン化合物の溶液中に多孔性
物質を入れて攪拌したあと分離して乾燥してもよいし、
アミン化合物の溶液を多孔性物質にスプレーしたあと乾
燥してもよい。次に、本発明の空気浄化装置は、上記空
気浄化剤あるいは上記空気浄化剤と他の浄化剤の混合物
を利用して空気を浄化することを特徴とする。かかる空
気浄化装置は、例えば、上記空気浄化剤を通気性袋体
(不織布、綿、紙、合成繊維等の袋体)の内部に入れて
構成してもよい。この場合、例えば袋体の形状をシート
状としたものを、壁掛けにしたり建築用合板と壁紙との
間に挟んだり換気扇に取り付けたり掃除機の吸込口から
排気口までの間に設けたりして使用することができる。
尚、通気性袋体に入れた場合、外部から内部の色の変化
がわかるように窓を設けておくのが好ましい。
【0014】また、空気浄化装置は、空気を上流から下
流に流通させる空気流通手段(例えばファンなど)と、
この空気流通手段によって流通される空気の上流側又は
下流側に設けられた上記空気浄化剤を備えてなる浄化手
段とを備えていてもよい。この場合、空気が効率よく循
環するため、空気中の有害物質が所定濃度に低下するま
でに要する時間が短縮化されるという効果が得られる。
この場合も、外部から内部の色の変化がわかるように窓
を設けておくのが好ましい。
【0015】以上のように本発明の空気浄化剤、浄化剤
混合物又は空気浄化装置によれば、換気を行うことな
く、空気中の有害物質特にホルムアルデヒドに代表され
るアルデヒド類を有効に除去できるという効果が得られ
る。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を説明する。 [実施例1]シリカゲルとして、球状シリカゲルである
CARiACTQ−6(商品名ATypeシリカゲル、
富士シリシア化学(株)製)を用いた。尚、この球状シ
リカゲルのスペックは、10−20mesh、比表面積
447m2/g、細孔容積0.63ml/gであった。
【0017】担持用の添加液として、使用するシリカゲ
ルの表面積(1m2)あたり3.5μmolのモノエタ
ノールアミン(NH2CH2CH2OH)を、使用するシ
リカゲルの5倍volのイオン交換水に溶解したものを
用いた。上記シリカゲルに上記添加液を添加し、6時間
以上攪拌して反応させた。反応後、脱水、乾燥(110
℃、12時間)して、表面処理シリカゲルS1を得た。
【0018】[実施例2]担持用の添加液として、使用
するシリカゲルの表面積(1m2)あたり3.5μmo
lのアミノプロピルトリエチルシラン(NH2CH2CH
2CH2Si(OEt)3)を、使用するシリカゲルの5
倍volのイオン交換水に溶解したものを用いた以外
は、上記実施例1と同様にして表面処理シリカゲルS2
を得た。
【0019】[比較例]比較例として、実施例1、2で
用いたCARiACTQ−6(商品名ATypeシリカ
ゲル、富士シリシア化学(株)製)を表面処理していな
いもの(以下、未処理シリカゲルという)を用いた。
【0020】[試験例]試験例としてホルムアルデヒド
吸着試験を行った。図1はホルムアルデヒド吸着試験装
置の概略構成図である。図1のホルムアルデヒド吸着試
験装置10は、装置内に導入する空気を除湿するための
除湿カラム11(市販のシリカゲルを充填したもの)、
この除湿カラム11を通過した空気を暖めるヒータ1
3、ヒータ13により暖められた空気をホルムアルデヒ
ドと混合する混合器15、混合器15にて混合された混
合物を気化するための気化器17、気化器17を通過し
た気体の流量を測定する流量計19、流量計19を通過
した気体中のホルムアルデヒドを吸着するための吸着カ
ラム21(実施例1、2の表面処理シリカゲルS1、S
2又は比較例1の未処理シリカゲルを9.0g充填した
カラム)、この吸着カラム21を通過した気体に含まれ
るホルムアルデヒドを吸収するための吸収管23(水を
充填したカラム)から構成されている。
【0021】ここで、ホルムアルデヒドは、ホルマリン
溶液(37%ホルムアルデヒド水溶液)をマイクロポン
プ25(流量:0.01ml/min)で混合器15に
送り込み、気化器17で気化させたものを用いた。ま
た、流量計19における流量は500ml/minとな
るように調節し、吸着カラム21に流入する気体のホル
ムアルデヒド濃度は1000〜1100ppmとなるよ
うに調節した。そして、所定時間毎に吸収管23中の水
を採取し、そのホルムアルデヒド濃度を定量分析した。
その結果を図2に示す。
【0022】図2のホルムアルデヒド破過グラフからわ
かるように、未処理シリカゲル(比較例1)では、試験
開始後20分で既に吸収管内の水のホルムアルデヒド濃
度が20ppmを超え、そのときの表面は略白色のまま
で色の変化はなかった。これに対して、表面処理シリカ
ゲルS1(実施例1)では、試験開始後12時間で吸収
管内の水のホルムアルデヒド濃度が増加し始め、表面処
理シリカゲルS2(実施例2)では、試験開始後9時間
で吸収管内の水のホルムアルデヒド濃度が増加し始め
た。いずれも表面は略白色から濃黄色(表面シリカゲル
S2の方がより濃色)に変化した。
【0023】以上の試験結果から、次のことが分かっ
た。 シリカゲル表面上のアミン化合物がホルムアルデヒド
(HCHO)と強固に結合することが分かった。また、
表面処理シリカゲルS1、S2は未処理シリカゲルより
約20〜30倍以上のホルムアルデヒド吸着能力を持つ
ことが分かった。尚、ホルムアルデヒド吸着能力は表面
処理シリカゲルS1>表面処理シリカゲルS2>球状シ
リカゲルの順であった。
【0024】表面処理シリカゲルS1、S2につき、
吸収管23内の水のホルムアルデヒド濃度は徐々に上昇
するのではなく、ある時点から急に上昇している。この
ことは、シリカゲル表面上のアミン化合物とホルムアル
デヒドとの結合は化学結合のため強く、吸着後徐々にホ
ルムアルデヒドが溶出してくることがないことを示して
いる。
【0025】表面処理シリカゲルS1、S2ではホル
ムアルデヒドの吸着に伴い黄色に着色するため、吸着能
力の確認が容易にできる。尚、試験終了後の各表面処理
シリカゲルS1、S2の黄色の濃さは表面処理シリカゲ
ルS1>表面処理シリカゲルS2であり、ホルムアルデ
ヒドの吸着能力の序列と一致していた。
【0026】尚、表面処理シリカゲルS1、S2の利用
方法としては、静置状態でも流動床でも使用することが
できる。 [実施例3]活性炭としてココヤシの殻の炭化物を原料
として調製したもの(CARiACTQ−6と同等のス
ペックのもの)を用い、担持用の添加液として実施例1
の添加液を用いて、上記実施例1と同様にして、表面処
理活性炭を得た。この表面処理活性炭に、表面処理シリ
カゲルS1を1/10量混合して、浄化剤混合物とし
た。
【0027】この浄化剤混合物のホルムアルデヒド吸着
能力を上記試験装置により調べたところ、表面処理シリ
カゲルS1単独のものと同等であった。また、飽和吸着
に達したか否かはこの浄化剤混合物中の表面処理シリカ
ゲルS1の色の変化を調べることにより容易に判断でき
た。
【0028】[実施例4]図3は本実施例の空気浄化装
置の斜視図であり、図4はその本体部の説明図で(a)
は本体部の組立斜視図、(b)は本体部の断面図であ
る。本実施例の空気浄化装置30は、図3に示すよう
に、排出部31と、本体部34と、外気取り入れ部43
とから構成されている。
【0029】排出部31(空気流通手段)は、本体部3
4の蓋体35の上にゴム板32を介して配設され、内部
には空気を図3にて下方から上方に向かって流通させる
ファン(図示せず)が設けられている。このファンは、
スイッチ33をオンすることにより、図示しない電池を
駆動源として回転するものである。排出部31の上面に
は、このファンにより上方に送られてきた空気を通過さ
せる長溝状の通過孔31aが複数設けられている。蓋体
35には中央孔35aが設けられ、この中央孔35aを
介して排出部31は本体部34内に連通している。
【0030】本体部34は、図4に示すように、筒体3
6に設けた内周凸部36aに金網37を置き、この金網
37上に所定量の空気浄化剤38を載せ、その上にパン
チングプレート39を載せて止め輪41で止めたもので
ある。ここで、空気浄化剤38としては、例えば、上記
実施例1、2で調製した表面処理シリカゲルS1、S2
あるいは実施例3で調製した浄化剤混合物を用いること
ができる。
【0031】外気取り入れ部43は、外気を取り入れる
ための複数の円孔44を備え、本体部34の筒体36の
下方から外周凸部36bまで差し込まれている。かかる
空気浄化装置30は、例えば、ホルムアルデヒド臭のす
る新築の部屋に配置してスイッチ33をオンすると、排
出部31内のファン(図示せず)が回転して外気取り入
れ部43の円孔44からホルムアルデヒドを含む空気を
装置内部へと導入する。装置内部に導入された空気は、
本体部34を通過する際に空気浄化剤38に接触する。
これにより、空気中のホルムアルデヒドは空気浄化剤3
8の表面に担持されたアミン化合物と結合・吸着され
る。その後、本体部34を通過した空気は、ファンの回
転によって排出部31の通過孔31aを通って上方へ送
り出される。尚、図3における白抜きの矢印は空気の流
れを表す。
【0032】このように、ファンの回転によって強制的
に空気を流通させ空気浄化剤38と接触させるため、空
気中のホルムアルデヒド濃度は短時間のうちに十分低下
し、新築病を煩う等のおそれを回避できるという効果が
得られる。尚、上記空気浄化装置30において、排出部
31のファンは、排出部31の通過孔31aから空気を
取り込み、外気取り入れ部43の円孔44から空気を排
出するものであってもよく、この場合も上記実施例と同
様の効果が得られる。
【0033】また、上記空気浄化装置30には、例え
ば、本体部34に無色透明なプラスチックで作った窓を
設けて空気浄化剤38の着色具合を外から容易に見える
ようにしてもよい。この場合、予め空気浄化剤38がホ
ルムアルデヒドを飽和量だけ吸着したときの黄色を指示
色として用意する。使用者は、この指示色と窓から見え
る空気浄化剤38の色とを比較することにより、空気浄
化剤38の交換時期を容易に知ることができるる。
【0034】[実施例5]図5は本実施例の空気浄化装
置の説明図で(a)は斜視図、(b)はA−A断面図で
ある。本実施例の空気浄化装置50は、図4に示すよう
に、不織布で作製された通気性袋体51の内部に空気浄
化剤52を充填したものである。ここで、空気浄化剤5
2としては、例えば、上記実施例1、2で調製した表面
処理シリカゲルS1、S2あるいは実施例3で調製した
浄化剤混合物を用いることができる。
【0035】この空気浄化装置50は、例えば、ホルム
アルデヒド臭のする新築の部屋の壁に掛けてもよい。こ
の場合、部屋の中の空気が対流することにより空気が通
気性袋体51内に侵入して空気浄化剤52と接触し、こ
れにより、空気中のホルムアルデヒドは空気浄化剤52
の表面に担持されたアミン化合物と結合・吸着される。
【0036】このように、空気浄化装置50を壁に掛け
ておくだけで、空気中のホルムアルデヒドは除去され、
新築病を煩う等のおそれを回避できるという効果が得ら
れる。尚、上記空気浄化装置50には、例えば、通気性
袋体51に無色透明な樹脂等で作った窓を設けて空気浄
化剤52の着色具合を外から容易に見えるようにし、着
色具合から空気浄化剤52の交換時期を容易に知ること
ができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ホルムアルデヒド吸着試験装置の概略構成図
である。
【図2】 ホルムアルデヒド破過グラフである。
【図3】 実施例4の空気浄化装置の斜視図である。
【図4】 実施例4の空気浄化装置の本体部の説明図
で、(a)は本体部の組立斜視図、(b)は本体部の断
面図である。
【図5】 実施例5の空気浄化装置の説明図で、(a)
は斜視図、(b)はA−A断面図である。
【符号の説明】
10・・・ホルムアルデヒド吸着試験装置、11・・・
除湿カラム、13・・・ヒータ、15・・・混合器、1
7・・・気化器、19・・・流量計、21・・・吸着カ
ラム、23・・・吸収管、25・・・マイクロポンプ、
30・・・空気浄化装置、31・・・排出部、34・・
・本体部、36・・・筒体、37・・・金網、38・・
・空気浄化剤、39・・・パンチングプレート、41・
・・止め輪、43・・・外気取り入れ部、50・・・空
気浄化装置、51・・・通気性袋体、52・・・空気浄
化剤。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略白色の多孔性物質の表面にアミン化合
    物を担持して成ることを特徴とする空気浄化剤。
  2. 【請求項2】 空気中のアルデヒド類を吸着して除去す
    ることを特徴とする請求項1記載の空気浄化剤。
  3. 【請求項3】 アルデヒド類を吸着すると表面が略白色
    から黄色に変化してインジケータの役割を果たすことを
    特徴とする請求項2記載の空気浄化剤。
  4. 【請求項4】 前記多孔性物質は、シリカゲルであるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気浄
    化剤。
  5. 【請求項5】 前記アミン化合物は、1級〜3級の有機
    アミン類であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の空気浄化剤。
  6. 【請求項6】 前記アミン化合物は、アミン系シラン類
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれに記載の
    空気浄化剤。
  7. 【請求項7】 黄着色したことが外見から判断できない
    多孔性物質にアミン化合物を担持させたものに、請求項
    1〜6のいずれかに記載の空気浄化剤をインジケータと
    して混合したことを特徴とする浄化剤混合物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の空気浄
    化剤又は請求項7記載の浄化剤混合物を利用して空気を
    浄化することを特徴とする空気浄化装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかに記載の空気浄
    化剤又は請求項7記載の浄化剤混合物を通気性袋体の内
    部に入れて成る空気浄化装置。
  10. 【請求項10】 空気を上流から下流に流通させる空気
    流通手段と、 前記空気流通手段によって流通される空気の上流側又は
    下流側に設けられ、請求項1〜6のいずれかに記載の空
    気浄化剤又は請求項7記載の浄化剤混合物を備えてなる
    浄化手段とを備えたことを特徴とする空気浄化装置。
JP8244721A 1996-09-17 1996-09-17 空気浄化剤、浄化剤混合物及び空気浄化装置 Pending JPH1085585A (ja)

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