JPH1084606A - 地上設置型電気機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧電源配線接続部を含む地上設置型電気機
器の配線接続作業の作業性の向上を図る。 【解決手段】 収納箱２１の両側もしくは片側の側板部
２の一部を切り欠き、その近傍に観音扉の回転部５を配
置し、Ｌ字状の観音扉４を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、地上設置型電気機
器の収納箱の構造に関するものである。以下、地上設置
型変圧器を例にとり説明する。

【０００２】

【従来の技術】従来、配電用変圧器は一般に柱上に設置
されていたが、近年、市街地においては保安上および景
観維持などの観点から、遂次地中化が推進されつつあ
る。地中化用の配電用変圧器は一般に地上設置型変圧器
が用いられているが、図５に示すように、地上に設置す
る関係で充電部が通行人が触れて感電しないよう安全面
を考慮し、天板部１，側板部２，基底部３により構成さ
れた直方体の収納箱２１で充電部を覆う構造としてい
る。また、高圧・低圧の配線を変圧器に接続するため収
納箱２１には扉部を設け、図６に示すように歩道側から
の作業を容易にするため、扉は歩道側に面する収納箱２
１の長辺部に高圧扉４ａと低圧扉４ｂから構成された観
音扉４を備えた構造としている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の観音扉
４は、収納箱２１の両側の側板部の端に回転部５を配置
していることから、扉は９０°しか開かなかった。この
状態で作業を行う場合、図７に示すように作業スペース
の関係で高圧・低圧電源配線の接続作業は一人作業が避
けられない状況となる。しかし、高圧電源配線は、地中
配線を考慮しケーブルを使用しているため、高圧電源配
線自体が重く、くせどりも困難なことから、高圧電源配
線を接続するためにはかなり大きな力が必要とされてい
る。また、図７と図８に示すように変圧器本体８の短辺
部に備えた高圧開閉装置９には、高圧電源配線６を６本
接続するため、配線が輻輳する状況にある。よって、従
来の観音扉の構成では過大な労力を要し、かつ作業性が
悪かった。本発明は、開口部を広くすることにより、複
数の作業者で作業を行うことを可能にし、作業性の向上
を図ることを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】地上に設置し、変圧器，
高圧開閉器，高圧・低圧電源配線接続部が、前面に接続
作業のための観音扉を有する収納箱に収納された地上設
置形電気機器において、前記収納箱の両側もしくは片側
の側板部の一部を切り欠き、その近傍に観音扉の回転部
を配置し、Ｌ字状の観音扉を配置したことを特徴とする
地上設置型電気機器。また、更に前記回転部が移動する
構成にすることが望ましい。

【０００５】上記の構成により、Ｌ字状に構成された扉
を開放すれば、開口部を広くすることができる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は本発明の地上設置型電気機
器を示す斜視図である。図において地上設置型電気機器
２０の収納箱２１は天板部１，側板部２，基底部３から
構成され、天板部１は４面からなる側板部２に、また側
板部２は基底部３にそれぞれ固定され筺体を構成してい
る。

【０００７】〈実施例１〉図２は、図１に示した地上設
置型電気機器２０の収納箱２１を示す実施例１の斜視図
で、天板部１と基底部３を除去した側板部２の斜視図で
ある。側板部２は、直方体の形状で上面と下面は一部の
折り返し部を除き開口部を備えている。長辺部の一面と
その両側に面する短辺部の側板部２ａの一部には上下の
枠部２ｂを除き、コの字状の開口部を備えている。ま
た、コの字状の開口部はＬ字状の高圧扉４ｃと、Ｌ字状
の低圧扉４ｄを短辺部の側板部２ａの切り欠き部近傍に
備えた座５ａに丸棒５ｂを用いて回転部５を構成して側
板部２に観音扉４として装着する。Ｌ字状に構成した扉
は、回転部５が側板部２の中央付近にあるため開口時に
扉自体が側板部２から離れ、開口部が収納箱の幅より大
きくとれる。

【０００８】実施例１の変化例としては、図３に示すよ
うに短辺部の側板部２ａの一面全体が開口部として使用
できるようなＬ字状の高圧扉４ｃと、Ｌ字状の構成とは
しない通常の低圧扉４ｂで構成してもよい。

【０００９】〈実施例２〉図４は、実施例２の側板部２
を示す斜視図である。実施例２は、実施例１で構成する
Ｌ字状の扉の取付部にレール状に構成したレール枠１０
を短辺部の側板部２ａの上下に各々装着する。一方、Ｌ
字状の扉の端部には、レール枠１０の溝形状と同等の形
状を有した突起部１１を備え、突起部１１をレール枠１
０に介在させることによって扉を装着する。レール枠１
０を用いることにより、扉を開いた後、更に扉自体を奥
側に移動し、側板部２ａのコの字状の開口部より下げる
ことができる。

【００１０】

【発明の効果】本発明の実施により、高圧・低圧電源配
線接続作業に必要とする開口部を広くとることができ、
複数の作業者による作業が可能となり作業性の向上を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態例を示す地上設置型電気
機器の外観を示す斜視図である。

【図２】本発明の地上設置型電気機器の実施例１の側板
部を示す斜視図である。

【図３】本発明の地上設置型電気機器の実施例１の変化
例の側板部を示す斜視図である。

【図４】本発明の地上設置型電気機器の実施例２の側板
部を示す斜視図である。

【図５】従来の地上設置型電気機器の外観を示す斜視図
である。

【図６】図５の平面から見た断面図である。

【図７】図５の正面から見た断面図である。

【図８】図５の側面から見た断面図である。

【符号の説明】

１ 天板部 ２ 側板部 ２ａ 短辺部の側板部 ２ｂ 枠部 ３ 基底部 ４ 観音扉 ４ａ 高圧扉 ４ｂ 低圧扉 ４ｃ Ｌ字状の高圧扉 ４ｄ Ｌ字状の低圧扉 ５ 回転部 ５ａ 座 ５ｂ 丸棒 ６ 高圧電源配線 ７ 低圧電源配線 ８ 変圧器本体 ９ 高圧開閉装置 １０ レール枠 １１ 突起部 ２０ 地上設置型電気機器 ２１ 収納箱

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 地上に設置し、変圧器，高圧開閉器，高
   圧・低圧電源配線接続部が、前面に接続作業のための観
   音扉を有する収納箱に収納された地上設置型電気機器に
   おいて、 前記収納箱の両側もしくは片側の側板部の一部を切り欠
   き、その近傍に観音扉の回転部を配置し、Ｌ字状の観音
   扉を設置したことを特徴とする地上設置型電気機器。
2. 【請求項２】 前記回転部に枠組を備え、回転部が移動
   する構成にしたことを特徴とする請求項１記載の地上設
   置型電気機器。