JPH1083951A - X線マスクブランク及びx線マスク並びにパターン転写方法 - Google Patents

X線マスクブランク及びx線マスク並びにパターン転写方法

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JPH1083951A
JPH1083951A JP25750096A JP25750096A JPH1083951A JP H1083951 A JPH1083951 A JP H1083951A JP 25750096 A JP25750096 A JP 25750096A JP 25750096 A JP25750096 A JP 25750096A JP H1083951 A JPH1083951 A JP H1083951A
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JP
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ray
film
ray mask
mask blank
thickness
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JP25750096A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Shiyouki
勉 笑喜
Takamitsu Kawahara
孝光 河原
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/22Masks or mask blanks for imaging by radiation of 100nm or shorter wavelength, e.g. X-ray masks, extreme ultraviolet [EUV] masks; Preparation thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】 50mm角の大きなウインドウサイズにおい
ても位置歪みが極めて小さく、極めて高い位置精度を有
するX線マスクを製造できるX線マスクブランクを提供
する。 【解決手段】 基板11上に、X線透過膜12を有し、
該X線透過膜12上にX線吸収体膜13を有するX線マ
スクブランクであって、前記X線透過膜12のヤング率
と膜厚との積を6×108〜3×109dyn/cmとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線リソグラフィ
ーに用いるX線マスクブランク及びX線マスク等に関
し、詳しくはパターン位置精度に影響を及ぼすX線透過
膜のヤング率及び膜厚を制御したX線マスクブランク及
びX線マスク等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体産業において、シリコン基
板等に微細なパターンからなる集積回路を形成するため
の技術としては、露光用電磁波として可視光や紫外光を
用いて微細パターンを転写するフォトリソグラフィー法
が用いられてきた。
【0003】しかし、近年、半導体技術の進歩ととも
に、超LSIなどの半導体装置の高集積化が著しく進
み、従来のフォトリソグラフィー法で用いてきた可視光
や紫外光での転写限界を超えた高精度の微細パターンの
転写技術が要求されるに至った。
【0004】そして、このような微細パターンの転写を
実現するために、可視光や紫外光よりも波長の短いX線
を用いたX線リソグラフィー法の開発が進められてい
る。
【0005】X線リソグラフィーに用いるX線マスクの
構造を図1に示す。
【0006】同図に示すように、X線マスク1は、X線
を透過するX線透過膜(メンブレン)12と、X線を吸
収するX線吸収体パターン13aから構成されており、
これらは、シリコンからなる支持基板(支持枠)11a
で支持されている。
【0007】X線マスクブランクの構造を図2に示す。
X線マスクブランク2は、シリコン基板11上に形成さ
れたX線透過膜12とX線吸収体膜13から構成されて
いる。
【0008】X線透過膜としては、窒化ケイ素、炭化ケ
イ素、ダイヤモンドなどが一般に用いられ、X線吸収体
膜には、X線照射に対して優れた耐性をもつTaを含む
アモルファス材料が良く用いられている。
【0009】X線マスクブランク2からX線マスク1を
作製するプロセスとしては、例えば、以下の方法が用い
られている。
【0010】X線マスクブランク2上に所望のパターン
を形成したレジスト膜を配し、このレジストパターンを
マスクとしてドライエッチングを行いX線吸収体パター
ンを形成する。その後、裏面に形成されたX線透過膜の
うちのウインドウエリア(裏面凹部)に位置する中心部
の領域部分の膜をCF4をエッチングガスとしたリアク
ティブイオンエッチング(RIE)により除去し、残っ
た膜をマスクにして、フッ酸と硝酸の混合液からなるエ
ッチング液によりシリコン基板の裏面をエッチング加工
してX線マスク1を得る。
【0011】この際、レジストには、一般に、電子線ビ
ーム(EB)レジストを用い、EB描画法によりパター
ン形成(露光)を行う。
【0012】ここで、X線透過膜には、X線に対する高
い透過性、高いヤング率、適度な引っ張り応力、X線に
対する照射耐性、可視域での高い透過性などが要求され
る。
【0013】以下に、それぞれの特性について説明す
る。X線に対する高い透過性は、露光時に要求され、透
過性が高いほど露光に要する時間を短くできスループッ
トを上げるのに効果的である。
【0014】ヤング率は、膜の強度や吸収体パターンの
歪みに影響を及ぼし、ヤング率が高いほど膜強度は高く
なり位置歪みを抑えるのに効果がある。
【0015】適度な引っ張り応力は、膜を自立化させる
上で引っ張り応力をもつ必要がある。
【0016】X線に対する照射耐性は、露光時にX線透
過膜はX線の照射を受けるため、X線の照射に対してダ
メージがないことが必要になる。
【0017】可視域での透過性は、X線ステッパーへX
線マスクを装着した後にマスクとウエハとの位置合わせ
に可視域の光源を用いたアライメントを行うため、高精
度なアライメントを実現するためにアライメント光源に
対して高い透過性が必要になる。しかし、その要求され
る透過率の値は、アライメント方式に依存するため特定
されていないが、一般に60〜80%程度とされてい
る。
【0018】これらの要求を満たすために様々な材料や
製法が研究されてきたが、これまでにX線透過膜として
窒化ケイ素、炭化ケイ素、ダイヤモンドが用いられてき
た。そして、膜厚は1〜2μmのものが使用されてき
た。この膜厚は、アライメントに要求される光学透過率
の制約から決定されたもので、膜厚が厚くなると光学透
過率は単調に低下することから1〜2μmが適当な膜厚
として採用されていた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】近年、フォトリソグラ
フィー技術の進歩に伴い、X線リソグラフィーの導入時
期が後送りされ、現状では1Gbit-DRAM(デザイン
ルール:0.18μm)の世代から導入される見通しと
なった。そして、X線リソグラフィーは、1Gから導入
された場合でも、4G、16G、64Gまで複数世代に
亘って使用できるという特徴を有している。
【0020】64Gでの使用を想定した場合、X線マス
クに要求される位置精度は一層厳しくなり10nmとい
う高い位置精度が必要になる。さらに、チップサイズ
は、世代ごとに大きくなり、64Gでは、50mm角以
上のウインドウサイズが必要となる。また、1Gbit-D
RAMにおいてもチップサイズ(15×30mm)に対
して、ウインドウサイズを50mm角以上と大きくする
ことでマスク1枚当たりのチップ数を多くとることがで
き、スループット向上に効果がある。したがって、50
mm角以上のウインドウサイズで、高い位置精度を有す
るX線マスクを実現しておく必要がある。
【0021】しかしながら、これまでに用いられてきた
1〜2μm厚のX線透過膜は、アライメント精度の観点
から詳細に調べられているものの、ウインドウサイズも
20〜30mm角で評価されており、大口径ウインドウ
(面積1000mm2以上)での膜強度や位置精度の面
からはほとんど議論されていなかった。
【0022】そして、1〜2μm厚のX線透過膜は、5
0mm角のウインドウでは膜強度の低下と位置歪みの増
大が顕著となり、実用的に使用していくのが難しいこと
を本発明者等は確認した。
【0023】また、膜強度と位置歪みは、X線透過膜の
膜厚の他に、膜のヤング率にも強く影響を受ける。しか
し、ヤング率は、材料や製法によりある程度は制御でき
るものの、限界があり大幅な改善は期待できない。ま
た、使用する材料や製法によってもヤング率は異なるこ
とから、同じ膜厚のX線透過膜であっても、膜強度が異
なり、安定した位置精度を実現できないという問題が生
じていた。
【0024】一方、膜厚の増加により、光学透過率の低
下やX線透過率の低下が予想されるが、近年のアライメ
ント技術の進歩により要求される光学透過率が低くなっ
てきており、例えば60%以下の透過率でも高精度なア
ライメントが可能になってきた。また、X線の光源にお
いても高輝度化が進み、膜厚増加によりX線透過率が低
下するとしても顕著な露光時間の低下に結びつかないこ
とを本発明者等は確認した。
【0025】本発明は上述した背景の下になされたもの
であり、極めて高い位置精度を有するX線マスクの提供
を目的とし、その製造に適したX線マスクブランクの提
供を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、X線透過膜のヤ
ング率と膜厚との積が6×108〜3×109dyn/c
mとする必要があることを見出した。
【0027】すなわち、X線マスクは、高い位置精度と
高い膜強度が要求され、例えば、X線リソグラフィーで
要求される0.18μmのデザインルールパターンを有
する1Gbit-DRAM用のX線マスクにおいては、パタ
ーン歪みを22nm以下に抑える必要がある。さらに、
64Gbit-DRAMでは、パターン歪みを10nm以下
にする必要がある。また、ウインドウサイズは、最大5
0mm角が使用される。位置歪みは、X線透過膜の膜厚
とヤング率に大きく影響されることが知られているが、
膜厚とヤング率を単純に大きくするだけでは不十分であ
り、光学透過性を考慮して、膜厚とヤング率の双方の特
性を制御することが、パターン位置歪みを低く抑える上
で重要であることを見出した。そして具体的には、X線
透過膜のヤング率と膜厚との積が6×108〜3×109
dyn/cmであることが必要であることを見出した。
【0028】また、上記特性を満たすことができる材料
としては、炭化ケイ素が適しており、1bit-DRAM以
降のX線マスクの製造に不可欠な材料であることを見出
した。
【0029】さらに、X線透過膜の表面粗さが、X線吸
収膜パターンのエッジラフネスに強く影響し、X線透過
膜の表面が粗れているとパターンのエッジラフネスが大
きくなり十分な転写精度を得ることができないことを見
出した。そして、X線透過膜の表面を平滑なものとし、
かつ、X線透過膜の膜厚とヤング率を制御することによ
って、パターン歪みとエッジラフネスの低減の双方に優
れたX線マスクが得られることを見出し本発明を完成す
るに至った。
【0030】すなわち、本発明のX線マスクブランク
は、基板上にX線透過膜を有し、該X線透過膜上にX線
吸収体膜を有するX線マスクブランクであって、前記X
線透過膜のヤング率と膜厚との積が、6×108〜3.
0×109dyn/cmである構成としてある。
【0031】また、本発明のX線マスクブランクは、上
記本発明のX線マスクブランクにおいて、X線透過膜の
膜厚が、2μmを超える構成、X線透過膜が、炭化ケイ
素からなる構成、X線透過膜が、平坦化処理を施された
表面を有する構成、X線透過膜の表面が、表面粗さ2.
0nm(Ra:中心線平均粗さ)以下の平滑な面を有す
る構成、X線吸収体膜が、Taを主成分とする材料から
なる構成、X線吸収体膜が、TaとBを含む材料からな
る構成、あるいは、X線吸収体膜が、アモルファス構造
の膜である構成としてある。
【0032】さらに、本発明のX線マスクは、上記本発
明のX線マスクブランクを用いて製造した構成としてあ
る。また、本発明のX線マスクは、上記本発明のX線マ
スクにおいて、ウインドウの面積が1000mm2以上
である構成としてある。
【0033】さらに、本発明のパターン転写方法は、上
記本発明のX線マスクを用いて、被転写基板にパターン
転写を行う構成としてある。
【0034】
【作用】本発明では、X線透過膜のヤング率と膜厚との
積が6×1083×109dyn/cmとしてあるの
で、50mm角の大きなウインドウサイズにおいても位
置歪みが極めて小さく、極めて高い位置精度を有するX
線マスクが得られる。
【0035】以下、本発明を詳細に説明する。
【0036】まず、本発明のX線マスクブランクについ
て説明する。
【0037】本発明のX線マスクブランクは、X線透過
膜のヤング率と膜厚との積が、6×108〜3×109
yn/cmであることを特徴とする。
【0038】X線透過膜のヤング率と膜厚との積が6×
108dyn/cm以下であると、十分な膜強度が確保
できず、さらに要求される位置精度を満足することがで
きない。また、X線透過膜のヤング率と膜厚との積が3
×109dyn/cmを超えると、シリコン基板の変形
が大きくなり、高平坦度のマスク基板が得られない。
【0039】同様の観点から、X線透過膜のヤング率と
膜厚との積は、8×108〜2.4×109dyn/cm
であることが好ましく、8×108〜1.6×109dy
n/cmであることがより好ましい。
【0040】X線透過膜の膜厚は、1.5〜6μm程度
であることが光学透過性の観点から好ましく、膜強度、
位置精度、シリコン基板の変形等を考慮すると2〜4μ
m程度であることがより好ましい。なお、本発明では、
従来用いられてきた1〜2μm厚のX線透過膜に比べ、
厚膜化を図ることができる。
【0041】また、X線透過膜のヤング率は、380G
Pa以上であることが膜強度の観点から好ましい。
【0042】なお、上記特性を有するX線透過膜は、成
膜条件等を制御することで作製できる。
【0043】X線透過膜としては、上記本発明の特性を
有する膜であれば特に制限されないが、例えば、炭化ケ
イ素(SiC)、窒素化ケイ素(SiN)、ダイヤモン
ド薄膜などが挙げられる。
【0044】なお、上記本発明の特性を容易に満たすこ
とができるとともに、X線照射に対して高い耐性を有す
る膜が得られるという観点からは炭化ケイ素が好まし
い。
【0045】本発明では、X線透過膜の表面が平坦化処
理を施されていることが好ましい。これは、X線吸収体
膜を形成する面の表面粗さは、微細パターンのエッジラ
フネスを低減するという観点から平滑にすることが好ま
しいからである。
【0046】具体的には、X線透過膜の表面の表面粗さ
(Ra:中心線平均粗さ)は、2.0nm以下の平滑な
面とすることが好ましく、1.5nm以下とすることが
より好ましく、1.2nm以下とすることがさらに好ま
しい。これにより、エッジラフネスの小さいX線吸収体
パターンを得ることができる。
【0047】なお、X線透過膜の表面を平滑にするに
は、例えば、機械研磨、エッチバック法等の平坦化処理
を施すことにより行うことができる。
【0048】本発明では、X線吸収体膜は、Taを主成
分とする材料からなることがX線照射耐性の観点からは
好ましい。
【0049】また、タンタルを主成分とするX線吸収体
材料は、Ta以外に少なくともBを含むことが好まし
い。これは、Ta及びBを含むX線吸収体膜は、内部応
力が小さく、高純度で不純物を含まず、X線吸収率が大
きい等の利点を有するからである。また、スパッタリン
グで成膜する際のガス圧を制御することで容易に内部応
力を制御できるからである。
【0050】タンタルを主成分とするX線吸収体材料
は、アモルファス構造あるいは微結晶構造を有すること
が好ましい。これは、結晶構造(柱状構造)であるとサ
ブミクロンオーダーの微細加工が難しく、内部応力が大
きくX線マスクに歪みが生じるからである。
【0051】本発明で用いる基板としては、シリコン基
板(シリコンウエハ)どの公知の基板が挙げられる。
【0052】本発明のX線マスクブランクにおいては、
X線透過膜及びX線吸収体膜以外の層(膜)を、必要に
応じ、設けることができる。
【0053】例えば、X線透過膜とX線吸収体膜との間
に、エッチング停止層、密着層、反射防止層、導電層な
どを設けることができる。また、X線吸収体膜上に、マ
スク層、保護層、導電層などを設けることができる。
【0054】本発明のX線マスクは、上記本発明のX線
マスクブランクを用いて製造することを特徴とする。
【0055】ここで、X線マスクブランクの製造工程と
しては、従来より公知のX線マスクの製造工程が適用さ
れる。
【0056】上記本発明のX線マスクは、X線マスクに
おけるX線透過膜のヤング率と膜厚との積が6×108
〜3.0×109dyn/cmであるX線マスクが得ら
れる。このX線マスクは、50mm角の大きなウインド
ウサイズにおいても位置歪みが小さく、極めて高い位置
精度を有する。
【0057】また、本発明のパターン転写方法は、上記
本発明のX線マスクを用いて、被転写基板にパターン転
写を行う構成としてある。
【0058】上記パターン転写方法によれば、64Gbi
t-DRAMに要求される10nmという高い位置精度、
及び50mm角以上のウインドウサイズを満たすX線マ
スクを用いているので、64Gbit-DRAMの量産が可
能となる。また、1Gbit-DRAMにおいてもマスク1
枚当たりのチップ数を多くとることができ、スループッ
ト向上に効果がある。
【0059】
【実施例】以下、実施例にもとづき本発明をさらに詳細
に説明する。
【0060】実施例1 X線マスクブランクの製造 図3は本発明の一実施例に係るX線マスクブランクの製
造工程を示す断面図である。
【0061】まず、大きさ4インチφ、厚さ2mmで結
晶方位(100)のシリコン基板1の両面に、X線透過
膜2として、ジクロロシランとアセチレンを用いてCV
D法により厚さ3μmの炭化ケイ素膜を成膜した(図3
(a))。
【0062】上記炭化ケイ素膜について、機械研磨によ
り膜表面の平坦化を行い、Ra=1nm以下の表面粗さ
を得た。
【0063】なお、上記炭化ケイ素膜のヤング率(E/
(1−ν))は450GPaであり、ヤング率と膜厚と
の積は1.35×109dyn/cmであった。ヤング
率はバルジ法で測定した。
【0064】次いで、X線透過膜12上に、タンタル及
びホウ素からなるX線吸収体膜13をRFマグネトロン
スパッタリング法によって0.5μmの厚さで形成した
(図3(b))。
【0065】なお、スパッタターゲットは、タンタルと
ホウ素を原子数比(Ta/B)で8/2の割合で含む焼
結体とした。スパッタ条件は、スパッタガス:Ar、R
Fパワー密度:6.5W/cm2、スパッタガス圧:
1.0Paとした。
【0066】続いて、上記基板を窒素雰囲気下で、25
0℃、2時間アニーリングを行い、10MPa以下の低
応力のX線吸収体膜13を得た。
【0067】次に、X線吸収体膜13上に、エッチング
マスク層14としてクロムと炭素を含む膜をRFマグネ
トロンスパッタリング法によって0.05μmの厚さで
形成した。この結果、100MPa以下の低応力のエッ
チングマスク層14を得た(図3(c))。
【0068】なお、スパッタターゲットにはCrを用
い、スパッタ条件は、スパッタガス:Arにメタンを7
%混合したガス、RFパワー密度:6.5W/cm2
スパッタガス圧:1.2Paとした。
【0069】X線マスクの製造及び評価 上記で得られたX線マスクブランクを用いて、50mm
角のウインドウを有するX線マスク(図1)を作製し、
位置歪みを座標測定機により評価した結果、X線マスク
に要求される22nm以下の位置歪みであり、高い位置
精度が実現できることを確認した。また、膜強度は実用
上問題のないことを確認した。
【0070】実施例2 X線マスクブランクの製造 実施例2では実施例1と同様の製造工程を採用した。
【0071】まず、大きさ4インチφ、厚さ2mmで結
晶方位(100)のシリコン基板の両面に、X線透過膜
として、ジクロロシランとアセチレンを用いてCVD法
により厚さ5μmの炭化ケイ素膜を成膜した。
【0072】上記炭化ケイ素膜について、機械研磨によ
り膜表面の平坦化を行い、Ra=1nm以下の表面粗さ
を得た。
【0073】なお、上記炭化ケイ素膜のヤング率(E/
(1−ν))は480GPaであり、ヤング率と膜厚と
の積は2.4×109dyn/cmであった。ヤング率
はバルジ法で測定した。
【0074】次いで、X線透過膜上に、タンタル及びホ
ウ素からなるX線吸収体膜をRFマグネトロンスパッタ
リング法によって0.5μmの厚さで形成した。
【0075】なお、スパッタターゲットは、タンタルと
ホウ素を原子数比(Ta/B)で8/2の割合で含む焼
結体とした。スパッタ条件は、スパッタガス:Xe、R
Fパワー密度:6.5W/cm2、スパッタガス圧:
0.35Paとした。
【0076】続いて、上記基板を窒素雰囲気下で、25
0℃、2時間アニーリングを行い、10MPa以下の低
応力のX線吸収体膜を得た。
【0077】次に、X線吸収体膜上に、エッチングマス
ク層としてクロムと炭素を含む膜をRFマグネトロンス
パッタリング法によって0.05μmの厚さで形成し
た。この結果、100MPa以下の低応力のエッチング
マスク層を得た。
【0078】なお、スパッタターゲットにはCrを用
い、スパッタ条件は、スパッタガス:Arにメタンを7
%混合したガス、RFパワー密度:6.5W/cm2
スパッタガス圧:1.2Paとした。
【0079】X線マスクの製造及び評価 上記で得られたX線マスクブランクを用いて、50mm
角のウインドウを有するX線マスク(図2)を作製し、
位置歪みを座標測定機により評価した結果、X線マスク
に要求される22nm以下の位置歪みであり、高い位置
精度が実現できることを確認した。また、膜強度は実用
上問題のないことを確認した。
【0080】比較例1 X線マスクブランクの製造 比較例1では実施例1と同様の製造工程を採用した。
【0081】まず、大きさ4インチφ、厚さ2mmで結
晶方位(100)のシリコン基板の両面に、X線透過膜
として、ジクロロシランとアセチレンを用いてCVD法
により厚さ1μmの炭化ケイ素膜を成膜した。
【0082】上記炭化ケイ素膜について、機械研磨によ
り膜表面の平坦化を行い、Ra=1nm以下の表面粗さ
を得た。
【0083】なお、上記炭化ケイ素膜のヤング率(E/
(1−ν))は430GPaであり、ヤング率と膜厚と
の積は4.3×108dyn/cmであった。ヤング率
はバルジ法で測定した。
【0084】次いで、X線透過膜上に、タンタル及びホ
ウ素からなるX線吸収体膜をRFマグネトロンスパッタ
リング法によって0.5μmの厚さで形成した。
【0085】なお、スパッタターゲットは、タンタルと
ホウ素を原子数比(Ta/B)で8/2の割合で含む焼
結体とした。スパッタ条件は、スパッタガス:Xe、R
Fパワー密度:6.5W/cm2、スパッタガス圧:
0.35Paとした。
【0086】続いて、上記基板を窒素雰囲気下で、25
0℃、2時間アニーリングを行い、10MPa以下の低
応力のX線吸収体膜を得た。
【0087】次に、X線吸収体膜上に、エッチングマス
ク層としてクロムと炭素を含む膜をRFマグネトロンス
パッタリング法によって0.05μmの厚さで形成し
た。この結果、100MPa以下の低応力のエッチング
マスク層を得た。
【0088】なお、スパッタターゲットにはCrを用
い、スパッタ条件は、スパッタガス:Arにメタンを7
%混合したガス、RFパワー密度:6.5W/cm2
スパッタガス圧:1.2Paとした。
【0089】X線マスクの製造及び評価 上記で得られたX線マスクブランクを用いて、50mm
角のウインドウを有するX線マスク(図2)を作製し、
位置歪みを座標測定機により評価した結果、位置精度は
40nmと要求される値を満たさないことを確認した。
また、膜強度は実用上十分でなく繰り返しの使用により
容易に膜破壊が起きることを確認した。
【0090】比較例2 X線マスクブランクの製造 比較例2では実施例1と同様の製造工程を採用した。
【0091】まず、大きさ4インチφ、厚さ2mmで結
晶方位(100)のシリコン基板の両面に、X線透過膜
として、ジクロロシランとアセチレンを用いてCVD法
により厚さ7μmの炭化ケイ素膜を成膜した。
【0092】上記炭化ケイ素膜について、機械研磨によ
り膜表面の平坦化を行い、Ra=1nm以下の表面粗さ
を得た。
【0093】なお、上記炭化ケイ素膜のヤング率(E/
(1−ν))は500GPaであり、ヤング率と膜厚と
の積は3.5×109dyn/cmであった。ヤング率
はバルジ法で測定した。
【0094】次いで、X線透過膜上に、タンタル及びホ
ウ素からなるX線吸収体膜をRFマグネトロンスパッタ
リング法によって0.5μmの厚さで形成した。
【0095】なお、スパッタターゲットは、タンタルと
ホウ素を原子数比(Ta/B)で8/2の割合で含む焼
結体とした。スパッタ条件は、スパッタガス:Xe、R
Fパワー密度:6.5W/cm2、スパッタガス圧:
0.35Paとした。
【0096】続いて、上記基板を窒素雰囲気下で、25
0℃、2時間アニーリングを行い、10MPa以下の低
応力のX線吸収体膜を得た。
【0097】次に、X線吸収体膜上に、エッチングマス
ク層としてクロムと炭素を含む膜をRFマグネトロンス
パッタリング法によって0.05μmの厚さで形成し
た。この結果、100MPa以下の低応力のエッチング
マスク層を得た。
【0098】なお、スパッタターゲットにはCrを用
い、スパッタ条件は、スパッタガス:Arにメタンを7
%混合したガス、RFパワー密度:6.5W/cm2
スパッタガス圧:1.2Paとした。
【0099】X線マスクの製造及び評価 上記で得られたX線マスクブランクを用いて、50mm
角のウインドウを有するX線マスク(図2)を作製し、
位置歪みを座標測定機により評価した結果、位置精度は
22nmと要求される値を満たし、膜強度も実用上十分
であることを確認したが、可視光透過性が低く、高精度
なアライメントが不可能であることが確認された。
【0100】以上好ましい実施例をあげて本発明を説明
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。
【0101】例えば、上記実施例では、X線透過膜の形
成に反応ガスとしてジクロロシランとアセチレンを用い
た例を示したが、ジクロロシランの代わりにトリクロロ
シランやシランなどのガスを使用することができ、アセ
チレンの代わりにプロパンなどの炭化水素系ガスを使用
しても同様の効果がある。
【0102】また、X線吸収体膜として、タンタルとホ
ウ素の化合物(Ta:B=8:2)の代わりに、金属T
a、Taを含むアモルファス材料、Ta4B以外の組成
をもつホウ化タンタル等を用いてもよい。
【0103】さらに、X線マスクブランクの構造は図2
に示した構造に限定されず、X線透過膜形成後に裏面中
心部のシリコンをエッチング除去し、メンブレン化した
基板を用いてもよい。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように本発明のX線マスク
ブランク並びにX線マスクによれば、X線透過膜のヤン
グ率と膜厚との積が6×108〜3×109dyn/cm
としてあるので、50mm角の大きなウインドウサイズ
においても位置歪みが極めて小さく、極めて高い位置精
度を有するX線マスクが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線マスクの構造を説明するための断面図であ
る。
【図2】X線マスクブランクを説明するための断面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例に係るX線マスクブランクの
製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 X線マスク 2 X線マスクブランク 11 シリコン基板 11a 支持基板(支持枠) 12 X線透過膜 13 X線吸収体膜 13a X線吸収体パターン 14 エッチングマスク層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にX線透過膜を有し、該X線透過
    膜上にX線吸収体膜を有するX線マスクブランクであっ
    て、 前記X線透過膜のヤング率と膜厚との積が、6×108
    〜3×109dyn/cmであることを特徴とするX線
    マスクブランク。
  2. 【請求項2】 X線透過膜の膜厚が、2μmを超えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のX線マスクブランク。
  3. 【請求項3】 X線透過膜が、炭化ケイ素からなること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のX線マスクブラン
    ク。
  4. 【請求項4】 X線透過膜が、平坦化処理を施された表
    面を有することを特徴とする請求項1〜3から選ばれる
    一項に記載のX線マスクブランク。
  5. 【請求項5】 X線透過膜の表面が、表面粗さ2.0n
    m(Ra:中心線平均粗さ)以下の平滑な面を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜4から選ばれる一項に記載の
    X線マスクブランク。
  6. 【請求項6】 X線吸収体膜が、Taを主成分とする材
    料からなることを特徴とする請求項1〜5から選ばれる
    一項に記載のX線マスクブランク。
  7. 【請求項7】 X線吸収体膜が、TaとBを含む材料か
    らなることを特徴とする請求項1〜6から選ばれる一項
    に記載のX線マスクブランク。
  8. 【請求項8】 X線吸収体膜が、アモルファス構造の膜
    であることを特徴とする請求項1〜7から選ばれる一項
    に記載のX線マスクブランク。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8に記載のX線マスクブラン
    クを用いて製造したことを特徴とするX線マスク。
  10. 【請求項10】 ウインドウの面積が1000mm2
    上であることを特徴とする請求項9に記載のX線マス
    ク。
  11. 【請求項11】 請求項8又は9に記載のX線マスクを
    用いて、被転写基板にパターン転写を行うことを特徴と
    するパターン転写方法。
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