JPH1082632A - シート厚み計測装置 - Google Patents

シート厚み計測装置

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JPH1082632A
JPH1082632A JP23684196A JP23684196A JPH1082632A JP H1082632 A JPH1082632 A JP H1082632A JP 23684196 A JP23684196 A JP 23684196A JP 23684196 A JP23684196 A JP 23684196A JP H1082632 A JPH1082632 A JP H1082632A
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文男 東條
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの計測手段の温度特性の差に起因する誤
差の介入及び2つの計測手段の応答時間の違いにより、
シートの送り速度(ライン速度)の変化により生じる誤
差の介入並びに計測基準面の組織分布や磁気分布の不均
一に伴なう誤差の介入を簡単安価な手段で確実に防止で
きるシート厚みの計測装置を提供すること。 【解決手段】 第1の変位計3及び第2の変位計4の温
度特性対応表を0点較正動作時に作成させ、この温度特
性対応表により第1の変位計3の計測値Aを補正させ、
補正後の値Aと第2の変位計4の計測値Bとから、A−
B=Cでシート1の厚みの計測を行なわせた。また、ロ
ール2の外周面の組織分布特性及び磁気特性マップを作
成し、これによって、計測値Aを補正してシート1の厚
みの計測を行なわせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非導電性又は非磁
性或いは非磁性で導電性のフィルムやシート、ラミネー
トフィルム、コーティング膜、シート状食品等(以下、
単に、シートと称する。)の製造工程に設置され、製造
されるシートの厚みを計測して目標値から外れると補正
させるために使用されるシート厚み計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、シートの走行方向に直交し
て配置されたロールの上面にシートを接触走行させ、こ
のロールの軸線上方にロールの上面との距離の変化を検
出する金属感応型又は磁気感応型変位計を設置し、か
つ、このロールを跨いで両側に対向設置された投光器と
受光器とにより、シートの厚さを遮光量で計測する光学
式シート厚み計測手段を設置し、前記金属感応型又は磁
気感応型変位計の検出値から光学式シート厚み計測手段
の検出値を減算してシート厚みを計測する装置を提案し
ている(特公平8−30647号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記装置は、
シート厚さの計測中、シートが発散する輻射熱等によ
り、2つの計測手段の温度に対する計測特性が異なった
変化を示し、これがシート厚みの計測値に誤差として介
入するという問題があった。
【0004】上記対策として、空冷装置や水冷装置を計
測手段に装備させて一定温度に保持させることも考えら
れるが、実際には温度コントロールが非常に難しく、装
置が複雑高価となるのみならず、精度の向上にも限界が
あり、ミクロンオーダーの精度を必要とするシート厚み
の計測装置として十分ではなかった。
【0005】また、前記装置は、計測基準面となるロー
ルの鉄と炭素の分布状態や磁気成分、残留磁気等の分布
状態が均一でないために、外周面の仕上げ精度及びロー
ルの組付け支持精度をいくら上げても金属感応型又は磁
気感応型変位計の検出値に誤差を発生させ、シートの計
測値に誤差として介入する問題もあった。
【0006】本発明は、2つの計測手段の温度特性の差
に起因する誤差の介入及び計測基準面の組織分布の不均
一に伴なう誤差の介入や2つの計測手段の応答時間の違
い、その他、シートの通過速度の違い等による誤差の介
入を簡単安価な手段で確実に防止できるシート厚みの計
測装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、シートの走行方向に直交して配
置された回転可能なロールの上面にシートを接触走行さ
せ、このロールの軸線上方でシートの幅方向に送り機構
を介して往復移動可能に設置された計測ヘッドにロール
の上面との距離の変化を検出する第1の変位計と、ロー
ル上を通過するシートの厚さを計測する第2の変位計と
を設置し、前記第1の変位計の検出値から第2の変位計
の検出値を減算してシート厚みを計測し、さらに、シー
トの上記計測動作中、定期的又は任意の時点或いは温度
センサにより予め設定された温度変化でロールの一端に
て計測基準となる0点の較正を行なうシート厚みの計測
装置において、金属感応型又は磁気感応型の変位計で第
1の変位計を構成し、光学式、静電容量式、流体圧力式
等の非接触式変位計で第2の変位計を構成すると共に、
第1及び第2の変位計の昇降手段を計測ヘッドに具備さ
せたものである。
【0008】上記構成としたことにより、両方とも非接
触式変位計で構成した第1及び第2の変位計を昇降手段
によりシートの上方の退避位置へ退避させることが可能
となり、しかも、この昇降手段を備えることにより、2
つの計測手段の温度特性の差に起因する誤差及び2つの
計測手段の応答時間の違いにより、シートの送り速度
(ライン速度)の変化により生じる誤差並びに計測基準
面の組織分布や磁気分布の不均一に伴なう誤差を補正さ
せるソフトの導入採用が可能となる。
【0009】請求項2の発明は、シートの走行方向に直
交して配置された回転可能なロールの上面にシートを接
触走行させ、このロールの軸線上方でシートの幅方向に
送り機構を介して往復移動可能に設置された計測ヘッド
にロールの上面との距離の変化を検出する第1の変位計
と、ロール上を通過するシートの厚さを計測する第2の
変位計とを設置し、前記第1の変位計の検出値から第2
の変位計の検出値を減算してシート厚みを計測し、さら
に、シートの上記計測動作中、定期的又は任意の時点或
いは温度センサにより予め設定された温度変化でロール
の一端にて計測基準となる0点の較正を行なうシート厚
みの計測装置において、第1及び第2の変位計の昇降手
段を計測ヘッドに具備させ、この昇降手段により0点較
正位置で上記第1及び第2の変位計を昇降させ、この昇
降中、第2の変位計の計測値を基準として上記第1及び
第2の変位計の計測値を逐次サンプリングしてこの時点
での温度特性対応表を作成させてこれを記憶格納させ、
シート厚みの計測時、第2の変位計の計測値はそのまま
使用し、第1の変位計の計測値は上記温度特性対応表に
より補正させてシート厚みの計測を行なわせるようにな
したものである。
【0010】上記構成としておくことにより、シート厚
みの計測動作中、定期的または任意の時点或いは温度セ
ンサによって予め設定された温度変化で行なわれる0点
較正動作時、0点較正位置で温度特性変化の少ない方の
第2の変位計の計測値を基準として上記第1及び第2の
変位計の温度特性対応表を作成し、シート厚みの計測
中、この温度特性対応表に基いて温度特性変化の大きい
方の第1の変位計の計測値を補正してシート厚みの計測
を正確に行なうことができる。
【0011】請求項3の発明は、ロールの一端に計測動
作中断絶状態のクラッチを介してモータを連結し、か
つ、ロールの一部に固定原点を有する回転角度検出手段
を設置し、シートなしの状態で前記クラッチを接続状態
としてモータによりロールを回転させて、等角度毎に第
1の変位計及び第2の変位計の計測値を検出してロール
の外周面の組織分布特性及び残留磁気を含む磁気分布特
性マップを作成し、これをロールの軸線方向の計測有効
範囲全長に亘って作成して記憶格納させ、シート厚みの
計測時、シート厚みの計測値を上記組織分布特性及び残
留磁気を含む磁気分布特性マップで補正してシート厚み
の計測を行なわせるようになしたものである。
【0012】上記構成としておくことにより、シート厚
みの計測時、ロールの外周面の組織分布特性及び残留磁
気を含む磁気分布特性に起因する誤差の介入を防止し
て、シート厚みの計測を正確に行なわせることができ
る。
【0013】請求項4の発明は、請求項2の発明の構成
と請求項3の発明の構成を両方とも具備させたものであ
る。
【0014】請求項5の発明は、上記請求項2〜4にお
ける第1の変位計を金属感応型又は磁気感応型の変位計
で構成し、第2の変位計を光学式、静電容量式、流体圧
力式等の非接触式変位計又は電気マイクロメータ、リニ
アゲージ等の接触式変位計で構成したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明を実施するシート厚
み計測装置の主要部の構成を示す概略縦断側面図、図2
はその計測ヘッドの送り機構及びロールの回転付与機構
の概略正面図であって、1はシート、2はロール、3は
第1の変位計、4は第2の変位計、5は計測ヘッド、6
は昇降手段を示している。
【0016】ロール2は、シート1の走行方向に直交し
て配置され、本体フレーム(図示省略)に回転可能に支
持され、一端には図2に示すように、クラッチ7を介し
てモータ8が連結され、また、他端には固定原点を有す
る回転角度検出手段9が設置されている。上記クラッチ
7は、シート1の厚み計測を行なう通常時では断絶状態
とされ、計測作業開始前のシート1がない状態の時(ロ
ールの外周面の組織分布特性及び残留磁気を含む磁気分
布特性マップ作成時)、接続状態とされてモータ8の回
転をロール2に伝達する構成とされている。また、上記
回転角度検出手段9は、ロール2の回転方向の位置を0
°〜360°の範囲で等角度、例えば、15°毎に検出
するアブソリュート方式のロータリーエンコーダや、回
転角度検出器と回転角度原点センサとの組合せたもの等
で構成されている。上記モータ8は、シート1の搬送ラ
インの速度と一致した表面速度(周速度)でロール2を
回転駆動させるのが好ましく、そのために、図2の実施
例では、回転数設定器14とロール2の回転数モニタ1
5とを設置している。このようにしておくと、第1の変
位計3と第2の変位計4との応答時間の違いによる誤差
やシート1の搬送ラインの速度の違いによる誤差が介入
することをも防止することができる。
【0017】第1の変位計3は、ロール2の軸線上方で
第2の変位計4の一部に設置され、ロール2の上面との
距離Aの変化を検出すると共に、投光部4aから発射さ
れる平行光線10の上端を確定するナイフエッジ部材を
兼用させるものである。第1の変位計3としては、金属
感応型又は磁気感応型変位計が使用され、何れを使用す
るかは、計測対象となるシート1の物性により選択する
もので、例えば、非導電性シートの場合は金属感応型と
し、導電性シートの場合は磁気感応型変位計とする。
【0018】第2の変位計4は、図1の実施例では、ロ
ール2を跨いで両側に対向設置された投光部4aと受光
部4bとを有し、これらにより、ロール2上を接触走行
するシート1の厚さを平行光線10の遮光量の変化で計
測するものであって、例えば、レーザービーム型計測器
やCCDイメージセンサその他の光学式計測手段が使用
できる。
【0019】また、第2の変位計4は、図3の(A)
(B)(C)に示すような変形実施例であってもよい。
即ち、図3の(A)は、投光器4aとして点光源4a1
と正多角形回転ミラー4a2 とコリメーターレンズ4a
3 とを組合せ使用し、正多角形回転ミラー4a2 の各面
毎にシート1の厚さ方向に平行移動する走査光10aを
発生させ、集光レンズ4b1 を通して受光素子4b2
集められる各面毎の受光量でシート1の厚さを計測する
場合を例示している。図3の(B)は、第2の変位計4
として、電気マイクロメータ、リニアゲージ等の接触式
変位計を使用した場合を例示し、図3の(C)は、光の
反射を利用して距離の変化を計測する光学式非接触式変
位計、または、エアマイクロメータの原理を利用した流
体圧力変化により距離の変化を計測する流体圧式非接触
式変位計、或いは、静電容量式非接触式変位計を第2の
変位計4として使用した場合を例示している。
【0020】第1の変位計3と第2の変位計4とは昇降
手段6を介して計測ヘッド5に昇降可能に設置したもの
である。この昇降手段6は、例えば、シリンダ、モー
タ、ソレノイド、リニアモータ等を介して第1の変位計
3と第2の変位計4とを昇降移動させる構成とされ、0
点較正動作時や温度特性対応表の作成時に昇降動作せし
められ、また、一定厚さ以上のシート1が送られてきた
時、退避させる場合にも使用される。
【0021】計測ヘッド5は、図2に示すように、送り
機構11を介してロール2の軸線方向に沿って往復移動
可能に本体フレーム(図示省略)に設置されている。こ
の送り機構11は、モータ11aで駆動されるボールね
じ11bとこれに螺合するボールナット11cとボール
ねじ11bの回転角度を検出する送り量検出用回転角度
検出手段11dとからなり、制御部12からの指令によ
りモータ11aが駆動され、ボールねじ11bが回転し
てボールナット11cを介して計測ヘッド5を送り移動
させ、この送り移動量が送り量検出用回転角度検出手段
11dで制御部12にフィードバックされ、目標量に達
すると、モータ11aが停止される構成とされている。
なお、計測ヘッド5は、ロール2の軸線方向に沿って案
内支持するガイド手段が本体フレーム(図示省略)に設
置されているが、錯綜化を避けるため図面上では省略し
ている。上記送り機構11は、また、図4の(A)に示
すように、モータ11eで駆動される歯付きベルト11
fの一部に計測ヘッド5を連結し、該ベルト11fの移
動量を回転角度検出器11gで検出させ、制御部12に
フィードバックしてモータ11eの動作を制御させるよ
うにしてもよい。或いはまた、図4の(B)に示すよう
に、上記歯付きベルト11fの移動量をリニアスケール
等の位置検出器11hで検出させ、制御部12にフィー
ドバックしてモータ11eの動作を制御させるようにし
てもよい。
【0022】シート1の厚み計測は、図1において、A
−B=Cとして検出する。Aはロール2の上面から第1
の変位計3までの距離であり、第1の変位計3の計測値
から得られ、Bはシート1の上面から第1の変位計3の
下面までのレーザビーム10の幅であって、第2の変位
計4の計測値から得られ、これらが演算部13に送られ
て演算表示並びに記録される。このシート1の厚みの計
測は、計測ヘッド5を送り機構11でロール2の軸線方
向に移動させてシート1の幅方向全長に亘って計測され
るものである。そしてこの計測結果は、シート1の製造
厚さの調整等に利用される。
【0023】上記のようにする理由は、第2の変位計4
の計測値Bだけでは、ロール2の金属組織の分布状態
や、磁気成分、残留磁気の分布状態の不均一分布に起因
する組織分布特性誤差並びに計測ヘッド5の送り機構1
1やガイド手段のガタツキ等の誤差がある場合、これが
そのままシート1の厚みの誤差となることを解消するた
めである。
【0024】0点較正動作は、図5に示すように、シー
ト1の厚み計測動作中、定期的又は任意の時点或いは温
度センサにより予め設定された温度変化になった時、計
測ヘッド5を矢印〜のようにロール2の一端の0点
較正位置(シート1の厚み計測有効範囲外のシート1の
ない位置)に移動させ、この位置で昇降手段6により第
1の変位計3及び第2の変位計4を一定位置まで下降さ
せ、この位置で第1の変位計3及び第2の変位計4の計
測値の0点の較正を行なう。0点較正動作後は、計測ヘ
ッド5を元に戻して再び、シート1の厚み計測を行なわ
せるものである。
【0025】温度特性対応表の作成動作は、図5におい
て矢印で示すように、0点較正位置で、前記要領で0
点較正を行なった後、昇降手段6により第1の変位計3
及び第2の変位計4を上昇又は下降動作させ、この上昇
又は下降動作中、第2の変位計4の計測値を基準とし
て、第1の変位計3の計測値を図6に示す図表のように
求めて記憶格納しておく。即ち、計測値の最小単位(例
えば、0.1μm)毎に0からフルスケール(例えば1
000.0μm)までの計測有効範囲分の対応表を作成
する。この温度特性対応表の作成が終了すると、シート
1の厚み計測動作に戻し、シート1の厚み計測を行な
う。このシート1の計測において、第2の変位計4の計
測値Bはそのまま使用するが、第1の変位計3の計測値
Aは、上記温度特性対応表から補正しA’として、A’
−B=Cとしてシート1の厚みを演算表示・記録させ
る。
【0026】このようにする理由は、第1の変位計3及
び第2の変位計4の計測特性が温度によって変化し、こ
の変化が等しくなく、差があり、これを除去するためで
ある。図7は、この点を説明するためのもので、距離と
変位計出力電圧との関係は、例えば、15℃と25℃で
それぞれ異なる。但し、第2の変位計4の温度変化によ
る特性変化は比較的少なく、これに対して、第1の変位
計3の温度変化による特性変化は比較的大きい。従っ
て、この温度変化による特性変化を補正しなければ、こ
れがシート1の厚みの計測誤差となる。特に、シート1
の厚みは、ミクロンオーダーの精度が要求されており、
上記温度変化による特性変化を補正することは精度向上
に大きく貢献できる。
【0027】上記温度計測特性対応表の作成動作は、0
点較正動作と同時点で行なわせるもので、その都度、前
回のものを書き替え更新させていくものであり、これに
より、温度変化による影響誤差を極力少なくし、現在の
温度に最も近似した条件で計測を行なわせることができ
る。またこのように毎回書き替え更新させることによ
り、記憶装置の記憶容量を節約することができる。
【0028】次に、ロール2の外周面の組織分布特性及
び残留磁気を含む磁気分布特性マップの作成動作は、計
測作業開始前のシート1がロール2上にない状態で、図
2において、計測ヘッド5をロール2の一端に移動さ
せ、昇降手段6で第1の変位計3及び第2の変位計4を
一定位置(例えば0点位置等)に設定し、この状態でク
ラッチ7を接続し、モータ8でロール2をシート1の搬
送ラインの速度と同一の速度で回転させ、ロール2の0
°〜360°の範囲の一定回転角度毎、例えば、図8の
(A)に示すように、15°毎に第1の変位計3の計測
値及び第2の変位計4の計測値をサンプリング記憶さ
せ、これを、図8の(B)に示すように、ロール2の軸
方向全長(実際には計測有効範囲)に亘って行なう。実
際には、送り機構11で計測ヘッド5を緩速で軸方向に
移動させつつ軸方向の位置座標と、回転角度との円筒位
置座標に対応付けて記憶格納させ、これをロール2の外
周面の組織分布特性及び残留磁気を含む磁気分布特性マ
ップとする。この特性マップは、例えば、図9の図表の
ようなものである。
【0029】この特性マップの作成には、第1の変位計
3の計測値及び第2の変位計4の計測値の両方を使用し
て作成しているのは、ロール2の金属組織が円周方向及
び軸方向においてどこでも均質であればよいが、実際に
は、均質ではなく、例えば、炭素の含有量が異なってい
たり、残留磁気の分布が異なっていることがあり、この
ような場合では、第2の変位計4の計測値は変化がなく
ても、第1の変位計3の計測値には変化があり、例え
ば、凹部又は凸部があるように計測することがあり、こ
れを記憶格納しておく。
【0030】上記特性マップの作成に当たり、ロール2
の回転角度の0°の位置は常に一定位置に決まっている
ものとし、そのために、固定原点をもつ回転角度検出手
段を使用するものである。
【0031】上記特性マップは、シート1の厚み計測
時、第1の変位計3の計測値Aの補正に使用される。即
ち、前記のように、ロール2の外周面の形状自体は平坦
であるにも拘らず、第1の変位計3の計測値は凹凸部が
あるように計測することがあり、この場合、前記したA
−B=C又はA’−B=Cでシート1の厚みを出して
も、この凹凸部として計測した分だけシート1の厚みが
実際とは異なることになる。従って、ロール2の当該軸
方向位置及び回転角度位置における第1の変位計3の計
測値は、凹凸部ではなく、第2の変位計4の計測値のい
くらになる(例えば、0になる)というように補正させ
るものである。上記特性マップの作成時、ロール2をシ
ート1の搬送ラインの速度と同一速度で回転させている
のは、第1の変位計3と第2の変位計4との応答時間の
違いによる誤差やシート1の搬送ライン速度の違いによ
る誤差の影響をも除去するためである。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、両方とも非接
触式変位計で構成した第1及び第2の変位計を昇降手段
によりシートの上方の退避位置へ退避させることが可能
となり、しかも、この昇降手段を備えることにより、2
つの計測手段の温度特性の差に起因する誤差及び2つの
計測手段の応答時間の違いにより、シートの送り速度
(ライン速度)の変化により生じる誤差並びに計測基準
面の組織分布や磁気分布の不均一に伴なう誤差を補正さ
せるソフトの導入採用が可能となる。
【0033】請求項2の発明によれば、第1及び第2の
変位計の温度変化に起因する計測特性の差により生じる
計測誤差の介入を解消することができる。
【0034】請求項3の発明によれば、ロールの金属組
織分布の不均質や残留磁気を含む磁気分布特性の相違等
に起因する第1の変位計の計測誤差の介入を解消するこ
とができる。
【0035】請求項4の発明によれば、請求項2及び請
求項3の発明の両方の計測誤差の介入を解消することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いるシート厚み計測装置の主
要部の構成を示す概略縦断側面図。
【図2】本発明の実施に用いるシート厚み計測装置の計
測ヘッドの送り機構及びロールの回転付与機構の主要部
の構成を示す概略正面図。
【図3】(A)(B)(C)は本発明における第2の変
位計の変形実施例の説明図。
【図4】(A)(B)は本発明における計測ヘッドの送
り機構の変形実施例の説明図。
【図5】計測ヘッドの0点較正動作及び温度変化の計測
特性対応マップ作成時の動作線図。
【図6】温度変化の計測特性対応マップの作成例を示す
図表。
【図7】温度変化の計測特性の説明用グラフ。
【図8】(A)はロールの回転角度位置座標の説明図、
(B)はロールの軸方向位置座標の説明図。
【図9】ロールの外周面の組織分布マップの作成例を示
す図表。
【符号の説明】
1 シート 2 ロール 3 第1の変位計 4 第2の変位計 5 計測ヘッド 6 昇降手段 7 クラッチ 8 モータ 9 回転角度検出手段 10 平行光線 10a 走査光 11 送り機構 12 制御部 13 演算部 14 回転数設定器 15 回転数モニタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの走行方向に直交して配置された
    回転可能なロールの上面にシートを接触走行させ、この
    ロールの軸線上方でシートの幅方向に送り機構を介して
    往復移動可能に設置された計測ヘッドにロールの上面と
    の距離の変化を検出する第1の変位計と、ロール上を通
    過するシートの厚さを計測する第2の変位計とを設置
    し、前記第1の変位計の検出値から第2の変位計の検出
    値を減算してシート厚みを計測し、さらに、シートの上
    記計測動作中、定期的又は任意の時点或いは温度センサ
    により予め設定された温度変化でロールの一端にて計測
    基準となる0点の較正を行なうシート厚みの計測装置に
    おいて、 金属感応型又は磁気感応型の変位計で第1の変位計を構
    成し、光学式、静電容量式、流体圧力式等の非接触式変
    位計で第2の変位計を構成すると共に、第1及び第2の
    変位計の昇降手段を計測ヘッドに具備させたことを特徴
    とするシート厚み計測装置。
  2. 【請求項2】 シートの走行方向に直交して配置された
    回転可能なロールの上面にシートを接触走行させ、この
    ロールの軸線上方でシートの幅方向に送り機構を介して
    往復移動可能に設置された計測ヘッドにロールの上面と
    の距離の変化を検出する第1の変位計と、ロール上を通
    過するシートの厚さを計測する第2の変位計とを設置
    し、前記第1の変位計の検出値から第2の変位計の検出
    値を減算してシート厚みを計測し、さらに、シートの上
    記計測動作中、定期的又は任意の時点或いは温度センサ
    により予め設定された温度変化でロールの一端にて計測
    基準となる0点の較正を行なうシート厚みの計測装置に
    おいて、 第1及び第2の変位計の昇降手段を計測ヘッドに具備さ
    せ、この昇降手段により0点較正位置で上記第1及び第
    2の変位計を昇降させ、この昇降中、第2の変位計の計
    測値を基準として上記第1及び第2の変位計の計測値を
    逐次サンプリングしてこの時点での温度特性対応表を作
    成させてこれを記憶格納させ、シート厚みの計測時、第
    2の変位計の計測値はそのまま使用し、第1の変位計の
    計測値は上記温度特性対応表により補正させてシート厚
    みの計測を行なわせるようになしたことを特徴とするシ
    ート厚み計測装置。
  3. 【請求項3】 シートの走行方向に直交して配置された
    回転可能なロールの上面にシートを接触走行させ、この
    ロールの軸線上方でシートの幅方向に送り機構を介して
    往復移動可能に設置された計測ヘッドにロールの上面と
    の距離の変化を検出する第1の変位計と、ロール上を通
    過するシートの厚さを計測する第2の変位計とを設置
    し、前記第1の変位計の検出値から第2の変位計の検出
    値を減算してシート厚みを計測し、さらに、シートの上
    記計測動作中、定期的又は任意の時点或いは温度センサ
    により予め設定された温度変化でロールの一端にて計測
    基準となる0点の較正を行なうシート厚みの計測装置に
    おいて、 ロールの一端に計測動作中断絶状態のクラッチを介して
    モータを連結し、かつ、ロールの一部に固定原点を有す
    る回転角度検出手段を設置し、シートなしの状態で前記
    クラッチを接続状態としてモータによりロールを回転さ
    せて、等角度毎に第1及び第2の変位計の計測値を検出
    してロールの外周面の組織分布特性及び残留磁気を含む
    磁気分布特性マップを作成し、これをロールの軸線方向
    の計測有効範囲全長に亘って作成して記憶格納させ、シ
    ート厚みの計測時、シート厚みの計測値を上記組織分布
    特性及び残留磁気を含む磁気分布特性マップで補正して
    シート厚みの計測を行なわせるようになしたことを特徴
    とするシート厚み計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の構成と請求項3に記載
    の構成とを両方とも具備させたことを特徴とするシート
    厚み計測装置。
  5. 【請求項5】 第1の変位計は金属感応型又は磁気感応
    型の変位計で構成され、第2の変位計は光学式、静電容
    量式、流体圧力式等の非接触式変位計又は電気マイクロ
    メータ、リニアゲージ等の接触式変位計で構成されてい
    ることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のシー
    ト厚み計測装置。
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