JPH1082210A - トタン屋根構造における融雪屋根装置 - Google Patents

トタン屋根構造における融雪屋根装置

Info

Publication number
JPH1082210A
JPH1082210A JP16013097A JP16013097A JPH1082210A JP H1082210 A JPH1082210 A JP H1082210A JP 16013097 A JP16013097 A JP 16013097A JP 16013097 A JP16013097 A JP 16013097A JP H1082210 A JPH1082210 A JP H1082210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
tile
ventilation
along
duct body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16013097A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyokichi Takahashi
豊吉 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HIDAKA KOGYO KK
Original Assignee
HIDAKA KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HIDAKA KOGYO KK filed Critical HIDAKA KOGYO KK
Priority to JP16013097A priority Critical patent/JPH1082210A/ja
Publication of JPH1082210A publication Critical patent/JPH1082210A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋内の暖房などによって暖められた屋根裏空
間部3内の暖気がトタン屋根上に存する複数の瓦棒体1
の左右下部より屋根上面に向かって直接排出し、この暖
気が屋根上面に沿って瓦棒体1の左右方向に流動移動し
て効率良く屋根上の積雪を融雪するトタン屋根構造にお
ける融雪屋根装置を提供すること。 【解決手段】 トタン屋根構造における各瓦棒体1の下
方の野地板部2に、この瓦棒体1内と屋根裏空間部3と
を連通する連通孔4を設け、この瓦棒体1内と外部とを
連通する通気孔5を瓦棒体1に設け、この瓦棒体1を瓦
棒体1に沿った形状の通気ダクト体6で被覆して、前記
連通孔4・通気孔5を介して屋根裏空間部3とこの通気
ダクト体6内とを連通状態に構成し、この通気ダクト体
6の瓦棒体1の長さ方向に沿った下部左右部に通気ダク
ト体6内と外部とを連通する排出部7を設けたトタン屋
根構造における融雪屋根装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トタン屋根構造に
おける融雪屋根装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、色々な融雪屋根装置が実施されてきている。
【0003】本発明者は、トタン屋根に設けられる複数
の瓦棒体を利用することに着目し、この複数の瓦棒体の
左右下部より屋根上面に向かって直接暖気を排出させれ
ば、この暖気が屋根上面に沿って瓦棒体の左右方向に流
動移動して非常に効率良く屋根上の積雪を融雪できるの
ではないかと着眼して本発明のトタン屋根構造における
融雪屋根装置を完成させた。
【0004】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0005】屋根上面にこの屋根上面の傾斜方向に沿っ
た長さを有する複数の瓦棒体1を並設して成るトタン屋
根構造における各瓦棒体1の下方の野地板部2に、この
瓦棒体1内と屋根裏空間部3とを連通する連通孔4を設
け、この瓦棒体1内と外部とを連通する通気孔5を瓦棒
体1に設け、この瓦棒体1を瓦棒体1に沿った形状の通
気ダクト体6で被覆して、前記連通孔4・通気孔5を介
して屋根裏空間部3とこの通気ダクト体6内とを連通状
態に構成し、この通気ダクト体6の瓦棒体1の長さ方向
に沿った下部左右部に通気ダクト体6内と外部とを連通
する排出部7を設けて、この下部左右の排出部7より空
気が各瓦棒体1左右下部から屋根上面に向かって排出
し、且つこの空気が屋根上面に沿って瓦棒体1の左右方
向に流動移動するように構成したことを特徴とするトタ
ン屋根構造における融雪屋根装置に係るものである。
【0006】また、屋根上面にこの屋根上面の傾斜方向
に沿った長さを有する複数の瓦棒体1を並設して成るト
タン屋根構造における各瓦棒体1の下方の野地板部2
を、複数の野地板材2Aを屋根面の傾斜方向に所定間隔
を置いて並設した構成としてこの複数の野地板材2Aか
ら成る野地板部2上にアルミ箔29を敷設し、このアルミ
箔29に、前記瓦棒体1内と複数の野地板材2A間に形成
された各間隙30を介して屋根裏空間部3とを連通する孔
31を設け、この瓦棒体1内と外部とを連通する通気孔5
を瓦棒体1に設け、この瓦棒体1を瓦棒体1に沿った形
状の通気ダクト体6で被覆して、前記間隙30・孔31・通
気孔5を介して屋根裏空間部3とこの通気ダクト体6内
とを連通状態に構成し、この通気ダクト体6の瓦棒体1
の長さ方向に沿った下部左右部に通気ダクト体6内と外
部とを連通する排出部7を設けて、この下部左右の排出
部7より空気が各瓦棒体1左右下部から屋根上面に向か
って排出し、且つこの空気が屋根上面に沿って瓦棒体1
の左右方向に流動移動するように構成したことを特徴と
するトタン屋根構造における融雪屋根装置に係るもので
ある。
【0007】また、前記通気ダクト体6を、瓦棒体1に
沿って瓦棒体1を被覆する内ダクト体6Aと、この内ダ
クト体6Aに沿って内ダクト体6Aを被覆する外ダクト
体6Bとで構成し、この内ダクト体6Aに内ダクト体6
A内と外ダクト体6B内とを連通する通風孔8を設け、
この外ダクト体6Bの瓦棒体1の長さ方向に沿った下部
左右部に外ダクト体6B内と外部とを連通する前記排出
部7を設けて構成したことを特徴とする請求項1,2の
いずれか1項に記載のトタン屋根構造における融雪屋根
装置に係るものである。
【0008】また、前記通気ダクト体6が、この通気ダ
クト体6の長さ方向に所定間隔を置いて継手体9を介在
するように構成し、この継手体9に屋根上に配する雪止
材10を固定するための雪止具11を取り付けできるように
構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
に記載のトタン屋根構造における融雪屋根装置に係るも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。
【0010】・請求項1の発明 冬季において、例えば屋内の暖房により暖められた屋根
裏空間部3内の空気や屋内より流入した屋根裏空間部3
内の暖気が野地板部2に設けた連通孔4を介して瓦棒体
1内に流入し、更に通気孔5を介して通気ダクト体6内
へ流入する。
【0011】そして、この通気ダクト体6内の暖気は、
通気ダクト体6左右下部の排出部7より屋根上面に向か
って排出し、この暖気が屋根上面に沿って瓦棒体1の左
右方向に流動して屋根上の積雪を融雪する。
【0012】また、夏季には、屋根裏空間部3内の暑い
空気が同様にして排出部7より屋根外へ排出されるた
め、屋内の温度上昇が抑えられる。
【0013】また、実質、冬季の融雪屋根設備活用時の
屋内暖房だけにしか費用が掛からないためランニングコ
スト安となる。
【0014】・請求項2の発明 冬季において、例えば屋内の暖房により暖められた屋根
裏空間部3内の空気や屋内より流入した屋根裏空間部3
内の暖気が野地板材2A間の間隙30と,アルミ箔29の孔
31とを介して瓦棒体1内に流入し、更に通気孔5を介し
て通気ダクト体6内へ流入する。
【0015】そして、この通気ダクト体6内の暖気は、
通気ダクト体6左右下部の排出部7より屋根上面に向か
って排出し、この暖気が屋根上面に沿って瓦棒体1の左
右方向に流動して屋根上の積雪を融雪する。
【0016】また、野地板部2上のアルミ箔29が複数の
野地板材2A間の間隙30を介して屋根裏空間部3内の暖
気に触れることで暖められ、この暖められたアルミ箔29
から屋根面にも熱が伝わって屋根上の積雪を融雪するこ
とになる。
【0017】従って、屋根面上への暖気の排出と、屋根
面が直接暖められることとによる相乗融雪作用により、
請求項1の発明よりも一層効率良く迅速に融雪が行われ
ることとなる。
【0018】また、夏季には、屋根裏空間部3内の暑い
空気が同様にして排出部7より屋根外へ排出されるし、
屋根面と野地板部2との間のアルミ箔29が太陽熱を吸収
反射する効果も有するため、屋内の温度上昇が抑えられ
る。
【0019】また、請求項1の発明と同様に、実質、冬
季の融雪屋根設備活用時の屋内暖房だけにしか費用が掛
からないためランニングコスト安となる。
【0020】・請求項3の発明 前記通気ダクト体6を、瓦棒体1に沿って瓦棒体1を被
覆する内ダクト体6Aと、この内ダクト体6Aに沿って
内ダクト体6Aを被覆する外ダクト体6Bとで構成し、
この内ダクト体6Aに内ダクト体6A内と外ダクト体6
B内とを連通する通風孔8を設け、この外ダクト体6B
の瓦棒体1の長さ方向に沿った下部左右部に外ダクト体
6B内と外部とを連通する前記排出部7を設けて構成し
たから、瓦棒体1がこの内ダクト体6Aと外ダクト体6
Bとにより二重に覆われてこの瓦棒体1内に雨水や融雪
水などが侵入しにくく、よって前記通気孔5を介して屋
根裏空間部3内にも雨水や融雪水が侵入しにくくなる。
【0021】・請求項4の発明 前記通気ダクト体6が、この通気ダクト体6の長さ方向
に所定間隔を置いて継手体9を介在するように構成し、
この継手体9に屋根上に配する雪止材10を固定するため
の雪止具11を取り付けできるように構成したから、本装
置を設けた屋根にも従来の屋根構造と同様に雪止具11に
より例えば雪止アングルなどの雪止材10を配設固定でき
ることとなる。
【0022】また、この継手体9を介することにより通
気ダクト体6を複数の短いダクトに分断するため、一本
の長い通気ダクト体6を構成した場合には通気ダクト体
6内で暖気が上方へ流動してしまい、屋根の棟寄りの位
置からしか暖気が排出されないということが起こること
も考えられるが、この短い複数のダクトに分断すること
により確実に各通気ダクト体6から良好に暖気が排出さ
れて一層秀れた融雪効果を発揮することとなる。
【0023】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0024】図1〜図5は、本発明の第一実施例を示し
ている。
【0025】図面は、一般的なトタン屋根構造を示して
おり、図中符号1は瓦棒体、23は長尺ふき板、12は瓦棒
体1を構成する長尺ふき板23の左右端部を折曲した立設
片、13は隣接する二体の立設片12に被せ止着する上蓋
体、14は垂木材、26は断熱材である。
【0026】この各瓦棒体1の下方の野地板部2に、こ
の瓦棒体1内と屋根裏空間部3とを連通する連通孔4を
設け、この瓦棒体1内と外部とを連通する通気孔5を瓦
棒体1に設けている。
【0027】連通孔4は、瓦棒体1下方の断熱材26・野
地板部2を上下に貫通して設けているもので、この連通
孔4を瓦棒体1の長さ方向に沿って複数並設形成してい
る。また、この連通孔4は、瓦棒体1下方に野地板部2
を介して配される垂木材14を逃げる横傾斜状態に形成し
ている。
【0028】また、図面は、通常垂木材14の真上に配さ
れる瓦棒体1を、やや横方向へ位置をずらして設け、こ
れにより前記通気孔4の横傾斜状態を緩やかにして通気
孔4を介した空気の流動移動がスムーズに行われるよう
に構成している。
【0029】通気孔5は、瓦棒体1上面となる上蓋体13
を上下に貫通して設けている。また、この通気孔5は瓦
棒体1の長さ方向に複数並設形成している。
【0030】従って、屋根裏空間部3の空気が屋内の暖
房により暖められたり、屋内で暖められた暖気が屋根裏
空間部3内に流入すると、この屋根裏空間部3内の空気
が自然通気作用によって上昇流動し、前記連通孔4・通
気孔5を介して屋根裏空間部3から瓦棒体1外へと移動
するように構成している。
【0031】この瓦棒体1を、瓦棒体1に沿った形状の
通気ダクト体6で被覆して、前記連通孔4・通気孔5を
介して屋根裏空間部3とこの通気ダクト体6内とを連通
状態に構成し、この通気ダクト体6の瓦棒体1の長さ方
向に沿った下部左右部に通気ダクト体6内と外部とを連
通する排出部7を設けている。
【0032】通気ダクト体6は、瓦棒体1に沿って瓦棒
体1を被覆し得る断面コ字状の内ダクト体6Aと、この
内ダクト体6Aに沿って内ダクト体6Aを被覆し得る断
面コ字状の外ダクト体6Bとから成る二重ダクト構造に
構成している。
【0033】更に具体的には、内ダクト体6Aは、左右
側面部に内ダクト体6A内と外ダクト体6B内とを連通
する通風孔8を内ダクト体6Aの長さ方向に夫々複数並
設している。
【0034】外ダクト体6Bは、図4に示すように内ダ
クト体6Aを被覆した際、左右内側面が通風孔8を形成
した内ダクト体6Aの左右外側面とに少間隙を介するよ
うに横幅を設定し、更に左右側面部の下縁が内ダクト体
6Aの左右側面部の下縁よりも下方へ長く延長垂下する
ようにこの左右側面部の上下幅を設定して構成してい
る。
【0035】即ち、この内ダクト体6Aと外ダクト体6
Bとからなる通気ダクト体6は、内ダクト体6Aの左右
側面部と外ダクト体6Bの左右側面部との間に間隙部15
を生じる構成で、この間隙部15の下方となる瓦棒体1の
長さ方向に沿った通気ダクト体6左右部の開放部を前記
外ダクト体6B内と外部とを連通する排出部7として構
成している。
【0036】従って、このように通気ダクト体6を二重
構造としているから、雨水などがこの通気ダクト体6内
に侵入しにくく、しかも、排出部7が下方を向き、更に
外ダクト体6Bの下縁が長く垂下している構成であるた
め、横風が強い雨の日でも雨水がこの排出部7より侵入
しにくく、瓦棒体1に設けた通気孔5より屋根裏空間部
3内へ雨水などが侵入しにくいこととなる。
【0037】この内ダクト体6Aと外ダクト体6Bは、
例えばサビつかず耐久強度に秀れたステンレス材などを
用いて構成すると良い。
【0038】従って、図3,図4に示すように前記連通
孔4・通気孔5を介して内ダクト体6A内に屋根裏空間
部3の暖気が導入すると、自然通気作用により内ダクト
体6Aの通風孔8を介して外ダクト体6B内の左右の間
隙部15に流入し、この間隙部15より図中矢印のように下
方の排出部7方向へ移動し、この排出部7より暖気が通
気ダクト体6の左右下部に向かって排出されることにな
る。
【0039】よって、冬季においては、この排出部7か
らの排出暖気が屋根上面に沿って各瓦棒体1の左右方向
に流動移動して屋根上の積雪が融雪され、夏季において
は、屋根裏空間部3内の暑い空気が屋根外へ排出されて
屋内の温度上昇が抑えられる構成である。
【0040】従って、本実施例では、このような自然通
気作用を利用した構成を採用しているため、コスト安に
構成でき、また、融雪装置自体に動力源を伴った作動装
置などを有しないため、冬季の融雪設備活用時の屋内暖
房だけにしか費用が掛からずランニングコスト安となる
秀れた構成の融雪屋根装置となる。
【0041】尚、自然通気作用を利用せず、送風ファン
や換気扇などを用いた強制通気構造を採用して構成して
も良い。
【0042】ここで、この通気ダクト体6と瓦棒体1と
の固定構造について説明する。
【0043】図3に示すように、通気ダクト体6適所の
内ダクト体6Aと外ダクト体6Bとの間に、略C状の固
定金具16をこの固定金具16の開放部が内ダクト体6Aの
左右下部を挟み込んだ状態となるようにして配設する。
また、この固定金具16の左右下部には取付ボルト17貫通
用の貫通孔18を形成してあると共に、この固定金具16の
貫通孔18に位置を合わせて内ダクト体6A適所の左右下
部と外ダクト体6B適所の左右下部とに夫々挿入孔19・
20を形成してある。
【0044】そして、この通気ダクト体6を瓦棒体1に
被嵌して挿入孔20・貫通孔18・挿入孔19の位置を合わ
せ、この連通する各孔に一側の挿入孔20から座金21を介
して取付ボルト17を貫通挿入し、他側の挿入孔20より突
出する取付ボルト17先端に、座金21を介してナット22を
螺着締め付け固定する。
【0045】すると、この締め付けにより固定金具16の
左右の開放端部間が狭まって内ダクト体6Aの左右下部
を押圧折曲し、この押圧折曲部が図3に示すように上蓋
体13の左右下部に係止して内ダクト体6Aが瓦棒体1に
固定され、同時に外ダクト体6B・固定金具16も瓦棒体
1に固定されて通気ダクト体6が瓦棒体1を被覆した状
態で固定される。
【0046】従って、このような固定構造を採用したか
ら、単に通気ダクト体6を瓦棒体1に被嵌して通気ダク
ト体6の左右いずれか一側部の取付孔20より取付ボルト
17を貫通してナット22止めするだけで通気ダクト体6を
瓦棒体1に固定でき、非常に取り付け作業性に秀れ、移
動なども容易に行えることとなる。
【0047】また、本実施例では、各通気ダクト体6
を、長さ方向に所定間隔を置いて複数体に分断形成し、
この分断した通気ダクト体6の分断部間に継手体9を介
在して、この継手体9に屋根上に配する雪止材10を固定
するための雪止具11を取り付けできるように構成してい
る。
【0048】継手体9は、瓦棒体1に丁度被嵌合し得る
径小部9Bの両端部に通気ダクト体6の分断部を被嵌し
得る角筒状の被嵌筒部9Aを形成して構成している。
【0049】また、この継手体9内は不通気状態とし、
分断された通気ダクト体6毎に個別に前記通気作動が行
われるようにしている。
【0050】従って、継手体9を設けるために通気ダク
ト体6を複数の短いダクトに分断しているから、一本の
長い通気ダクト体6を構成した場合には通気ダクト体6
内で暖気が上方へ流動してしまい、屋根の棟寄りの位置
からしか暖気が排出されないということが起こることも
考えられるが、この短い複数のダクトとすることにより
確実に各通気ダクト体6から良好に暖気が排出されるこ
ととなり、よって、この排出された暖気がまんべんなく
屋根上面全般に広がって極めて良好な融雪効果が得られ
ることとなる。
【0051】図中符号27は継手体9を通気ダクト体6に
取り付け固定するための取付ボルト、28はこの取付ボル
ト27のボルト頭部と通気ダクト体6との間に配する座金
である。
【0052】この継手体9も、通気ダクト体6と同様例
えばサビつかず耐久強度に秀れたステンレス材などを用
いて構成すると良い。
【0053】本実施例では、図5に示すようにこの各継
手体9の径小部9Bに、ボルト・ナットの締め付け構造
により瓦棒体1の左右側部を挟持固定する固定機構を備
えた既存の雪止具11を固定し、この各雪止具11に雪止材
12を固定している。
【0054】また、雪止具11を固定することで、図5に
示すように雪止具11の挟持部が径小部9Bの上部左右に
突設した係止片24の下部を挟持固定し、この挟持押圧力
により継手体9の瓦棒体1に対する固定強度も一層高め
られる構成としている。
【0055】また、雪止具11を固定する継手体9の径小
部9Bを瓦棒体1に丁度被嵌合し得る形状に形成してい
るから、既存の雪止具11を何ら問題なく使用してこの径
小部9Bに固定できるし、瓦棒体1よりも確実に高さの
ある通気ダクト体6に雪止具11を固定するような構成で
なく、この継手体9の径小部9Aに雪止具11を屋根面に
対して略従来と同様の高さ位置に固定できるため、この
雪止具11に固定した雪止材10が屋根面に対して略従来と
同様の高さ位置に配され、これによって雪止材10の従来
同様の良好な雪止め効果と、雪下ろし時の作業者の足場
としての良好な落下防止効果とが得られるように構成し
ている。
【0056】また、図面では、通気ダクト体6の上側端
部に、前記継手体9の被嵌筒部9Aのみから成るキャッ
プ状の継手体9’を被覆固定している。この継手体9’
は棟部25に接する先端部を棟部25から流れ落ちる雨水な
どを避けるテーパ状先端に形成している。
【0057】また、通気ダクト体6の下側端部には、前
記継手体9の片側にのみ被嵌筒部9Aを有する形状の継
手体9”を被覆固定し、屋根の軒先側に配された径小部
9Bに雪止材10を固定できるようにした場合を図示して
いる。
【0058】図6〜図8は、本発明の第二実施例を示し
ている。
【0059】本実施例は、第一実施例におけるトタン屋
根構造において、長尺ふき板23と野地板部2との間に断
熱材26ではなくアルミ箔29を敷設して構成している。
【0060】また、第一実施例とは異なり、図示のよう
に、垂木材14上に100mm程度の縦幅(屋根傾斜方向の
長さ幅)を有する横長の野地板材2Aを屋根の傾斜方向
に30mm程度の間隔を置いて複数並設して野地板部2を
構成している。このように30mm程度の間隙30を形成す
ることにより、アルミ箔29に屋根裏空間部3の暖気が良
好に触れてアルミ箔29が良好に暖められることになる。
【0061】また、この複数の野地板材2A間に形成さ
れた各間隙30上であって且つ瓦棒体1の下方となるアル
ミ箔29位置に孔31を形成し、この間隙30・孔31を介して
瓦棒体1内と屋根裏空間部3とが連通する構成としてい
る。即ち、各野地板材2A間の間隙30と孔31とが第一実
施例でいう連通孔4の役割を果たす構成である。
【0062】また、図面では、孔31に位置を合わせて瓦
棒体1上面に通気孔5を形成し、孔31から瓦棒体1内に
流入した暖気がそのまま通気孔5を通って通気ダクト体
6内に流出し易いように構成している。
【0063】また、本実施例では、図8に示すように、
家屋の天井板32に屋根裏空間部3と室内空間部33とを連
通する通風孔を設け、この通風孔に換気扇34を設けた場
合を示している。即ち、この換気扇34を作動することに
より室内空間部33内の暖気を強制的に屋根裏空間部3に
導入する構成であって、これにより第一実施例に比して
屋根裏空間部3への暖気の流入効率が向上し、屋根面上
への暖気流出効率性も向上して一層秀れた融雪効果を発
揮するものである。
【0064】その他の構成については第一実施例と同様
である。
【0065】従って、本実施例は、冬季において、換気
扇34の作動により強制的に送風された暖気が効率良く屋
根面上に流出して屋根面上の積雪が融雪されると共に、
屋根裏空間部3内の暖気に間隙30を介して触れるアルミ
箔29も暖められ、この野地板部2上に敷設されて長尺ふ
き板23の略全面に接しているアルミ箔29から長尺ふき板
23にも熱が伝わることによって屋根面が均等に暖められ
て屋根面上の積雪が良好に融雪される。
【0066】即ち、瓦棒体1から暖気が流出すること
と、屋根面が均等に暖められることとによる相乗融雪作
用により第一実施例よりも更に効率良く迅速に融雪が行
われることとなる。
【0067】また、夏季には、この屋根裏空間部3内の
暑い空気が上記同様にして排出部7より屋根外へ排出さ
れて屋内の温度上昇が抑えられる上、屋根面と野地板部
2との間のアルミ箔29が太陽熱を吸収反射する効果も有
する。
【0068】従って、本実施例では、冬季の融雪設備の
活用時の屋内暖房並びに換気扇34の使用にしか費用が掛
からずランニングコスト安となる。
【0069】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように構成した
から、例えば屋内暖房によって暖められた屋根裏空間部
内の暖気が、連通孔を介して瓦棒体内に流入し、更に通
気孔を介して通気ダクト体内に流入し、この通気ダクト
体の排出部より屋根上面に暖気が吹き出して屋根上の積
雪を融雪することとなる。
【0070】しかも、この際本発明においては、排出部
を通気ダクト体の瓦棒体の長さ方向に沿った下部左右部
に設けているから、暖気は瓦棒体の左右下部から屋根上
面に向かって排出し、その上で暖気が屋根上面に沿って
瓦棒体の左右方向に流動するため非常に効率良く暖気が
屋根上の積雪に接して秀れた融雪効果を発揮し、また、
排出部から排出する暖気が直接積雪に接するため融雪作
用も早いなど極めて効率の良い融雪効果が得られる秀れ
たトタン屋根構造における融雪屋根装置となる。
【0071】また、夏季には、屋根裏空間部内の暑い空
気が例えば自然通気作用などにより同様にして排出部よ
り屋根外へ排出されるため、屋内の温度上昇が抑えら
れ、涼しい快適な屋内環境を提供できることとなる秀れ
たトタン屋根構造における融雪屋根装置となる。
【0072】また、実質、冬季の融雪屋根設備活用時の
屋内暖房だけにしか費用が掛からないためランニングコ
スト安で非常に実用的となる。
【0073】請求項2の発明は上述のように構成したか
ら、例えば屋内暖房によって暖められた屋根裏空間部内
の暖気が、複数の野地板材間の間隙とアルミ箔の孔とを
介して瓦棒体内に流入し、更に通気孔を介して通気ダク
ト体内に流入し、この通気ダクト体の排出部より屋根上
面に暖気が吹き出して屋根上の積雪を融雪することとな
る。
【0074】しかも、この際本発明においては、排出部
を通気ダクト体の瓦棒体の長さ方向に沿った下部左右部
に設けているから、この排出部から吹き出す暖気によっ
て請求項1の発明と同様の秀れた融雪効果を発揮すると
共に、野地板部上のアルミ箔が複数の野地板材間の間隙
を介して屋根裏空間部内の暖気に触れることで暖めら
れ、この暖められたアルミ箔から屋根面にも熱が伝わっ
て屋根上の積雪を融雪することになるから、屋根面上へ
の暖気の排出と,屋根面が直接暖められることとによる
相乗融雪作用により、請求項1の発明より一層効率良く
迅速に融雪が行われることになる秀れた構成のトタン屋
根構造における融雪屋根装置となる。
【0075】また、夏季には、請求項1の発明と同様
に、屋根裏空間部内の暑い空気が例えば自然通気作用な
どにより排出部より屋根外へ排出されるし、屋根面と野
地板部との間のアルミ箔が太陽熱を吸収反射する効果も
有するため、屋内の温度上昇が抑えられ、涼しい快適な
屋内環境を提供できることとなる。
【0076】また、請求項1の発明と同様に、実質、冬
季の融雪屋根設備活用時の屋内暖房だけにしか費用が掛
からないためランニングコスト安で非常に実用的とな
る。
【0077】また、請求項3の発明においては、前記通
気ダクト体を、瓦棒体に沿って瓦棒体を被覆する内ダク
ト体と、この内ダクト体に沿って内ダクト体を被覆する
外ダクト体とで構成し、この内ダクト体に内ダクト体内
と外ダクト体内とを連通する通風孔を設け、この外ダク
ト体の瓦棒体の長さ方向に沿った下部左右部に外ダクト
体内と外部とを連通する前記排出部を設けて構成してい
るから、瓦棒体がこの内ダクト体と外ダクト体とにより
二重に覆われるためこの瓦棒体内に雨水や融雪水などが
侵入しにくく、前記通気孔を介して屋根裏空間部内にも
雨水や融雪水が侵入しにくい秀れた構造のトタン屋根構
造における融雪屋根装置となる。
【0078】また、請求項4の発明においては、前記通
気ダクト体が、この通気ダクト体の長さ方向に所定間隔
を置いて継手体を介在するように構成し、この継手体に
屋根上に配する雪止材を固定するための雪止具を取り付
けできるように構成しているから、本装置を設けた屋根
にも従来の屋根構造と同様に雪止具により屋根上に例え
ば雪止アングルなどの雪止材を配設固定でき、しかも、
この継手体を介することにより通気ダクト体を複数の短
いダクトに分断するため、一本の長い通気ダクト体を構
成した場合には通気ダクト体内で暖気が上方へ流動して
しまい、屋根の棟寄りの位置からしか暖気が排出されな
いということが起こることも考えられるが、この短い複
数のダクトに分断することにより各通気ダクト体から良
好に暖気が排出されて一層秀れた融雪効果を発揮する秀
れた構造のトタン屋根構造における融雪屋根装置とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例を示す概略説明斜視図である。
【図2】第一実施例の要部を示す一部を切り欠いた説明
斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のB−B線端面図である。
【図5】図2のC−C線断面図である。
【図6】第二実施例を示す一部を切り欠いた概略説明斜
視図である。
【図7】図6のD−D線断面図である。
【図8】図6の屋根を瓦棒体に沿って縦に切断した断面
図である。
【符号の説明】
1 瓦棒体 2 野地板部 2A 野地板材 3 屋根裏空間部 4 連通孔 5 通気孔 6 通気ダクト体 6A 内ダクト体 6B 外ダクト体 7 排出部 8 通風孔 9 継手体 10 雪止材 11 雪止具 29 アルミ箔 30 間隙 31 孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根上面にこの屋根上面の傾斜方向に沿
    った長さを有する複数の瓦棒体を並設して成るトタン屋
    根構造における各瓦棒体の下方の野地板部に、この瓦棒
    体内と屋根裏空間部とを連通する連通孔を設け、この瓦
    棒体内と外部とを連通する通気孔を瓦棒体に設け、この
    瓦棒体を瓦棒体に沿った形状の通気ダクト体で被覆し
    て、前記連通孔・通気孔を介して屋根裏空間部とこの通
    気ダクト体内とを連通状態に構成し、この通気ダクト体
    の瓦棒体の長さ方向に沿った下部左右部に通気ダクト体
    内と外部とを連通する排出部を設けて、この下部左右の
    排出部より空気が各瓦棒体左右下部から屋根上面に向か
    って排出し、且つこの空気が屋根上面に沿って瓦棒体の
    左右方向に流動移動するように構成したことを特徴とす
    るトタン屋根構造における融雪屋根装置。
  2. 【請求項2】 屋根上面にこの屋根上面の傾斜方向に沿
    った長さを有する複数の瓦棒体を並設して成るトタン屋
    根構造における各瓦棒体の下方の野地板部を、複数の野
    地板材を屋根面の傾斜方向に所定間隔を置いて並設した
    構成としてこの複数の野地板材から成る野地板部上にア
    ルミ箔を敷設し、このアルミ箔に、前記瓦棒体内と複数
    の野地板材間に形成された各間隙を介して屋根裏空間部
    とを連通する孔を設け、この瓦棒体内と外部とを連通す
    る通気孔を瓦棒体に設け、この瓦棒体を瓦棒体に沿った
    形状の通気ダクト体で被覆して、前記間隙・孔・通気孔
    を介して屋根裏空間部とこの通気ダクト体内とを連通状
    態に構成し、この通気ダクト体の瓦棒体の長さ方向に沿
    った下部左右部に通気ダクト体内と外部とを連通する排
    出部を設けて、この下部左右の排出部より空気が各瓦棒
    体左右下部から屋根上面に向かって排出し、且つこの空
    気が屋根上面に沿って瓦棒体の左右方向に流動移動する
    ように構成したことを特徴とするトタン屋根構造におけ
    る融雪屋根装置。
  3. 【請求項3】 前記通気ダクト体を、瓦棒体に沿って瓦
    棒体を被覆する内ダクト体と、この内ダクト体に沿って
    内ダクト体を被覆する外ダクト体とで構成し、この内ダ
    クト体に内ダクト体内と外ダクト体内とを連通する通風
    孔を設け、この外ダクト体の瓦棒体の長さ方向に沿った
    下部左右部に外ダクト体内と外部とを連通する前記排出
    部を設けて構成したことを特徴とする請求項1,2のい
    ずれか1項に記載のトタン屋根構造における融雪屋根装
    置。
  4. 【請求項4】 前記通気ダクト体が、この通気ダクト体
    の長さ方向に所定間隔を置いて継手体を介在するように
    構成し、この継手体に屋根上に配する雪止材を固定する
    ための雪止具を取り付けできるように構成したことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトタン屋
    根構造における融雪屋根装置。
JP16013097A 1996-06-18 1997-06-17 トタン屋根構造における融雪屋根装置 Pending JPH1082210A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16013097A JPH1082210A (ja) 1996-06-18 1997-06-17 トタン屋根構造における融雪屋根装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15700896 1996-06-18
JP8-157008 1996-06-18
JP16013097A JPH1082210A (ja) 1996-06-18 1997-06-17 トタン屋根構造における融雪屋根装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1082210A true JPH1082210A (ja) 1998-03-31

Family

ID=26484600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16013097A Pending JPH1082210A (ja) 1996-06-18 1997-06-17 トタン屋根構造における融雪屋根装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1082210A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105569248A (zh) * 2015-10-16 2016-05-11 马人欢 智能除雪幕墙采光顶
JP2020165301A (ja) * 2019-03-26 2020-10-08 牧野 功 屋根裏の熱を、熱伝導性のある材料を媒介して、屋根の防水層に伝え、屋根の凍結による被害を抑制し、屋根上積雪を溶融するとともに、屋根上積雪の残量をコントロールする建築工法。
JP7370661B1 (ja) * 2023-08-23 2023-10-30 和弘 相川 屋根裏の暖気管理システム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105569248A (zh) * 2015-10-16 2016-05-11 马人欢 智能除雪幕墙采光顶
CN107268858A (zh) * 2015-10-16 2017-10-20 马人欢 智能除雪幕墙采光顶
CN107268858B (zh) * 2015-10-16 2019-09-10 温州跨界环保科技有限公司 智能除雪幕墙采光顶
JP2020165301A (ja) * 2019-03-26 2020-10-08 牧野 功 屋根裏の熱を、熱伝導性のある材料を媒介して、屋根の防水層に伝え、屋根の凍結による被害を抑制し、屋根上積雪を溶融するとともに、屋根上積雪の残量をコントロールする建築工法。
JP7370661B1 (ja) * 2023-08-23 2023-10-30 和弘 相川 屋根裏の暖気管理システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6647675B1 (en) Hip and ridge attachment device
US20010052207A1 (en) Roofing ventilation systems and methods
JPH1082210A (ja) トタン屋根構造における融雪屋根装置
US5803806A (en) Apparatus and method for insulating roofridge ventilator systems
JPH0115785Y2 (ja)
JPH09310453A (ja) 融雪屋根構造
JP3432238B2 (ja) 太陽電池を備えた屋根構造
JPS634107Y2 (ja)
JPH0213616Y2 (ja)
JPS62133260A (ja) 建物の融雪屋根構造
JP3895246B2 (ja) プラスチック製瓦桟
JP2010007272A (ja) 融雪屋根
JPH06229089A (ja) 屋根の防水通気棟構造
GB2231398A (en) Roof ventilation system
JP3732500B2 (ja) 屋根融雪兼用個室暖房装置
JPH0420107Y2 (ja)
JPH0222459Y2 (ja)
JPH0448288Y2 (ja)
JP4041094B2 (ja) 改修用軒先換気唐草及び改修横葺き換気屋根
JP2549965B2 (ja) 融雪屋根
JP3907798B2 (ja) 棟換気構造
JP4436237B2 (ja) 寄せ棟屋根の寄せ棟部の断熱構造
JPS6037949Y2 (ja) 建物用融雪装置
JPH0752290Y2 (ja) 融雪金属屋根
JP4226728B2 (ja) リフォーム用屋根葺き断熱材