JP4226728B2 - リフォーム用屋根葺き断熱材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設屋根材と屋根葺きする新屋根材との間に係合介在させて葺設し、屋根を断熱リフォームするためのリフォーム用屋根葺き断熱材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の屋根の葺き替えリフォームにおいては、従来より既設屋根材を撤去して新屋根材を葺設し、リフォームするやり方が一般的に行われており、工場や倉庫、牛舎、豚舎、鶏舎等の簡易建物の屋根は、波形のスレートや鉄板等の屋根材を取付用垂木に丸笠釘で止着して葺設されていて、断熱材を敷設したり、天井を貼設したりしていないのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のやり方では、既設屋根材の撤去に要する手間や費用がかかるほか、撤去した屋根材の廃棄物処理に要する費用がかかり、屋根の葺設リフォームに要する施工期間の短縮や施工費用の低減が図れないこと、既設屋根材を撤去して新屋根材を葺設する迄の間の雨滴侵入による安心した施工作業ができないこと、及び廃棄物処理における自然環境の悪化や古い建物に使用されているスレート屋根材に含有されているアスベストの人体に及ぼす悪影響などがある。
【0004】
又、スレートや鉄板等の屋根材は、夏場に日光の照射により、屋根材が加熱されて建物内がかなりの高温になり、牛舎や豚舎、鶏舎等において、家畜が舎内の高温により発病しやすくなり、死亡したりする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、既設屋根材を撤去せずに新屋根材を葺設できるようにすると共に、高い断熱効果が得られるようにして、上記課題を解消し得るリフォーム用屋根葺き断熱材を提供しようとするものである。
すなわち、その解決手段は以下に記載するとおりである。
【0006】
(1)下面を建物の既設屋根材の上面の形状に係合するように凹凸部を形成し、上面を葺設する新屋根材の下面底部の形状に係合するように凹谷部を形成した断熱板であって、その上下両面を薄いアルミ箔により密着被覆し、かつ、下面の凸下部と上面の凹谷部とに通気溝を設けて、前記既設屋根材と新屋根材との間に介在させ、係合葺設してなることを特徴とするリフォーム用屋根葺き断熱材である。
(2)葺設する新屋根材の下面の凸下部に当接させて係合するように形成して設けた断熱板上面の凹谷部の通気溝を、複数列にして設けてなることを特徴とする前項1記載のリフォーム用屋根葺き断熱材である。
(3)既設屋根材の上面の形状に係合するように形成した断熱板の下面に、補強ネットを張着してなることを特徴とする前項(1)又は(2)に記載のリフォーム用屋根葺き断熱材である。
(4)既設屋根材と葺設する新屋根材の形状を波形にしてなることを特徴とする前項(1)乃至(3)のいずれかに記載のリフォーム用屋根葺き断熱材である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明すると、本発明は図1に示すように、下面を建物の既設屋根材の上面の形状に係合するように形成し、上面を葺設する新屋根材の下面底部の形状に係合するように形成した断熱板1と、該断熱板の上下両面に密着させて被覆した薄いアルミ箔2、2とから構成される。
【0008】
断熱板1は発泡スチロール等の断熱材を使用して形成されており、例えば屋根をリフォームしようとする建物の既設屋根材の形状が波形で、新しく葺設する新屋根材の形状も波形の場合を図2において説明すると、断熱材1の下面には、前記既設屋根材の上面の波形の形状に合わせて波形凹凸部を形成し、断熱板1の上面には、屋根葺きする新屋根材の下面底部の形状に合わせて円弧状凹谷部を形成して、前記既設屋根材と新屋根材との間に介在させて係合葺設できるように形成されている。
【0009】
前記形成された断熱板1の下面凹凸部の凸下部には、通気溝1a、1a、1a、…を設け、前記断熱板1の上面の凹谷部には通気溝1b、1b、1b、…を設けて、前記既設屋根材の上面の凹谷部と、前記新屋根材の下面底部の凸下部との当接部にエアーを通気できるようにしてあり、断熱板1の上面の凹谷部に設けた通気溝1b、1b、1b、…は複数列(図面では3列)にして設けてある。
【0010】
図3は前記通気溝を設けて形成された断熱板1の下面に補強ネット3を張着した実施態様であり、該補強ネット3により前記断熱板1を補強し、屋根葺設施工時に踏み割ったりして足が下方に抜けたり、落下したりして負傷するのを防止する。
前記補強ネット3は開き目が20〜30mm程度の合成繊維製のネットを用いて張着するか、又は金属製のネットを用いて張着するなどしても良い。
【0011】
又、前記断熱板1の寸法は、幅を645〜1300mmとし、長さを1800〜2400mmとして形成しており、屋根葺設施工時に必要に応じて端部を切断し、屋根寸法に合わせて既設屋根材と新屋根材との間に介在させ、係合葺設している。
【0012】
アルミ箔2は、上記形成された断熱板1の下面と上面の両面に密着させて被覆し、断熱板の断熱効果の向上が図れるようにすると共に、断熱板の風化の防止や防火がはかれるようにするもので、0.05〜0.1mm程度の薄いアルミ箔を使用している。
【0013】
【実施例】
本発明の施工実施例を図4において説明すると、断熱板1の下面を既設屋根材4の上面形状に係合するように形成し、上面を葺設する新屋根材5の下面底部の形状に係合するように形成し、上下両面をアルミ箔2、2で被覆して、前記既設屋根材4と新屋根材5の間に介在させ、丸笠釘6により釘止めして係合葺設されている。
【0014】
前記既設屋根材4と新屋根材5は、本実施例ではいずれも波形の屋根材の場合で示したが、これに限定されるものではない。只、工場や倉庫、牛舎、豚舎、鶏舎等の簡易建物はスレートや鉄板等の波形の屋根材を多く使用しており、断熱対策が施されていないのが一般的で、本発明を最も効果的に実施し得ることから例示した。
【0015】
波形の既設屋根材4の上面の凹谷部に当接させて係合するように形成した断熱板1の下面凸下部に設けられた通気溝1a、1a、1a、…と、波形の新屋根材5の下面凸下部に当接させて係合するように形成した断熱板1の上面凹谷部に設けられた通気孔1b、1b、1b、…とから通気されるようにしてあり、新屋根材5と断熱板1に密着したアルミ箔2、2の上面との隙間5aからも通気されるようにしてある。
【0016】
そして、新屋根材5の上方から日光により照射されても、上下両面をアルミ箔2、2で被覆された断熱板1により断熱されると共に、前記通気溝1a、1a、1a、…や1b、1b、1b、…及び隙間5a、…からの通気より、既設屋根材4の下方への断熱効果を向上させることができる。
【0017】
【試験例】
本発明の断熱性能の比較試験を、財団法人建材試験センターに依頼して以下の要領で行った結果について記載する。
【0018】
試験例1
図5に示すように、断熱板1の下面を既設屋根材4の上面形状に係合するように形成し、断熱板1の上面を新屋根材5の下面底部の形状に係合するように形成して、前記既設屋根材4を波形(大波)のスレート屋根材にし、前記新屋根材5を波形の有機繊維強化屋根材にして加熱ボックス7にセッティングして、新屋根材5の上方よりヒーター8を電力9により加熱すると共に、送風ファン10を起動させて、測定した熱貫流抵抗は1.21m2K/Wであった。
【0019】
試験例2
図6に示すように、断熱板1の上下両面を薄いアルミ箔2、2で被覆して、前記試験例1と同様にして測定した熱貫流抵抗は1.30m2K/Wであった。
試験例1、試験例2とも、断熱板1の下面凸下部に通気溝1a、1a、1a、…を設け、断熱板1の上面凹谷部に通気溝1b、1b、1b、…及び隙間5a、…を設けて、それぞれ通気できるようにはしているが、加熱ボックス6の壁面で前記通気溝が塞がれた状態でセッティングされ、外気を通気しない状態で熱貫流抵抗を測定した。
【0020】
以上の試験結果から、断熱板1の上下両面を薄いアルミ箔で被覆することにより、熱貫流抵抗が6〜7%程度増加することがわかり、略同程度の断熱効果が得られる。
【0021】
又、上記試験例1、2のほかに、既設屋根材4(大波スレート)のみの場合の熱貫流抵抗を測定した結果は0.16m2K/Wであり、新屋根材5(波形有機繊維強化屋根材)のみの場合の熱貫流抵抗を測定した結果は0.18m2K/Wであった。
既設屋根材4(大波スレート)に対する新屋根材5(波形有機繊維強化屋根材)の熱貫流抵抗は10%〜12%程度増加するが、いずれも熱貫流抵抗は小さく、本発明を前記既設屋根材4と新屋根材5の間に介在させて、係合葺設することにより、既設屋根材4や新屋根材5の単独葺設に較べ7〜8倍の熱貫流抵抗が増加することがわかり、略同程度の断熱効果が得られる。
【0022】
【発明の効果】
以上記載した如く、本発明は、上下面を建物の既設屋根材と葺設する新屋根材の形状に係合するように凹凸部を形成し、その上下両面を薄いアルミ箔で被覆して、さらに下面の凸下部と上面の凹谷部とに通気溝を設けた断熱板を、前記既設屋根材と新屋根材との間に介在させ、係合葺設するようにしたものであるから、
(1)既設屋根材を撤去せずに新屋根材を葺設でき、既設屋根材の撤去に要する手間や費用及び撤去した屋根材の廃棄物処理に要する費用がかからず、屋根の葺設リフォームに要する施工期間の短縮や施工費用の低減を図ることができること、及び施工中に雨滴の心配がなく安心して作業できることや、廃棄物処理における自然環境の悪化を食い止めることができる。
【0023】
(2)夏場の日光の照射により、屋根材が加熱されても、薄いアルミ箔で上下面を被覆し、さらに下面の凸下部と上面の凹谷部とに通気溝を設けた断熱板により、従来のスレートや鉄板等の屋根材の単独葺設に較べ、極めて効果的に建物内の温度の上昇を阻止できる。
【0024】
(3)断熱板の断熱効果を向上させることができると共に、発泡スチロール等の断熱板の風化の防止及び防火が図られ、品質を維持して耐久性の向上を図ることができる。
などの諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】断熱板の実施態様を示す断面図である。
【図3】下面に補強ネットを張着してなる断熱板の実施態様を示す断面図である。
【図4】本発明の葺設実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る試験例を示す断面図である。
【図6】本発明に係る試験例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 断熱板
1a、1b 通気溝
2 アルミ箔
3 補強ネット
4 既設屋根材
5 新屋根材
5a 隙間
6 丸笠釘
7 加熱ボックス
8 ヒーター
9 電力
10 送風ファン
Claims (4)
- 下面を建物の既設屋根材の上面の形状に係合するように凹凸部を形成し、上面を葺設する新屋根材の下面底部の形状に係合するように凹谷部を形成した断熱板であって、その上下両面を薄いアルミ箔により密着被覆し、かつ、下面の凸下部と上面の凹谷部とに通気溝を設けて、前記既設屋根材と新屋根材との間に介在させ、係合葺設してなることを特徴とするリフォーム用屋根葺き断熱材。
- 葺設する新屋根材の下面の凸下部に当接させて係合するように形成して設けた断熱板上面の凹谷部の通気溝を、複数列にして設けてなることを特徴とする請求項1記載のリフォーム用屋根葺き断熱材。
- 既設屋根材の上面の形状に係合するように形成した断熱板の下面に、補強ネットを張着してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のリフォーム用屋根葺き断熱材。
- 既設屋根材と葺設する新屋根材の形状を波形にしてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のリフォーム用屋根葺き断熱材。
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