JPH108213A - スジムラ特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板およびその製造方法 - Google Patents
スジムラ特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板およびその製造方法Info
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- JPH108213A JPH108213A JP15466896A JP15466896A JPH108213A JP H108213 A JPH108213 A JP H108213A JP 15466896 A JP15466896 A JP 15466896A JP 15466896 A JP15466896 A JP 15466896A JP H108213 A JPH108213 A JP H108213A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シャドウマスク用Fe−Ni系合金における
NiおよびMnの両方の濃度のゆらぎを抑制し、かつエ
ッチング穿孔時のスジムラの発生を解消する。 【解決手段】 Ni 30〜50%、Mn 0.01〜
0.5%、残部Feを主体とする組成を有し、Niおよ
びMnの濃度のゆらぎが、それぞれNi3%以下、Mn
10%以下であって、オーステナイト結晶粒度番号9番
以上の細粒としたシャドウマスク薄板。Niの一部は、
Co10%以下で置換可能。この薄板は、溶湯から50
℃/sec以上の凝固速度で直接ストリップに鋳造し、
圧延処理の後あるいは圧延処理の途中で750℃〜90
0℃で結晶粒度番号を9番より細粒とする処理を行なう
ことにより得る。
NiおよびMnの両方の濃度のゆらぎを抑制し、かつエ
ッチング穿孔時のスジムラの発生を解消する。 【解決手段】 Ni 30〜50%、Mn 0.01〜
0.5%、残部Feを主体とする組成を有し、Niおよ
びMnの濃度のゆらぎが、それぞれNi3%以下、Mn
10%以下であって、オーステナイト結晶粒度番号9番
以上の細粒としたシャドウマスク薄板。Niの一部は、
Co10%以下で置換可能。この薄板は、溶湯から50
℃/sec以上の凝固速度で直接ストリップに鋳造し、
圧延処理の後あるいは圧延処理の途中で750℃〜90
0℃で結晶粒度番号を9番より細粒とする処理を行なう
ことにより得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビある
いはパーソナルコンピュータ等の表示装置に使用される
シャドウマスクの製造に適するエッチング時のスジムラ
特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板およびそ
の製造方法に関するものである。
いはパーソナルコンピュータ等の表示装置に使用される
シャドウマスクの製造に適するエッチング時のスジムラ
特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビあるいはパーソナルコンピ
ュータ等の表示装置に使用されるシャドウマスク材とし
ては、従来純鉄(アルミキルド鋼)が使用されてきた
が、近年表示装置の高精細化にともない、重量%で36
%のNiを含有するFe−Ni合金のいわゆるインバー
合金がアルミキルド鋼にとって替わるようになってきて
いる。このインバー合金は、室温での熱膨張係数が純鉄
(アルミキルド鋼)に比べ極めて低く、シャドウマスク
に形成された電子ビーム透過孔の位置精度を温度に依ら
ず正確に保つことができるという利点を有するものであ
る。
ュータ等の表示装置に使用されるシャドウマスク材とし
ては、従来純鉄(アルミキルド鋼)が使用されてきた
が、近年表示装置の高精細化にともない、重量%で36
%のNiを含有するFe−Ni合金のいわゆるインバー
合金がアルミキルド鋼にとって替わるようになってきて
いる。このインバー合金は、室温での熱膨張係数が純鉄
(アルミキルド鋼)に比べ極めて低く、シャドウマスク
に形成された電子ビーム透過孔の位置精度を温度に依ら
ず正確に保つことができるという利点を有するものであ
る。
【0003】シャドウマスク材には、精密な電子ビーム
透過孔を形成するための高いエッチング性が要求され
る。最近エッチングにより電子ビーム透過孔を形成する
際に、部分的なエッチング状態の違いにより、微妙なス
ジ状ムラ(以下スジムラという)が問題となるようにな
った。こうしたスジムラを抑制する方法として、特開平
7−207415号ではMn量を、5×S(%)≦Mn
≦0.05%(S:硫黄%)に制御することにより、エ
ッチング性を向上させ、スジ状模様を低減する方法を提
案している。また、特公平7−78270号では、等軸
晶率を30%以上とし、950℃で1時間以上のソーキ
ング処理を実施し、スジムラを抑制する方法を提案して
いる。 また、特公平7−116558号では、ソーキ
ング処理によってSiの偏析率を10%以下に抑制する
ことにより、ムラの発生を防止する方法を提案してい
る。
透過孔を形成するための高いエッチング性が要求され
る。最近エッチングにより電子ビーム透過孔を形成する
際に、部分的なエッチング状態の違いにより、微妙なス
ジ状ムラ(以下スジムラという)が問題となるようにな
った。こうしたスジムラを抑制する方法として、特開平
7−207415号ではMn量を、5×S(%)≦Mn
≦0.05%(S:硫黄%)に制御することにより、エ
ッチング性を向上させ、スジ状模様を低減する方法を提
案している。また、特公平7−78270号では、等軸
晶率を30%以上とし、950℃で1時間以上のソーキ
ング処理を実施し、スジムラを抑制する方法を提案して
いる。 また、特公平7−116558号では、ソーキ
ング処理によってSiの偏析率を10%以下に抑制する
ことにより、ムラの発生を防止する方法を提案してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平7−2
07415号ならびに特公平7−116558号ではそ
れぞれMnの含有量あるいはSiの濃度偏析を抑えるこ
とにより、エッチング穿孔時のスジムラ発生を防止しよ
うとするものであるが、上述したMn量の低濃度管理
は、濃度ムラの絶対量を低減するという点では効果があ
るものの、精錬時の脱酸を困難にし、厳選された原料の
使用や真空精錬などのコスト上昇に大きく影響する作業
を余儀なくされる。また、ソーキングを行なう方法は効
果的であるが、そのままでは偏析部をなくすには、工数
がかかりすぎるという問題があった。Fe−36%Ni
インバー合金をはじめとする低熱膨張特性を有するFe
−Ni系合金はオーステナイト単相の合金であるため
に、溶湯からの凝固中に結晶粒が粗大化し易く、またこ
れに伴って合金元素ならびに不可避的不純物元素の濃度
のゆらぎを生じ易いという欠点を有している。
07415号ならびに特公平7−116558号ではそ
れぞれMnの含有量あるいはSiの濃度偏析を抑えるこ
とにより、エッチング穿孔時のスジムラ発生を防止しよ
うとするものであるが、上述したMn量の低濃度管理
は、濃度ムラの絶対量を低減するという点では効果があ
るものの、精錬時の脱酸を困難にし、厳選された原料の
使用や真空精錬などのコスト上昇に大きく影響する作業
を余儀なくされる。また、ソーキングを行なう方法は効
果的であるが、そのままでは偏析部をなくすには、工数
がかかりすぎるという問題があった。Fe−36%Ni
インバー合金をはじめとする低熱膨張特性を有するFe
−Ni系合金はオーステナイト単相の合金であるため
に、溶湯からの凝固中に結晶粒が粗大化し易く、またこ
れに伴って合金元素ならびに不可避的不純物元素の濃度
のゆらぎを生じ易いという欠点を有している。
【0005】本発明者の検討によれば、スジムラが発生
する原因としては、主要元素であるNiおよび添加また
は不純物として残留するMnの両方がスジ状に濃化して
いる部分に対応していた。そして、こうした元素の濃度
のゆらぎは、凝固時のこれらの元素の濃度のゆらぎが、
その後の熱間圧延、冷間圧延により長手方向に伸ばさ
れ、幅が0.5〜2mm程度のスジ状の濃度ゆらぎ領域
を形成していると推定した。本発明の目的は、Fe−N
i系合金におけるNiおよびMnの両方の濃度のゆらぎ
を低減し、さらに確実にエッチング穿孔時のスジムラの
発生を解消したシャドウマスク薄板ならびにその製造方
法を提供することである。
する原因としては、主要元素であるNiおよび添加また
は不純物として残留するMnの両方がスジ状に濃化して
いる部分に対応していた。そして、こうした元素の濃度
のゆらぎは、凝固時のこれらの元素の濃度のゆらぎが、
その後の熱間圧延、冷間圧延により長手方向に伸ばさ
れ、幅が0.5〜2mm程度のスジ状の濃度ゆらぎ領域
を形成していると推定した。本発明の目的は、Fe−N
i系合金におけるNiおよびMnの両方の濃度のゆらぎ
を低減し、さらに確実にエッチング穿孔時のスジムラの
発生を解消したシャドウマスク薄板ならびにその製造方
法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述したように本発明者
等は、Fe−Ni系合金のスジムラ特性を改善するため
に、NiならびにMnの濃度のゆらぎとスジムラの発生
との関係に着目して検討を行なった。本発明者等は、こ
うしたスジムラの発生を抑制するには、まず、NiとM
nの濃度のゆらぎを極めて低いレベルに抑えるととも
に、さらに圧延工程に750〜900℃という比較的低
温域の焼鈍処理により組織におけるオーステナイト結晶
粒度番号を9番以上の細粒とすれば良いことを見いだし
本発明に到達した。すなわち、エッチングの極めて微妙
な違いにより初めて出現し、視覚により判断されるスジ
ムラの発生を抑えるには、凝固速度を速めNiとMnの
ゆらぎを極力抑えるだけでは十分ではなく、NiとMn
のゆらぎを極力低減してさらに組織における粒界をでき
るだけ増やすことによって初めて、スジムラを消失でき
るものである。
等は、Fe−Ni系合金のスジムラ特性を改善するため
に、NiならびにMnの濃度のゆらぎとスジムラの発生
との関係に着目して検討を行なった。本発明者等は、こ
うしたスジムラの発生を抑制するには、まず、NiとM
nの濃度のゆらぎを極めて低いレベルに抑えるととも
に、さらに圧延工程に750〜900℃という比較的低
温域の焼鈍処理により組織におけるオーステナイト結晶
粒度番号を9番以上の細粒とすれば良いことを見いだし
本発明に到達した。すなわち、エッチングの極めて微妙
な違いにより初めて出現し、視覚により判断されるスジ
ムラの発生を抑えるには、凝固速度を速めNiとMnの
ゆらぎを極力抑えるだけでは十分ではなく、NiとMn
のゆらぎを極力低減してさらに組織における粒界をでき
るだけ増やすことによって初めて、スジムラを消失でき
るものである。
【0007】すなわち、本発明は、Ni 30〜50
%、Mn 0.01〜0.5%、残部Feを主体とする
組成を有し、薄板の圧延幅方向上の10mmの間隔で検
出されるNiおよびMnの濃度のゆらぎが、それぞれの
ベースライン濃度に対してそれぞれNi3%以下、Mn
10%以下であって、組織における結晶粒は、オーステ
ナイト結晶粒度番号9番以上の細粒であるスジムラ特性
に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板である。本発
明においては、Niの一部を、Co10%以下で置換し
ても良い。
%、Mn 0.01〜0.5%、残部Feを主体とする
組成を有し、薄板の圧延幅方向上の10mmの間隔で検
出されるNiおよびMnの濃度のゆらぎが、それぞれの
ベースライン濃度に対してそれぞれNi3%以下、Mn
10%以下であって、組織における結晶粒は、オーステ
ナイト結晶粒度番号9番以上の細粒であるスジムラ特性
に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板である。本発
明においては、Niの一部を、Co10%以下で置換し
ても良い。
【0008】本発明において、NiおよびMnの濃度の
ゆらぎを上述したレベル以下に抑えるためには、その具
体的な方法として薄板連続鋳造法を適用して50℃/s
ec以上の凝固速度で、凝固進行中に表面から内部にか
けての冷却をできるだけ速やかに行なうことが有効であ
る。すなわち、表面から中心までの凝固距離を短くし
て、表面から内部にかけての温度勾配を従来の造塊法よ
りも著しく大きく与えることが有効であることを見いだ
した。また、上述したように、NiとMnの濃度のゆら
ぎを低減した上で、圧延工程に750〜900℃という
比較的低温域の焼鈍処理により組織におけるオーステナ
イト結晶粒度番号を9番以上の細粒とする処理を行うこ
とが必要である。
ゆらぎを上述したレベル以下に抑えるためには、その具
体的な方法として薄板連続鋳造法を適用して50℃/s
ec以上の凝固速度で、凝固進行中に表面から内部にか
けての冷却をできるだけ速やかに行なうことが有効であ
る。すなわち、表面から中心までの凝固距離を短くし
て、表面から内部にかけての温度勾配を従来の造塊法よ
りも著しく大きく与えることが有効であることを見いだ
した。また、上述したように、NiとMnの濃度のゆら
ぎを低減した上で、圧延工程に750〜900℃という
比較的低温域の焼鈍処理により組織におけるオーステナ
イト結晶粒度番号を9番以上の細粒とする処理を行うこ
とが必要である。
【0009】すなわち、本発明の製造方法はNi 30
〜50%、残部Feを主体とする組成を有するか、また
は前記Niの一部をCo 10%以下で置換した組成を
有するFe−Ni系合金溶湯をロール対間を通して50
℃/sec以上の凝固速度で板厚10mm以下のストリ
ップに鋳造し、その後ストリップを圧延処理により所定
の板厚を得るものであって、圧延処理後あるいは途中で
750℃〜900℃でオーステナイト結晶粒度番号9番
よりも細粒に調整するスジムラ抑制焼鈍処理を行うスジ
ムラ特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板の製
造方法である。なお、上述した製造方法の工程に加え
て、最終冷間圧延後に500〜750℃の温度範囲にお
いて歪取り焼鈍を行なっても良い。
〜50%、残部Feを主体とする組成を有するか、また
は前記Niの一部をCo 10%以下で置換した組成を
有するFe−Ni系合金溶湯をロール対間を通して50
℃/sec以上の凝固速度で板厚10mm以下のストリ
ップに鋳造し、その後ストリップを圧延処理により所定
の板厚を得るものであって、圧延処理後あるいは途中で
750℃〜900℃でオーステナイト結晶粒度番号9番
よりも細粒に調整するスジムラ抑制焼鈍処理を行うスジ
ムラ特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板の製
造方法である。なお、上述した製造方法の工程に加え
て、最終冷間圧延後に500〜750℃の温度範囲にお
いて歪取り焼鈍を行なっても良い。
【0010】
【発明の実施の態様】本発明おける重要な特徴は、薄板
の圧延幅方向上の10mmの間隔で検出されるNiおよ
びMnの濃度のゆらぎをそれぞれのベースライン濃度に
対してそれぞれNi3%以下、Mn10%以下に抑制す
るために、50℃/sec以上の凝固速度を満足する板
厚10mm以下の連続鋳造法を適用すると共に、その後
の圧延工程に750〜900℃という比較的低温域の焼
鈍処理により組織におけるオーステナイト結晶粒度番号
を9番以上の細粒とする処理を組み合わせた点にある。
本発明が対象とするスジムラ特性の大幅な改良のために
は、ストリップ鋳造のみの手段では不十分である。すな
わち本発明は、ストリップの鋳造でNiとMnの濃度の
ゆらぎを大きく低減した状態で圧延を行ない、組織が微
細で均一に分布した状態で、比較的低温度域(750〜
900℃、望ましくは750〜850℃)で焼鈍を行な
うと、オーステナイト結晶粒度番号が9番以上の均一な
細粒にすることができることを見出したものである。
の圧延幅方向上の10mmの間隔で検出されるNiおよ
びMnの濃度のゆらぎをそれぞれのベースライン濃度に
対してそれぞれNi3%以下、Mn10%以下に抑制す
るために、50℃/sec以上の凝固速度を満足する板
厚10mm以下の連続鋳造法を適用すると共に、その後
の圧延工程に750〜900℃という比較的低温域の焼
鈍処理により組織におけるオーステナイト結晶粒度番号
を9番以上の細粒とする処理を組み合わせた点にある。
本発明が対象とするスジムラ特性の大幅な改良のために
は、ストリップ鋳造のみの手段では不十分である。すな
わち本発明は、ストリップの鋳造でNiとMnの濃度の
ゆらぎを大きく低減した状態で圧延を行ない、組織が微
細で均一に分布した状態で、比較的低温度域(750〜
900℃、望ましくは750〜850℃)で焼鈍を行な
うと、オーステナイト結晶粒度番号が9番以上の均一な
細粒にすることができることを見出したものである。
【0011】ストリップ鋳造でない鋼塊から開始された
従来の圧延材を用いると、鋼塊時の偏析の影響が表わ
れ、低温域での焼鈍を行なっても必ずしも均一な微細結
晶粒に揃えることができず、スジムラとして出現する。
一方、ストリップ鋳造を行なって、せっかくNiやMn
の濃度のゆらぎをコントロールしても圧延工程の段階で
900℃を越えるような焼鈍を行なうと、オーステナイ
ト結晶粒度は粗大化したり、圧延時の応力のムラにより
結晶粒度の不均一化を生じて結局スジムラとして出現す
るのである。
従来の圧延材を用いると、鋼塊時の偏析の影響が表わ
れ、低温域での焼鈍を行なっても必ずしも均一な微細結
晶粒に揃えることができず、スジムラとして出現する。
一方、ストリップ鋳造を行なって、せっかくNiやMn
の濃度のゆらぎをコントロールしても圧延工程の段階で
900℃を越えるような焼鈍を行なうと、オーステナイ
ト結晶粒度は粗大化したり、圧延時の応力のムラにより
結晶粒度の不均一化を生じて結局スジムラとして出現す
るのである。
【0012】すなわち、本発明の製造方法では、凝固と
圧延時の焼鈍という重要な工程間の特定の組合せのみに
おいて、スジムラが大きく低減するのである。10mm
以下の板厚を直接得る連続鋳造法は、表面から中心まで
の凝固距離を短くでき、板厚中心部の冷却速度を高める
のに都合が良い。ここで、板厚10mmを上限としたの
は、10mmを越える板厚に連続鋳造しても表面から中
心までの凝固距離が長くなり、NiおよびMnの濃度の
ゆらぎを十分抑制することができなくなるためである。
なお、本発明でいうベースライン濃度とは、X線マイク
ロアナライザーによるNiおよびMnのライン分析を行
って確認される正常部の濃度である。また、本発明にお
いて、濃度ゆらぎを薄板の圧延幅方向上と規定したの
は、スジムラは、圧延の長手方向に延長して存在するも
のであり、スジムラを検出するの都合が良いためであ
る。
圧延時の焼鈍という重要な工程間の特定の組合せのみに
おいて、スジムラが大きく低減するのである。10mm
以下の板厚を直接得る連続鋳造法は、表面から中心まで
の凝固距離を短くでき、板厚中心部の冷却速度を高める
のに都合が良い。ここで、板厚10mmを上限としたの
は、10mmを越える板厚に連続鋳造しても表面から中
心までの凝固距離が長くなり、NiおよびMnの濃度の
ゆらぎを十分抑制することができなくなるためである。
なお、本発明でいうベースライン濃度とは、X線マイク
ロアナライザーによるNiおよびMnのライン分析を行
って確認される正常部の濃度である。また、本発明にお
いて、濃度ゆらぎを薄板の圧延幅方向上と規定したの
は、スジムラは、圧延の長手方向に延長して存在するも
のであり、スジムラを検出するの都合が良いためであ
る。
【0013】また、本発明の重要な他の要部である圧延
工程については、圧処理後あるいは途中で750℃〜9
00℃でオーステナイト結晶粒度番号9番よりも細粒に
調整するスジムラ抑制焼鈍処理を施すことである。軟化
が可能であり、かつスジムラの発生を防止できる温度と
して750〜900℃の温度範囲を設定した。より望ま
しくは、750℃〜850℃である。この条件により、
オーステナイト結晶粒度番号9以上の細粒とする。結晶
粒を細粒化すると、結晶粒界が増えて、結晶粒界のエッ
チング形態への影響が大きくなり、NiとMnの濃度の
ゆらぎによる個々の結晶粒の成分の違いによる差が強調
されなくなり、本発明の場合には、元々NiとMnの濃
度のゆらぎが小さい素材を使用することの相乗効果とし
てスジムラの発生を著しく抑制できるのである。
工程については、圧処理後あるいは途中で750℃〜9
00℃でオーステナイト結晶粒度番号9番よりも細粒に
調整するスジムラ抑制焼鈍処理を施すことである。軟化
が可能であり、かつスジムラの発生を防止できる温度と
して750〜900℃の温度範囲を設定した。より望ま
しくは、750℃〜850℃である。この条件により、
オーステナイト結晶粒度番号9以上の細粒とする。結晶
粒を細粒化すると、結晶粒界が増えて、結晶粒界のエッ
チング形態への影響が大きくなり、NiとMnの濃度の
ゆらぎによる個々の結晶粒の成分の違いによる差が強調
されなくなり、本発明の場合には、元々NiとMnの濃
度のゆらぎが小さい素材を使用することの相乗効果とし
てスジムラの発生を著しく抑制できるのである。
【0014】なお、冷間圧延を適用する際の加工歪は、
焼鈍における原子の拡散を助長し、少なからずNiおよ
びMnの濃度のゆらぎを低減させる効果を有しており、
少なくとも1回以上実施して、最終板厚とすることが望
ましい。より望ましくは2回以上である。また、本発明
においては、上述の冷間加工工程の後に、500〜75
0℃の温度範囲において歪取り焼鈍を行なうことができ
る。ここで、500〜750℃としたのは、再結晶が起
こらずシャドウマスク薄板としてのハンドリングに耐え
られるビッカース硬さ HV160以上を確保しつつ、
歪の除去に有効な範囲として特定したものである。
焼鈍における原子の拡散を助長し、少なからずNiおよ
びMnの濃度のゆらぎを低減させる効果を有しており、
少なくとも1回以上実施して、最終板厚とすることが望
ましい。より望ましくは2回以上である。また、本発明
においては、上述の冷間加工工程の後に、500〜75
0℃の温度範囲において歪取り焼鈍を行なうことができ
る。ここで、500〜750℃としたのは、再結晶が起
こらずシャドウマスク薄板としてのハンドリングに耐え
られるビッカース硬さ HV160以上を確保しつつ、
歪の除去に有効な範囲として特定したものである。
【0015】本発明におけるFe−Ni系シャドウマス
ク薄板は、面心立方格子を有することができ、Fe−N
i系合金薄板の特徴である低熱膨張特性を満足する範囲
としてNi30〜50%に規定したものである。すなわ
ち、Fe−Niの二元系では、Niが30%未満では低
熱膨張特性が得られる面心立方格子の組織を得ることが
できない。また、Niが50%を越えると熱膨張係数が
大きくなり、低熱膨張特性が得られないためである。本
発明においては、NiとMnがスジ状に共に濃化して発
生するスジムラを防止することを特徴の一つとしてい
る、Niは主要元素であり、Mnのように原料の精選や
精錬によって低減する対象にはならない。そのため、本
発明においては、NiとMnが共に濃化するのを防止す
る手法として、連続鋳造法を適用して50℃/sec以
上の凝固速度を適用したものである。
ク薄板は、面心立方格子を有することができ、Fe−N
i系合金薄板の特徴である低熱膨張特性を満足する範囲
としてNi30〜50%に規定したものである。すなわ
ち、Fe−Niの二元系では、Niが30%未満では低
熱膨張特性が得られる面心立方格子の組織を得ることが
できない。また、Niが50%を越えると熱膨張係数が
大きくなり、低熱膨張特性が得られないためである。本
発明においては、NiとMnがスジ状に共に濃化して発
生するスジムラを防止することを特徴の一つとしてい
る、Niは主要元素であり、Mnのように原料の精選や
精錬によって低減する対象にはならない。そのため、本
発明においては、NiとMnが共に濃化するのを防止す
る手法として、連続鋳造法を適用して50℃/sec以
上の凝固速度を適用したものである。
【0016】また、本発明で規定するMnは、上述した
ようにスジムラの原因となる元素であるが、脱酸元素と
して添加するかもしくは不可避的不純物として、Fe−
Ni系の合金中に存在するものである。Mn0.01〜
0.5%に規定したのは、0.01%未満とするには、
精錬コストがかかりすぎ、0.5%を超えると、熱膨張
係数が大きくなるとともに、曲げ加工性を劣化するため
である。
ようにスジムラの原因となる元素であるが、脱酸元素と
して添加するかもしくは不可避的不純物として、Fe−
Ni系の合金中に存在するものである。Mn0.01〜
0.5%に規定したのは、0.01%未満とするには、
精錬コストがかかりすぎ、0.5%を超えると、熱膨張
係数が大きくなるとともに、曲げ加工性を劣化するため
である。
【0017】また、本発明の特徴とするFe−Ni系合
金には、NiとFe以外に主に製鋼上の点から添加され
るか、不可避的に存在するSiあるいはAlを含有して
いても良い。これらは多すぎるとエッチング性を害する
介在物を形成するため、それぞれ0.5%以下とするこ
とが望ましい。また、CoはNiと同様に面心立方格子
の組織を安定化させる作用を有し、熱膨張特性を変化さ
せることができるため、置換可能である。しかし、高価
であることならびに100℃までの熱膨張が小さい点か
ら、最大でも10%とすることが望ましい。なお、本発
明においては、面心立方格子としての特性を維持する範
囲内で、他の元素を添加することができる。例えば、強
度を高める元素としてCr,Ti,V,Nb,Mo等を
選択的にそれぞれ3〜5%以下の範囲で添加してもよ
い。
金には、NiとFe以外に主に製鋼上の点から添加され
るか、不可避的に存在するSiあるいはAlを含有して
いても良い。これらは多すぎるとエッチング性を害する
介在物を形成するため、それぞれ0.5%以下とするこ
とが望ましい。また、CoはNiと同様に面心立方格子
の組織を安定化させる作用を有し、熱膨張特性を変化さ
せることができるため、置換可能である。しかし、高価
であることならびに100℃までの熱膨張が小さい点か
ら、最大でも10%とすることが望ましい。なお、本発
明においては、面心立方格子としての特性を維持する範
囲内で、他の元素を添加することができる。例えば、強
度を高める元素としてCr,Ti,V,Nb,Mo等を
選択的にそれぞれ3〜5%以下の範囲で添加してもよ
い。
【0018】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき説明する。表
1に示す化学成分を有するFe−36%Ni合金、Fe
−31%Ni−5%Co合金、Fe−42%Ni合金の
溶湯を準備し、図1に示す双ロール(ロール対)3と、
溶湯1を保持する坩堝2を有する連続鋳造装置に導入
し、ロール3の間隙を調整して板厚7,5および3mm
のストリップの鋳片4および板厚が30mmの比較例の
スラブ状の鋳片4を作製した。各鋳片の凝固速度は、鋳
片4の断面を観察して2次デンドライト・アームスペー
シングを測定し、凝固速度を実測したサンプルの2次デ
ンドライト・アームスペーシングに基づいて、凝固速度
を評価した。結果を表2に示す。
1に示す化学成分を有するFe−36%Ni合金、Fe
−31%Ni−5%Co合金、Fe−42%Ni合金の
溶湯を準備し、図1に示す双ロール(ロール対)3と、
溶湯1を保持する坩堝2を有する連続鋳造装置に導入
し、ロール3の間隙を調整して板厚7,5および3mm
のストリップの鋳片4および板厚が30mmの比較例の
スラブ状の鋳片4を作製した。各鋳片の凝固速度は、鋳
片4の断面を観察して2次デンドライト・アームスペー
シングを測定し、凝固速度を実測したサンプルの2次デ
ンドライト・アームスペーシングに基づいて、凝固速度
を評価した。結果を表2に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】得られた鋳片に対して、表1に示す圧下率
(%)および温度(℃)を適用して、第1冷間圧延(R
1)−第1焼鈍(A1)−第2冷間圧延(R2)−第2
焼鈍(A2)−最終冷間圧延(Rf)−歪取焼鈍を施
し、最終板厚0.15mmのシャドウマスク素材を得
た。ここでは、Rf前の焼鈍をスジムラ抑制焼鈍処理と
している。表中”−”は、その処理を実施しないことを
示すものである。また、比較例として、最終冷間圧延前
の焼鈍温度を1000℃として、結晶粒を大きくしたシ
ャドウマスク素材を作製した。また、比較例として製造
した30mmの板厚のスラブ状の鋳片に対しては、10
80℃の温度で熱間圧延を行ない、板厚3mmのホット
ストリップとしたものを、実施例と同様に表2に示す工
程で最終板厚0.15mmのシャドウマスク素材とし
た。なお、歪取り焼鈍を適用する場合の条件は、650
℃にて3分間である。
(%)および温度(℃)を適用して、第1冷間圧延(R
1)−第1焼鈍(A1)−第2冷間圧延(R2)−第2
焼鈍(A2)−最終冷間圧延(Rf)−歪取焼鈍を施
し、最終板厚0.15mmのシャドウマスク素材を得
た。ここでは、Rf前の焼鈍をスジムラ抑制焼鈍処理と
している。表中”−”は、その処理を実施しないことを
示すものである。また、比較例として、最終冷間圧延前
の焼鈍温度を1000℃として、結晶粒を大きくしたシ
ャドウマスク素材を作製した。また、比較例として製造
した30mmの板厚のスラブ状の鋳片に対しては、10
80℃の温度で熱間圧延を行ない、板厚3mmのホット
ストリップとしたものを、実施例と同様に表2に示す工
程で最終板厚0.15mmのシャドウマスク素材とし
た。なお、歪取り焼鈍を適用する場合の条件は、650
℃にて3分間である。
【0022】このようにして作製した板厚0.15mm
のサンプルにおいて、電子顕微鏡により、オーステナイ
ト結晶粒度番号(G.S.番号と記す)を評価し、また
X線マイクロアナライザーにより、10mmのライン分
析を行い、NiおよびMnのベースライン濃度ならびに
NiおよびMnの濃度変位を求めた。そして、次式によ
りNiおよびMnの濃度ゆらぎを評価した。 濃度変位量=濃化部の濃度−ベースライン濃度 濃度ゆらぎ%=(濃度変位量/ベースライン濃度)×1
00
のサンプルにおいて、電子顕微鏡により、オーステナイ
ト結晶粒度番号(G.S.番号と記す)を評価し、また
X線マイクロアナライザーにより、10mmのライン分
析を行い、NiおよびMnのベースライン濃度ならびに
NiおよびMnの濃度変位を求めた。そして、次式によ
りNiおよびMnの濃度ゆらぎを評価した。 濃度変位量=濃化部の濃度−ベースライン濃度 濃度ゆらぎ%=(濃度変位量/ベースライン濃度)×1
00
【0023】図2にNi X線マイクロアナライザーに
よる圧延幅方向のライン分析の典型例を示す。図2に示
すようにX線マイクロアナライザーによる分析値のベー
スラインから最大変位を示す部分を特定し、濃化部濃度
とした。また、図3に示すように0.15mmの板
(a)を、塩化第二鉄により板厚の3分の1をエッチン
グにより除去し(b)として、この除去した表面におい
て、図4に示す圧延方向に延長したスジムラ6が目視に
より確認できるかどうかを確認した。なお、図4で確認
されるスジムラは、図2に示す如く確認されるNiおよ
びMnの濃化部分に一致している。これらの結果をまと
めて表2に示す。
よる圧延幅方向のライン分析の典型例を示す。図2に示
すようにX線マイクロアナライザーによる分析値のベー
スラインから最大変位を示す部分を特定し、濃化部濃度
とした。また、図3に示すように0.15mmの板
(a)を、塩化第二鉄により板厚の3分の1をエッチン
グにより除去し(b)として、この除去した表面におい
て、図4に示す圧延方向に延長したスジムラ6が目視に
より確認できるかどうかを確認した。なお、図4で確認
されるスジムラは、図2に示す如く確認されるNiおよ
びMnの濃化部分に一致している。これらの結果をまと
めて表2に示す。
【0024】表1から明らかなように、本発明で規定す
る50℃/sec以上の冷却速度を確保した連続鋳造法
を適用する本発明の試料は、NiおよびMnの濃度のゆ
らぎがそれぞれNi 平均濃度の3%以下、Mn 平均濃
度の10%以下を満足し、また目視によるスジムラのな
いシャドウマスク素材が得られたことがわかる。一方、
冷却速度が50℃/secに満たない比較例では、熱間
圧延を適用するにも係わらず、NiおよびMnともに本
発明に比べて大きな濃度ゆらぎが確認された。そして、
目視によってスジムラが確認され、シャドウマスク素材
としては不良品となった。また、冷却速度を速めても、
焼鈍温度が高く結晶粒度番号が小さい、すなわち粗大な
結晶粒を有する組織では、スジムラが確認され好ましく
ないことがわかる。
る50℃/sec以上の冷却速度を確保した連続鋳造法
を適用する本発明の試料は、NiおよびMnの濃度のゆ
らぎがそれぞれNi 平均濃度の3%以下、Mn 平均濃
度の10%以下を満足し、また目視によるスジムラのな
いシャドウマスク素材が得られたことがわかる。一方、
冷却速度が50℃/secに満たない比較例では、熱間
圧延を適用するにも係わらず、NiおよびMnともに本
発明に比べて大きな濃度ゆらぎが確認された。そして、
目視によってスジムラが確認され、シャドウマスク素材
としては不良品となった。また、冷却速度を速めても、
焼鈍温度が高く結晶粒度番号が小さい、すなわち粗大な
結晶粒を有する組織では、スジムラが確認され好ましく
ないことがわかる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、シャドウマスクのエッ
チングによる穿孔時に、スジムラを解消することが可能
となり、シャドウマスクの高品質の確保はもちろんであ
るが、歩留の向上、製造工数の削減等の多大な効果をも
たらし、今後益々高精度化することが予想されるシャド
ウマスク材にとって極めて有効である。
チングによる穿孔時に、スジムラを解消することが可能
となり、シャドウマスクの高品質の確保はもちろんであ
るが、歩留の向上、製造工数の削減等の多大な効果をも
たらし、今後益々高精度化することが予想されるシャド
ウマスク材にとって極めて有効である。
【図1】連続鋳造装置の概要を示す図である
【図2】スジムラ部分のNiのライン分析例を示す図で
ある。
ある。
【図3】スジムラ評価法を示す図である。
【図4】スジムラの発生形態を説明する図である。
フロントページの続き (72)発明者 御沓 幸吉 埼玉県熊谷市三ヶ尻6010番地 日立金属株 式会社生産システム研究所内 (72)発明者 萩原 弘之 埼玉県熊谷市三ヶ尻6010番地 日立金属株 式会社生産システム研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 Ni 30〜50%、Mn 0.01〜
0.5%、残部Feを主体とする組成を有し、薄板の圧
延幅方向上の10mmの間隔で検出されるNiおよびM
nの濃度のゆらぎが、それぞれのベースライン濃度に対
してそれぞれNi3%以下、Mn10%以下であって、
組織における結晶粒は、オーステナイト結晶粒度番号9
番以上の細粒であることを特徴とするスジムラ特性に優
れたFe−Ni系シャドウマスク薄板。 - 【請求項2】 Niの一部を、Co 10%以下で置換
したことを特徴とする請求項1に記載のスジムラ特性に
優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板。 - 【請求項3】 Ni 30〜50%、残部Feを主体と
する組成を有するか、または前記Niの一部をCo 1
0%以下で置換した組成を有するFe−Ni系合金溶湯
をロール対間を通して50℃/sec以上の凝固速度で
板厚10mm以下のストリップに鋳造し、その後ストリ
ップを圧延処理により所定の板厚を得るものであって、
圧延処理後あるいは圧延の途中で750℃〜900℃で
オーステナイト結晶粒度番号9番よりも細粒に調整する
スジムラ抑制焼鈍処理を行うことを特徴とするスジムラ
特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15466896A JP3363705B2 (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | スジムラ特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15466896A JP3363705B2 (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | スジムラ特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH108213A true JPH108213A (ja) | 1998-01-13 |
JP3363705B2 JP3363705B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=15589294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15466896A Expired - Fee Related JP3363705B2 (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | スジムラ特性に優れたFe−Ni系シャドウマスク薄板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3363705B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000044514A1 (fr) * | 1999-01-28 | 2000-08-03 | Toyo Kohan Co., Ltd. | PROCEDE DE PRODUCTION POUR MATERIAU EN ALLIAGE Fe-Ni DESTINE A UN MASQUE PERFORE, MASQUE PERFORE A BASE DE CE MATERIAU ET TUBE D'IMAGES EN COULEUR |
WO2001023631A1 (fr) * | 1999-09-29 | 2001-04-05 | Nippon Mining & Metals Co., Ltd. | ALLIAGE Fe-Ni POUR MASQUE PERFORE ET PROCEDE DE PRODUCTION CORRESPONDANT |
US6777794B2 (en) | 2001-01-04 | 2004-08-17 | Renesas Technology Corp. | Circuit mounting method, circuit mounted board, and semiconductor device |
-
1996
- 1996-06-14 JP JP15466896A patent/JP3363705B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000044514A1 (fr) * | 1999-01-28 | 2000-08-03 | Toyo Kohan Co., Ltd. | PROCEDE DE PRODUCTION POUR MATERIAU EN ALLIAGE Fe-Ni DESTINE A UN MASQUE PERFORE, MASQUE PERFORE A BASE DE CE MATERIAU ET TUBE D'IMAGES EN COULEUR |
WO2001023631A1 (fr) * | 1999-09-29 | 2001-04-05 | Nippon Mining & Metals Co., Ltd. | ALLIAGE Fe-Ni POUR MASQUE PERFORE ET PROCEDE DE PRODUCTION CORRESPONDANT |
JP2001098345A (ja) * | 1999-09-29 | 2001-04-10 | Nippon Mining & Metals Co Ltd | シャドウマスク用Fe−Ni系合金及びその製造方法 |
US6777794B2 (en) | 2001-01-04 | 2004-08-17 | Renesas Technology Corp. | Circuit mounting method, circuit mounted board, and semiconductor device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3363705B2 (ja) | 2003-01-08 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |