JPH10816A - 色変換方法 - Google Patents

色変換方法

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JPH10816A
JPH10816A JP8154584A JP15458496A JPH10816A JP H10816 A JPH10816 A JP H10816A JP 8154584 A JP8154584 A JP 8154584A JP 15458496 A JP15458496 A JP 15458496A JP H10816 A JPH10816 A JP H10816A
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JP
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color
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color data
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JP8154584A
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English (en)
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Akihito Okubo
彰人 大久保
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】4変数の中の1変数を任意に設定し、3変数か
らなる第1表色系のデータを4変数からなる第2表色系
のデータに変換することができる色変換方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】色データCMYKに基づくカラーチャート
を測色計20により測色し、刺激値データ算出部22で
刺激値データXYZを求めた後、順変換テーブル生成部
24において、前記色データCMYKを前記刺激値デー
タXYZに変換する順変換テーブルを作成する。次い
で、色データKを最大値Kmaxから順に減少させなが
ら、第1逆変換テーブル生成部26において、前記順変
換テーブルを用いて刺激値データXYZを色再現可能な
色データCMYKsolに変換する第1逆変換テーブル
を求める。その後、色データKsolよりも小さい値か
らなる任意の色データKを設定し、その値を増加させな
がら、第2逆変換テーブル生成部28において、刺激値
データXYZを色再現可能な色データCMYKに変換す
る第2逆変換テーブルを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3変数からなる第
1表色系のデータを4変数からなる第2表色系のデータ
に変換する色変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラープリンタ等の画像出力装置を用い
てカラー画像を作成する場合、例えば、C、M、Yに係
る色データ(以下、必要に応じて色データCMYと記
す。)を操作することで、所望の色を有したカラー画像
を実現することが可能である。しかしながら、前記色デ
ータCMYは、画像出力装置の出力特性に依存するた
め、特性の異なる外部装置から供給された色データCM
Yは、前記出力特性を考慮して色変換処理を行う必要が
ある。
【0003】そこで、当該画像出力装置を用いて色デー
タCMYに基づく異なる複数のカラーパッチを作成し、
前記カラーパッチを測色することにより、例えば、前記
カラーパッチの既知の色データCMYを画像出力装置に
依存しないX、Y、Zからなる刺激値データ(以下、必
要に応じて刺激値データXYZと記す。)に変換する変
換関係(この変換関係を「順変換関係」という。)を
得、次いで、前記順変換関係から、刺激値データXYZ
を色データCMYに変換する変換関係(この変換関係を
「逆変換関係」という。)を求め、この逆変換関係を用
いて前記色変換処理を行うようにした方法がある。
【0004】ところで、カラープリンタ等においては、
3変数からなる色データCMYだけでは、所望の色合い
を十分に表現することができない場合がある。そのた
め、通常は、C、M、Yの色データにKの色データを適
宜加えることにより、4変数からなる色データ(以下、
必要に応じて色データCMYKと記す。)に基づいてカ
ラー画像を形成するようにしている。すなわち、色デー
タKを網%データとして0%、50%、100%とした
場合の各色再現域は、色データKの増加に伴って明度L
* の範囲および彩度C* の範囲が小さくなり、図11に
示すように、夫々、色再現域CMY(K=0)、CMY
(K=50)、CMY(K=100)となる。従って、
色データKを適宜加えることで、前記色再現域CMY
(K=0)〜CMY(K=100)の和集合で表される
範囲の色を表現することができ、結果的に色再現域を拡
大することができる。
【0005】ここで、色データCMYと刺激値データX
YZとは、3変数同士であるため、前記逆変換関係とし
て唯一の解を得ることができるが、色データCMYKと
刺激値データXYZとは、4変数と3変数と関係である
ため、一意に解を求めることができない。
【0006】この問題を解決するために、特開平3−1
58071号公報に開示された従来技術では、色データ
CMYと色データKとの関係式を予め設定しておき、前
記関係式に基づく色データCMYKによって得られる再
現色の刺激値データXYZと前記色データCMYとの関
係を求め、これから刺激値データXYZに対する色デー
タCMYKの関係を導くようにしている。
【0007】前記の方法では、変換関係を3変数同士の
問題に帰着させて処理しているため、唯一の解を得るこ
とができる。しかしながら、色データCMYと色データ
Kとの関係が関係式によって固定されているため、色デ
ータCMYKで表現可能な全ての色再現域を必ずしも利
用できるものではない。
【0008】また、日本写真学会誌56巻2号112頁
「4色プリンタの測色的色調整」に開示された従来技術
では、色データCMYKを用いてカラーパッチを作成し
てその測色データを求め、前記色データCMYおよび前
記測色データの各3次元空間を夫々小三角錐に分割し、
対応する三角錐に含まれるデータを線形演算すること
で、前記測色データに対する色データCMYの関係を求
めるようにしている。そして、前記色データCMYが求
まらない場合には、色データKの値を順に変え、色デー
タCMYが求まった時点での色データCMYKを当該測
色データに対する色データに設定している。しかしなが
ら、この方法は、任意の色データKに対する測色データ
の関係を求めているものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の不具
合を解消するためになされたもので、4変数からなる第
2表色系のデータにより広範囲の色再現域を得ることが
でき、また、前記4変数の中の1変数を任意に設定し、
3変数からなる第1表色系のデータを4変数からなる第
2表色系のデータに変換することができる色変換方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、第2表色系
を構成する4変数の既知のデータに対する第1表色系の
3変数のデータの関係を順変換関係として求めた後、前
記4変数のデータの1つを固定して3変数間の関係に帰
着させ、前記順変換関係の逆の関係である逆変換関係を
求める。この場合、前記逆変換関係から得られる第2表
色系のデータが所定の範囲のデータ、例えば、色として
実現することができるデータとならないことがある。そ
れは、固定された1変数のデータの設定が不適切だから
である。そこで、前記1変数のデータを他の異なる所定
値に変更し、再度逆変換関係を求める。この作業を繰り
返すことにより、解を有する逆変換関係を得ることがで
きる。
【0011】なお、前記のようにして求めた3変数から
4変数を得ることのできる逆変換関係は、任意の1変数
のデータを含む3変数、4変数間の変換関係とならない
場合がある。そこで、前記1変数のデータを所望の1変
数のデータとして新たに設定し、前記の処理を繰り返
す。この際、新たに設定した1変数のデータを、解の求
まっている前記1変数のデータに近づけるように順次変
えて処理することにより、所望の1変数のデータあるい
はそれに最も近い1変数のデータを有した3変数、4変
数間の逆変換関係を確実に求めることができる。
【0012】より具体的には、前記のようにして求めら
れた逆変換関係を用いて、刺激値データXYZを所望の
量からなる色データKを含む色データCMYKに変換
し、前記色データCMYKから4色画像を形成すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本実施形態の色変換方法
によって作成された逆変換テーブル(逆変換関係)が適
用される画像出力装置の構成ブロックを示す。この画像
出力装置は、C、M、Y、Kの4変数の色データからな
る画像データに基づいてカラー画像を記録する装置であ
り、例えば、カラー原稿を読み取り、R、G、Bの3変
数の色データ(以下、必要に応じて色データRGBと記
す。)を生成し、あるいは、外部装置から供給される色
データRGBを受信する画像入力部10と、前記画像入
力部10からの色データRGBを、例えば、CRT、写
真、印刷物等の色予測処理を施すため、当該画像出力装
置の出力特性に依存しない共通色空間の刺激値データX
YZに変換する共通色空間変換部12と、前記刺激値デ
ータXYZに対して所望の画像処理を施す画像処理部1
4と、処理された3変数の前記刺激値データXYZを、
後述する変換テーブル作成装置において求めた逆変換テ
ーブルを用いて当該画像出力装置の固有の色データCM
YKに変換する色変換部16と、前記色データCMYK
に基づく画像を出力する画像出力部18とを備える。
【0014】なお、本実施形態では、色データCMYK
と刺激値データXYZとの間での変換処理について説明
するが、色データCMYKとL* * * 表色系、L*
** 表色系、RGB表色系等との間での変換処理に
も同様にして適用することができることは勿論である。
【0015】図2は、図1に示す画像出力装置における
色変換部16に設定される逆変換テーブルを作成する変
換テーブル作成装置の構成ブロックを示す。変換テーブ
ル作成装置は、既知の色データCMYKから作成された
CMYKカラーチャートを測色する測色計20と、前記
測色計20からの信号に基づいて前記各CMYKカラー
チャートの刺激値データXYZを算出する刺激値データ
算出部22と、前記既知の色データCMYKに対する前
記刺激値データXYZの関係としての順変換テーブルを
生成する順変換テーブル生成部24と、前記順変換テー
ブルから繰り返し演算法を用いて、色データKを所定値
の色データKsolに固定したときの刺激値データXY
Zに対する色データCMYKの関係としての逆変換テー
ブルを生成する第1逆変換テーブル生成部26と、前記
色データKsolに対する色データKの加算率P(0≦
P≦1)を設定し、前記順変換テーブルから繰り返し演
算法を用いて、色データKsol・Pに最も近い色デー
タKを得ることのできる刺激値データXYZに対する色
データCMYKの関係としての逆変換テーブルを生成す
る第2逆変換テーブル生成部28とから構成される。
【0016】なお、前記CMYKカラーチャートは、図
1に示す画像出力装置の画像出力部18に対して、既知
の色データCMYK、例えば、各色データCMYKを網
%において0%、5%、10%、…、100%の等間隔
で設定し、そのデータに従って作成される。
【0017】ここで、前記順変換テーブルと前記逆変換
テーブルとの関係を図3Aおよび図3Bを用いて説明す
る。図3Aは、CMYKカラーチャートを構成する各色
データCMYKを便宜上2次元的に表現したものであ
り、前記各色データCMYKは、等間隔の格子点に対応
している。図3Bは、前記格子点での色データCMYK
を測色して得られる刺激値データXYZを便宜上2次元
的に表現したものであり、非常に不規則な格子間隔とな
っている。順変換テーブルは、図3Aに示す関係におい
て、任意の色データCMYKに対する刺激値データXY
Zを求めるものであり、逆変換テーブルは、図3Bに示
す関係において、任意の刺激値データXYZに対する色
データCMYKを求めるものである。この場合、例え
ば、A点の刺激値データXYZに対する色データCMY
Kを求める際、A1〜A4点の色データCMYKを用い
て補間計算を行うべきところ、A点に近いA3〜A6点
の色データCMYKを用いて補間計算を行ってしまうお
それがある。しかも、前記逆変換テーブルは、3変数か
ら4変数を求める関係である。本実施形態は、色データ
Kを固定することにより、3変数同士の関係とし、繰り
返し演算法を用いて前記逆変換テーブルを求めるように
したものである。
【0018】本実施形態の色変換方法が適用される画像
出力装置および変換テーブル作成装置は、基本的には以
上のように構成される。次に、図4に示すフローチャー
トに従って、逆変換テーブルを作成する方法について説
明する。
【0019】先ず、画像出力装置を構成する画像出力部
18に対して、規則的な間隔からなる複数の色データC
MYKを与えることにより、C、M、Y、Kの濃度およ
び混合割合が段階的に変化するCMYKカラーチャート
を作成する(ステップS10)。次いで、図2に示す変
換テーブル作成装置において、測色計20を用いて前記
各CMYKカラーチャートを測色し(ステップS1
1)、刺激値データ算出部22において、その測色デー
タから刺激値データXYZを求める。そして、順変換テ
ーブル生成部24において、各CMYKカラーチャート
の色データCMYKから刺激値データXYZを得ること
のできる順変換テーブルを作成する(ステップS1
2)。
【0020】次に、本実施形態では、3変数同士の変換
関係から逆変換テーブルを求めるため、第1逆変換テー
ブル生成部26において、先ず、色データKを最大値K
maxに固定し(ステップS13)、そのときの前記順
変換テーブルを用いて、繰り返し演算法による刺激値デ
ータXYZに対する色データCMYを求める(ステップ
S14)。
【0021】図5に示すフローチャートを用いて以下に
前記繰り返し演算法を説明する。
【0022】色データKを固定した場合において、色デ
ータCMYにより再現できるカラーチャートの色再現域
は、例えば、C、M、Yの各色のカラーチャートの最小
濃度を0、最大濃度を255として、図6の斜線で示す
部分となる。繰り返し演算法では、演算途中において算
出されるデータが色再現域外となる場合があり、前記色
再現域のデータのみを用いて処理すると、発散してしま
う場合がある。そこで、前記色再現域外の十分離れた位
置に仮想色データCMY1* を設定し、前記仮想色デー
タCMY1* に対応する仮想刺激値データXYZ1*
求める(ステップS14A)。
【0023】この場合、刺激値データXYZと色データ
CMYとの関係が単調性を持つことを仮定し、最小自乗
法を用いて前記仮想刺激値データXYZ1* を求める。
なお、「単調性を持つ」という前記の仮定は、色データ
CMYが増加するに従ってカラーチャートからの反射光
量が減少し、刺激値データXYZが単調に減少する、と
いう事実に基づいて保証される。
【0024】そこで、カラーチャートから得られる色デ
ータCMYおよび刺激値データXYZの全てのデータセ
ット(Ci,Mi,Yi,Xi,Yi,Zi)(iはカ
ラーチャートの番号)を用いて最小自乗法によりX−C
MY、Y−CMY、Z−CMYの4次元平面を求める。
この場合、前記4次元平面を、 T=A・D …(1) と定義する。なお、前記(1)式は、次の(2)式の関
係を表すものとする。
【0025】
【数1】
【0026】そして、前記(1)式の関係を満たす係数
Aを、次の(3)式に示すEが最小となるように、最小
自乗法を用いて求める。なお、(3)式において、iは
カラーチャートの番号を表し、また、上付記号のTはマ
トリクスの行と列を入れ換えた転置を表す。
【0027】
【数2】
【0028】(3)式から係数Aが求められると、各4
次元平面X−CMY、Y−CMY、Z−CMYが決定す
る。次に、このようにして求められた4次元平面X−C
MY、Y−CMY、Z−CMY上において、色データK
が固定されたCMYKカラーチャートの色データCMY
から十分に遠い位置にある仮想色データCMY1* およ
びそれに対応した仮想刺激値データXYZ1* を求め
る。
【0029】図7は、色データCMYおよび仮想色デー
タCMY1* と、刺激値データXYZおよび仮想刺激値
データXYZ1* との関係を2次元的模式図として示し
たものである。すなわち、色データKが固定されたCM
YKカラーチャートから得られる色データCMYと刺激
値データXYZとの関係は、前述した知見から、例え
ば、点a1〜a4に示すように、単調減少の関係にあ
る。そして、これらの点a1〜a4を用いて最小自乗法
により算出された4次元平面を点線で示すと、前記4次
元平面上の仮想色データCMY1* に対応する仮想刺激
値データXYZ1*を表す点b1、b2と、点a1〜a
4とを結ぶ面は、実線で示すように単調減少の関係とな
る。従って、前記のようにして、最小自乗法を用いて仮
想色データCMY1* に対する仮想刺激値データXYZ
* を生成することにより、仮想色データCMY1*
含む色データCMYと、仮想刺激値データXYZ1*
含む刺激値データXYZとの間で単調関係を維持するこ
とができる。
【0030】以上のようにして仮想色データCMY1*
に対する仮想刺激値データXYZ1 * を求めた後、仮想
色データCMY1* を含む色データCMYを、仮想刺激
値データXYZ1* を含む刺激値データXYZに変換す
るための新たな順変換テーブルを生成する(ステップS
14B)。
【0031】次に、前記新たな順変換テーブルを用い
て、繰り返し演算法により、仮想刺激値データXYZ1
* を含む刺激値データXYZの目標値(X0,Y0,Z
0)に対する色データCMYを求める(ステップS14
C)。
【0032】この場合、色データCMYからなるCMY
色空間は、図6に示すように、格子状に配列された仮想
色データCMY1* を含む色データCMYによって構成
されているため、前記新たな順変換テーブルを用いて、
任意の色データCMYに対する刺激値データXYZを補
間によって求めることができる。一方、前記色データC
MYより得られる刺激値データXYZからなるXYZ色
空間は、図3Bに示すように歪んでいるため、任意の刺
激値データXYZに対する色データCMYを求めること
は困難である。そこで、前記刺激値データXYZに対す
る色データCMYをニュートン法を用いて算出し、図3
Bの点線で示すように規則的な間隔で配列した刺激値デ
ータXYZに対する色データCMYを求める。
【0033】図8は、前記色データCMYを求める処理
のフローチャートである。そこで、XYZ色空間の規則
的な格子上における刺激値データXYZの目標値を(X
0,Y0,Z0)とし、繰り返し演算での許容誤差をΔ
Eminに設定する(ステップS14C−1)。次い
で、色データCMYの既知の初期値(C1,M1,Y
1)を設定し(ステップS14C−2)、前記新たな順
変換テーブルを用いて、前記初期値(C1,M1,Y
1)に対する刺激値(X1,Y1,Z1)を求める(ス
テップS14C−3)。そして、目標値(X0,Y0,
Z0)と前記刺激値(X1,Y1,Z1)との誤差量Δ
Eを求め(ステップS14C−4)、前記誤差量ΔEと
許容誤差ΔEminとを比較する(ステップS14C−
5)。なお、前記許容誤差ΔEminは、例えば、La
b表色系における色差式に従って算出された色差として
設定することができる。この場合、|ΔE|<ΔEmi
nでなければ、修正値(ΔC,ΔM,ΔY)を算出し
(ステップS14C−6)、初期値(C1,M1,Y
1)を前記修正値(ΔC,ΔM,ΔY)だけ修正した後
(ステップS14C−7)、ステップS14C−3〜S
14C−5の処理を繰り返す。
【0034】ここで、前記修正値(ΔC,ΔM,ΔY)
は、次のようにして求められる。すなわち、任意の色デ
ータCMYが与えられたとき、この色データCMY(点
cで示す)に対する刺激値データXYZは、図9に示す
ように、8つの格子点c0〜c7における色信号(c
0,m0,y0)〜(c7,m7,y7)に対応する刺
激値信号(x0,y0,z0)〜(x7,y7,z
7)、格子点c0〜c7で囲まれる直方体の体積V、前
記直方体内の任意の補間点cにより8分割された体積V
0〜V7を用いて、
【0035】
【数3】
【0036】として求めることができる。この場合、
(4)式〜(6)式の関係において、色データCMYに
対する刺激値データXYZが微小範囲内で線形であると
仮定すると、前記色データCMYの微小変化量である修
正値(ΔC,ΔM,ΔY)と前記刺激値データXYZの
微小変化量(ΔX,ΔY,ΔZ)とは、
【0037】
【数4】
【0038】の関係を満たすことになる。なお、Jはヤ
コビアン行列であり、また、Dc、Dm、DyはC、
M、Yを表し、XYZのYとCMYのYとの混同を避け
るために表記を変えたものである。(7)式において、
ヤコビアン行列Jが求まれば、色データCMYの修正値
(ΔC,ΔM,ΔY)に対する刺激値データXYZの微
小変化量(ΔX,ΔY,ΔZ)を予測することができ
る。この場合、前記ヤコビアン行列Jは、(4)〜
(6)式を色データCMYで偏微分することで求められ
る。従って、色データCMYの修正値(ΔC,ΔM,Δ
Y)は、
【0039】
【数5】
【0040】として求められる。
【0041】以上のようにして得られるヤコビアン行列
Jを用いて繰り返し計算を行うことにより、任意の目標
値(X0,Y0,Z0)に対する色データCMYを求め
ることができる(ステップS14C、図5参照)。
【0042】次に、前記のようにして求められた色デー
タCMYが、当該画像出力装置において再現可能な範囲
にあるか否かを判定する(ステップS15)。すなわ
ち、各色データCMYの再現可能な最小濃度をCmi
n、Mmin、Ymin、最大濃度をCmax、Mma
x、Ymaxとして、求められた色データCMYが、 Cmin≦C≦Cmax Mmin≦M≦Mmax Ymin≦Y≦Ymax …(9) の関係を満足する場合、そのときの固定された色データ
Kと前記色データCMYとを、刺激値データXYZの目
標値(X0,Y0,Z0)に対する色データCsol、
Msol、Ysol、Ksol(以下、必要に応じて色
データCMYKsolと記す。)として第1逆変換テー
ブル生成部26に設定する(ステップS16)。
【0043】色データCMYが前記(9)式の関係を満
足しない場合には、色データKを、 K=K−ΔK …(10) とした後(ステップS17)、色データKが所定の最小
値Kminよりも小さくならない範囲でステップS14
の処理を繰り返す(ステップS18)。なお、ΔKは、
第1逆変換テーブルを構成する色データKの任意のデー
タ間隔である。例えば、色データKが0〜255の範囲
のデータとして設定されるのであれば、1きざみに設定
することができ、0%〜100%の範囲のデータとして
設定されるのであれば、1%きざみに設定することがで
きる。
【0044】一方、ステップS18の処理において、k
min>Kと判定された場合には、目標値(X0,Y
0,Z0)に対する色データCMYKが色再現域外であ
るため、前記目標値(X0,Y0,Z0)を色再現域外
データに指定し、ここでの色データCMYKsolの算
出は行わない(ステップS19)。
【0045】以上の処理を全ての目標値(X0,Y0,
Z0)に対して行うことにより、色再現域内の色データ
CMYKを得ることのできる刺激値データXYZに対し
て、最大となる色データKを与えた場合の色データCM
YKsolが求まる(ステップS20)。
【0046】以上のようにして、色データKを最大限に
加えることのできる第1逆変換テーブルとして、刺激値
データXYZから色再現域内にある色データCMYKs
olを得ることのできるテーブルが生成され、第1逆変
換テーブル生成部26に設定される。
【0047】次に、前記第1逆変換テーブルから、所望
の色データKを加えることのできる第2逆変換テーブル
を生成する方法について、図10に示すフローチャート
に基づいて説明する。
【0048】先ず、目標値(X0,Y0,Z0)に対す
る最大の色データKsolを前記第1逆変換テーブルか
ら求め(ステップS30)、前記色データKsolの目
標値(X0,Y0,Z0)に対する加算率P(0≦P≦
1)を設定し(ステップS31)、前記加算率Pを用い
て所望の色データKを、 K=Ksol・P …(11) とする(ステップS32)。
【0049】次いで、前記第1逆変換テーブルの生成処
理におけるステップS14の場合と同様にして、色デー
タKを(11)式で設定した所望の値に固定し、前記目
標値(X0,Y0,Z0)に対する色データCMYを求
める(ステップS33)。そして、得られた色データC
MYが所定の範囲内にあれば(ステップS34)、その
ときの色データCMYKを目標値(X0,Y0,Z0)
に対する色データCMYKに設定する(ステップS3
5)。また、前記色データCMYが所定の範囲内でない
場合、色データKを、 K=K+ΔK …(12) とし(ステップS36)、ステップS33の処理を繰り
返す。この場合、色データCMYKは、その上限値の色
データKsolにおいて必ず色再現域内となる解を有し
ている。従って、上記の処理を行うことにより、加算率
Pで設定された所望の色データKに最も近い色データK
を設定することのできる関係が得られる。
【0050】以上の処理を色再現域内の色データCMY
Kを得ることのできる全ての目標値(X0,Y0,Z
0)に対して行うことにより、所望の刺激値データXY
Zに対して、所望の色データKあるいはそれに最も近い
色データKを与えた場合の色再現域内の色データCMY
Kが得られる第2逆変換テーブルを生成することができ
る(ステップS37)。
【0051】ところで、前記のようにして設定された第
2逆変換テーブルには、第1逆変換テーブルの生成時に
おいて色再現域外データに指定された目標値(X0,Y
0,Z0)(ステップS19)に対する色データCMY
Kの関係が設定されていない。そこで、次にこの関係の
設定を行う。
【0052】先ず、既に算出されている他の目標値(X
0,Y0,Z0)の中、前記色再現域外データに指定さ
れた目標値(X0,Y0,Z0)に対して色差が最も小
さい色再現域内の目標値(X0,Y0,Z0)を求め、
この色再現域内の目標値(X0,Y0,Z0)に対して
設定された色データKを当該色再現域外データに指定さ
れた目標値(X0,Y0,Z0)の色データKとする。
次いで、前記色再現域内の目標値(X0,Y0,Z0)
およびその近傍の色再現域内の目標値(X0,Y0,Z
0)に対する色データCMYKを用いて、最小自乗法等
により前記色再現域外データに指定された目標値(X
0,Y0,Z0)に対する色データCMYを求める。
【0053】例えば、図7に示すように、点a1、a2
または点a3、a4の色データCMYを用いて、前記色
再現域外データに指定された目標値(X0,Y0,Z
0)(点b1* またはb2* に対応)に対する色データ
CMYを最小自乗法により求める。この場合、前記最小
自乗法によれば、図7に一点鎖線で示すように、点a
1、a2または点a3、a4に対して滑らかに連結する
ようにして点b1* またはb2* が設定される。
【0054】ここで、前記のようにして求められた色再
現域外データに指定された目標値(X0,Y0,Z0)
に対する色データCMYKは、依然として色再現域外の
色データCMYKであるため、そのままでは、当該画像
出力装置においてその色を再現することができない。そ
こで、これらの色データCMYKは、再現可能となる範
囲にマッピング(Gamut Mapping)され
る。このマッピング処理としては、色データCMYKの
圧縮やクリッピングといった処理が知られている。
【0055】以上のようにして、全ての目標値(X0,
Y0,Z0)に対する色データCMYKの関係である逆
変換テーブルが生成される。
【0056】前記のようにして生成された逆変換テーブ
ルは、画像出力装置の色変換部16に設定される。そこ
で、当該画像出力装置において、画像入力部10で読み
込まれた画像信号から得られる色データRGBは、共通
色空間変換部12において刺激値データXYZに変換さ
れた後、画像処理部14で所望の画像処理が施される。
次いで、色変換部16において、体積補間を用いて、前
記刺激値データXYZが前記逆変換テーブルに従って色
データCMYKに変換される。そして、前記色データC
MYKは、画像出力部18より可視画像として出力され
る。
【0057】なお、上述した実施形態において、色デー
タCMYKを求める際に、色データKを最大値Kmax
からΔKずつ減少させることで色データCMYKsol
を求めた後、前記色データCMYKsolを構成する色
データKsolに加算率Pを乗算させた色データKをΔ
Kずつ増加させ、最終的な色データCMYKを求めるよ
うにしている。これに対して、色データKを最小値Km
inからΔKずつ増加させて色データCMYKsolを
求めた後、色データKsol・PをΔKずつ増加させて
最終的な色データCMYKを求めるようにすることもで
きる。また、色データKを任意の値に設定して演算を開
始することも可能である。
【0058】さらに、加算率Pは、刺激値データXYZ
で決定される色調に応じて任意に設定することができ
る。例えば、グレー色やシャドウ部に対して色データK
が多く設定されるように加算率Pを大きくし、純色やハ
イライト部に対して色データKが少なく設定されるよう
に加算率Pを小さくする、といった調整が可能である。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明では、4変数から
なる第2表色系のデータにより広範囲の色再現域を得る
ことのできる変換関係を生成することができる。また、
前記4変数の中の1変数を任意に設定し、3変数からな
る第1表色系のデータを4変数からなる第2表色系のデ
ータに変換することのできる変換関係を得ることができ
る。例えば、前記4変数を色データCMYKとした場
合、所望の色データKを加えることのできる変換関係を
得ることができる。これにより、前記変換関係を用いる
ことで、4変数による色再現域を最大限に利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像出力装置の構成ブロック図である。
【図2】変換テーブル作成装置の構成ブロック図であ
る。
【図3】図3AはCMY色空間において設定されるCM
YKカラーチャート作成のための色データCMYKの説
明図、図3Bは前記色データCMYKを測色して得られ
るXYZ色空間の刺激値データXYZの説明図である。
【図4】第1逆変換テーブルを生成する処理のフローチ
ャートである。
【図5】図4におけるステップS14での色信号算出処
理のフローチャートである。
【図6】仮想色信号を含む色データCMYの説明図であ
る。
【図7】最小自乗法による仮想色信号生成の説明図であ
る。
【図8】図5におけるステップS14Cでの色信号算出
処理のフローチャートである。
【図9】体積補間の説明図である。
【図10】第2逆変換テーブルを生成する処理のフロー
チャートである。
【図11】色データCMYKによる色再現領域の説明図
である。
【符号の説明】
10…画像入力部 12…共通色空
間変換部 14…画像処理部 16…色変換部 18…画像出力部 20…測色計 22…刺激値データ算出部 24…順変換テ
ーブル生成部 26…第1逆変換テーブル生成部 28…第2逆変
換テーブル生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/46 H04N 1/46 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3変数からなる第1表色系のデータを4変
    数からなる第2表色系のデータに変換する色変換方法に
    おいて、 前記第2表色系を構成する4変数の既知のデータに対す
    る前記第1表色系を構成する3変数のデータの関係を順
    変換関係として求める第1ステップと、 前記第2表色系を構成する1変数のデータを所定値に固
    定したときの前記順変換関係から、繰り返し演算法を用
    いて、前記第1表色系を構成する3変数のデータに対す
    る前記第2表色系を構成する3変数のデータの関係を逆
    変換関係として求める第2ステップと、 前記逆変換関係から得られる前記第2表色系のデータが
    所定の範囲のデータとならない場合、所定値に固定した
    前記第2表色系の1変数のデータを他の異なる所定値に
    固定し、前記第2ステップの処理を行う第3ステップ
    と、 前記第2ステップおよび前記第3ステップの処理を前記
    所定の範囲のデータが得られるまで繰り返す第4ステッ
    プと、 を含み、前記所定の範囲のデータが得られたときの逆変
    換関係を用いて、3変数からなる第1表色系のデータを
    当該所定値に固定された1変数を含む4変数からなる第
    2表色系のデータに変換することを特徴とする色変換方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、 前記第1ステップでは、前記第2表色系を構成する4変
    数の既知のデータに基づいてカラーチャートを作成し、
    前記カラーチャートを測色することにより、前記第1表
    色系を構成する3変数のデータを得ることを特徴とする
    色変換方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法において、 前記第1ステップで求めた順変換関係を、前記第2表色
    系の1変数のデータを所定値に固定して単調関数で近似
    することにより、前記順変換関係を構成する前記第2表
    色系の3変数のデータの領域外に仮想データを設定し、
    次いで、前記仮想データを含む前記第2表色系を構成す
    る3変数のデータから得られる前記第1表色系を構成す
    る3変数のデータの関係を新たな順変換関係として求
    め、前記新たな順変換関係を用いて前記第2ステップの
    処理を行うことを特徴とする色変換方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の方法において、 前記仮想データは、最小自乗法を用いて設定されること
    を特徴とする色変換方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の方法において、 前記第2ステップでは、前記第2表色系を構成する1変
    数のデータを最大値または最小値に固定して前記逆変換
    関係を求め、前記第3ステップでは、前記1変数のデー
    タを前記最大値または前記最小値から降順または昇順で
    設定することを特徴とする色変換方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法において、 前記所定の範囲のデータが得られた場合の前記1変数の
    データに対して、前記1変数の加算率を設定し、前記加
    算率に基づいて新たな1変数のデータを求め、前記新た
    な1変数のデータを前記加算率を設定する前の前記1変
    数のデータに向けて順次変更して設定し、前記第2ステ
    ップおよび前記第3ステップの処理を繰り返すことを特
    徴とする色変換方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の方法において、 前記繰り返し演算法は、ニュートン法であることを特徴
    とする色変換方法。
  8. 【請求項8】請求項1記載の方法において、 前記第2表色系のデータは、C、M、Y、Kの各色デー
    タであり、前記1変数のデータは、Kの色データである
    ことを特徴とする色変換方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6278533B1 (en) 1996-11-29 2001-08-21 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of processing image signal
JP2011109485A (ja) * 2009-11-19 2011-06-02 Konica Minolta Business Technologies Inc 色変換テーブル作成プログラム、色変換テーブル作成装置及び色変換テーブル作成方法

Cited By (3)

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US6278533B1 (en) 1996-11-29 2001-08-21 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of processing image signal
US6668079B2 (en) 1996-11-29 2003-12-23 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of processing image signal
JP2011109485A (ja) * 2009-11-19 2011-06-02 Konica Minolta Business Technologies Inc 色変換テーブル作成プログラム、色変換テーブル作成装置及び色変換テーブル作成方法

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