JPH1081331A - 木製パレット昇降用収納皿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】木製パレットを破損させることなく、ワイヤー
等の持ち上げ手段の係止を確実に行う。 【解決手段】木製パレットを載置する金属板製のパレッ
ト載置台９の上面の周縁に、それぞれ金属Ｌ型材からな
る左、右側パレットずれ防止壁１０,１１および前、後
側パレットずれ防止壁１２,１３が立設されている。
前、後側パレットずれ防止壁１２,１３には、フォーク
リフトの爪が通過可能な通過溝１７,１８がそれぞれ形
成されている。また、パレット載置台９の下面には、ワ
イヤーおよびフォークリフトのフォークの爪が挿入され
る挿入溝１５,１６とが設けられている。パレット載置
台９上に、吊り荷を積んだ木製パレットを載置した後、
挿入溝１５,１６にワイヤーを挿入し、ワイヤーをクレ
ーン等により吊り上げる。木製パレットおよび吊り荷が
木製パレット昇降用収納皿８とともに、吊り上げられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば煉瓦構築物
等の建設において、煉瓦等の吊り荷の荷揚げや荷下ろし
作業を行う際に用いられる木製パレットを収納するため
の収納皿の技術分野に属する。

【０００２】

【従来の技術】煉瓦が積み重ねられて構成されている煉
瓦構築物を建設する際、多数の煉瓦が建設現場に搬送さ
れるとともに、その建設現場において煉瓦の荷揚げや荷
下ろし作業が行われる。その場合、従来、このような煉
瓦の荷揚げや荷下ろし作業には、多数の煉瓦を載せるた
めの木製のパレットが用いられている。

【０００３】図７は、このような従来の木製パレットの
一例を多数の煉瓦を載せた状態で示す図である。図７に
示すように、従来の木製パレット１は、多数の煉瓦等の
吊り荷２が積み重ねられて載置される、木製板からなる
所定枚数の載置台３,３,…と、これらの載置台３に直交
する方向に延設されて取り付けられた木製の所定本数の
脚４とから構成されている。各脚４の両端下部の角部は
部分的に切り欠かれていて、木製パレット１を吊り上げ
るワイヤー７を掛けるための係止部５,６が形成されて
いる。

【０００４】このように構成された従来の木製パレット
１においては、載置台３に吊り荷２を積んだ後、木製パ
レット１の側縁の係止部５,６にそれぞれ別々のワイヤ
ー７,７を掛けるとともに、これらのワイヤー７を、図
示しないが例えばクレーン等のフックに引っ掛けて吊り
上げあるいは吊り下ろしすることにより、煉瓦２の荷揚
げや荷下ろし作業が行われている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、煉瓦はその
重量が比較的重く、しかも多数の煉瓦を積み重ねてある
ため、玉掛け作業を行うにあたっては、ワイヤー７を係
止部５,６に確実に掛ける必要がある。

【０００６】しかしながら、この従来の木製パレット１
では、玉掛け作業において、２本のワイヤー７をそれぞ
れ脚４の両端の係止部５,６およびクレーンの等のフッ
クに引っ掛けることになる。この玉掛け作業を２人の作
業員で行う場合は、比較的簡単に行うことができるが、
これでは人手を多く必要としてしまう。そこで、玉掛け
作業を１人の作業員で行うようにした場合、２本のワイ
ヤー７のうち、１本のワイヤー７を図７において脚４の
左端の係止部５に係止させるとともに、このワイヤ７の
係止状態を保持したままで、もう１本のワイヤー７を脚
４の右端の係止部６に係止させ、更に、両ワイヤー７,
７の係止状態を保持したままで、これらワイヤー７,７
をクレーンの等のフックに引っ掛けることになる。

【０００７】しかし、木製パレット１の脚４の両端下部
の切欠が比較的浅く、係止部５,６が小さいため、一方
のワイヤー７を脚４の左端の係止部５に一旦係止させた
としても、他方のワイヤー７を脚４の右端の係止部６に
係止させるときに、一方のワイヤー７が脚４の左端の係
止部５から簡単に外れたり、あるいは両方のワイヤー
７,７を脚４の両係止部５,６に一旦係止させたとして
も、これらのワイヤー７,７をクレーンの等のフックに
引っ掛けるときに、両方のワイヤー７,７のうち少なく
とも一方がその係止部５,６から簡単に外れたりしてし
まうことがある。このように従来の木製パレット１で
は、玉掛け作業を一人で行う場合は、ワイヤー７を係止
部５,６に確実に掛けることが簡単ではなく、この玉掛
け作業はきわめて手間がかかるものとなっている。

【０００８】しかも木製パレット１が木製であることか
ら、長年木製パレット１を使用している間に、係止部
５,６を構成している木製パレット１の脚４の下部の角
部が削れて丸くなったり、あるいは長年ワイヤー７を使
用している間に、ワイヤー７にくせがついたりするた
め、せっかくワイヤー７を係止部５,６およびクレーン
の等のフックに確実に掛けたとしても、木製パレット１
の昇降中にワイヤー７が係止部５,６から外れてしまう
ことがある。

【０００９】更に、木製パレット１が木製であることか
ら、長年木製パレット１を使用している間に、係止部
５,６を構成している木製パレット１の側縁下部の強度
が弱くなっていることがあるため、せっかくワイヤー７
を係止部５,６に確実に掛けたとしても、木製パレット
１の昇降中に係止部５,６が破損してしまうおそれがあ
る。

【００１０】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、木製パレットを破損させる
ことなく、ワイヤー等の持ち上げ手段の係止を確実に行
うことのできる木製パレット昇降用収納皿を提供するこ
とである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項１の発明は、上面に木製パレットを載置す
る金属板製のパレット載置台と、前記パレット載置台の
前記上面の左右両側部にそれぞれ立設された金属製の
左、右側パレットずれ防止壁と、前記パレット載置台の
前記一面側の前後両側部にそれぞれ立設された金属製の
前、後側パレットずれ防止壁と、前記パレット載置台の
下面に設けられた、ワイヤーあるいはフォークリフトの
爪等の持ち上げ手段が挿入される挿入部とを少なくとも
備えていることを特徴としている。

【００１２】また請求項２の発明は、前記左、右側パレ
ットずれ防止壁および前記前、後側パレットずれ防止壁
の少なくとも一方に、前記持ち上げ手段が通過可能な通
過部が形成されていることを特徴としている。

【００１３】更に請求項３の発明は、前記パレット載置
台の下面に、前記パレット載置台の中央側の金属平板が
立設されているとともに、この金属平板より前記パレッ
ト載置台の周縁側に所定間隔を置いて、前記金属平板の
高さより高さの低い金属平板または金属棒が立設されて
おり、前記挿入部は、前記パレット載置台の中央側の金
属平板と前記パレット載置台の周縁側の金属平板または
金属棒との間に設けられていることを特徴としている。

【００１４】更に請求項４の発明は、前記パレット載置
台の下面にＵ型の型材が立設されており、前記挿入部が
このＵ型の型材内に設けられているとともに、前記左、
右側パレットずれ防止壁および前記前、後側パレットず
れ防止壁の少なくとも一方に、吊り上げ用フックが係止
可能な係止孔が設けられていることを特徴としている。

【００１５】

【作用】このように構成された本発明の木製パレット昇
降用収納皿においては、木製パレットに煉瓦等の吊り荷
を積載した後、この木製パレットを例えばフォークリフ
トの爪により持ち上げて木製パレット昇降用収納皿のパ
レット載置台上に搬送、載置する。そして、例えば木製
パレット昇降用収納皿の挿入部内にワイヤーを挿入する
とともにこのワイヤーを従来と同様に図示しないクレー
ンのフックに掛けた後、クレーンにより吊り上げる。こ
れにより、吊り荷および木製パレットがこの木製パレッ
ト昇降用収納皿とともに吊り上げられる。

【００１６】木製パレット昇降用収納皿の吊り上げ中
は、ワイヤーが挿入部に確実に係止するとともに、左、
右側パレットずれ防止壁および前、後側パレットずれ防
止壁により、木製パレットが前後左右の移動が制限され
るので、木製パレットおよび吊り荷が木製パレット昇降
用収納皿から落下することはない。

【００１７】また、ワイヤーを従来の木製パレットに直
接掛けることはないので、従来のように木製パレットの
昇降中におけるワイヤーの外れや木製パレットの破損に
より、積み荷が落下することは確実に防止される。しか
も、ワイヤーを木製パレット昇降用収納皿に直接掛けて
いるが、この木製パレット昇降用収納皿は金属製のた
め、木製パレット昇降用収納皿が破損することはなく、
したがって木製パレットおよびその上の吊り荷が落下す
ることはない。

【００１８】更に、ワイヤーが挿入部に挿入されること
により、ワイヤーが木製パレット昇降用収納皿から簡単
に外れることがなく、したがって一人の場合でも、玉掛
け作業が手間がかからなく簡単になる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。図１は、本発明にかかる木製パレッ
ト昇降用収納皿の実施の形態の一例を示す斜視図であ
り、図２は図１におけるＰ部の拡大詳細図である。

【００２０】図１に示すように、木製パレット昇降用収
納皿８は、上面に木製パレット１が載置される金属製の
パレット載置台９と、このパレット載置台９の左右両側
にそれぞれ設けられ、木製パレット１の左右方向のずれ
を阻止する左、右側パレットずれ防止壁１０,１１と、
パレット載置台９の前後両側にそれぞれ設けられ、木製
パレット１の前後方向のずれを阻止する前、後側パレッ
トずれ防止壁１２,１３と、パレット載置台９の下面の
左右両側に設けられ、ワイヤー７およびフォークリフト
の爪１４が挿入される左、右側挿入溝１５,１６（本発
明の挿入部に相当）とから構成されている。

【００２１】その場合、図２に詳細に示すように左側パ
レットずれ防止壁１０は、金属製のＬ型の型材を用い
て、パレット載置台９の左側縁部９ａの上面にＬ型の１
辺が溶接されて設けられている。同様に、右側パレット
ずれ防止壁１１も、同じＬ型の型材の１辺が溶接されて
設けられている。

【００２２】また図１に示すように、前、後側パレット
ずれ防止壁１２,１３は、それぞれ３カ所が切り欠かれ
て、フォークリフトの爪１４がそれぞれ通過可能な通過
部１７,１８が設けられている。

【００２３】更に図２に詳細に示すように、左側挿入溝
１５は、パレット載置台９の下面にそれぞれ溶接により
立設された金属板製の内側壁１９とこの内側壁１９より
高さの低い外側壁２０とから構成されている。同様に、
図１に示すように右側挿入溝１６もそれぞれ金属板製の
内側壁２１と外側壁２２とから構成されているととも
に、外側壁２２が内側壁２１より低く設けられている。

【００２４】このように構成された本例の木製パレット
昇降用収納皿８においては、図７に示す従来と同様に木
製パレット１に多数の煉瓦等の吊り荷２を積んだ後、こ
の木製パレット１を例えばフォークリフトの爪１４によ
り持ち上げるとともに、床に載置されている木製パレッ
ト昇降用収納皿８のパレット載置台９上に搬送、載置す
る。木製パレット１をパレット載置台９上に載置した
後、フォークリフトの爪１４を通過溝１７,１８のいず
れか一方に通過させることにより、木製パレット１から
引き抜く。

【００２５】次いで、図２に示すようにフォークリフト
の爪１４を木製パレット昇降用収納皿８の挿入溝１５,
１６内に挿入した後、このフォークリフトにより、木製
パレット１を載置した木製パレット昇降用収納皿８を持
ち上げ、玉掛け作業が行われる所定の場所に搬送し、そ
の場所の床に木製パレット昇降用収納皿８を置く。この
とき、木製パレット昇降用収納皿８の内側壁１９,２１
の先端が床に当接しているとともに、外側壁２０,２２
の高さが内側壁１９,２１より低いので、外側壁２０,２
２の先端が床から離れて浮いた状態となっている。

【００２６】次に、２本ワイヤー７,７をそれぞれ挿入
溝１５,１６内に挿入する（挿入溝１６側は不図示）。
その場合、外側壁２０,２２の先端が床から離れて浮い
た状態となっているので、各ワイヤー７,７は、それぞ
れ簡単に外側壁２０,２２を通り越して収納溝１５,１６
に挿入することができる。また、一方のワイヤー７を挿
入溝１５内に挿入した後、他方のワイヤ７を挿入溝１６
内に挿入するとき、一方のワイヤー７が弛んで挿入溝１
５から外れようとしても、外側壁２０により阻止される
ため、一方のワイヤー７は挿入溝１５から簡単には外れ
ない。こうして、他方のワイヤ７を挿入溝１６内に挿入
するときは、この他方のワイヤ７の挿入を主に注意すれ
ばよいことになるので、他方のワイヤ７の挿入は簡単に
挿入することができる。したがって、２本のワイヤー
７,７の挿入溝１５,１６内への挿入作業は、一人の作業
員でもきわめて簡単に行うことができるようになる。

【００２７】そして、２本のワイヤー７,７を挿入溝１
５,１６内に挿入した後、これらのワイヤー７を従来と
同様に図示しないクレーンのフックに掛ける。このとき
も同様に、２本のワイヤ７,７をクレーンのフックに掛
けるとき、これらのワイヤー７,７が弛んでそれぞれの
挿入溝１５,１６から外れようとしても、外側壁２０,２
２により阻止されるため、両ワイヤー７,７はそれぞれ
挿入溝１５,１６から簡単には外れない。したがって、
２本のワイヤー７,７のクレーンフックへの玉掛け作業
は、一人の作業員でもきわめて簡単に行うことができ
る。

【００２８】２本のワイヤー７,７をクレーンのフック
に掛けた後、クレーンにより木製パレット昇降用収納皿
８を吊り上げる。こうして、多数の煉瓦等からなる吊り
荷２が積まれた木製パレット１が木製パレット昇降用収
納皿８とともに所定の場所に持ち上げられる。

【００２９】木製パレット昇降用収納皿８の吊り上げお
よび吊り下げ中は、２本のワイヤー７,７が挿入部１５,
１６を形成する内側壁１９,２１とパレット載置台９と
にしっかりと係止されているので、ワイヤー７,７が木
製パレット昇降用収納皿８の挿入部１５,１６から外れ
ることはなく、木製パレット昇降用収納皿８が吊り上げ
または吊り下げ途中で落下することはない。

【００３０】更に、木製パレット昇降用収納皿８の吊り
上げまたは吊り下げ中に、木製パレット１が左右方向に
移動しようとしたときは、木製パレット１の載置台３の
左右側縁および／または最も外側の脚４の側縁が左、右
側パレットずれ防止壁１０,１１に当接することによ
り、その左右移動が制限される。また、木製パレット１
が前後方向に移動しようとしたときは、載置台３の前後
側縁および／または脚４の前後端が前、後側パレットず
れ防止壁１２,１３に当接することにより、その前後移
動が制限されるため、木製パレット１が木製パレット昇
降用収納皿８から落下することはない。

【００３１】なお、この例の木製パレット昇降用収納皿
８においては、外側壁２０,２２がそれぞれ内側壁１９,
２１に平行に連続して設けられるようになっているが、
本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、内側
壁１９,２１を部分的に切り欠いて断続的に設けるよう
にすることもできる。

【００３２】また、図３に示すように金属板からなる外
側壁２０,２２に代えて、パレット載置台９の下面の前
後端近傍に、それぞれ金属棒２３,２３を立設するよう
にしてもよい。その場合、金属棒２３,２３の高さは内
側壁１９,２１の高さより、低く設定する。更に、金属
棒２３,２３は丸棒でも角棒でもよく、しかも３本以上
設けることもできる。

【００３３】このように、本例の木製パレット昇降用収
納皿８によれば、金属製の木製パレット昇降用収納皿８
の挿入溝１５,１６にワイヤー７を直接掛けるようにし
ているので、一人の作業員でもワイヤー７を確実にかつ
簡単に掛けることができるようになる。したがって、玉
掛け作業は手間がかからなくなるとともに、荷揚げおよ
び荷下ろし作業における昇降中にワイヤー７が外れるよ
うなこともなくなる。

【００３４】また、ワイヤー７を従来の木製パレット１
に直接掛けることはないので、従来のように木製パレッ
ト１の昇降中におけるワイヤー７の外れや木製パレット
１の破損により、煉瓦等の吊り荷２が落下することは確
実に防止できる。しかも、ワイヤー７を木製パレット昇
降用収納皿８に直接掛けているが、この木製パレット昇
降用収納皿８は金属製であるので、木製パレット昇降用
収納皿８は破損することがなく、したがって吊り荷が落
下することもない。

【００３５】そのうえ、本例の木製パレット昇降用収納
皿８は、金属平板に型材あるいは金属棒を溶接するだけ
であるので、構成が簡単であるとともに、安価に製造す
ることができる。

【００３６】図４は、本発明の実施の形態の他の例を示
す、図１と同様の斜視図であり、図５は図４におけるＲ
部の拡大詳細図である。前述の例では、ワイヤー７およ
びフォークリフトの爪１４を挿入する挿入溝１５,１６
が、金属平板からなる内側壁１９,２１および外側壁２
０,２２により形成されているが、本例では、図４およ
び図５に示すようにフォークリフトの爪１４を挿入する
挿入孔２４,２５（本発明の挿入溝に相当）が、それぞ
れ金属製のＵ型の型材２６,２７をパレット載置台９の
下面に溶接することにより設けられている。また、この
例の木製パレット昇降用収納皿８の場合は、挿入孔２
４,２５にワイヤー７を挿入することは実際的でないの
で、図４および図６に示すように、ワイヤー７に接続さ
れたフック２９を貫通、係止するための係止孔２８が、
左、右側パレットずれ防止壁１０,１１にそれぞれ２個
ずつ設けられている。

【００３７】本例の木製パレット昇降用収納皿８の他の
構成は、前述の木製パレット昇降用収納皿８と同じであ
る。

【００３８】このように構成された本例の木製パレット
昇降用収納皿８においては、木製パレット昇降用収納皿
８をフォークリフトにより持ち上げて昇降する場合は、
フォークリフトの爪１４を挿入孔２４,２５に挿入する
ことにより、木製パレット昇降用収納皿８が昇降され
る。また、木製パレット昇降用収納皿８をクレーンによ
り吊り下げて昇降する場合は、ワイヤー７に取り付けた
フック２９を係止孔２８に挿入、係止することにより、
木製パレット昇降用収納皿８が昇降される。多数の煉瓦
等の吊り荷２を積んだ木製パレット１を載置した木製パ
レット昇降用収納皿８の他の昇降、搬送作業は、前述の
例のそれと同じである。

【００３９】本例の木製パレット昇降用収納皿８によれ
ば、Ｕ型の型材２６,２７を用いているので、前述の例
の木製パレット昇降用収納皿８に比べて部品点数および
溶接回数がともに低減する。また、Ｕ型の型材２６,２
７のパレット載置台９に対する座りが安定するので、型
材２６,２７の溶接作業が容易であり、しかも型材２６,
２７の取付強度が大きい。本例の木製パレット昇降用収
納皿８の他の効果は、前述の例のそれと同じである。

【００４０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の木製パレット昇降用収納皿によれば、金属製の木製パ
レット昇降用収納皿の挿入部にワイヤー等の持ち上げ手
段を直接掛けるようにしているので、ワイヤー等の持ち
上げ手段を一人の作業員でも確実にかつ簡単に掛けるこ
とができる。したがって、ワイヤー等の持ち上げ手段の
係止作業等は手間がかからなくなるとともに、荷揚げお
よび荷下ろし作業における昇降中にワイヤー等の持ち上
げ手段が外れることは確実に防止できる。

【００４１】また、ワイヤー等の持ち上げ手段を従来の
木製パレットに直接掛けることはないので、従来のよう
に木製パレットの昇降中におけるワイヤーの外れや木製
パレットの破損により、吊り荷が落下することは確実に
防止できる。しかも、ワイヤー等の持ち上げ手段を木製
パレット昇降用収納皿に直接掛けるようにしているが、
木製パレット昇降用収納皿を金属で形成しているので、
パレット昇降用収納皿は破損することがなく、したがっ
て吊り荷が落下するのを確実に防止できる。

【００４２】そのうえ、本例の木製パレット昇降用収納
皿は、金属平板に型材あるいは金属棒を溶接するだけで
あるので、構成が簡単であるとともに、安価に製造する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明にかかる木製パレット昇降用収納皿の
実施の形態の一例を示す斜視図である。

【図２】 図１におけるＰ部の拡大詳細図である。

【図３】 図１に示す例の変形例を示す、図１における
Ｑ部に相当する部分図である。

【図４】 本発明の実施の形態の他の例を示す、図１と
同様の斜視図である。

【図５】 図４におけるＲ部の拡大詳細図である。

【図６】 図５におけるＳ方向からみた部分図である。

【図７】 従来の木製パレットの一例を多数の煉瓦を載
せた状態で示す図である。

【符号の説明】

１…木製パレット、２…吊り荷、３…載置台、４…脚、
５,６…係止部、７…ワイヤー、８…木製パレット昇降
用収納皿、９…パレット載置台、１０…左側パレットず
れ防止壁、１１…右側パレットずれ防止壁、１２…前側
パレットずれ防止壁、１３…後側パレットずれ防止壁、
１４…フォークリフトの爪、１５,１６…挿入溝、１７,
１８…通過溝、１９,２１…内側壁、２０,２２…外側
壁、２３…金属棒、２４,２５…挿入孔、２６,２７…Ｕ
型の型材、２８…係止孔、２９…フック

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に木製パレットを載置する金属板製
   のパレット載置台と、前記パレット載置台の前記上面の
   左右両側部にそれぞれ立設された金属製の左、右側パレ
   ットずれ防止壁と、前記パレット載置台の前記一面側の
   前後両側部にそれぞれ立設された金属製の前、後側パレ
   ットずれ防止壁と、前記パレット載置台の下面に設けら
   れた、ワイヤーあるいはフォークリフトの爪等の持ち上
   げ手段が挿入される挿入部とを少なくとも備えているこ
   とを特徴とする木製パレット昇降用収納皿。
2. 【請求項２】 前記左、右側パレットずれ防止壁および
   前記前、後側パレットずれ防止壁の少なくとも一方に、
   前記持ち上げ手段が通過可能な通過部が形成されている
   ことを特徴とする請求項１記載の木製パレット昇降用収
   納皿。
3. 【請求項３】 前記パレット載置台の下面に、前記パレ
   ット載置台の中央側の金属平板が立設されているととも
   に、この金属平板より前記パレット載置台の周縁側に所
   定間隔を置いて、前記金属平板の高さより高さの低い金
   属平板または金属棒が立設されており、前記挿入部は、
   前記パレット載置台の中央側の金属平板と前記パレット
   載置台の周縁側の金属平板または金属棒との間に設けら
   れていることを特徴とする請求項１または２記載の木製
   パレット昇降用収納皿。
4. 【請求項４】 前記パレット載置台の下面にＵ型の型材
   が立設されており、前記挿入部はこのＵ型の型材内に設
   けられているとともに、前記左、右側パレットずれ防止
   壁および前記前、後側パレットずれ防止壁の少なくとも
   一方に、吊り上げ用フックが係止可能な係止孔が設けら
   れていることを特徴とする請求項１または２記載の木製
   パレット昇降用収納皿。