JPH1081181A

JPH1081181A - 車両用ドアの配線構造

Info

Publication number: JPH1081181A
Application number: JP23804696A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Sudo; 博須藤; Hiroki Hirai; 宏樹平井; Motonori Kido; 元則城戸; Masaya Ota; 雅也太田; Atsuo Tanaka; 厚雄田中; Yoriyuki Miyazaki; 順之宮▲崎▼
Original assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd; Sumitomo Electric Industries Ltd; Harness Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
Current assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd; Sumitomo Electric Industries Ltd; Harness Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
Priority date: 1996-09-09
Filing date: 1996-09-09
Publication date: 1998-03-31

Abstract

(57)【要約】【課題】電装品の数が多い場合にも、簡単かつ安価な
構造で車両用ドアに容易に配線できるようにする。【解決手段】アームレスト２０にスイッチ装置２８が
設けられ、アームレスト２０内に電力分配ユニットが収
納される。ドアパネル１０に設けられたスピーカー４０
等の各電装品から電線が引出され、これらの電線に設け
られた電装品側コネクタが電力分配ユニット側のコネク
タに結合される。電力分配ユニットは、電力供給電線３
１を通じて電源から供給される電力を上記スイッチ装置
２８の操作に応じて各電装品に分配する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のドアに
おいてパワーウインドモータ等の電装品に電力を供給す
るための配線構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、上記のような配線構造としては、
例えば特開平２−２９６５３４号公報に示されるものが
知られている。その構造を図６に示す。

【０００３】同図において、ドアパネル８０は、外部パ
ネル８１と、この外部パネル８１の内側面（図では手前
側面）に固定される内部パネル８２とで構成され、内部
パネル８２の内側面上にワイヤーハーネス８４が配索さ
れている。このワイヤーハーネス８４の幹線８４ａはグ
ロメット８５に嵌挿され、ボディ側のＥＣＵ（コントロ
ールユニット）等に接続されている。また、上記幹線８
４ａから分岐した各支線８４ｂのうち、特定の支線８４
ｂはスイッチ装置８８に接続され、残りの支線８４ｂの
端末にはコネクタ８６が設けられている。そして、これ
らのコネクタ８６が、ドアに装備される各種電装品（パ
ワーウインドモータやスピーカー等）に接続されてお
り、上記スイッチ装置８８は内部パネル８２の内側面上
の適所に固定されている。一方、上記ドアパネル８０を
覆うトリム（内装材）９０には、車室側（図では手前
側）に突出するアームレスト９２が一体成形され、この
アームレスト９２の上面にスイッチ窓９４が形成されて
おり、このトリム９０を上記ドアパネル８０に装着した
状態で、上記スイッチ装置８８が上記スイッチ窓９４を
通じて上方に露出するようになっている。

【０００４】この配線構造において、上記スイッチ装置
８８が操作されると、このスイッチ装置８８から出力さ
れる指令信号がワイヤーハーネス８４及び図略のボディ
側配線を通じてＥＣＵに入力される。そして、このＥＣ
Ｕの制御の下、上記スイッチ操作に対応した電装品が上
記ボディ側配線及びワイヤーハーネス８４を介してボデ
ィ側のバッテリーに接続される状態（オン状態）に切換
えられる。すなわち、上記電源からワイヤーハーネス８
４を介して適当な電装品に電力が分配される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記配線構造には、次
のような解決すべき課題がある。

【０００６】(a) 各電装品とコネクタ８６との接続作業
を各電装品の配設位置において行わなければならないた
め、作業効率が悪く、また、製造の自動化も難しい。

【０００７】(b) 各電装品とコネクタ８６との接続個所
についてそれぞれ防水を行うためには、各コネクタ８６
の周囲を防水シート等で覆うか、もしくはコネクタ８６
に防水機能をもったものを使用しなければならず、前者
の場合には製造能率が著しく低下し、後者の場合にはイ
ニシャルコストが増大する不都合がある。

【０００８】(c) ワイヤーハーネス８４は、スイッチ装
置８６から出力される信号をボディ側のＥＣＵに伝送
し、かつ、ボディ側のバッテリーから供給される電力を
各電装品に分配する役割を担うものであるため、このス
イッチ装置８６及び各電装品８４につながる全ての電線
を含まなければならず、ワイヤーハーネス８４の太径
化、構造の複雑化は避けられない。そして、以上(a)〜
(c)の不都合は、電装品の数が多いほど深刻化する。

【０００９】本発明は、このような事情に鑑み、電装品
の数が多い場合にも、簡単かつ安価な構造で車両用ドア
に容易に配線することができる車両用ドアの配線構造を
提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、アームレストが設けられる車
両用ドアの各電装品に電力を供給するための配線構造に
おいて、車室側から操作されるスイッチ装置を上記アー
ムレストに設け、車両のボディ側の電源に接続され、こ
の電源から供給される電力を上記スイッチ装置の操作に
応じて各電装品へ分配する電力分配ユニットを上記アー
ムレスト内に収納するとともに、この電力分配ユニット
に上記各電装品から引出した電線の端末を一括して接続
したものである。

【００１１】この構造では、まず電源から電力分配ユニ
ットに電力が供給され、この電力が電力分配ユニットに
よって各電装品に分配される。従って、従来のようにド
ア用ワイヤーハーネスを通じて電源から各電装品へ電力
が分配されるものと異なり、電源と電力分配ユニットと
の間の配線は簡素になる。しかも、各電装品からの電線
の端末と電力分配ユニットとの接続作業は、当該ユニッ
トの配設位置において一括して行うことができ、作業能
率が高まる。例えば、上記電力分配ユニットに上記各電
装品に対応するユニット側コネクタを設け、上記各電装
品から電線を引出してその端末に電装品側コネクタを設
ければ、これらの電装品側コネクタを上記電力分配ユニ
ットの各ユニット側コネクタに結合するだけで全接続が
できる。

【００１２】また、このように接続部が集中しているこ
とから、防水処理も上記電力分配ユニットの近傍におい
て一括して行うことができる。例えば、上記車両用ドア
のドアパネルを外部パネルとこの外部パネルの内側面上
に装着される内部パネルとに分離可能に構成し、内部パ
ネルの外側面上に上記各電装品から導かれる電線を配索
する場合には、この内部パネルにその内外を連通する貫
通穴を設けるとともに、これらの電線を共通の上記貫通
穴を通じて上記電力分配ユニットに接続した状態で上記
貫通穴を外側から防水部材で塞ぐだけで有効な防水処理
ができる。

【００１３】上記アームレストは、ドアトリム側に一体
成形するようにしてもよい。ただし、この場合、まずド
アパネル側の正確な位置にスイッチ装置等を固定してそ
の上からドアトリムを装着しなければならず、上記スイ
ッチ装置等の位置決めが煩わしいという不便がある。こ
れに対し、上記ドアパネルの内側面上に上記アームレス
トを固定し、このドアパネルの内側面を覆うドアトリム
に上記アームレストが貫通可能なアームレスト貫通穴を
設けるようにすれば、予めアームレストに上記スイッチ
装置及び電力分配ユニットをセットした状態でこのアー
ムレストをドアパネルに固定するといった作業が可能で
あり、組付作業がより容易になる。

【００１４】上記電力分配ユニットは、上記スイッチ装
置と全く独立して構成されたものでもよいが、この電力
分配ユニットとして、電力分配回路とこの電力分配回路
による電力分配を制御する制御回路とが組み込まれた電
気接続箱を備え、この電気接続箱のケース上部に上記ス
イッチ装置を一体に組付ける一方、上記アームレストの
上面にスイッチ窓を設け、このスイッチ窓から上記スイ
ッチ装置が上方に露出する状態で上記電気接続箱を上記
アームレスト内に収納するようにすれば、スイッチ装置
及び電力分配ユニットを一体に取扱うことができ、アー
ムレスト内への組付作業性がより良好となる。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の第１の実施の形態を図１
〜図５に基づいて説明する。

【００１６】図１に示す車両用ドアは、ドアパネル１０
を備え、このドアパネル１０は外部パネル１１と内部パ
ネル１２とで構成されている。そして、このドアパネル
１０の内側面（車室側面；図１では手前側面）にこれを
覆うドアトリム１４が取付けられるようになっている。

【００１７】上記外部パネル１１の上半部には窓枠１５
が形成され、下半部には内部パネル取付用の開口１６が
形成されてている。また、この開口１６の前側縁部（図
１では左側縁部）にはグロメット装着凹部１８が形成さ
れている。

【００１８】内部パネル１２の内側面（図１では手前側
面）には、図２及び図３にも示すようなアームレスト２
０が固定されている。このアームレスト２０は、一方向
に開口する中空状をなし、その内部に電気接続箱２２を
収納し、かつ上記開口が上記内部パネル１２の内側面に
対向する状態で当該内側面に固定されている。

【００１９】電気接続箱２２は、電力分配回路２３と、
図５に示すＥＣＵ（コントロールユニット；制御回路）
２４とを内蔵し、この電気接続箱２２のケース上面に
は、複数の操作部２６をもつスイッチ装置２８が電気接
続箱２２と一体に組付けられている。上記電力分配回路
２３は、バスバー基板等に組付けられ、ボディ側の電源
から供給される電力を後述の各ドア用電装品に分配でき
るように構成されている。ＥＣＵ２４は、上記操作部２
６の操作によってスイッチ装置２８から出力される指令
信号を受取り、この指令信号に基づいて上記電力分配回
路２３を通じての各電装品への電力分配を制御する役割
を果たす。一方、アームレスト２０の天壁にはこれを貫
通するスイッチ窓３０が形成されており、このスイッチ
窓３０を通じてスイッチ装置２８が上方に露出する位置
で電気接続箱２２がアームレスト２０内に固定されてい
る。

【００２０】上記電気接続箱２２の電力分配回路２３に
は、複数本の電力供給電線３１が直接接続されている。
これらの電力供給電線３１は、アームレスト２０の前側
壁に形成された切欠２１を通り、かつ、グロメット３４
に挿通されており、これら電力供給電線３１の端末が共
通のコネクタ３６に接続されている。このコネクタ３６
は、ボディ側においてバッテリーから引出された電線端
末の図略のコネクタに結合可能とされ、このコネクタ結
合により、上記バッテリーからコネクタ３６及び電力供
給電線３１を通じて上記電力分配回路２３に電力が供給
されるようになっている。また、内部パネル１２を外部
パネル１１の開口１６内に装着する際に、上記グロメッ
ト３４が上記グロメット装着凹部１８に装着され、この
部分でシールがなされるように構成されている。

【００２１】内部パネル１２の内側面適所には、ドアハ
ンドル３８が固定されている。さらに、上記ドア用電装
品として、内部パネル１２の内側面下部にはスピーカー
４０が取付けられ、内部パネル１２の後端にはドアロッ
ク装置４１が配設されており、内部パネル１２の外側面
には図略のリンク機構等を動かしてウインドガラス４４
を昇降させるパワーウインドモータ４２（図５）が固定
されている。そして、これらの電装品が上記電力分配回
路２３に一括して接続されるようになっている。

【００２２】その配線形態の詳細を図２〜図５に示す。
上記スピーカー４０、ドアロック装置４１、及びパワー
ウインドモータ４２からはそれぞれ電線４４，４５，４
６が引出されて内部パネル１２の外側面上（図２では左
側面上）に配索されており、これら電線４４，４５，４
６の端末にそれぞれ電装品側コネクタ４８，４９，５０
が設けられている。

【００２３】一方、電気接続箱２２の裏面（図３では左
側面）には、上記各電装品側コネクタ４８，４９，５０
がそれぞれ結合可能な電気接続箱側コネクタ（ユニット
側コネクタ）５４，５５，５６が互いに近接する位置に
並べて設けられ、これら電気接続箱側コネクタ５４〜５
６のコネクタ端子は電気接続箱２２内の電力分配回路２
３の出力端子に直接接続されている。そして、内部パネ
ル１２において上記電気接続箱側コネクタ５４〜５６と
対向する位置に貫通穴５２が設けられており、この貫通
穴５２からアームレスト２０内に上記電装品側コネクタ
４８〜５０が挿入され、かつ、これら電装品側コネクタ
４８〜５０が各電気接続箱側コネクタ５４〜５６に結合
された状態で、上記貫通穴５２を外側（図２及び図３で
は左側）から覆うように防水シート５８が内部パネル１
２の外側面に貼着されている。

【００２４】また、外部パネル１１には、ドア用電装品
として電動ミラー６０が取付けられており、この電動ミ
ラー６０から引出された電線６２が前記切欠２１を通じ
てアームレスト２０内に挿入され、かつ、この電線６２
の端末に電装品側コネクタ６４が設けられている。これ
に対し、電気接続箱２２のケース適所には上記電力分配
回路２３に直接接続された電気接続箱側コネクタ６６が
設けられ、この電気接続箱側コネクタ６６と上記電装品
側コネクタ６４とが結合されるようになっている。

【００２５】ドアトリム１４には、アームレスト貫通穴
６８、ドアハンドル貫通穴７０、及びスピーカーカバー
７２がそれぞれ設けられている。そして、このドアトリ
ム１４を上記ドアパネル１０に取付けた状態で、上記ア
ームレスト貫通穴６８を通じてアームレスト２０が車室
内に突出し、ドアハンドル３８がドアハンドル貫通穴７
０を通じて車室側に臨み、かつ、スピーカーカバー７２
がスピーカー４０を車室側から覆うように、アームレス
ト貫通穴６８、ドアハンドル貫通穴７０、及びスピーカ
ーカバー７２の配設位置がそれぞれ設定されている。

【００２６】この車両用ドアは、例えば次のような手順
によって組立てることができる。

【００２７】スイッチ装置２８をアームレスト２０
のスイッチ窓３０に嵌め込みながら電気接続箱２２をア
ームレスト２０の内側に固定する。

【００２８】切欠２１から電力供給電線３１を引出
した状態でアームレスト２０を内部パネル１２の内側面
適所に固定する。また、スピーカー４０、ドアロック装
置４１、パワーウインドモータ４２といった各電装品も
パネル適所に固定しておく。

【００２９】上記各電装品から引出された電線４４
〜４６を内側パネル１２の外側面上に配索し、これら端
末の電装品側コネクタ４８〜５０を貫通穴５２を通じて
電気接続箱側コネクタ５４〜５６にそれぞれ結合する。
その後、上記貫通穴５２を外側から塞ぐように防水シー
ト５８を内部パネル１２の外側面に貼着する。

【００３０】内部パネル１２を外部パネル１１の開
口１６に装着すると同時に、グロメット３４をグロメッ
ト装着凹部１８に装着する。また、電動ミラー６０から
引出された電線６２の端末の電装品側コネクタ６４を切
欠２１を通じて電気接続箱側コネクタ６６に結合する。

【００３１】ドアトリム１４及び図略のウェザース
トリップ等をドアパネル１０に装着してドアを完成し、
このドアをボディに組付けるとともに、コネクタ３６を
ボディ側のコネクタに結合する。これにより、ボディ側
のバッテリーから電力供給電線３１を通じて電気接続箱
２２内の電力分配回路２３に電力が供給され、かつ、こ
の電力が各電装品に分配されることが可能な状態とな
り、この電力分配はスイッチ装置２８から指令信号を受
けるＥＣＵ２４によって制御されることとなる。

【００３２】このような配線構造によれば、前記図６に
示した配線構造に比べ、次のような利点を得ることがで
きる。

【００３３】ａ）各電装品と電気接続箱２２との接続作
業（すなわち各電装品側コネクタ４８〜５０，６４と電
気接続箱側コネクタ５４〜５６，６６との結合作業）を
電気接続箱２２の配設個所において一括して行うことが
できる。従って、前記図６に示した構造のように各電装
品とコネクタ８６との接続作業を各電装品の配設位置に
おいて行うものに比べ、作業能率が高く、また、製造の
自動化も可能である。特に、図例のようにドアパネル１
０を外部パネル１１と内部パネル１２とに分離可能に構
成した場合、内部パネル１２に取付けられる電装品と電
気接続箱２２との接続を全て行ってからこの内部パネル
１２を外部パネル１１に装着することができ、上記接続
作業をより効率良く行うことができる。

【００３４】ｂ）電装品側コネクタ４８〜５０，６４と
電気接続箱側コネクタ５４〜５６，６６との接続後、貫
通穴５２を防水シート５８で覆うだけで接続部の防水処
理ができる。従って、前記６に示した構造のように、各
コネクタ８６の周囲を防水シート等で覆ったり、各コネ
クタとして防水機能をもった特殊なものを使用する必要
がなく、安価な構造で簡単に製造ができる。

【００３５】ｃ）電気接続箱２２内の電力分配回路２３
を通じて各電装品に電力を分配するようにしているの
で、ボディ側に引出す電線は電力供給電線３１のみでよ
い。従って、前記図６に示したように各電装品及びスイ
ッチ装置につながる全ての電線をワイヤーハーネスに含
めるもの、すなわち、このワイヤーハーネスを通じて各
電装品に電力を分配するものに比べ、ボディ側のワイヤ
ーハーネスを著しく小径化及び簡素化できる。しかも、
上記電力分配を行う電気接続箱２２は上記スイッチ装置
２８と一体にしてアームレスト２０内に収納しているた
め、外観を損なうことなく電気接続箱２２の有効な設置
スペースが確保できている。

【００３６】なお、本発明では、ドアトリム１４側にア
ームレストを形成し、内部パネル１２側にスイッチ装置
２８及び電気接続箱２２のみを固定するようにしても、
その後のドアトリム１４の装着によって上記アームレス
ト内に電気接続箱２２を収容することが可能である。た
だし、この場合、内部パネル１２へのスイッチ装置２８
及び電気接続箱２２の固定位置がずれると、アームレス
トに設けたスイッチ窓から上記スイッチ装置２８がうま
く外部へ露出しないおそれがあり、その関係上、上記ス
イッチ装置２８等の固定位置を正確に定めなければなら
ず、このような位置決め作業が非常に煩わしくなる不便
があるのに対し、前記実施形態のように予めアームレス
ト２０にスイッチ装置２８及び電気接続箱２２を組み込
んでおき、この状態でアームレスト２０を内部パネル１
２に固定するようにすれば、製造作業の能率はさらに向
上する。

【００３７】また、本発明では、スイッチ装置２８と電
力分配ユニットとを別個に構成し、両者を電線等を介し
て接続するようにしてもよい。ただし、前記実施形態の
ように電力分配ユニットとしてＥＣＵ内蔵の電気接続箱
２２を備え、この電気接続箱２２のケースにスイッチ装
置２８を一体に組み込むようにすれば、その取扱が簡単
となり、アームレスト２０内への組付作業もより容易と
なる利点がある。

【００３８】

【発明の効果】以上のように本発明は、電力分配ユニッ
トをアームレスト内に収納するとともに、この電力分配
ユニットに上記各電装品から引出した電線の端末を一括
して接続し、この電力分配ユニットにより、ボディ側の
電源から供給される電力を上記スイッチ装置の操作に応
じて各電装品へ分配するようにしたものであるので、従
来のようにドア用ワイヤーハーネスを通じて電源から各
電装品へ電力が分配されるものに比べ、電源と電力分配
ユニットとの間の配線を簡素にでき、しかも、各電装品
からの電線の端末と電力分配ユニットとの接続作業を当
該ユニットの配設位置において一括して行えるようにし
てその接続作業の能率を向上させることができる効果が
ある。例えば、上記電力分配ユニットに上記各電装品に
対応するユニット側コネクタを設け、上記各電装品から
電線を引出してその端末に電装品側コネクタを設けれ
ば、これらの電装品側コネクタを上記電力分配ユニット
の各ユニット側コネクタに結合するだけで全接続を行う
ことができる効果が得られる。

【００３９】また、防水処理も上記電力分配ユニットの
近傍において一括して行うことができ、防水コネクタを
用いる必要のない安価でかつ簡単な構造で接続部を有効
に防水できる。例えば、上記車両用ドアのドアパネルを
外部パネルとこの外部パネルの内側面上に装着される内
部パネルとに分離可能に構成し、内部パネルの外側面上
に上記各電装品から導かれる電線を配索する場合には、
この内部パネルにその内外を連通する貫通穴を設けると
ともに、これらの電線を共通の上記貫通穴を通じて上記
電力分配ユニットに接続した状態で上記貫通穴を外側か
ら防水部材で塞ぐだけの簡単な構造で有効な防水処理が
できる。

【００４０】上記ドアパネルの内側面上に上記アームレ
ストを固定し、このドアパネルの内側面を覆うドアトリ
ムに上記アームレストが貫通可能なアームレスト貫通穴
を設けたものによれば、予めアームレストに上記スイッ
チ装置及び電力分配ユニットをセットした状態でこのア
ームレストをドアパネルに固定することにより、簡単に
組付ができる効果が得られる。

【００４１】特に、上記電力分配ユニットとして、電力
分配回路とこの電力分配回路による電力分配を制御する
制御回路とが組み込まれた電気接続箱を備え、この電気
接続箱のケース上部に上記スイッチ装置を一体に組付け
る一方、上記アームレストの上面にスイッチ窓を設け、
このスイッチ窓から上記スイッチ装置が上方に露出する
状態で上記電気接続箱を上記アームレスト内に収納する
ようにしたものによれば、スイッチ装置及び電力分配ユ
ニットの取扱を容易にし、これらをアームレスト内へ組
付ける作業をより容易化できる効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる配線構造を有する車両用ドアの
一例を示す分解斜視図である。

【図２】上記車両用ドアに設けられたアームレストの平
面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】図３のＢ矢視図である。

【図５】上記配線構造を示すブロック図である。

【図６】従来の車両用ドアの配線構造を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１０ドアパネル１１外部パネル１２内部パネル１４ドアトリム２０アームレスト２２電気接続箱２３電力分配回路２４ＥＣＵ（制御回路）２８スイッチ装置３０スイッチ窓３１電力供給電線４０スピーカー（電装品）４１ドアロック装置（電装品）４２パワーウインドモータ（電装品）４４〜４６，６２電線４８〜５０，６４電装品側コネクタ５２貫通穴５４〜５６，６６電気接続箱側コネクタ（ユニット側
コネクタ）５８防水シート（防水材）６０電動ミラー（電装品）６８アームレスト貫通穴

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者平井宏樹愛知県名古屋市南区菊住１丁目７番10号株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者城戸元則愛知県名古屋市南区菊住１丁目７番10号株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者太田雅也愛知県名古屋市南区菊住１丁目７番10号株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者田中厚雄愛知県名古屋市南区菊住１丁目７番10号株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者宮▲崎▼ 順之愛知県名古屋市南区菊住１丁目７番10号株式会社ハーネス総合技術研究所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】アームレストが設けられる車両用ドアの
各電装品に電力を供給するための配線構造において、車
室側から操作されるスイッチ装置を上記アームレストに
設け、車両のボディ側の電源に接続され、この電源から
供給される電力を上記スイッチ装置の操作に応じて各電
装品へ分配する電力分配ユニットを上記アームレスト内
に収納するとともに、この電力分配ユニットに上記各電
装品から引出した電線の端末を一括して接続したことを
特徴とする車両用ドアの配線構造。
【請求項２】請求項１記載の車両用ドアの配線構造に
おいて、上記電力分配ユニットに上記各電装品に対応す
るユニット側コネクタを設け、上記各電装品から引出し
た電線の端末に電装品側コネクタを設け、これらの電装
品側コネクタを上記各ユニット側コネクタに結合したこ
とを特徴とする車両用ドアの配線構造。
【請求項３】請求項１または２記載の車両用ドアの配
線構造において、上記車両用ドアのドアパネルを外部パ
ネルとこの外部パネルの内側面上に装着される内部パネ
ルとに分離可能に構成し、この内部パネルにその内外を
連通する貫通穴を設けるとともに、内部パネルの外側面
上に上記各電装品から導かれる電線を配索し、これらの
電線を共通の上記貫通穴を通じて上記電力分配ユニット
に接続した状態で上記貫通穴を外側から防水部材で塞い
だことを特徴とする車両用ドアの配線構造。
【請求項４】請求項１〜３のいずれかに記載の車両用
ドアの配線構造において、上記ドアパネルの内側面上に
上記アームレストを固定し、このドアパネルの内側面を
覆うドアトリムに上記アームレストが貫通可能なアーム
レスト貫通穴を設けたことを特徴とする車両用ドアの配
線構造。
【請求項５】請求項４記載の車両用ドアの配線構造に
おいて、上記電力分配ユニットとして、電力分配回路と
この電力分配回路による電力分配を制御する制御回路と
が組み込まれた電気接続箱を備え、この電気接続箱のケ
ース上部に上記スイッチ装置を一体に組付ける一方、上
記アームレストの上面にスイッチ窓を設け、このスイッ
チ窓から上記スイッチ装置が上方に露出する状態で上記
電気接続箱を上記アームレスト内に固定したことを特徴
とする車両用ドアの配線構造。