JPH1080909A - セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体用成形型 - Google Patents

セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体用成形型

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JPH1080909A
JPH1080909A JP8236921A JP23692196A JPH1080909A JP H1080909 A JPH1080909 A JP H1080909A JP 8236921 A JP8236921 A JP 8236921A JP 23692196 A JP23692196 A JP 23692196A JP H1080909 A JPH1080909 A JP H1080909A
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molding
mold
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JP8236921A
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Inventor
Shigetaka Wada
重孝 和田
Shunzo Tajima
俊造 田島
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形体の形状に制約が少なく、成形後の加工
量が少なく、均質かつ空孔率の低いセラミックス成形体
を得る。 【解決手段】 セラミックス粉体に溶媒を混合したスラ
リーを調製し、底部に成形空間19を有しその上部に前記
成形空間とスラリー通路22を介して連通するスラリー溜
部18を設けた成形型にスラリーを充填し、遠心成形法に
よりスラリー溜部に液体成分を分離すると共に底部の成
形空間にセラミックス粉体を充填するものであって、成
形型から取り出せるかぎり成形空間を所望の形状にでき
る上に、遠心力により成形空間に粉体が均一かつ緻密に
充填されるので、良好な焼結体が得られる。また、成形
後はスラリー通路部分を除去するだけであるので、加工
部分が極めて少ないという利点がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックス製のベ
アリングボールやボールペンのボール等のセラミックス
成形体を製造するためのセラミックス成形体の製造方法
およびセラミックス成形体用成形型に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ベアリング用のセラミ
ックスボール等のセラミックス製球体を製造するには、
乾燥したセラミックス粉末を一軸プレスで成形して球状
の成形体を得、この球状成形体を高圧のガス中(約10
00気圧以上)で焼結するHIP法(ホット・アイソス
タチック・プレス法)により緻密な焼結体を得ていた。
【0003】この一軸の成形法は、図4にその成形型の
断面図を示したように、上下に貫通する貫通孔32を穿
設した筒状の胴型30と、上下面にそれぞれ半球状の凹
部34を有する上パンチ36および下パンチ38を用
い、貫通孔32の上下から上パンチ36および下パンチ
38を挿入しその空間にセラミックス粉体42を充填し
て成形するものである。
【0004】しかし、上パンチ36および下パンチ38
の半球状凹部34の周囲には金型の強度を確保するため
一定の厚みを有する周縁部40を必要とする。そのた
め、成形された球状成形体44には図5に示すように、
鉢巻き状の突条46ができる。この突条46をセラミッ
クスを焼結した後に除去する加工は非常に時間もコスト
もかかるので、通常は成形体の状態でこの突条46を除
去する。
【0005】しかし、成形体は壊れやすいので、金属や
セラミックスを加工するようにバイトや砥石を使うこと
はできず、突条をそろそろとこすって取るため真球度の
良い加工はできずに、結局焼結後に再度取り代の多い加
工を必要とした。また、一軸加圧の成型法では、球状の
セラミックス成形体に限らず、一軸加圧に適しない形状
であると、均質なセラミック成形体が得られず、いずれ
にしても成形後あるいは焼結後に加工代の大きい加工は
避けられないという問題点があった。
【0006】本発明はベアリング用のセラミックスボー
ル等のセラミックス成形体を製造する際の前記のごとき
問題点を解決するためになされたものであって、成形体
の段階でほとんど加工を必要とせず、焼結体においても
加工代が極めて少ないセラミックス成形体の製造方法お
よびセラミックス成形体用金型を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者等は、セラミック
ス成形体の成形に1軸プレス法を採用すると、例えば球
状の成形体の場合、成形体に鉢巻き状の突条の形成が避
けられない等の問題点があることに鑑み、1軸プレス法
以外の成形法について鋭意研究を重ねた。その結果、遠
心成形法を採用することを着想し、底部に成形空間を有
しその上部に成形空間とスラリー通路を介して連通する
スラリー溜部を設けた成形型にスラリーを充填し、遠心
成形法により成形を試みたところ、遠心力によりスラリ
ー溜部に液体成分を分離すると共に底部の成形空間に所
望の形状のセラミック成形体を得ることに成功し、得ら
れた成形体の形状を阻害するのはスラリーの供給部のみ
であり、この部分を小さくすれば、加工代の少ないセラ
ミック成形体が製造できることを知見して本発明を完成
した。
【0008】本発明の請求項1のセラミックス成形体の
製造方法は、セラミックス粉体に溶媒を混合したスラリ
ーを調製し、底部に成形空間を有しその上部に前記成形
空間とスラリー通路を介して連通するスラリー溜部を設
けた成形型に前記スラリーを充填し、前記成形型を遠心
機に取り付け遠心機の回転により前記成形型の底部が回
転中心と逆の方向を向くように回転し、遠心力により前
記スラリー溜部に液体成分を分離すると共に底部の前記
成形空間にセラミックス粉体を充填することを要旨とす
る。
【0009】本発明の請求項2のセラミックス成形体用
成形型は、成形空間と、上面が開口し前記成形空間の上
方に設けられたスラリー溜部と、前記成形空間と前記ス
ラリー溜め部を連通するスラリー通路とからなることを
要旨とする。
【0010】本発明の請求項3のセラミックス成形用金
型は、上面に半球状凹部を設けた下型と、下面に前記下
型と型合わせすることにより球形空間を形成する半球状
凹部を設け上面にスラリー溜部を設けると共に前記半球
状凹部と前記スラリー溜部を連通するスラリー通路を設
けた上型と、上面に開口部を有し前記下型と前記上型を
型合わせした状態で内部に固定できる外枠とからなるこ
とを要旨とする。
【0011】本発明の請求項4のセラミックス成形体用
金型は、請求項3の発明において、前記スラリー通路の
直径を前記球形空間の直径の3分の1以下であって、
0.05mm以上としたことを要旨とし、請求項5の発
明は、前記スラリー通路の直径を前記球形空間の直径の
5分の1以下であって、0.1mm以上としたことを要
旨とし、請求項6の発明は、前記スラリー溜部の底部の
全部または一部を漏斗状とし、その角度を90度以上1
45度以下としたことを要旨とし、請求項7の発明は、
前記スラリー通路の長さを少なくとも前記スラリー通路
の直径と等価にしたことを要旨とする。
【0012】本発明で用いられる遠心成形法の原理は、
例えば特開平5−65504号公報に示されるような成
形方法であって、セラミックス粉体に水またはアルコー
ル等の溶媒を混合したスラリーを調製し、図2に示すよ
うに円筒状の筒部材50と、その底部に取り付けられる
円板状の底部材52からなる成形型54にこのスラリー
を充填し、図3(a)に示すようにこの成形型54の上
部を遠心機56の水平回転杆58の先端に回転自在に取
付けた容器60に収容し、図3(b)に示すように遠心
機56の回転により成形型54の底部材52が回転中心
と逆の方向を向くように回転し、遠心力により成形型5
4の上部に上澄み液を底部の成形空間にセラミックス成
形体を得るものである。
【0013】本発明のセラミック成形体の製造方法にお
いては、底部に成形空間を有しその上部に成形空間とス
ラリー通路を介して連通するスラリー溜部を設けた成形
型に、セラミックス粉体に溶媒を混合して調整したスラ
リーを充填し、この成形型を遠心機の水平回転杆の先端
に上端を回転自在に取付けた容器に収容し、遠心機の回
転により成形型の底部が回転中心と逆の方向を向くよう
に回転するので、成形型に遠心力が加わる。
【0014】遠心力の増加に伴ってスラリー溜部のスラ
リーが遠心力を受けてスラリー通路を通って成形空間に
充填される。さらに遠心力が増加すると、成形空間にお
いてスラリー中の粉体は重力の差により液体成分と分離
し成形空間の底部に沈降し堆積し始める。同時にスラリ
ー溜部のスラリー中の粉体も遠心力によりスラリー溜部
の底に沈降し、スラリー通路を通って成形空間に進入し
同様に成形空間の底部に沈降し堆積する。このように成
形空間への粉体の堆積が進行すると、スラリー中の液体
成分は成形空間から排出され、成形空間全体が粉体で満
たされ、遂には成形空間から溢れた粉体がスラリー通路
およびそれに接続するスラリー溜部にも堆積し、スラリ
ー中の大部分の液体成分は上澄み液として分離される。
【0015】成形型の成形空間は球体であろうと円柱体
であろうと成形型から取り出せる形状であれば自由に選
択できる。また、一つの成形型に複数の成形空間を設け
ることも可能である。本発明方法で得られる成形体は、
粉体が重力により成形空間に均一に充填されるので、成
形体の内部にむらができず、空孔も少ない。成形される
粉体間の空隙は粉体の大きさに支配されるので、粉体の
大きさは数μm以下、好ましくは1μm以下であること
が望ましい。粉体の充填密度は遠心力に支配されるの
で、成形時の遠心力は1000G以上、好ましくは50
00G以上とする。
【0016】本発明の請求項2のセラミックス成形用成
形型は、スラリー溜部にスラリーを充填し、遠心機によ
り成形空間に向かう遠心力をかければ、成形空間に粉体
が充填されスラリー溜部に溶媒成分が分離されセラミッ
クス成形体を得ることができる。
【0017】本発明の請求項3のセラミック成形用金型
は、上面に半球状凹部を設けた下型と、下面に半球状凹
部を設けた上型とを型合わせすることにより球形の成形
空間を形成することができる。また上型の上面にはスラ
リー溜部が設けられ、下面の半球状凹部とはスラリー通
路を介して連通するので、上面に開口部を有する外枠に
下型と上型を型合わせした状態で内部に固定すると、ス
ラリー溜部にスラリーを充填できる。
【0018】このスラリーを充填した成形型を遠心機に
かけると、遠心力によりスラリー中の粉体はスラリー通
路を通り球形の成形空間に堆積し、スラリー中の液体成
分はスラリー通路から排出されてスラリー溜部に上澄み
液として分離される。上澄み液を排出し、成形型を分解
すれば球形のセラミック成形体を得ることができる。得
られた球形の成形体の球状を阻害するのはスラリー通路
の部分のみであり、加工部分は極めて少ない。
【0019】スラリー通路の直径を球形の成形空間の3
分の1以下にする理由は、この通路部は成形および焼結
後に球体のへそとして残るので、そのへそ部の加工を容
易にするためであり、さらに好ましくは5分の1以下と
する。また、球形の成形空間が10mm以上であれば、
10分の1以下とすることもできる。
【0020】スラリー通路の直径を0.05mm以上と
する理由は、直径が小さくなるに従って成形時間がかか
るためであって、加工上差がない限り直径は大きい方が
良い。技術的にはスラリーを構成する粉体を1μm以下
にすることもでき、スラリー通路の直径が0.05mm
以上であれば成形できるからである。なお、スラリー通
路を直径と表現し断面形状が円形であることを前提とし
ているが、円形に限らずいかなる形状としても良い。ま
た、スラリー通路はスラリー溜部から成形空間に向けて
拡大するテーパをつけると成形体を外し易い。
【0021】スラリー溜部の底面の全部または一部を漏
斗状にすると、成形後溶媒を流し出した後漏斗部に溜ま
った粉体を除去し易い。漏斗部の角度を90度以上にす
れば除去し易く、145度以上ではテーパをつけた効果
が薄い。ただし、スラリーの濃度や量を厳密に制御し、
成形後の粉体が球を形成し、かつ余分な粉体がスラリー
通路に収まるようにすれば、漏斗部は必ずしも必要でな
い。しかし、スラリー通路の直径を小さくすれば、通路
部の体積は球体の体積に対して極めて僅かなので、成形
後スラリー溜部の漏斗部に成形体がはみ出さないように
制御することは難しい。
【0022】スラリー通路の長さを少なくともスラリー
通路の直径と等価にした理由は、通路の長さが短すぎる
と、スラリー溜部に残った粉体を除去するときに、通路
部と共に球体の一部が剥ぎ取られて球体に凹部が形成さ
れないようにするためである。成型用型の材質は特に制
約はないが、遠心成形において遠心機への負荷をできる
だけ小さくすることと、一定の強度も必要であるから、
アルミニュウム合金等の軽量で強度のある金属が好まし
い。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について従来例お
よび比較例と対比して説明し、本発明の効果を明らかに
する。図1は本発明の請求項3のセラミックス成形用金
型の一実施例の断面図である。図1において、外枠10
は内部に上型16および下型12を挿入できる空間を有
する円筒形の部材であって、上端および下端内部には留
め具24、26が螺入できるようにネジ山が設けられて
いる。外枠10の内部に固定される下型12は上面に半
球状凹部14をが設けられている。上型16は上面に底
部18aが漏斗状になったスラリー溜部18を有し、下
面に下型12と型合わせすることにより球形の成形空間
19を形成する半球状凹部20を設けると共に半球状凹
部20とスラリー溜部18を連通するスラリー通路22
が設けられている。
【0024】外枠10の下端からは円柱形の下部止め具
24が螺入され、型合わせされ外枠10の内部に挿入さ
れた下型12を支承し上端からは円筒形の上部止め具2
6が螺入され上型16のスラリー溜部18の外縁を上か
ら押さえている。なお、下型12に上型16が正確に型
合わせできるように、上型16の型合わせ面は凸面とな
っており、下型12の型合わせ面は、この凸面に嵌合す
る凹面となっている。
【0025】商品名タイミクロンとして知られるアルミ
ナ粉末に、溶媒としてイオン交換水をアルミナに対し2
5重量%となるように加え、ボールミルにて混合しスラ
リーを調製した。図1に示す成形型であって球形の成形
空間19の直径が10mm、スラリー通路の直径が0.
5mm、底部18aの漏斗部の角度が120度である成
形型を用意し、この成形型のスラリー溜部18に調製し
たスラリーを球状の成形空間に粉体が充填されるに充分
な量を充填した。
【0026】この成形型を図3(a)に示す遠心機56
の水平回転杆58の先端に回転自在に取付けた容器60
に収容し、図3(b)に示すように遠心機56の回転に
より成形型の底部が回転中心と逆の方向を向くように回
転し、上部を遠心機の水平回転杆の先端に回転自在に取
付け、遠心機の回転によりスラリーに重力倍数10kG
の遠心力を10分間作用させたところ、成形空間に球状
のセラミック成形体が得られスラリー溜部には上澄み液
が分離された。
【0027】上澄み液を排除し成形型を分解し、成形型
から取り出したセラミックス成形体の水分量を測定した
ところ14%であり、スラリー通路部分に当たる突起の
除去も極めて容易であった。この成形体を大気炉で12
50℃、2時間焼成したところ、均質で空孔の少ない緻
密なセラミックス転動体を得ることができた。
【0028】次に、球形の成形空間の直径が同じく10
mmであって、スラリー通路の直径を表1に示すように
0.03mmから4mmに変化させた6種類の成形型を
用意し、調製したスラリーをスラリー溜部18に充填
し、図3に示す遠心機56を用い、10kGの遠心力を
5分間作用させ、球形のセラミック成形体を得た。得ら
れた成形体について水分量を測定すると共に成形体の通
路部の除去の難易につい評価し、得られた結果を表1に
まとめて示した。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、スラリー通路の
直径が0.03mmであった比較例1は、成形空間に充
填された成形体の水分量が17%と多く、一部粉体の充
填が不充分で乾燥に時間がかかり、また、焼成時の収縮
が大きく、良好な焼結体が得られなかった。スラリー通
路が4mmと太かった比較例2は、成形体は殆ど瞬時に
充填され水分率も14%と少なかったが、球体から通路
を取り除く際に球体の一部が通路とともに剥がれ、真球
が得られなかった。
【0031】これに対してスラリー通路の直径が0.0
5mm以上であって、球形空間の直径の3分の1以下と
した実施例1〜4では、水分率は14〜16%であっ
て、通路部の除去についても、通路の一番大きい実施例
4では丁寧に作業する必要はあったものの、その他の実
施例は容易に除去することができ、また、良好な焼結体
を得ることができ本発明の効果が確認された。
【0032】また、スラリー通路の長さをいろいろに変
化させた成形型についても、同様にスラリーを充填し、
遠心成形法により球状の成形体を成形し、球体からの通
路の除去について実験を行ったが、スラリー通路の長さ
が通路の直径よりも短い場合には、通路を取り除く際に
球体の一部が通路と共に剥がれた。さらに、スラリー溜
部の底部の漏斗状部の角度については、90〜145度
において、漏斗部に溜まった粉体は除去し易いものであ
った。
【0033】なお、本発明においては、前記のごとく一
つの成形型に成形体の成形が一個に限られることはな
く、例えば一つの成形型に複数の成形空間を設けても良
い。複数の成形空間は遠心力と直角方向は勿論のこと、
遠心力の方向に積み重ねても良い。遠心力の方向に積み
重ねる場合は、成形空間をつなぐスラリー通路は、実質
的に成形体の断面積に対して無視できる程度に小さくす
る。
【0034】本実施例ではセラミックスとしてアルミナ
を用いたが、本発明の成形型はアルミナ以外のセラミッ
クス例えばジルコニア、ムライトなどの酸化物、窒化珪
素、炭化珪素等の非酸化物にも適用できるが、さらには
金属間化合物や金属等のその他の粉体の成形にも応用で
きる。
【0035】
【発明の効果】本発明のセラミックス成形体の製造方法
は、セラミックス粉体に溶媒を混合したスラリーを調製
し、底部に成形空間を有しその上部に前記成形空間とス
ラリー通路を介して連通するスラリー溜部を設けた成形
型にスラリーを充填し、遠心成形法によりスラリー溜部
に液体成分を分離すると共に底部の成形空間にセラミッ
クス粉体を充填するものであって、成形型から取り出せ
るかぎり成形空間を所望の形状にできる上に、遠心力に
より成形空間に粉体が均一かつ緻密に充填されるので、
良好な焼結体が得られる。また、成形後はスラリー通路
部分を除去するだけであるので、加工部分が極めて少な
いという利点がある。また、本発明の成形型は、上面に
開口部を有し下型と上型を型合わせした状態で内部に固
定できる外枠に、上面に半球状凹部を設けた下型と、下
面に下型と型合わせすることにより球形空間を形成する
半球状凹部と上面にスラリー溜部を設けると共に半球状
凹部とスラリー溜部を連通するスラリー通路を設けた上
型を型合わせして固定したものであって、スラリーを充
填した成形型を遠心機にかけると、遠心力によりスラリ
ー中の粉体はスラリー通路を通り球形の成形空間に堆積
し、スラリー中の液体成分はスラリー通路から排出され
てスラリー溜部に上澄み液として分離されるので、上澄
み液を排出し、成形型を分解すれば球形のセラミックス
成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型の一実施例の断面図である。
【図2】従来の成形型の断面図である。
【図3】遠心成形法を説明するための遠心機の側面図で
ある。
【図4】従来の乾式の一軸プレス法に用いられる成形型
の断面図である。
【図5】図4に示す成形型で成形された球形成形体の斜
視図である。
【符号の説明】
10・・・・・外枠 12・・・・・下型 14、20、34・・・・・半球状凹部 16・・・・・上型 18・・・・・スラリー溜部 19・・・・・成形空間 22・・・・・スラリー通路 30・・・・・胴型 32・・・・・貫通孔 36・・・・・上パンチ 38・・・・・下パンチ 40・・・・・周縁部 42・・・・・セラミックス粉体 44・・・・・球状成形体 46・・・・・突条 50・・・・・筒部材 52・・・・・底部材 54・・・・・成形型 56・・・・・遠心機 58・・・・・水平回転杆 60・・・・・容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 俊造 広島県広島市西区横川町1丁目7番7号 バルミー横川501号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス粉体に溶媒を混合したスラ
    リーを調製し、底部に成形空間を有しその上部に前記成
    形空間とスラリー通路を介して連通するスラリー溜部を
    設けた成形型に前記スラリーを充填し、前記成形型を遠
    心機に取り付け遠心機の回転により前記成形型の底部が
    回転中心と逆の方向を向くように回転し、遠心力により
    前記スラリー溜部に液体成分を分離すると共に底部の前
    記成形空間にセラミックス粉体を充填することを特徴と
    するセラミックス成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 成形空間と、上面が開口し前記成形空間
    の上方に設けられたスラリー溜め部と、前記成形空間と
    前記スラリー溜め部を連通するスラリー通路とからなる
    セラミックス成形体用成形型。
  3. 【請求項3】 上面に半球状凹部を設けた下型と、下面
    に前記下型と型合わせすることにより球形空間を形成す
    る半球状凹部を設け上面にスラリー溜部を設けると共に
    前記半球状凹部と前記スラリー溜部を連通するスラリー
    通路を設けた上型と、上面に開口部を有し前記下型と前
    記上型を型合わせした状態で内部に固定できる外枠とか
    らなることを特徴とするセラミックス成形体用成形型。
  4. 【請求項4】 前記スラリー通路の直径を前記球形空間
    の直径の3分の1以下であって、0.05mm以上とし
    たことを特徴とする請求項3に記載のセラミックス成形
    体用成形型。
  5. 【請求項5】 前記スラリー通路の直径を前記球形空間
    の直径の5分の1以下であって、0.1mm以上とした
    ことを特徴とする請求項3に記載のセラミックス成形体
    用成形型。
  6. 【請求項6】 前記スラリー溜部の底部の全部または一
    部を漏斗状とし、その角度を90度以上145度以下と
    したことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか
    に記載のセラミックス成形体用成形型。
  7. 【請求項7】 前記スラリー通路の長さを少なくとも前
    記スラリー通路の直径と等価にしたことを特徴とする請
    求項3乃至請求項6のいずれかに記載のセラミックス成
    形体用成形型。
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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