JPH1079691A - デジタル式無線電話装置 - Google Patents

デジタル式無線電話装置

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JPH1079691A
JPH1079691A JP8232193A JP23219396A JPH1079691A JP H1079691 A JPH1079691 A JP H1079691A JP 8232193 A JP8232193 A JP 8232193A JP 23219396 A JP23219396 A JP 23219396A JP H1079691 A JPH1079691 A JP H1079691A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル式のコードレス電話装置において、
スピーチ回路2におけるエコー成分の歪みによってエコ
ーキャンセラー5がキャンセルできないエコーの残差分
を、受信信号のゲイン低減によって解消しようとしたと
きに生じる受信信号の違和感を和らげる。 【解決手段】 回線電流が十分に大きいときにはエコー
の歪みが少なくエコーキャンセラー5によってエコーを
ほとんど取り去ることができるので、その違和感の程度
によって設定した閾値よりも回線電流が大きいときに
は、受信信号のゲイン低減操作を行わないように制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回線に接続される
接続装置と移動端末装置との間の音声信号の送受信をデ
ジタルデータによって行うデジタル式無線電話装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な公衆電話回線や構内回線等の外
部回線においては、各電話装置との接続に用いる引込線
として、音声信号の送受信が2本の信号線を用いる2線
式を用いることが多いが、上記外部回線に接続される電
話装置の内部では、音声信号の送受信において送信用に
2本、受信用に2本の計4本の信号線を用いる4線式と
されている。したがって、電話装置側には、上記引込線
の2線式と、電話装置の内部の4線式を変換するため
の、いわゆるスピーチ回路が設けられているが、このス
ピーチ回路では、2線と4線との間の変換が完全に行え
ないため、送信側の音声信号(以下、送信信号と称す
る)の一部が受信側の音声信号(以下、受信信号と称す
る)に混入するエコーと呼ばれる現象を生じる可能性が
ある。
【0003】このエコー現象は、受話器が有線で接続さ
れている電話装置やアナログ式の無線電話装置の場合、
遅延がほとんどなく、話者の通話と略同時に聞こえるの
で、話者が違和感を覚えることはないが、デジタル式の
無線電話装置においては、デジタル・アナログ間の信号
変換に伴う遅延が生じる。つまり、無線電話装置の移動
端末側に入力される送信信号が、無線電話装置の接続装
置側のスピーチ回路を介して、受信信号に混入する場
合、上記送信信号は2回のA/D変換と2回のD/A変
換を経て、話者に戻って来ることとなり、これが、大き
な遅延を生む要因となっている。その結果、エコー現象
が顕著に現れ、場合によっては非常に耳障りで聞きづら
いものとなってしまうこともある。
【0004】上記の遅延する時間は無線電話装置におい
て固有のものであるから、従来のデジタル式無線電話装
置では、接続装置側に、送信信号を上記遅延時間と同じ
時間だけ遅延させて、受信信号から差し引くエコーキャ
ンセラーを搭載し、エコーの除去を行っていた。
【0005】ところが、上記エコーキャンセラーを使用
した場合、外部回線の状態が良く、エコーの信号が送信
信号と略相似の状態にある場合には非常に効果的にエコ
ーを除去することができるが、電話回線の状態、例え
ば、回線電流が少ない時には、2線−4線変換時の非線
形成分が多くなることによって、エコーの信号レベルが
大きくなったり、歪み分が多くなったりしてエコーを完
全に除去することができず、差引された残差分だけが聞
こえる結果となり、かえって聞きづらくなることもあっ
た。
【0006】そこで、移動端末側からの送信信号が有る
場合には、該移動端末の受話側から聞こえる音声レベル
を下げるように制御することにより、話者が送話してい
る間は、相手からの受話の音声レベルを低くする、いわ
ゆるエコーサプレスという機能を搭載して、話者に戻っ
てくるエコーのレベルを小さくし、通話時の不快感を和
らげている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このエ
コーサプレスは送信信号において音声信号が存在する状
態においてのみ機能させているが、受話側の信号レベル
自体を一定レベル下げるという処理を行うため、相手側
の音声レベルが変動するという不自然さが生じてしま
う。特に、回線状態によりエコーが歪みやすいような場
合にエコーサプレスを作動させるようにすると、不快感
を和らげるのに非常に効果的であるが、エコー歪みも無
く、エコーキャンセラーによりエコーが殆ど除去される
ような良好な回線状態においては、エコーサプレスによ
り、話者が送話する度に生じる、受話側から聞こえる音
声レベルの変動が目立ってしまうため、逆に違和感を覚
えさせる結果となってしまう。
【0008】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、回線の状態によるエコーキャンセラー
の働きに応じて、エコーサプレスを選択的に作動させる
ことにより、回線状態に応じて、常に音声信号の品質を
良好に保ち、かつ使用者に違和感を覚えさせることのな
いデジタル式無線電話装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るデ
ジタル式無線電話装置は、上記の課題を解決するため
に、外部回線に接続する接続装置と、該接続装置とデジ
タルデータで音声信号の送受信を行う移動端末装置とを
備え、外部回線に接続された他の電話装置との間で通話
を行うデジタル式無線電話装置において、上記接続装置
には、外部回線に送信音声信号を受け渡すときに外部回
線から受け取る受信音声信号に混入する上記送信音声信
号成分を除去するエコーキャンセル手段と、予め設定さ
れた基準回線状態と現在の回線状態とを比較して回線状
態の良否を判定する回線状態判定手段とを備えるととも
に、少なくとも接続装置もしくは移動端末装置のいずれ
か一方には、上記送信音声信号における送話の有無を検
出する送信音声検出手段と、受信音声信号のゲインを切
り替えるゲイン切替手段と、該ゲイン切替手段を制御す
るゲイン制御手段とが設けられており、上記ゲイン制御
手段は、送信音声検出手段によって送話有りと検出さ
れ、かつ、回線状態判定手段によって回線状態が基準回
線状態よりも悪化していると判定されたときには、受信
音声信号のゲインを基準回線状態のときのゲインより低
い値に切り替えるようにゲイン切替手段を制御すること
を特徴としている。
【0010】上記の構成によれば、エコーキャンセル手
段によってエコーを除去するときに、基準回線状態より
回線状態が良好であれば、受信音声信号に混入するエコ
ー成分としての送信音声信号に加えられる歪みが少な
く、本当の送信音声信号との差が小さいので、充分エコ
ーの除去が可能であるから、受信音声信号のゲインを下
げなくても、違和感を覚えることはなく、逆に、基準回
線状態より回線状態が悪化していれば、エコー成分とし
ての送信音声信号に加えられる歪みが増大するので、十
分にエコーが除去できずに残差が生じるが、この場合に
は、受信音声信号のゲインを低く切り替えるので、エコ
ー成分が発生しても、話者に聞こえるエコー成分の絶対
値が小さくなり、違和感が和らげられることになり、常
に、良好な通話状態を保つことができる。なお、上記基
準回線状態は、下げるゲインの程度と、話者によって、
受信音声信号の音量の変化に対する違和感およびエコー
の残差分による違和感との兼ね合いで、一般的に大多数
の人が許容するであろう範囲に納まるように設定する必
要がある。
【0011】請求項2の発明に係るデジタル式無線電話
装置は、上記の課題を解決するために、請求項1に記載
のデジタル式無線電話装置において、上記接続装置に
は、外部回線の回線電流値を検出する回線電流検出手段
が設けられるとともに、外部回線から受信音声信号に変
換する変換手段が外部回線の回線電流によって駆動され
ており、上記回線状態判定手段は、回線状態のパラメー
タとして回線電流値を用い、回線電流検出手段で検出さ
れた回線電流値が、予め定められた基準回線電流値より
小さい場合を回線状態の悪化と判定することを特徴とし
ている。外部回線から受信音声信号に変換する変換手段
を駆動する回線電流の値が低下すれば、変換手段内部の
誤差要因は変化しないので、変換手段における変換の精
度が悪化する。つまり、回線状態が悪化したことにな
る。そこで、上記の構成のように、外部回線の回線電流
値を検出して、違和感を許容しうる通話状態が確保可能
な基準回線電流値に対して、検出された回線電流値が小
さい場合には、回線状態の悪化と判定して、自動的に受
信音声信号のゲインを低く切り替えるので、エコー成分
が発生しても、話者に聞こえるエコー成分の絶対値が小
さくなり、違和感が和らげられることになり、常に、良
好な通話状態を保つことができる。
【0012】請求項3の発明に係るデジタル式無線電話
装置は、上記の課題を解決するために、請求項2に記載
のデジタル式無線電話装置において、基準回線電流値が
複数段階設定され、切り替えるゲインが、各基準回線電
流値に応じて、複数設定されていることを特徴としてい
る。受信音声信号におけるエコー成分の含まれる割合
は、回線電流値の変動によって変化する。したがって、
受信音声信号において、違和感を覚える程度も変化する
ことになる。そこで、上記の構成によれば、基準回線電
流値が複数段階設定され、各基準回線電流値が応じてゲ
インが複数設定されているので、回線電流値の変動に応
じて、最適な変動値を設定することが可能となる。すな
わち、回線電流値の変動に係わらず、常に良好な通話状
態を確保することが可能となる。
【0013】請求項4の発明に係るデジタル式無線電話
装置は、上記の課題を解決するために、請求項1に記載
のデジタル式無線電話装置において、上記接続装置に
は、回線の種類を設定する切替手段が設けられており、
上記回線状態判定手段は、ユーザが行う切替手段の設定
によって、回線状態の判定を行うことを特徴としてい
る。回線状態が安定していれば、回線状態判定手段は、
回線の種類の数だけあればよく、また、回線電流値は判
っているので、上記の構成のように、回線の種類に応じ
て、切替手段を設けてやれば、どの回線に接続されてい
るかを認識させることが可能であるから、簡単な構成
で、接続する回線の種類に応じた受信音声信号のゲイン
を得ることが可能となり、接続装置を安価に作製するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係るデジタルコードレス
電話器の実施の一形態について図1ないし図5に基づい
て説明すれば、以下の通りである。上記デジタルコード
レス電話器(以下電話器と略する)は、電話回線と接続
され、音声信号をやり取りする接続装置(以下、親機と
称する)と、親機と音声信号の送受信を行う移動端末
(以下、子機と称する)とを備え、親機・子機間は、そ
れぞれの通話回路部を介して、1.9GHz帯の同一周
波数の電波を時分割して用い、双方向の無線通信を実現
している。また、以下では、送受信される信号はあくま
で、回線の向こう側の相手に対する送受の関係において
記載しており、例えば、親機から子機への送信であって
も、上記相手との関係においては受信信号であるものと
している。
【0015】まず、親機および子機における各通話回路
部の構成について説明する。上記親機における通話回路
部には、図1に示すように、例えば、構内交換機や公衆
電話網等に接続される回線50と通話回路部とを接続
し、送受信信号を媒介する接続部1と、スピーチ回路2
を有している。通常、親機の内部では、音声信号の送受
信は異なる系統の信号伝送経路による4線によって行わ
れており、電話器に接続される回線50が2線の場合に
は、4線から2線あるいは2線から4線に変換する回路
が必要となる。これがスピーチ回路2である。
【0016】そして、上記スピーチ回路2の受信信号出
力側にはアナログ/デジタル変換を行うA/Dコンバー
ター3が接続され、送信信号入力側にはデジタル/アナ
ログ変換を行うD/Aコンバーター4が接続されてい
る。上記A/Dコンバーター3の出力側は、エコーキャ
ンセラー5およびゲイン切替回路6を介して、デジタル
信号をADPCM変換および復変換するADPCM復変
換部7のコーデック7aの入力側に接続され、D/Aコ
ンバーター4への入力はデコーデック7bの出力側に接
続されている。上記エコーキャンセラー5は、回線50
への送信信号がスピーチ回路2の2線−4線変換により
漏れて、受話側に戻るいわゆるエコーと呼ばれる音声を
キャンセルするために設けられているものであり、ま
た、ゲイン切替回路6は所定の信号レベルとなるように
受信信号のゲインを調節するものである。
【0017】そして、上記コーデック7aの出力は、子
機が複数設けられていても、各子機の識別と各子機に対
する双方向通信が可能となるように、TDMA/TDD
(time division multiplex access/time division dupl
ex)処理部8cにおいて、送信側の信号との時分割処理
がなされた後、モデム回路8の変調部8aに入力されて
おり、また、デコーデック7bへ入力される信号は、モ
デム回路8の復調部8bにおいて、モデム復調がなされ
た後、TDMA/TDD処理部8cにて時分割処理が復
号化されたものである。したがって、アンテナ10を介
して電波の送受信を行う無線回路部9は、上記時分割の
タイミングによって、複数の子機および送受信の切り替
えを行うように制御されている。
【0018】さらに、回線50の回線電流のレベルを検
出する回線電流検出回路11と、検出された回線電流の
レベルに基づいて、接続された回線50の種類を判定す
る入力制御回路12と、ADPCM復変換部7からの出
力によって送信信号の信号レベルを検出するレベル検出
回路13と、入力制御回路12で判定された回線50の
種類と、レベル検出回路13で検出された送信信号の信
号レベルに基づいて、ゲイン切替回路6におけるゲイン
の値を切替制御するゲイン制御回路14が設けられてい
る。
【0019】一方、子機の通話回路部には、図2に示す
ように、話者の音声を拾って、微小な送信信号に変換す
るマイク21と、受信信号が入力されて音声を出力する
レシーバー22が設けられている。上記マイク21には
アンプ23が接続され、また、レシーバー22には、受
信した音声信号を入力するアンプ26が接続されてい
る。上記アンプ23には、A/Dコンバーター24が接
続される一方、アンプ26には、D/Aコンバーター2
5が接続されている。そして、A/Dコンバーター24
の出力がADPCM復変換部27のコーデック27aの
入力側に接続され、D/Aコンバーター25への入力
は、ゲイン切替回路32を介して、デコーデック27b
の出力側から与えられている。
【0020】また、モデム回路28には、時分割処理お
よび復号化を行うTDMA/TDD処理部28cと、T
DMA/TDD処理部28cからの出力をモデム変調す
る変調部28aと、後述の無線回路部29からの入力を
復調してTDMA/TDD処理部28cに入力する復調
部28bが設けられており、上記コーデック27aの出
力は、TDMA/TDD処理部28cにおいて時分割処
理がなされた後、モデム回路28の変調部28aに入力
されてモデム変調を受ける一方、無線回路部29からの
信号がモデム回路28の復調部28bにおいてモデム復
調がなされた後、TDMA/TDD処理部28cにおい
て復号化され、デコーデック27bに入力されている。
そして、上記無線回路部29は、アンテナ30を介し
て、前記親機における送受信電波の時分割のタイミング
と同期して、送受信を行うように制御されている。
【0021】また、A/Dコンバーター24からの出力
の信号レベルを検出するレベル検出回路31と、ADP
CM復変換部27によりデコードされた受信デジタル信
号のレベルを変更するゲイン切替回路32と、復調部2
8bの出力に含まれており、親機より送られてくる回線
50の回線電流の判定結果と、レベル検出回路31の結
果、すなわち、送信信号の有無に基づいてゲイン切替回
路32を制御するゲイン制御回路33とが設けられてい
る。
【0022】上記構成に基づいて、各通話回路部におけ
る通話時の動作について説明する。まず、図2における
子機の通話回路部に対して話者が話し始めたとき、マイ
ク21に入力される話者の音声aが、送信アナログ信号
bに変換されたのち、アンプ23において増幅され送信
アナログ信号cとなり、さらに、A/Dコンバーター2
4において、送信デジタルPCM信号dに変換される。
【0023】さらに、上記送信デジタルPCM信号d
は、ADPCM復変換部27のコーデック27aによっ
てADPCM方式の送信デジタル信号eに変換された
後、モデム回路28のTDMA/TDD処理部28cお
よび変調部28aにおいて、TDMA/TDD処理後に
モデム変調を受けて、送信信号fとなり、無線回路部2
9の送信側からアンテナ30を介して、1.9GHzの
電波gとして発射される。そして、親機側では、子機か
ら発射された1.9GHzの電波gをアンテナ10によ
って受信し、無線回路部9によって復調して、送信信号
fに戻る。
【0024】さらに、送信信号fは、モデム回路8の復
調部8bおよびTDMA/TDD処理部8cにより、モ
デム復調を受けたのちTDMA/TDD処理による復号
化が行われ、ADPCM方式の送信デジタル信号eに戻
る。この送信デジタル信号eが、ADPCM復変換部7
のデコーデック7bによってデコード化された後、送信
デジタルPCM信号dに戻り、さらに、D/Aコンバー
ター4によって送信アナログ信号cに変換される。この
送信アナログ信号cが、スピーチ回路2によって4線−
2線変換され、受信アナログ信号h1 と信号線を共有す
る形で回線50に送出される。
【0025】一方、回線50から送られてくる上記受信
アナログ信号h1 は、スピーチ回路2において、2線−
4線変換を受けるが、このとき不完全な変換により、送
信アナログ信号cの一部が混入して、受信アナログ信号
1 ′となる。この受信アナログ信号h1 ′が、A/D
コンバーター3にて受信デジタルPCM信号i1 に変換
される。この受信デジタルPCM信号i1 が、エコーキ
ャンセラー5において、前記送信アナログ信号cをデジ
タル化した信号である送信デジタルPCM信号dの倍数
を差し引くことによりエコーが除去された受信デジタル
PCM信号i2となり、さらに、ゲイン切替回路6で所
定のゲインとなるように増減幅されて受信デジタルPC
M信号i3 とされた後、ADPCM復変換部7のコーデ
ック7aによってADPCM化され、受信デジタル信号
jとなる。そして、モデム回路8のTDMA/TDD処
理部8cおよび変調部8aにおいてTDMA/TDD処
理とモデム変調を受けて、受信信号kとなり、無線回路
部9の送信部からアンテナ10を介して、1.9GHz
の電波mとして発射される。
【0026】子機側では、親機から受信側の1.9GH
zの電波mを受けて、無線回路部29により復調され、
受信信号kとなる。この受信信号kは、モデム回路28
の復調部28bおよびTDMA/TDD処理部28cに
より、TDMA/TDD処理による復号化とモデム復調
が行われ、ADPCM方式の受信デジタル信号jにな
る。この受信デジタル信号jが、ADPCM復変換部2
7のデコーデック27bによってデコード化されて、受
信デジタルPCM信号i3 となり、この受信デジタルP
CM信号i3 の信号レベルが所定のゲインとなるように
ゲイン切替回路32において増減幅されて、受信デジタ
ルPCM信号i4 となる。そして、受信デジタルPCM
信号i4 はD/Aコンバーター25で受信アナログ信号
2 に変換され、アンプ26で増幅されて、受信アナロ
グ信号nとなり、レシーバー22から音声oとして発せ
られる。
【0027】上記において、ゲイン制御回路14は、回
線電流検出回路11によって検出される受信アナログ信
号h1 の回線電流のレベルが、回線が良好な状態である
ことを示す所定値より大きい場合には、ゲイン切替回路
6におけるゲインを初期設定値のまま変化させずに、上
記回線電流のレベルが小さい場合は、レベル検出回路1
3で送信デジタルPCM信号dのレベルが一定値より大
きいと検出する期間、すなわち、話者による送話がなさ
れていると判断する期間だけ、ゲイン切替回路6に対し
て、初期設定値からゲインを下げ、受信デジタルPCM
信号i3 の信号レベルを低下させて、エコーサプレス機
能を働かせる一方、レベル検出回路13で上記期間以外
のとき、すなわち、話者による送話がなされていないと
判断する期間は、上記受信信号経路上のゲイン切替回路
6のゲインは初期設定値のまま変化させず、エコーサプ
レス機能が働かないように制御している。
【0028】上記の結果、回線50の状態が良く、回線
電流が十分に流れている状況では、エコーの歪みも少な
く、エコーの状態が予測される範囲にあり、エコーキャ
ンセラー5を作動させることにより、エコーを十分に除
去することが可能であるから、エコーサプレス機能を働
かせなくても、良好な通話が可能となり、回線50の状
態が良くないか、あるいは回線50が規格によって元々
回線電流の低い回線である場合には、エコーの歪みが発
生し、エコーサプレス機能を使用した場合のエコーの残
差分が大きくなることが予想されるので、話者の音声a
が発されているときのみ、相手側からの通話(受話)の
信号レベルを低下させることにより、話者の送話中に
は、電話器による話者自身のエコーをほとんど気になら
ないレベルまで下げることが可能となり、また、話者の
音声aが発されておらず、相手側からの受話のみがなさ
れている場合には、相手側からの音声oの大きさが変動
なく通常どおり聞こえることになり、良好な通話状態を
実現することができる。
【0029】次に上記回線電流検出回路11の詳細につ
いて説明する。回線電流検出回路11として本実施の形
態では、図3および図4に示すように、回線電流の大き
さにより、スピーチ回路2の回路動作電圧が変化するこ
とを利用している。すなわち、回線電流が大きいときは
スピーチ回路2の動作電圧が高く、逆に回線電流が小さ
いときには動作電圧が低くなることから、このスピーチ
回路2に入力される受信アナログ信号h1 をモニターし
てやれば、この親機の接続されている回線の回線電流が
大きいか、小さいかを検出することができる。
【0030】例えば、図3に示す回線電流検出回路11
では、コンパレータ34を利用して、回線50における
受信アナログ信号h1 の直流電流値をモニターし、検出
された直流電流値が予め定めておいた電流値(閾値)よ
り大きいか、小さいかを出力するようにしておき、出力
結果を入力制御回路12に入力して、検出された直流電
流値が上記閾値より小さい場合にのみ、エコーサプレス
機能を働かせるようにしている。
【0031】一方、子機側には、親機側のゲイン制御回
路14における判定結果が制御情報として受信信号とと
もに無線により送信されており、上記制御情報を受けた
子機側でも、ゲイン制御回路33が、上記判定結果と、
レベル検出回路31の結果とに基づいて、ゲイン切替回
路32のゲインを切り替えるように制御する。すなわ
ち、子機側の送信系統側において、送信信号のレベルが
予め定めた閾値を越える期間のみ、ゲイン切替回路32
のゲインを初期設定値より所定の値だけ下げるというエ
コーサプレス機能を有し、上記親機より送信される制御
情報において回線50の回線電流が閾値より小さいとい
う情報が含まれている場合にエコーサプレス機能を働か
せるようにしている。
【0032】また、図4に示す回線電流検出回路11で
は、複数のコンパレータ35…を使用して、回線50に
おける受信アナログ信号h1 の直流電流値をモニターす
ることにより、異なる複数の閾値を設定している。つま
り、検出された直流電流値を複数レベルに分けて判断さ
せることができるので、親機に接続される回線50の回
線電流の大きさを複数種類認識させることができる。こ
のとき、ゲイン切替回路6には、上記回線電流の判断数
に応じて、予め初期設定値のゲインから、差し引くゲイ
ンの値を複数種設定しておき、上記レベル検出回路13
により検出した送信信号のレベルと、上記回線電流の値
とに応じて細かくゲインを設定することができる。その
結果、回線電流の変動があるような場合に回線品質に応
じて、エコーサプレス機能の働きを調節することができ
るので、より良好な通話状態を維持することができる。
【0033】また、予め接続する回線50の規格が所定
の値しか取り得ないような場合、例えば、公衆電話網と
構内交換機のいずれかにしか接続しないことが決まって
いるような場合には、図5に示すように、回線電流検出
回路を設けるのではなく、切替スイッチ40の切り替え
によって、ゲイン値を設定するようにすれば、使用者は
接続する回線50の種類に応じて、切替スイッチ40の
切り替えることができ、簡単な構成で、複数の回線種類
に対応させることができる。
【0034】なお、本実施の形態では、いわゆるデジタ
ルコードレス電話器を対象として説明してきたが、上記
に限らず、デジタルデータで音声の送受信を行う電話装
置で、エコーサプレス機能を有していれば同様に適用可
能である。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明に係るデジタル式無線電
話装置は、以上のように、接続装置には、外部回線に送
信音声信号を受け渡すときに外部回線から受け取る受信
音声信号に混入する上記送信音声信号成分を除去するエ
コーキャンセル手段と、予め設定された基準回線状態と
現在の回線状態とを比較して回線状態の良否を判定する
回線状態判定手段とを備えるとともに、少なくとも接続
装置もしくは移動端末装置のいずれか一方には、上記送
信音声信号における送話の有無を検出する送信音声検出
手段と、受信音声信号のゲインを切り替えるゲイン切替
手段と、該ゲイン切替手段を制御するゲイン制御手段と
が設けられており、上記ゲイン制御手段は、送信音声検
出手段によって送話有りと検出され、かつ、回線状態判
定手段によって回線状態が基準回線状態よりも悪化して
いると判定されたときには、受信音声信号のゲインを基
準回線状態のときのゲインより低い値に切り替えるよう
にゲイン切替手段を制御する構成である。それゆえ、エ
コーキャンセル手段によってエコーを除去するときに、
基準回線状態より回線状態が悪化していれば、エコー成
分としての送信音声信号に加えられる歪みが増大し、除
去しきれなかったエコーの残差が生じるが、受信音声信
号のゲインを低く切り替えるので、エコー成分が発生し
ても、話者に聞こえるエコー成分の絶対値が小さくな
り、違和感が和らげられる。また、回線状態が良好なと
きは、ゲインを低下させないので、移動端末装置側から
聞こえる受信音声信号のレベルの違和感が生じないの
で、常に、良好な通話状態を保つことができるという効
果を奏する。
【0036】請求項2の発明に係るデジタル式無線電話
装置は、以上のように、請求項1の構成に加えて、上記
接続装置には、外部回線の回線電流値を検出する回線電
流検出手段が設けられるとともに、外部回線から受信音
声信号に変換する変換手段が外部回線の回線電流によっ
て駆動されており、上記回線状態判定手段は、回線状態
のパラメータとして回線電流値を用い、回線電流検出手
段で検出された回線電流値が、予め定められた基準回線
電流値より小さい場合を回線状態の悪化と判定する構成
である。それゆえ、請求項1の構成による効果に加え
て、接続する回線の種類や、その時々の回線の状態が変
化しても、外部回線の回線電流値によって、回線状態の
悪化と判定し、受信音声信号のゲインを低く切り替える
ので、エコー成分が発生しても、話者に聞こえるエコー
成分の絶対値が小さくなり、違和感が和らげられ、良好
な通話状態を保つことができるという効果を奏する。な
お、上記ゲインの切り替えは、自動的に行われるから、
使用者は接続する回線の種類を気にすること無く接続装
置を回線に接続するだけで済む。
【0037】請求項3の発明に係るデジタル式無線電話
装置は、以上のように、請求項2の構成に加えて、基準
回線電流値が複数段階設定され、切り替えるゲインが、
各基準回線電流値に応じて、複数設定されている基準回
線電流値が複数段階設定され、切り替えるゲインが、各
基準回線電流値に応じて、複数設定されている構成であ
る。それゆえ、請求項2の構成による効果に加えて、回
線電流値の変動に応じて、最適な変動値を設定すること
が可能となる。すなわち、回線電流値の変動に係わら
ず、常に良好な通話状態を確保することが可能となると
いう効果を奏する。
【0038】また、請求項4の発明に係るデジタル式無
線電話装置は、以上のように、請求項1の構成に加え
て、上記接続装置には、回線の種類を設定する切替手段
が設けられており、上記回線状態判定手段は、ユーザが
行う切替手段の設定によって、回線状態の判定を行う構
成である。それゆえ、請求項1の構成による効果に加え
て、簡単な構成で、回線状態判定値を得ることができ、
安価なコストでデジタル式無線電話装置を作製すること
が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルコードレス電話の接続装
置の通話回路部を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るデジタルコードレス電話の移動端
末装置の通話回路部を示すブロック図である。
【図3】図1に示す回線電流検出回路の構成の一例を示
すブロック図である。
【図4】図1に示す回線電流検出回路の構成の他の例を
示すブロック図である。
【図5】図1に示す回線電流検出回路を切替スイッチに
置き換えたときの接続装置の通話回路部の一部を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
2 スピーチ回路(変換手段) 5 エコーキャンセラー(エコーキャンセル手段) 6 ゲイン切替回路(ゲイン切替手段) 11 回線電流検出回路(回線電流検出手段) 12 入力制御回路(回線状態判定手段) 13 レベル検出回路(送信音声検出手段) 14 ゲイン制御回路(ゲイン制御手段) 31 レベル検出回路(送信音声検出手段) 32 ゲイン切替回路(ゲイン切替手段) 33 ゲイン制御回路(ゲイン制御手段) 34 コンパレータ(比較手段) 35 コンパレータ(比較手段) 40 切替スイッチ(切替手段) 50 回線(外部回線)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部回線に接続する接続装置と、該接続装
    置とデジタルデータで音声信号の送受信を行う移動端末
    装置とを備え、外部回線に接続された他の電話装置との
    間で通話を行うデジタル式無線電話装置において、 上記接続装置には、外部回線に送信音声信号を受け渡す
    ときに外部回線から受け取る受信音声信号に混入する上
    記送信音声信号成分を除去するエコーキャンセル手段
    と、予め設定された基準回線状態と現在の回線状態とを
    比較して回線状態の良否を判定する回線状態判定手段と
    を備えるとともに、少なくとも接続装置もしくは移動端
    末装置のいずれか一方には、上記送信音声信号における
    送話の有無を検出する送信音声検出手段と、受信音声信
    号のゲインを切り替えるゲイン切替手段と、該ゲイン切
    替手段を制御するゲイン制御手段とが設けられており、 上記ゲイン制御手段は、送信音声検出手段によって送話
    有りと検出され、かつ、回線状態判定手段によって回線
    状態が基準回線状態よりも悪化していると判定されたと
    きには、受信音声信号のゲインを基準回線状態のときの
    ゲインより低い値に切り替えるようにゲイン切替手段を
    制御することを特徴とするデジタル式無線電話装置。
  2. 【請求項2】上記接続装置には、外部回線の回線電流値
    を検出する回線電流検出手段が設けられるとともに、外
    部回線から受信音声信号に変換する変換手段が外部回線
    の回線電流によって駆動されており、上記回線状態判定
    手段は、回線状態のパラメータとして回線電流値を用
    い、回線電流検出手段で検出された回線電流値が、予め
    定められた基準回線電流値より小さい場合を回線状態の
    悪化と判定することを特徴とする請求項1に記載のデジ
    タル式無線電話装置。
  3. 【請求項3】基準回線電流値が複数段階設定され、切り
    替えるゲインが、各基準回線電流値に応じて、複数設定
    されていることを特徴とする請求項2に記載のデジタル
    式無線電話装置。
  4. 【請求項4】上記接続装置には、回線の種類を設定する
    切替手段が設けられており、上記回線状態判定手段は、
    ユーザが行う切替手段の設定によって、回線状態の判定
    を行うことを特徴とする請求項1に記載のデジタル式無
    線電話装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011139153A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Toshiba Corp ヘッドセットインタフェース回路及び通信機器

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