JPH107876A - 防振ボス - Google Patents
防振ボスInfo
- Publication number
- JPH107876A JPH107876A JP17004296A JP17004296A JPH107876A JP H107876 A JPH107876 A JP H107876A JP 17004296 A JP17004296 A JP 17004296A JP 17004296 A JP17004296 A JP 17004296A JP H107876 A JPH107876 A JP H107876A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibration
- styrene
- thermoplastic material
- boss
- outer cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の防振ボスは送風装置の作動時にとも
なう騒音等を改良でき、成形性に優れる防振ボスを提供
することを目的とする。 【解決手段】 本発明の防振ボスは、内筒と外筒とこれ
らの間に充填される弾性体とからなる防振ボスにおい
て、前記弾性体が、硬度がJIS K6301Aスケー
ルで40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzにおけ
る損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料である
ことにより、上記課題を解決する。
なう騒音等を改良でき、成形性に優れる防振ボスを提供
することを目的とする。 【解決手段】 本発明の防振ボスは、内筒と外筒とこれ
らの間に充填される弾性体とからなる防振ボスにおい
て、前記弾性体が、硬度がJIS K6301Aスケー
ルで40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzにおけ
る損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料である
ことにより、上記課題を解決する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送風装置用ファン
等に装着される防振ボスに係り、特に、モーターの回転
トルクをファン側に効率よく伝達できるとともに、送風
装置の作動時に伴う騒音等を改良できる防振ボスに関す
る。
等に装着される防振ボスに係り、特に、モーターの回転
トルクをファン側に効率よく伝達できるとともに、送風
装置の作動時に伴う騒音等を改良できる防振ボスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、送風装置用ファンに装着される
防振ボスには、モーターの回転トルクをファン側に効率
よく伝達できると共に、送風装置の作動時に伴う騒音等
を低減する等の特性が要求されている。従来、このよう
な特性を満足するために、モーターのシャフトとファン
とをボスにて結合してなる送風機において、前記ボスは
シャフトが嵌め込まれてこのシャフトと蝶子で固着され
る内側環状体(以下「内筒」という)と、ファンが固着
される外側環状体(以下「外筒」という)と、この両環
状体の間に埋め込まれる弾性体とからなる構成が知られ
ている(特公平6−10480号、図2)。
防振ボスには、モーターの回転トルクをファン側に効率
よく伝達できると共に、送風装置の作動時に伴う騒音等
を低減する等の特性が要求されている。従来、このよう
な特性を満足するために、モーターのシャフトとファン
とをボスにて結合してなる送風機において、前記ボスは
シャフトが嵌め込まれてこのシャフトと蝶子で固着され
る内側環状体(以下「内筒」という)と、ファンが固着
される外側環状体(以下「外筒」という)と、この両環
状体の間に埋め込まれる弾性体とからなる構成が知られ
ている(特公平6−10480号、図2)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この弾性体に
は、ネオプレンゴム等のゴム材料が使用されているた
め、内筒と外筒と弾性体とを一体化する場合、プレス加
硫等が必要になる等の理由により成形時間が長くなり成
形性に劣る欠点がある。また、この成形には鋳形型又は
プレス機が必要となり、防振ボスのコストアップにつな
がっている。さらに、このような欠点を解消するため、
弾性体の材料をゴムから熱可塑性材料に変化することも
容易であるが、一般に熱可塑性材料は耐熱性に劣り、モ
ーターの回転時及び室外等の気温の上昇に伴って、防振
ボスの弾性体の特性が変化して送風装置の作動時に伴う
騒音が発生する等の欠点がある。
は、ネオプレンゴム等のゴム材料が使用されているた
め、内筒と外筒と弾性体とを一体化する場合、プレス加
硫等が必要になる等の理由により成形時間が長くなり成
形性に劣る欠点がある。また、この成形には鋳形型又は
プレス機が必要となり、防振ボスのコストアップにつな
がっている。さらに、このような欠点を解消するため、
弾性体の材料をゴムから熱可塑性材料に変化することも
容易であるが、一般に熱可塑性材料は耐熱性に劣り、モ
ーターの回転時及び室外等の気温の上昇に伴って、防振
ボスの弾性体の特性が変化して送風装置の作動時に伴う
騒音が発生する等の欠点がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、送風装置の作動時に伴う騒音等を改良でき、成形
性に優れる防振ボスを提供することを目的とする。
あり、送風装置の作動時に伴う騒音等を改良でき、成形
性に優れる防振ボスを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載の防振ボスは、内筒と外筒
とこれらの間に充填される弾性体とからなる防振ボスに
おいて、前記弾性体が、硬度がJIS K6301Aス
ケールで40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzに
おける損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料で
あることを特徴とするものである。
めに、本発明の請求項1記載の防振ボスは、内筒と外筒
とこれらの間に充填される弾性体とからなる防振ボスに
おいて、前記弾性体が、硬度がJIS K6301Aス
ケールで40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzに
おける損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料で
あることを特徴とするものである。
【0006】本発明の請求項2記載の防振ボスは、上記
熱可塑性材料がスチレン−エチレン/ブチレン−スチレ
ンブロック共重合体及び/又はスチレン−エチレン/プ
ロピレン−スチレンブロック共重合体である高分子有機
材料を含有してなることを特徴とするものである。
熱可塑性材料がスチレン−エチレン/ブチレン−スチレ
ンブロック共重合体及び/又はスチレン−エチレン/プ
ロピレン−スチレンブロック共重合体である高分子有機
材料を含有してなることを特徴とするものである。
【0007】本発明の請求項3記載の防振ボスは、上記
熱可塑性材料がパラフィン系オイル、ナフテン系オイル
又はポリイソブチレン系オイルから選ばれる1種又は2
種以上を混合してなり、その平均分子量が450から
5,000であることを特徴とするものである。
熱可塑性材料がパラフィン系オイル、ナフテン系オイル
又はポリイソブチレン系オイルから選ばれる1種又は2
種以上を混合してなり、その平均分子量が450から
5,000であることを特徴とするものである。
【0008】本発明の請求項4記載の防振ボスは、上記
内筒及び/又は外筒の材料が熱可塑性材料であることを
特徴とするものである。
内筒及び/又は外筒の材料が熱可塑性材料であることを
特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の防振ボスは、内筒と外筒
とこれらの間に充填される弾性体とからなる防振ボスに
おいて、前記弾性体が、硬度がJIS K6301Aス
ケールで40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzに
おける損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料で
あることにより、送風装置の作動時に伴う騒音等を改良
でき、成形性に優れる防振ボスを提供できることを見い
出し本発明を完成させるに至ったものである。また、こ
の弾性体に必要な物性値を得る熱可塑性材料としては、
熱可塑性材料がスチレン−エチレン/ブチレン−スチレ
ンブロック共重合体及び/又はスチレン−エチレン/プ
ロピレン−スチレンブロック共重合体である高分子有機
材料と、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル又はポ
リイソブチレン系オイルから選ばれる1種又は2種以上
を混合してなり、その平均分子量が450から5,00
0である軟化剤を含有することが好ましい。また、上記
内筒及び/又は外筒の材料を熱可塑性材料とすることに
より、公知の射出成形法にて容易に弾性体となる熱可塑
性材料と一体的に成形することも可能となり、成形時間
を大幅に短縮すること及び防振ボスの構成を自由に変更
することができる。
とこれらの間に充填される弾性体とからなる防振ボスに
おいて、前記弾性体が、硬度がJIS K6301Aス
ケールで40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzに
おける損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料で
あることにより、送風装置の作動時に伴う騒音等を改良
でき、成形性に優れる防振ボスを提供できることを見い
出し本発明を完成させるに至ったものである。また、こ
の弾性体に必要な物性値を得る熱可塑性材料としては、
熱可塑性材料がスチレン−エチレン/ブチレン−スチレ
ンブロック共重合体及び/又はスチレン−エチレン/プ
ロピレン−スチレンブロック共重合体である高分子有機
材料と、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル又はポ
リイソブチレン系オイルから選ばれる1種又は2種以上
を混合してなり、その平均分子量が450から5,00
0である軟化剤を含有することが好ましい。また、上記
内筒及び/又は外筒の材料を熱可塑性材料とすることに
より、公知の射出成形法にて容易に弾性体となる熱可塑
性材料と一体的に成形することも可能となり、成形時間
を大幅に短縮すること及び防振ボスの構成を自由に変更
することができる。
【0010】以下に本発明の防振ボスについて図面を用
いて説明する。図1は本発明の一例を示す防振ボスの側
面図及び長手方向の断面図であり、図2は本発明の防振
ボスを使用した送風機の概念図である。ここで、防振ボ
ス1は、筒状に形成される金属又は樹脂等からなる外筒
2が備えられ、外筒2の内側には筒状に形成される金属
又は樹脂等からなる内筒3が配設されており、内筒3と
外筒2との間には熱可塑性材料からなる弾性体4が充填
されている。
いて説明する。図1は本発明の一例を示す防振ボスの側
面図及び長手方向の断面図であり、図2は本発明の防振
ボスを使用した送風機の概念図である。ここで、防振ボ
ス1は、筒状に形成される金属又は樹脂等からなる外筒
2が備えられ、外筒2の内側には筒状に形成される金属
又は樹脂等からなる内筒3が配設されており、内筒3と
外筒2との間には熱可塑性材料からなる弾性体4が充填
されている。
【0011】このように構成された防振ボス1はファン
10に装着された状態でモーター11のシャフト12に
貫通又は嵌合し、ファン10の正面部で図示しないナッ
ト等の固定部材でファン10とシャフト12とを結合
し、モーター11の回転をファン10に伝達する。ここ
で、防振ボス1とファン10とは予め防振ボスを製造し
た後ファン10と一体化しても良いし、防振ボス1の外
筒2の材料を樹脂とした場合には、その外筒2とファン
10の材料を同一の材料で射出成形して一体化すること
もできる。また、シャフト12と防振ボス1との結合を
より強固にするため、防振ボス1にシャフト12との回
り止めのためのDカット部3Aを設けたり、防振ボスの
側面からシャフト12に貫通するネジ穴を設けてネジ等
で固定することもできる。
10に装着された状態でモーター11のシャフト12に
貫通又は嵌合し、ファン10の正面部で図示しないナッ
ト等の固定部材でファン10とシャフト12とを結合
し、モーター11の回転をファン10に伝達する。ここ
で、防振ボス1とファン10とは予め防振ボスを製造し
た後ファン10と一体化しても良いし、防振ボス1の外
筒2の材料を樹脂とした場合には、その外筒2とファン
10の材料を同一の材料で射出成形して一体化すること
もできる。また、シャフト12と防振ボス1との結合を
より強固にするため、防振ボス1にシャフト12との回
り止めのためのDカット部3Aを設けたり、防振ボスの
側面からシャフト12に貫通するネジ穴を設けてネジ等
で固定することもできる。
【0012】以下に、本発明の防振ボス1の製造方法に
ついて説明する。本発明の防振ボスの製造方法は、特に
限定されず公知の製造方法を用いることができる。例え
ば、内筒3又は外筒2の材料が金属製の場合には、金型
内にこれらをインサートしておき、弾性体となる熱可塑
性材料を射出する、いわゆるインサート成形法等が使用
できる。また、内筒3又は外筒2の材料が熱可塑性材料
の場合には、いわゆる2色成形法により内筒3及び外筒
2となる熱可塑性材料と弾性体4となる熱可塑性材料を
交互に射出することで防振ボスを成形することができ
る。つまり、内筒3、外筒2及び弾性体4の材料を熱可
塑性材料とした場合には、内筒3又は外筒2の材料が金
属製の場合に必要な鋳形型又はプレス機といった複雑な
金型及び後加工を必要とせず防振ボスの構成を変化させ
ることができる等の点で、内筒3又は外筒2の材料が金
属製の場合及び弾性体がゴムである場合よりも優れてい
る。
ついて説明する。本発明の防振ボスの製造方法は、特に
限定されず公知の製造方法を用いることができる。例え
ば、内筒3又は外筒2の材料が金属製の場合には、金型
内にこれらをインサートしておき、弾性体となる熱可塑
性材料を射出する、いわゆるインサート成形法等が使用
できる。また、内筒3又は外筒2の材料が熱可塑性材料
の場合には、いわゆる2色成形法により内筒3及び外筒
2となる熱可塑性材料と弾性体4となる熱可塑性材料を
交互に射出することで防振ボスを成形することができ
る。つまり、内筒3、外筒2及び弾性体4の材料を熱可
塑性材料とした場合には、内筒3又は外筒2の材料が金
属製の場合に必要な鋳形型又はプレス機といった複雑な
金型及び後加工を必要とせず防振ボスの構成を変化させ
ることができる等の点で、内筒3又は外筒2の材料が金
属製の場合及び弾性体がゴムである場合よりも優れてい
る。
【0013】上記の外筒2又は内筒3の材料としては、
特に限定されず、金属又は樹脂等が挙げられるが、加工
性や成形性等の観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。こ
のような熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリルスチ
レン(AS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン
(ABS)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティ
クポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、
ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)等のポリエステル樹脂又は変性ポリフェニレンエー
テル(PPE)等の1種又は2種以上混合したものが挙
げられ、さらに外筒又は内筒の強度を向上させる観点か
ら、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維又はマイ
カ、タルク等の無機フィラー等の1種又は2種以上混合
したものを上記樹脂を添加した繊維強化熱可塑性樹脂が
望ましい。なお、これらの補強繊維等の配合量は樹脂1
00重量部に対して5〜60重量部添加することが好ま
しい。
特に限定されず、金属又は樹脂等が挙げられるが、加工
性や成形性等の観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。こ
のような熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリルスチ
レン(AS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン
(ABS)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティ
クポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、
ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)等のポリエステル樹脂又は変性ポリフェニレンエー
テル(PPE)等の1種又は2種以上混合したものが挙
げられ、さらに外筒又は内筒の強度を向上させる観点か
ら、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維又はマイ
カ、タルク等の無機フィラー等の1種又は2種以上混合
したものを上記樹脂を添加した繊維強化熱可塑性樹脂が
望ましい。なお、これらの補強繊維等の配合量は樹脂1
00重量部に対して5〜60重量部添加することが好ま
しい。
【0014】次に、弾性体4に使用される熱可塑性材料
について以下に説明する。本発明の弾性体4に使用され
る熱可塑性材料が好ましい防振特性を発現するために
は、その物性が、硬度がJIS K6301Aスケール
で40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzにおける
損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料であるこ
とを要する。
について以下に説明する。本発明の弾性体4に使用され
る熱可塑性材料が好ましい防振特性を発現するために
は、その物性が、硬度がJIS K6301Aスケール
で40〜60°であり、かつ、20℃、1Hzにおける
損失正接が0.05〜0.15の熱可塑性材料であるこ
とを要する。
【0015】なお、硬度はより好ましくは40〜55°
であり、40°未満であると防振ボスの回転時に回転中
心がぶれてしまうために騒音が発生し、60°を超える
と防振ボス自身の防振領域が狭くなってしまうため好ま
しくない。
であり、40°未満であると防振ボスの回転時に回転中
心がぶれてしまうために騒音が発生し、60°を超える
と防振ボス自身の防振領域が狭くなってしまうため好ま
しくない。
【0016】また、損失正接はより好ましくは0.07
〜0.12であり、0.05未満であると送風装置の作
動時に伴う騒音等を改良できず、0.15を超えると高
温時の圧縮永久歪等が悪化してしまい防振ボスの回転時
に回転中心がぶれてしまうために騒音が発生するため好
ましくない。
〜0.12であり、0.05未満であると送風装置の作
動時に伴う騒音等を改良できず、0.15を超えると高
温時の圧縮永久歪等が悪化してしまい防振ボスの回転時
に回転中心がぶれてしまうために騒音が発生するため好
ましくない。
【0017】また、弾性体4に使用される熱可塑性材料
は主に高分子有機材料と軟化剤とからなり、例えば高分
子有機材料としては、数平均分子量が20,000以
上、特に、30,000以上、とりわけ40,000以
上の熱可塑性高分子有機材料が好ましく、例えば、スチ
レン系(ブタジエンスチレン系、イソプレンスチレン系
など)、エステル系、アミド系、ウレタン系などの各種
熱可塑性エラストマー、並びに、それらの水添、その他
による変性物、スチレン系、ABS系、オレフィン系
(エチレン系、プロピレン系、エチレンプロピレン系、
エチレンスチレン系、プロピレンスチレン系など)、塩
化ビニル系、アクリル酸エステル系(アクリル酸メチル
系など)、メタクリル酸エステル液(メタクリル酸メチ
ル系など)、カーボネート系、アセタール系、ナイロン
系、ハロゲン化ポリエーテル系(塩化ポリエーテル系な
ど)、ハロゲン系オレフィン系(四フッ化エチレン系、
フッ化−塩化エチレン系、フッ化エチレンプロピレン系
など)、セルロース系(アセチルセルロース系、エチル
セルロース系など)、ビニリデン系、ビニルブチラール
系、アルキレンオキサイド系(プロピレンオキサイド系
など)などの熱可塑性樹脂、及びこれらの樹脂のゴム変
性物などが挙げられる。
は主に高分子有機材料と軟化剤とからなり、例えば高分
子有機材料としては、数平均分子量が20,000以
上、特に、30,000以上、とりわけ40,000以
上の熱可塑性高分子有機材料が好ましく、例えば、スチ
レン系(ブタジエンスチレン系、イソプレンスチレン系
など)、エステル系、アミド系、ウレタン系などの各種
熱可塑性エラストマー、並びに、それらの水添、その他
による変性物、スチレン系、ABS系、オレフィン系
(エチレン系、プロピレン系、エチレンプロピレン系、
エチレンスチレン系、プロピレンスチレン系など)、塩
化ビニル系、アクリル酸エステル系(アクリル酸メチル
系など)、メタクリル酸エステル液(メタクリル酸メチ
ル系など)、カーボネート系、アセタール系、ナイロン
系、ハロゲン化ポリエーテル系(塩化ポリエーテル系な
ど)、ハロゲン系オレフィン系(四フッ化エチレン系、
フッ化−塩化エチレン系、フッ化エチレンプロピレン系
など)、セルロース系(アセチルセルロース系、エチル
セルロース系など)、ビニリデン系、ビニルブチラール
系、アルキレンオキサイド系(プロピレンオキサイド系
など)などの熱可塑性樹脂、及びこれらの樹脂のゴム変
性物などが挙げられる。
【0018】具体的な熱可塑性高分子有機材料として
は、このうちで結晶構造、凝集構造などの硬質ブロック
を形成しやすい部分と、アモルファス構造などの軟質ブ
ロックとを一緒に持ち合わせているものが特に好まし
く、具体的には、下記〜が挙げられる。 ポリブタジエンとブタジエン−スチレンランダム共
重合体とのブロック共重合体を水添して得られる結晶性
ポリエチレンとエチレン/ブチレン−スチレンランダム
共重合体とのブロック共重合体。 ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重合
体、あるいは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共重合
体を水添して得られる、例えば、結晶性ポリエチレンと
ポリスチレンとのジブロック共重合体、スチレン−エチ
レン/ブチレン−スチレンのトリブロック共重合体、ス
チレン−エチレン/プロピレン−スチレンのトリブロッ
ク共重合体等、中でも、スチレン−エチレン/ブチレン
−スチレンブロック共重合体又はスチレン−エチレン/
プロピレン−スチレンブロック共重合体。 エチレン/ブチレン共重合体の片末端又は両末端に
結晶性ポリエチレンが連結したブロック共重合体。 エチレン−プロピレンゴム。
は、このうちで結晶構造、凝集構造などの硬質ブロック
を形成しやすい部分と、アモルファス構造などの軟質ブ
ロックとを一緒に持ち合わせているものが特に好まし
く、具体的には、下記〜が挙げられる。 ポリブタジエンとブタジエン−スチレンランダム共
重合体とのブロック共重合体を水添して得られる結晶性
ポリエチレンとエチレン/ブチレン−スチレンランダム
共重合体とのブロック共重合体。 ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重合
体、あるいは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共重合
体を水添して得られる、例えば、結晶性ポリエチレンと
ポリスチレンとのジブロック共重合体、スチレン−エチ
レン/ブチレン−スチレンのトリブロック共重合体、ス
チレン−エチレン/プロピレン−スチレンのトリブロッ
ク共重合体等、中でも、スチレン−エチレン/ブチレン
−スチレンブロック共重合体又はスチレン−エチレン/
プロピレン−スチレンブロック共重合体。 エチレン/ブチレン共重合体の片末端又は両末端に
結晶性ポリエチレンが連結したブロック共重合体。 エチレン−プロピレンゴム。
【0019】このうち特にに挙げられた、ビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックの少なくとも1つ
と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックの少
なくとも1つからなるブロック共重合体を水添して得ら
れる水添ブロック共重合体であって、その平均分子量が
150,000〜400,000であるものが好まし
い。すなわち、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロックの少なくとも1つ(1セグメント)と、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックの少なくとも1
つとからなるブロック共重合体を水添して得られるもの
が好ましいが、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロックの少なくとも2つと、共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロックの少なくとも1つとを有するブロ
ック共重合体(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体等)を水添して得られる水添ブロック
共重合体が更に好ましい。また、この水添ブロック共重
合体に類似した水添ブロック共重合体として、カルボン
酸基若しくは無水マレイン酸基又はこれらの誘導体基を
含有する分子単位が結合した変性ビニル芳香族化合物を
主体とする重合体ブロックの少なくとも1つと、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックの少なくとも1
つからなるブロック共重合体を水添して得られる水添ブ
ロック共重合体も好ましい。なお、このスチレン−エチ
レン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン
−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体な
どに代表される水添ブロック共重合体においては、平均
分子量が150,000未満であると、圧縮永久歪みが
悪化して防振効果の持続性が低下し、400,000を
超えると材料の流動性が低下して成形性が悪化するた
め、平均分子量は、前記範囲であることが好ましい。
族化合物を主体とする重合体ブロックの少なくとも1つ
と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックの少
なくとも1つからなるブロック共重合体を水添して得ら
れる水添ブロック共重合体であって、その平均分子量が
150,000〜400,000であるものが好まし
い。すなわち、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロックの少なくとも1つ(1セグメント)と、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックの少なくとも1
つとからなるブロック共重合体を水添して得られるもの
が好ましいが、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロックの少なくとも2つと、共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロックの少なくとも1つとを有するブロ
ック共重合体(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体等)を水添して得られる水添ブロック
共重合体が更に好ましい。また、この水添ブロック共重
合体に類似した水添ブロック共重合体として、カルボン
酸基若しくは無水マレイン酸基又はこれらの誘導体基を
含有する分子単位が結合した変性ビニル芳香族化合物を
主体とする重合体ブロックの少なくとも1つと、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックの少なくとも1
つからなるブロック共重合体を水添して得られる水添ブ
ロック共重合体も好ましい。なお、このスチレン−エチ
レン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン
−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体な
どに代表される水添ブロック共重合体においては、平均
分子量が150,000未満であると、圧縮永久歪みが
悪化して防振効果の持続性が低下し、400,000を
超えると材料の流動性が低下して成形性が悪化するた
め、平均分子量は、前記範囲であることが好ましい。
【0020】上記ブロック共重合体の非晶質スチレンブ
ロックの含有量は、10〜70重量%、好ましくは15
〜60重量%の範囲のものが望ましい。また、非晶質ス
チレンブロック部のガラス転移温度(Tg)は、60℃
以上、好ましくは80℃以上であるものが望ましい。ま
た、両末端の非晶質スチレンブロックを連結する部分の
重合体としては、やはり非晶質のものが好ましく、例え
ば、エチレン−ブチレン共重合体、ブタジエン重合体、
イソプレン重合体等を挙げることができ、これらのブロ
ック或いはランダム共重合体であってもよい。
ロックの含有量は、10〜70重量%、好ましくは15
〜60重量%の範囲のものが望ましい。また、非晶質ス
チレンブロック部のガラス転移温度(Tg)は、60℃
以上、好ましくは80℃以上であるものが望ましい。ま
た、両末端の非晶質スチレンブロックを連結する部分の
重合体としては、やはり非晶質のものが好ましく、例え
ば、エチレン−ブチレン共重合体、ブタジエン重合体、
イソプレン重合体等を挙げることができ、これらのブロ
ック或いはランダム共重合体であってもよい。
【0021】これらの各種熱可塑性高分子有機材料は主
に単独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いて
もよい。
に単独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いて
もよい。
【0022】また、弾性体4に係る軟化剤としては、数
平均分子量は20,000未満の低分子の材料を使用す
ることが好ましく、物理的には、100℃における粘度
が5×105 センチポイズ以下、特に、1×105 セン
チポイズ以下であることが好ましく、また、分子量の観
点からは、数平均分子量は20,000未満、特に1
0,000以下、とりわけ5,000以下であることが
好ましい。このような軟化剤としては、通常、室温で液
体または液状の材料が好適に用いられる。また、親水
性、疎水性のいずれの軟化剤も使用できる。軟化剤とし
ては特に限定されないが、次のものが適している。鉱物
油系、植物油系、合成系等の各種ゴム用または樹脂用軟
化剤が、鉱物油系としては、ナフテン系、パラフィン系
などのプロセス油が挙げられる。植物油系としては、ひ
まし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム
油、椰子油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリー
ブ油等が挙げられる。なかでも、鉱物油系オイルのパラ
フィン系オイル、ナフテン系オイル、またはポリイソブ
チレン系オイルから選択される一種又は二種以上であっ
て、その平均分子量が450〜5,000であるものが
好ましい。この軟化剤として好ましく用いられるオイル
においては、平均分子量が450未満であると圧縮永久
歪みが悪化して防振効果の持続性が低下し、5,000
を超えると熱可塑性材料との相溶性が悪化して軟化剤の
ブリードアウトが顕著になるため、平均分子量が前記範
囲であることが好ましい。
平均分子量は20,000未満の低分子の材料を使用す
ることが好ましく、物理的には、100℃における粘度
が5×105 センチポイズ以下、特に、1×105 セン
チポイズ以下であることが好ましく、また、分子量の観
点からは、数平均分子量は20,000未満、特に1
0,000以下、とりわけ5,000以下であることが
好ましい。このような軟化剤としては、通常、室温で液
体または液状の材料が好適に用いられる。また、親水
性、疎水性のいずれの軟化剤も使用できる。軟化剤とし
ては特に限定されないが、次のものが適している。鉱物
油系、植物油系、合成系等の各種ゴム用または樹脂用軟
化剤が、鉱物油系としては、ナフテン系、パラフィン系
などのプロセス油が挙げられる。植物油系としては、ひ
まし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム
油、椰子油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリー
ブ油等が挙げられる。なかでも、鉱物油系オイルのパラ
フィン系オイル、ナフテン系オイル、またはポリイソブ
チレン系オイルから選択される一種又は二種以上であっ
て、その平均分子量が450〜5,000であるものが
好ましい。この軟化剤として好ましく用いられるオイル
においては、平均分子量が450未満であると圧縮永久
歪みが悪化して防振効果の持続性が低下し、5,000
を超えると熱可塑性材料との相溶性が悪化して軟化剤の
ブリードアウトが顕著になるため、平均分子量が前記範
囲であることが好ましい。
【0023】これらの軟化剤は1種を単独で用いてもよ
く、互いの相溶性が良好であれば2種以上を混合して用
いてもよい。
く、互いの相溶性が良好であれば2種以上を混合して用
いてもよい。
【0024】これらの軟化剤の配合量は高分子有機材料
100重量部に対して5〜500重量部であり、特に5
〜300重量部であることが好ましい。配合量が5重量
部未満であると、十分な低硬度を達成し得ず、材料の柔
軟性が不充分となり、500重量部を超えると軟化剤の
ブリードを生じ易くなり、また、材料の機械的強度が低
下するため、いずれも防振効果の観点から好ましくな
い。
100重量部に対して5〜500重量部であり、特に5
〜300重量部であることが好ましい。配合量が5重量
部未満であると、十分な低硬度を達成し得ず、材料の柔
軟性が不充分となり、500重量部を超えると軟化剤の
ブリードを生じ易くなり、また、材料の機械的強度が低
下するため、いずれも防振効果の観点から好ましくな
い。
【0025】前記の各特性を備えるためには、弾性体4
に係る熱可塑性材料を構成する高分子有機材料は三次元
連続の網状骨格構造を有することが好ましく、形成され
る三次元連続の網状骨格構造は、その骨格の平均系が5
0μm以下、好ましくは30μm以下、セル(網目)の
平均径は、500μm以下、好ましくは300μm以下
であり、高分子有機材料の体積分率を[高分子有機材料
の体積/(高分子有機材料の体積+軟化剤の体積)]×
100(%)と定義したとき、高分子有機材料の体積分
率が50%以下、特に33%以下であることが好まし
い。
に係る熱可塑性材料を構成する高分子有機材料は三次元
連続の網状骨格構造を有することが好ましく、形成され
る三次元連続の網状骨格構造は、その骨格の平均系が5
0μm以下、好ましくは30μm以下、セル(網目)の
平均径は、500μm以下、好ましくは300μm以下
であり、高分子有機材料の体積分率を[高分子有機材料
の体積/(高分子有機材料の体積+軟化剤の体積)]×
100(%)と定義したとき、高分子有機材料の体積分
率が50%以下、特に33%以下であることが好まし
い。
【0026】また、多量の軟化剤とより少ない量の高分
子有機材料を含む熱可塑性材料を得るために、用いる軟
化剤と高分子有機材料の各々の溶解度パラメーター値δ
=(ΔE/V)1/2 (ΔE=モル蒸発エネルギー、V=
モル体積)の差が3.0以下、好ましくは2.5以下と
なるよう、両材料を選択することが好ましい。この差が
3.0を超えると両材料の相溶性の点から、軟化剤が多
量に保持されにくく、得られる熱可塑性材料の低弾性化
の障害となり、また、軟化剤のブリードが発生し易くな
り、防振性が低下する虞があるため好ましくない。
子有機材料を含む熱可塑性材料を得るために、用いる軟
化剤と高分子有機材料の各々の溶解度パラメーター値δ
=(ΔE/V)1/2 (ΔE=モル蒸発エネルギー、V=
モル体積)の差が3.0以下、好ましくは2.5以下と
なるよう、両材料を選択することが好ましい。この差が
3.0を超えると両材料の相溶性の点から、軟化剤が多
量に保持されにくく、得られる熱可塑性材料の低弾性化
の障害となり、また、軟化剤のブリードが発生し易くな
り、防振性が低下する虞があるため好ましくない。
【0027】また、弾性体4に係る熱可塑性材料には、
材料の圧縮永久歪みを改善し、防振効果の持続性、防振
用材料の耐久性を向上する目的でポリフェニレンエーテ
ル樹脂を配合することができる。ここで用いられるポリ
フェニレンエーテル樹脂は、下記式で表される結合単位
からなる単独重合体又は該結合単位を含む共重合体であ
る。
材料の圧縮永久歪みを改善し、防振効果の持続性、防振
用材料の耐久性を向上する目的でポリフェニレンエーテ
ル樹脂を配合することができる。ここで用いられるポリ
フェニレンエーテル樹脂は、下記式で表される結合単位
からなる単独重合体又は該結合単位を含む共重合体であ
る。
【0028】
【化1】
【0029】式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 はそれぞ
れ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を表
す。
れ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を表
す。
【0030】ポリフェニレンエーテル樹脂は公知のもの
を用いることができ、具体的には、例えば、ポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニレン−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−
1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、また、
2,6−ジメチルフェノールと1価のフェノール類(例
えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル
−6−ブチルフェノール)との共重合体の如きポリフェ
ニレンエーテル共重合体も用いることができる。なかで
も、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)や2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−ト
リメチルフェノールとの共重合体が好ましく、さらに、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)が好ましい。
を用いることができ、具体的には、例えば、ポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニレン−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−
1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、また、
2,6−ジメチルフェノールと1価のフェノール類(例
えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル
−6−ブチルフェノール)との共重合体の如きポリフェ
ニレンエーテル共重合体も用いることができる。なかで
も、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)や2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−ト
リメチルフェノールとの共重合体が好ましく、さらに、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)が好ましい。
【0031】ポリフェニレンエーテル樹脂の配合量は、
熱可塑性材料に対して5〜250重量部の範囲で好適に
選択することができる。250重量部を超えると熱可塑
性材料の硬度が高くなって柔軟性が失われ、防振性が低
下するおそれがあり、5重量部未満では配合して得られ
る圧縮永久歪みの改善効果が不十分であるため、いずれ
も好ましくない。
熱可塑性材料に対して5〜250重量部の範囲で好適に
選択することができる。250重量部を超えると熱可塑
性材料の硬度が高くなって柔軟性が失われ、防振性が低
下するおそれがあり、5重量部未満では配合して得られ
る圧縮永久歪みの改善効果が不十分であるため、いずれ
も好ましくない。
【0032】なお、弾性体4に係る熱可塑性材料には、
必要に応じて、更に、次のような充填剤を配合してもよ
い。すなわち、クレー、珪藻土、シリカ、タルク、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属酸
化物、マイカ、グラファイト、水酸化アルミニウムなど
の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、木片、ガラス粉、
セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリマーなどの粒状な
いし粉末状固体充填剤、その他の各種の天然または人工
の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラスファイバ
ー、金属ファイバー、その他各種のポリマーファイバー
など)などを配合することができる。
必要に応じて、更に、次のような充填剤を配合してもよ
い。すなわち、クレー、珪藻土、シリカ、タルク、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属酸
化物、マイカ、グラファイト、水酸化アルミニウムなど
の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、木片、ガラス粉、
セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリマーなどの粒状な
いし粉末状固体充填剤、その他の各種の天然または人工
の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラスファイバ
ー、金属ファイバー、その他各種のポリマーファイバー
など)などを配合することができる。
【0033】また、中空フィラー、例えば、ガラスバル
ーン、シリカバルーンなどの無機中空フィラー、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化などの各種物性に改善のた
めに、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、
混合時などに機械的に気体を混ぜ込むことも可能であ
る。
ーン、シリカバルーンなどの無機中空フィラー、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化などの各種物性に改善のた
めに、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、
混合時などに機械的に気体を混ぜ込むことも可能であ
る。
【0034】弾性体4に係る熱可塑性材料には、前記成
分のほか、諸特性の改良のため、公知の樹脂成分などの
添加剤を併用することができる。
分のほか、諸特性の改良のため、公知の樹脂成分などの
添加剤を併用することができる。
【0035】樹脂成分としては、例えば、ポリオレフィ
ン樹脂やポリスチレン樹脂などを併用することができ
る。これらを添加することにより弾性体4に係る熱可塑
性材料の加工性、耐熱性の向上を図ることができる。ポ
リオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ア
イソタクティックポリプロピレン、プロピレンと他の少
量のα−オレフィンとの共重合体(例えば、プロピレン
−エチレン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペ
ンテン共重合体)、ポリ(4−メチル−1−ペンテ
ン)、ポリブテン−1等を挙げることができる。ポリオ
レフィン樹脂としてアイソタクティックポリプロピレン
またはその共重合体を用いる場合、そのMFR(JIS
K7210)が0.1〜50g/10分、特に、0.
5〜30g/10分の範囲のものが好適に使用できる。
ン樹脂やポリスチレン樹脂などを併用することができ
る。これらを添加することにより弾性体4に係る熱可塑
性材料の加工性、耐熱性の向上を図ることができる。ポ
リオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ア
イソタクティックポリプロピレン、プロピレンと他の少
量のα−オレフィンとの共重合体(例えば、プロピレン
−エチレン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペ
ンテン共重合体)、ポリ(4−メチル−1−ペンテ
ン)、ポリブテン−1等を挙げることができる。ポリオ
レフィン樹脂としてアイソタクティックポリプロピレン
またはその共重合体を用いる場合、そのMFR(JIS
K7210)が0.1〜50g/10分、特に、0.
5〜30g/10分の範囲のものが好適に使用できる。
【0036】また、ポリスチレン樹脂としては、公知の
製造方法で得られたものであれば、ラジカル重合法、イ
オン重合法のいずれで得られたものも好適に使用でき
る。ポリスチレン樹脂の数平均分子量は5,000〜5
00,000、好ましくは10,000〜200,00
0の範囲から選択でき、分子量分布[重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)]は5以下のものが好ましい。
製造方法で得られたものであれば、ラジカル重合法、イ
オン重合法のいずれで得られたものも好適に使用でき
る。ポリスチレン樹脂の数平均分子量は5,000〜5
00,000、好ましくは10,000〜200,00
0の範囲から選択でき、分子量分布[重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)]は5以下のものが好ましい。
【0037】このスチレン樹脂としては、例えば、ポリ
スチレン、スチレン含有量60重量%以上のスチレン−
ブタジエンブロック共重合体、ゴム補強ポリスチレン、
ポリα−メチルスチレン、ポリp−第3ブチルスチレン
等が挙げられ、これらは一種または二種以上を併用して
もよい。さらに、これらポリマーを構成するモノマーの
混合物を重合して得られる共重合体も用いることができ
る。
スチレン、スチレン含有量60重量%以上のスチレン−
ブタジエンブロック共重合体、ゴム補強ポリスチレン、
ポリα−メチルスチレン、ポリp−第3ブチルスチレン
等が挙げられ、これらは一種または二種以上を併用して
もよい。さらに、これらポリマーを構成するモノマーの
混合物を重合して得られる共重合体も用いることができ
る。
【0038】また、前記ポリオレフィン樹脂とポリスチ
レン樹脂とを併用することもできる。弾性体4に係る熱
可塑性材料にこれらの樹脂を添加する場合、ポリオレフ
ィン樹脂単独を添加する場合に比較してポリスチレン樹
脂を併用すると、得られる材料の硬度が高くなる傾向に
ある。従って、これらの配合比率を選択することによ
り、得られる熱可塑性材料の硬度を調整することもでき
る。この場合、ポリオレフィン樹脂/ポリスチレン樹脂
の比率は95/5〜5/95(重量比)の範囲から選択
することが好ましい。
レン樹脂とを併用することもできる。弾性体4に係る熱
可塑性材料にこれらの樹脂を添加する場合、ポリオレフ
ィン樹脂単独を添加する場合に比較してポリスチレン樹
脂を併用すると、得られる材料の硬度が高くなる傾向に
ある。従って、これらの配合比率を選択することによ
り、得られる熱可塑性材料の硬度を調整することもでき
る。この場合、ポリオレフィン樹脂/ポリスチレン樹脂
の比率は95/5〜5/95(重量比)の範囲から選択
することが好ましい。
【0039】これらの樹脂成分を併用する場合、本発明
の効果を損なわない範囲において使用すべきであり、配
合量は高分子有機材料100重量部に対して0〜100
重量部程度であることが好ましい。樹脂成分の配合量が
100重量部を超えると得られる熱可塑性材料の硬度が
高くなり過ぎて柔軟性が失われ、防振性が低下するため
好ましくない。
の効果を損なわない範囲において使用すべきであり、配
合量は高分子有機材料100重量部に対して0〜100
重量部程度であることが好ましい。樹脂成分の配合量が
100重量部を超えると得られる熱可塑性材料の硬度が
高くなり過ぎて柔軟性が失われ、防振性が低下するため
好ましくない。
【0040】また、他の添加剤として、必要に応じて、
難燃剤、抗菌剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、無機充填剤、着色剤、シリコーン
オイル、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、フェ
ノールテルペン樹脂、石油系炭化水素、ロジン誘導体等
の各種粘着付与剤(タッキファイヤー)、レオストマー
B(商品名:理研ビニル社製)等の各種接着性エラスト
マー、ハイブラー(商品名:クラレ社製、ビニル−ポリ
イソプレンブロックの両末端にポリスチレンブロックが
連結したブロック共重合体)、ノーレックス(商品名:
日本ゼオン社製、ノルボルネンを開環重合して得られる
ポリノルボルネン)等の熱可塑性エラストマー又は樹
脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン等の
極性の高い熱可塑性エラストマー又は樹脂等を併用する
ことができる。
難燃剤、抗菌剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、無機充填剤、着色剤、シリコーン
オイル、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、フェ
ノールテルペン樹脂、石油系炭化水素、ロジン誘導体等
の各種粘着付与剤(タッキファイヤー)、レオストマー
B(商品名:理研ビニル社製)等の各種接着性エラスト
マー、ハイブラー(商品名:クラレ社製、ビニル−ポリ
イソプレンブロックの両末端にポリスチレンブロックが
連結したブロック共重合体)、ノーレックス(商品名:
日本ゼオン社製、ノルボルネンを開環重合して得られる
ポリノルボルネン)等の熱可塑性エラストマー又は樹
脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン等の
極性の高い熱可塑性エラストマー又は樹脂等を併用する
ことができる。
【0041】弾性体4に係る熱可塑性材料の製造方法
は、特に限定されず、公知の方法を適用することができ
る。例えば、前記の各材料及び所望により添加剤成分を
加熱混練機、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロー
ル、バンバリーミキサー、プラベンダー、ニーダー、高
剪断型ミキサー等、を用いて溶融混練りし、さらに、所
望により有機パーオキサイド等の架橋剤、架橋助剤等を
添加したり、又は、これら必要な成分を同時に混合し、
加熱溶融混練りすることにより、容易に製造することが
できる。
は、特に限定されず、公知の方法を適用することができ
る。例えば、前記の各材料及び所望により添加剤成分を
加熱混練機、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロー
ル、バンバリーミキサー、プラベンダー、ニーダー、高
剪断型ミキサー等、を用いて溶融混練りし、さらに、所
望により有機パーオキサイド等の架橋剤、架橋助剤等を
添加したり、又は、これら必要な成分を同時に混合し、
加熱溶融混練りすることにより、容易に製造することが
できる。
【0042】また、高分子有機材料と低分子材料とを混
練りした熱可塑性材料を予め用意し、この材料を、ここ
に用いたものと同種か若しくは種類の異なる1種以上の
高分子有機材料に更に混ぜ合わせて製造することもでき
る。
練りした熱可塑性材料を予め用意し、この材料を、ここ
に用いたものと同種か若しくは種類の異なる1種以上の
高分子有機材料に更に混ぜ合わせて製造することもでき
る。
【0043】また、弾性体4に係る熱可塑性材料におい
ては、有機パーオキサイド等の架橋剤、架橋助剤等を添
加して架橋することも可能で有る。
ては、有機パーオキサイド等の架橋剤、架橋助剤等を添
加して架橋することも可能で有る。
【0044】ここで、部分架橋のために添加し得る架橋
剤としては、有機パーオキサイドが好適に挙げられ、具
体的には、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)−ヘキサン、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、ゾクミルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジイソプロピル
ベンゾハイドロパーオキサイド、1,3−ビス−(t−
ブチルパーオキシイソプロピル)−ベンゼン、ベンゾイ
ルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げ
られ、また、有用な架橋助剤としては、例えば、ジビニ
ルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、
キノンジオキシム、フェニレンビスマレイミド、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、不飽和シラン化合
物等が挙げられる。これら有機パーオキサイド及び架橋
助剤は、配合材料全体を100重量部としたとき、0.
1〜5重量部の範囲で、任意に使用して架橋度を調整す
ることができる。これらの有機パーオキサイド及び架橋
助剤は必要に応じてそれぞれ2種以上を併用することも
できる。なお、架橋助剤として不飽和シラン化合物を使
用した場合には、さらにシラノール縮合触媒の存在下で
水分と接触させて架橋を進行させることができる。
剤としては、有機パーオキサイドが好適に挙げられ、具
体的には、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)−ヘキサン、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、ゾクミルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジイソプロピル
ベンゾハイドロパーオキサイド、1,3−ビス−(t−
ブチルパーオキシイソプロピル)−ベンゼン、ベンゾイ
ルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げ
られ、また、有用な架橋助剤としては、例えば、ジビニ
ルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、
キノンジオキシム、フェニレンビスマレイミド、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、不飽和シラン化合
物等が挙げられる。これら有機パーオキサイド及び架橋
助剤は、配合材料全体を100重量部としたとき、0.
1〜5重量部の範囲で、任意に使用して架橋度を調整す
ることができる。これらの有機パーオキサイド及び架橋
助剤は必要に応じてそれぞれ2種以上を併用することも
できる。なお、架橋助剤として不飽和シラン化合物を使
用した場合には、さらにシラノール縮合触媒の存在下で
水分と接触させて架橋を進行させることができる。
【0045】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限さ
れるものではない。
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限さ
れるものではない。
【0046】
【実施例1】下記サイズを有する内筒、外筒とその間に
熱可塑性材料を充填する弾性体とを2色成形法により、
下記条件に従って射出成形した。 サイズ 内筒サイズ:外径φ18mm、内径φ6mm 外筒サイズ:外径φ35mm、内径φ31mm 弾性体の厚み:6.5mm 射出条件 射出成形機:日精2色成形機 CD100S5ASE 温度:50℃ 内筒・外筒材料[一次側]:ABS樹脂(三菱樹脂製、
ガラス繊維20%含有) ゲート数[二次側]:4点
熱可塑性材料を充填する弾性体とを2色成形法により、
下記条件に従って射出成形した。 サイズ 内筒サイズ:外径φ18mm、内径φ6mm 外筒サイズ:外径φ35mm、内径φ31mm 弾性体の厚み:6.5mm 射出条件 射出成形機:日精2色成形機 CD100S5ASE 温度:50℃ 内筒・外筒材料[一次側]:ABS樹脂(三菱樹脂製、
ガラス繊維20%含有) ゲート数[二次側]:4点
【0047】 弾性体の組成 高分子有機材料(1) 100重量部 (スチレン−エチレン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体 :分子量200,000、SP値8.7) 高分子有機材料(2) 20重量部 (スチレン−エチレン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体のカルボキ シル変性物 :分子量80,000、SP値8.9) 軟化剤:パラフィン系オイル 40重量部 (分子量1,500、SP値7.8) その他の添加剤:熱可塑性ポリウレタン 50重量部 なお、溶解度パラメーターの測定は常法により行い、数
平均分子量の測定はゲルパーミエイションクロマトグラ
フィ[GPC:東ソー製GMH−XL(2本直列)]に
より行い、示唆屈曲率(RI)を用いて、単分散ポリス
チレンを標準としてポリスチレン換算で行った。
平均分子量の測定はゲルパーミエイションクロマトグラ
フィ[GPC:東ソー製GMH−XL(2本直列)]に
より行い、示唆屈曲率(RI)を用いて、単分散ポリス
チレンを標準としてポリスチレン換算で行った。
【0048】前記各原料をヘンシェルミキサーでよく混
合し、この混合物を50mm径の二軸押出機にて240
℃の条件下で溶融混練りして、熱可塑性材料のペレット
を得た。このペレット状の熱可塑性材料を上記射出条件
にて防振ボスを作成したところ、1サイクルの時間は約
50秒であった。また、この熱可塑性材料の20℃、1
Hz、歪み10%における損失正接(tanδ)は0.
10、JIS K6301A規格における硬度は40°
であった。
合し、この混合物を50mm径の二軸押出機にて240
℃の条件下で溶融混練りして、熱可塑性材料のペレット
を得た。このペレット状の熱可塑性材料を上記射出条件
にて防振ボスを作成したところ、1サイクルの時間は約
50秒であった。また、この熱可塑性材料の20℃、1
Hz、歪み10%における損失正接(tanδ)は0.
10、JIS K6301A規格における硬度は40°
であった。
【0049】得られた防振ボスをインサートしてファン
を成形し、得られたファンを屋外機に装着し、ファンか
ら1m離れた地点にマイクを設置して周波数解析により
騒音を測定したところ騒音は35dBであり、良好な防
振特性を得ることができた。また、この防振ボスを25
℃で200時間連続運転した後に同様に騒音を測定した
ところ、騒音は36dBであった。
を成形し、得られたファンを屋外機に装着し、ファンか
ら1m離れた地点にマイクを設置して周波数解析により
騒音を測定したところ騒音は35dBであり、良好な防
振特性を得ることができた。また、この防振ボスを25
℃で200時間連続運転した後に同様に騒音を測定した
ところ、騒音は36dBであった。
【0050】
【実施例2】実施例1の熱可塑性材料の配合を下記のも
のに変更した以外は実施例1と同様にして防振ボスを作
成した。 弾性体の組成 高分子有機材料(1) 100重量部 (スチレン−エチレン/プロピレン−スチレントリブロック共重合体 :分子量200,000、SP値8.8) 高分子有機材料(2) 20重量部 (スチレン−エチレン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体のカルボキ シル変性物 :分子量80,000、SP値8.9) 軟化剤:パラフィン系オイル 40重量部 (分子量1,500、SP値7.8) その他の添加剤:熱可塑性ポリエステル 50重量部
のに変更した以外は実施例1と同様にして防振ボスを作
成した。 弾性体の組成 高分子有機材料(1) 100重量部 (スチレン−エチレン/プロピレン−スチレントリブロック共重合体 :分子量200,000、SP値8.8) 高分子有機材料(2) 20重量部 (スチレン−エチレン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体のカルボキ シル変性物 :分子量80,000、SP値8.9) 軟化剤:パラフィン系オイル 40重量部 (分子量1,500、SP値7.8) その他の添加剤:熱可塑性ポリエステル 50重量部
【0051】前記各原料をヘンシェルミキサーでよく混
合し、この混合物を50mm径の二軸押出機にて240
℃の条件下で溶融混練りして、熱可塑性材料のペレット
を得た。このペレット状の熱可塑性材料を上記射出条件
にて防振ボスを作成したところ、1サイクルの時間は約
50秒であった。また、この熱可塑性材料の20℃、1
Hz、歪み10%における損失正接(tanδ)は0.
09、JIS K6301A規格における硬度は50°
であった。
合し、この混合物を50mm径の二軸押出機にて240
℃の条件下で溶融混練りして、熱可塑性材料のペレット
を得た。このペレット状の熱可塑性材料を上記射出条件
にて防振ボスを作成したところ、1サイクルの時間は約
50秒であった。また、この熱可塑性材料の20℃、1
Hz、歪み10%における損失正接(tanδ)は0.
09、JIS K6301A規格における硬度は50°
であった。
【0052】得られた防振ボスをインサートしてファン
を成形し、得られたファンを屋外機に装着し、ファンか
ら1m離れた地点にマイクを設置して周波数解析により
騒音を測定したところ騒音は33dBであり、良好な防
振特性を得ることができた。また、この防振ボスを25
℃で200時間連続運転した後に同様に騒音を測定した
ところ、騒音は35dBであった。
を成形し、得られたファンを屋外機に装着し、ファンか
ら1m離れた地点にマイクを設置して周波数解析により
騒音を測定したところ騒音は33dBであり、良好な防
振特性を得ることができた。また、この防振ボスを25
℃で200時間連続運転した後に同様に騒音を測定した
ところ、騒音は35dBであった。
【0053】
【比較例】外筒(亜鉛メッキ鋼板によるプレス成形品)
と内筒(アルミの鋳造成形品を切削加工したもの)をゴ
ム用金型の中にインサートして、外筒と内筒との間に弾
性体であるゴム(CRゴム、JIS−A硬度45°、損
失正接0.10)を挿入してプレス加硫して(金型温
度:165℃、加硫時間約15分)、実施例1と同様の
形状の防振ボスを得た。
と内筒(アルミの鋳造成形品を切削加工したもの)をゴ
ム用金型の中にインサートして、外筒と内筒との間に弾
性体であるゴム(CRゴム、JIS−A硬度45°、損
失正接0.10)を挿入してプレス加硫して(金型温
度:165℃、加硫時間約15分)、実施例1と同様の
形状の防振ボスを得た。
【0054】得られた防振ボスをインサートしてファン
を成形し、得られたファンを屋外機に装着し、ファンか
ら1m離れた地点にマイクを設置して周波数解析により
騒音を測定したところ騒音は38dBであり、良好な防
振特性を得ることができたが、成形の所要時間は1サイ
クル当たり約15分となり生産性が低下した。
を成形し、得られたファンを屋外機に装着し、ファンか
ら1m離れた地点にマイクを設置して周波数解析により
騒音を測定したところ騒音は38dBであり、良好な防
振特性を得ることができたが、成形の所要時間は1サイ
クル当たり約15分となり生産性が低下した。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防振ボス
は送風装置の作動時に伴う騒音等を改良でき、成形性に
優れる防振ボスを提供することができる。
は送風装置の作動時に伴う騒音等を改良でき、成形性に
優れる防振ボスを提供することができる。
【図1】本発明の防振ボスの一例を示す側面図及び長手
方向の断面図である。
方向の断面図である。
【図2】本発明の防振ボスを使用した送風機の概念図で
ある。
ある。
1 防振ボス 2 外筒 3 内筒 3A Dカット部 4 弾性体 10 ファン 11 モーター 12 シャフト
Claims (4)
- 【請求項1】 内筒と外筒とこれらの間に充填される弾
性体とからなる防振ボスにおいて、前記弾性体が、硬度
がJIS K6301Aスケールで40〜60°であ
り、かつ、20℃、1Hzにおける損失正接が0.05
〜0.15の熱可塑性材料であることを特徴とする防振
ボス。 - 【請求項2】 上記熱可塑性材料がスチレン−エチレン
/ブチレン−スチレンブロック共重合体及び/又はスチ
レン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合
体である高分子有機材料を含有してなることを特徴とす
る請求項1記載の防振ボス。 - 【請求項3】 上記熱可塑性材料がパラフィン系オイ
ル、ナフテン系オイル又はポリイソブチレン系オイルか
ら選ばれる1種又は2種以上を混合してなり、その平均
分子量が450から5,000であることを特徴とする
請求項1又は請求項2記載の防振ボス。 - 【請求項4】 上記内筒及び/又は外筒の材料が熱可塑
性材料であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか
1項記載の防振ボス。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17004296A JPH107876A (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 防振ボス |
DE19708767A DE19708767A1 (de) | 1996-03-04 | 1997-03-04 | Erschütterungsfeste Nabe |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17004296A JPH107876A (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 防振ボス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH107876A true JPH107876A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15897540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17004296A Pending JPH107876A (ja) | 1996-03-04 | 1996-06-28 | 防振ボス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH107876A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000086860A (ja) * | 1998-09-17 | 2000-03-28 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 高減衰高分子組成物 |
CN1300466C (zh) * | 2003-01-29 | 2007-02-14 | 松下电器产业株式会社 | 送风装置及送风装置的装卸方法 |
JP2007071124A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | ファンボス |
JP2007071123A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | ファンボス |
JP2008196385A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Tokai Rubber Ind Ltd | ファンボス |
KR100871612B1 (ko) | 2008-07-21 | 2008-12-02 | 주식회사비티엠앤드피 | 횡류팬용 구동허브 및 그 제조방법 |
KR100994966B1 (ko) * | 2002-09-09 | 2010-11-18 | 파나소닉 주식회사 | 송풍팬 |
JP2014065253A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-17 | Hitachi Appliances Inc | 射出成形方法 |
-
1996
- 1996-06-28 JP JP17004296A patent/JPH107876A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000086860A (ja) * | 1998-09-17 | 2000-03-28 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 高減衰高分子組成物 |
KR100994966B1 (ko) * | 2002-09-09 | 2010-11-18 | 파나소닉 주식회사 | 송풍팬 |
CN1300466C (zh) * | 2003-01-29 | 2007-02-14 | 松下电器产业株式会社 | 送风装置及送风装置的装卸方法 |
MY138446A (en) * | 2003-01-29 | 2009-06-30 | Panasonic Corp | Air blowing apparatus and its installing/removing method |
JP2007071124A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | ファンボス |
JP2007071123A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | ファンボス |
JP2008196385A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Tokai Rubber Ind Ltd | ファンボス |
KR100871612B1 (ko) | 2008-07-21 | 2008-12-02 | 주식회사비티엠앤드피 | 횡류팬용 구동허브 및 그 제조방법 |
JP2014065253A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-17 | Hitachi Appliances Inc | 射出成形方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4772657A (en) | Hydrogenated block copolymer compositions | |
JP2000230167A (ja) | ガスケット材 | |
JPH107876A (ja) | 防振ボス | |
JPH09296827A (ja) | 防振ボス | |
JPH0149423B2 (ja) | ||
JPH09263702A (ja) | 防振用熱可塑性材料 | |
JP2003235188A (ja) | 永久磁石電動機の回転子およびその製造方法 | |
JPH09227858A (ja) | シーリング材 | |
JP5386234B2 (ja) | エラストマー組成物 | |
JP3604796B2 (ja) | パッキン材料 | |
JPH10169662A (ja) | 防振ボス | |
JP2000169666A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3373833B2 (ja) | 樹脂組成物、ガスケット材及び金属一体型ガスケット | |
JPH09235477A (ja) | 防振部材 | |
JPH0149424B2 (ja) | ||
JPH0443937B2 (ja) | ||
JPH09227786A (ja) | 制振材 | |
JPH1030682A (ja) | 防振ボス | |
JP3363013B2 (ja) | 積層構造体 | |
JPH09272784A (ja) | 車輛用内装材 | |
JP2000081142A (ja) | ガスケット付カバーおよびその製造方法 | |
JP2005047948A (ja) | スチレン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH0539386A (ja) | 耐油性に優れた水添ブロツク共重合体組成物 | |
JPH01193352A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH0578582B2 (ja) |