JPH1076753A - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

光学的情報記録媒体

Info

Publication number
JPH1076753A
JPH1076753A JP8235622A JP23562296A JPH1076753A JP H1076753 A JPH1076753 A JP H1076753A JP 8235622 A JP8235622 A JP 8235622A JP 23562296 A JP23562296 A JP 23562296A JP H1076753 A JPH1076753 A JP H1076753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
recording medium
dye
information recording
optical information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8235622A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Inagaki
由夫 稲垣
Toshio Ishida
寿男 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP8235622A priority Critical patent/JPH1076753A/ja
Publication of JPH1076753A publication Critical patent/JPH1076753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高い記録感度と高い反射率を有する光学的情報
記録媒体を提供する。 【解決手段】トラックピッチ1.4ないし1.6ミクロ
ンのプレグルーブが設けられた厚さ1.2mm、直径12
0mmの円形透明基板上に、オキソノール色素を含有する
記録層、反射層および保護層が順次積層された光学的情
報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー光線を用い
て情報の記録、再生を行なうためのヒートモードの光学
的情報記録媒体に関するものであり、特に、CDプレー
ヤーを用いて情報の再生を行なうに適した、いわゆるC
D−Rに関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、レーザー光等の高エネル
ギー密度のビームを用いる情報記録媒体が開発され、実
用化されている。この情報記録媒体は光ディスクと称さ
れ、ビデオ・ディスク、オーディオ・ディスク、さらに
は大容量静止画像ファイルおよび大容量コンピュータ用
ディスク・メモリーとして使用されうるものである。こ
れらの情報記録媒体のうちで、音楽等のオーディオ再生
用としてコンパクトディスク(CD)が広く実用化され
ている。コンパクトディスクは、一般にCDフォーマッ
ト信号等のEFM(Eight to Fourteen Modulation)デ
ジタルオーディオ信号情報を有する孔(ビット)が予め
形成されているプラスチックの円盤状透明基板と、この
上に設けられたAl等の反射性薄膜および保護膜とから
構成されている。CDからの情報の読み取りは、レーザ
ービームを光ディスクに照射することにより行なわれ、
ビットの有無による反射率の変化によってCDフォーマ
ット信号等が読み取られる。
【0003】CDは、CD規格に基づいてCDを1.2
〜1.4m/秒の定線速度で回転させて再生することに
より、信号面内径45mmおよび信号面外径116mmの範
囲内で、最短記録ピット長0.834μm、トラックピ
ッチ1.6μmにて最大74分の記録時間を有すること
が要求されている。従来のオーディオ用CDは予め基板
にピットが形成された再生専用のものであったが、近年
追記可能なCDすなわちCD−Rが開発され、普及する
に至った。
【0004】CDフォーマットに従う信号の記録を行な
うCD−Rの構成としては、基板上に色素または色素組
成物からなる記録層と、金属製の反射層とがこの順で担
持されたものが開示されており、またこのようなCD−
Rを用いる光学的情報記録方法が提案されており、それ
らは例えば、特開昭61−237239号公報、特開昭
61−239443号公報、特開昭62−14344号
公報および特開昭62−14345号公報などに記載さ
れている。
【0005】CD−Rに用いられる色素としては、もっ
ぱらシアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素が用
いられる。その具体例については例えば「機能性色素の
最新応用技術」シー・エム・シー 1996年4月発
行、第3章の6に記載されている。これらのすでに実用
されているCD−Rは、近年情報の記録及び再生を高速
度で行なうために線速度を上げて記録、再生が行なわれ
るようになってきた。しかし、このような高速条件下で
は記録される信号の品質が低下するので、必ずしも実用
上充分な性能とはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は高速度
記録及び再生に適したCD−Rを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は下記の手段に
よって達成された。 (1)トラックピッチ1.4ないし1.6ミクロンのプ
レグルーブが設けられた厚さ1.2mm、直径120mmの
円形透明基板上に色素を含有する記録層、反射層、およ
び保護層が順次積層されている光学的情報記録媒体にお
いて該色素がオキソノール色素であることを特徴とする
光学的情報記録媒体。 (2)オキソノール色素が下記一般式(I)で表わされ
る色素であることを特徴とする上記(1)に記載の光学
的情報記録媒体。
【0008】
【化2】
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるオキソノール色素は、カルボニル基
とヒドロキシ基が互いに、置換されていてもよいポリメ
チン鎖で連結された化合物であって可視光ないし近赤外
光を吸収し得る化合物である。これらのオキソノール色
素の例は従来知られているものも多く、例えば特公昭4
3−13168号、同51−1419号、同53−28
085号、同55−10060号、同55−10061
号、同55−10187号、同55−10899号、特
開昭50−145125号、同55−33104号、同
63−209995号、米国特許第3,649,465
号、または英国特許第1,338,799号などに記載
されている。
【0010】本発明で用いられるオキソノール色素のう
ち特に好ましいものは下記一般式(I)で示されるもの
である。 一般式(I)
【0011】
【化3】
【0012】式中、Y、Zは炭素環もしくは複素環を形
成するのに必要な原子団を表わし、Lは置換されていて
もよいメチン基、または共役二重結合で連結された置換
されていてもよいポリメチン鎖を完成する原子団を表わ
し、A、Qは共役二重結合鎖を完成する原子団を表わ
し、m、nはそれぞれ独立に0または1を表わす。Yま
たはZで完成される環は好ましくは4、5、6、7員環
であり、さらに他の4、5、6、7員環と縮合環を形成
していてもよく、置換基を有していてもよい。Yまたは
Zで完成される複素環を形成するヘテロ原子として好ま
しいものは、B、N、O、S、Se、Teである。Yも
しくはZで表わされる原子団のうち、炭素環を形成する
ものとしては例えば以下のものが挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】YもしくはZで表わされる原子団のうち複
素環を形成するものとしては、例えば以下のものが挙げ
られる。
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】Rは置換されていてもよい、アルキル基、
アラルキル基、アリール基を表わし、R′は置換されて
いてもよい、アルキル基、アラルキル基、アリール基の
ほか、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、アシル基、カルバモイル基を表わす。
【0018】YまたはZによって完成される環としては
複素環が好ましく、特にピラゾロン骨格を形成する場
合、すなわちm=n=0、かつYまたはZが−C
(R′)=N−N(R)−であらわされる場合、が好ま
しい。
【0019】Lで表わされる連結基としては、一般式
(a)ないし(d)で表わされるものが好ましく、特に
(b)が好ましい。 一般式(a)
【0020】
【化7】
【0021】一般式(b)
【0022】
【化8】
【0023】一般式(c)
【0024】
【化9】
【0025】一般式(d)
【0026】
【化10】
【0027】一般式(a)ないし(d)においてY′は
水素原子または、1価の基を表わし、pおよびqは独立
に0もしくは1を表わす。この場合、1価の基として
は、メチル基などの低級アルキル基、メトキシ基などの
低級アルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミ
ノ基、メチルフェニルアミノ基、モルフォリノ基、イミ
ダゾリジノ基、エトキシカルボニルピペラジノ基などの
ジ置換アミノ基、アセトキシ基などのアルキルカルボニ
ルオキシ基、メチルチオ基などのアルキルチオ基、シア
ノ基、ニトロ基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子な
どが好ましい。なおLで表わされる連結基のうち特に好
ましいものは一般式(a)もしくは(b)で表わされる
ものであり、とくにY′が水素原子、低級アルキル基、
またはアリール基(特に好ましくはフェニル基又は置換
フェニル基)を表わすものである。
【0028】一般式(I)におけるL、Y、またはZ上
の置換基として好ましいものは、炭素原子数30以下の
ものであって、以下に挙げる基の中から選ばれ、これら
の基はさらに置換基を有していてもよい。すなわち、ア
ルキル基、アラルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、
F、Cl、Br、I、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ
基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アシル
基、アシロキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド
基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカ
ルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル
基、スルファモイル基、カルボキシ基もしくはカルボキ
シラト基、スルホン酸基もしくはスルホナト基、カルバ
モイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルス
ルホニル基、アラルキルスルホニル基、アリールスニホ
ニル基、アルキルスルフィニル基、アラルキルスルフィ
ニル基、アリールスルフィニル基、アルキルチオ基、ア
ラルキルチオ基、またはアリールチオ基である。以下に
本発明で用いられるオキソノール色素の具体例を挙げる
が、本発明の範囲はこれらのみに限定されるものではな
い。
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】
【化18】
【0037】
【化19】
【0038】本発明の情報記録媒体においては、一般式
(I)で表わされる色素は単独で用いても、2種以上併
用してもよく、あるいは本発明の色素以外の色素と併用
して用いてもよい。また読取り耐久性向上のため種々の
酸化防止剤や一重項酸素クエンチャーを併用することも
有効である。また、種々の樹脂を併用してもよい。ある
いは遷移金属イオンを添加してキレートを形成させて用
いることにより耐久性を増すことも可能である。
【0039】一重項酸素クエンチャーの具体例は、既に
公知の特許明細書等の刊行物に記載されている。例えば
特開昭58−175693号、同59−81194号、
同60−18387号、同60−19586号、同60
−19587号、同60−35054号、同60−36
190号、同60−36191号、同60−44554
号、同60−44555号、同60−44389号、同
60−44390号、同60−54892号、同60−
47069号、同63−209995号、特開平4−2
5492号、特公平1−38680号、同6−2602
8号、ドイツ特許350399号、日本化学会誌199
2年10号第1141頁などが挙げられる。
【0040】本発明において一般式(I)で表わされる
オキソノール色素は、トリエチルアミンなどの塩基との
塩の形で使用してもよい。
【0041】本発明のオキソノール色素と併用しうる色
素としては光源として用いられるレーザーの波長に合せ
て光吸収率が高い色素あるいは屈折率が大きい色素が好
ましい。その好ましい例としては、シアニン系色素、ス
クワリリウム系色素、アズレニウム系色素、インドフェ
ノール系色素、金属錯塩系色素、ナフトキノン系、アン
トラキノン系色素、フタロシアニン系色素などを挙げる
ことができる。なお、これらの色素は単独でもあるいは
二種以上の混合物として用いてもよい。また本発明のオ
キソノール色素を二種以上併用してもよい。記録層の形
成は、上記色素、さらに所望により結合剤を溶剤に溶解
して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗
布して塗膜を形成したのち乾燥することにより行なうこ
とができる。
【0042】上記色素塗布液調製用の溶剤としては、酢
酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエ
ステル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン、ジクロルメタン、
1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどのハロゲン
化炭化水素、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジ
オキサンなどのエーテル、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンア
ルコールなどのアルコール、ジメチルホルムアミドなど
のアミド、2,2,3,3,テトラフロロプロパノール
等フッソ系溶剤などを挙げることができる。なお、これ
らの非炭化水素系有機溶剤は、50容量%以内である限
り、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族
炭化水素溶剤などの炭化水素系溶媒を含んでいてもよ
く、2種以上の溶剤を混合して用いてもよい。
【0043】塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収
剤、退色防止剤、可塑剤、滑剤など各種の添加剤を目的
に応じて添加してもよい。結合剤を使用する場合には結
合剤としては、例えばゼラチン、ニトロセルロース、酢
酸セルロース等のセルロース誘導体、デキストラン、ロ
ジン、ゴムなどの天然有機高分子物質:およびポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレ
ン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等の
ビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル
酸メチル等のアクリル樹脂、ホリビニルアルコール、塩
素化ポリオレフィン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、
ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱
硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子物質を挙
げることができる。
【0044】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。記録層の材料として結合剤を併用する場
合に、結合剤に対する色素の比率は一般に0.01〜9
9%(重量比)の範囲にあり、好ましくは1.0〜95
%(重量比)の範囲にある。記録層は単層でも重層でも
よいが、その層厚は一般に0.01〜10μmの範囲に
あり、好ましくは0.02〜1μmの範囲にある。ま
た、記録層は基板の片面のみならず両面に設けられてい
てもよいが好ましくは片面である。
【0045】本発明の色素記録層の上には記録層および
情報記録媒体全体を物理的および化学的に保護する目的
で保護層が設けられる。この保護層は、基板の記録層が
設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で
設けられてもよい。保護層に用いられる材料の例として
は、無機物質としては、SiO2 、MgF 2 、SnO2
等を挙げることができる。また、有機物質としては、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を挙げる
ことができ、好ましくはUV硬化性樹脂である。保護層
は、たとえばプラスチックの押出加工で得られたフィル
ムを接着層を介して色素記録層の上にラミネートするこ
とにより形成することができる。あるいは真空蒸着、ス
パッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。
また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これら
を適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗
布液を塗布し、乾燥することによっても形成することが
できる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは
適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液
を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても
形成することができる。UV硬化性樹脂としては、ウレ
タン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレ
ート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリレートのオリゴマー類、(メタ)アクリル酸エス
テル等のモノマー類等さらに光重合開始剤等の通常のU
V硬化性樹脂を使用することができる。これらの塗布液
中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の
各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層の層
厚は一般には0.1〜100μmの範囲にある。
【0046】上記色素記録層の上には、反射層が設けら
れる。反射層の材料である光反射性物質はレーザー光に
対する反射率が高い物質であり、その例としては、M
g、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、C
r、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、
Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、C
d、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、P
o、Sn、Biなどの金属および半金属を挙げることが
できる。これらのうちで好ましいものはAl、Agおよ
びAuである。とくに好ましくはAgおよびAuであ
る。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二
種以上の組合せでまたは合金として用いてもよい。反射
層は、たとえば上記光反射性物質を蒸着、スパッタリン
グまたはイオンプレーティングすることにより記録層の
上に形成することができる。反射層の層厚は一般には1
00〜3000Åの範囲にある。
【0047】本発明において、情報記録媒体は上述した
構成からなる単板である。
【0048】本発明に用いられる基板は、厚さ1.2m
m、直径120mmの透明な材質からなり、表面にトラッ
クピッチ1.4ないし1.6ミクロンのプレグルーブが
設けられている限り、従来の光学的情報記録媒体に用い
られている各種の材料から任意のものを用いることがで
きる。ここで透明な材質とは、情報の記録又は読み取り
(再生)に用いるレーザー光の波長の光が透過し得るこ
とを意味し、透過率は好ましくは70ないし100%で
ある。この条件を満たす限りは、基板が着色されていて
もよい。基板の材料の例としてはソーダ石灰ガラスなど
の無機ガラス、ポリメチルメタクリレートなどのアクリ
ル樹脂、ポリ塩化ビニルなどの塩化ビニル系樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリカーボネー
ト樹脂が挙げられる。とくに好ましい基板材料として
は、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リオレフィン、エポキシ樹脂、ガラスであり、その中で
も特に射出成形ポリカーボネート基板が最も好ましい。
【0049】基板表面に設けられるプレグルーブは、基
板を射出成形する際に基板表面に直接形成するのが一般
的であるが、プレグルーブを設けていない基板の表面に
光硬化樹脂組成物を付着させた後、光を用いて所望の形
状のプレグルーブを形成することもできる。光硬化樹脂
を用いて形成したプレグルーブ層の厚さは0.05ない
し100ミクロン、好ましくは0.1ないし50ミクロ
ンである。
【0050】次に、本発明の情報記録媒体の情報の記録
は、例えば以下に述べるような記録方法により行なわれ
る。まず、情報記録媒体を例えば1.2〜1.4m/秒
の範囲内の一定の線速度で回転させながら、基板側から
半導体レーザー光などの記録用の光を照射する。一般
に、記録光としては775〜795nmの範囲の発振波
長を有する半導体レーザービームが用いられる。なお、
本発明においては10mW以下の照射パワーで記録する
ことができ、高感度である。これにより、記録層には長
さが0.84〜3.6μmのビットが0.84〜3.6
μmの間隔で同芯円状もしくはスパイラル状に形成され
る。そして、CDフォーマット信号などの信号情報が記
録層に書き込まれる。信号の記録は溝上、溝間のどちら
に行なってもよい。このとき、信号面の内径が50mm、
外径が115mmの記録媒体で、60分以上の記録が可能
である。
【0051】情報の再生は、記録媒体を上記と同一の定
線速度で回転させながら半導体レーザー光を基板側から
照射して、その反射光を検出することにより行なうこと
ができる。本発明の情報記録媒体はプレーンな平面で6
0%以上の高い反射率を有するために、市販のCDプレ
ーヤーを用いて十分に読み取りを行なうことができる。
なお、本発明の情報記録媒体は、CD−ROM、CD−
IなどのCDフォーマットで記録される媒体とは本質的
に互換性がある。次に本発明の実施例および比較例を記
載する。ただし、これらの各例は本発明を制限するもの
ではない。
【0052】
【実施例】
実施例1 本発明の一般式(I)で表わされるオキソノール色素で
ある化合物20およびオキソノール色素の重量の10%
に相当する重量の光退色防止剤(A)を2,2,3,3
−テトラフルオロ−1−プロパノールに溶かし、直径1
20mm、厚さ1.2mmのポリカーボネート基板に約20
0nm(グルーブ内)の厚さに塗設した。
【0053】
【化20】
【0054】なお基盤は予め、スパイラルグルーブ(グ
ルーブピッチ1.6μm、溝幅0.4μmに、溝深さ
0.17μm)が射出成形によって形成されている物を
用いた。光吸収層の上にさらに、金からなる光反射層を
約100nmの厚さでスパッタした後、フォトポリマー
の保護層(スリーボンド社製UV硬化剤 3070)を
厚さ3μmになるように塗設し、UV光を当て硬化し、
本発明の光記録媒体サンプルを作製した。このサンプル
をパスステック社OMT2000を用いて4倍速で3T
と11TのEFM信号を記録し最適記録パワーにおける
ジッターを測定した。レーザーの波長は780nmであ
った。
【0055】実施例2 実施例1において化合物20の代りに21を用いるほか
は実施例1と同様にして光学的情報記録媒体を作成し、
評価した。
【0056】実施例3 実施例1において化合物20の代りに化合物28を用い
るほかは実施例1と同様にして光学的情報記録媒体を作
成し、評価した。
【0057】比較例 実施例1において化合物20の代りに従来CD−Rにお
ける利用が開示されているシアニン色素(A)を用いる
ほかは実施例1と同様にして光学的情報記録媒体を作成
し評価した。
【0058】評価結果 第1表に示す評価結果から、本発明の光学的情報記録媒
体は4倍速モードでも低いジッターを維持しており、高
速記録に適していることがわかる。
【0059】
【表1】
【0060】シアニン色素(A)
【0061】
【化21】
【0062】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体は、上記一般式
(I)で表わされるオキソノール色素からなる色素記録
層を有している。これにより高い記録感度と高い反射率
を得ることができる。すなわち、本発明の情報記録媒体
は、4倍速、6倍速などの高速記録にも十分対応できる
性能を有する。また、プレーンな平面で60%以上の反
射率を有するため市販されているCDプレーヤーでの読
み取りが可能である。また、本発明の色素記録層に使用
しているオキソノール色素は、温度や湿度の変化に対し
て極めて安定であるため、本発明の情報記録媒体は優れ
た耐久性を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 239/60 C07D 239/60 261/12 261/12 277/36 277/36 327/06 327/06 403/14 209 403/14 209 471/04 106 471/04 106C 108 108A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックピッチ1.4ないし1.6ミク
    ロンのプレグルーブが設けられた厚さ1.2mm、直径1
    20mmの円形透明基板上に色素を含有する記録層、反射
    層および保護層が順次積層されている光学的情報記録媒
    体において該色素がオキソノール色素であることを特徴
    とする光学的情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 オキソノール色素が下記一般式(I)で
    表わされる色素であることを特徴とする特許請求の範囲
    第(1)項記載の光学的情報記録媒体。 一般式(I) 【化1】 式中、Y、Zは炭素環もしくは複素環を形成するのに必
    要な原子団を表わし、Lは置換されていてもよいメチン
    基、または共役二重結合で連結された置換されていても
    よいポリメチン鎖を完成する原子団を表わし、A、Qは
    共役二重結合鎖を完成する原子団を表わし、m、nはそ
    れぞれ独立に0もしくは1を表わす。
JP8235622A 1996-09-05 1996-09-05 光学的情報記録媒体 Pending JPH1076753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8235622A JPH1076753A (ja) 1996-09-05 1996-09-05 光学的情報記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8235622A JPH1076753A (ja) 1996-09-05 1996-09-05 光学的情報記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1076753A true JPH1076753A (ja) 1998-03-24

Family

ID=16988746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8235622A Pending JPH1076753A (ja) 1996-09-05 1996-09-05 光学的情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1076753A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006101177A1 (ja) * 2005-03-24 2006-09-28 Fujifilm Corporation 光情報記録媒体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006101177A1 (ja) * 2005-03-24 2006-09-28 Fujifilm Corporation 光情報記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3902523B2 (ja) 光情報記録媒体および情報記録方法
JP2699120B2 (ja) 情報記録媒体および光情報記録方法
JP3617802B2 (ja) 光情報記録媒体及び情報記録方法
JP2001146074A (ja) 光情報記録媒体および情報記録方法
JP4284025B2 (ja) 光情報記録媒体
TWI304211B (en) Photorecording medium
JP4163561B2 (ja) 色素化合物
JP2003039830A (ja) 光情報記録媒体
JP2668604B2 (ja) 光情報記録方法
JP2004050612A (ja) 光情報記録媒体および情報記録方法
JP4185270B2 (ja) 光情報記録媒体および情報記録方法
JP3482481B2 (ja) 光情報記録媒体
JP4044251B2 (ja) 光情報記録媒体及び情報記録方法
JP2004174838A (ja) 光情報記録媒体および情報記録方法
JP3683862B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH1076753A (ja) 光学的情報記録媒体
JP2002096558A (ja) 光情報記録媒体および情報記録方法
JP2003020416A (ja) テトラシアノキノジメタン化合物を対アニオンとした特定構造のシアニン色素化合物及び該シアニン色素化合物を含む光情報記録媒体
JP4284036B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH07309069A (ja) 光記録媒体及び情報記録再生方法
JP4242976B2 (ja) ビスピリジニウム化合物を含有する光情報記録媒体
JPH10181212A (ja) 光学的情報記録媒体
JP2001307375A (ja) 光情報記録媒体及び光情報記録再生方法
JP2827005B2 (ja) シアニン系色素
JP2002298415A (ja) 光記録媒体およびその記録方法