JPH1076671A - 長尺の液体噴射記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

長尺の液体噴射記録ヘッドの製造方法

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JPH1076671A
JPH1076671A JP25543796A JP25543796A JPH1076671A JP H1076671 A JPH1076671 A JP H1076671A JP 25543796 A JP25543796 A JP 25543796A JP 25543796 A JP25543796 A JP 25543796A JP H1076671 A JPH1076671 A JP H1076671A
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JP25543796A
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Junji Tatsumi
純二 巽
Masaki Inaba
正樹 稲葉
Masaaki Furukawa
雅朗 古川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺化された液体噴射記録ヘッドの製造方法
において、長尺の天板に複数のインク流路およびインク
吐出口を短時間で精度良く加工することができる記録ヘ
ッドの製造方法を提供する。 【解決手段】 長尺化された液体噴射記録ヘッドの天板
11におけるインク流路や吐出口の加工位置を、画像処
理装置に接続した観察光学系の対物レンズ12により観
察して、画像処理装置により画像処理する。先ず天板1
1のA点を認識してA点を座標(Xa、Ya)として数
値化し、そして天板11を順次移動させてB、C、D、
E等の加工位置の数箇所をそれぞれ同様に数値化し、こ
れらのデータを基にA−B、B−C、C−D、D−E間
における天板の形状ならびに加工位置に近似した近似直
線または近似曲線を算出し、この近似直線または近似曲
線に沿って天板を移動させて、インク流路や吐出口を順
次レーザ加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体噴射記録装置
等に使用される長尺化された液体噴射記録ヘッドにおい
て、インク流路およびインク吐出口を精度良く加工する
ことができる液体噴射記録ヘッドの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液体噴射記録装置等に使用される液体噴
射記録ヘッドは、超精密エッチング技術を用いて形成さ
れた複数の吐出エネルギー発生素子を所定の間隔をおい
て配設した素子基板と、インクを吐出する複数のインク
吐出口を形成した吐出口プレートを一体的に有し、イン
ク吐出口にそれぞれ連通する複数のインク流路および各
インク流路に連通しインクを貯留する共通液室が形成さ
れた天板とからなり、素子基板の吐出エネルギー発生素
子と天板のインク吐出口およびインク流路をそれぞれ対
応するように正確に位置合わせした状態で、素子基板と
天板を組み合わせて接合固着して形成し、吐出エネルギ
ー発生素子によりインク流路内のインクに吐出エネルギ
ーを付与することによってインク吐出口からインクを飛
翔液滴として吐出させて印字記録を行なうように構成さ
れている。
【0003】そして、液体噴射記録ヘッドを構成する天
板の製造に関しては、樹脂材料を射出成型等により成形
し、これに複数のインク流路およびインク吐出口を機械
切削あるいはレーザ加工を用いて所定の高精度をもって
加工している。インク流路の加工においては、例えば、
天板の溝加工面と天板端面に配置された吐出口プレート
との境界線をインク流路の加工基準線とし、この加工基
準線に基づいて天板を位置決めし、レーザ光を溝加工面
の所定位置に照射することによって、複数のインク流路
を同時に加工形成し、また、インク吐出口の加工は、前
記のように形成されたインク流路を基準にして吐出口プ
レートの所定位置にレーザ光を照射することによって複
数のインク吐出口を同時に加工形成している。
【0004】ところで、液体噴射記録ヘッドにおいて
は、記録装置の印字速度を向上させるべく、マルチノズ
ル化が望まれ、1404ノズル、3008ノズルあるい
は3456ノズル等の長尺化に進む傾向にあり、このよ
うに長尺化された液体噴射記録ヘッドを構成する天板も
また長尺化されている。
【0005】このように長尺化された天板においては、
インク流路およびインク吐出口をレーザ加工する場合
に、レーザ光の照射領域等の問題のために、前述した従
来技術のように全てのインク流路や全てのインク吐出口
をそれぞれ一度に加工することができない。そこで、イ
ンク流路を複数のブロックに分割して、ブロック毎にブ
ロック内の溝加工面と吐出口プレートとの境界線を加工
基準線として天板の位置決めを行ない、そしてブロック
内の複数のインク流路を一度に加工し、このブロック毎
の加工を繰り返し行なって全てのインク流路を形成し、
またインク吐出口の加工においても、複数のブロックに
分割して、ブロック毎にブロック内のインク流路を基準
として加工し、このブロック毎の加工を繰り返し行なっ
て全てのインク吐出口を形成するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、インク流路およびインク吐出口の加工部
分を複数のブロックに分割し、その全てを画像処理して
いるために、加工時間がかかり、また1か所毎の画像処
理による誤差により加工精度にも問題が生じていた。し
かもインク流路およびインク吐出口の加工を行なう天板
には、長尺化による反りが避けられず、この反りのため
にインク流路およびインク吐出口の分割ブロック間にお
いて段差が生じ、加工精度を悪化させる傾向にあった。
【0007】そこで、本発明は、上述の従来技術の有す
る未解決な課題に鑑みてなされたものであって、長尺化
された天板において、分割箇所を全て画像処理すること
なく、数回の画像処理によりインク流路やインク吐出口
の加工対象位置を数値化することによって天板の形状を
算出して天板を加工しうるようになし、加工時間を短縮
できかつ加工精度を向上させることができる長尺の液体
噴射記録ヘッドの製造方法を実現することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の長尺の液体噴射記録ヘッドの製造方法は、
複数のインク流路および複数のインク吐出口を加工形成
した天板と複数の吐出エネルギー発生素子を有する素子
基板とを組み合わせて長尺の液体噴射記録ヘッドを製造
する長尺の液体噴射記録ヘッドの製造方法において、前
記天板のインク流路またはインク吐出口の加工を行なう
際に、画像処理装置を用いて加工位置を認識して、該加
工位置を数値化し、これを繰り返すことによって前記天
板の形状を近似直線または近似曲線として算出し、前記
近似直線または近似曲線に沿って前記天板を移動させ
て、前記複数のインク流路または前記複数のインク吐出
口を加工することを特徴とする。
【0009】さらに、本発明の長尺の液体噴射記録ヘッ
ドの製造方法においては、複数のインク流路および複数
のインク吐出口の加工をエキシマレーザ光の照射により
行なうことが好ましく、また、吐出エネルギー発生素子
が電気熱変換体であることが好ましい。
【0010】
【作用】長尺の液体噴射記録ヘッドにおける天板にイン
ク流路およびインク吐出口を加工形成する際に、画像処
理装置を用いてそれらの加工位置を認識して、該加工位
置を数値化し、これを繰り返すことによって、数箇所の
加工位置を数値化して、これらのデータから天板の形状
を近似直線または近似曲線として算出し、この近似直線
または近似曲線に沿って天板を移動させて、複数のイン
ク流路および複数のインク吐出口を加工するようになし
たことにより、従来のように天板の分割箇所全ての画像
処理を行なうことを必要とせず、加工時間を短縮するこ
とができ、また天板に沿ってインク流路およびインク吐
出口を加工形成することができてそれらの加工位置に段
差が生じることもなく、正確に加工形成することができ
る。
【0011】また、インク流路およびインク吐出口の加
工をエキシマレーザ光の照射により行なうことによっ
て、短時間で高精度の加工を行なうことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0013】図1は、本発明の液体噴射記録ヘッドの製
造方法における天板のインク吐出口を加工する態様を概
略的に示す模式図である。図1において、11はインク
吐出口を加工する部材である天板であり、12は天板1
1を観察するための観察光学系の対物レンズであって、
図示しない画像処理装置に接続されている。13は天板
11を分割して観察するための走査方向を便宜上示した
ものである。そして14は天板11を走査方向13に移
動させることによって、観察光学系によって得られる天
板の例えばA点の画像であり、15〜18についても同
様に天板11のB点〜E点の画像である。なお、これら
A点〜E点は天板11の任意の位置であり、各点の画像
14〜18は,画像処理装置に接続されている画像表示
装置により目視が可能である。また、対物レンズ12は
天板11の正面で天板11の画像14〜18が鮮明に観
察できる位置に配置されている。
【0014】以下、天板11のインク吐出口の加工方法
について説明する。先ず、天板11をレーザ加工機上の
治具に固定する。なお、レーザ加工機としては、短時間
で高精度の加工が可能なエキシマレーザ加工が好まし
い。そして、天板11を移動させてその任意の位置A点
を対物レンズ12に対向させる。対物レンズ12により
得られる画像14から画像処理装置を用いて、加工対象
座標(Xa、Ya)を得る。同様にして、天板11を走
査方向13に順次移動させて、B点ないしE点の座標
(Xb、Yb)、(Xc、Yc)、(Xd、Yd)、
(Xe、Ye)をそれぞれ得る。そして、これらのA点
ないしE点の各加工対象座標を基に、天板11の形状な
らびにその加工位置に近似した仮想の曲線を算出する。
算出方法として、本実施例においては、直線近似の例を
もって説明する。先ず、A点とB点の座標を用いて、A
−B間の直線を直線近似式Y=α1 X+β1 (α1
よびβ1は定数)により算出する。この式により、A−
B間の任意の位置XにおけるYを求めることができる。
同様に、B−C、C−D、D−E間の近似式をそれぞれ
求め、これらを基にして、レーザ加工機の各軸のテーブ
ルを移動させることにより、天板11の形状に合わせて
全てのインク吐出口をレーザ光の照射により形成する。
【0015】次に、図2に基づいて、本発明の液体噴射
記録ヘッドの製造方法における天板のインク流路を加工
する態様を説明する。図2における21は、インク流路
を加工する部材である天板であって、図1の天板11と
は観察している方向のみが相違している。22は図1に
おける天板を観察するための観察光学系の対物レンズ1
2と同様の対物レンズであり、24〜28は天板21を
走査方向23に移動させることによって得られる各点の
画像であり、図1における各点の画像14〜18とは天
板の観察する方向が相違している。また画像14〜18
においては、以下に説明するインク流路が既に加工され
ている天板の画像である。
【0016】先ず、天板21をレーザ加工機上の治具に
固定し、天板21を移動させてその任意の位置A点を対
物レンズ22に対向させる。対物レンズ22により得ら
れる画像24から画像処理装置を用いて、加工対象座標
(Xa、Ya)を得る。同様にして、天板21を走査方
向23に順次移動させて、B点ないしE点の座標(X
b、Yb)、(Xc、Yc)、(Xd、Yd)、(X
e、Ye)をそれぞれ得る。そして、これらのA点ない
しE点の各加工対象座標を基に、天板21の形状ならび
にその加工位置に近似した仮想の曲線を算出する。算出
方法として、本実施例においては、曲線近似の例をもっ
て説明する。はじめに求められるA点とB点の座標を用
いて、A−B間の曲線を曲線近似式Y=α22 +β2
X+γ2 (α2 、β2 およびγ2 は定数)により算出
する。この式により、A−B間の任意の位置Xにおける
Yを求めることができる。同様に、B−C、C−D、D
−E間の近似式をそれぞれ求め、これらを基にして、レ
ーザ加工機の各軸のテーブルを移動させることにより、
天板21の形状に合わせて全てのインク流路をレーザ光
の照射により形成する。このようにインク流路が形成さ
れた天板に対して、その後、先に説明した第1の実施例
にしたがってインク吐出口を加工形成することによっ
て、所望の天板を得ることができる。
【0017】以上に説明した第1の実施例や第2の実施
例のように加工形成した天板を用いた長尺の液体噴射記
録ヘッドの一例を図3に図示する。図示する長尺の液体
噴射記録ヘッドは、インク吐出口の密度が360dpi
(ピッチ70.5μm)でインク吐出口総数が3008
ノズル(印字幅212mm)を有するものであり、複数
の吐出エネルギー発生素子としての電気熱変換体(ヒー
ター)37を配設した素子基板36は、金属やセラミッ
クなどの材質で作られたベースボード34の表面上に接
着されている。さらにこのベースボード34には配線基
板33が貼付されており、素子基板36上の電力パッド
35と配線基板33上に設けられた供給パッド39とが
所定の位置関係となるように接着貼付されている。また
配線基板33には、外部からの印字信号や駆動電力を供
給するためのコネクタ32が取り付けられている。そし
て、第1の実施例あるいは第2の実施例のようにインク
流路(図示しない)およびインク吐出口38をレーザ加
工、特にエキシマレーザ加工、により形成した天板31
を、ベースボード34上に接着した複数の素子基板36
に結合させて、長尺の液体噴射記録ヘッドを作成してい
る。
【0018】次に、本発明の製造方法により製造された
液体噴射記録ヘッドを適用した液体噴射記録装置につい
て図4を参照して説明する。
【0019】図4において、101a〜101dはそれ
ぞれ、ライン型の液体噴射記録ヘッド(以下、「ヘッ
ド」ともいう。)であり、これらはホルダ102により
矢印X方向(図5)に所定の間隔を持って互いに平行に
固定支持されている。各ヘッド101a〜101dの下
面には矢印Y方向(図5)に沿って、1列に3008個
の吐出口が下向きに設けられており、これにより212
mm幅の記録が可能となっている。
【0020】これらのヘッド101a〜101dは熱エ
ネルギーを用いて記録液を吐出する方式のものであり、
ヘッドドライバー120によって吐出制御されている。
【0021】なお、前記ヘッド101a〜101dおよ
びホルダ102を含めてヘッドユニットが構成され、該
ヘッドユニットはヘッド移動手段124により、上下方
向に移動されるようになっている。
【0022】また、前記ヘッド101a〜101dに対
応してその下部に隣接して配置されたキャップ103a
〜103dはそれぞれ内部にスポンジ等のインク吸収部
材を有する。
【0023】前記キャップ103a〜103dは不図示
のホルダにより固定支持されており、該ホルダおよびキ
ャップ103a〜103dを含んでキャップユニットが
構成され、該キャップユニットはキャップ移動手段12
5により矢印X方向(図5)に移動されるようになって
いる。
【0024】各ヘッド101a〜101dにはそれぞ
れ、インクタンク104a〜104dからインク供給チ
ューブ105a〜105dを通じてシアン、マゼンタ、
イエロー、ブラックの各色のインクが供給され、カラー
記録を可能としている。
【0025】また、このインク供給はヘッド吐出口の毛
細管現象を利用しており、各インクタンク104a〜1
04dの液面は吐出口位置より一定距離だけ低く設定さ
れている。
【0026】ベルト106は被記録材である記録紙12
7を搬送するためのものであって帯電可能なシームレス
ベルトからなる。
【0027】ベルト106は駆動ローラ107、アイド
ルローラ109,109aおよびテンションローラ11
0により所定の経路に引きまわされており、前記駆動ロ
ーラ107に接続され、モータードライバー121によ
り駆動されるベルト駆動モーター108により、走行さ
れる。
【0028】また、ベルト106はヘッド101a〜1
01dの吐出口の直下において矢印X方向(図5)に走
行し、ここでは固定支持部材126により、下側のブレ
を抑制されている。
【0029】ベルト106の図示下方には、ベルト10
6の表面に付着している紙粉等を除去するクリーニング
ユニット117が配設されている。
【0030】前記ベルト106を帯電させる帯電器11
2は、帯電器ドライバー122により、ON、OFFさ
れ、この帯電による静電的吸着力により、記録紙127
をベルト106に吸着する。
【0031】帯電器112の前後には前記アイドルロー
ラ109,109aと共同して搬送記録紙127をベル
ト106に押し付けるためのピンチローラ111,11
1aが配置されている。
【0032】給紙カセット113内の記録紙127は給
紙ローラ116の回転により1枚ずつ送り出され、モー
タードライバー123により駆動される搬送ローラ11
4およびピンチローラ115により矢印X方向(図5)
に山形ガイド113へと搬送される。該山形ガイド11
3は記録紙127のたわみを許容する山形のスペースを
有する。
【0033】記録の終了した記録紙127は排紙トレイ
118に排出される。
【0034】前記ヘッドドライバー120、ヘッド移動
手段124、キャップ移動手段125、モータードライ
バー121,123および帯電器ドライバー122はす
べて制御回路119により制御される。
【0035】本発明は、特に液体噴射記録方式の中で熱
エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を行な
う、いわゆるインクジェット記録方式の記録ヘッド、記
録装置において、優れた効果をもたらすものである。
【0036】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれ
にも適用可能である。
【0037】この記録方式を簡単に説明すると、記録液
(インク)が保持されているシートや液流路に対応して
配置されている吐出エネルギー発生素子である電気熱変
換体に駆動回路より吐出信号を供給する、つまり、記録
情報に対応して記録液(インク)に核沸騰現象を越え、
膜沸騰現象を生じるような急速な温度上昇を与えるため
の少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、
熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせる。このように記録液(インク)から電
気熱変換体に付与する駆動信号に一対一に対応した気泡
を形成できるため、特にオンデマンド型の記録法には有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出口を介して
記録液(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を
形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適
切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優
れた記録液(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。なお、上記熱
作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313
124号明細書に記載されている条件を採用すると、さ
らに優れた記録を行なうことができる。
【0038】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0039】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
を有するものにおいても本発明は有効である。
【0040】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である被記録媒体の
最大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッド
がある。
【0041】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0042】また、記録ヘッドに対する回復手段や予備
的な補助手段を付加することは、記録装置を一層安定に
することができるので好ましいものである。これらを具
体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング
手段、クリーニング手段、加圧または吸引手段、電気熱
変換体或はこれとは別の加熱素子、あるいはこれらの組
み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行な
う予備吐出モード手段を付加することも安定した記録を
行なうために有効である。
【0043】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでもよいが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0044】さらに加えて、本発明の製造方法により製
造された記録ヘッドを適用したインクジェット記録装置
の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像
出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合
わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0045】以上の説明においては、インクを液体とし
て説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクで
あって、室温で軟化もしくは液体となるもの、或いは、
インクジェットにおいて一般的に行なわれている温度調
整の温度範囲である30℃以上70℃以下の温度範囲で
軟化もしくは液体となるものでもよい。すなわち、使用
記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよ
い。加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインク
の固形状態から液体状態への態変化のエネルギーとして
使用せしめることで防止するか、または、インクの蒸発
防止を目的として放置状態で固化するインクを用いるか
して、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた
付与によってインクが液化してインク液状として吐出す
るものや記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始め
るもの等のような、熱エネルギーによって初めて液化す
る性質のインク使用も本発明には適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0046】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、従来行なわれていた長尺化された天板の分割箇所
を全て画像処理することなく、数回の画像処理により、
天板の形状を算出するため、加工時間の短縮が可能にな
り、また、画像処理回数が少なくなることで、1か所毎
の画像処理による誤差が低減する。しかも、天板の反り
に対しても、天板の形状に沿って加工するために段差が
生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の液体噴射記録ヘッドの製造
方法における第1の実施例のインク吐出口の加工を概略
的に示す模式図であり、(b)は観察光学系により観察
された画像を示す図面である。
【図2】(a)は、本発明の液体噴射記録ヘッドの製造
方法における第2の実施例のインク流路の加工を概略的
に示す模式図であり、(b)は観察光学系により観察さ
れた画像を示す図面である。
【図3】本発明の製造方法によって製造された長尺液体
噴射記録ヘッドを分解して示す斜視図である。
【図4】本発明の製造方法によって製造された長尺液体
噴射記録ヘッドを搭載した液体噴射記録装置を示す模式
斜視図である。
【符号の説明】
11,21 天板 12,22 対物レンズ 14〜18,24〜28 観察画像 31 天板 33 配線基板 34 ベースプレート 36 素子基板 37 電気熱変換体 38 インク吐出口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のインク流路および複数のインク吐
    出口を加工形成した天板と複数の吐出エネルギー発生素
    子を有する素子基板とを組み合わせて長尺の液体噴射記
    録ヘッドを製造する長尺の液体噴射記録ヘッドの製造方
    法において、前記天板のインク流路またはインク吐出口
    の加工を行なう際に、画像処理装置を用いて加工位置を
    認識して、該加工位置を数値化し、これを繰り返すこと
    によって前記天板の形状を近似直線または近似曲線とし
    て算出し、前記近似直線または近似曲線に沿って前記天
    板を移動させて、前記複数のインク流路または前記複数
    のインク吐出口を加工することを特徴とする長尺の液体
    噴射記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 複数のインク流路および複数のインク吐
    出口の加工をエキシマレーザ光の照射により行なうこと
    を特徴とする請求項1記載の長尺の液体噴射記録ヘッド
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 吐出エネルギー発生素子が電気熱変換体
    であることを特徴とする請求項1または2記載の長尺の
    液体噴射記録ヘッドの製造方法。
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