JPH1076540A - 多孔質シートの製造方法及びその製造装置 - Google Patents

多孔質シートの製造方法及びその製造装置

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JPH1076540A
JPH1076540A JP23310496A JP23310496A JPH1076540A JP H1076540 A JPH1076540 A JP H1076540A JP 23310496 A JP23310496 A JP 23310496A JP 23310496 A JP23310496 A JP 23310496A JP H1076540 A JPH1076540 A JP H1076540A
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JP
Japan
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endless belt
thermoplastic resin
porous sheet
resin powder
press roll
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JP23310496A
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Inventor
Junji Fujii
淳司 藤井
Takatsugu Moriwaki
隆次 森脇
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性の均一な多孔質シートを安定に製造でき
る多孔質シートの製造方法及びその製造装置を提供す
る。 【解決手段】 エンドレスベルト14と、2個のロール1
2,13 間のエンドレスベルト14の表面に対して押圧され
るようにして配置されたプレスロール15と、プレスロー
ル15に対して上流側のエンドレスベルト14上に熱可塑性
樹脂パウダ16を供給する原料供給手段17と、エンドレス
ベルト14上のパウダ16を加熱する加熱手段26とを備えた
装置を使用し、パウダ16を原料供給手段17よりエンドレ
スベルト14上に供給した後、層状のパウダ16を焼結温度
に加熱すると共に、プレスロール15で加圧しながらこの
層状パウダ16をシートに焼結成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質シートの製
造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【背景技術】例えば、包装分野においては通気性フィル
ム等として、オーディオ製品分野においては磁気テープ
カセットの滑りシート等として、多孔質シートが使用さ
れている。従来、このような多孔質シートの製造方法と
しては、熱可塑性樹脂に発泡剤を混合しておき、押出機
内でこの熱可塑性樹脂を溶融し、発泡剤の分解温度以上
でシートに成形する方法が一般的であった。このような
発泡剤を使用した多孔質シートの製造方法によれば、発
泡剤の混合工程が必要になったり、製造コストが高くつ
く、などの欠点があった。
【0003】このため、発泡剤を使用しないで連続的に
多孔質シートを製造する方法が提案されている。例え
ば、熱可塑性樹脂パウダをエンドレスベルト上に供給
し、加熱炉内で層状の熱可塑性樹脂パウダを赤外線ヒー
タ等で加熱して焼結する多孔質シートの製造方法がある
(特開昭50-88184号公報、等参照)。前記熱可塑性樹脂
パウダとしては、超高分子量ポリエチレン(UHPE)
パウダ等が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記多孔質シートの製
造方法によれば、ベルトプロセスであるため、連続的な
製造は可能となっている。しかし、加熱炉内で層状の熱
可塑性樹脂パウダに対して、単に加熱して焼結するだけ
であるため、多孔質シート中の粒子間の融着強度が充分
大きなものとはならず、かつ焼結状態が不均一になりや
すい、という問題点があった。この結果、厚さの薄いシ
ートの製造が困難であった。
【0005】そこで、本発明は、特性の均一な多孔質シ
ートを安定に製造できる多孔質シートの製造方法及びそ
の製造装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
多孔質シートの製造方法は、少なくと2個のロール間に
巻装されて回動するエンドレスベルトと、前記2個のロ
ール間のエンドレスベルトの表面に対して押圧されるよ
うにして配置されたプレスロールと、前記プレスロール
に対して上流側の前記エンドレスベルト上に熱可塑性樹
脂パウダを供給する原料供給手段と、前記エンドレスベ
ルト上の熱可塑性樹脂パウダを加熱する加熱手段とを備
えた装置を使用し、前記熱可塑性樹脂パウダを前記原料
供給手段より前記エンドレスベルト上に供給した後、層
状の前記熱可塑性樹脂パウダを焼結温度に加熱すると共
に、前記プレスロールで加圧しながらこの層状熱可塑性
樹脂パウダをシートに焼結成形することを特徴とする。
【0007】前記プレスロールは、2個のロール間のエ
ンドレスベルトの表面に対して押圧されるようにして配
置されているため、エンドレスベルト上の層状前記熱可
塑性樹脂パウダに対してこのプレスロールは、面状圧接
状態となっている。前記焼結は、熱可塑性樹脂パウダを
熱可塑性樹脂の融点温度以下の温度に加熱してパウダ同
士を結合させることにより多孔質体とする処理である。
従って、焼結温度とは熱可塑性樹脂の融点温度以下のこ
とであるが、融点温度より20℃低い温度が好ましい。
【0008】前記シートには、厚さのみが相対的に異な
るフィルムも含まれる。このシートの厚さは任意である
が、例えば0.05mm〜2.00mm、好ましくは0.10mm〜1.00mm
とする。0.05mmより薄いとシートの強度が弱くなりやす
い。また、2.00mmより厚いとシートの中央部まで充分に
加熱されにくいため、焼結状態にむらができやすい。前
記多孔質シート中の孔隙率は、製造条件によっても異な
るが、例えば10%〜50%(見掛け密度は0.46〜0.86)で
ある。孔隙率が10%より低いと通気性が悪くなり、50%
より高いとシートの強度が低下しやすい。
【0009】前記熱可塑性樹脂としては、高分子量ポリ
エチレン、超高分子量ポリエチレン(UHPE)、フッ
素樹脂、ナイロン、ポリプロピレン、等を使用できる。
この前記熱可塑性樹脂中には、必要な特性を得るため、
適当量の無機物、有機物、熱硬化性樹脂等が配合されて
いてもよい。前記熱可塑性樹脂パウダの平均粒径は任意
であるが、例えば2mm以下、好ましくは1mm以下とす
る。また、粒径分布も任意であるが、狭い程好ましい。
前記熱可塑性樹脂パウダの粒子形状も任意であり、例え
ば丸形、鱗片形、等がある。
【0010】本発明によれば、エンドレスベルト上の層
状熱可塑性樹脂パウダをシートに焼結成形する際、前記
プレスロールによる加圧が加わるため、単なる加熱焼結
だけでは得られない特性の向上が可能になる。即ち、多
孔質シート中の粒子間の融着強度が充分大きなものとな
り、かつ焼結状態が均一なものとなる。
【0011】本発明の第2発明に係る多孔質シートの製
造方法は、第1発明において、前記プレスロールとエン
ドレスベルトによる層状前記熱可塑性樹脂パウダへの面
圧は、0.01N〜1.00Nであることを特徴とする。前記面
圧が0.01Nより低い場合には、プレスロールのエンドレ
スベルト上の層状前記熱可塑性樹脂パウダに対する良好
な面圧効果が得にくくなる。また、1.00Nより高い場
合、エンドレスベルトの耐久性が悪化したり、装置が大
型化する。
【0012】本発明の第3発明に係る多孔質シートの製
造方法は、第1又は第2発明において、前記エンドレス
ベルトの、層状前記熱可塑性樹脂パウダを介して前記プ
レスロールと当接している部分の裏面側に圧接補助ロー
ルが設けられた装置を使用し、前記プレスロールと、こ
の圧接補助ロールによって層状前記熱可塑性樹脂パウダ
を加圧することを特徴とする。前記圧接補助ロールによ
って、層状前記熱可塑性樹脂パウダへの加圧効果を更に
高めることができるようになる。
【0013】本発明の第4発明に係る多孔質シートの製
造方法は、第3発明において、前記圧接補助ロールによ
る線圧は、 9.8N/cm〜 980.0N/cmであることを特徴
とする。前記線圧が 9.8N/cmより低い場合には、焼結
状態が充分なシートが得にくくなり、 980.0N/cmより
大きい場合には、装置が大型化する。
【0014】本発明の第5発明に係る多孔質シートの製
造方法は、第1〜第4発明のいずれかにおいて、前記エ
ンドレスベルトとプレスロールのうちの少なくとも一方
には、エンボスパターンが形成された型を有する装置を
使用し、層状の前記熱可塑性樹脂パウダを前記プレスロ
ールで加圧しながらシートに焼結成形すると共に、この
シートの少なくとも一方の面にエンボスパターンを形成
することを特徴とする。本発明によれば、前記エンドレ
スベルトとプレスロールのうちの少なくとも一方は、エ
ンボスパターンが形成された型を有しているため、エン
ドレスベルトとプレスロールによるエンドレスベルト上
の層状熱可塑性樹脂パウダの噛み込み状態が向上し、更
に得られたシートの厚さ精度、焼結状態の均一性も向上
することになる。
【0015】本発明の第6発明に係る多孔質シートの製
造装置は、少なくと2個のロール間に巻装されて回動す
るエンドレスベルトと、前記2個のロール間のエンドレ
スベルトの表面に対して押圧されるようにして配置され
たプレスロールと、前記プレスロールに対して上流側の
前記エンドレスベルト上に熱可塑性樹脂パウダを供給す
る原料供給手段と、前記エンドレスベルト上の熱可塑性
樹脂パウダを加熱する加熱手段とを備えていることを特
徴とする。
【0016】前記エンドレスベルトが巻装されるロール
は、少なくとも2個あればよく、例えば張力調整用のロ
ールがエンドレスベルト内に設けられていてもよい。前
記エンドレスベルトとしては、エンボスパターンを形成
しない場合には、表面が鏡面となっているものが好まし
い。このエンドレスベルトの厚さは、材質にもよるが、
例えば0.1mm 〜1.5mm 程度とすることができる。0.1mm
より薄いと変形や傷を受けやすくなり、1.5mm より厚い
とエンドレスベルトに張力を与えるロールの径が大きく
なって装置が大型化する。
【0017】エンドレスベルトの材質としては、ステン
レス等を代表とする金属を使用できる。また、エンドレ
スベルトの表面にフッ素樹脂等の樹脂をコーティングし
ておいてもよい。前記加熱手段の具体的構成は、赤外線
ヒータ、等任意である。また、加熱手段の設置場所は、
エンドレスベルトの上方、プレスロールの内部、等とす
ることができる。
【0018】本発明の第7発明に係る多孔質シートの製
造方法は、第6発明において、前記エンドレスベルト
の、層状前記熱可塑性樹脂パウダを介して前記プレスロ
ールと当接している部分の裏面側には、圧接補助ロール
が設けられていることを特徴とする。前記圧接補助ロー
ルの材質は任意であり、例えば金属製、ゴム製、等とす
ることができる。
【0019】本発明の第8発明に係る多孔質シートの製
造装置は、第6又は第7発明において、前記エンドレス
ベルトとプレスロールのうちの少なくとも一方は、エン
ボスパターンが形成された型を有していることを特徴と
する。前記エンボスパターンの具体的形状及び大きさは
任意であり、例えば凹凸の凹と凸が畝状に連続して形成
されたもの、凹凸の凹と凸がドット状に不連続に形成さ
れたもの、等に限られず、粗面化処理によって得られる
レベルの凹凸形状も含まれる。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕図1〜3を参照して本発明の第1実施
形態に係る多孔質シート11の製造方法及びその製造装置
を説明する。図1に示すように、この製造装置は、2個
のロール12,13 の間に巻装されたエンドレスベルト14
と、両ロール12,13 間のエンドレスベルト14と当接する
ようにして配置されたプレスロール15と、このエンドレ
スベルト14上に熱可塑性樹脂パウダ16を供給するフィー
ダ17とを備えて構成されたものである。2個のロール1
2,13 のうち、第1のロール12は加熱手段が組み込まれ
た加熱ロールであり、第2のロール13は冷却手段が組み
込まれた冷却ロールである。これらのロール12,13 のう
ち少なくとも一方は、回転駆動手段と連結されている。
【0021】前記エンドレスベルト14は、金属製であ
り、シート成形面となる表面が鏡面となっている。前記
プレスロール15は、両ロール12,13 間のエンドレスベル
ト14によりこのプレスロール15の外周面の一部が押圧さ
れるようにして配置されている。即ち、このプレスロー
ル15は、この外周面の一部がエンドレスベルト14により
抱き込まれるようにして配置されている。このプレスロ
ールとエンドレスベルト間の面圧は、0.01N〜1.00Nで
ある。
【0022】図2に示すように、このプレスロール15
は、その外周面にエンボスパターンの型18が形成されて
いる。この型18は、三角形の凹部23と凸部24が畝状に連
続して形成されたものである。また、このプレスロール
15には、熱可塑性樹脂パウダ16を焼結温度に加熱できる
加熱手段が組み込まれている。前記フィーダ17は、前記
プレスロール15に対してエンドレスベルト14の上流側で
あって、第1のロール12の上方に配置されている。
【0023】また、この製造装置において、エンドレス
ベルト14上の熱可塑性樹脂パウダ16を均すドクタブレー
ド25、熱可塑性樹脂パウダ16を加熱する加熱手段である
例えば赤外線ヒータ26、エンドレスベルト14のプレスロ
ール15への圧接を補助する圧接補助ロール27、及び多孔
質シート11をエンドレスベルト14から剥離する剥離用ロ
ール28が設けられている。
【0024】前記ドクタブレード25は、前記フィーダ17
に対してエンドレスベルト14の若干下流側に配置されて
いる。前記赤外線ヒータ26は、ドクタブレード25とプレ
スロール15の間に配置されている。前記圧接補助ロール
27は、エンドレスベルト14の、多孔質シート11を介して
プレスロール15と当接している部分の裏面側にエンドレ
スベルト14をプレスロール15側に押圧するように配置さ
れている。この圧接補助ロールによる線圧は、 9.8N/
cm〜 980.0N/cmである。また、この圧接補助ロール27
には、熱可塑性樹脂パウダ16を焼結温度に加熱できる加
熱手段が組み込まれている。前記剥離用ロール28は、第
2のロール13の近傍であって、このロール13によって多
孔質シート11の充分な冷却効果が得られる位置に配置さ
れている。
【0025】次に、この製造装置を使用した多孔質シー
ト11の製造方法を説明する。先ず、エンドレスベルト14
を回動させておき、フィーダ17より熱可塑性樹脂パウダ
16を加熱された前記エンドレスベルト14上に供給してド
クタブレード25で熱可塑性樹脂パウダ16を所定厚さの層
状に均す。引き続き、エンドレスベルト14の回動に伴っ
て、このベルト14上の層状熱可塑性樹脂パウダ16を赤外
線ヒータ26で加熱し、直ちにこの層状熱可塑性樹脂パウ
ダ16をこのエンドレスベルト14で前記プレスロール15に
面状に押し当てて熱可塑性樹脂の焼結温度で多孔質シー
ト11に焼結する。
【0026】この面状圧接を伴って多孔質シート11に焼
結成形する際、エンドレスベルト14の裏面側に配置され
ている圧接補助ロール27がこの面状圧接を補助する。そ
して、プレスロール15には型18が形成されているため、
多孔質シート11の焼結と同時に多孔質シート11の表面に
は型18の転写がなされる。この後、多孔質シート11は、
第2のロール13によって冷却され、剥離用ロール28でエ
ンドレスベルト14から剥離されて本実施形態に係る多孔
質シート11が得られる。図3に示すように、この多孔質
シート11は、一面に三角形の凹部21と凸部22が畝状に連
続して形成されたエンボスパターン19を有しているもの
である。
【0027】〔第2実施形態〕本実施形態において使用
した製造装置は、プレスロール15とエンドレスベルト14
のそれぞれに粗面化処理によるエンボスパターンの型18
が形成されているものである。製造装置のその他の構成
は、第1実施形態に係る製造装置と同様である。また、
この製造装置を使用した多孔質シート11の製造方法も第
1実施形態と同様である。得られた多孔質シート11は、
両面に粗面状のエンボスパターン19を有しているもので
ある。
【0028】〔第3実施形態〕本実施形態において使用
した製造装置は、プレスロール15のみに粗面化処理によ
るエンボスパターンの型18が形成されているものであ
る。エンドレスベルト14の表面は、鏡面となっている。
製造装置のその他の構成は、第1実施形態に係る製造装
置と同様である。また、この製造装置を使用した多孔質
シート11の製造方法も第1実施形態と同様である。得ら
れた多孔質シート11は、片面に粗面状のエンボスパター
ン19を有しているものである。
【0029】〔第4実施形態〕本実施形態において使用
した製造装置は、プレスロール15とエンドレスベルト14
がいずれも鏡面となっているものである。製造装置のそ
の他の構成は、第1実施形態に係る製造装置と同様であ
る。また、この製造装置を使用した多孔質シート11の製
造方法も第1実施形態と同様である。得られた多孔質シ
ート11は、エンボスパターンの有していないものであ
る。
【0030】
【実施例】
〔実施例1〕前記第1実施形態において、製造装置及び
製造条件の具体例を下記の通りとした。 第1のロールの直径…300mm 第2のロールの直径…300mm プレスロールの直径…300mm 圧接補助ロールの直径…250mm エンドレスベルトの厚さ…0.5mm エンドレスベルトの材質…ステンレス
【0031】第1のロールの温度… 110℃ 第2のロールの温度…30℃ プレスロールの温度… 130℃ 圧接補助ロールの温度… 130℃ プレスロールとエンドレスベルト間の面圧…0.05N 圧接補助ロールによる線圧… 294N/cm 熱可塑性樹脂パウダ…UHPEパウダ〔平均粒径: 110
μm(45μm以下の割合が9%以下)、分子量: 200
万〕
【0032】得られた多孔質シート11は、三角形の凹部
21と凸部22が畝状に連続して形成されたエンボスパター
ン19を有するものである(図3参照)。この多孔質シー
ト11中の孔隙の割合は、25%である。具体的寸法は、隣
合う凹部21間の寸法aが0.2mm、凹部21から凸部22の上
端までの高さbが 0.1mmである。
【0033】本実施例によれば、エンドレスベルト14と
プレスロール15を使用して、層状熱可塑性樹脂パウダ16
を加圧しながら焼結して多孔質シート11を製造したた
め、得られた多孔質シート11は、多孔質シート11中の粒
子間の融着強度が充分大きなものであり、かつ焼結状態
が均一になものであった。従って、本実施例によれば、
特性が均一で厚さの薄いシートの製造が可能になる。
【0034】また、この多孔質シート11の製造方法にお
いて、プレスロール15は、エンボスパターンの形成され
た型18を有しているものであるため、エンドレスベルト
14とプレスロール15によるエンドレスベルト14上の層状
熱可塑性樹脂パウダ16の噛み込み状態が向上し、層状熱
可塑性樹脂パウダ16に対する加圧効果を高めることがで
きた。更に、エンドレスベルト14とプレスロール15によ
り層状熱可塑性樹脂パウダ16を加圧しながら焼結する
際、圧接補助ロール27によって加圧が補助されているた
め、層状熱可塑性樹脂パウダ16への加圧効果を更に高め
ることができた。
【0035】〔実施例2〕前記第2実施形態において、
プレスロール15とエンドレスベルト14のそれぞれに形成
された型18のエンボスパターンは、表面粗度5Sの粗面
である。その他の製造装置及び製造条件の具体例は、実
施例1と同様である。本実施例によって得られる効果
は、実施例1と同様であった。
【0036】〔実施例3〕前記第3実施形態において、
プレスロール15のみに形成された型18のエンボスパター
ンは、表面粗度5Sの粗面である。その他の製造装置及
び製造条件の具体例は、実施例1と同様である。本実施
例によって得られる効果も、実施例1と同様であった。
【0037】〔実施例4〕前記第4実施形態において、
プレスロール15とエンドレスベルト14の表面は、いずれ
も表面粗度5Sである。その他の製造装置及び製造条件
の具体例は、実施例1と同様である。本実施例によって
得られる効果は、エンボスパターンに基づく効果を除い
て、実施例1と同様であった。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る多孔質シートの製造方法及
びその製造装置によれば、エンドレスベルト上に供給さ
れた層状の熱可塑性樹脂パウダを焼結温度に加熱すると
共に、加圧しながらこの層状熱可塑性樹脂パウダをシー
トに焼結成形するするため、特性の均一な多孔質シート
を安定に製造できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る多孔質シートの製
造方法において使用する製造装置の概略図である。
【図2】同製造装置のプレスロールの型を示す断面図で
ある。
【図3】第1実施形態によって得られる多孔質シートの
斜視図である。
【符号の説明】
11 多孔質シート 14 エンドレスベルト 15 プレスロール 16 熱可塑性樹脂パウダ 18 プレスロールの型 19 エンボスパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 23:00 105:04 B29L 7:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくと2個のロール間に巻装されて回
    動するエンドレスベルトと、前記2個のロール間のエン
    ドレスベルトの表面に対して押圧されるようにして配置
    されたプレスロールと、前記プレスロールに対して上流
    側の前記エンドレスベルト上に熱可塑性樹脂パウダを供
    給する原料供給手段と、前記エンドレスベルト上の熱可
    塑性樹脂パウダを加熱する加熱手段とを備えた装置を使
    用し、 前記熱可塑性樹脂パウダを前記原料供給手段より前記エ
    ンドレスベルト上に供給した後、層状の前記熱可塑性樹
    脂パウダを焼結温度に加熱すると共に、前記プレスロー
    ルで加圧しながらこの層状熱可塑性樹脂パウダをシート
    に焼結成形することを特徴とする多孔質シートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多孔質シートの製造方
    法において、 前記プレスロールとエンドレスベルトによる層状前記熱
    可塑性樹脂パウダへの面圧は、0.01N〜1.00Nであるこ
    とを特徴とする多孔質シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の多孔質シートの
    製造方法において、 前記エンドレスベルトの、層状前記熱可塑性樹脂パウダ
    を介して前記プレスロールと当接している部分の裏面側
    に圧接補助ロールが設けられた装置を使用し、 前記プレスロールと、この圧接補助ロールによって層状
    前記熱可塑性樹脂パウダを加圧することを特徴とする多
    孔質シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の多孔質シートの製造方
    法において、 前記圧接補助ロールによる線圧は、 9.8N/cm〜 980.0
    N/cmであることを特徴とする多孔質シートの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質
    シートの製造方法において、 前記エンドレスベルトとプレスロールのうちの少なくと
    も一方には、エンボスパターンが形成された型を有する
    装置を使用し、 層状の前記熱可塑性樹脂パウダを前記プレスロールで加
    圧しながらシートに焼結成形すると共に、このシートの
    少なくとも一方の面にエンボスパターンを形成すること
    を特徴とする多孔質シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくと2個のロール間に巻装されて回
    動するエンドレスベルトと、前記2個のロール間のエン
    ドレスベルトの表面に対して押圧されるようにして配置
    されたプレスロールと、前記プレスロールに対して上流
    側の前記エンドレスベルト上に熱可塑性樹脂パウダを供
    給する原料供給手段と、前記エンドレスベルト上の熱可
    塑性樹脂パウダを加熱する加熱手段とを備えていること
    を特徴とする多孔質シートの製造装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の多孔質シートの製造装
    置において、 前記エンドレスベルトの、層状前記熱可塑性樹脂パウダ
    を介して前記プレスロールと当接している部分の裏面側
    には、圧接補助ロールが設けられていることを特徴とす
    る多孔質シートの製造装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の多孔質シートの
    製造装置において、 前記エンドレスベルトとプレスロールのうちの少なくと
    も一方は、エンボスパターンが形成された型を有してい
    ることを特徴とする多孔質シートの製造装置。
JP23310496A 1996-09-03 1996-09-03 多孔質シートの製造方法及びその製造装置 Withdrawn JPH1076540A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289000A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Kaneka Corp 熱可塑性樹脂シート及びその製造方法と加工装置

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