JP2002283376A - ゴムシートの成形方法及びその装置 - Google Patents

ゴムシートの成形方法及びその装置

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JP2002283376A
JP2002283376A JP2001085908A JP2001085908A JP2002283376A JP 2002283376 A JP2002283376 A JP 2002283376A JP 2001085908 A JP2001085908 A JP 2001085908A JP 2001085908 A JP2001085908 A JP 2001085908A JP 2002283376 A JP2002283376 A JP 2002283376A
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rubber sheet
roll
heating
resin film
rubber
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JP2001085908A
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Mitsuo Matsushita
光雄 松下
Mamoru Kato
守 加藤
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カレンダーロールで圧延して成形されたゴム
シートの寸法を早期に安定化させることができるゴムシ
ートの成形方法を提供する。 【解決手段】 未加硫ゴム1をカレンダーロール2で圧
延してゴムシート3を成形する。そしてゴムシート3の
表面を全幅に亘って加熱することによってゴムシート3
の寸法安定化を促進する。加熱によって未加硫のゴムシ
ート3のゴム配向の歪を短時間で緩和させることがで
き、ゴムシート3の寸法安定を促進することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未加硫ゴムをカレ
ンダーロールで圧延して成形を行なうゴムシートの成形
方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】未加硫ゴムを圧延してゴムシートを成形
する方法としては、3本以上のロールからなるカレンダ
ーロールで未加硫ゴムを圧延成形する方法と、未加硫ゴ
ムを押出し機から押出し、これをカレンダーロールに通
して圧延成形する方法とがある。そしてこのようにカレ
ンダーロールで圧延成形された未加硫のゴムシートは、
コンベヤ装置で搬送しながら冷却し、冷却されたゴムシ
ートを巻取り機で巻き取るようになっている。
【0003】ここで、カレンダーロールで圧延されたゴ
ムシートは、その内部のゴム配向に歪が生じており、こ
の歪を緩和するために成形されたゴムシートには収縮が
生じる。そのために、ゴムシートをカレンダーロールで
圧延成形した後、ゴムシートの収縮が終って寸法が安定
化するまで所定時間放置してから、ゴムシートを巻き取
るようにする必要があり、生産性のうえで問題を有する
ものであった。
【0004】そこで特開平5−245864号公報で
は、カレンダーロールで圧延して成形したゴムシートを
所定の圧力で押圧しながら冷却することによって、ゴム
シートの収縮を抑制し、ゴムシートの寸法を早期に安定
状態に導くことができるようにして、生産性を高めるこ
とが行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、未加硫ゴムの
配合によっては、カレンダーロールの表面温度が高温で
あるとゴムシートがカレンダーロールの表面に付着して
圧延をすることができなくなるので、低温のカレンダー
ロールで圧延を行なう場合があるが、圧延を低温で行な
う程、ゴムシートのゴム配向の歪が大きく、収縮も大き
く発生する。従ってこの場合にはゴムシートの寸法安定
までにより長時間を要するものであり、また上記の特開
平5−245864号公報のようなゴムシートを押圧し
ながら冷却する方法では、ゴム配向の歪をとることがで
きず、ゴムシートの寸法を早期に安定化させることはで
きないものであった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、カレンダーロールで圧延して成形されたゴムシー
トの寸法を早期に安定化させることができるゴムシート
の成形方法及びその装置を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ゴムシートの成形方法は、未加硫ゴム1をカレンダーロ
ール2で圧延してゴムシート3を成形し、ゴムシート3
の表面を全幅に亘って加熱することによってゴムシート
3の寸法安定化を促進することを特徴とするものであ
る。
【0008】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、カレンダーロール2の最も取り出し側のロールを加
熱ロール4とし、カレンダーロール2で圧延されたゴム
シート3を加熱ロール4に樹脂フィルム5を介して全幅
に亘って押圧することによって、ゴムシート3の寸法安
定化を促進する加熱を行なうことを特徴とするものであ
る。
【0009】また請求項3の発明は、請求項1におい
て、カレンダーロール2で圧延されたゴムシート3を、
カレンダーロール2とは独立して配置された加熱ロール
4に樹脂フィルム5を介して全幅に亘って押圧すること
によって、ゴムシート3の寸法安定化を促進する加熱を
行なうことを特徴とするものである。
【0010】また請求項4の発明は、請求項1におい
て、カレンダーロール2で圧延されたゴムシート3をコ
ンベヤ装置6で送りながら加熱室7を通過させることに
よって、ゴムシート3の寸法安定化を促進する加熱を行
なうようにしたものである。
【0011】また請求項5の発明は、請求項4におい
て、カレンダーロール2で圧延されたゴムシート3を加
熱されたコンベヤ装置6に全幅に亘って押圧しながら送
ることによって、ゴムシート3の寸法安定化を促進する
加熱を行なうことを特徴とするものである。
【0012】また請求項6の発明は、請求項5におい
て、ゴムシート3をコンベヤ装置6に樹脂フィルム5を
介して押圧することを特徴とするものである。
【0013】また請求項7の発明は、請求項2,3,6
のいずれかにおいて、樹脂フィルム5として表面に凹凸
を有するものを用いることを特徴とするものである。
【0014】また請求項8の発明は、請求項2,3,
5,6,7のいずれかにおいて、ゴムシート3の押圧
を、圧力制御された押圧ロール8で行なうことを特徴と
するものである。
【0015】本発明の請求項9に係るゴムシートの成形
装置は、未加硫ゴム1を圧延成形するカレンダーロール
2と、圧延成形されたゴムシート3を加熱してゴムシー
ト3の寸法安定化を促進する加熱手段と、この加熱され
たゴムシート3を冷却する冷却手段と、冷却されたゴム
シート3を巻き取る巻取り機9とを具備して成ることを
特徴とするものである。
【0016】また請求項10の発明は、請求項9におい
て、ゴムシート3を加熱する手段が加熱ロール4であ
り、カレンダーロール2で圧延成形されたゴムシート3
と加熱ロール4の間に樹脂フィルム5を供給する手段
と、ゴムシート3を樹脂フィルム5を介して加熱ロール
4に押圧する押圧ロール8とを具備して成ることを特徴
とするものである。
【0017】また請求項11の発明は、請求項9におい
て、ゴムシート3を加熱する手段が加熱室7とゴムシー
ト3を加熱室7内に通過させるためのコンベヤ装置6と
によって形成されたものであることを特徴とするもので
ある。
【0018】また請求項12の発明は、請求項11にお
いて、カレンダーロール2で圧延成形されたゴムシート
3とコンベヤ装置6の間に樹脂フィルム5を供給する手
段と、ゴムシート3を樹脂フィルム5を介して加熱され
たコンベヤ装置6に押圧する押圧ロール8とを具備して
成ることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0020】図1は本発明の実施の形態の一例を示すも
のであり、カレンダーロール2は3本式に形成してあっ
て、上から、トップロール2a、センターロール2b、
ボトムロール2cとして形成してある。カレンダーロー
ル2の下方には第1の引取りコンベヤ装置15が配置し
てあり、さらにこの第1のコンベヤ装置15に引き継い
で第2の引取りコンベヤ装置16が配置してある。第2
のコンベヤ装置16の上方には冷却手段を構成する冷却
ロール17が設けてあり、冷却ロール17の近傍に巻取
り機9の巻取りロールが配置してある。図1の実施の形
態では、カレンダーロール2の最も取り出し側のロール
であるボトムロール2cを加熱ロール4として形成する
ことによって、加熱手段が構成されるようにしてある。
【0021】そして図1の装置にあって、押出し機など
から供給された未加硫ゴム1はカレンダーロール2の上
2本のトップロール2aとセンターロール2bの間で圧
延され、ゴムシート3へと成形される。この成形された
未加硫のゴムシート3はカレンダーロール2の回転に伴
って、センターロール2bの外周に略半分巻き付いたの
ちにセンターロール2bと加熱ロール4との間に送られ
る。このとき、センターロール2bの外周には補助ロー
ル18との間において樹脂フィルムなどで形成されるエ
ンドレスの離型フィルム19が掛けてあり、未加硫のゴ
ムシート3がセンターロール2bの表面に密着すること
を防ぐようにしてある。
【0022】またセンターロール2bと加熱ロール4の
間には樹脂フィルム5が供給されるようになっている。
この樹脂フィルム5を供給する手段は、長尺の樹脂フィ
ルム5を巻いた巻きロール22と、巻きロール22から
繰り出した樹脂フィルム5をガイドして送るガイドロー
ル20とからなるものである。そして樹脂フィルム5は
加熱ロール4の外周とゴムシート3の間に供給されるよ
うにしてあり、ゴムシート3は樹脂フィルム5を介して
加熱ロール4の外周の略半周に巻き付けられながら送ら
れるようにしてある。ここで、加熱ロール4の外周に近
接して押圧ロール8が配置してあり、押圧ロール8でゴ
ムシート3を樹脂フィルム5を介して加熱ロール4に、
ゴムシート3の全幅に亘って均一な圧力で押圧するよう
にしてある。
【0023】このようにゴムシート3を樹脂フィルム5
を介して加熱ロール4の外周に巻き付けながら送ること
によって、ゴムシート3を加熱ロール4で加熱すること
ができるものであり、この加熱によって未加硫のゴムシ
ート3のゴム配向の歪を短時間で緩和させることがで
き、ゴムシート3の寸法安定を促進することができるも
のである。ゴムシート3と加熱ロール4の間には樹脂フ
ィルム5が介在しているので、ゴムシート3が加熱ロー
ル4に付着することはない。またこの樹脂フィルム5は
後述のように巻取り機9にゴムシート3を巻き取る際に
一緒に巻き取られ、ゴムシート3同士が接触して付着す
るのを防止するライナーとなるものである。
【0024】このとき、上記のように押圧ロール8でゴ
ムシート3を樹脂フィルム5を介して加熱ロール4に押
圧することによって、ゴムシート3を樹脂フィルム5を
介して加熱ロール4に密着させることができ、加熱ロー
ル4によるゴムシート3の加熱を効率良く行なって、ゴ
ムシート3の寸法安定を促進することができるものであ
る。加熱ロール4の表面温度は、未加硫ゴム1の種類や
組成によって異なるが、一般的には60〜130℃の範
囲が好ましい。加熱ロール4の表面温度が60℃未満で
あると、ゴムシート3の内部の歪を短時間で緩和するこ
とができず、短時間で寸法安定化させることが難しい。
逆に加熱ロール4の表面温度が130℃を超えると、ゴ
ムシート3が樹脂フィルム5に付着してゴムシート3を
樹脂フィルム5から剥離することができなくなるおそれ
がある。また、押圧ロール8による押し圧は、490N
/m(50kgf/m)〜2940N/m(300kg
f/m)の範囲が好ましい。押し圧力が490N/m未
満であれば、ゴムシート3を樹脂フィルム5を介して加
熱ロール4に十分に密着させることができず、歪を緩和
するための加熱が不十分になるおそれがある。逆に押し
圧力が2940N/mを超えると、ゴムシート3が樹脂
フィルム5に付着してゴムシート3を樹脂フィルム5か
ら剥離することができなくなるおそれがある。
【0025】上記のようにしてカレンダーロール2で圧
延成形された未加硫のゴムシート3を加熱ロール4で加
熱して寸法を安定化したのち、ゴムシート3をコンベヤ
装置15,16で搬送し、冷却ロール17に巻き付けて
ゴムシート3を冷却した後、巻取り機9の巻取りロール
に巻き取ることができるものである。
【0026】図2は本発明の実施の形態の他の一例を示
すものであり、このものでは、未加硫ゴム1を押出し機
21によってシート状に押し出し、この未加硫ゴム1を
カレンダーロール2に供給するようにしてある。このカ
レンダーロール2は上下一対のロールからなるものであ
り、カレンダーロール2に未加硫ゴム1を通すことによ
って、圧延してゴムシート3を成形するようになってい
る。またカレンダーロール2とは独立して、加熱ロール
4が配置してある。
【0027】そしてカレンダーロール2で圧延されたゴ
ムシート3は加熱ロール4の外周に供給されるようにな
っており、またこのとき、加熱ロール4の外周とゴムシ
ート3の間に巻きロール22から繰り出した樹脂フィル
ム5が供給されるようになっており、ゴムシート3は樹
脂フィルム5を介して加熱ロール4の外周の略半周に巻
き付けられながら送られるようにしてある。このように
ゴムシート3を樹脂フィルム5を介して加熱ロール4の
外周に巻き付けながら送ることによって、ゴムシート3
を加熱ロール4で加熱することができるものであり、こ
の加熱によって未加硫のゴムシート3のゴム配向の歪を
短時間で緩和させることができ、ゴムシート3の寸法安
定を促進することができるものである。ゴムシート3と
加熱ロール4の間には樹脂フィルム5が介在しているの
で、ゴムシート3が加熱ロール4に付着することはな
い。またこの樹脂フィルム5は巻取り機9にゴムシート
3を巻き取る際に一緒に巻き取られ、ゴムシート3同士
が接触して付着するのを防止するライナーとなるもので
ある。
【0028】ここで、加熱ロール4の外周に近接して押
圧ロール8が配置してあり、押圧ロール8でゴムシート
3を樹脂フィルム5を介して加熱ロール4に、ゴムシー
ト3の全幅に亘って均一な圧力で押圧するようにしてあ
る。このように押圧ロール8でゴムシート3を樹脂フィ
ルム5を介して加熱ロール4に押圧することによって、
ゴムシート3を樹脂フィルム5を介して加熱ロール4に
密着させることができ、加熱ロール4によるゴムシート
3の加熱を効率良く行なって、ゴムシート3の寸法安定
を促進することができるものである。加熱ロール4の表
面温度や押圧ロール8による押し圧力は、既述した範囲
に設定するのが好ましい。
【0029】上記のようにしてカレンダーロール2で圧
延成形された未加硫のゴムシート3を加熱ロール4で加
熱して寸法を安定化したのち、既述したように、ゴムシ
ート3をコンベヤ装置15で搬送し、冷却ロール17に
巻き付けてゴムシート3を冷却した後、巻取り機9の巻
取りロールに巻き取ることができる。
【0030】図3は本発明の実施の形態のさらに他の一
例を示すものであり、このものでは図2の実施の形態と
同様に、未加硫ゴム1を押出し機21によってシート状
に押し出し、この未加硫ゴム1をカレンダーロール2で
圧延してゴムシート3を成形するようになっている。ま
たこのものでは、ゴムシート3を加熱する手段として、
加熱室7と加熱室7内のコンベヤ装置6からなるものを
用いるようにしてある。加熱室7は熱風などによって室
内が高温状態になっており、カレンダーロール2で圧延
されたゴムシート3をコンベヤ装置6で送りながら加熱
室7内を通過させることによって、加熱室7内でゴムシ
ート3を加熱し、未加硫のゴムシート3のゴム配向の歪
を短時間で緩和させて、ゴムシート3の寸法安定を促進
することができるものである。
【0031】このとき、コンベヤ装置6のコンベヤベル
トもヒーター等で加熱されており、コンベヤ装置6のコ
ンベヤベルトの上に接触させた状態でゴムシート3を送
る際に、コンベヤ装置6によってもゴムシート3を加熱
することができるようにして、ゴムシート3の加熱を効
率良く行なうことができるようにしてある。またこのと
き、コンベヤ装置6の外面とゴムシート3の間に巻きロ
ール22から繰り出した樹脂フィルム5が供給されるよ
うになっており、ゴムシート3がコンベヤ装置に6に付
着するのを防ぐようにしてある。この樹脂フィルム5は
巻取り機9にゴムシート3を巻き取る際に一緒に巻き取
られ、ゴムシート3同士が接触して付着するのを防止す
るライナーともなるものである。
【0032】さらに、コンベヤ装置6の上に近接して押
圧ロール8が配置してあり、押圧ロール8でゴムシート
3を樹脂フィルム5を介してコンベヤ装置6に、ゴムシ
ート3の全幅に亘って均一な圧力で押圧するようにして
ある。このように押圧ロール8でゴムシート3を樹脂フ
ィルム5を介してコンベヤ装置6に押圧することによっ
て、ゴムシート3を樹脂フィルム5を介してコンベヤ装
置6に密着させることができ、コンベヤ装置6によるゴ
ムシート3の加熱を効率良く行なって、ゴムシート3の
寸法安定を促進することができるものである。押圧ロー
ル8による押し圧力は、既述した範囲に設定するのが好
ましい。またゴムシート3の加熱温度は既述と同様に6
0〜130℃の範囲が好ましい。
【0033】
【実施例】次に、本発明を実施例によって例証する。
【0034】CRゴム配合の未加硫ゴムを、図1のカレ
ンダーロール2で厚み1mmのゴムシート3を圧延成形
するにあたって、ボトムロール2cを温度30℃に設定
して成形を行なった場合と、ボトムロール2cを表面温
度60℃に設定した加熱ロール4として用いて成形を行
なった場合について、未加硫ゴムシートの寸法安定性を
評価する試験を行なった。試験は、カレンダーロール2
から出てきた直後のゴムシート3を1mの長さに切断
し、シート長さの変化とシート厚みの変化を所定時間経
過毎に測定しておこなった。その結果を、シート長さの
変化については図4に、シート厚みの変化については図
5にそれぞれ示す。
【0035】図4及び図5にみられるように、ボトムロ
ール2cの温度が30℃でゴムシート3が加熱されない
と、ゴムシート3の寸法が安定するまでに2時間を要し
たが、ボトムロール2cの温度を60℃にしてゴムシー
ト3を60℃で加熱すると、ゴムシート3の寸法が安定
するまでの時間は殆ど要しないものであった。
【0036】またCRゴム配合の未加硫ゴムを、図1の
カレンダーロール2で厚み1mmのゴムシート3を圧延
成形するにあたって、ボトムロール2cの温度の水準を
30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80°、9
0°、100℃、110℃、120℃、130℃と変え
て、成形を行なった。そして各温度水準で成形を行なっ
て、カレンダーロール2から出てきた直後のゴムシート
3を1mの長さに切り取り、切り取ってから1時間経過
後のシート長さを測定した。その結果を図6に示す。図
6にみられるように、ゴムシート3の加熱温度が60℃
以上であると、ゴムシート3は寸法が安定しているもの
であった。
【0037】ここで、上記の各実施の形態で用いる樹脂
フィルム5としては、表面に凹凸を有する、エンボスラ
イナーと通称されるものが好ましい。このように表面に
凹凸を有する樹脂フィルム5を用いることによって、ゴ
ムシート3に樹脂フィルム5が密着して剥がれなくなる
ようなことがなくなり、ゴムシート3から樹脂フィルム
5を容易に剥離することができるものである。また樹脂
フィルム5は加熱の際に溶融しないように、融点が15
0℃以上であるものが好ましい。さらに、上記の各実施
の形態で用いる押圧ロール8としては、コンピュータ制
御された油圧装置などを用い、押し圧力を制御できるよ
うにしたものを用いるのが好ましい。
【0038】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係るゴ
ムシートの成形方法は、未加硫ゴムをカレンダーロール
で圧延してゴムシートを成形し、ゴムシートの表面を全
幅に亘って加熱することによってゴムシートの寸法安定
化を促進するようにしたので、加熱によって未加硫のゴ
ムシートのゴム配向の歪を短時間で緩和させることがで
き、ゴムシートの寸法安定を促進して、ゴムシートの寸
法を早期に安定化させることができるものである。
【0039】また請求項2の発明は、カレンダーロール
の最も取り出し側のロールを加熱ロールとし、カレンダ
ーロールで圧延されたゴムシートを加熱ロールに樹脂フ
ィルムを介して全幅に亘って押圧することによって、ゴ
ムシートの寸法安定化を促進する加熱を行なうようにし
たので、既存のカレンダーロールの一部を加熱手段とし
て用いてゴムシートの寸法の安定化を行なうことができ
ると共に、ゴムシートが加熱ロールに付着するのを樹脂
フィルムで防止しながら、加熱ロールへの押圧でゴムシ
ートを効率良く加熱することができるものであり、ゴム
シートの寸法安定を効率高く促進することができるもの
である。
【0040】また請求項3の発明は、カレンダーロール
で圧延されたゴムシートを、カレンダーロールとは独立
して配置された加熱ロールに樹脂フィルムを介して全幅
に亘って押圧することによって、ゴムシートの寸法安定
化を促進する加熱を行なうようにしたので、ゴムシート
が加熱ロールに付着するのを樹脂フィルムで防止しなが
ら、加熱ロールへの押圧でゴムシートを効率良く加熱す
ることができるものであり、ゴムシートの寸法安定を効
率高く促進することができるものである。
【0041】また請求項4の発明は、カレンダーロール
で圧延されたゴムシートをコンベヤ装置で送りながら加
熱室を通過させることによって、ゴムシートの寸法安定
化を促進する加熱を行なうようにしたので、加熱室での
加熱によって未加硫のゴムシートのゴム配向の歪を短時
間で緩和させることができ、ゴムシートの寸法安定を促
進して、ゴムシートの寸法を早期に安定化させることが
できるものである。
【0042】また請求項5の発明は、カレンダーロール
で圧延されたゴムシートを加熱されたコンベヤ装置に全
幅に亘って押圧しながら送ることによって、ゴムシート
の寸法安定化を促進する加熱を行なうようにしたので、
加熱されたコンベヤ装置へのゴムシートの押圧によって
ゴムシートを効率良く加熱することができ、ゴムシート
の寸法安定を効率高く促進することができるものであ
る。
【0043】また請求項6の発明は、ゴムシートをコン
ベヤ装置に樹脂フィルムを介して押圧するようにしたの
で、ゴムシートが加熱ロールに付着するのを樹脂フィル
ムで防止することができるものである。
【0044】また請求項7の発明は、樹脂フィルムとし
て表面に凹凸を有するものを用いるようにしたので、樹
脂フィルムにゴムシートが付着して剥がれなくなること
を防ぐことができるものである。
【0045】また請求項8の発明は、ゴムシートの押圧
を、圧力制御された押圧ロールで行なうようにしたの
で、ゴムシートを押圧して加熱する際に、押圧条件を最
適なものに制御して行なうことが可能になり、ゴムシー
トの加熱を効率良く行なって、ゴムシートの寸法安定を
効率高く促進することができるものである。
【0046】本発明の請求項9に係るゴムシートの成形
装置は、未加硫ゴムを圧延成形するカレンダーロール
と、圧延成形されたゴムシートを加熱してゴムシートの
寸法安定化を促進する加熱手段と、この加熱されたゴム
シートを冷却する冷却手段と、冷却されたゴムシートを
巻き取る巻取り機とを具備するので、加熱手段による加
熱によって未加硫のゴムシートのゴム配向の歪を短時間
で緩和させることができ、ゴムシートの寸法安定を促進
して、ゴムシートの寸法を早期に安定化させることがで
きるものである。
【0047】また請求項10の発明は、ゴムシートを加
熱する手段が加熱ロールであり、カレンダーロールで圧
延成形されたゴムシートと加熱ロールの間に樹脂フィル
ムを供給する手段と、ゴムシートを樹脂フィルムを介し
て加熱ロールに押圧する押圧ロールとを具備するので、
ゴムシートが加熱ロールに付着するのを樹脂フィルムで
防止しながら、押圧ロールによる加熱ロールへの押圧で
ゴムシートを効率良く加熱することができるものであ
り、ゴムシートの寸法安定を効率高く促進することがで
きるものである。
【0048】また請求項11の発明は、ゴムシートを加
熱する手段が加熱室とゴムシートを加熱室内に通過させ
るためのコンベヤ装置とによって形成されたものである
ので、加熱室での加熱によって未加硫のゴムシートのゴ
ム配向の歪を短時間で緩和させることができ、ゴムシー
トの寸法安定を促進して、ゴムシートの寸法を早期に安
定化させることができるものである。
【0049】また請求項12の発明は、カレンダーロー
ルで圧延成形されたゴムシートとコンベヤ装置の間に樹
脂フィルムを供給する手段と、ゴムシートを樹脂フィル
ムを介して加熱されたコンベヤ装置に押圧する押圧ロー
ルとを具備するので、ゴムシートがコンベヤ装置に付着
するのを樹脂フィルムで防止しながら、押圧ロールによ
るコンベヤ装置への押圧でゴムシートを効率良く加熱す
ることができるものであり、ゴムシートの寸法安定を効
率高く促進することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の他の一例を示す概略図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態のさらに他の一例を示す概
略図である。
【図4】シート長さと経過時間との関係を示すグラフで
ある。
【図5】シート厚みと経過時間との関係を示すグラフで
ある。
【図6】シート長さと加熱温度との関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 未加硫ゴム 2 カレンダーロール 3 ゴムシート 4 加熱ロール 5 樹脂フィルム 6 コンベヤ装置 7 加熱室 8 押圧ロール 9 巻取り機

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未加硫ゴムをカレンダーロールで圧延し
    てゴムシートを成形し、ゴムシートの表面を全幅に亘っ
    て加熱することによってゴムシートの寸法安定化を促進
    することを特徴とするゴムシートの成形方法。
  2. 【請求項2】 カレンダーロールの最も取り出し側のロ
    ールを加熱ロールとし、カレンダーロールで圧延された
    ゴムシートを加熱ロールに樹脂フィルムを介して全幅に
    亘って押圧することによって、ゴムシートの寸法安定化
    を促進する加熱を行なうことを特徴とする請求項1に記
    載のゴムシートの成形方法。
  3. 【請求項3】 カレンダーロールで圧延されたゴムシー
    トを、カレンダーロールとは独立して配置された加熱ロ
    ールに樹脂フィルムを介して全幅に亘って押圧すること
    によって、ゴムシートの寸法安定化を促進する加熱を行
    なうことを特徴とする請求項1に記載のゴムシートの成
    形方法。
  4. 【請求項4】 カレンダーロールで圧延されたゴムシー
    トをコンベヤ装置で送りながら加熱室内を通過させるこ
    とによって、ゴムシートの寸法安定化を促進する加熱を
    行なうことを特徴とする請求項1に記載のゴムシートの
    成形方法。
  5. 【請求項5】 カレンダーロールで圧延されたゴムシー
    トを加熱されたコンベヤ装置に全幅に亘って押圧しなが
    ら送ることによって、ゴムシートの寸法安定化を促進す
    る加熱を行なうことを特徴とする請求項4に記載のゴム
    シートの成形方法。
  6. 【請求項6】 ゴムシートをコンベヤ装置に樹脂フィル
    ムを介して押圧することを特徴とする請求項5に記載の
    ゴムシートの成形方法。
  7. 【請求項7】 樹脂フィルムとして表面に凹凸を有する
    ものを用いることを特徴とする請求項2,3,6のいず
    れかに記載のゴムシートの成形方法。
  8. 【請求項8】 ゴムシートの押圧を、圧力制御された押
    圧ロールで行なうことを特徴とする請求項2,3,5,
    6,7のいずれかに記載のゴムシートの成形方法。
  9. 【請求項9】 未加硫ゴムを圧延成形するカレンダーロ
    ールと、圧延成形されたゴムシートを加熱してゴムシー
    トの寸法安定化を促進する加熱手段と、この加熱された
    ゴムシートを冷却する冷却手段と、冷却されたゴムシー
    トを巻き取る巻取り機とを具備して成ることを特徴とす
    るゴムシートの成形装置。
  10. 【請求項10】 ゴムシートを加熱する手段が加熱ロー
    ルであり、カレンダーロールで圧延成形されたゴムシー
    トと加熱ロールの間に樹脂フィルムを供給する手段と、
    ゴムシートを樹脂フィルムを介して加熱ロールに押圧す
    る押圧ロールとを具備して成ることを特徴とする請求項
    9に記載のゴムシートの成形装置。
  11. 【請求項11】 ゴムシートを加熱する手段が加熱室と
    ゴムシートを加熱室内に通過させるためのコンベヤ装置
    とによって形成されたものであることを特徴とする請求
    項9に記載のゴムシートの成形装置。
  12. 【請求項12】 カレンダーロールで圧延成形されたゴ
    ムシートとコンベヤ装置の間に樹脂フィルムを供給する
    手段と、ゴムシートを樹脂フィルムを介して加熱された
    コンベヤ装置に押圧する押圧ロールとを具備して成るこ
    とを特徴とする請求項11に記載のゴムシートの成形装
    置。
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