JPH1076508A - 水硬性無機質成形体の製造方法 - Google Patents

水硬性無機質成形体の製造方法

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JPH1076508A
JPH1076508A JP23396796A JP23396796A JPH1076508A JP H1076508 A JPH1076508 A JP H1076508A JP 23396796 A JP23396796 A JP 23396796A JP 23396796 A JP23396796 A JP 23396796A JP H1076508 A JPH1076508 A JP H1076508A
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JP
Japan
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permeable sheet
raw material
roll
developing roll
developing
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Withdrawn
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JP23396796A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Maesako
浩 前迫
Shuji Yamaoka
修司 山岡
Takeshi Kawaguchi
猛 川口
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波の谷部と山部との高さの差が大きい成形体を
成形する際でも、外観不良がなく全体的に均質な成形体
を精度良く連続的に製造することができる水硬性無機質
成形体の製造方法を提供することを目的としている。 【解決手段】サクション手段の、成形される成形体の一
方の面に沿う形状を有するサクション面に沿いながら一
側から他側に向かって移動する透水性シート上に、原料
供給装置から原料を供給し、成形される成形体の他方の
面の波形状に沿う展開ロールを透水性シートの移動方向
に往復動させて供給された原料を展開しながら透水性シ
ートと展開ロールとの間の空間形状に賦形するととも
に、原料中の余剰水分を透水性シート越しに前記サクシ
ョン手段によって搾水するようになっている水硬性無機
質成形体の製造方法において、前記展開ロールの最小径
部の周速度と展開ロールに対する透水性シートの相対移
動速度とを同調させながら原料を展開するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水硬性無機質成形
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】主に屋根材や壁材等の建築用資材として
用いられる水硬性無機質成形板を連続的に製造する方
法、特に、単層で且つ厚みの厚い成形板を製造する方法
として、移動する透水性シート上に原料を一気にかつ連
続的に供給し展開するとともに、この透水性シートの下
方に設けたサクション手段により移動途中において減圧
脱水し、原料中の余剰水分を搾水するフローオン方式と
称する成形方法が知られている(特開昭53−5421
9号公報参照)。
【0003】しかしながら、従来のフローオン方式で
は、平板状の成形板しか成形することができなかった。
そこで、波板状の成形板は、一旦低濃度セメントスラリ
ーから薄い成形板を抄き上げ十数層重ね合わせて平板を
一旦形成し、この平板を所望の波形状の型に沿わせて波
板に成形する古くから知られている所謂ハチェック式抄
造法を用いて成形されている。
【0004】しかし、ハチェック式抄造法では、余剰水
分が殆ど含まれていない状態の平板を所望の波形状の型
に沿わせて波形に成形するようになっているため、波形
状を付与する際に波の頂上部山側において引っ張り応力
が発生し、残留応力として残り、この部分で、所定の強
度が得られず、耐久性に劣り、欠陥部となりやすいと言
う問題がある。
【0005】しかも、波の曲率半径が小さすぎると、波
の頂上部にひび割れが生じる恐れもあるため、波形状の
大きさなどに制限があり、製品の選択性に乏しい。さら
に、成形板の厚みを厚くすると、波の頂上部山側に発生
する応力も大きくなるため、ある一定厚み以上の波板の
成形が困難であった。
【0006】そこで、このような問題を解決するため
に、本発明の発明者らは、サクション手段の、成形され
る成形体の一方の面に沿う形状を有するサクション面に
沿いながら一側から他側に向かって移動する透水性シー
ト上に、原料供給装置から原料を供給し、成形される成
形体の他方の面の波形状に沿う展開ロールを透水性シー
トの移動方向に往復動させて供給された原料を展開しな
がら透水性シートと展開ロールとの間の空間形状に賦形
するとともに、原料中の余剰水分を透水性シート越しに
前記サクション手段によって搾水するようになっている
水硬性無機質成形体の製造方法を先に提案している(特
願平7−203143号参照)。
【0007】すなわち、この方法によれば、原料が流動
性を保持している状態で波形に賦形したのち、搾水する
ようになっているため、波形状等の凹凸面を有するいろ
いろな厚みや形状の成形体を全体的に均質に精度良く連
続的に製造することが可能になった。しかしながら、こ
の方法では、波の谷部と山部との高さの差が大きい成形
体を成形するのに問題が残っていた。
【0008】すなわち、波の谷部と山部との高さの差が
大きい成形体を成形するには、展開ロールは、その波の
山部に当たる小径部の径と谷部にあたる大径部の径との
差が大きく異なるようになる。したがって、大径部と小
径部とで、展開ロールが回転した時の周速度が異なり、
展開ロールの半径が小さい部分の周速度が成形される原
料の移動速度よりかなり遅くなり、展開ロールが賦形さ
れる原料の表面を滑りながら回転することになる。そし
て、これが原因で得られる成形体の表面にむしれが生じ
たり、外観が悪くなると言う問題を起こす恐れがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、波の谷部と山部との高さの差が大きい成
形体を成形する際でも、外観不良がなく全体的に均質な
成形体を精度良く連続的に製造することができる水硬性
無機質成形体の製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1にかかる水硬性無機質成形体の製造
方法(以下、「請求項1の製造方法」と記す)は、サク
ション手段の、成形される成形体の一方の面に沿う形状
を有するサクション面に沿いながら一側から他側に向か
って移動する透水性シート上に、原料供給装置から原料
を供給し、成形される成形体の他方の面の波形状に沿う
展開ロールを透水性シートの移動方向に往復動させて供
給された原料を展開しながら透水性シートと展開ロール
との間の空間形状に賦形するとともに、原料中の余剰水
分を透水性シート越しに前記サクション手段によって搾
水するようになっている水硬性無機質成形体の製造方法
において、前記展開ロールの最小径部の周速度と展開ロ
ールに対する透水性シートの相対移動速度とを同調させ
ながら原料を展開するようにした。
【0011】請求項2にかかる水硬性無機質成形体の製
造方法(以下、「請求項2の製造方法」と記す)は、サ
クション手段の、成形される成形体の一方の面に沿う形
状を有するサクション面に沿いながら一側から他側に向
かって移動する透水性シート上に、原料供給装置から原
料を供給し、成形される成形体の他方の面の波形状に沿
う展開ロールを透水性シートの移動方向に往復動させて
供給された原料を展開しながら透水性シートと展開ロー
ルとの間の空間形状に賦形するとともに、原料中の余剰
水分を透水性シート越しに前記サクション手段によって
搾水するようになっている水硬性無機質成形体の製造方
法において、展開ロールより透水性シートの移動方向側
に、成形される成形体の波型に沿う押さえ面が形成され
た押さえ板を設け、この押さえ板の押さえ面の一部を構
成するように押さえ面に沿って設けられた個々に回転自
在な複数のロールによって、展開ロールにより賦形され
た賦形物をさらに押圧賦形するようにした。
【0012】請求項3にかかる水硬性無機質成形体の製
造方法(以下、「請求項3の製造方法」と記す)は、サ
クション手段の、成形される成形体の一方の面に沿う形
状を有するサクション面に沿いながら一側から他側に向
かって移動する透水性シート上に、原料供給装置から原
料を供給し、成形される成形体の他方の面の波形状に沿
う展開ロールを透水性シートの移動方向に往復動させて
供給された原料を展開しながら透水性シートと展開ロー
ルとの間の空間形状に賦形するとともに、原料中の余剰
水分を透水性シート越しに前記サクション手段によって
搾水するようになっている水硬性無機質成形体の製造方
法において、展開ロールより透水性シートの移動方向側
で、展開ロールによって賦形された賦形物を、この賦形
物の少なくとも波の谷部を谷部のみを押圧する加圧ロー
ルで、賦形物の少なくとも波の山部を山部のみを押圧す
る加圧ロールでそれぞれさらに押圧賦形するようにし
た。
【0013】上記請求項1〜3の製造方法において、請
求項4にかかる水硬性無機質成形体の製造方法(以下、
「請求項4の製造方法」と記す)のように、展開ロール
の賦形物の谷部に当たる部分の径が前記谷部の深さの5
倍以上になっていることが好ましく、10〜20倍が特
に好ましい。また、上記請求項1〜4の製造方法の構成
において、透水性シートは、特に限定されないが、フェ
ルトや不織布等で形成されていて、無端ベルト状にする
ことが好ましい。
【0014】また、透水性シートは、原料が供給される
部分でサクション手段のサクション面に沿う形状になれ
ば、特に問題はないが、あらかじめサクション手段のサ
クション面に沿う形状に成形されていても構わない。サ
クション手段は、特に限定されないが、サクションボッ
クスをチェーンなどを介して無端状に接続し、透水性シ
ートと等速度で動くようにすることが好ましい。
【0015】展開ロールは、原料供給装置の原料供給口
の前後にそれぞれ設けることが好ましい。原料は、公知
の水硬性無機質成形板の製造に使用されるものであれ
ば、特に限定されない。
【0016】また、得られた成形体は、特に限定されな
いが、成形終了後、所定の条件で一定時間養生硬化さ
せ、そののち、必要に応じて塗装を施すこともできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は請求項1の製
造方法に用いる製造装置の1例をあらわしている。図1
に示すように、この製造装置1aは、透水性シート2と
原料供給装置3aとサクション手段4とを備え、図2に
示すような波形をした成形板8を成形できるようになっ
ている。
【0018】透水性シート2は、透水性を有し、無端ベ
ルト状になっていて、駆動ロール21と多数のガイドロ
ール22を介して図1の矢印A方向に一定速度で回転す
るようになっている。駆動ロール21は、図3に示すよ
うに、山部と谷部とが交互に配置された略瓢箪形をして
いて、上部に配置された山部と谷部とが逆になった押さ
えロール23との間で透水性シート2を成形される成形
板8の一方の面の波形状に形付けしながら透水性シート
2を矢印A方向に送り出すようになっている。
【0019】サクション手段4は、減圧ボックス5と多
数のサクションボックス6とを備えている。多数のサク
ションボックス6は、環状になったチェーン(図示せ
ず)を介して無端ベルト状に連結されていて、このチェ
ーンが掛けられたスプロケット61,61が回転駆動す
ることによって透水性シート2と同じ回転方向に等速度
で回転するようになっているとともに、透水性シート2
の上側平行部分と平行になった時に、各サクションボッ
クス6の上面が透水性シート2の下面に密着するように
なっている。
【0020】また、サクションボックス6は、図4に示
すように、成形される成形体の一方の面の波形状に沿う
形状に形成されたサクション面62を有し、このサクシ
ョン面62に多数の吸水孔63が穿設されている。
【0021】減圧ボックス5は、真空ポンプやブロアー
などの減圧手段に接続されているとともに、図4に示す
ように減圧孔51,51がその上面に設けられ、かつ、
サクションボックス6を下側から受けるようになってい
る。そして、スプロケット61の回転駆動によって減圧
ボックス5上に移動してきたサクションボックス6の底
に設けられた孔64が前記減圧孔51に一致し、孔64
および減圧孔51を介してサクションボックス6内が減
圧され、吸水孔63から透水性シート2越しに原料中の
余剰水分を搾水できるようになっている。
【0022】原料供給装置3aは、図1に示す移動範囲
W内を原料供給装置3aに対する透水性シート2の相対
速度が一定になるように、透水性シート2の移動方向に
前後に往復動するようになっていて、図4および図5に
示すように、原料供給管31、展開ロール33,33、
および側板(原料流出防止板)36を備えている。両展
開ロール33,33は、図4に示すように、成形しよう
とする成形板8の他方の面の波形状に一致するように略
瓢箪形に形成されていて、インバータ制御モータ34に
よって透水性シート2に対して展開ロール33,33の
最小径部(波の山にあたる部分)33aの周速度と、原
料供給装置3aに対する、すなわち、展開ロール33,
33に対する透水性シート2の相対移動速度とを同調さ
せながら原料を展開するようになっている。
【0023】側板36は、図4に示すように、展開ロー
ル33,33の両端に対面するように左右に配置され、
その下端面が透水性シート2の上面に摺接し透水性シー
ト2の側方へ供給された原料がはみ出ないようにすると
ともに、得られる成形板8の側面を平滑に成形するよう
になっている。
【0024】この製造装置1aは、以上のようになって
おり、つぎのようにして所望の成形板8を製造すること
ができる。すなわち、まず、透水性シート2およびサク
ションボックス6を同一方向に同一速度で回転させると
ともに、減圧ボックス5内を減圧手段で減圧しながら、
原料供給装置3aから原料を透水性シート2上に原料を
供給し、展開ロール33,33によって展開する。
【0025】この時、サクションボックス6のサクショ
ン面62が波形に形成されていて、透水性シート2もサ
クション面62に沿う形状になっているとともに、展開
ロール33,33も断面略波形をしているから展開ロー
ル33,33の展開によって原料が波形に賦形される。
【0026】しかも、上述のように、展開ロール33,
33が、その最小径部33aの周速度を透水性シート2
の相対速度に同調させながら回転するため、賦形物の山
部では展開ロール33の表面と賦形物との間に摩擦が全
く生じない、また、展開ロールの最小径部33a以外の
部分では、その周速度が透水シート2の相対速度、すな
わち、賦形物の移動速度より速くなるため、展開ロール
33の表面と賦形物との間にスリップが生じる。したが
って、谷部と山部との差が大きい波形の成形体を製造す
る場合にも、むしれたり、外観を悪化させたりするここ
となく賦形物を賦形できる。そして、この賦形物を養生
硬化させれば、外観にすぐれ、良質な成形体を得ること
ができる。
【0027】図5は請求項2の製造方法に用いる製造装
置の1例をあらわしている。図5に示すように、この製
造装置1bは、原料供給装置3bの展開ロール38,3
8に、インバータ制御モータ34が設けられておらず、
展開ロール38,38がフリーな状態になっていて、図
6に示すように、展開ロール38の賦形物81の谷部に
当たる部分38aの径Rが谷部の深さDの5倍以上にな
っているとともに、原料供給装置3bの透水性シート2
の移動方向側に押さえ板7が設けられている以外は、上
述の製造装置1aと同様の構成になっている。
【0028】押さえ板7は、図7および図8に示すよう
に、得ようとする成形体8の表面形状に沿う波形の押さ
え面71を有し、この押さえ面71が個々に回転自在な
複数の押さえローラ72で構成されている。すなわち、
この製造方法によれば、原料供給装置3bの透水性シー
ト2の移動方向への往復動により、まず、透水性シート
2上に供給された原料が展開ロール33,33の転動に
よって展開ロール33の断面形状に応じた波形に展開賦
形されたのち、この賦形物81が押さえ板7の押さえ面
71によってさらに押圧賦形される。
【0029】また、展開ロール38の賦形物81の谷部
に当たる部分、すなわち、大径部38aの径Rが谷部の
深さDの5倍以上になっているので、展開ロール38の
展開時の、大径部38aと小径部38bの周速差が少な
くなる。したがって、小径部38bにおいても、その周
速度が透水性シート2の移動速度とほとんどかわらなく
なり、賦形物81の表面にむしれが生じたり、外観不良
をおこしたりすることが少なくなる。
【0030】そして、賦形物81は、展開ロール38,
38によって展開賦形されたのち、押さえ板7の押さえ
面71によってさらに押圧賦形されるため、より緻密で
強度的にすぐれた成形体8を得ることができるようにな
る。しかも、押さえ面71が個々に回転する多数の押さ
えローラ72によって形成されているため、この押さえ
板7の部分でむしれや外観不良が生じることがないとと
もに、たえと、展開ロール38,38によって展開され
た賦形物81にむしれや外観不良が生じていたとして
も、この押さえ板7によって解消することができる。
【0031】したがって、谷部と山部との差が大きい波
形の成形体の場合にも、むしれ等の外観不良のない成形
体とすることができる。
【0032】図9は請求項3および請求項4の製造方法
に用いる製造装置の1例をあらわしている。図9に示す
ように、この製造装置1cは、原料供給装置3bの透水
シート2の移動方向側に、押さえ板7に代えて、山用加
圧ロール91と谷用加圧ロール92とを設けた以外は、
上述の製造装置1bと同様になっている。
【0033】すなわち、山用加圧ロール91は、図10
に示すように、その小径部91aのみが賦形物81の山
部82に当接し、透水性シート2を介してサクションボ
ックス6のサクション面62との間で賦形物81の山部
82のみを押圧賦形する略瓢箪形になっていて、谷用加
圧ロール92は、図11に示すように、その大径部92
aのみが賦形物81の谷部83に当接し、透水性シート
2を介してサクションボックス6のサクション面62と
の間で賦形物81の谷部83のみを押圧賦形する略瓢箪
形になっている。
【0034】したがって、この製造装置1cを用いたこ
の製造方法によれば、展開ロール38,38で展開賦形
された賦形物81をさらに山用加圧ロール91および谷
用加圧ロール92によって押圧賦形するため、より緻密
で強度的に優れた成形体8を得ることができるととも
に、山用加圧ロール91と谷用加圧ロール92とが個々
に回転するため、いずれの加圧ロール91,92の周速
度も透水性シート2の移動速度とほぼ同調し、加圧ロー
ル91,92部分でむしれや外観不良が発生することが
ない。
【0035】すなわち、谷部と山部との差が大きい波形
の成形体の場合にも、むしれ等の外観不良のない成形体
とすることができる。
【0036】本発明にかかる水硬性無機質成形体の製造
方法は、上記の実施の形態に限定さない。たとえば、上
記の製造装置1cでは、加圧ロールが山用加圧ロール9
1と谷用加圧ロール92に2種類であったが、谷部と山
部の中間部分用の加圧ロールを別途設けなど、3種類以
上設けるようにしても構わない。また、山用加圧ロール
91と谷用加圧ロール92の順序を入れ換えるようにし
ても構わない。
【0037】
【実施例】以下に、本発明の実施例をより詳しく説明す
る。
【0038】(実施例1)図1に示す製造装置1aを用
いて、透水性シート2を1m/分の移動速度で移動させ
るとともに、原料供給手段3を透水性シート2と同じ方
向に移動する時は、4m/分の移動速度で、透水性シー
ト2と逆方向に移動する時は2m/分の移動速度となる
ように往復動させた。すなわち、原料供給手段3に対す
る透水性シート2の相対移動速度が3m/分となるよう
にした。そして同時に、展開ロール33,33を、図で
みて右回転で3m/分の周速度で回転するようにして、
波の谷の深さ50mmの図2に示すような波形の成形体8
を連続的に製造したところ、得られた成形体表面にむし
れは見られず外観的に綺麗であった。
【0039】(比較例1)最小径部33aの周速度を2
m/分にした以外は、実施例1と同様にして成形体を製
造したところ、成形品の山部においてロールで擦り採ら
れたようになむしれが観察された。
【0040】
【発明の効果】本発明にかかる水硬性無機質成形体の製
造方法は、以上のように構成されているので、波の山部
と谷部との高さの差が大きい成形体であっても、成形体
表面にむしれなど外観不良を発生させることなく良好に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の製造方法に用いる製造装置の1例の
説明図である。
【図2】図1の製造装置で得られる成形体の斜視図であ
る。
【図3】図1のX−X線断面図である。
【図4】図1のY−Y線断面図である。
【図5】請求項2の製造方法に用いる製造装置の1例の
説明図である。
【図6】図5のZ−Z線断面図である。
【図7】図5のS−S線断面図である。
【図8】図7の要部拡大断面図である。
【図9】請求項3の製造方法に用いる製造装置の1例の
説明図である。
【図10】図9のT−T線断面図である。
【図11】図9のU−U線断面図である。
【符号の説明】
1a 製造装置 1b 製造装置 1c 製造装置 2 透水性シート 3a 原料供給装置 3b 原料供給装置 33 展開ロール 33a 最小径部 38 展開ロール 38a 大径部 38b 小径部 7 押さえ板 71 押さえ面 72 押さえロール 8 成形体 81 賦形物 91 山用加圧ロール 92 谷用加圧ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サクション手段の、成形される成形体の一
    方の面に沿う形状を有するサクション面に沿いながら一
    側から他側に向かって移動する透水性シート上に、原料
    供給装置から原料を供給し、成形される成形体の他方の
    面の波形状に沿う展開ロールを透水性シートの移動方向
    に往復動させて供給された原料を展開しながら透水性シ
    ートと展開ロールとの間の空間形状に賦形するととも
    に、原料中の余剰水分を透水性シート越しに前記サクシ
    ョン手段によって搾水するようになっている水硬性無機
    質成形体の製造方法において、前記展開ロールの最小径
    部の周速度と展開ロールに対する透水性シートの相対移
    動速度とを同調させながら原料を展開することを特徴と
    する水硬性無機質成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】サクション手段の、成形される成形体の一
    方の面に沿う形状を有するサクション面に沿いながら一
    側から他側に向かって移動する透水性シート上に、原料
    供給装置から原料を供給し、成形される成形体の他方の
    面の波形状に沿う展開ロールを透水性シートの移動方向
    に往復動させて供給された原料を展開しながら透水性シ
    ートと展開ロールとの間の空間形状に賦形するととも
    に、原料中の余剰水分を透水性シート越しに前記サクシ
    ョン手段によって搾水するようになっている水硬性無機
    質成形体の製造方法において、展開ロールより透水性シ
    ートの移動方向側に、成形される成形体の波型に沿う押
    さえ面が形成された押さえ板を設け、この押さえ板の押
    さえ面の一部を構成するように押さえ面に沿って設けら
    れた個々に回転自在な複数のロールによって、展開ロー
    ルにより賦形された賦形物をさらに押圧賦形することを
    特徴とする水硬性無機質成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】サクション手段の、成形される成形体の一
    方の面に沿う形状を有するサクション面に沿いながら一
    側から他側に向かって移動する透水性シート上に、原料
    供給装置から原料を供給し、成形される成形体の他方の
    面の波形状に沿う展開ロールを透水性シートの移動方向
    に往復動させて供給された原料を展開しながら透水性シ
    ートと展開ロールとの間の空間形状に賦形するととも
    に、原料中の余剰水分を透水性シート越しに前記サクシ
    ョン手段によって搾水するようになっている水硬性無機
    質成形体の製造方法において、展開ロールより透水性シ
    ートの移動方向側で、展開ロールによって賦形された賦
    形物を、この賦形物の少なくとも波の谷部を谷部のみを
    押圧する加圧ロールで、賦形物の少なくとも波の山部を
    山部のみを押圧する加圧ロールでそれぞれさらに押圧賦
    形することを特徴とする水硬性無機質成形体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】展開ロールの賦形物の谷部に当たる部分の
    径が前記谷部の深さの5倍以上になっている請求項1〜
    請求項3のいずれかに記載の水硬性無機質成形体の製造
    方法。
JP23396796A 1996-09-04 1996-09-04 水硬性無機質成形体の製造方法 Withdrawn JPH1076508A (ja)

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