JPH09225919A - 水硬性無機質成形体の製造方法 - Google Patents
水硬性無機質成形体の製造方法Info
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- JPH09225919A JPH09225919A JP3804196A JP3804196A JPH09225919A JP H09225919 A JPH09225919 A JP H09225919A JP 3804196 A JP3804196 A JP 3804196A JP 3804196 A JP3804196 A JP 3804196A JP H09225919 A JPH09225919 A JP H09225919A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】凹凸の深い成形体であっても、外観不良を起こ
すことなく、全体的に均質に精度良く連続的に製造する
ことができる水硬性無機質成形体の製造方法を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】成形される成形体8の一方の面の凹凸形状
に沿う形状に形成されたサクション手段4のサクション
面62に沿いながら一側から他側に向かって進行する透
水性シート2上に原料供給装置3から原料を供給し原料
中の余剰水分を搾水するとともに、成形体8の他方の面
の凹凸形状に沿う断面形状を有し凹部に当たる部分と凸
部に当たる部分とに分割された複数の分割体33a〜3
3jから形成され、各分割体33a〜33jが支持軸3
4に対して独立して回転自在に支持するようにした展開
ロール3によって原料を上方から展開して賦形するよう
にした。
すことなく、全体的に均質に精度良く連続的に製造する
ことができる水硬性無機質成形体の製造方法を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】成形される成形体8の一方の面の凹凸形状
に沿う形状に形成されたサクション手段4のサクション
面62に沿いながら一側から他側に向かって進行する透
水性シート2上に原料供給装置3から原料を供給し原料
中の余剰水分を搾水するとともに、成形体8の他方の面
の凹凸形状に沿う断面形状を有し凹部に当たる部分と凸
部に当たる部分とに分割された複数の分割体33a〜3
3jから形成され、各分割体33a〜33jが支持軸3
4に対して独立して回転自在に支持するようにした展開
ロール3によって原料を上方から展開して賦形するよう
にした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水硬性無機質成形
体の製造方法に関する。
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】主に屋根材や壁材等の建築用資材として
用いられる水硬性無機質成形板を連続的に製造する方
法、特に、単層で且つ厚みの厚い成形板を製造する方法
として、移動する透水性シート上に原料を一気にかつ連
続的に供給し展開するとともに、この透水性シートの下
方に設けたサクション手段により移動途中において減圧
脱水し、原料中の余剰水分を搾水するフローオン方式と
称する成形方法が知られている(特開昭53−5421
9号公報参照)。
用いられる水硬性無機質成形板を連続的に製造する方
法、特に、単層で且つ厚みの厚い成形板を製造する方法
として、移動する透水性シート上に原料を一気にかつ連
続的に供給し展開するとともに、この透水性シートの下
方に設けたサクション手段により移動途中において減圧
脱水し、原料中の余剰水分を搾水するフローオン方式と
称する成形方法が知られている(特開昭53−5421
9号公報参照)。
【0003】しかしながら、従来のフローオン方式で
は、平板状の成形板しか成形することができなかった。
そこで、波板状の成形板は、一旦低濃度セメントスラリ
ーから薄い成形板を抄き上げ十数層重ね合わせて平板を
一旦形成し、この平板を所望の波形状の型に沿わせて波
板に成形する古くから知られている所謂ハチェック式抄
造法を用いて成形されている。
は、平板状の成形板しか成形することができなかった。
そこで、波板状の成形板は、一旦低濃度セメントスラリ
ーから薄い成形板を抄き上げ十数層重ね合わせて平板を
一旦形成し、この平板を所望の波形状の型に沿わせて波
板に成形する古くから知られている所謂ハチェック式抄
造法を用いて成形されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ハチェック式
抄造法では、余剰水分が殆ど含まれていない状態の平板
を所望の波形状の型に沿わせて波形に成形するようにな
っているため、波形状を付与する際に波の頂上部山側に
おいて引っ張り応力が発生し、残留応力として残り、こ
の部分で、所定の強度が得られず、耐久性に劣り、欠陥
部となりやすいと言う問題がある。
抄造法では、余剰水分が殆ど含まれていない状態の平板
を所望の波形状の型に沿わせて波形に成形するようにな
っているため、波形状を付与する際に波の頂上部山側に
おいて引っ張り応力が発生し、残留応力として残り、こ
の部分で、所定の強度が得られず、耐久性に劣り、欠陥
部となりやすいと言う問題がある。
【0005】しかも、波の曲率半径が小さすぎると、頂
上部にひび割れが生じる恐れもあるため、波形状の大き
さなどに制限があり、製品の選択性に乏しい。さらに、
成形板の厚みを厚くすると、波の頂上部山側に発生する
応力も大きくなるため、ある一定厚み以上の波板の成形
が困難であった。
上部にひび割れが生じる恐れもあるため、波形状の大き
さなどに制限があり、製品の選択性に乏しい。さらに、
成形板の厚みを厚くすると、波の頂上部山側に発生する
応力も大きくなるため、ある一定厚み以上の波板の成形
が困難であった。
【0006】そこで、このような問題を解決するため
に、本発明の発明者らは、成形される成形体の一方の面
の凹凸形状に沿う形状に形成されたサクション手段のサ
クション面に沿いながら一側から他側に向かって進行す
る透水性シート上に原料供給装置から原料を供給すると
ともに、成形体の他方の面の凹凸形状に沿う断面形状を
有し前記サクション面に対面して設けられた展開ロール
を前記透水性シートの進行方向に前後動させてこの展開
ロールとサクション手段のサクション面との間で透水性
シート上に供給された原料を賦形しつつ前記サクション
手段によって透水性シート越しに原料中の余剰水分を搾
水する水硬性無機質成形体の製造方法を先に提案してい
る(特願平7−203143号参照)。
に、本発明の発明者らは、成形される成形体の一方の面
の凹凸形状に沿う形状に形成されたサクション手段のサ
クション面に沿いながら一側から他側に向かって進行す
る透水性シート上に原料供給装置から原料を供給すると
ともに、成形体の他方の面の凹凸形状に沿う断面形状を
有し前記サクション面に対面して設けられた展開ロール
を前記透水性シートの進行方向に前後動させてこの展開
ロールとサクション手段のサクション面との間で透水性
シート上に供給された原料を賦形しつつ前記サクション
手段によって透水性シート越しに原料中の余剰水分を搾
水する水硬性無機質成形体の製造方法を先に提案してい
る(特願平7−203143号参照)。
【0007】すなわち、この方法によれば、原料が流動
性を保持している状態で波形に賦形したのち、搾水する
ようになっているため、曲面形状等凹凸面を有するいろ
いろな厚みや形状の成形体を全体的に均質に精度良く連
続的に製造することが可能になった。しかしながら、こ
の方法では、凹凸の深さが大きい成形体を成形するのに
問題が残っていた。
性を保持している状態で波形に賦形したのち、搾水する
ようになっているため、曲面形状等凹凸面を有するいろ
いろな厚みや形状の成形体を全体的に均質に精度良く連
続的に製造することが可能になった。しかしながら、こ
の方法では、凹凸の深さが大きい成形体を成形するのに
問題が残っていた。
【0008】すなわち、凹凸の深さが大きい成形体を成
形するには、展開ロールの形状もその深い凹凸に応じた
ものとしなければならず、展開ロールの半径が部分的に
大きく異なるようになる。したがって、大径部と小径部
とで、展開ロールが回転した時の周速度が異なり、展開
ロールの半径が小さい部分の周速度が成形される原料の
移動速度よりかなり遅くなり、展開ロールが賦形される
原料の表面を滑りながら回転することになる。そして、
これが原因で得られる成形体の表面にむしれが生じた
り、外観が悪くなると言う問題を起こす恐れがある。
形するには、展開ロールの形状もその深い凹凸に応じた
ものとしなければならず、展開ロールの半径が部分的に
大きく異なるようになる。したがって、大径部と小径部
とで、展開ロールが回転した時の周速度が異なり、展開
ロールの半径が小さい部分の周速度が成形される原料の
移動速度よりかなり遅くなり、展開ロールが賦形される
原料の表面を滑りながら回転することになる。そして、
これが原因で得られる成形体の表面にむしれが生じた
り、外観が悪くなると言う問題を起こす恐れがある。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みて、凹凸
の深い成形体であっても、外観不良を起こすことなく、
全体的に均質に精度良く連続的に製造することができる
水硬性無機質成形体の製造方法を提供することを目的と
している。
の深い成形体であっても、外観不良を起こすことなく、
全体的に均質に精度良く連続的に製造することができる
水硬性無機質成形体の製造方法を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明にかかる水硬性無機質
成形体の製造方法(以下、「請求項1の製造方法」と記
す)は、成形される成形体の一方の面の凹凸形状に沿う
形状に形成されたサクション手段のサクション面に沿い
ながら一側から他側に向かって進行する透水性シート上
に原料供給装置から原料を供給し、成形体の他方の面の
凹凸形状に沿う断面形状を有し前記サクション面に対面
して設けられた展開ロールを前記透水性シートの進行方
向に前後動させてこの展開ロールとサクション手段のサ
クション面との間で透水性シート上に供給された原料を
賦形しつつ前記サクション手段によって透水性シート越
しに原料中の余剰水分を搾水する水硬性無機質成形体の
製造方法であって、前記展開ロールを凹部に当たる部分
と凸部に当たる部分とに分割された複数の分割体に形成
し、各分割体を展開ロールの支持軸に対して独立して回
転自在に支持するようにした。
るために、請求項1に記載の発明にかかる水硬性無機質
成形体の製造方法(以下、「請求項1の製造方法」と記
す)は、成形される成形体の一方の面の凹凸形状に沿う
形状に形成されたサクション手段のサクション面に沿い
ながら一側から他側に向かって進行する透水性シート上
に原料供給装置から原料を供給し、成形体の他方の面の
凹凸形状に沿う断面形状を有し前記サクション面に対面
して設けられた展開ロールを前記透水性シートの進行方
向に前後動させてこの展開ロールとサクション手段のサ
クション面との間で透水性シート上に供給された原料を
賦形しつつ前記サクション手段によって透水性シート越
しに原料中の余剰水分を搾水する水硬性無機質成形体の
製造方法であって、前記展開ロールを凹部に当たる部分
と凸部に当たる部分とに分割された複数の分割体に形成
し、各分割体を展開ロールの支持軸に対して独立して回
転自在に支持するようにした。
【0011】一方、請求項2に記載の発明にかかる水硬
性無機質成形体の製造方法(以下、「請求項2の製造方
法」と記す)は、成形される成形体の一方の面の凹凸形
状に沿う形状に形成されたサクション手段のサクション
面に沿いながら一側から他側に向かって進行する透水性
シート上に原料供給装置から原料を供給し、成形体の他
方の面の凹凸形状に沿う断面形状を有し前記サクション
面に対面して設けられた展開ロールを前記透水性シート
の進行方向に前後動させてこの展開ロールとサクション
手段のサクション面との間で透水性シート上に供給され
た原料を賦形しつつ前記サクション手段によって透水性
シート越しに原料中の余剰水分を搾水する水硬性無機質
成形体の製造方法であって、展開ロールを多孔質体によ
って形成するとともに、この多孔質体を介して展開ロー
ルの内部から外部に向かって流体を噴射しつつ原料を賦
形するようにした。
性無機質成形体の製造方法(以下、「請求項2の製造方
法」と記す)は、成形される成形体の一方の面の凹凸形
状に沿う形状に形成されたサクション手段のサクション
面に沿いながら一側から他側に向かって進行する透水性
シート上に原料供給装置から原料を供給し、成形体の他
方の面の凹凸形状に沿う断面形状を有し前記サクション
面に対面して設けられた展開ロールを前記透水性シート
の進行方向に前後動させてこの展開ロールとサクション
手段のサクション面との間で透水性シート上に供給され
た原料を賦形しつつ前記サクション手段によって透水性
シート越しに原料中の余剰水分を搾水する水硬性無機質
成形体の製造方法であって、展開ロールを多孔質体によ
って形成するとともに、この多孔質体を介して展開ロー
ルの内部から外部に向かって流体を噴射しつつ原料を賦
形するようにした。
【0012】上記構成において、透水性シートは、特に
限定されないが、フェルトや不織布等で形成されてい
て、無端ベルト状にすることが好ましい。また、透水性
シートは、原料が供給される部分でサクション手段の断
面形状に沿う形状になれば、特に問題はないが、あらか
じめサクション手段の断面形状に沿う断面形状に成形さ
れていても構わない。
限定されないが、フェルトや不織布等で形成されてい
て、無端ベルト状にすることが好ましい。また、透水性
シートは、原料が供給される部分でサクション手段の断
面形状に沿う形状になれば、特に問題はないが、あらか
じめサクション手段の断面形状に沿う断面形状に成形さ
れていても構わない。
【0013】サクション手段は、特に限定されないが、
サクションボックスをチェーンなどを介して無端状に接
続し、透水性シートと等速度で動くようにすることが好
ましい。展開ロールは、原料供給装置の原料供給口の前
後にそれぞれ設けることが好ましい。
サクションボックスをチェーンなどを介して無端状に接
続し、透水性シートと等速度で動くようにすることが好
ましい。展開ロールは、原料供給装置の原料供給口の前
後にそれぞれ設けることが好ましい。
【0014】また、請求項2の構成において、展開ロー
ルを形成する多孔質体としては、特に限定されず、たと
えば、多孔質陶磁器や硬質ウレタンフォームなどの各種
樹脂発泡体(フォーム)、スポンジ等の多孔質高分子材
料が挙げられるが、ロールの成形性、コスト面等を考慮
すると、多孔質高分子材料が好ましい。流体としては、
たとえば、空気、水、滑剤水(石鹸水など)等が挙げら
れるが、空気が好ましい。
ルを形成する多孔質体としては、特に限定されず、たと
えば、多孔質陶磁器や硬質ウレタンフォームなどの各種
樹脂発泡体(フォーム)、スポンジ等の多孔質高分子材
料が挙げられるが、ロールの成形性、コスト面等を考慮
すると、多孔質高分子材料が好ましい。流体としては、
たとえば、空気、水、滑剤水(石鹸水など)等が挙げら
れるが、空気が好ましい。
【0015】なお、展開ロールへの空気などの流体の供
給は、展開ロールを回転自在に支持する支持軸を中空管
とし、この支持軸に圧縮機等の流体源を接続して支持軸
を介して行われる。
給は、展開ロールを回転自在に支持する支持軸を中空管
とし、この支持軸に圧縮機等の流体源を接続して支持軸
を介して行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明にかか
る水硬性無機質成形体の製造方法に用いる製造装置の1
例をあらわしている。図1に示すように、この製造装置
1aは、透水性シート2と原料供給装置3とサクション
手段4とを備え、図2に示すような波形をした成形板8
を成形できるようになっている。
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明にかか
る水硬性無機質成形体の製造方法に用いる製造装置の1
例をあらわしている。図1に示すように、この製造装置
1aは、透水性シート2と原料供給装置3とサクション
手段4とを備え、図2に示すような波形をした成形板8
を成形できるようになっている。
【0017】透水性シート2は、透水性を有し、無端ベ
ルト状になっていて、駆動ロール21と多数のガイドロ
ール22を介して図1の矢印A方向に一定速度で回転す
るようになっている。駆動ロール21は、図3に示すよ
うに、山部と谷部とが交互に配置された略瓢箪形をして
いて、上部に配置された山部と谷部とが逆になった押さ
えロール23との間で透水性シート2を成形される成形
板8の一方の面の波形状に形付けしながら透水性シート
2を矢印A方向に送り出すようになっている。
ルト状になっていて、駆動ロール21と多数のガイドロ
ール22を介して図1の矢印A方向に一定速度で回転す
るようになっている。駆動ロール21は、図3に示すよ
うに、山部と谷部とが交互に配置された略瓢箪形をして
いて、上部に配置された山部と谷部とが逆になった押さ
えロール23との間で透水性シート2を成形される成形
板8の一方の面の波形状に形付けしながら透水性シート
2を矢印A方向に送り出すようになっている。
【0018】サクション手段4は、減圧ボックス5と多
数のサクションボックス6とを備えている。多数のサク
ションボックス6は、環状になったチェーン(図示せ
ず)を介して無端ベルト状に連結されていて、このチェ
ーンが掛けられたスプロケット61,61が回転駆動す
ることによって透水性シート2と同じ回転方向に等速度
で回転するようになっているとともに、透水性シート2
の上側平行部分と平行になった時に、各サクションボッ
クス6の上面が透水性シート2の下面に密着するように
なっている。
数のサクションボックス6とを備えている。多数のサク
ションボックス6は、環状になったチェーン(図示せ
ず)を介して無端ベルト状に連結されていて、このチェ
ーンが掛けられたスプロケット61,61が回転駆動す
ることによって透水性シート2と同じ回転方向に等速度
で回転するようになっているとともに、透水性シート2
の上側平行部分と平行になった時に、各サクションボッ
クス6の上面が透水性シート2の下面に密着するように
なっている。
【0019】また、サクションボックス6は、図4に示
すように、成形される成形体の一方の面の波形状に沿う
形状に形成されたサクション面62を有し、このサクシ
ョン面62に多数の吸水孔63が穿設されている。
すように、成形される成形体の一方の面の波形状に沿う
形状に形成されたサクション面62を有し、このサクシ
ョン面62に多数の吸水孔63が穿設されている。
【0020】減圧ボックス5は、真空ポンプやブロアー
などの減圧手段に接続されているとともに、図4に示す
ように減圧孔51,51がその上面に設けられ、かつ、
サクションボックス6を下側から受けるようになってい
る。そして、スプロケット61の回転駆動によって減圧
ボックス5上に移動してきたサクションボックス6の底
に設けられた孔64が前記減圧孔51に一致し、孔64
および減圧孔51を介してサクションボックス6内が減
圧され、吸水孔63から透水性シート2越しに原料中の
余剰水分を搾水できるようになっている。
などの減圧手段に接続されているとともに、図4に示す
ように減圧孔51,51がその上面に設けられ、かつ、
サクションボックス6を下側から受けるようになってい
る。そして、スプロケット61の回転駆動によって減圧
ボックス5上に移動してきたサクションボックス6の底
に設けられた孔64が前記減圧孔51に一致し、孔64
および減圧孔51を介してサクションボックス6内が減
圧され、吸水孔63から透水性シート2越しに原料中の
余剰水分を搾水できるようになっている。
【0021】原料供給装置3は、図1に示す移動範囲7
内を透水性シート2の進行方向に前後に移動するように
なっていて、原料供給管31、展開ロール33,33、
および側板(原料流出防止板)36を備えている。両展
開ロール33は、図4に示すように、成形しようとする
成形板8の他方の面の凹凸形状すなわち波形状に一致す
るように略瓢箪形に形成されていて、それぞれ凹部に当
たる部分と凸部に当たる部分と中間部にあたる部分とに
分割されていて、各分割体33a〜33jが透水性シー
ト2の進行方向に直角に設けられた支持軸34にそれぞ
れ回転自在に支持されている。
内を透水性シート2の進行方向に前後に移動するように
なっていて、原料供給管31、展開ロール33,33、
および側板(原料流出防止板)36を備えている。両展
開ロール33は、図4に示すように、成形しようとする
成形板8の他方の面の凹凸形状すなわち波形状に一致す
るように略瓢箪形に形成されていて、それぞれ凹部に当
たる部分と凸部に当たる部分と中間部にあたる部分とに
分割されていて、各分割体33a〜33jが透水性シー
ト2の進行方向に直角に設けられた支持軸34にそれぞ
れ回転自在に支持されている。
【0022】また、展開ロール33,33と対面する透
水性シート2との間隔は、得ようとする成形板8の厚み
分の隙間が形成されるようになっている。側板36は、
展開ロール33,33の両端に対面するように左右(図
では片側しかあらわれていない)に配置され、その下端
面が透水性シート2の上面に摺接し透水性シート2の側
方へ供給された原料がはみ出ないようにするとともに、
得られる成形板8の側面を平滑に成形するようになって
いる。
水性シート2との間隔は、得ようとする成形板8の厚み
分の隙間が形成されるようになっている。側板36は、
展開ロール33,33の両端に対面するように左右(図
では片側しかあらわれていない)に配置され、その下端
面が透水性シート2の上面に摺接し透水性シート2の側
方へ供給された原料がはみ出ないようにするとともに、
得られる成形板8の側面を平滑に成形するようになって
いる。
【0023】この製造装置1aは、以上のようになって
おり、つぎのようにして所望の成形板8を製造すること
ができる。すなわち、まず、透水性シート2およびサク
ションボックス6を同一方向に同一速度で回転させると
ともに、減圧ボックス5内を減圧手段で減圧しながら、
原料供給装置3から原料を透水性シート2上に原料を供
給し、展開ロール33,33によって展開する。
おり、つぎのようにして所望の成形板8を製造すること
ができる。すなわち、まず、透水性シート2およびサク
ションボックス6を同一方向に同一速度で回転させると
ともに、減圧ボックス5内を減圧手段で減圧しながら、
原料供給装置3から原料を透水性シート2上に原料を供
給し、展開ロール33,33によって展開する。
【0024】この時、サクションボックス6のサクショ
ン面62が波形に形成されていて、透水性シート2もサ
クション面62に沿う形状になっているとともに、展開
ロール33,34も断面略波形をしているから展開ロー
ル33,33の展開によって原料が波形に賦形される。
しかも、展開ロール33,33がそれぞれ凹部に当たる
部分と凸部に当たる部分と中間部にあたる部分とに分割
されていた分割体33a〜33jによって形成されてい
て、各分割体33a〜33jが支持軸34に個別に回転
自在に支持されているので、原料の移動速度と、それに
対応する各分割体33a〜33jの各周速度が略一致す
るようになる。
ン面62が波形に形成されていて、透水性シート2もサ
クション面62に沿う形状になっているとともに、展開
ロール33,34も断面略波形をしているから展開ロー
ル33,33の展開によって原料が波形に賦形される。
しかも、展開ロール33,33がそれぞれ凹部に当たる
部分と凸部に当たる部分と中間部にあたる部分とに分割
されていた分割体33a〜33jによって形成されてい
て、各分割体33a〜33jが支持軸34に個別に回転
自在に支持されているので、原料の移動速度と、それに
対応する各分割体33a〜33jの各周速度が略一致す
るようになる。
【0025】したがって、展開ロール33,33の部分
的なすべりなどによって成形体の表面にささくれなどの
外観不良が発生することがなくなる。すなわち、この方
法によれば、原料の流動性がある状態で波形に賦形し搾
水するため、曲率半径の小さい波形状あるいは厚みのあ
る波形状の成形体でも波の頂上部に残留応力が残らず成
形することができる。
的なすべりなどによって成形体の表面にささくれなどの
外観不良が発生することがなくなる。すなわち、この方
法によれば、原料の流動性がある状態で波形に賦形し搾
水するため、曲率半径の小さい波形状あるいは厚みのあ
る波形状の成形体でも波の頂上部に残留応力が残らず成
形することができる。
【0026】したがって、強度的にも優れた成形体を得
ることができるようになる。
ることができるようになる。
【0027】図5は請求項2の製造方法に用いる製造装
置の1例をあらわしている。図5に示すように、この製
造装置1bは、両展開ロール37(図では片側したあら
われていない)が多孔質セラミックによって形成され分
割体となっておらず、展開ロール37を回転自在に支持
する支持軸38が中空になっている。
置の1例をあらわしている。図5に示すように、この製
造装置1bは、両展開ロール37(図では片側したあら
われていない)が多孔質セラミックによって形成され分
割体となっておらず、展開ロール37を回転自在に支持
する支持軸38が中空になっている。
【0028】そして、流体として、コンプレッサー等の
圧縮空気の空気源(図示せず)から供給された圧縮空気
がこの支持軸38に供給され、支持軸38の周面に設け
られた孔(図示せず)から展開ロール37に供給され、
展開ロール37を構成する多孔質体の細孔を介して展開
ロール37表面に吹き出させるようになっている以外
は、上記製造装置1aと同様になっている。
圧縮空気の空気源(図示せず)から供給された圧縮空気
がこの支持軸38に供給され、支持軸38の周面に設け
られた孔(図示せず)から展開ロール37に供給され、
展開ロール37を構成する多孔質体の細孔を介して展開
ロール37表面に吹き出させるようになっている以外
は、上記製造装置1aと同様になっている。
【0029】この製造装置1bは、以上のようになって
おり、展開ロール37によって原料を展開する際に空気
が展開ロール37表面から噴出され、展開ロール37と
原料との間に空気層が常に形成されるため、展開ロール
37の周速度が部分的に異なる場合でも成形体8表面に
むしれが発生したり、外観が低下したりすることがな
い。
おり、展開ロール37によって原料を展開する際に空気
が展開ロール37表面から噴出され、展開ロール37と
原料との間に空気層が常に形成されるため、展開ロール
37の周速度が部分的に異なる場合でも成形体8表面に
むしれが発生したり、外観が低下したりすることがな
い。
【0030】本発明にかかる水硬性無機質成形体の製造
方法は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、
上記の製造装置1a,1bでは、原料供給装置3が透水
性シート の進行方向に前後動するようになっていた
が、原料供給装置3の後方に別途展開ロール33(3
7)を設けるようにすれば、原料供給装置3を固定式と
しても構わない。
方法は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、
上記の製造装置1a,1bでは、原料供給装置3が透水
性シート の進行方向に前後動するようになっていた
が、原料供給装置3の後方に別途展開ロール33(3
7)を設けるようにすれば、原料供給装置3を固定式と
しても構わない。
【0031】また、製造装置1bでは、展開ロール37
が一体になっていたが、製造装置1aと同様に分割して
も構わない。
が一体になっていたが、製造装置1aと同様に分割して
も構わない。
【0032】
【発明の効果】本発明にかかる水硬性無機質成形体の製
造方法は、以上のように構成されているので、凹凸の深
い断面形状を有する成形体であっても、表面にむしれや
外観不良を発生させることなく、全体的に均質に精度良
く連続的に製造することができる。
造方法は、以上のように構成されているので、凹凸の深
い断面形状を有する成形体であっても、表面にむしれや
外観不良を発生させることなく、全体的に均質に精度良
く連続的に製造することができる。
【図1】請求項1の製造方法に使用する製造装置の1例
をあらわす側面図である。
をあらわす側面図である。
【図2】図1の製造装置で得られる成形体の斜視図であ
る。
る。
【図3】図1の製造装置のX−X線断面図である。
【図4】図1の製造装置のY−Y線断面図である。
【図5】請求項2の製造方法に使用する製造装置の1例
をあらわし、その展開ロール部分の断面図である。
をあらわし、その展開ロール部分の断面図である。
1a 製造装置 1b 製造装置 2 透水性シート 3 原料供給装置 33 展開ロール 33a〜33j 分割体 34 支持軸 37 展開ロール 38 支持軸 4 サクション手段 5 減圧ボックス 6 サクションボックス 62 サクション面 8 成形板(成形体)
Claims (2)
- 【請求項1】成形される成形体の一方の面の凹凸形状に
沿う形状に形成されたサクション手段のサクション面に
沿いながら一側から他側に向かって進行する透水性シー
ト上に原料供給装置から原料を供給するとともに、成形
体の他方の面の凹凸形状に沿う断面形状を有し前記サク
ション面に対面して設けられた展開ロールを前記透水性
シートの進行方向に前後動させてこの展開ロールとサク
ション手段のサクション面との間で透水性シート上に供
給された原料を賦形しつつ前記サクション手段によって
透水性シート越しに原料中の余剰水分を搾水する水硬性
無機質成形体の製造方法であって、前記展開ロールを凹
部に当たる部分と凸部に当たる部分とに分割された複数
の分割体に形成し、各分割体を展開ロールの支持軸に対
して独立して回転自在に支持したことを特徴とする水硬
性無機質成形体の製造方法。 - 【請求項2】成形される成形体の一方の面の凹凸形状に
沿う形状に形成されたサクション手段のサクション面に
沿いながら一側から他側に向かって進行する透水性シー
ト上に原料供給装置から原料を供給するとともに、成形
体の他方の面の凹凸形状に沿う断面形状を有し前記サク
ション面に対面して設けられた展開ロールを前記透水性
シートの進行方向に前後動させてこの展開ロールとサク
ション手段のサクション面との間で透水性シート上に供
給された原料を賦形しつつ前記サクション手段によって
透水性シート越しに原料中の余剰水分を搾水する水硬性
無機質成形体の製造方法であって、前記展開ロールを多
孔質体によって形成するとともに、この多孔質体を介し
て展開ロールの内部から外部に向かって流体を噴射しつ
つ原料を賦形することを特徴とする水硬性無機質成形体
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3804196A JPH09225919A (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 水硬性無機質成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3804196A JPH09225919A (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 水硬性無機質成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09225919A true JPH09225919A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12514459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3804196A Withdrawn JPH09225919A (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 水硬性無機質成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09225919A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012116116A (ja) * | 2010-12-01 | 2012-06-21 | Kmew Co Ltd | ロール成形装置 |
JP2013015752A (ja) * | 2011-07-06 | 2013-01-24 | Fujitsu Ltd | 印刷装置 |
-
1996
- 1996-02-26 JP JP3804196A patent/JPH09225919A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012116116A (ja) * | 2010-12-01 | 2012-06-21 | Kmew Co Ltd | ロール成形装置 |
JP2013015752A (ja) * | 2011-07-06 | 2013-01-24 | Fujitsu Ltd | 印刷装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040319 |