JPH1076371A - 溶接トランスの巻数比決定方法 - Google Patents

溶接トランスの巻数比決定方法

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JPH1076371A
JPH1076371A JP8230757A JP23075796A JPH1076371A JP H1076371 A JPH1076371 A JP H1076371A JP 8230757 A JP8230757 A JP 8230757A JP 23075796 A JP23075796 A JP 23075796A JP H1076371 A JPH1076371 A JP H1076371A
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JP
Japan
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current
welding
transformer
ratio
cpu
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JP8230757A
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English (en)
Inventor
Minoru Honda
穣 本多
Noriyoshi Muramatsu
規義 村松
Sadao Sunakawa
禎夫 砂川
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接トランスの巻数比を迅速かつ精度よく得
る 【解決手段】 溶接トランス20の1次電流I1および
2次電流I2をそれぞれ検出する工程と、1次電流I1
と2次電流I2に基づいて溶接トランスの巻数比を演算
する工程とが実施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接トランスの巻
数比を決定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶接トランスを用いた電気溶接装置にお
いては、溶接ガンの加圧時間や通電時間等を管理するい
わゆるタイマコンタクタが設けられているが、このタイ
マコンタクタは、溶接電流を一定にさせる機能も有す
る。
【0003】すなわち、上記タイマコンタクタは、内蔵
したメモリに溶接時間、溶接電流、溶接トランスの巻数
比等の各種溶接条件を格納しており、この溶接条件の1
つである上記巻数比と溶接トランスの一次電流とに基づ
いて溶接電流を算出するとともに、該実溶接電流が予設
定された目標溶接電流と一致するように上記一次電流を
調整する。なお、上記一次電流の制御は、サイリスタ等
の電力制御素子を用いて実施される。
【0004】上記溶接電流は、上記一次電流に上記巻数
比を乗じることにより得られるが、この演算に用いる巻
数比として単に溶接トランスのカタログに記載された巻
数比(一次巻線の巻数と二次巻線の巻数の比)を採用し
た場合、上記トランスの各種損失、該トランスの二次回
路の構成などの影響のために、正確な実溶接電流が得ら
れない。
【0005】すなわち、溶接トランスの二次側から取出
される電力は、該トランスの一次側に供給された電力か
ら上記各種損失(無負荷損失と負荷損失とに大別され
る)を差し引いたものとなるので、この損失を加味した
巻数比(以下、実際的巻数比という)を採用しないと正
確な実溶接電流は得られない。
【0006】なお、いわゆる励磁電流は、上記溶接トラ
ンスの二次側を解放して一次側に電圧を印加した場合の
一次巻線電流のことである。この励磁電流は、溶接トラ
ンスの二次側に閉回路が構成される溶接時においても流
れるが(溶接時における一次巻線電流の数%程度である
といわれている)、溶接トランスの二次側には取り出さ
れない。それ故、電力損失を発生し、これは上記トラン
スの各種損失の1つとなる。
【0007】次ぎに、上記トランスの二次回路の構成に
よる影響について説明する。溶接トランスに線路の長い
二次回路(インピーダンスの高い二次回路)が接続され
た場合と、線路の短い二次回路(インピーダンスの低い
二次回路)を接続された場合とでは、同じ溶接電流を得
るためのサイリスタの点弧角が相違し、これは溶接電流
の波形の相違をもたらす。
【0008】つまり、前者の場合には、上記点弧角が小
さくなるために溶接電流の波形が正弦波に近い波形とな
るが、後者の場合には、点弧角が大きくなるために溶接
電流の波形が大きく歪んだ波形になる。
【0009】上記波形の相違は、上記各種損失の大きさ
に影響を与え、したがって、上記二次回路の構成をも加
味した実際的巻数比を採用しないと正確な実溶接電流は
得られないことになる。
【0010】上記した理由から、カタログ記載の巻数比
を採用した場合には、正確な実溶接電流を算出すること
ができない。そこで、従来においては、以下のような操
作を実行することによって上記実際的巻数比を得るよう
にしている。
【0011】すなわち、上記溶接トランスを通電状態に
してその二次電流(溶接電流)を測定し、この二次電流
が上記メモリに格納された規定の溶接電流よりも小さい
場合には、上記メモリに格納されたカタログ記載の巻数
比を所定数だけ小さくなるように変更する(例えば、2
0から19.5へ)。また、逆に、上記二次電流が上記
規定の溶接電流よりも大きい場合には、上記カタログ記
載の巻数比を所定数だけ大きくなるように変更する。
【0012】そして、再度、上記溶接トランスを通電状
態にして、上記変更した巻数比を上記と同様の態様で変
更し、その後も、上記二次電流が上記規定の溶接電流に
一致するまで同様の巻数比変更操作を繰り返す。
【0013】かくして、当初上記メモリに格納されたカ
タログ記載の巻数比は、上記巻数比の変更操作に伴って
実際的巻数比に近付くように更新され、上記二次電流が
上記規定の溶接電流に一致した段階において実際的巻数
比が溶接条件として上記メモリに格納されることにな
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、上記
のような巻数比変更操作を繰り返えしていたので、実際
的巻数比を得るまでに多大の手間を要した。
【0015】本発明の目的は、かかる状況に鑑み、溶接
トランスの巻数比を迅速かつ精度よく得ることができる
溶接トランスの巻数比決定方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明においては、溶接
トランスの1次電流および2次電流をそれぞれ検出する
工程と、前記1次電流および2次電流に基づいて前記溶
接トランスの巻数比を演算する工程とを実施することに
より該巻数比を決定している。
【0017】
【発明の実施の形態】図1において、タイマコンタクタ
10は、溶接トランス20の一次巻線21に直列接続さ
れた双方向性サイリスタ11と、上記一次巻線21に流
れる電流を検出する電流センサ12と、上記サイリスタ
11のゲートに接続された点弧回路13と、この点弧回
路13の点弧角を制御するCPU14と、このCPU1
4に接続されたメモリ15とを備えている。
【0018】上記メモリ15には、加圧時間、溶接時
間、溶接電流、溶接トランスの巻数比等の各種溶接条件
を予め格納してある。なお、当初において上記メモリ1
5に格納されるトランス巻数比は、溶接トランスのカタ
ログに記載の巻数比である。
【0019】上記溶接トランス20の二次巻線22は、
一端がスポット溶接ガンの一方の電極チップ31に接続
され、他端が上記溶接ガンの他方の電極チップ32に接
続されている。
【0020】溶接トランス20の二次側に設けた電流セ
ンサ40は、該トランス20の二次巻線22に流れる電
流、つまり、溶接電流を検出するものであり、その検出
信号をマイクロコンピュータ50に加える。なお、この
電流センサ40は、トロイダルコイルと、このトロイダ
ルコイルを流れる電流を計測する電流計とで構成されて
いる。
【0021】以下、上記溶接トランス20の実際的な巻
数比を決定する手順について説明する。
【0022】(1) スポット溶接ガンを加圧作動させ
て、前記電極チップ31,32を被溶接ワーク60に圧
接させる。
【0023】(2) マイクロコンピュータ50がタイ
マコンタクタ10にテスト通電指令を与える。
【0024】(3) CPU14が点弧回路13に点弧
信号を出力し、これによってサイリスタ11が点弧して
上記電極チップ31,32間でのテスト通電が開始され
る。
【0025】(4) 電流センサ12で検出される溶接
トランス20の一次電流I1をCPU14が取込む。そ
して、CPU14は、上記メモリ15に現在格納されて
いる巻数比(カタログ記載の巻数比)を上記一次電流I
1に乗じる演算を実行して、溶接トランス20の二次電
流、つまり、溶接電流を求める。
【0026】(5) CPU14は、上記メモリ15に
格納されている設定溶接電流と上記演算によって求めた
溶接電流とに基づいて、それらの電流の偏差が零となる
ような点弧制御信号を点弧回路13に出力し、これによ
って、溶接電流が上記設定溶接電流に保持される。
【0027】(6) CPU14は、電流センサ12で
検出される上記一次電流I1をマイクロコンピュータ5
0に転送する。
【0028】(7) マイクロコンピュータ50は、電
流センサ40で検出される実際の溶接電流I2を取込
み、この溶接電流I2と上記CPU14から与えられる
一次電流I1との比I2/I1を演算する。そして、そ
の演算結果を溶接トランス20の実際的巻数比として設
定し、これを、上記CPU14に転送する。
【0029】(8) CPU14は、上記メモリ15に
格納されている前記カタログ記載の巻数比を上記実際的
巻数比に書き換えるとともに、前記サイリスタ11をオ
フさせる消弧信号を点弧回路13に出力する。
【0030】以上の説明から明らかなように、上記の手
順によれば、一回のテスト通電によって溶接トランス2
0の実際的巻数比を決定することができる。
【0031】上記実際的巻数比の決定後においては、被
溶接ワーク60に対するスポット溶接が開始される。そ
の際、CPU14は、上記(4)で述べた溶接電流の算
出処理と、上記(5)で述べた定電流制御処理とを実行
するが、上記溶接電流の算出処理に上記実際的巻数比が
採用されることから、この演算によって得られる溶接電
流の誤差が極めて少なく、その結果、上記(5)で述べ
た定電流制御が高精度で実行される。
【0032】なお、上記CPU14は、上記定電流制御
だけでなく、スポット溶接ガンの加圧時間や溶接時間等
の管理も行う。
【0033】上記マイクロコンピュータ50は、必要に
応じて上記CPU14に溶接条件の転送指令を出力す
る。この場合、CPU14は、メモリ15に格納されて
いる全溶接条件をマイクロコンピュータ50に転送する
が、この全溶接条件中には上記実際的巻数比が含まれて
いる。
【0034】上記マイクロコンピュータ50は、転送さ
れてきた全溶接条件をプリンタ70に表の形でプリント
アウトさせる。したがって、従来のように、上記全溶接
条件を表示手段を用いてモニタしながら所定の用紙に書
き写すという手間は不要である。
【0035】なお、上記プリンタ70によってプリント
アウトされた溶接条件表は、溶接品質の管理や、溶接条
件の日常管理に関する監査等のために活用される。
【0036】ところで、上記タイマコンタクタ10は、
一次電流をフィードバックして溶接電流を定電流制御す
る形式のものであるが、二次電流フィードバック式のタ
イマコンタクタを用いた溶接装置も実用されている。
【0037】後者の溶接装置における溶接トランスの実
際的巻数比を決定するには、該トランスの一次電流を検
出する電流センサを設けることになる。そして、そのセ
ンサで検出される一次電流を上記マイクロコンピュータ
50に取込ませるとともに、タイマコンタクタにフィー
ドバックされるトランスの二次電流を上記マイクロコン
ピュータ50に転送し、両電流の比を実際的巻数比とし
てマイクロコンピュータ50に演算させる。
【0038】なお、本発明は、スポット溶接装置だけで
なく、溶接トランスを用いる他の電気溶接装置にも有効
である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、溶接条件の1つである
溶接トランスの巻数比を一度の通電操作によって迅速か
つ精度よく得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶接トランスの巻数比を決定する手段の構成を
示したブロック図。
【符号の説明】
10 タイマコンタクタ 11 双方向サイリスタ 12 電流センサ 13 点弧回路 14 CPU 15 メモリ 20 溶接トランス 31,32 電極チップ 40 電流センサ 50マイクロコンピュータ 60 プリンタ 70 被溶接ワーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トランスの1次電流および2次電流
    をそれぞれ検出する工程と、 前記1次電流および2次電流に基づいて、前記溶接トラ
    ンスの巻数比を演算する工程とを含む溶接トランスの巻
    数比決定方法。
JP8230757A 1996-08-30 1996-08-30 溶接トランスの巻数比決定方法 Pending JPH1076371A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012129527A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 General Electric Co <Ge> 変圧器健全性を監視する方法およびシステム
WO2016038756A1 (ja) * 2014-09-08 2016-03-17 株式会社アマダミヤチ 溶接電流測定装置、抵抗溶接監視装置及び抵抗溶接制御装置

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JP2012129527A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 General Electric Co <Ge> 変圧器健全性を監視する方法およびシステム
WO2016038756A1 (ja) * 2014-09-08 2016-03-17 株式会社アマダミヤチ 溶接電流測定装置、抵抗溶接監視装置及び抵抗溶接制御装置
JP2016055306A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 株式会社アマダミヤチ 溶接電流測定装置、抵抗溶接監視装置及び抵抗溶接制御装置

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