JP2742544B2 - 抵抗溶接制御方法及び装置 - Google Patents

抵抗溶接制御方法及び装置

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JP2742544B2
JP2742544B2 JP5280517A JP28051793A JP2742544B2 JP 2742544 B2 JP2742544 B2 JP 2742544B2 JP 5280517 A JP5280517 A JP 5280517A JP 28051793 A JP28051793 A JP 28051793A JP 2742544 B2 JP2742544 B2 JP 2742544B2
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  • Generation Of Surge Voltage And Current (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流式抵抗溶接機にお
いて定電流制御を行うための抵抗溶接制御方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の交流式抵抗溶接機では、一対のサ
イリスタからなるコンタクタを介して主電源電圧を溶接
トランスの一次側コイルに供給し、その二次側コイルか
ら溶接電流を流して一対の被溶接材をジュール発熱によ
って溶融せしめ、それら被溶接材を冶金的に接合するよ
うにしている。
【0003】図5および図6は、この種の抵抗溶接機に
おいてサイリスタ点弧角を変えることによって溶接電流
を制御する方式の原理を示す。図5は点弧角φを力率角
θに一致させた場合であり、このときの溶接電流Iはほ
ぼ連続的な正弦波、いわゆるフルヒート電流波形にな
る。図6は点弧角φを力率角θよりさらにζだけ大きく
した(遅らせた)場合であり、このとき溶接トランスの
一次側には電圧のかからない期間が発生し、溶接電流I
は不連続になると同時にそのピーク値も小さくなり、い
わゆるヒート・コントロール電流波形になる。点弧角φ
の遅れζを更に大きくすると、電圧の休止期間が増え、
溶接電流Iの大きさが更に小さくなる。このように、点
弧角φを変えることによって溶接電流Iの大きさを制御
することができる。したがって、定電流制御を行う場合
は、各サイクルにおいて溶接電流Iが設定電流値I0 に
一致するようにサイリスタ点弧角φを制御すればよい。
【0004】一般に定電流制御方式では溶接トランスの
一次回路または二次回路に電流検出手段を設け、測定電
流値が設定電流値に一致するようにフィードバック制御
をかけるようにしており、サイリスタ点弧角φは前サイ
クルの測定電流値と設定電流値との比較誤差に基づいて
決定される。しかし、最初(1回目)のサイクルではそ
のようなフィードバック・ループが未だ働かないため、
サイリスタ点弧角は初期値として設定されたものが用い
られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来は、定電流制御を
行うに際して、通常は図7の(A)に示すように通電開
始直後は少なめの溶接電流Iが流れるようなサイリスタ
点弧角を選ぶようにしているが、この方法によると抵抗
発熱の立ち上がりが遅いため、その分を補償するように
溶接通電時間(サイクル数)を本来の設定時間TAより
も幾分(ΔT)長い時間TA’に設定しなければならな
くなる。プロジェクション溶接では、抵抗発熱の立ち上
がりが遅いと、被溶接部の溶融が遅くなってこれが致命
的となり、通電時間を延長しても良好な溶接品質が得ら
れなくなる。また、図7の(B)に示すように通電開始
直後に設定電流値I0を越えるほどの大きな溶接電流I
が流れるようなサイリスタ点弧角を選んでしまうと、ス
プラッシュが発生しやすく、溶接不良になりやすい。
【0006】なお、従来より、正規の通電(本通電)前
に予め定めた適当な点弧角で1サイクルのパイロット通
電を行ってそのとき流れる溶接電流の測定値(実効値)
と遅れ角とから力率角と最適点弧角とを算出し、その直
後の本通電ではその最適点弧角で1回目のサイクルの通
電を行う方法が知られている。また、別の方式として溶
接電流制御装置の設置時に数サイクルに亘るテスト通電
を行い、それによってやはり力率角と最適点弧角とを算
出してその最適点弧角をメモリに記憶し、各溶接通電時
にはその最適点弧角をメモリから読み出して1回目のサ
イクルの通電を行う方法も知られている。しかしなが
ら、前者(パイロット通電)の方式では、各溶接の本通
電前に必ずパイロット通電分の1サイクルの遅れがでる
ので、連続的に高速の溶接作業を行うには不都合であっ
た。また、後者(テスト通電)の方式は、溶接電流制御
装置(タイマ)のセッティング時の試験通電であり、そ
れ以後は抵抗溶接機において溶接ガンや被溶接材等が変
更されても常に同じ点弧角で1回目のサイクルを開始す
るため、実際には最適な点弧角とはならず、経時的には
通電開始直後から設定電流値にほぼ一致した溶接電流を
流すことができなくなっていた。
【0007】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、定電流制御方式の溶接通電において試験通電を
再三行うことなく常に1回目のサイクルから設定電流値
にほぼ一致するような溶接電流を流し、良好な溶接品質
を確実に得るようにした抵抗溶接制御方法および装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の抵抗溶接制御方法は、力率角をパラメー
タとする一定のサイリスタ点弧角−溶接電流相対値特性
を有する交流式抵抗溶接機において設定電流値にほぼ等
しい交流の溶接電流が流れるように溶接通電の各サイク
ルでサイリスタ点弧角を制御する抵抗溶接制御方法であ
って、前回の溶接通電における前記抵抗溶接機の最大溶
接電流値および力率角の各測定値と今回の溶接通電にお
ける前記設定電流値とに対応するサイリスタ点弧角を前
記サイリスタ点弧角−溶接電流相対値特性に基づいて決
定するステップと、今回の溶接通電における1回目のサ
イクルでは前記決定されたサイリスタ点弧角で通電さ
せ、2回目以降の各サイクルでは前回のサイクルで流れ
た溶接電流の測定値と前記設定電流値との比較誤差を実
質上零にするようなサイリスタ点弧角で通電させるステ
ップと、今回の溶接通電における前記抵抗溶接機の最大
溶接電流値を測定するステップと、今回の溶接通電にお
ける力率角を測定するステップと、今回の溶接通電で求
めた前記最大溶接電流値および前記力率角の測定値を記
憶するステップとを有する方法とした。
【0009】また、本発明の抵抗溶接制御装置は、当該
交流式抵抗溶接機のサイリスタ点弧角−溶接電流相対値
特性をデータとして保持するテーブル手段と、前回の溶
接通電における前記抵抗溶接機の最大溶接電流値および
力率角の各測定値と今回の溶接通電における前記設定電
流値とに対応するサイリスタ点弧角を前記サイリスタ点
弧角−溶接電流相対値特性に基づいて決定する第1のサ
イリスタ点弧角決定手段と、前記溶接電流の測定値と前
記設定電流値との比較誤差に基づいて次のサイクルのサ
イリスタ点弧角を決定する第2のサイリスタ点弧角決定
手段と、今回の溶接通電における1回目のサイクルでは
前記第1のサイリスタ点弧角決定手段によって決定され
たサイリスタ点弧角で通電させ、2回目以降の各サイク
ルでは前記第2のサイリスタ点弧角決定手段によって決
定されたサイリスタ点弧角で通電させる通電制御手段
と、今回の溶接通電における前記抵抗溶接機の最大溶接
電流値を測定する最大溶接電流値測定手段と、今回の溶
接通電における力率角を測定する力率角測定手段と、今
回の溶接通電で求められた前記最大溶接電流値および力
率角の測定値を記憶する記憶手段とを具備する構成とし
た。
【0010】
【作用】本発明では、溶接通電を開始するに先立って、
今回の溶接状況と同一またはそれに近い前回の溶接通電
における最大溶接電流値および力率角の各測定値を記憶
手段より読み出し、これら前回の溶接通電における測定
値データと今回の溶接通電における設定電流値とに対応
するサイリスタ点弧角をテーブル手段内のサイリスタ点
弧角−溶接電流相対値特性に基づいて決定する。そし
て、通電開始直後の1回目のサイクルでは該サイリスタ
点弧角で通電させ、2回目以降のサイクルでは溶接電流
測定値と設定電流値との比較誤差によって決まるサイリ
スタ点弧角で通電させる。さらに、このような点弧制御
と並行して今回の溶接通電における力率角および最大溶
接電流値の各測定値を求め、次の溶接通電におけるサイ
リスタ点弧角の初期値の決定に際してそれらの測定値を
用いる。
【0011】
【実施例】以下、図1〜図4を参照して本発明の実施例
を説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例による抵抗溶接
制御装置を適用した交流式抵抗溶接機の回路構成を示
す。この抵抗溶接機において、入力端子10,12に入
力された商用周波数の交流電源電圧Eは、一対のサイリ
スタ14,16からなるコンタクタを介して溶接トラン
ス18の一次コイルに供給される。溶接トランス18の
二次コイルに発生した交流の誘導起電力(二次電圧)は
二次導体および一対の電極チップ20,22を介して被
溶接材24,26に印加され、二次回路に溶接電流Iが
流れる。
【0013】溶接電流Iの大きさ(実効値)は、通電角
によって決まるが、点弧角と通電角との間にはほぼ一定
の関係があるので、点弧角によって決まるともいえる。
本抵抗溶接制御装置では、マイクロプロセッサ28が点
弧回路30を介してサイリスタ14,16の点弧タイミ
ングを制御することによって、溶接電流Iの実効値を制
御する。
【0014】二次回路で溶接電流Iが流れている間、一
次回路ではIと同相でかつ相似な波形の小さな電流(一
次電流)iが流れる。本実施例では、定電流制御を行う
ために、一次回路に電流検出手段としてCTコイル32
および溶接電流測定回路34が設けられる。CTコイル
32は、一次電流iの微分波形を表す出力電圧を発生す
る。溶接電流測定回路34は、CTコイル32の出力電
圧から溶接電流Iの実効値を求める。
【0015】溶接電流測定回路34からの溶接電流測定
値[I]はマイクロプロセッサ28に与えられる。マイ
クロプロセッサ28は、溶接通電中の各サイクル毎に溶
接電流測定値[I]を設定電流値[IREF ]と比較し
て、その比較誤差から次のサイクルのサイリスタ点弧角
を求め、次のサイクルでは該サイリスタ点弧角でサイリ
スタ14,16を点弧させる。ただし、後述するよう
に、最初(1回目)のサイクルでは、前回の溶接通電で
求めた本抵抗溶接機の最大溶接電流値および力率角の各
測定値と今回の溶接通電における設定電流値[IREF ]
とから求めたサイリスタ点弧角φ0 (初期値)を用い
る。設定電流値[IREF ]は、入力装置36よりマイク
ロプロセッサ28に設定入力され、メモリ38に保持さ
れる。
【0016】メモリ38には、マイクロプロセッサ28
の演算または制御に関係する各種プログラムおよび演算
・測定値データが格納されるだけでなく、図2に示すよ
うな力率角をパラメータとするサイリスタ点弧角−溶接
電流相対値特性がテーブルとして格納される。図2で
は、図解を容易にするために力率角θが0゜,20゜,
60゜,80゜の4つの場合についてしか示していない
が、実際にはθがより精細に、たとえば0.5゜刻みに
なっていて、各々に特性曲線が設定されている。
【0017】このサイリスタ点弧角−溶接電流相対値特
性は理論的に求められるもので、力率角θ、溶接電流相
対値%IRMS およびサイリスタ点弧角θの三者間の関係
はこの特性曲線で一義的に定まっている。しかし、本抵
抗溶接機において溶接トランスや溶接ガン、被溶接材等
が変更されると、力率角θが変わるだけでなく最大溶接
電流値IMAX が変わり、最大溶接電流値IMAX に対する
溶接電流測定値[I]または設定電流値[IREF ]の相
対値(%IRMS )が変わり、[I],[IREF]と力率
角θ,点弧角φとの間の関係も変わる。したがって、今
回の溶接通電における最大溶接電流値IMAX または力率
角θが不確定である限り、所与の設定電流値[IREF ]
に対して適確なサイリスタ点弧角の初期値を決定するこ
とはできない。
【0018】本実施例では、溶接通電の度毎に力率角θ
および最大溶接電流値IMAX を測定し、それらの測定値
[θ],[IMAX ]をメモリに保存しておく。そして、
当該抵抗溶接機の構造が変更されたとき、たとえば溶接
ガンが交換されたときは、その新たな溶接ガンまたはそ
れと同等の溶接ガンを用いて行われた前回(以前)の溶
接通電における力率角および最大溶接電流値の測定値
[θ],[IMAX ]をメモリから読み出して、それらの
データ[θ],[IMAX ]および今回の電流設定値[I
REF ]を基に適確なサイリスタ点弧角初期値を決定する
ようにしている。
【0019】本実施例では、溶接通電の各サイクルで力
率角θを測定するようにしており、このためにゼロ電流
検出回路42およびゼロ電圧検出回路44を一次回路に
設けている。ゼロ電流検出回路42は、サイリスタ1
4,16間の電圧を監視し、電流が流れるとサイリスタ
電圧が下がり電流が止まるとサイリスタ電圧が上がるこ
とから各半サイクル毎に一次電流iの導通開始時点およ
び導通終了時点を検出して、その導通開始時点および導
通終了時点のタイミングを表すゼロ電流検出信号をマイ
クロプロセッサ28に与える。ゼロ電圧検出回路34
は、各半サイクル毎に電源電圧Eの極性が変わる時点
(ゼロクロス点)を検出し、そのゼロクロス点のタイミ
ングを表すゼロ電圧検出信号をマイクロプロセッサ28
に与える。マイクロプロセッサ28は、ゼロ電流検出回
路42からのゼロ電流検出信号とゼロ電圧検出回路44
からのゼロ電圧検出信号とに基づいて所定の演算式また
はテーブルより各サイクル毎の力率角θを求める。本実
施例における力率角の算出方法は本出願人による特開平
5−96381号公報に詳細に開示されている。
【0020】図3は、マイクロプロセッサ28の溶接通
電における演算処理動作を示すフローチャートである。
外部の制御装置より入出力インタフェース回路35を介
してマイクロプロセッサ28に溶接開始を指示する信号
が与えられる。
【0021】先ずマイクロプロセッサ28は、今回の溶
接状況と同一またはそれに近い前回の溶接通電を判別し
たうえで、その前回の溶接通電における最大溶接電流値
または溶接電流相対実効値の測定値[IMAX(P)]または
[%IRMS(P)]および今回の溶接通電の設定電流値[I
REF ]の各データをメモリ38より読み出し、それらの
データを基に今回の設定電流値[IREF ]に対応する溶
接電流相対実効値%IRMS(N)を求める(ステップ)。
【0022】次に、前回の溶接通電における力率角の測
定値[θ(P) ]のデータをメモリ38より読み出し、こ
の力率角測定値[θ(P) ]とステップで求めた溶接電
流相対実効値%IRMS(N)とに対応するサイリスタ点弧角
φ(0) を図2に示すようなサイリスタ点弧角−溶接電流
相対特性(メモリ38内のテーブル)から求める(ステ
ップ)。
【0023】次に、溶接通電を開始し、1回目のサイク
ルでは上記ステップで求めたサイリスタ点弧角φ(0)
で両サイリスタ14,16を点弧させる(ステップ
)。これにより、一次回路および二次回路でそれぞれ
1サイクル分の一次電流iおよび二次電流(溶接電流)
Iが流れる。そうすると、CTコイル32および溶接電
流測定回路34によって1回目のサイクルにおける溶接
電流I(0) の実効値が測定され、その溶接電流測定値
[I(0) ]がマイクロプロセッサ28に取り込まれる
(ステップ)。一方、ゼロ電流検出回路42およびゼ
ロ電圧検出回路44で一次電流iおよび電源電圧Eのゼ
ロクロス点がそれぞれ検出され、マイクロプロセッサ2
8はそれらのゼロクロス点から1回目のサイクルにおけ
る力率角θ(0) を求める(ステップ)。
【0024】次に、1回目のサイクルで用いたサイリス
タ点弧角φ(0) と1回目のサイクルで測定された力率角
θ(0) とに対応する溶接電流相対実効値%IRMS(0)を図
2のテーブルから求める(ステップ)。また、溶接電
流相対実効値%IRMS(0)と溶接電流測定値I(0) と最大
溶接電流値IMAX の三者の間にはI(0) =IMAX ・%I
RMS(0)の関係があるから、最大溶接電流値の測定値[I
MAX ]も求められる。このように、最大溶接電流値の測
定値[IMAX ]と溶接電流相対実効値の測定値[%IRM
S ]とは互いに均等な概念である。
【0025】次に、1回目のサイクルにおける電流測定
値[I(0) ]と設定電流値[IREF]との差分(誤差)
を求め、この誤差を零にするように1回目のサイクルの
サイリスタ点弧角φ(0) を補正し、この補正点弧角を2
回目のサイクルに対するサイリスタ点弧角φ(1) と決定
する(ステップ)。
【0026】次に、2回目のサイクルではステップで
求めたサイリスタ点弧角φ(1) で両サイリスタ14,1
6を点弧させ(ステップ)、以下最後のサイクルまで
上記と同様の動作(ステップ〜)を繰り返す。そし
て、通電終了後に全サイクルで求めた力率角の測定値
[θ(0) ]〜[θ(N) ]の平均をとり、その平均値を今
回の溶接通電における力率角の測定値[θ(P+1) ]とす
る(ステップ)。最大溶接電流値または溶接電流相対
実効値については、最後のサイクルの最大溶接電流測定
値[IMAX(N)]または溶接電流相対実効値[%IRMS
(N)]をもって、あるいは力率角と同様に全サイクルの
平均値をもって、今回の溶接通電における最大溶接電流
値または溶接電流相対実効値の測定値[IMAX(P+1)]ま
たは[%IRMS(P+1)]としてよい。今回の溶接通電で求
めた力率角の測定値[θ(P+1) ]および最大溶接電流値
または溶接電流相対実効値の測定値[IMAX(P+1)]また
は[%IRMS(P+1)]の各データはメモリ38のデータベ
ースに保存される。
【0027】上記したように、本実施例では、今回の溶
接通電と同一またはそれに近いハードウェア条件下で行
われた前回の溶接通電における本抵抗溶接機の最大溶接
電流値および力率角の各測定値[%IRMS(P)],[θ
(P) ]と今回の溶接通電における設定電流値[IREF ]
とから図2に示すようなサイリスタ点弧角−溶接電流相
対値特性を参照して今回の溶接通電におけるサイリスタ
点弧角初期値φ(0) を決定する。そして、今回の溶接通
電の1回目のサイクルではこのサイリスタ点弧角初期値
φ(0) でサイリスタ14,16を点弧し、2回目以降の
サイクルではフィードバックループによって求めたサイ
リスタ点弧角φ(1) ,φ(2) …でサイリスタ14,16
を点弧する。
【0028】このような点弧方式によれば、図4に示す
ように通電開始直後から設定電流値[IREF ]にほぼ一
致した溶接電流Iを流すことができ、アップスロープや
オーバーシュート等を伴わない理想的な定電流制御が可
能となり、最短時間の通電で良好な溶接品質を安定確実
に得ることができる。特に、プロジェクション溶接に適
用した場合は、抵抗発熱の立ち上がりが早いため、良好
な溶接品質を得るうえで大なる効果を奏することができ
る。
【0029】また、本実施例では、溶接通電が行われる
度毎に本抵抗溶接機の最大溶接電流値および力率角の各
測定値[%IRMS(P)],[θ(P) ]を求めてデータベー
スを拡充または更新するという学習機能も備わっている
ため、たとえば頻繁に溶接ガンが交換されたり被溶接部
が変更されるような自動溶接ライン等にも対応すること
が可能である。
【0030】なお、溶接トランスや溶接ガンあるいは被
溶接材等が全く新規なものに変更されたときは、その新
たな溶接条件の下でテスト通電を行って、最大溶接電流
値および力率角の測定値[INAX(P)],[θ(P) ]を求
め、それらの測定値データをメモリ38のデータベース
に保存してもよい。また、上記した実施例では溶接電流
検出手段(32,34)を一次回路に設けたが、二次回
路に設けてもよい。また、上記実施例では力率角および
最大溶接電流値を1サイクル毎に測定したが、半サイク
ル毎に測定してもよく、あるいは所定の一部のサイクル
だけで測定するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前回の溶接通電における最大溶接電流値および力率角の
各測定値と今回の溶接通電における設定電流値とに対応
するサイリスタ点弧角をサイリスタ点弧角−溶接電流相
対値特性に基づいて決定し、この決定したサイリスタ点
弧角を初期値として通電を開始させるとともに、溶接通
電中はフィードバック方式で定電流制御を行うと同時に
最大溶接電流値(または溶接電流相対実効値)と力率角
を測定し、それらの測定値を記憶して次回の溶接通電に
備える機能(学習機能)を有することにより、定電流制
御方式の溶接通電において試験通電を再三行うことなく
常に1回目のサイクルから設定電流値にほぼ一致するよ
うな溶接電流を流し、良好な溶接品質を確実に得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による抵抗溶接制御装置を適
用した交流式抵抗溶接機の構成を示す回路図である。
【図2】実施例の抵抗溶接制御装置で用いるサイリスタ
点弧角−溶接電流相対値特性を示す特性曲線図である。
【図3】実施例の抵抗溶接制御装置におけるマイクロプ
ロセッサの演算処理動作を示すフローチャートである。
【図4】実施例の抵抗溶接制御方法によって得られる溶
接電流の波形を示す図である。
【図5】抵抗溶接機においてサイリスタ点弧角が力率角
に一致するときの溶接電流の波形を示す図である。
【図6】抵抗溶接機においてサイリスタ点弧角が力率角
と異なる値になっているときの溶接電流の波形を示す図
である。
【図7】従来の抵抗溶接制御方法によって得られる溶接
電流の波形を示す図である。
【符号の説明】
14,16 サイリスタ 18 溶接トランス 28 マイクロプロセッサ 30 点弧回路 32 CTコイル 34 溶接電流測定回路 35 入出力インタフェース回路 36 入力装置 38 メモリ 42 ゼロ電流検出回路 44 ゼロ電圧検出回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 力率角をパラメータとする一定のサイリ
    スタ点弧角−溶接電流相対値特性を有する交流式抵抗溶
    接機において設定電流値にほぼ等しい交流の溶接電流が
    流れるように溶接通電の各サイクルでサイリスタ点弧角
    を制御する抵抗溶接制御方法であって、 前回の溶接通電における前記抵抗溶接機の最大溶接電流
    値および力率角の各測定値と今回の溶接通電における前
    記設定電流値とに対応するサイリスタ点弧角を前記サイ
    リスタ点弧角−溶接電流相対値特性に基づいて決定する
    ステップと、今回の溶接通電における1回目のサイクル
    では前記決定されたサイリスタ点弧角で通電させ、2回
    目以降の各サイクルでは前回のサイクルで流れた溶接電
    流の測定値と前記設定電流値との比較誤差を実質上零に
    するようなサイリスタ点弧角で通電させるステップと、今回の溶接通電における前記抵抗溶接機の最大溶接電流
    値を測定するステップと、 今回の溶接通電における力率角を測定するステップと、 今回の溶接通電で求めた前記最大溶接電流値および前記
    力率角の測定値を記憶するステップと を有することを特
    徴とする抵抗溶接制御方法。
  2. 【請求項2】 当該交流式抵抗溶接機のサイリスタ点弧
    角−溶接電流相対値特性をデータとして保持するテーブ
    ル手段と、 前回の溶接通電における前記抵抗溶接機の最大溶接電流
    値および力率角の各測定値と今回の溶接通電における前
    記設定電流値とに対応するサイリスタ点弧角を前記サイ
    リスタ点弧角−溶接電流相対値特性に基づいて決定する
    第1のサイリスタ点弧角決定手段と、 前記溶接電流の測定値と前記設定電流値との比較誤差に
    基づいて次のサイクルのサイリスタ点弧角を決定する第
    2のサイリスタ点弧角決定手段と、 今回の溶接通電における1回目のサイクルでは前記第1
    のサイリスタ点弧角決定手段によって決定されたサイリ
    スタ点弧角で通電させ、2回目以降の各サイクルでは前
    記第2のサイリスタ点弧角決定手段によって決定された
    サイリスタ点弧角で通電させる通電制御手段と、今回の溶接通電における前記抵抗溶接機の最大溶接電流
    値を測定する最大溶接電流値測定手段と、 今回の溶接通電における力率角を測定する力率角測定手
    段と、 今回の溶接通電で求められた前記最大溶接電流値および
    力率角の測定値を記憶する記憶手段と を具備することを
    特徴とする抵抗溶接制御装置。
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