JPH1076321A - 金属薄板成形品およびその製造方法 - Google Patents

金属薄板成形品およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1076321A
JPH1076321A JP8232722A JP23272296A JPH1076321A JP H1076321 A JPH1076321 A JP H1076321A JP 8232722 A JP8232722 A JP 8232722A JP 23272296 A JP23272296 A JP 23272296A JP H1076321 A JPH1076321 A JP H1076321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forming
contour
sheet metal
sequential
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8232722A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Shima
昭夫 島
Keiichi Nakamura
敬一 中村
Takenao Yoshikawa
武尚 吉川
Izumi Ochiai
和泉 落合
Toshinori Yamashiya
俊典 山士家
Shoji Suzuki
照二 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP8232722A priority Critical patent/JPH1076321A/ja
Publication of JPH1076321A publication Critical patent/JPH1076321A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本課題は、簡単な型と棒状工具等の成形工具を
用いて逐次成形を行い、大面積をもつ剛性のある金属薄
板のパネルをフレキシブルに製造する金属薄板成形品お
よびその製造方法を提供することにある。 【解決手段】本発明は、金属薄板素材1’を内側から内
型5、6で支え、前記素材周辺3を前記内型の支え面と
ほぼ平行になるように保持し、成形工具8を外側から前
記内型の輪郭線に沿って移動させ更に深さ方向に押し下
げる逐次成形法でほぼ全周に亘って輪郭部を成形するこ
とによってエンボス2を形成することを特徴とする金属
薄板成形品の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に少量しか製作
しない装置の外板となる多種多様な寸法の、薄くて剛性
のある部品としての輪郭線がある大きなエンボスを持つ
パネル、浅いフランジに囲まれたパネル装置の外板など
になるパネル等の金属薄板成形品およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、板材加工の多種少量生産に関
しては、単純な形の工具を用い、進歩の著しい数値制御
技術を用いて、板材を逐次成形することで、金型費を節
減するとともに、部品の開発期間を短縮する試みが様々
になされてきた。この逐次張出し成形技術については、
『機械学会論文集C,58巻554号,(1989),
3147〜3155頁「ボールローラによるフレキシブ
ルな逐次張出し成形に関する研究」』(従来技術1)、
『塑性と加工,35巻406号,(1994),131
1〜1316頁「半球頭工具による薄板の逐次逆張出し
成形」』(従来技術2)、および『平成5年春期塑性加
工講演会講演論文集,(1993),615〜618頁
「半球頭工具による板材の逐次成形用スフトウエア」』
(従来技術3)において知られている。
【0003】従来技術1には、板材を、周辺で枠に固定
または必要形状の輪郭穴を有する外型にクランプし、先
端にボ−ルのついた棒を数値制御に基づいて等高線状に
軌跡を描いて動かしながら板に押し込み、その動きの集
積で、板材に等高線で表現される種々の形状を張り出し
成形する方法が記載されている。また従来技術2には、
張り出しの頂点を内側から型で支え、板材を全周で枠に
クランプするとともに、枠を工具の深さ方向への送りに
合わせて移動できるようガイドしておき、棒状工具によ
り板材を中央側より周辺に向かって張り出しすること
で、プレス加工では難しい円錐や角錐状の部品を容易に
製作する方法が記載されている。また従来技術3には、
ブランクをスピニングのマンドレル相当する型で支え、
棒状工具を、数値制御により型の輪郭に沿って、等高線
運動をさせながら、その軌跡を型の周辺からブランクの
周辺に向かって移動させ、この動作をスピニングのパス
の繰り返しと同様、角度を変えて繰り返すことにより種
々の輪郭形状の絞り成形をする方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、面積の
大きい相対板厚の薄いパネル、特に外周近くに輪郭線が
ある大きなトレイ状のエンボスを持つパネル、浅いフラ
ンジに囲まれたパネルの多種少量生産用としては、従来
の金型を用いてプレス加工する方法も、上記従来技術
1、2、3に記載されたいずれの方法も好適ではない。
即ち、外周近くにエンボスの輪郭線がある大きなトレイ
状のエンボスを持つパネルは、外周にある平板部で機械
などのフレ−ムに取り付け易く、しかも弱くなりがちな
外周の平板部をエンボスの壁が補強するという外板とし
ては理想的なものであるが、従来の金型を用いてプレス
加工する方法では、金型代が高価で少量生産に向かない
うえ、浅いエンボス成形後の平板部は、深く絞った場合
の平板部のように塑性域が均一でなく、直線部成形と曲
線部成形の応力のアンバランスが平板部に残るため、板
厚が薄い場合、型から取り出すと外周の平板部が弾性変
形して歪むという大きな課題があり、実用化されていな
かった。
【0005】また上記従来技術1と2に記載された方法
ではその歪みは出にくいが、従来技術1の方法ではエン
ボス全面にわたり棒状工具を操作せねばならず、従来技
術2の方法でもエンボス輪郭部の斜面を棒状工具で張り
出すため棒状工具の操作面積が大きくなる。また面積が
大きく板厚の小さいものの加工では、棒状工具が型と離
れて行くため皺が発生し易く、皺を防ぐため少しずつ加
工する必要がある。そのため、いずれの方法も外周近く
にエンボスの輪郭線がある大きなトレイ状のエンボスを
持つ金属薄板のパネルの加工には棒状工具の操作に時間
がかかりすぎるという課題があった。また浅いフランジ
に囲まれたパネルの製作には、しわ抑え付きの高価な金
型が必要であり、簡易金型を用いる棒状工具による逐次
成形方法が求められていたが、棒状工具が移動している
とき先に型になじんだ部分が変形してしまうため、逐次
成形は困難であった。これについては従来技術3のなか
で触れられているが、輪郭のへり部に盛り上がりが生じ
易く、型と同じ形状の板押さえで被加工板材を完全に拘
束する必要があるなど型の簡易化の効果が少なく実用化
されていない。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、大面積をもつ剛性のある金属薄板のパネルを、平
板部を歪ませることなく外観が優れた状態で、容易に、
且つフレキシブルに製造することができる金属薄板成形
品の製造方法を提供することにある。また本発明の他の
目的は、トレイ状のエンボスを持つ剛性のある金属薄板
のパネルを、平板部を歪ませることなく外観が優れた状
態で、容易に、且つフレキシブルに製造することができ
る金属薄板成形品の製造方法を提供することにある。ま
た本発明の他の目的は、フランジに囲まれた金属薄板の
パネルを、平板部を歪ませることなく外観が優れた状態
で、容易に、且つフレキシブルに製造することができる
金属薄板成形品の製造方法を提供することにある。
【0007】また本発明の他の目的は、外観が優れた状
態で、容易にして安価に製造された機器の側面等に取り
付けられるトレイ状のエンボスを持つ剛性のある金属薄
板のパネルからなる金属薄板成形品を提供することにあ
る。また本発明の他の目的は、外観が優れた状態で、容
易にして安価に製造された機器を納める箱の天井板等に
用いられるフランジに囲まれた金属薄板のパネルからな
る金属薄板成形品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、金属薄板素材に対して、ほぼ全周に亘っ
て輪郭押し下げ方式等の逐次成形法で輪郭部を成形する
ことによってエンボスを形成することを特徴とする金属
薄板成形品の製造方法である。また本発明は、金属薄板
素材を内側から内型で支え、前記素材周辺を前記内型の
支え面とほぼ平行になるように保持し、棒状工具等の成
形工具を外側から前記内型の輪郭線に沿って移動させ更
に深さ方向に押し下げる逐次成形法でほぼ全周に亘って
輪郭部を成形することによってエンボスを形成すること
を特徴とする金属薄板成形品の製造方法である。また本
発明は、複数の金属薄板成形品を製造できる大きさの金
属薄板素材を準備し、前記準備された金属薄板素材を、
内側から前記複数の金属薄板成形品に対応させて並設さ
れた複数の内型で支え、前記素材周辺を前記内型の支え
面とほぼ平行になるように保持し、棒状工具等の成形工
具を外側から前記各内型に対して各内型の輪郭線に沿っ
て移動させ更に深さ方向に押し下げる逐次成形法でほぼ
全周に亘って輪郭部を成形することによって各エンボス
を形成することを前記複数の内型に亘って行い、つなが
っている部分を切り離すことによって各々においてエン
ボスを有する複数の金属薄板成形品を製造することを特
徴とする金属薄板成形品の製造方法である。
【0009】また本発明は、金属薄板素材に対してほぼ
全周に亘って輪郭押し下げ方式等の逐次成形法で輪郭部
を成形することによってエンボスを形成する第1の工程
と、その後前記輪郭部における直辺部について輪郭押し
下げ方式等の逐次成形法で曲げ加工を施し、前記輪郭部
における曲辺部について輪郭押し下げ方式等の逐次成形
法で絞り成形してフランジを形成する第2の工程とを有
することを特徴とする金属薄板成形品の製造方法であ
る。また本発明は、金属薄板素材を内側から内型で支
え、前記素材周辺を前記内型の支え面とほぼ平行になる
ように保持し、棒状工具等の成形工具を外側から前記内
型の輪郭線に沿って移動させ更に深さ方向に押し下げる
逐次成形法でほぼ全周に亘って輪郭部を成形することに
よってエンボスを形成して前記素材周辺の保持を開放ま
たは解除する第1の工程と、その後エンボスが形成され
た金属薄板素材を内側から内型で支え、前記輪郭部にお
ける直辺部について棒状工具等の成形工具を押し下げる
逐次成形法で曲げ加工を施し、前記輪郭部における曲辺
部について棒状工具等の成形工具を押し下げる逐次成形
法で絞り成形してフランジを形成する第2の工程とを有
することを特徴とする金属薄板成形品の製造方法であ
る。
【0010】また本発明は、前記金属薄板成形品の製造
方法において、前記第1の工程における前記素材周辺の
保持の開放または解除を、切り離しによって行うことを
特徴とする。また本発明は、前記金属薄板成形品の製造
方法において、前記切り離しをレーザ加工によって行う
ことを特徴とする。また本発明は、複数の金属薄板成形
品を製造できる大きさの金属薄板素材を準備する第1の
工程と、前記準備された金属薄板素材を、内側から前記
複数の金属薄板成形品に対応させて並設された複数の内
型で支え、前記素材周辺を前記内型の支え面とほぼ平行
になるように保持し、棒状工具等の成形工具を外側から
前記各内型に対して各内型の輪郭線に沿って移動させ更
に深さ方向に押し下げる逐次成形法でほぼ全周に亘って
輪郭部を成形することによって各エンボスを形成するこ
とを前記複数の内型に亘って行い、つながっている部分
を切り離す第2の工程と、その後エンボスが形成されて
切り離された各金属薄板素材を内側から内型で支え、前
記輪郭部における直辺部について棒状工具等の成形工具
を押し下げる逐次成形法で曲げ加工を施し、前記輪郭部
における曲辺部について棒状工具等の成形工具を押し下
げる逐次成形法で絞り成形して各フランジを形成するこ
とを前記複数の内型に亘って行って各々においてフラン
ジを有する複数の金属薄板成形品を製造する第3の工程
とを有することを特徴とする金属薄板成形品の製造方法
である。
【0011】また本発明は、金属薄板からなるパネルに
おいて、ほぼ全周に亘って輪郭押し下げ方式等の逐次成
形によって形成された輪郭部を有するエンボスを備えて
補強をはかることを特徴とする金属薄板成形品である。
また本発明は、金属薄板からなるパネルにおいて、ほぼ
全周に亘って輪郭押し下げ方式等の逐次成形によって形
成されたフランジを備えたことを特徴とする金属薄板成
形品である。また本発明は、金属薄板からなるパネルに
おいて、ほぼ全周に亘って輪郭押し下げ方式等の逐次成
形を深さ方向に複数段(エンボスを形成する段と、該エ
ンボスの輪郭部における直辺部について曲げ加工を施
し、前記輪郭部における曲辺部について絞り成形して行
う段とからなる)行うことによって形成されたフランジ
を備えたことを特徴とする金属薄板成形品である。
【0012】また本発明は、金属薄板からなるパネルに
おいて、ほぼ全周に亘って逐次成形によって形成された
輪郭部を有するエンボス部と該エンボス部に繋げてほぼ
全周に亘って逐次成形によって形成されたフランジ部と
を備えたことを特徴とする金属薄板成形品である。また
本発明は、前記金属薄板成形品において、前記金属薄板
がステンレス鋼板であることを特徴とする。また本発明
は、前記金属薄板成形品において、前記金属薄板が薄鉄
板であることを特徴とする。また本発明は、前記金属薄
板成形品において、前記金属薄板が表面処理鋼板である
ことを特徴とする。以上説明したように、前記構成によ
れば、板厚の十数倍以下の深さのトレイ状のエンボスを
持つ剛性のある金属薄板のパネルを、平板部を歪ませる
ことなく外観が優れた状態で、容易に、且つフレキシブ
ルに製造することができる。
【0013】即ち、金属薄板素材に対してほぼ全周に亘
って輪郭押し下げ方式等の逐次成形法で輪郭部を成形す
ることによってエンボスを形成するようにしたので、板
材は内型と棒状工具等の成形工具との間の狭い部分のみ
で変形され、外周部の平板部には小さな均等な歪みしか
与えないので、平板部の面や辺は歪みや引き込みがなく
保つことができ、その結果板厚の十数倍以下の深さのト
レイ状のエンボスを持つ剛性のある金属薄板のパネル
を、外観が優れた状態で、容易に製造することができ
る。また棒状工具等の成形工具を数値制御に基づいて内
型の輪郭線に沿ってのみ動かせれば良いので、作動面積
が少なく、加工時間も短縮することができる。また変形
部分が限られ、周囲の平板部が引き込まれたり歪んだり
しないため、クランプ力も棒状工具等の成形工具が動く
とき素材がずれるのを防ぐ力しか必要としないので、外
周全面をクランプする必要はなく、クランプ治具も簡単
にすることができる。また前記構成によれば、フランジ
に囲まれたパネルの輪郭のエンボス部を先ず輪郭押し下
げ方式等の逐次成形法で成形することで、形状精度とへ
りの剛性を保つことができ、その結果直辺部のフランジ
逐次成形を容易にし、それを先に行うことにより残され
た逐次成形の困難な曲線部のフランジ絞り成形の皺を制
御し易くし、浅いフランジに囲まれた金属薄板のパネル
を、平板部を歪ませることなく外観が優れた状態で、容
易に、且つフレキシブルに製造することができる。
【0014】また前記構成によれば、外観が優れた状態
で、容易にして安価に製造された機器の側面等に取り付
けられるトレイ状のエンボスを持つ剛性のある金属薄板
のパネルからなる金属薄板成形品を得ることができる。
また前記構成によれば、外観が優れた状態で、容易にし
て安価に製造された機器を納める箱の天井板等に用いら
れるフランジに囲まれた金属薄板のパネルからなる金属
薄板成形品を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。まず、本発明に係る金属薄板成形品の第1
の実施の形態であるトレイ状の補強を持った金属薄板の
パネルおよびその製造方法について、図1〜図3を用い
て説明する。図1は、本発明に係る金属薄板成形品の第
1の実施の形態であるトレイ状の補強を持った金属薄板
のパネルを示す斜視図である。図2は図1に示すパネル
を逐次成形する装置の一実施の形態を示す平面図、図3
は図2の断面図である。図4は棒状工具によってエンボ
スを逐次成形する部分を拡大して示した平面図と側面図
である。図において、1は板厚1.2mm〜0.1mm
程度のステンレス鋼鈑、鉄鋼板(薄鉄板)、PCM鋼板
(表面処理鋼板)より作られた機器(例えば電子レンジ
やオーブンなどの業務用厨房機等)の例えば側板となる
外周が平面で外周近くに輪郭線がある大きなトレイ状の
エンボスを持つ金属薄板パネルである。この金属薄板成
形品(パネル)1の大きさは、縦40cm〜100cm
程度、横20cm〜60cm程度に作られており、2は
トレイ状のエンボスでその高さは3mm〜15mm程度
に作られている。3はその外周にある平面部で、この部
分の幅は2cm〜15cm程度となっている。板厚が
1.2mm〜0.1mm程度で、この大きさの板は剛性
が無いが、端面から2cm〜15cm程度の所にあるエ
ンボス部側壁4によりパネルは十分な強度を保たれてお
り、平面部で機器(例えば家電製品)などのフレ−ムに
取り付けるのに好適である。一般にこの形状のステンレ
ス鋼鈑や、鉄鋼板(薄鉄板)や、表面処理鋼板のパネル
は、プレス金型を用いて製作しても、歪みが発生し、3
の部分の平面度を保つことができず、このような形状の
パネルは従来設計されなかった。
【0016】次に図2、図3および図4を用いて、図1
に示すパネルの逐次成形について説明する。図におい
て、5はパネル1のトレイ状のエンボス部2を構成する
輪郭の角部(曲辺部)の内型であり、6はパネル1のト
レイ状のエンボス部2を構成する輪郭の直辺部の内型で
ある。即ち、4個づつの曲辺部の内型5と直辺部の内型
6とで、エンボス(張出しまたは突出し)2の底部の輪
郭を構成する。そしてこれら内型5、6は、簡単な組み
合わせ型でよい。図3に示すように、11は、4箇所の
クランプ7を同一平面に保ち、基台31に取り付けられ
た内型5、6に対して深さ方向へ移動させるための移動
台で、平行に下がるよう基台31に固定されたガイドピ
ン12でガイドされている。13は、逐次成形加工後ま
たは加工途中においてクランプ面を、内型5および6の
上面に合わせるためのシリンダ−で、基台31に固定さ
れている。なお、移動台11を固定し、基台31を上下
に移動させても良い。
【0017】まず、パネル1を製造するための素材金属
薄板1’を、基台31に取り付けられた内型5および6
の上に置き、素材金属薄板1’の周辺3を、同一平面を
保って内型5および6との間で相対的に深さ方向に移動
する複数の部分的クランプ7で保持する。これらクラン
プ7は、素材金属薄板1’の全周辺を保持する必要がな
く、部分的に保持できれば良いので、素材金属薄板1’
の周辺3が動かないように固定できるものであれば良
い。次に数値制御により棒状工具8の先端8aを、内型
5および内型6の間において板厚の約0.8〜1.5倍
程度の隙間をあけて、内型5および6の輪郭線に倣った
外接する軌跡32に沿って素材金属薄板が深さ方向に押
し下がるように一周させ、一周毎に板厚の約0.2〜
1.0程度深さ方向に押し下げる輪郭押し下げ方式によ
り逐次成形する。この際、棒状工具8の押し下げ量に合
わせて、シリンダー13を駆動制御することによりクラ
ンプ7を下降させて素材板の周辺3が内側(内型5およ
び6に対応するエンボス部2)に対して平面を保って押
し下げる。図1のパネルの例では、径6mm〜15mm
程度の球状(回転ボール等)またはローラ状の先端8a
を持った棒状工具8を、一周につき0.2mm〜1.0
mm程度押し込んでいる。素材1’は、内型5、6と棒
状工具8の間のごく小さなポイントで輪郭の全周に亘っ
て同じように変形するので、パネルの平面部3について
成形後も歪むこと無く平面を保って、板厚の十数倍以下
の深さ(棒状工具8の先端8aの肩Rと内型の肩Rとを
足した程度の高さ)のエンボス2を逐次成形することが
できる。即ち、全工程を通してエンボス2の輪郭形状を
した内型5および6と棒状工具8の先端8aとの間に常
に板厚の0.8〜1.5倍程度の隙間しかないので、素
材は内型5および6と棒状工具8の先端8aとの間の狭
い部分のみで変形され、外周部(周辺部)の平面部3に
は小さな均等な歪みしか与えないので、平面部3の面や
辺は、歪みや引き込みがなく、平面度が保たれる。また
棒状工具8は、エンボス2の輪郭上を線状に移動するだ
けなので、作動面積が少なく、板厚の十数倍以下(3m
m〜15mm程度)の深さの大きなエンボスを持つ図1
に示すパネルを、数分を要するのみの短時間で製作する
ことができ、実用的である。また変形部分が内型5およ
び6と棒状工具8の先端8aとの間の狭い部分のみに限
定され、外周部(周辺部)の平面部3が引き込まれた
り、歪んだりしないため、部分的なクランプ7で保持す
るクランプ力も、棒状工具8が動くとき素材1’がずれ
るのを防止する程度で十分なので、素材1’の外周全面
に亘ってクランプする必要がなく、クランプの構成を簡
素化することができる。そしてクランプ台9を、ねじと
ハンドル10などで調節できるようにしておけば、同じ
クランプ7を各種のサイズの素材に利用することができ
る。
【0018】次に本発明に係る金属薄板成形品の第2の
実施の形態である絞り部のある浅いフランジを持った金
属薄板のパネルおよびその製造方法について、図5〜図
7を用いて説明する。図5は、本発明に係る金属薄板成
形品の第2の実施の形態である絞り部のある浅いフラン
ジを持った金属薄板のパネルを示す斜視図である。図6
は、図5のパネル成形の中間段階を示す平面図である。
図7は、同じく図5のパネルの成形の異なった段階を示
す平面図である。図5は、本発明に係る金属薄板成形品
の第2の実施の形態である浅いフランジを持ったパネル
を示す斜視図である。図5に示す絞り部のある浅いフラ
ンジに囲まれた金属薄板のパネルは、各種の機器を納め
る箱の天井板などに用いられるものである。このような
パネルは従来から用いられているが、簡単な金型で多種
少量生産する方法は見いだされていない。14は本発明
に係るパネルの正面の面であり、外周に浅いフランジを
設けてある。図1のパネル同様、トレイ状のエンボス面
2とその側壁を構成する浅い側壁4とを成形した後、外
周のクランプを開放または解除して切り離し、4つの浅
いフランジの直辺部(輪郭線の内の直線で形成される部
分)15を順次棒状工具8を直辺部に沿って移動させな
がら押し下げる輪郭押し下げ方式により逐次成形して曲
げ加工を施し、その後4つの曲辺部(輪郭線の内に曲線
で形成されている角の部分)16を順次棒状工具8を用
いて輪郭押し下げ方式により逐次成形して絞り成形し、
浅いフランジを有するパネルを製造する。薄板金属板の
素材として、例えば板厚0.1mm〜1.5mm程度の
薄鉄板からなり、側壁4と側壁15、16を合わせて、
20mm〜40mm程度の深さのフランジを成形する。
【0019】図6および図7を用いて図5に示すパネル
の成形法について説明する。図5に示すフランジを備え
たパネルを成形するに当たり、先ず図2の装置を用いて
図1に示す形状を製作する方法で、トレイ状のエンボス
面2とその側壁4を数値制御される棒状工具8を用いて
輪郭押し下げ方式により逐次成形する。そしてエンボス
面2はそのまま図5に示すパネルの正面14となる。さ
らに図6においては、外周平面部3に、直辺部側壁の展
開面20を区切る切り込み17と曲辺部側壁の展開面2
1を区切る切り込み18が設けてあり、8箇所あるミク
ロジョイント(ミシン目のように部分的に外周部3とつ
なげた部分)19でクランプされた平面の外周部3と繋
がっている。エンボス成形においては引き込みが少ない
ので、この8箇所のミクロジョイントで繋がるのみで側
壁4の成形は可能である。従ってこのミクロジョイント
19の数を8箇所以上に増やして直辺部や曲辺部に形成
しても側壁4の成形は可能となる。図5に示すパネルを
成形するには、この状態から、ミクロジョイント19を
棒状工具8等で押して切り放し、図7に示す4つの直辺
部側壁15を順次数値制御により棒状工具8で深さ方向
に押し下げながら周方向に移動させる輪郭押し下げ方式
により逐次成形して曲げ加工を施す。この逐次成形に際
しては、4の側壁部が内型5、6に填め合わ(嵌合)さ
れており、2の面を内型5、6に真空またはマグネット
等で吸着させておけば、上から14の面を抑えること無
く図7に示すように逐次成形することができる。なお、
図2に示す内型5、6は周辺部にしか設置されていない
ので、上記吸着において中央部においても必要な場合に
は、中央部にも内型を設置すれば良い。また上から14
の面を抑える場合には、この抑える部材が内型5、6と
一緒に上下に移動させる必要が有る。従って、抑え部材
を基台31上に設置する必要が有る。
【0020】このように4つの直辺部側壁15について
の棒状工具8による逐次成形により、残されたフランジ
曲辺部の展開面21部は、図7に示すように曲面とな
り、22の凹状稜線部や、23の稜線の存在により剛性
が上がり、予めあった側壁4の剛性にも助けられ、皺を
発生させることは殆ど無く、棒状工具8を数値制御によ
り深さ方向に少しづつ押し下げながら周方向に移動させ
る輪郭押し下げ方式の逐次成形によって難しい角曲線部
(曲辺部側壁)16の絞り成形が可能となる。即ち、残
された4つの角曲線部(曲辺部)について、順次棒状工
具8を数値制御により深さ方向に少しづつ押し下げなが
ら周方向に移動させる輪郭押し下げ方式の逐次成形によ
って絞り成形が行われて皺のない外観が優れたフランジ
が完成する。なお、数値制御による棒状工具8を用いた
逐次成形法には、輪郭押し下げ方式の他に、多段絞り方
式やスピニング方式があるが、フランジを成形する際、
エンボス成形を施した後、直辺部側壁15について順次
棒状工具8を直辺部に沿って移動させながら押し下げる
輪郭押し下げ方式により逐次成形して曲げ加工を施すこ
とにより、曲辺部の展開面21部は、22の凹状稜線部
や、23の稜線の存在により剛性が上がり、予めあった
側壁4の剛性にも助けられ、皺を発生させることは殆ど
無くすことができるので、棒状工具8を数値制御により
深さ方向に少しづつ押し下げながら周方向に移動させる
輪郭押し下げ方式によって難しい角曲線部(曲辺部側
壁)16の絞り成形が可能となる。
【0021】次に数値制御による棒状工具8を用いた輪
郭押し下げ方式の逐次成形法について図8を用いて具体
的に説明する。基準面14は、上記の如く例えば内型
5、6に吸着される。そして側壁部4が内型5、6に填
め合わ(嵌合)されている。この状態で先端に球状(回
転ボール等)8aを取り付けた棒状工具8は、数値制御
フライス盤と同様に数値制御される構成の装置の主軸に
取り付けられている。従って、棒状工具8は、上記主軸
の数値制御により、図8(a)に示すごとく、矢印Tで
示す如く内型5、6に倣って移動制御され、深さ方向に
ついても素材を押し下げるように移動制御される。これ
ら数値(NC)制御データは、金属薄板成形品であるパ
ネルの設計情報等のCAD情報に基づいて作成する。当
然棒状工具8の形状および内型5、6の形状等について
も考慮して数値制御データを作成する必要がある。そし
て棒状工具8の一回の押し下げ寸法を0.2mm〜1m
m程度に設定しておくものとする。この輪郭押し下げ方
式は、内型5および6と棒状工具8の先端8aとの間の
板厚程度の隙間により素材を逐次変形させるもので、棒
状工具8を矢印Tで示すように移動制御して矢印Vの如
く垂直方向にだけ送りつづければ、逐次成形が終了する
ものである。この輪郭押し下げ方式における棒状工具8
の押し下げ量の制御として、等高線で平らに押し下げる
場合(図8(b)に示すようにT1−T2,T3−T4,T
5−T6,T7−T8と等高線で、T2からT3へと、T4
らT5へと、T6からT7へと押し下げる。)と、曲辺部
16における稜線P(稜線KKで囲まれる部分)の曲面
(凸状)に倣って変形量がほぼ等量となるように押し下
げを行う場合(図8(d)に示すように稜線Pにおいて
凸状となるので、この凸形状に倣って押し下げ量を変え
る。即ちT3とT4との間、T5とT6との間、T7とT8
の間において稜線Pに近づくに従って押し下げ量を少な
くする。)とがある。これら棒状工具8の押し下げ量の
制御は、しわの出やすさで変更し、適切な方を選択する
のが良い。何れにしても棒状工具8を取り付けた主軸を
数値制御することによって輪郭押し下げ方式による逐次
成形を実現することができる。もし、成形後材料余りが
出ればその時点で、余り寸法をカットすることは当然で
あるが、図6に示すように直辺部側壁の展開面20を区
切る切り込み17と曲辺部側壁の展開面21を区切る切
り込み18とを設けることによって余りがでないように
することも可能である。
【0022】ところで、図1および図5に示す金属薄板
成形品であるパネル(部品)の逐次成形に際して、外周
平面部3の変形が殆ど無いので、エンボス2の側壁の深
さが同じなら、図9に示すように、複数のパネル1を製
造できる大きさの金属薄板素材1”を準備すると共に、
各パネルに形成される各エンボス2に対応させて4つの
内型5および6からなる組を複数並設すると共に金属薄
板素材1”の周囲を部分的にクランプ7で保持すること
により、各々にエンボス2を備えた複数のパネルを順次
逐次成形して、容易に製造することができる。即ち、複
数のパネル1を製造できる大きさの金属薄板素材1”
を、4つの内型5および6からなる組が複数並設された
上に載せ、金属薄板素材1”の周囲を部分的にクランプ
7で保持する。そして、各パネルについて図2及び図3
に示すように数値制御に基づいて棒状工具8を移動させ
て輪郭押出し方式の逐次成形を行うことによって、同じ
深さにそろえて全エンボスを成形して行くことができ
る。その後、各パネル間を、例えばレーザ光を照射して
切断することによって、各々にエンボス2が形成された
複数のパネル1を製造することができる。なお、各パネ
ル間をミクロジョイントで繋げておけば、例えばこのミ
クロジョイントに対して棒状工具8を押しつけることに
よって、切り離すこともできる。またプレス型を用いれ
ば、各パネル間を切断して切り離すことができる。この
実施の形態の場合、4つの内型5および6からなる組を
複数並設する必要が有る。
【0023】また、図1に示すエンボスを備えた部品
(パネル)を、複数個製作するに当たり、深さの等しい
エンボスを有する複数の部品(パネル)を、一枚の大き
な金属薄板素材1”に並べて(組み合わせて)配置し、
順次エンボスを成形し、該成形完了後個々の部品(パネ
ル)を分離することによって複数の部品(パネル)を製
作することもできる。ところで、複数のパネル1を製造
できる大きさの金属薄板素材1”を順送りできる機構を
備えれば、4つの内型5および6からなる組を一つ設置
するだけで、複数のパネルを順次逐次成形して製造する
ことができる。しかし、この実施の形態の場合、順送り
される方向については金属薄板素材1”がつながってい
る状態であるので、つながっていない両側についてクラ
ンプ7で保持すれば良い。また金属薄板素材1”の周囲
に位置決め用の穴を穿設し、位置決め用のピンに上記穴
を嵌合させて、金属薄板素材1”を4つの内型5および
6からなる組に載せた際この組に対して動かないように
することができる。また図5に示す金属薄板成形品であ
るフランジを備えたパネル(部品)を複数個製作する場
合には、複数のフランジを備えたパネル1を製造できる
大きさの金属薄板素材1”を準備し、更に図6に示すよ
うに各パネルに対応する領域において周囲に例えばミク
ロジョイント19、直辺部切り込み17および曲辺部切
り込み18を形成しておく。成形する際、まず図9を用
いて説明したように、各パネルについてエンボスを輪郭
押し下げ方式で逐次成形し、次に各フランジのうち直辺
部(直線部分)を棒状工具8で押し下げて曲げ加工する
に際してその辺を固定しているミクロジョイントを順次
外し、順次これら直辺部を数値制御により棒状工具8で
深さ方向に押し下げながら周方向に移動させる輪郭押し
下げ方式により逐次成形して曲げ加工を施し、その後棒
状工具8を数値制御により深さ方向に少しづつ押し下げ
ながら周方向に移動させる輪郭押し下げ方式による逐次
成形によって難しい角曲線部(曲辺部側壁)16の絞り
成形を施して各々フランジを備えた複数のパネルが完成
する。
【0024】また、図5に示すフランジを備えた部品
(パネル)を複数個製作に当たり、複数の部品(パネ
ル)を、一枚の大きな金属薄板素材1”に並べて(組み
合わせて)配置し、同一平面を保って深さ方向へ移動す
る段階では、クランプで保持する部分は、大きな金属薄
板素材1”の外周部分のみとし、エンボスを順次成形
後、フランジの直線部分を棒状工具で押し下げて行う曲
げ加工および曲辺部の絞り加工に際して、同じ機械に搭
載したレーザーヘッドなどを用いて個々の部品(パネ
ル)の外周部を順次切り離し、その後フランジの直線部
分を棒状工具で押し下げて行う曲げ加工および曲辺部の
絞り加工を施して各々フランジを備えた複数のパネルが
完成する。このようにフランジを成形する際、つながっ
た金属薄板素材の外周部の切り離しをレーザ加工で行う
こともできる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、トレイ状のエンボスを
持つ剛性のある補強された金属薄板のパネルについて、
歪のない外観が優れたものを、容易に実現することがで
きる効果を奏する。また本発明によれば、外周が平面で
外周近くに輪郭線がある大きなトレイ状のエンボスを持
つ剛性のある補強された金属薄板のパネルの製作を、簡
単な型と棒状工具等の成形工具を用いて、フレキシブル
に製作できるという効果を奏する。また本発明によれ
ば、絞り部のある浅いフランジに囲まれた金属薄板のパ
ネルについて、歪のない外観が優れたものを、容易に実
現することができる効果を奏する。また本発明によれ
ば、絞り部のある浅いフランジに囲まれた金属薄板のパ
ネルの製作を、簡単な型と棒状工具等の成形工具を用い
て、フレキシブルに製作できるという効果を奏する。
【0026】また本発明によれば、外観が優れた状態
で、容易にして安価に製造された機器の側面等に取り付
けられるトレイ状のエンボスを持つ剛性のある金属薄板
のパネルからなる金属薄板成形品を得ることができる。
また本発明によれば、外観が優れた状態で、容易にして
安価に製造された機器を納める箱の天井板等に用いられ
るフランジに囲まれた金属薄板のパネルからなる金属薄
板成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属薄板成形品の第1の実施の形
態であるトレイ状のエンボスを持った金属薄板のパネル
を示す斜視図である。
【図2】図1に示すパネルを逐次成形しているところを
示す平面図である。
【図3】図1に示すパネルを逐次成形しているところを
示す断面図である。
【図4】図2および図3に示す逐次成形するところを拡
大して示した図であり、(a)はその平面図、(b)は
側面図である。
【図5】本発明に係る金属薄板成形品の第2の実施の形
態である浅いフランジを持った金属薄板のパネルを示す
斜視図である。
【図6】図5に示すパネルを逐次成形する中間段階を示
す平面図である。
【図7】同じく図5に示すパネルを逐次成形する異なっ
た段階を示す平面図である。
【図8】本発明に係る数値制御に基づく棒状工具を用い
た逐次成形方法における輪郭押し下げ方式を説明するた
めの図であり、(a)はその平面図、(b)は(a)に
おけるA−A矢視図、(c)はB−B矢視図、(d)は
(b)に示す方法と異なる方法を示すA−A矢視図であ
る。
【図9】本発明に係る複数の金属薄板パネルを、並設さ
れた複数の内型の組を用いて製造する実施の形態を示し
た平面図である。
【符号の説明】
1…パネル、2…エンボス面、3…外周平面部、4…エ
ンボス側壁 5…角部(曲辺部)内型、6…直辺部内型、7…クラン
プ、8…棒状工具 8a…棒状工具の先端、9…クランプ台、10…ハンド
ル、11…台 12…ガイドピン、13…シリンダ−、14…パネル正
面、15…直辺部側壁 16…曲辺部側壁、17…直辺部切り込み、18…曲辺
部切り込み 19…ミクロジョイント、20…直辺部側壁展開面、2
1…曲辺部側壁展開面 22…凹状稜線、23…稜線、31…基台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 和泉 栃木県下都賀郡大平町富田1052番地の4株 式会社日立栃木マテリアル内 (72)発明者 山士家 俊典 栃木県下都賀郡大平町富田1052番地の4株 式会社日立栃木マテリアル内 (72)発明者 鈴木 照二 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株 式会社日立製作所冷熱事業部内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属薄板素材に対して、ほぼ全周に亘って
    逐次成形法で輪郭部を成形することによってエンボスを
    形成することを特徴とする金属薄板成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】金属薄板素材を内側から内型で支え、前記
    素材周辺を前記内型の支え面とほぼ平行になるように保
    持し、成形工具を外側から前記内型の輪郭線に沿って移
    動させ更に深さ方向に押し下げる逐次成形法でほぼ全周
    に亘って輪郭部を成形することによってエンボスを形成
    することを特徴とする金属薄板成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】複数の金属薄板成形品を製造できる大きさ
    の金属薄板素材を準備し、前記準備された金属薄板素材
    を、内側から前記複数の金属薄板成形品に対応させて並
    設された複数の内型で支え、前記素材周辺を前記内型の
    支え面とほぼ平行になるように保持し、成形工具を外側
    から前記各内型に対して各内型の輪郭線に沿って移動さ
    せ更に深さ方向に押し下げる逐次成形法でほぼ全周に亘
    って輪郭部を成形することによって各エンボスを形成す
    ることを前記複数の内型に亘って行い、つながっている
    部分を切り離すことによって各々においてエンボスを有
    する複数の金属薄板成形品を製造することを特徴とする
    金属薄板成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】金属薄板素材に対してほぼ全周に亘って逐
    次成形法で輪郭部を成形することによってエンボスを形
    成する第1の工程と、その後前記輪郭部における直辺部
    について逐次成形法で曲げ加工を施し、前記輪郭部にお
    ける曲辺部について逐次成形法で絞り成形してフランジ
    を形成する第2の工程とを有することを特徴とする金属
    薄板成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】金属薄板素材を内側から内型で支え、前記
    素材周辺を前記内型の支え面とほぼ平行になるように保
    持し、成形工具を外側から前記内型の輪郭線に沿って移
    動させ更に深さ方向に押し下げる逐次成形法でほぼ全周
    に亘って輪郭部を成形することによってエンボスを形成
    して前記素材周辺の保持を開放または解除する第1の工
    程と、その後エンボスが形成された金属薄板素材を内側
    から内型で支え、前記輪郭部における直辺部について成
    形工具を押し下げる逐次成形法で曲げ加工を施し、前記
    輪郭部における曲辺部について成形工具を押し下げる逐
    次成形法で絞り成形してフランジを形成する第2の工程
    とを有することを特徴とする金属薄板成形品の製造方
    法。
  6. 【請求項6】前記第1の工程における前記素材周辺の保
    持の開放または解除を、切り離しによって行うことを特
    徴とする請求項5記載の金属薄板成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】前記切り離しをレーザ加工によって行うこ
    とを特徴とする請求項6記載の金属薄板成形品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】複数の金属薄板成形品を製造できる大きさ
    の金属薄板素材を準備する第1の工程と、前記準備され
    た金属薄板素材を、内側から前記複数の金属薄板成形品
    に対応させて並設された複数の内型で支え、前記素材周
    辺を前記内型の支え面とほぼ平行になるように保持し、
    成形工具を外側から前記各内型に対して各内型の輪郭線
    に沿って移動させ更に深さ方向に押し下げる逐次成形法
    でほぼ全周に亘って輪郭部を成形することによって各エ
    ンボスを形成することを前記複数の内型に亘って行い、
    つながっている部分を切り離す第2の工程と、その後エ
    ンボスが形成されて切り離された各金属薄板素材を内側
    から内型で支え、前記輪郭部における直辺部について成
    形工具を押し下げる逐次成形法で曲げ加工を施し、前記
    輪郭部における曲辺部について成形工具を押し下げる逐
    次成形法で絞り成形して各フランジを形成することを前
    記複数の内型に亘って行って各々においてフランジを有
    する複数の金属薄板成形品を製造する第3の工程とを有
    することを特徴とする金属薄板成形品の製造方法。
  9. 【請求項9】金属薄板からなるパネルにおいて、ほぼ全
    周に亘って逐次成形によって形成された輪郭部を有する
    エンボスを備えて補強をはかることを特徴とする金属薄
    板成形品。
  10. 【請求項10】金属薄板からなるパネルにおいて、ほぼ
    全周に亘って逐次成形によって形成されたフランジを備
    えたことを特徴とする金属薄板成形品。
  11. 【請求項11】金属薄板からなるパネルにおいて、ほぼ
    全周に亘って逐次成形によって形成された輪郭部を有す
    るエンボス部と該エンボス部に繋げてほぼ全周に亘って
    逐次成形によって形成されたフランジ部とを備えたこと
    を特徴とする金属薄板成形品。
JP8232722A 1996-09-03 1996-09-03 金属薄板成形品およびその製造方法 Pending JPH1076321A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8232722A JPH1076321A (ja) 1996-09-03 1996-09-03 金属薄板成形品およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8232722A JPH1076321A (ja) 1996-09-03 1996-09-03 金属薄板成形品およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1076321A true JPH1076321A (ja) 1998-03-24

Family

ID=16943768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8232722A Pending JPH1076321A (ja) 1996-09-03 1996-09-03 金属薄板成形品およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1076321A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1147832A2 (en) * 2000-04-17 2001-10-24 Hitachi, Ltd. Incremental forming method and apparatus for the same
EP1216909A2 (en) 2000-12-20 2002-06-26 Hitachi, Ltd. Manufacturing method of structural body and structural body
JP2004082214A (ja) * 2002-06-27 2004-03-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 接合素材、その製造法、接合品、及びその製造法
JP2009285728A (ja) * 2008-04-30 2009-12-10 Nippon Steel Corp 熱間プレス成形用鋼板の加熱装置及び加熱方法
JP2010031472A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Nisshin Steel Co Ltd 鋼板一体型耐力壁

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1147832A2 (en) * 2000-04-17 2001-10-24 Hitachi, Ltd. Incremental forming method and apparatus for the same
EP1147832A3 (en) * 2000-04-17 2003-11-12 Hitachi, Ltd. Incremental forming method and apparatus for the same
EP1216909A2 (en) 2000-12-20 2002-06-26 Hitachi, Ltd. Manufacturing method of structural body and structural body
JP2004082214A (ja) * 2002-06-27 2004-03-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 接合素材、その製造法、接合品、及びその製造法
JP2009285728A (ja) * 2008-04-30 2009-12-10 Nippon Steel Corp 熱間プレス成形用鋼板の加熱装置及び加熱方法
JP2010031472A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Nisshin Steel Co Ltd 鋼板一体型耐力壁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3685961B2 (ja) 成形用プレス装置
JPH1076321A (ja) 金属薄板成形品およびその製造方法
JPH0957381A (ja) 金属薄板成形品及びその製造方法
JP2003053436A (ja) 薄板のダイレス成形方法および装置
JPS6139131B2 (ja)
CN104884233A (zh) 用于热成形柔性片状件的方法
JP3477944B2 (ja) 金属材の成形方法
CA1203384A (en) Method of and apparatus for vacuum shaping a glass sheet
JP3275987B2 (ja) 塗装鋼板を用いた扉外面板の製造方法
JPH0813377B2 (ja) 管成形プレス装置
JPH0970626A (ja) 折曲フランジを有する絞り成形品の成形方法
JPH0910860A (ja) プレス打抜装置
JP4400465B2 (ja) 金属薄板のエンボス加工方法
JPH0679360A (ja) プレス加工方法及びその装置
JP4212235B2 (ja) 部品加工方法およびそのための装置
CN220426482U (zh) 一种汽车d柱内板成型模具
CN100544854C (zh) 零件简易拉伸成型方法
JPS61159225A (ja) 板材の曲げ加工方法
JP2529532B2 (ja) 半球殻状部材の成形方法、および、同成形装置
KR950004576Y1 (ko) 평판소재의 다단절곡 성형장치
JP2618847B2 (ja) プレス成形方法
JP3373619B2 (ja) 環状成型品のプレス成型方法
US542452A (en) Charles h
CN210881493U (zh) 一种加工模具压纹机
CN214768329U (zh) 一种用于压差传感器支架二次折弯的模具