JPH1076230A

JPH1076230A - 風力選別装置

Info

Publication number: JPH1076230A
Application number: JP8359448A
Authority: JP
Inventors: Chikasuke Ikai; 睦介伊飼
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-07-11
Filing date: 1996-12-11
Publication date: 1998-03-24
Anticipated expiration: 2016-12-11
Also published as: JP3249415B2

Abstract

(57)【要約】【課題】吸引力を利用することにより空缶，空瓶以外の
ものを自動的かつ確実に選別することができる風力選別
装置を提供すること。【解決手段】空き缶や空き瓶等の固形ごみと収容袋等の
可塑性ごみとが混在した混合ごみＧを落下させる落下シ
ュート３の途中に、収容袋等の可塑性ごみを空気の吸引
力により網状コンベアベルト４１の表面に吸着させた状
態で落下シュート３とは別の箇所まで搬送する吸引選別
手段４を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主に、市町村等で
収集された空缶，空き瓶等の他に、収集袋，ごみ袋等が
混入した状態から、空缶，空き瓶以外のものを選別し、
または、ペットボトル，ＦＲＰその他の重量廃棄合成樹
脂、ビニール，発砲スチロール，ごみ収容袋その他の軽
量廃棄合成樹脂等の混合廃棄合成樹脂等からなる混合ご
みを所定の大きさに破砕処理した破砕混合ごみを重量物
と軽量物とに選別するための風力選別装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のごみ選別装置としては、
風力を利用した風力選別装置、及び遠心力を利用した遠
心分離装置が知られている。即ち、前者の従来の風力選
別装置は、空缶，空瓶等と収集袋等その他の物との比重
差を利用し、小さな塵や収集袋だけを風力で吹き飛ばす
ようにしたものであった。また、後者の遠心分離装置
は、水を混合した破砕混合ごみを比重差を利用した遠心
分離装置で分離選別するようにしたものであった。

【０００３】

【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、従来の
装置では、以下に述べるような問題点があった。即ち、
収集袋のなかに土や水などが混入する場合が多く、この
ような場合には、その自重がアルミ缶などの体積比重よ
り大きくなるため、風力で吹き飛ばす方法では選別する
ことができなくなる。また、従来の遠心分離装置では、
水を必要とすることから、装置から排水された水を処理
するための水処理装置が別に必要となり、このため、設
備費などに多額の投資が必要で、コストが高くつく。

【０００４】そこで、本発明では、かかる問題点を解決
し、吸引力を利用することにより、空缶，空瓶以外のも
のを自動的かつ確実に選別することができ、また、破砕
混合ごみを重量物と軽量物とに低コストで選別すること
ができる風力選別装置を提供することを目的とするもの
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明請求項１記載の風力選別装置は、空き缶や
空き瓶等の固形ごみと収容袋等の可塑性ごみとが混在し
た混合ごみを落下させる落下シュートの途中に、収容袋
等の可塑性ごみを空気の吸引力により網状コンベアベル
トの表面に吸着させた状態で前記落下シュートとは別の
箇所まで搬送する吸引選別手段を備えた手段とした。ま
た、本発明請求項２記載の風力選別装置は、ペットボト
ル，ＦＲＰその他の重量廃棄合成樹脂、ビニール，発砲
スチロール，ごみ収容袋その他の軽量廃棄合成樹脂等の
混合廃棄合成樹脂等からなる混合ごみを所定の大きさに
破砕処理した破砕混合ごみを落下させる落下シュートの
途中に、軽量廃棄合成樹脂等の軽量ごみを空気の吸引力
により網状コンベアベルトの表面に吸着させた状態で前
記落下シュートとは別の箇所まで搬送する吸引選別手段
を備えた手段とした。また、本発明請求項３記載の風力
選別装置は、前記吸引選別手段に集塵器を備えた手段と
した。

【０００６】

【作用】本発明請求項１記載の風力選別装置では上述の
ように構成されるので、吸引力を利用することにより空
缶，空瓶以外のものを自動的かつ確実に選別することが
できる。本発明請求項２記載の風力選別装置では上述の
ように構成されるので、破砕混合ごみを重量物と軽量物
とに低コストで確実に選別することができる。本発明請
求項３記載の風力選別装置では上述のように構成される
ので、埃や小さなごみも同時に選別回収することができ
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】まず、図１は、本発明の実施の形
態１の風力選別装置Ａの全体を示す一部切欠正面図であ
り、この風力選別装置Ａは、受入ホッパー１と、搬送コ
ンベア２と、落下シュート３と、吸引選別手段４と、集
塵器５を備えた排風装置６とを主な構成要素として備え
ている。

【０００８】前記受入ホッパー１は、市町村等で収集さ
れた空き缶，空き瓶等の他に、収集袋，ごみ袋等が混入
した状態の混合ごみＧを受け入れておくためのホッパー
であり、その下部に前記搬送コンベア２が設置されてい
る。前記落下シュート３は、前記搬送コンベア２で所定
量づつ搬送され、その先端部から落下する混合ごみＧの
落下を案内するシュートであり、その上端と下端面が開
口した縦向き角筒状に形成されている。

【０００９】またこの落下シュート３の中途部一側壁面
には、収容袋類を選別するための選別穴３１が形成さ
れ、この選別穴３１は落下シュート３の下端開口部とは
別の位置に下端が開口する分岐シュート３２に連通され
ている。そして、該選別穴３１の上部側に前記吸引選別
手段４が設けられている。この吸引選別手段４は、図２
〜図４にその詳細を示すように、網状コンベアベルト４
１と、該網状コンベアベルト４１を回転駆動する駆動プ
ーリ４２及び駆動モータ４３と、網状コンベアベルト４
１の回転駆動を案内するスラスト板４４及びスラストガ
イド４５と、網状コンベアベルト４１の内側から吸引す
る吸引シュート４６と、を備えている。

【００１０】前記スラストガイド４５は、前記吸引シュ
ート４６の吸引側開口面に沿って設けられたもので、選
別穴３１の上側部分であって落下シュート３の内壁面に
沿った垂直面部４５ａと、選別穴３１方向へ水平に折れ
曲がった水平面部４５ｂとで断面Ｌ字状に形成されてい
る。そして、前記吸引シュート４６内の底部側面開口部
から集塵ダクト５１を介して前記集塵器５を備えた排風
装置６に接続されている。

【００１１】次に、発明の実施の形態１の作用について
説明する。まず、排風装置６を駆動させると、落下シュ
ート３および分岐シュート３２内の空気がスラストガイ
ド４５を備えた開口面部から吸引シュート４６内に強い
力で吸引されると共に、集塵ダクト５１を経て集塵器５
内に吸引され、集塵器５内で集塵処理された状態で外部
に排出されることになる。また、駆動モータ４３を駆動
させると、駆動プーリ４２、スラスト板４４及びスラス
トガイド４５の外周に沿って矢印方向（図１、２で反時
計方向）に網状コンベアベルト４１が回転駆動された状
態となる。

【００１２】そこで、この状態で搬送コンベア２を駆動
させると、受入ホッパー１内に収容された混合ごみＧが
搬送コンベア２に乗って所定量づつ搬送され、その先端
部から落下シュート３の上端開口部に連続的に投入供給
されることになる。そして、落下シュート３の上端開口
部から投入供給された混合ごみＧは、落下シュート３内
をその下端開口部へ向けてほぼ垂直に落下するが、前述
のように、落下シュート３内の空気がスラストガイド４
５を備えた開口面部から吸引シュート４６内に強い力で
吸引された状態となっているため、その吸引力で混合ご
みＧも吸引されるが、この時、空き缶，空き瓶等Ｋは網
状コンベアベルト４１に当たってもその吸着面積は変化
しないので、吸引力より自重の方が重いとそのまま落下
し、落下シュート３の下端開口部からそのまま落下す
る。

【００１３】ところが、収集袋，ごみ袋等Ｆは、網状コ
ンベアベルト４１に当たると網状コンベアベルト４１の
表面に沿ってその吸着面積が平面状に広がり、その自重
よりも吸着力の方が強くなるため、網状コンベアベルト
４１の表面に吸着された状態のまま網状コンベアベルト
４１の回転駆動により選別穴３１から分岐シュート３２
方向へ移送される、そして、吸引シュート４６のＬ字状
開口部を通過した時点で、吸引力が解除されるため、そ
れまで網状コンベアベルト４１の表面に吸着されていた
収集袋，ごみ袋等Ｆがその自重により分岐シュート３２
内に落下し、分岐シュート３２の下端開口部から下方へ
落下する。なお、混合ごみＧに含まれていた埃や小さな
ごみは空気と共に網状コンベアベルト４１を通過して吸
引シュート４６内に吸引され、集塵器５で集塵されるこ
とになる。

【００１４】以上説明してきたように、この発明の実施
の形態１の風力選別装置によれば、吸引力を利用するこ
とにより、空缶，空瓶以外のものを自動的かつ確実に選
別することができると共に、集塵器との組み合わせによ
り、埃や小さなごみも同時に選別回収することができる
ようになる。

【００１５】次に、本発明の実施の形態２の風力選別装
置について説明する。図５は、本発明の実施の形態２の
風力選別装置Ｂの全体を示す一部切欠正面図であり、こ
の風力選別装置Ｂは、受入ホッパー１に代えて、破砕装
置７を備えている点が前記発明の実施の形態１とは相違
したもので、その他の点は前記発明の実施の形態１の風
力選別装置Ａと同様であるため相違点についてのみ説明
する。前記破砕装置７は、ペットボトル，ＦＲＰその他
の重量廃棄合成樹脂、ビニール，発砲スチロール，ごみ
収容袋その他の軽量廃棄合成樹脂等の混合廃棄合成樹脂
等からなる混合ごみＧを、上部のホッパー７ａに投入す
ることにより、内部に備えた破砕刃（図示せず）によ
り、連続的に所定の大きさに破砕される。

【００１６】以上のように破砕処理された破砕処理ごみ
ｇは、その下部に設置された搬送コンベア２に乗って所
定量づつ搬送され、その先端部から落下シュート３の上
端開口部に連続的に投入供給されることになる。そし
て、落下シュート３の上端開口部から投入供給された破
砕処理ごみｇは、落下シュート３内をその下端開口部へ
向けてほぼ垂直に落下するが、図２〜４に示すように、
落下シュート３内の空気がスラストガイド４５を備えた
開口面部から吸引シュート４６内に強い力で吸引された
状態となっているため、破砕処理ごみｇの内、比重の軽
いビニール，発砲スチロール，ごみ収容袋その他の軽量
廃棄合成樹脂等の軽量破砕処理ごみｇｋは、その吸引力
で網状コンベアベルト４１の表面に吸着され、その状態
のまま網状コンベアベルト４１の回転駆動により選別穴
３１から分岐シュート３２方向へ移送される、そして、
吸引シュート４６のＬ字状開口部を通過した時点で、吸
引力が解除されるため、それまで網状コンベアベルト４
１の表面に吸着されていた軽量破砕処理ごみｇｋはその
自重により分岐シュート３２内に落下し、分岐シュート
３２の下端開口部から下方へ落下する。

【００１７】一方、破砕処理ごみｇの内、比重の大きい
ペットボトル，ＦＲＰその他の重量廃棄合成樹脂等の重
量破砕処理ごみｇｇは、吸引力よりも自重の方がうち勝
ってそのまま落下し、落下シュート３の下端開口部から
そのまま落下する。以上説明してきたように、この発明
の実施の形態２の風力選別装置Ｂによれば、吸引力を利
用することにより、ペットボトル，ＦＲＰその他の重量
廃棄合成樹脂、ビニール，発砲スチロール，ごみ収容袋
その他の軽量廃棄合成樹脂等の混合廃棄合成樹脂等から
なる混合ごみＧを、所定の大きさに破砕処理すると共
に、この破砕混合ごみｇを重量破砕処理ごみｇｇと軽量
破砕処理ごみｇｋに自動的かつ確実に選別することがで
きる。また、水を使用しないため、コストを低減するこ
とができる。

【００１８】なお、発明の実施の形態１では、空き缶や
空き瓶と収容袋とを選別する場合を示したが、それ以外
の固形物と可塑性物との選別にも本発明を適用すること
ができる。また、吸引選別手段における吸引口部分の形
状及び設ける位置、落下シュート内への突出程度等は任
意であり、例えば落下シュート内において混合ごみを平
面若しくは傾斜面で一旦受け止めたあと、戻り搬送過程
で吸着力と自重とのバランスにより選別するようにして
もよい。

【００１９】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明請求項
１記載の風力選別装置では、空き缶や空き瓶等の固形ご
みと収容袋等の可塑性ごみとが混在した混合ごみを落下
させる落下シュートの途中に、収容袋等の可塑性ごみを
空気の吸引力により網状コンベアベルトの表面に吸着さ
せた状態で前記落下シュートとは別の箇所まで搬送する
吸引選別手段を備えたことで、空缶，空瓶以外のものを
自動的かつ確実に選別することができるようになる。ま
た、本発明請求項２記載の風力選別装置では、吸引力を
利用することにより、ペットボトル，ＦＲＰその他の重
量廃棄合成樹脂、ビニール，発砲スチロール，ごみ収容
袋その他の軽量廃棄合成樹脂等の混合廃棄合成樹脂等か
らなる混合ごみを所定の大きさに破砕した破砕混合ごみ
を、重量物と軽量物とに低コストで選別することができ
るようになる。また、本発明請求項３記載の風力選別装
置では、吸引選別手段に集塵器を備えたことで、埃や小
さなごみも同時に選別回収することができるようにな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１の風力選別装置の全体を
示す一部切欠正面図である。

【図２】吸引選別手段部分の詳細断面を示す要部拡大正
面図である。

【図３】吸引選別手段部分の詳細を示す要部拡大平面図
である。

【図４】吸引選別手段部分の詳細を示す要部拡大側面図
である。

【図５】本発明の実施の形態２の風力選別装置の全体を
示す一部切欠正面図である。

【符号の説明】

３落下シュート４吸引選別手段５集塵器４１網状コンベアベルト

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】空き缶や空き瓶等の固形ごみと収容袋等
の可塑性ごみとが混在した混合ごみを落下させる落下シ
ュートの途中に、収容袋等の可塑性ごみを空気の吸引力
により網状コンベアベルトの表面に吸着させた状態で前
記落下シュートとは別の箇所まで搬送する吸引選別手段
を備えたことを特徴とする風力選別装置。
【請求項２】ペットボトル，ＦＲＰその他の重量廃棄
合成樹脂、ビニール，発砲スチロール，ごみ収容袋その
他の軽量廃棄合成樹脂等の混合廃棄合成樹脂等からなる
混合ごみを所定の大きさに破砕処理した破砕混合ごみを
落下させる落下シュートの途中に、軽量廃棄合成樹脂等
の軽量ごみを空気の吸引力により網状コンベアベルトの
表面に吸着させた状態で前記落下シュートとは別の箇所
まで搬送する吸引選別手段を備えたことを特徴とする風
力選別装置。
【請求項３】吸引選別手段に集塵器を備えていること
を特徴とする請求項１または２に記載の風力選別装置。