JPH1075997A - 芳香発生装置 - Google Patents

芳香発生装置

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Publication number
JPH1075997A
JPH1075997A JP8235475A JP23547596A JPH1075997A JP H1075997 A JPH1075997 A JP H1075997A JP 8235475 A JP8235475 A JP 8235475A JP 23547596 A JP23547596 A JP 23547596A JP H1075997 A JPH1075997 A JP H1075997A
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JP
Japan
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container
fragrance
heating
heater
power supply
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Pending
Application number
JP8235475A
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English (en)
Inventor
Kiyoko Yasui
紀代子 安井
Fumitaka Ishimori
史高 石森
Tetsuo Yamaguchi
哲生 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication of JPH1075997A publication Critical patent/JPH1075997A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】芳香体を燃焼させることなく、香料を発散させ
る芳香発生装置を提供すること。水洗いができる電気式
の芳香発生装置を提供すること。 【解決手段】芳香発生装置1は、芳香体が収容される容
器2と、容器2を加熱するための加熱部材としての加熱
皿3とを有している。容器2は、上面が開口されて、内
部に芳香体を収容するための収容空間が形成された容器
本体4と、上記開口に嵌め合わされて、上記開口を閉塞
する蓋体5とを含んでいる。容器本体4の周側壁4aに
は、多数の小孔4bが形成されており、蒸散した香料
は、小孔4bから外部に発散される。また、加熱皿3の
内部には、PTC特性を有する発熱体からなるヒータが
備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、香料が含有されて
いる芳香体を加熱することによって、芳香体から香料を
蒸散させる芳香発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、芳香により神経を鎮静させる、い
わゆるアロマセラピー(Aromatherapy)の流行に伴っ
て、香を焚くことが流行になってきている。香は、木炭
粉末などに香料が混ぜられてできたものであり、一般に
は、この香を磁器、陶器または金属製の香炉の中で燃焼
させることによって、芳香を発散させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、香を燃焼さ
せると、煙に含まれているヤニが部屋の壁などに付着し
て、部屋が汚れてしまう。また、香に含まれている香料
が発散するだけでなく、香に含まれている木炭粉末が焦
げて、人に不快感を与える臭いを発散してしまう。その
うえ、香を燃やすことで発生した香りは強く、香道を嗜
む人にはよいが、部屋で用いる芳香剤の代わりとしては
不適である。さらに、香の燃焼時間が短いことも、香を
芳香剤の代わりとして用いるには不適な理由の一つであ
る。さらにまた、香は、燃え尽きるまで芳香の発生を停
止させることができないので、燃焼時間を調整すること
ができず、不便である。
【0004】そこで、たとえば特公平6−22551号
公報に開示されている技術を応用して、赤外線ヒータを
配設した容器内に芳香体を入れ、ヒータの発熱によって
芳香体を加熱して芳香を発生させることが考えられる。
しかしながら、この技術では、上記容器が汚れたとき
に、この容器を水で洗浄すると、ヒータが水によって短
絡するおそれがある。ゆえに、安全上、容器の水洗いは
好ましくない。
【0005】また、芳香体の焦げつきを防止したり、香
料の蒸散量を芳香剤として適当な量に調整するには、赤
外線ヒータの発熱温度をコントロールする必要がある。
したがって、赤外線ヒータの発熱温度を制御するための
センサやコントローラなどが必要となり、装置のコスト
がアップしてしまう。そこで、本発明の目的は、香料を
含む芳香体を燃焼させることなく、香料を発散させるこ
とによって、香の効果を十分に発揮することができる芳
香発生装置を提供することである。
【0006】また、本発明の他の目的は、水洗いができ
る電気式の芳香発生装置を提供することである。本発明
のさらに他の目的は、香料の蒸散時間を調整できる安価
な芳香発生装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の芳香発生装置は、香料が含有されている芳
香体を加熱することによって、芳香体から香料を蒸散さ
せる芳香発生装置であって、芳香体を収容するための収
容空間が内部に形成され、かつ蒸散した香料を収容空間
から外部へ発散させるための孔または開口部が形成され
た容器と、正温度特性を有するサーミスタ素子を合成樹
脂で絶縁被覆することによって形成されたヒータを備
え、ヒータからの発熱を放熱して上記容器を加熱する加
熱部材とを含み、上記容器は、上記加熱部材に対して着
脱可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0008】この構成によれば、芳香体を収容するため
の容器が、加熱部材に対して着脱可能に構成されている
から、容器を加熱部材から取り外して、たとえば水洗い
することができる。このとき、加熱部材に水がかかるこ
とがないから、ヒータが水分によって短絡するおそれが
ない。また、容器内の芳香体は、容器が加熱部材に装着
された状態で、ヒータの発熱によって加熱されて、香料
が蒸散される。蒸散された香料は、容器に形成された孔
から容器の外部へと発散する。ゆえに、芳香体を燃焼さ
せることによって香料を蒸散させる方式とは異なり、た
とえば、部屋にヤニが付着して部屋が汚れたり、芳香体
の焦げた臭いが発散されるといったような問題が生じる
おそれがない。
【0009】また、発熱体として、正温度特性を有する
サーミスタ素子が用いられているから、発熱温度を制御
するためのコントローラやセンサなどが不要であり、装
置のコストが低くなる。そのうえ、発熱温度が一定であ
るから、芳香体から発散される香料の量を一定に保つこ
とができる。さらに、ヒータへの通電をオン/オフする
ことによって、香料の蒸散時間を調整できる。また、サ
ーミスタ素子の材料組成を調整することによって発熱温
度を調整することができるので、発熱温度を変更するた
めのコントローラやセンサなどを用いなくても、芳香体
1個当りの蒸散時間を適宜設定することができる。
【0010】また、ヒータ自身が、サーミスタ素子を合
成樹脂で絶縁被覆されて形成されたものであるから、た
とえ加熱部材が水洗いされた場合でも、ヒータが水分に
よって短絡するおそれがない。この点からも、短絡に対
する装置の信頼性の向上が図られている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を、添
付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態に係る芳香発生装置の外観を示す斜視図であ
る。芳香発生装置1は、香料が含有された芳香体(香)
を加熱することにより、香料を蒸散させて、芳香を発生
させるためのものである。芳香発生装置1は、芳香体が
収容される容器2と、容器2を加熱するための加熱部材
としての加熱皿3とを含んでいる。
【0012】容器2は、たとえば、ステンレスなどの熱
伝導性の優れた材料によって、ティーポットを模して作
成されたものである。この容器2は、上面が開口され
て、内部に芳香体を収容するための収容空間が形成され
た容器本体4と、上記開口に嵌め合わされて、上記開口
を閉塞する蓋体5とを有している。容器本体4の周側壁
4aには、多数の小孔4bが形成されており、この小孔
4bによって容器本体4内部の上記収容空間は容器本体
4の外部と連通している。したがって、上記収容空間に
収容された芳香体が加熱されると、芳香体から蒸散した
香料は、小孔4bから外部に発散される。
【0013】また、容器本体4の周側壁4aには、容器
2の取扱いに便利なように、把手6が設けられている。
把手6は、容器本体4と同一の材料で構成してもよい
が、熱伝導性の低い材料で構成すれば、容器本体4が熱
せられた状態でも把手6をつかむことができる。さら
に、蓋体5と容器本体4とは係合可能に形成されてお
り、蓋体5に取り付けられたチェーン5aを引っ張るこ
とによって、蓋体5を容器本体4から取り外すことがで
きる。また、蓋体5が容器本体4に係合された状態で
は、チェーン5aの先端を持って、容器2を持ち運びで
きる。
【0014】図2は、芳香発生装置1の内部構成を簡略
化して示す断面図である。図1および図2を参照して、
加熱皿3は、容器2と同様にステンレスなどの熱伝導性
の優れた材料で構成されており、内部にはヒータ15が
備えられている。具体的に説明すると、加熱皿3は、全
体として偏平な円柱形状に形成されており、上面が開口
された容器状の皿本体7と、上記開口を閉塞している上
板8とを有している。上板8の中央部には、円形の凹部
8aが形成されており、この凹部8aに、上述の容器2
が載置される。また、皿本体7の外側面には、加熱皿3
の持ち運びに便利なように、把持部3a(図1参照)が
取り付けられている。
【0015】ヒータ15は、上板8の下面、具体的には
凹部8aの下面に、たとえば接着剤で固定されて、皿本
体7および上板8で区画された空間内に収容されてい
る。ヒータ15が収容された上記空間内には、たとえば
シリコン樹脂やエポキシ系樹脂などの合成樹脂9が充填
されており、この合成樹脂9によって、皿本体7と上板
8とが接着固定されるとともに、加熱皿3の内部に水分
などが侵入しないようになっている。
【0016】ヒータ15の電源コード90は、皿本体7
の周側壁の一部を切り欠いて形成された切欠部7aか
ら、加熱皿3の外部に引き出されている。電源コード9
0を図外の商用電源に接続すると、ヒータ15に通電さ
れて、ヒータ15が発熱する。ヒータ15から発生され
た熱は、上板8に与えられて、上板8を伝播し、上板8
の上面から放熱される。この放熱によって、上板8の凹
部8a上に載置された容器2が加熱され、さらに容器2
内に収容されている芳香体が加熱されて、芳香体から香
料が蒸散する。芳香体から蒸散した香料は、容器本体4
の周側壁4aに形成された小孔4bから、容器2の外部
に発散される。
【0017】このように、本実施形態に係る芳香発生装
置1は、芳香体を収容する容器2とヒータ15が内蔵さ
れた加熱皿3とが別個体に形成されているから、使用に
よって容器2が汚れたときには、容器2を水洗いするこ
とができる。また、芳香体の種類ごとに別の容器2を用
意しておけば、異なる香りが混ざることがなく、所望の
香りを発生させることができる。
【0018】図3は、上記ヒータ15を一部切り欠いて
示す平面図である。また、図4は、図3の切断面線IV−
IVから見た断面図である。さらに、図5は、ヒータ15
を分解して示す斜視図である。以下では、図3ないし図
5を参照して、ヒータ15の構成について詳細に説明す
る。ヒータ15は、正特性サーミスタであるPTC(Po
sitive Temperature Coefficient)特性を有するセラミ
ックス半導体からなるPTC素子発熱体21を備えてい
る。また、ヒータ15は、PTC素子発熱体21の上下
に対向配置された上給電部材31および下給電部材32
を備えている。PTC素子発熱体21および給電部材3
1,32からなる発熱ユニットは、キャップ41が被せ
られた状態で、電気絶縁性を有する上絶縁ケース51お
よび下絶縁ケース52によって封止されている。
【0019】PTC素子発熱体21は、たとえばチタン
酸バリウムなどを主原料としたもので、室温からキュリ
ー温度Tc(抵抗急変温度)までは低抵抗であるが、キ
ュリー温度Tcを越えると急に抵抗値が増大する特性を
有する感熱素子である。この特性により、PTC素子発
熱体21は、キュリー温度Tcを下回る温度下において
電圧が印加されると、最初は、低温であるために抵抗値
が小さく、大電流が流れる。これにより、急激に温度が
上昇する。そして、温度がキュリー温度Tcを越える
と、抵抗値が急に増大し、電流値が低下して、発熱量が
減少する。そのため、一定の温度以上に温度が上がるこ
とがなく、ある温度で安定する。すなわち、PTC素子
発熱体21は、自己温度制御機能を有している。したが
って、発熱温度を制御するためにサーモスタットやセン
サなどが不要であり、芳香発生装置1のコストを低くす
ることができる。
【0020】また、PTC素子発熱体21の発熱温度が
一定であるから、芳香体から蒸散される香料の量を一定
に保つことができる。さらに、PTC素子発熱体21
は、材料組成を調整することによって、キュリー温度T
cの変更が可能である。すなわち、PTC素子発熱体2
1は、材料組成を調整することによって、発熱温度の調
整が可能である。ゆえに、PTC素子発熱体21の発熱
温度を、香料が良好に蒸散され、かつ芳香体が焦げない
ような温度(たとえば、50℃〜100℃)に設定して
おくことによって、芳香体80が焦げて、人に不快感を
与える臭いが発散されることを防止できる。また、PT
C素子発熱体21の発熱温度を調整することによって、
芳香体1個当りの蒸散時間を適宜設定することもでき
る。
【0021】PTC素子発熱体21は、全体として円板
状に形成されており、その中央部には、取付孔22が上
下面に貫通して形成されている。取付孔22は、後述す
る下絶縁ケース52に形成された位置決め軸53が挿通
可能な大きさに形成されている。また、PTC素子発熱
体21の上面および下面には、それぞれ電極23,24
が形成されている。
【0022】上給電部材31は、円板部31aおよび円
板部31aと同一平面上に形成された接続部31bとを
有しており、導電性を有する金属薄板によって一体に形
成されている。また、下給電部材32も、円板部32a
と接続部32bとを有しており、導電性を有する金属薄
板によって一体に形成されている。円板部31a,32
aは、PTC素子発熱体21の外径にほぼ等しい大きさ
に形成されており、その中央部には、それぞれPTC素
子発熱体21に形成された取付孔22とほぼ同径の取付
孔33,34が貫通形成されている。
【0023】給電部材31,32は、上給電部材31の
円板部31aが電極23に接触し、下給電部材32の円
板部32aが上記電極24に接触するように配置されて
いる。このとき、上給電部材31の接続部31bおよび
下給電部材32の接続部32bは、互いに平行、かつ対
向方向において互いにずれた状態になっている。上給電
部材31の接続部31bの下面側には、電源コード90
(図1および図2参照)から引き出されたリード線17
が半田付けなどによって接続されている。この電源コー
ド90には、オン/オフ用のスイッチや、通電時間を制
御するためのタイマーを介在させることもできる。ま
た、下給電部材32の接続部32bの上面側には、上記
電源コード90から引き出されたリード線18が半田付
けなどによって接続されている。これにより、上記電源
コード90が商用電源に接続されると、PTC素子発熱
体21に電力が供給されて、PTC素子発熱体21が一
定温度に発熱する。
【0024】キャップ41は、給電部材31,32をそ
れぞれ電極23,24に接触させた状態で固定するため
のものであり、電気絶縁性を有する材料によって一体成
形されている。キャップ41は、PTC素子発熱体21
および給電部材31,32を上方から覆うことができる
ように、内部に空間が形成され、かつ下面が開放されて
いる。また、キャップ41の上面には、その中央にPT
C素子発熱体21に形成された取付孔22とほぼ同径の
取付孔42が貫通形成されている。さらに、キャップ4
1の側面には、接続部31b,32bの突出を許容する
切欠43が形成されている。
【0025】なお、電極23,24と給電部材31,3
2との接続は、導電性を有する接着剤を用いて行われて
もよい。しかし、接着剤の硬化に要する時間および接着
剤の液垂れによる上部電極23と下部電極24との短絡
を防ぐための手間を考慮すると、上述のように、接着剤
を使用しないで、キャップ41を被せることによって、
給電部材31,32をそれぞれ電極23,24に固定す
るのが好ましい。
【0026】下絶縁ケース52は、電気絶縁性を有する
材料を用いて、たとえば射出成形によって形成される。
下絶縁ケース52には、位置決め軸53が、上方に立ち
上がった状態に突設されている。位置決め用軸53は、
下給電部材32の取付孔34、PTC素子発熱体21の
取付孔22、上給電部材31の取付孔33およびキャッ
プ41の取付孔42に、この順で挿通されている。ま
た、位置決め軸53には、ヒータ15を、ボルトなどに
よって放熱板11に固定することができるように、上記
ボルトなどを挿通することができるボルト孔54が貫通
形成されている。
【0027】上絶縁ケース51(図4参照)は、PTC
素子発熱体21および給電部材31,32を下絶縁ケー
ス52に取り付け、さらにキャップ41を被せた状態
で、下絶縁ケース52を射出成形用金型にセットして、
電気絶縁性を有する材料を射出成形することによって、
下絶縁ケース52と一体的に成形されるものである。し
たがって、PTC素子発熱体21、給電部材31,32
および給電部材31,32とリード線17,18との接
続部分などは、上絶縁ケース51および下絶縁ケース5
2によって絶縁封止される。ゆえに、このヒータ15
は、漏電などのおそれがない。
【0028】上絶縁ケース51および下絶縁ケース52
は、熱収縮が小さく、熱伝導性や機械的強度に耐え得る
耐熱性、水分を内部に通さない防水性、および空気を内
部に通さない気密性を備え、さらにリード線17,18
の被覆材料との密着性が良好である材料で構成されるの
が好ましい。したがって、絶縁ケース51,52の材料
として、たとえば、ナイロン、ポリプロピレンおよびガ
ラス繊維からなる混合物などを例示することができる。
【0029】なお、上絶縁ケース51と下絶縁ケース5
2とを同じ電気絶縁性材料で構成することは、互いの親
和性が良く、かつ熱膨張係数が等しくなるため、一体化
の観点では望ましい。また、上絶縁ケース51と下絶縁
ケース52とが同一の材料で構成されていれば、ヒータ
15の上下面のどちらを上板8に接触させてもかまわな
い。しかし、たとえば、下絶縁ケース52を上板8に接
触させるように取り付けられる場合には、熱伝導の観点
から、下絶縁ケース52は上板8に良好に熱を伝える方
が良く、上絶縁ケース51は放熱しにくい方が良い。し
たがって、後者の場合には、互いの親和性および熱膨張
係数を考慮しつつ、下絶縁ケース52には、熱伝導性お
よび電気絶縁性が共に良好な素材、たとえば、ナイロ
ン、ポリプロピレンおよびガラス繊維からなる混合物を
用い、上絶縁ケース51には、熱伝導性が比較的低い素
材、たとえばエポキシ樹脂を用いるとよい。
【0030】上記のようなヒータ15は、たとえば、次
のようにして作成することができる。まず、扁平な円筒
形状のPTC素子発熱体21を作成し、この上面および
下面にそれぞれ電極23,24を形成する。たとえば、
オーミックコンタクト電極形成用の銀ペーストをPTC
素子発熱体21に塗布した後に、このPTC素子発熱体
21を560℃にて30分間加熱することによって、電
極23,24を形成することができる。
【0031】次に、射出成形などによって予め成形した
下絶縁ケース52に、下給電部材32、PTC素子発熱
体21および上給電部材31をこの順に嵌め込む。この
とき、PTC素子発熱体21の取付孔22および給電部
材31,32の取付孔33,34に、下絶縁ケース52
に形成された位置決め軸53が挿入されるように、PT
C素子発熱体21および給電部材31,32を配置す
る。
【0032】そして、上給電部材31の接続部31bお
よび下給電部材32の接続部32bに、それぞれリード
線17,18を半田付けする。このリード線17,18
の接続は、給電部材31,32が下絶縁ケース52に嵌
め込まれる前に行われてもよい。その後、キャップ41
の取付孔42に位置決め軸53が挿入され、かつ給電部
材31,32の接続部31b,32bが切欠43から突
出するように、キャップ41を被せる。
【0033】このようにして上記各部材が配置された下
絶縁ケース52を射出成形用金型にセットし、上絶縁ケ
ース51となる合成樹脂材料を射出成形して上絶縁ケー
ス51を形成することにより、上絶縁ケース51と下絶
縁ケース52とが一体化されて、ヒータ15が完成す
る。このようにして完成されたヒータ15の上下面に
は、位置決め軸53に形成されたボルト孔54が貫通形
成されている。したがって、このヒータ15は、たとえ
ば下絶縁ケース52の下面に接着剤を塗布することによ
って、上板8の下面に接着固定されてもよいし、予め上
板8にねじ穴を形成しておき、ボルト孔54に挿通させ
たボルトを上記ねじ穴に螺合させることによって、上板
8に固定されてもよい。また、上板8に孔を貫通形成し
ておき、ボルト孔54および上板8に形成された孔にリ
ベットを挿通して、このリベットによって固定されても
よい。
【0034】以上のように、この芳香発生装置1によれ
ば、芳香体を収容する容器2を、ヒータ15が内蔵され
た加熱皿3から取り外して水洗いすることができる。な
お、加熱皿3は水洗いが必要なほど汚れないので、容器
2のみを水洗いすることができれば十分である。また、
加熱皿3の内部には合成樹脂が充填されているととも
に、ヒータ15自身も合成樹脂によって絶縁封止されて
いるので、たとえば加熱皿3を水洗いしても、水分によ
ってヒータ15が短絡するおそれがない。
【0035】さらに、上述の芳香発生装置1によれば、
芳香体を燃焼させることなく、香料を蒸散させることが
できる。したがって、部屋にヤニが付着して部屋が汚れ
たり、芳香体が焦げることによって、人に不快感を与え
るような臭いが発散されるといった、芳香体の燃焼に伴
った問題が生じるおそれがない。また、上述したよう
に、ヒータ15に用いられている発熱体がPTC特性を
有するサーミスタ素子であるから、発熱温度が一定であ
り、芳香体に含有されている香料の蒸散量を一定に保つ
ことができる。さらに、ヒータ15への通電をオン/オ
フすることによって香料の蒸散時間を調整することがで
きる。また、PTC素子発熱体21の材料組成を調整す
ることによって、発熱温度を調整することができるの
で、芳香体1個当りの蒸散時間を適宜設定することもで
きる。
【0036】本発明の一実施形態の説明は以上の通りで
あるが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでは
ない。たとえば、上述の実施形態では、発熱体として、
PTC特性を有するセラミックス半導体が用いられてい
るが、セラミックス半導体に限定されず、たとえば、樹
脂中にカーボンや金属粉末等をねりこんだ樹脂製のPT
C素子が用いられてもよい。
【0037】また、容器2および加熱皿3の形状は、容
器2が加熱皿3に対して着脱可能に構成されていればよ
く、図1に示す形状には限定されない。たとえば、図6
に示す容器2Aように、上面に開口部61が形成された
テーパ状の容器であってもよい。容器2Aが加熱皿3
(図1参照)によって加熱されて、容器2A内に収容さ
れた芳香体から蒸散した香料は、開口部61を介して外
部に発散する。なお、容器2Aの周側壁の外面には、容
器2Aの持ち運びに便利なように、把手62が取り付け
られている。この把手62は、容器2Aが熱せられた状
態でも持てるように、熱伝導性の低い材料で構成される
のが好ましい。
【0038】また、図7に示す容器2Bおよび加熱部材
3Bのように、縦型で、加熱部材3Bが部屋の壁などに
固定されて使用されるものであってもよい。図7を参照
して、縦型の加熱部材3Bの内部には、ヒータ15が内
蔵されており、前面には、マグネット63が取り付けら
れている。一方、容器2Bは金属材料によって箱型に形
成されており、その上面には、多数の小孔64が形成さ
れた蓋体65が嵌合されている。容器2Bは、マグネッ
ト63の磁力によって加熱部材3Bに密着されて、ヒー
タ15からの熱を受熱する。この熱は容器2Bを伝播
し、容器2B内の芳香体を加熱する。そして、芳香体か
ら蒸散した香料は、蓋体65に形成された小孔64から
容器2B外へと発散する。なお、容器2Bの側壁にも、
把手66が取り付けられており、この把手66も、容器
2Bが熱せられた状態でも持てるように、熱伝導性の低
い材料で構成されるのが好ましい。
【0039】また、上述の実施形態では、芳香体を収容
するための容器および加熱部材(加熱皿)は、たとえば
ステンレスで構成されるとしたが、ステンレス以外に
も、アルミニウム、鉄、銀および銅などの金属や、図7
に示す容器2B以外の容器や加熱部材(加熱皿)では、
金属以外にも酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化アル
ミニウム、窒化ケイ素のようなセラミックス材料を用い
て構成することができる。
【0040】この他、特許請求の範囲に記載された範囲
内で、種々の設計変更を施すことが可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、芳香体を収容するため
の容器を加熱部材から取り外して、たとえば水洗いする
ことができる。したがって、加熱部材に水がかかること
がないので、ヒータが水分によって短絡するおそれがな
い。また、容器内の芳香体は、容器が加熱部材に装着さ
れた状態で、ヒータの発熱によって加熱されて、香料が
蒸散される。ゆえに、たとえば、部屋にヤニが付着して
部屋が汚れたり、芳香体の焦げた臭いが発散されるとい
ったような、芳香体の燃焼に伴った問題が生じるおそれ
がない。
【0042】さらに、発熱体として、PTC特性を有す
るサーミスタ素子が用いられているから、発熱温度を制
御するためのコントローラやセンサなどが不要であり、
装置のコストが低くなる。そのうえ、発熱温度が一定で
あるから、芳香体から発散される香料の量を一定に保つ
ことができる。さらに、ヒータへの通電をオン/オフす
ることによって、香料の蒸散時間を調整できる。また、
サーミスタ素子の材料組成を調整することによって発熱
温度を調整することができるので、発熱温度を変更する
ためのコントローラやセンサなどを用いなくても、芳香
体1個当りの蒸散時間を適宜設定することができる。
【0043】また、ヒータ自身が、サーミスタ素子を合
成樹脂で絶縁被覆されて形成されたものであるから、加
熱部材が水洗いされた場合でも、ヒータが水分によって
短絡するおそれがない。ゆえに、短絡に対する装置の信
頼性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る芳香発生装置の外観
を示す斜視図である。
【図2】上記芳香発生装置の内部構成を簡略化して示す
断面図である。
【図3】ヒータを一部切り欠いて示す平面図である。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見たヒータの断面図
である。
【図5】ヒータを分解して示す斜視図である。
【図6】容器の変形例を示す斜視図である。
【図7】芳香発生装置の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 芳香発生装置 2,2A,2B 容器 3 加熱皿 3B 加熱部材 4b,64 小孔 15 ヒータ 21 PTC素子発熱体 51,52 絶縁ケース 61 開口部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】香料が含有されている芳香体を加熱するこ
    とによって、芳香体から香料を蒸散させる芳香発生装置
    であって、 芳香体を収容するための収容空間が内部に形成され、か
    つ蒸散した香料を収容空間から外部へ発散させるための
    孔または開口部が形成された容器と、 正温度特性を有するサーミスタ素子を合成樹脂で絶縁被
    覆することによって形成されたヒータを備え、ヒータか
    らの発熱を放熱して上記容器を加熱する加熱部材とを含
    み、 上記容器は、上記加熱部材に対して着脱可能に構成され
    ていることを特徴とする芳香発生装置。
JP8235475A 1996-09-05 1996-09-05 芳香発生装置 Pending JPH1075997A (ja)

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