JPH1075799A - 甜菜浸出液からの製糖方法 - Google Patents
甜菜浸出液からの製糖方法Info
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Abstract
を含有する砂糖とを製造する。 【解決手段】 甜菜浸出液から懸濁物及び多価イオンを
除去したのち濃縮してクロマト分離に供し、灰分、着色
成分、ラフィノース等の含有量が低下した糖液を取得す
る。この糖液をイオン交換樹脂を用いて脱塩・脱色して
シュクロースとラフィノースから成る精製糖液とする。
これから常法により水を蒸発させて砂糖を取得し、母液
のシュクロースとラフィノースとの比率が所定の比率と
なったら、母液をそのまま蒸発濃縮して固化させ、ラフ
ィノースを含む砂糖を取得する。
Description
質の砂糖と共にラフィノースを含む含ラフィノース糖を
製造する方法に関するものである。
て大規模に行われている。最も一般的な製法では、甜菜
を温水で浸出してシュクロースを含む浸出液を取得す
る。この浸出液には多量の懸濁物、着色成分、灰分など
が含まれているので、浸出液からこれらの不純物を除去
して精製された糖液とする。その方法はいくつか知られ
ているが、従来から広く行われてきたのは、浸出液に水
酸化カルシウムを添加し、且つ炭酸ガスを吹込んで、生
成する炭酸カルシウムと一緒に懸濁物を濾過、沈降分離
などの固液分離操作により除去する方法である。この方
法によれば懸濁物以外に着色成分の一部も除去できる
が、この処理を経た浸出液中には、依然として相当量の
着色成分や灰分が残存している。従って、この浸出液を
更に吸着剤で処理して脱色したり、イオン交換体で処理
して軟化することが必要とされている。改良された精製
法の一つでは、この処理を経た浸出液を更にイオン交換
樹脂で処理して、着色成分、アミノ酸及び灰分等を除去
している。しかしイオン交換樹脂処理により、灰分及び
着色成分、アミノ酸等を完全に除去するのは相当の費用
を要する。また、イオン交換樹脂による処理の過程では
液性が酸性となって還元糖が生成し易いので、イオン交
換樹脂による処理はできるだけ短時間で終了させるのが
好ましい。更にイオン交換樹脂による処理では、還元糖
や晶出工程において砂糖の晶出を妨害するラフィノース
は除去できない。
晶として晶出させて取得する。この晶出は3〜4回反復
され、最後の晶出工程で砂糖を分離した後の母液は、シ
ュクロース以外の成分が相当量含まれていて、これから
砂糖を晶出させるのは、経済的でないので、廃糖蜜とし
て工程から排出される。最近では、この廃糖蜜からクロ
マトグラフィーにより砂糖を回収することが行われつつ
ある。
富む画分と不純物に富む画分とに分離して砂糖を回収す
るために開発されたクロマトグラフィーの技術を、甜菜
浸出液からの不純物の除去に転用することが、WO95
/16794号で提案されている。この方法では、甜菜
浸出液について、水酸化カルシウムの添加を行わずに懸
濁物の除去及び軟化処理を行い、次いで固形分濃度が5
0〜70重量%となるように濃縮したのち、約80℃で
クロマト装置に供給し、水を溶離剤としてクロマトグラ
フィーを行い、非糖分の70〜80%とアルカリ金属の
80%以上が除去された糖液を得る。この糖液は所望に
より更にイオン交換樹脂で処理したのち常法による砂糖
の晶出に付される。この方法によれば糖蜜の副生量が著
しく減少するとされている。
の製造では、浸出液の精製工程を更に改良することが望
まれている。また、浸出液中のラフィノースは、晶出工
程において砂糖の晶出を妨害する不純物であるが、他方
においては健康食品として注目されている物質でもあ
る。ラフィノースは廃糖蜜中に濃縮されているので、廃
糖蜜からラフィノースを回収することが検討されてい
る。しかし、その需要量はあまり多くはないので、甜菜
浸出液から砂糖を製造する工程において、需要量に応じ
てラフィノースを製品化することが望まれている。本発
明はこのような要望に応えようとするものである。
工程を順次経ることにより、甜菜浸出液から高品質の砂
糖とラフィノースを含む砂糖との両者を同時に製造する
ことができる。 (1)甜菜浸出液から懸濁物及び多価陽イオンを除去し
て、実質的にこれらを含まない予備精製糖液とする予備
精製工程。 (2)予備精製糖液を濃縮したのち60℃以上の温度で
クロマト装置に供給し、水を溶離剤として、アニオン2
00〜1500mg−CaCO3 /l、カチオン500
〜2500mg−CaCO3 /lを含み、420nmの
色価が17以下であり、且つシュクロースに対するラフ
ィノースの比が低下したクロマト精製糖液を取得するク
ロマト分離工程。 (3)クロマト精製糖液を10℃以下に冷却して、少な
くとも強酸性陽イオン交換樹脂床と塩基性陰イオン交換
樹脂床とを順次通過させて脱塩された糖液とする脱塩工
程。 (4)脱塩された糖液を少なくとも50℃以上の温度で
ポーラス型の強塩基性陰イオン交換樹脂床を通過させて
着色成分の除去された精製糖液とする脱色工程。 (5)精製糖液を濃縮して砂糖結晶を晶出させて分離す
る晶出工程。 (6)晶出工程から排出された結晶分離後の母液を濃縮
固化させて、ラフィノースを含む含ラフィノース糖とす
る工程。
と、本発明は、クロマト分離による灰分、着色成分、ア
ミノ酸、ラフィノース、還元糖等の除去と、イオン交換
樹脂処理による灰分及び着色成分、アミノ酸等の除去と
を組合せて、不純物を十分に除去すると共にシュクロー
スに対するラフィノースの比を低下させ、且つこの過程
における還元糖の生成を抑制することにより、砂糖の晶
出工程に供給される糖液中の固形分が実質的にシュクロ
ースとラフィノースから成り、且つそのシュクロースに
対するラフィノースの比が所望の値になるようにするも
のである。これにより糖液の精製工程が改良されると共
に、砂糖の晶出工程において砂糖を分離後の母液中には
不純物が殆ど存在しなくなるので、母液をそのまま濃縮
固化させることにより健康食品として有用なラフィノー
スを含有する砂糖を生産することができる。かつその生
産量は、糖液中のシュクロースに対するラフィノースの
比を調節することにより、所望の量に調節できる。
浸出液を、懸濁物及び多価陽イオンを除去し、実質的に
これらを含まない糖液とする予備精製工程に供給する。
後続するクロマト分離工程では、供給される糖液中に懸
濁物が含まれていると、これが充填床の上面や床内に堆
積して操作に支障をきたす。また多価陽イオンが含まれ
ていると、充填剤に結合している一価陽イオンを置換し
て充填剤の分離性能を低下させる。従って予備精製で
は、懸濁物及び多価陽イオンを、後続するクロマト分離
工程に支障をきたさないように除去する。予備精製は精
密濾過とイオン交換体を用いた軟化との組合せなど任意
の方法で行い得るが、好ましくは、従来から行われてい
る水酸化カルシウムの添加−炭酸ガスの吹込みによる懸
濁物の除去と、塩型の弱酸性陽イオン交換樹脂を用いた
軟化との組合せが用いられる。
ちクロマト装置に供給し、水を溶離剤として糖液画分と
非糖液画分とに分離する。クロマト装置の充填剤として
は、廃糖蜜を糖液画分とその他の画分とに分離する場合
と同じく、アルカリ金属塩型の強酸性陽イオン交換樹脂
を用いるのが有利である。図1は、水酸化カルシウムの
添加−炭酸ガスの吹込みにより懸濁物を除去し、次いで
ナトリウム塩型の弱酸性陽イオン交換樹脂床を通過させ
て軟化した甜菜浸出液を濃縮したものにつき、水を溶離
剤とするカラムクロマトグラフィーを行った場合のクロ
マトグラムの1例である。カラムの充填剤には、ナトリ
ウム塩型のゲル型スチレン−ジビニルベンゼン系強酸性
陽イオン交換樹脂を用いた。クロマトグラフィーに供し
た甜菜浸出液は、Brix35、色価54.5、アニオ
ン含有量は4130mg−CaCO3 /l、カチオン含
有量は6390mg−CaCO3 /lである。図1にお
ける各ピークの示す物質と、ピーク面積から計算される
その濃度は表1の通りである。
ス、還元糖、ベタインの順でピークが出現している。着
色成分のピークは灰分とほぼ同じ位置に出現する。すな
わちカラム内において、灰分、着色成分、ラフィノース
はシュクロースより早く移動し、還元糖、ベタインはシ
ュクロースより遅く移動するので、この移動速度の差を
利用して、灰分、着色成分、ラフィノース、更には還元
糖やベタインをシュクロースから分離できる。
移動床を用いるのが好ましいが、より簡単な装置、例え
ば特公平6−69521号公報に記載されているような
系内液を循環し、且つ原料液と溶離剤とを交互に供給す
る半連続方式のクロマト装置を用いることもできる。充
填床に原料液と溶離剤とを交互に供給するが系内液を循
環しない回分方式は、工業的には有利ではない。図2
は、図1の糖液を、実験用の疑似移動床型のクロマト分
離装置(充填剤:ナトリウム型のゲル型スチレン−ジビ
ニルベンゼン系強酸性陽イオン交換樹脂、溶離剤:水)
を用いて、シュクロース画分と不純物画分とに分画した
場合における、シュクロース画分のクロマトグラムの1
例である。シュクロースの回収率は99%である。図2
における各ピークの面積から計算される各成分の濃度は
表2の通りである。
8.8、アニオン含有量は430mg−CaCO3 /
l、カオチン含有量は1280mg−CaCO3 /lで
ある。この糖液の精製度は、クロマト分離における溶離
水の比率を上げるか又はシュクロースの回収率を下げる
ことにより、容易にさらに向上させることができる。
置の効率及び全蒸発水量を少くする点からして、Bri
xで60〜70が好ましい。温度は、糖液の粘度を低下
させて床内における偏流等を避けるためにも、60℃以
上、好ましくは70℃以上とすべきである。また、クロ
マト装置に供給する糖液に対する溶離剤である水の比率
は、通常2.5〜5好ましくは2.7〜4.0(容積
比)である。この比率が大きいほど、一般にクロマト装
置から得られる糖液の濃度は低下するが、糖液の色価は
小さくなり且つ灰分の含有量は低下する。すなわちクロ
マト装置に供給される糖液の濃度が一定であれば、クロ
マト装置から得られる糖液をより精製されたものとする
ほど、その濃度は低下することになる。
離と後続するイオン交換樹脂処理という、精製原理の異
なる2つの手段の組合せで達成されるので、不純物の除
去が全体として最も有利に行われるように、それぞれの
操作条件を設定することが重要である。クロマト分離に
おいては、前述の如く、供給する糖液に対する溶離水の
比率を大きくするほど不純物の除去は良好に行われる
が、そのためにはクロマト装置に対する糖液の供給速度
を小さくせざるを得ず、生産性が大きく低下する。また
前述の如く、得られる糖液の濃度が低下し、蒸発水量が
増加するという問題もある。
精製度を或る値以上に向上させることは、それにより達
成される精製度の向上による利益よりも、生産性の低下
や糖液濃度の低下による不利益が加速度的に大きくなる
という特徴がある。これに対し、イオン交換樹脂処理に
よる不純物の除去では、不純物の除去量と除去に要する
費用とはほぼ比例する。また、クロマト装置から得られ
た糖液は、濃縮・希釈することなく、そのままの濃度で
冷却して次のイオン交換樹脂処理に供するのが好まし
い。これらの点を総合すると、クロマト分離において
は、アニオン200〜1500mg−CaCO3 /l、
カチオン500〜2500mg−CaCO3/lを含
み、着色成分の指標である420nmの色価が17以下
である糖液をクロマト精製糖液として取得するのが有利
である。特に好ましいのは、アニオン200〜800m
g−CaCO3 /l、カチオン500〜1500mg−
CaCO 3 /lを含み、420nmの色価が8以下のク
ロマト精製糖液を取得することである。取得する糖液の
濃度はBrixで25〜38、特に30〜36が好まし
い。なお、糖液のアニオン含有量は、糖液をOH型の強
塩基性陰イオン交換樹脂のカラムに通液し、流出液のO
H- 濃度を測定してCaCO3 の濃度に換算することに
より算出される。同様にカチオン含有量は、糖液をH型
の強酸性陽イオン交換樹脂のカラムに通液し、流出液の
H+ 濃度を測定してCaCO3 の濃度に換算することに
より算出される。糖液の色価は下記式により算出され
る。
量 a:糖液の濃度(Brix) b:糖液の比重 c:測定セルの光路長(cm)
において砂糖の晶出を妨害するので、その一部を非糖液
画分として除去し、予備精製糖液に比してクロマト精製
糖液におけるシュクロースに対するラフィノースの比率
を低下させ、砂糖の晶出に際しての妨害を少なくする。
クロマト精製糖液中にラフィノースをいくら残存させる
かは、ラフィノースを含有する砂糖の生産計画により決
定される事項であるが、クロマト精製糖液中のラフィノ
ースの残存量が多くなるようにクロマトグラフィーを行
うと、クロマト精製糖液中の他の不純物の残存量も増加
するので、通常はシュクロースに対するラフィノースの
比率が15%以上低下するようにする。好ましくはシュ
クロースに対するラフィノースの比率を25%以上低下
させる。
好ましくは4〜8℃に冷却して脱塩工程に供給し、少な
くとも強酸性陽イオン交換樹脂床と塩基性陰イオン交換
樹脂床とを順次通過させる。イオン交換樹脂床内の流速
(S.V)は通常4〜8である。好ましくは、いずれの
イオン交換樹脂もポーラス型のものを用い、脱塩と同時
に着色成分の除去も促進されるようにする。通常は先ず
ダイヤイオン(登録商標)PK220のような強酸性陽
イオン交換樹脂床を通過させてアルカリ金属イオンを主
とする陽イオンを完全に除去し、次いで強酸性陽イオン
交換樹脂床から流出する糖液をダイヤイオン(登録商
標)WA30のような弱塩基性陰イオン交換樹脂床を通
過させることにより陰イオンを除去する。このようにす
ることにより、再生の容易な弱塩基性陰イオン交換樹脂
を用いて陰イオンを効率よく除去できる。なお、糖液は
前述の如く10℃以下、好ましくは4〜8℃という低温
で強酸性陽イオン交換樹脂床に導入されるので、陽イオ
ンの除去により液性が酸性となっても、還元糖は殆ど生
成しない。脱塩工程を経た糖液には通常は着色成分が残
存しているので、ポーラス型の強塩基性陰イオン交換樹
脂で更に処理して着色成分を除去する。この脱色工程
は、着色成分が吸着され易いように、糖液を50℃以上
に加温してポーラス型の強塩基性陰イオン交換樹脂床を
通過させる。床内の流速(S.V)は、吸着が良好に行
われるように2〜6が好ましい。なお、脱塩工程から流
出する糖液のPHは弱アルカリ性ないし中性なので、脱
色を加温下に行っても還元糖が生成する恐れはない。脱
色工程を経た精製糖液は、常法により蒸発濃縮して砂糖
結晶を晶出させ、遠心分離機等を用いて結晶と母液とを
分離する。なお、脱色工程から得られた精製糖液が弱ア
ルカリ性の場合には、これをそのまま加熱して蒸発濃縮
すると糖液が着色し易いので、予め弱酸性陽イオン交換
樹脂床を通過させて液のPHを中性にしてから蒸発濃縮
するのが好ましい。また糖液のPHを中性にして蒸発濃
縮しても若干着色することがある。従って、糖液は予め
Brix60以上に濃縮し、ポーラス型の強塩基性陰イ
オン交換樹脂床を通過させて着色成分を除去したのち、
晶出工程に供給するのが好ましい。砂糖の晶出操作は、
母液中のシュクロースに対するラフィノースの比が所望
の値に達するまで、通常3〜4回反復する。次いで母液
は蒸発濃縮してそのまま固化させ、ラフィノースを含む
含ラフィノース糖とする。含ラフィノース糖のラフィノ
ース含有量は通常4〜6(重量)%である。本発明によ
ればクロマト分離とイオン交換樹脂処理との組合せによ
り、甜菜浸出液中の着色成分、灰分その他の不純物を十
分に除去して、事実上シュクロースとラフィノースのみ
から成る糖液を晶出工程に供することができるので、砂
糖結晶を分離後の母液をそのまま濃縮固化させて得られ
る含ラフィノース糖には、不純物は殆ど含まれていな
い。このように本発明によれば、従来は廃糖蜜として処
理されていたシュクロース及び一部のラフィノースを、
価値ある含ラフィノース糖として回収できる。
ス吹込みによる懸濁物の除去と、イオン交換樹脂による
軟化処理とを施して予備精製した糖液の分析用カラムを
用いて得たクロマトグラムの1例である。カラム充填剤
にはナトリウム塩型のゲル型スチレン−ジビニルベンゼ
ン系強酸性陽イオン交換樹脂を用い、溶離液としては水
を用いた。
ム塩型のゲル型スチレン−ジビニルベンゼン系強酸性陽
イオン交換樹脂を充填剤とする実験用の疑似移動床型の
クロマトグラフにより得たシュクロースを主体とする画
分につき、図1の場合と全く同様にして得たクロマトグ
ラムの1例である。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記の工程を順次経ることを特徴とする
甜菜浸出液からの製糖方法。 (1)甜菜浸出液から懸濁物及び多価陽イオンを除去し
て、実質的にこれらを含まない予備精製糖液とする予備
精製工程。 (2)予備精製糖液を濃縮したのち60℃以上の温度で
クロマト装置に供給し、水を溶離剤として、アニオン2
00〜1500mg−CaCO3 /l、カチオン500
〜2500mg−CaCO3 /lを含み、420nmの
色価が17以下であり、且つシュクロースに対するラフ
ィノースの比が低下したクロマト精製糖液を取得するク
ロマト分離工程。 (3)クロマト精製糖液を10℃以下に冷却して、少な
くとも強酸性陽イオン交換樹脂床と塩基性陰イオン交換
樹脂床とを順次通過させて、脱塩された糖液とする脱塩
工程。 (4)脱塩された糖液を、少なくとも50℃の温度でポ
ーラス型の強塩基性陰イオン交換樹脂床を通過させて、
着色成分の除去された精製糖液とする脱色工程。 (5)精製糖液を濃縮して砂糖結晶を晶出させて分離す
る晶出工程。 (6)晶出工程から排出された結晶分離後の母液を濃縮
固化させて、ラフィノースを含む含ラフィノース糖とす
る工程。 - 【請求項2】 予備精製工程が、甜菜浸出液に水酸化カ
ルシウムを添加し炭酸ガスを吹込んで、生成した炭酸カ
ルシウムと一緒に懸濁物を除去する工程と、この工程を
経た浸出液をイオン交換樹脂と接触させて軟化する工程
とを含んでいることを特徴とする請求項1記載の製糖方
法。 - 【請求項3】 クロマト装置に供給する糖液の濃度がB
rixで60〜70であることを特徴とする請求項1又
は2記載の製糖方法。 - 【請求項4】 クロマト精製糖液がアニオン200〜8
00mg−CaCO 3 /l、カチオン500〜1500
mg−CaCO3 /lを含み、420nmの色価が8以
下であり、且つシュクロースに対するラフィノースの比
が少なくとも25%低下したものであることを特徴とす
る請求項1ないし3のいずれかに記載の製糖方法。 - 【請求項5】 クロマト精製糖液を希釈又は濃縮するこ
となく脱塩工程に供給することを特徴とする請求項1な
いし4のいずれかに記載の製糖方法。 - 【請求項6】 脱塩工程が、クロマト精製糖液を、少な
くともポーラス型の強酸性陽イオン交換樹脂床とポーラ
ス型の塩基性陰イオン交換樹脂床とを順次通過させるも
のであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
に記載の製糖方法。 - 【請求項7】 脱塩工程において、強酸性陽イオン交換
樹脂床を通過したクロマト精製糖液を、次いで弱塩基性
陰イオン交換樹脂床を通過させることを特徴とする請求
項1ないし6のいずれかに記載の製糖方法。 - 【請求項8】 精製糖液を少なくともBrix60に濃
縮してポーラス型強塩基性陰イオン交換樹脂床を通過さ
せたのち晶出工程に供給することを特徴とする請求項1
ないし7のいずれかに記載の製糖方法。 - 【請求項9】 クロマト分離工程から取得されるクロマ
ト精製糖液の濃度がBrixで25〜38であることを
特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の製糖方
法。
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JP23424496A JP3567638B2 (ja) | 1996-09-04 | 1996-09-04 | 甜菜浸出液からの製糖方法 |
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JPH1075799A true JPH1075799A (ja) | 1998-03-24 |
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