JPH107398A

JPH107398A - 高所作業車の作業台における安全装置

Info

Publication number: JPH107398A
Application number: JP15932196A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Uchiyama; 秀明内山; Izumi Nonomiya; 泉野々宮; Koichi Igarashi; 公一五十嵐
Original assignee: AKUTEIO KK; Taisei Corp
Current assignee: AKUTEIO KK; Taisei Corp
Priority date: 1996-06-20
Filing date: 1996-06-20
Publication date: 1998-01-13

Abstract

(57)【要約】【課題】高所作業の支障にならない高所作業車の
作業台上部における安全装置（ヘッドガード装置）を提
供する。【解決手段】高所作業車の作業台の上方外側面に、物
体への接触を全方向で検出する検出手段を設け、この検
出手段の作動に基づき、前記作業台を停止させる構成と
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、高所作業車の安
全対策設備に関し、特に作業台上部における安全装置
（ヘッドガード装置）に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に高所作業車は、自走式の台車上に
備えた垂直昇降式あるいは伸縮ブーム式からなる支持機
構に作業台を設け、この作業台に作業者を乗せて適所に
移動することにより、高所における建設工事や電気通信
工事等の各種作業を可能としている。また、最近では、
各種イベントのＴＶ放送における高所足場としても多用
されており、使用範囲は広がる一方である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記高
所作業車の作業台は、一般に作業台の囲いの高さが１ｍ
程度であり、作業者の上半身が無防備の状態であるた
め、高所作業において前後進いずれかの小移動を行った
場合、誤って建造物等の鉄骨梁に作業者が挟まれる危険
性がある。そのため、従来の安全対策としては、作業台
の手摺の上部全体をパイプで囲いヘッドガードとしてい
たが、次のような欠点があった。

【０００４】，前記のパイプで囲うヘッドガードで
は、鉄骨建方時等に邪魔となり、取り外して使用するこ
とが多いため、緊急時の事故防止の役に立たない。，前記ヘッドガードを使用した場合、パイプの強度を
低減すると、作業台が鉄骨梁等に衝突した際に破壊して
危険である。，前記ヘッドガードを使用した場合、パイプの強度を
高めると、作業台が鉄骨梁等に衝突した際、鉄骨梁等を
損傷させ、作業車本体が破損および不安定になる。

【０００５】そこで、前記した問題点を解決するため、
高所作業の支障にならない高所作業車の作業台上部にお
ける安全装置（ヘッドガード装置）を提供することを目
的とし、開発したものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、高所作業車の作業台上部における安
全装置（ヘッドガード装置）を次のように構成した。ま
ず、高所作業車の作業台の上方外側面に、物体への接触
を全方向で検出する検出手段を設けた。そして、この検
出手段の作動に基づいて前記作業台を停止させる構成と
した。

【０００７】また、前記検出手段は、バーフレームに配
設されたリミットスイッチから構成した。

【０００８】また、前記作業台には、前記検出手段の作
動を解除する復帰手段を設けた。

【０００９】そして、前記復帰手段は、脱出用スイッチ
により構成したものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に添付図面に基づき、この発明
による具体例を説明する。まず、図１、図６に示すよう
に、この場合のクローラ式の高所作業車５０は、車体上
に図示しないギア減速機を用いた油圧式の旋回モータ５
１を有する旋回台５２が旋回制御可能に設けられ、この
旋回台５２の上部には、ブーム５３の端部が起伏自在に
取り付けられている。そして、このブーム５３は旋回台
５２との間に設けた起伏シリンダ５４により起伏角度が
制御される構成となっている。また、ブーム５３の長さ
は、ブーム５３の内部にある伸縮シリンダ５５により多
段的に伸縮制御可能に設けられ、ブーム５３の先端には
支持部材５６を介して安全装置（ヘッドガード装置）１
０を取り付けた作業台５７が装着されている。さらに、
伸縮シリンダ５５と連係作動する上部バランスシリンダ
５８と下部バランスシリンダ５９が支持部材５６とブー
ム５３の先端との間に設けられ、ブーム５３の伸縮や起
伏に対して作業台５７を水平状態に保持するように構成
されている。

【００１１】また、旋回モータ５１、起伏シリンダ５
４、伸縮シリンダ５５、走行（左）モータ６０、走行
（右）モータ６１は、作業台５７より電磁弁５１ａ、５
４ａ、５５ａ、６０ａ、６１ａの各々に通電することに
よって切換制御され作動し、エンジン６２およびモータ
６３を駆動源とする油圧ポンプ６４および非常用ポンプ
６５より圧油は前記した各電磁弁を経て各油圧モータと
各操作シリンダに供給される。そして、起伏シリンダ５
４と伸縮シリンダ５５へ至る配管中には、ホールディン
グバルブ６６およびダブルホールディングバルブ６７を
配置し、電磁弁５４ａ、５５ａが中立位置に復帰した場
合に高圧側の配管よりの圧油の流出を阻止するようにし
ている。

【００１２】次に、図２〜図４により、この発明の安全
装置（ヘッドガード装置）について説明する。図示のよ
うに、作業台５７の後方側上部の手摺パイプ６８の２ヶ
所に、取り付け金具１０ａに固定した全方向で作動する
レバー式のリミットスイッチ１０ｂをＵボルト１０ｃと
ナット１０ｄにより取り付けるとともに、リミットスイ
ッチ１０ｂの作動レバー１０ｅには、上部に硬質アルミ
パイプ１０ｆを挿入し固定できるアダプター１０ｇを取
り付けたスプリング１０ｈを装着した。そして、硬質ア
ルミパイプ１０ｆ同士の接続は、ゴムホース１０ｉに差
し込むことにより行った。こうして門型の安全装置（ヘ
ッドガード装置）１０を構成したものである。なお、リ
ミットスイッチ１０ｂへの配線は、手摺パイプ６８の内
側を通して固定し、配線接続はコネクターを用いた。

【００１３】次に、図１、図５、図６により、この発明
の安全装置（ヘッドガード装置）の作動形態を説明す
る。まず、作業台５７に取り付けた安全装置（ヘッドガ
ード装置）１０が高所物体Ｚに接触すると、リミットス
イッチ１０ｂが作動してノーマルクローズ状態からノー
マルオープン状態に切換わり、作業台５７に設けた上部
操作ボックスＵ内の非常停止スイッチ６９がＯＮとな
り、それに伴って下部操作ボックスＤ内の停止スイッチ
７０がＯＮとなる。そのため、それに接続されているリ
レー基板７１とバルブコントロールユニット７２の通電
が断たれるとともに、高所作業車５０のエンジン６２も
停止する。この場合、油圧ポンプ６４と非常用ポンプ６
５よりの圧油は、オイルリザーバ７３に帰還し、旋回モ
ータ５１、起伏シリンダ５４、伸縮シリンダ５５、走行
（左）モータ６０、走行（右）モータ６１は、その停止
位置に保持されることになり作業台５７は停止する。つ
まり、高所作業車５０の非常停止回路にリミットスイッ
チ１０ｂを接続し、リミットスイッチ１０ｂの作動によ
って非常停止回路を作動させる構成としたわけである。

【００１４】また、前記リミットスイッチ１０ｂによる
非常停止を解除する場合は、押しボタンスイッチ（脱出
用）１０ｊを押し（ノーマルクローズ状態になる）なが
ら、始動スイッチ７５によりエンジン６２をスタート
し、図示しない上部操作ボックスＵの旋回・起伏・伸縮
・走行（左）・走行（右）の各操作スイッチにより前記
各電磁弁（５１ａ、５４ａ、５５ａ、６０ａ、６１ａ）
を中立位置に戻し、前記スイッチのいずれかを操作して
脱出する。この場合は、脱出完了まで前記押しボタンス
イッチ（脱出用）１０ｊを押し続ける。こうして、油圧
ポンプ６４の圧油が前記各電磁弁（５１ａ、５４ａ、５
５ａ、６０ａ、６１ａ）を介し前記各シリンダおよびモ
ータに供給可能となり、再び作業可能状態となるわけで
ある。なお、図５に示すＢＺは、高所作業車５０の傾斜
センサー７７が作動した時に鳴動するブザー７６であ
る。また７８は、操作スイッチ部であり、７９はリレー
基板、８０は各ソレノイドバルブ部、８１はエンジン
部、８２はヒューズ（２０Ａ）、８３はヒューズ（５
Ａ）、８４は上部キャンセルスイッチ、８５はフート
（ペダル）スイッチ、８６はセイフティースイッチ、Ｅ
はアース、Ｂ，Ｂ２はバッテリー、Ｇはグランドを示
し、また、図６に示す８７はプライオリティバルブ、８
８はインラインフィルタ、８９は首振モータ、９０は首
振用ソレノイドバルブ、９１はサクションフィルタ、９
２はリリーフバルブ、９３はＰＣバルブ、ＪとＫはメイ
ンコントロールバルブ、９４はコンビネーションバル
ブ、９５はダブルパイロットチェックバルブ、９６はオ
イルクーラ、５３はブームである。

【００１５】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成し
たので、次のような効果を奏する。（１）この発明における安全装置は、作業台上方のいか
なる方向から物体が接触しても作動し、作業台を停止さ
せる。したがって、誤って建造物等の鉄骨梁に作業者が
挟まれるといった人身災害（ヒューマンエラーによる災
害）を未然に防止することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による安全装置を取り付けた高所作業
車の全体斜視図である。

【図２】図１に示す安全装置を取り付けた作業台の後方
からの斜視図である。

【図３】図２に示すＡ方向からの安全装置の全体外観図
である。

【図４】図２に示す安全装置の作業台への取り付けを示
す詳細図である。

【図５】図１に示す高所作業車の概略電気系統図であ
る。

【図６】図１に示す高所作業車の概略油圧系統図であ
る。

【符号の説明】

１０・・・安全装置（ヘッドガード装置）１０ａ・・取り付け金具１０ｂ・・リミットスイッチ１０ｃ・・Ｕボルト１０ｄ・・ナット１０ｅ・・作動レバー１０ｆ・・硬質アルミパイプ１０ｇ・・アダプター１０ｈ・・スプリング１０ｉ・・ゴムホース１０ｊ・・押しボタンスイッチ（脱出用）５０・・・高所作業車５１・・・旋回モータ５１ａ・・電磁弁（旋回モータ用）５２・・・旋回台５３・・・ブーム５４・・・起伏シリンダ５４ａ・・電磁弁（起伏シリンダ用）５５・・・伸縮シリンダ５５ａ・・電磁弁（伸縮シリンダ用）５６・・・支持部材５７・・・作業台５８・・・上部バランスシリンダ５９・・・下部バランスシリンダ６０・・・走行（左）モータ６０ａ・・電磁弁（左走行モータ用）６１・・・走行（右）モータ６１ａ・・電磁弁（右走行モータ用）６２・・・エンジン６３・・・モータ６４・・・油圧ポンプ６５・・・非常用ポンプ６６・・・ホールディングバルブ６７・・・ダブルホールディングバルブ６８・・・手摺パイプ６９・・・非常停止スイッチ７０・・・停止スイッチ７１・・・リレー基板７２・・・バルブコントロールユニット７３・・・オイルリザーバ７４・・・キースイッチ７５・・・始動スイッチ７６・・・ブザー７７・・・傾斜センサー７８・・・操作スイッチ部７９・・・リレー基板８０・・・各ソレノイドバルブ部８１・・・エンジン部８２・・・ヒューズ８３・・・ヒューズ８４・・・上部キャンセルスイッチ８５・・・フート（ペダル）スイッチ８６・・・セイフティースイッチ８７・・・プライオリティバルブ８８・・・インラインフィルタ８９・・・首振モータ９０・・・首振用ソレノイドバルブ９１・・・サクションフィルタ９２・・・リリーフバルブ９３・・・ＰＣバルブ９４・・・コンビネーションバルブ９５・・・ダブルパイロットチェックバルブ９６・・・オイルクーラＢ・・・・バッテリーＢ１・・・バッテリーＢ２・・・バッテリーＤ・・・・下部操作ボックスＥ・・・・アースＧ・・・・グランドＧ１・・・グローＧ２・・・グローＪ・・・・メインコントロールバルブＫ・・・・メインコントロールバルブＭ・・・・エンジン，モータＳ・・・・スタートＵ・・・上部操作ボックスＺ・・・高所物体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者五十嵐公一新潟県豊栄市高森新田字三反割56 株式会社アクティオ新潟工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】作業台と、この作業台を移動自在に支持
する支持機構と、この支持機構を配設した自走式の台車
とからなる高所作業車において、前記作業台の上方外側面に、物体への接触を全方向で検
出する検出手段を設け、前記検出手段の作動に基づき、
前記作業台を停止させる構成としたことを特徴とする高
所作業車の作業台における安全装置。
【請求項２】前記検出手段は、バーフレームに配設さ
れたリミットスイッチからなることを特徴とする請求項
１記載の高所作業車の作業台における安全装置。
【請求項３】前記作業台には、前記検出手段の作動を
解除する復帰手段を設けたことを特徴とする請求項１記
載の高所作業車の作業台における安全装置。
【請求項４】前記復帰手段は、脱出用スイッチからな
ることを特徴とする請求項３記載の高所作業車の作業台
における安全装置。