JPH1073754A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH1073754A
JPH1073754A JP23862796A JP23862796A JPH1073754A JP H1073754 A JPH1073754 A JP H1073754A JP 23862796 A JP23862796 A JP 23862796A JP 23862796 A JP23862796 A JP 23862796A JP H1073754 A JPH1073754 A JP H1073754A
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camera
photography
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常撮影用にオートフォーカスシステムおよ
び固定焦点システムのいずれを用いていても、マクロ撮
影時において、撮影者の意図する通りに、合焦操作を迅
速に且つ確実に行い得ると共に、次回の撮影の失敗を回
避する。 【解決手段】 ダイヤルリング7が手動で回動される
と、突起部7dが光学センサー9の光路から退避するか
ら、検出信号がマクロ撮影モードを示す信号に切り替わ
る。この光学センサー9の検出信号により、カメラの制
御部がマクロ撮影モードであることを認識する。固体撮
像素子10によって測光された測光値に基づき、適正な
電子シャッタ秒時が選択され、記憶部により画像が記憶
される。通常撮影モードに移る場合には、ダイヤルリン
グ7を初期位置に戻すことにより、光学センサー9によ
る検出信号がリセットされ、ストロボの発光禁止の解除
などの処置が取られ、通常撮影モードでの撮影が可能な
状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接撮影時に手動
操作により合焦して撮影を行うカメラに係り、特に、光
学系により形成される被写体像を撮像素子で画像データ
に変換して記憶媒体に電子的に記録する電子カメラに好
適なカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学系を介して形成される光学像からな
る被写体像を、撮像素子、例えば固体撮像素子で電子的
な画像データに変換し、該画像データを、IC(集積回
路)メモリカード、磁気ディスクまたは磁気テープ等の
記憶媒体に電子的に記録する電子カメラが急速に普及し
つつある。このような電子カメラにおいて、標準撮影時
における自動合焦機能、すなわちオートフォーカス(あ
るいはオートフォーカシング)機能、を持たせたカメラ
は多い。電子カメラにおいては、銀塩フィルムを用いた
在来のカメラ、すなわち銀塩カメラ、に比して焦点距離
の短いレンズを用いることが多く、より短い近接撮影距
離での撮影が可能である。
【0003】ところで、近接撮影距離においては、被写
界深度も浅くなるばかりか、被写体光量も低下しがちで
あり、被写体距離の測定、すなわち測距にも種々の困難
が生じる。このため、近接撮影距離においては、通常の
自動合焦によるオートフォーカス機能では、充分に対応
することが困難である。そこで、この種の電子カメラに
おいては、近接撮影距離の撮影、いわゆるマクロ撮影に
際しては、オートフォーカス機能を使用せず、手動操作
により被写体に合焦させるマニュアルフォーカスとして
いるものが多い。
【0004】オートフォーカス機構においては、測距情
報に基づいてレンズ系の一部、レンズ系全体、または固
体撮像素子を、モータ等のアクチュエータにより合焦位
置まで移動させるのが一般的である。そこで、少なくと
も標準撮影用にオートフォーカス機構を採用している場
合は、マクロ撮影時には、マニュアルフォーカスとはい
っても、前述のようなモータ等を、スイッチボタン等の
手動操作によって適宜駆動制御して、フォーカシングを
行っているものがほとんどである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電子
カメラにおいては、マクロ撮影時に、マニュアルフォー
カスとはいっても、レンズ系の一部、レンズ系全体、ま
たは固体撮像素子を移動させるモータ等を、スイッチボ
タン等の手動操作によって適宜駆動制御して、フォーカ
シングを行っているものが多かった。ところが、フォー
カシングに要する時間の制約および手動操作部と操作量
検出部とのギヤ減速比の制限等から、1パルスまたは1
分解能に対応するレンズ移動量は、さほど小さくとるこ
とができない。また、スイッチボタン等のストロークに
よる応答遅れがあるために、慎重に手動操作しても、合
焦ポイントをオーバしてしまったり、合焦ポイントの手
前で止まってしまったりすることが生じ易い。
【0006】このため、正確に焦点を合わせることが困
難であり、フォーカシングに長時間を要するために、シ
ャッターチャンスを逸することもあった。ちなみに、特
開平4−281416号公報には、上述のように、マク
ロ撮影時にフォーカシング用のモータを、手動操作によ
る操作部の操作量に応じて駆動制御して、フォーカシン
グを行うことが示されている。このように、手動操作に
対応してモータを制御してレンズを駆動する場合、手動
操作により正確に合焦位置でモータを停止させ、レンズ
を停止させることが困難であることから、この特開平4
−281416号公報のカメラでは、オートフォーカス
用の合焦検出機能を利用して、手動操作時には、合焦検
出時に強制的にモータを停止させて合焦状態を維持する
ようにしている。
【0007】しかしながら、特開平4−281416号
公報に示された方式でも、撮影者の意図する合焦ポイン
トに正確に反応させることは困難であった。また、上述
したモータ等を介してのマニュアルフォーカスでは、フ
ォーカス中には、常時モータ等への給電を行っていなけ
ればならないので、電力の消費があり、合焦動作に時間
を掛ければ掛けるほど、電子カメラとしての電池寿命を
縮めてしまうという重大な欠陥があった。
【0008】また、固定焦点タイプのレンズを用いた電
子カメラにおいては、マクロ撮影時には、操作部のマク
ロ領域の代表的なポイントに対応する個所にクリック等
を設け、光学系の一部、光学系全体または固体撮像素子
を、当該個所に移動させ停止させて対応させるようにし
ていた。しかし、このようにした場合、マクロ撮影時の
被写界深度の深さの減少等に起因して、マクロ領域を充
分カバーすることができず、結果として最近接撮影距離
が長くなるなどの欠点があった。
【0009】そこで、本発明は、上述した事情に鑑みて
なされたもので、通常撮影用にオートフォーカスシステ
ムおよび固定焦点システムのいずれを用いていても、マ
クロ撮影時においては、撮影者の意図する通りに、合焦
操作を迅速に且つ確実に行うことができ、しかも無駄な
電力の消費もなく、最近接撮影距離を短くすることも可
能なカメラを提供することを目的としている。また、マ
クロ撮影時には、例えばストロボの発光を禁止するなど
の処置をとることが必要であるので、カメラ側にマクロ
撮影であることおよび通常撮影に戻ったことを正確に認
識させる必要がある。
【0010】そこで、本発明の他の目的は、マクロ撮影
と通常撮影との切換えを、簡単な構成で確実にカメラ側
に認識させることにある。さらに、本発明のその他の目
的は、新たな部材等を設けることなく、切換えに応じた
信号の入力のためのスイッチおよびセンサー等を、操作
部の動作に応じて確実に作動させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明に係るカメラは、上述した目的を達成するために、標
準撮影領域および近接撮影領域を含む撮影距離範囲で被
写体像をとらえ得る光学系と、この光学系により導かれ
る被写体像を記録する記録媒体と、露光動作および撮影
動作を制御する制御手段と、近接撮影領域の撮影に際
し、前記光学系の一部、前記光学系の全部および前記記
録媒体の少なくともいずれかを、撮影者の直接手動操作
によって前記光学系の光軸上で移動させる距離調整手段
と、を具備することを特徴としている。
【0012】請求項2に記載した本発明に係るカメラ
は、上述した目的を達成するために、標準撮影領域およ
び近接撮影領域を含む撮影距離範囲で被写体像をとらえ
得る光学系と、この光学系により導かれる被写体像を電
子的な画像データとして検出する撮像素子と、この撮像
素子により得られる前記画像データを記憶する記憶手段
と、前記撮像素子および前記記憶手段の制御を含む露光
動作および撮影動作を制御する制御手段と、前記記憶手
段に記憶した内容を出力する出力手段と、この出力手段
により出力された画像データを出力表示する表示手段
と、近接撮影領域の撮影に際し、前記光学系の一部、前
記光学系の全部および前記撮像素子の少なくともいずれ
かを、撮影者の直接手動操作によって前記光学系の光軸
上で移動させる距離調整手段と、を具備することを特徴
としている。
【0013】前記距離調整手段は、近接撮影時に手動操
作により作動する作動部の初期状態からの変位を検出し
て、近接撮影であることを前記制御手段に認識させる変
位検出手段を含んでいてもよい。手動操作後に前記距離
調整手段の前記作動部を初期状態に戻したことを検出し
て、前記制御手段における前記変位検出手段による近接
撮影の認識をリセットさせるリセット手段をさらに含ん
でいてもよい。電源のオンおよびオフの少なくとも一方
を検出して、前記制御手段における前記変位検出手段に
よる近接撮影の認識をリセットさせるリセット手段をさ
らに含んでいてもよい。
【0014】前記光学系の前面側において開閉し、閉じ
たときに該光学系を保護するバリアと、前記バリアの開
閉に連動し、該バリアを閉じたときに、前記制御手段に
おける前記変位検出手段による近接撮影の認識をリセッ
トさせ、場前記バリアを開いたときに前記変位検出手段
による近接撮影の認識を有効とするリセット手段とをさ
らに含んでいてもよい。撮影動作完了毎に、前記制御手
段における前記変位検出手段による近接撮影の認識をリ
セットさせ、次回撮影時には前記変位検出手段による近
接撮影の認識を有効とするリセット手段をさらに含んで
いてもよい。
【0015】前記距離調整手段は、操作部を押圧しなが
ら移動させたときに、前記作動部の初期状態からの変位
に基づき近接撮影であることを前記制御手段に認識さ
せ、前記操作部の押圧を解除したときに、前記制御手段
における前記変位検出手段による近接撮影の認識をリセ
ットさせる操作部をさらに含んでいてもよい。前記距離
調整手段は、近接撮影時の手動操作による前記作動部の
初期状態からの変位の検出のため、前記作動部の作動開
始初期に実際の距離調整を行わない遊び区間を設定して
いてもよい。
【0016】
【作用】すなわち、本発明の請求項1によるカメラは、
標準撮影領域および近接撮影領域を含む撮影距離範囲で
被写体像をとらえ得る光学系により導かれる被写体像
を、制御手段により制御される露光動作および撮影動作
によって記録媒体に記録するとともに、近接撮影領域の
撮影に際し、前記光学系の一部、前記光学系の全部およ
び前記記録媒体の少なくともいずれかを、撮影者により
直接手動操作される距離調整手段によって前記光学系を
光軸上で移動させる。
【0017】本発明の請求項2によるカメラは、標準撮
影領域および近接撮影領域を含む撮影距離範囲で被写体
像をとらえ得る光学系により導かれる被写体像を、撮像
素子により電子的な画像データに変換して前記画像デー
タを記憶手段に記憶させ、前記撮像素子および前記記憶
手段の制御を含む露光動作および撮影動作の制御を制御
手段により行うとともに、記憶手段に記憶した内容を出
力手段により出力し、これを表示手段により画像表示さ
せる。近接撮影領域の撮影に際しては、前記光学系の一
部、前記光学系の全部および前記撮像素子の少なくとも
いずれかを、撮影者により直接手動操作される距離調整
手段によって前記光学系の光軸上で移動させる。
【0018】このような構成により、近距離撮影領域の
マクロ撮影においては、前記距離調整手段により撮影者
が直接手動操作を行うことにより、モータ等を介するこ
となく、前記光学系の一部、前記光学系の全部および前
記記録媒体の少なくともいずれかが移動される。したが
って、マクロ撮影時において、撮影者の意図する通り
に、合焦操作を迅速に且つ確実に行うことができ、しか
も無駄な電力の消費もなく、最近接撮影距離を短くする
ことも可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図示の発明の実施の形態に
基づき、本発明のカメラを詳細に説明する。図1〜図3
は、本発明に係るカメラの第1の実施の形態の要部の機
械的な構成を示している。図1は、カメラのほぼ全体の
様子を、図2および図3は、部分的な詳細を、それぞれ
示しており、図1は側面断面図、図2は部分正面図、そ
して図3は部分上面図である。
【0020】図1〜図3に示すカメラは、電子カメラで
あり、後カバー1、前カバー2、レンズ鏡胴ブロック
3、引っ張りばね4、カムフォロアピン5、カムリング
6、ダイヤルリング7、止め輪8、光学センサー9、固
体撮像素子10、光学ローパスフィルター11、フレキ
シブル回路基板12および液晶モニター13を具備して
いる。
【0021】図1は、カメラのほぼ全体の様子を示す側
面断面図である。図2は、レンズ鏡胴ブロック3、カム
リング6およびダイヤルリング7の相互の関係を示す部
分正面図である。そして、図3は、ダイヤルリング7と
光学センサー9との相互関係を示す部分上面図である。
後カバー1は、カメラの背面側を覆うシェル状の部材で
あり、レンズ鏡胴ブロック3をガイドする2本のポール
1aおよび1bを、光軸Aに平行に且つ被写体側に向け
て植設している。
【0022】前カバー2は、カメラの前面を覆うシェル
状の部材であり、後カバー1のポール1aおよび1bの
先端を受ける2個の台座2aおよび2bを有している。
台座2aおよび2bには、ポール1aおよび1bに嵌合
する凹部すなわち貫通していない穴部が形成されてい
る。この前カバー2は、図示していないねじ締結部によ
り後カバー1に締結されて、組み付け固定されている。
【0023】レンズ鏡胴ブロック3は、撮影光学系であ
る撮影レンズ系を保持収容する鏡胴であり、図1におけ
る上方および下方に、それぞれつば部3aおよび3bが
張り出して設けられ、さらにこれらつば部3aおよび3
bには、図2に示すようにそれぞれ貫通する長孔3a′
および孔3b′が設けられている。また、図示下方のつ
ば部3bの中央近傍には、ねじ孔3c(雌ねじ)が設け
られている。レンズ鏡胴ブロック3は、つば部3aおよ
び3bに、後カバー1のポール1aおよび1bがそれぞ
れ長孔3a′および孔3b′に嵌挿されており、ポール
1aおよび1bによりガイドされて、光軸Aに沿う方向
に移動させられることにより、被写体に対する焦点調節
を行う。
【0024】この実施の形態では、通常撮影時には、撮
影レンズ系として、固定焦点のレンズ系を用いるので、
初期状態においては、レンズ鏡胴ブロック3は、最も
後、つまり固体撮像素子10側に偏倚して保持されてい
る。引っ張りばね4は、後カバー1とレンズ鏡胴ブロッ
ク3との間に張架され、レンズ鏡胴ブロック3を、光軸
Aに沿って反被写体側つまり被写体から遠ざかる方向に
付勢している。
【0025】カムフォロアピン5は、被写体側に対応す
る頭部には、組み付け調整時のピント調整用のすり割り
溝が形成され、反被写体側に対応する先端部が、カムリ
ング6に当接して摺動するために半球状に形成され、そ
して前記頭部から中央近傍までの中間部には、ねじ部
(雄ねじ)が形成されている。このカムフォロアピン5
は、前記ねじ部により、レンズ鏡胴ブロック3のつば部
3bのねじ孔3cにねじ嵌合される。
【0026】カムリング6は、中央に貫通する孔6aを
有し、この孔6aに、後カバー1のポール1bが挿通さ
れて、回転自在に支持されている。さらに、カムリング
6は、表面の外周部近傍にカムフォロアピン5が当接さ
れるカム部6bを有し、且つ周縁部にダイヤルリング7
に噛合するかさギヤ部6cを有している。ダイヤルリン
グ7は、中央に貫通する孔7aを有し、この孔7aに、
前カバー2に植設された軸2cが嵌挿されて、回転自在
に支持されている。ダイヤルリング7は、軸2cの上端
部の外周に形成された係合溝(図示していない)に係止
されるE型止め輪等の止め輪8により、軸2cから図1
の上方に脱落することがないようになっている。
【0027】また、ダイヤルリング7は、周縁部にカム
リング6のかさギヤ部6cに噛合するかさギヤ部7bを
有し、さらに外周面には、撮影者が指などで回転させる
際に、滑りにくくするためのローレット部7cが形成さ
れている。このダイヤルリング7は、撮影者が操作し易
いようにするために、図6に示すように、そのローレッ
ト部7cが形成された外周部の一部を前カバー2の前面
パネル部に形成された操作窓から露出し、外部に適量突
出している。さらに、ダイヤルリング7には、外周面か
ら外方に突出する突起部7dおよび7eが設けられてお
り、突起部7dは、光学センサー9の光路に出入りし
て、該光路を開閉し、突起部7eは、前カバー2に立設
されたストッパー2dに係合し得るようになっている。
【0028】図3に示すように、初期状態では、ダイヤ
ルリング7は、前カバー2に立設されたストッパ2d
に、突起部7eが係合して、時計方向の回転を阻止され
ており、反時計方向の回転のみ許されている。また、図
3に示す、初期状態では、ダイヤルリング7の突起部7
dは、光学センサー9の検出光路内に位置し、該検出光
路を遮断した状態となっている。この状態では、光学セ
ンサー9の検出信号は、通常撮影であることを示してい
る。そして、図3に破線で示すように、ダイヤルリング
7の突起部7dが、光学センサー9からの検出光路から
退避する7d′の位置に達するまで回転すると、光学セ
ンサー9の検出光路が開き、光学センサー9から出力さ
れる検出信号が切り替わり、近接撮影すなわちマクロ撮
影であることを示すようになっている。
【0029】なお、光学センサー9としては、この実施
の形態では、光路を突起部7dによって開閉される透過
型のフォトインタラプタを使用しているが、反射型のフ
ォトリフレクタとしてもよい。さらに、光学センサー9
に代えて、リーフスイッチ等のメカニカルスイッチを用
いることもできる。固体撮像素子10および該固体撮像
素子10の前面を覆うように配置される光学ローパスフ
ィルター11は、後カバー1の台座部(図示していな
い)に固定されている。固体撮像素子10は、例えばC
CD(電荷結合素子)等を用いた撮像素子であり、光学
ローパスフィルター11は、レンズ鏡胴ブロック3のレ
ンズ系により導かれた光のうちの高周波成分を吸収遮断
して、低周波成分のみを固体撮像素子10に入射させる
働らきをする。
【0030】フレキシブル回路基板12は、固体撮像素
子10を後述する記憶部および制御部に配線接続する。
液晶モニター13は、後カバー1に組み込まれており、
カメラのファインダを兼ねている。この液晶モニター1
3は、後述する出力部に配線接続されている。図4に、
この実施の形態におけるカメラ全体の電気的な制御に係
る電気系統の構成の概要を説明するためのブロック図を
示す。
【0031】図4に示すように、カメラの電気系統は、
光学センサー9、固体撮像素子10および表示手段とし
ての液晶モニター13に加えて、制御手段としての制御
部21、記憶手段としての記憶部22および出力手段と
しての出力部23を具備している。先に述べたように、
光学センサー9は、ダイヤルリング7の操作によるレン
ズ鏡胴ブロック3の動作に連動し、通常撮影モードであ
るか、マクロ撮影モードであるかを示す検出信号を出力
する。固体撮像素子10は、レンズ鏡胴ブロック3の撮
影レンズを介して得られる被写体像を電気信号による画
像データとして出力する。
【0032】制御部21は、露光制御、ストロボ発光制
御等を含む電子カメラ全体の動作を制御する。光学セン
サー9および固体撮像素子10もこの制御部21により
制御される。記憶部22は、制御部21により制御され
て、被写体像の画像データを所定の記憶媒体に記憶させ
る。記憶媒体としては、ICメモリカード、磁気ディス
ク等が用いられる。この記憶部22は、通常の場合、半
導体メモリ等のメモリを有しており、画像データを記憶
媒体に記憶させる前に一旦記憶する。出力部23は、液
晶モニター13を制御して、記憶部22にて記憶されて
いる画像データを液晶モニター13に表示させる。画像
データを、コンピュータ等にて利用するために外部に出
力する際には、この出力部23から出力される。
【0033】次に、上述のように構成した電子カメラの
動作を主としてマクロ撮影時について説明する。まず、
撮影者がカメラの電源をオンとすると、液晶モニター1
3に被写体像が表示され、この液晶モニター13をによ
りモニターリングすることができる。そして、マクロ領
域の被写体にカメラを向けると被写体像が合焦していな
いため、ダイヤルリング7を図3における反時計方向に
回して、ピント調整を行う。
【0034】ダイヤルリング7が反時計方向に回動され
ると、突起部7dが光学センサー9の光路から退避する
から、検出信号がマクロ撮影モードを示す信号に切り替
わる。この光学センサー9の検出信号により、カメラの
制御部21がマクロ撮影モードであることを認識して、
ストロボの発光を禁止させ、また、場合によっては液晶
モニター13の画面上にマクロモードであることを示す
“マクロモードですよ”のような表示をさせてもよい。
そして、図示していないシャッタボタンを押下すると、
固体撮像素子10によって測光された測光値に基づき、
適正な電子シャッタ秒時が選択され、記憶部22により
画像が記憶される。
【0035】また、続いてマクロ撮影を行う場合は、そ
のままの設定、つまり、ダイヤルリング7を初期位置に
戻さずに、再度ピント調整を行えばよい。一方、通常撮
影モードに移る場合には、ダイヤルリング7を図3の実
線で示される初期位置に戻すことにより、光学センサー
9による検出信号がリセットされるから、ストロボの発
光禁止の解除などの処置が取られ、通常撮影モードでの
撮影を行うことができる。上述したカメラでは、合焦の
ための距離調整部をモータ等のアクチュエータを介さず
に撮影者が直接作動させるので、スイッチボタンのスト
ローク等による応答遅れに起因する合焦ポイントヘの調
整操作の不具合がなく、合焦を迅速、確実に行うことが
できる。また、フォーカス用アクチュエータなどの電力
消費がないのでカメラの電池寿命を延ばすことが可能と
なる。
【0036】さらに、撮影者がマクロ領域の被写体像を
液晶モニター13などで確認しながらダイヤルリング7
を操作するので、マクロ領域の被写体であれば、レンズ
の被写界深度上、焦点合わせに際して必ずダイヤルが回
転操作されることとなる。したがって、自動合焦方式を
用いた場合に比し、確実にマクロ撮影の検出を行うこと
ができる。さらに、マクロ撮影領域から通常撮影領域に
移行する場合、ダイヤルを初期位置に戻せば、撮影モー
ドの検出信号はリセットされるので、簡単な機構でリセ
ット機能としての構成が可能であり、また撮影者が自信
の手でダイヤルリング7を戻すことより、通常撮影モー
ドへの移行をシステムに確実に認識させることができ
る。
【0037】図5は、本発明に係るカメラの第2の実施
の形態の要部の機械的な構成を示している。図5に示す
第2の実施の形態においては、図1〜図4の場合とは、
マクロ撮影モードのリセットの方式を異ならせている。
図5において、光学センサー9は、図3の場合と全く同
様であり、ダイヤルリング7Aは、図3の場合と同様の
かさギヤ部7bおよび突起部7d等を有し、突起部7
e′は、図3の場合とは若干異なる位置に突出してお
り、さらに外周部の他の位置に係止部7fが突設されて
いる。突起部7e′は、ストッパ2d′に係合して、回
転範囲が規制されている。図5には、さらに引っ張りば
ね14、摩擦車15、連結レバー16、引っ張りばね1
7およびソレノイドプランジャ18が設けられている。
【0038】引っ張りばね14は、一端がダイヤルリン
グ7Aの係止部7fに係止されて、ダイヤルリング7A
を図示時計方向に付勢する。摩擦車15は、ダイヤルリ
ング7Aを引っ張りばね14のばね力に抗してダイヤル
リング7Aの回転位置を保持させるために設けられてい
る。摩擦車15は、連結レバー16の一端に半カシメ状
態で軸支され、引っ張りばね14により回転付勢力より
も充分に大きな、所定値以上のトルクでのみ回転が許容
される。連結レバー16の他端には、ボス16aが突設
されており、連結レバー16は、中央部において前カバ
ー等に適宜枢支され、回動自在となっている。
【0039】引っ張りばね17は、連結レバー16を図
示時計方向に付勢して摩擦車をダイヤルリング7Aに押
しつけている。ソレノイドプランジャ18は、可動鉄芯
18aを有し、該可動鉄芯18aの先端には、連結レバ
ー16のボス16aに係合する顎部が形成されている。
ソレノイドプランジャ18は、通電されると可動鉄芯1
8aが図示右方に引き込まれ、先端の前記頚部で、連結
レバー16のボス16aを図示右方向に押動させて、摩
擦車15をダイヤルリング7Aから離反させる。
【0040】このような構成により、カメラの電源のオ
ン時またはオフ時に、ソレノイドプランジャ18に通電
するように設定しておけば、カメラの電源のオンまたは
オフ時に光学センサー9の検出信号をリセットすること
が可能である。すなわち、マクロ撮影時に適宜回転操作
されるダイヤルリング7Aは、摩擦車15により回転位
置が保持される。そして、電源のオン/オフ時には、ソ
レノイドプランジャ18の通電により、摩擦車15がダ
イヤルリング7Aから離れるから、引っ張りばね14に
より、ダイヤルリング7Aは初期位置へ復帰され、マク
ロ撮影の検出信号がリセットされる。
【0041】また、同様の構成により、撮影時のシャッ
タボタンの操作に連動させ、レリーズ後、画像取り込み
に要する時間が完了した時点で、ソレノイドプランジャ
18に通電するように設定して、撮影後その都度リセッ
トするようにしてもよい。したがって、マクロ撮影領域
から通常撮影領域に移行する場合、ダイヤルリング7A
を初期位置に戻して検出信号をリセットする以外にも、
カメラの電源をオフまたはオンとすれば、検出信号はリ
セットされるから、例えばマクロ撮影領域の複数枚の撮
影を連続して行った後に、カメラの電源をオフとするこ
とによって、次回の電源オン時には、何もしなければ、
直ちに通常撮影モードの撮影を行うことができる。
【0042】図6および図7は、本発明に係るカメラの
第3の実施の形態の要部の機械的な構成を示している。
図6および図7に示す第3の実施の形態においては、図
1〜図5の場合とは、さらに異なるマクロ撮影モードの
リセットの方式を用いており、カメラの撮影レンズの保
護用に前面に設けられるバリアに連動させてリセットを
行うようにしている。図6は、カメラの外観を示してお
り、レンズ鏡胴ブロック3およびダイヤルリング7部分
の前面を覆うようにバリア19が設けられている。バリ
ア19は、左右にスライド移動することにより、カメラ
の前面を開閉する。図7を参照して、ダイヤルリング7
およびバリア19の関連動作部分の詳細を説明する。こ
の場合、ダイヤルリング7の裏面側には、バリア19の
裏面側に設けた突起19aに係合するようにボス7gが
突設されており、図7において、初期状態のボス7gの
位置から最大回転位置7g′までがマクロ撮影領域(マ
クロ調整範囲)である。図示実線の状態では、バリア1
9は開放されており、ダイヤルリング7を所望に応じて
回転操作することができる。ダイヤルリング7を上記マ
クロ撮影領域で所望の被写体に合焦すべく回転操作する
と、制御手段における変位検出手段が初期状態からの変
位を検出して、近接撮影であることが認識されることと
なる。ダイヤルリング7を回転操作してマクロ撮影を行
った後は、ボス7gは、最大回転位置7g′までの間の
いずれかの位置にある。バリア19を閉じると、バリア
19は、図7の破線位置まで図示左方にスライド移動さ
れる。
【0043】このとき、ダイヤルリング7がマクロ撮影
位置にあっても、バリア19の突起19aにボス7gが
係合して、バリア19の突起が19a′まで移動する過
程でダイヤルリング7が回動し、初期位置まで復帰させ
られる。このように、バリア19を閉じることにより、
ダイヤルリング7は初期位置に戻り、前述した図1〜図
5の場合と同様にして光学センサー9のマクロ撮影モー
ドの検出信号はリセットされ、換言すれば、制御部21
における変位検出手段による近接撮影の認識がリセット
される。
【0044】次に、図8および図9を参照してこの場合
の動作の流れを説明する。図8は、初期状態〜第1駒の
撮影完了までの動作のフローチャートであり、図9は、
マクロ撮影モードから初期状態、すなわち通常撮影モー
ドへの移行動作を示すフローチャートである。図8にお
いて、まず、バリア19が開かれたか否かが判別される
(ステップS11)。この場合、バリア19の操作は、
カメラの電源スイッチのオン/オフと連動しているの
で、バリアが開かれると電源がオンとなる。ステップS
11では、バリア19が開かれるまで待ち、バリア19
が開かれない限り次の動作には移行しない。
【0045】バリア19が開くと、液晶モニター13の
スイッチがオンとされ(ステップS12)、ダイヤルリ
ング7の光学センサー9のオン/オフ、つまり撮影モー
ドの検出信号が判定される(ステップS13)。ステッ
プS13で、ダイヤルリング7が操作されて回転してい
るときは、光学センサー9がオン、すなわちマクロ撮影
モードであり、液晶モニター13に“マクロモードです
よ”というようなモード表示を行い(ステップS1
4)、ストロボの発光を禁止する(ステップS15)。
【0046】ダイヤルリング7の回転操作により、焦点
合わせが行われ(ステップS16)、シャッタボタン
が、第1段階(第1ストローク〜半押し状態)まで操作
される(ステップS17)。この第1段階のレリーズ操
作により、測光(ステップS18)および自動露出(A
E)処理(ステップS19)が行われる。シャッタボタ
ンがさらに第2段階(第2ストローク)まで押し込まれ
ると(ステップS20)、この第2段階のレリーズ操作
により、撮影が行われて(ステップS21)、被写体の
画像データの記憶媒体への記憶処理が行われる(ステッ
プS22)。以上のようにしてマクロ撮影モードの1駒
の撮影処理を終了する。
【0047】一方、ステップS13において、ダイヤル
リング7が初期位置にあるときは、光学センサー9がオ
フ、すなわち通常撮影モードであり、固定焦点撮影であ
るのでダイヤルリング7による焦点合わせは行われず、
直ちにシャッタボタンが、第1段階(第1ストローク〜
半押し状態)まで操作される(ステップS31)。この
第1段階のレリーズ操作により、測光(ステップS3
2)および自動露出(AE)処理(ステップS33)が
行われる。このステップS33における自動露出処理
は、ステップS19の場合とは異なり、ストロボが必要
と判断されればストロボの制御も行われる。
【0048】シャッタボタンがさらに第2段階(第2ス
トローク)まで押し込まれると(ステップS34)、こ
の第2段階のレリーズ操作により、ストロボの発光等を
含む撮影が行われて(ステップS35)、被写体の画像
データの記憶媒体への記憶処理が行われる(ステップS
36)。以上のようにして通常撮影モードの1駒の撮影
処理を終了する。図9において、まず、光学センサー9
のオン/オフ、すなわち検出信号がリセットされたか否
かが判定される(ステップS41)。光学センサー9の
オフが検出されなければ、バリア19が閉じているか否
か、すなわちカメラの電源がオフとなっているか否かが
判定され(ステップS42)、バリア19が閉じていれ
ば、初期状態への移行を完了する。
【0049】ステップS41で、光学センサー9がオフ
となっていれば、直ちに初期状態の移行を完了し、ステ
ップS42でバリアが開いていれば、さらにマクロ撮影
モードの撮影を続行し、光学センサー9の検出信号を監
視する。したがって、マクロ撮影領域から通常撮影領域
に移行する場合、ダイヤルリング7を初期位置に戻し、
検出信号をリセットする以外にも、カメラのバリア19
を閉じた場合に検出信号がリセットされる。このため、
例えばマクロ領域の複数枚の撮影を連続で行った後に、
カメラのバリア19を閉じることにより、次回にバリア
19を開いたときに、直ちに通常撮影モードによる撮影
を行うことができる。
【0050】図10は、本発明に係るカメラの第4の実
施の形態の要部の機械的な構成を示している。図10に
示すダイヤルリング7には、外周部に係合部7hが突設
されている。中点ばね20は、ダイヤルリング7の係合
部に回転方向の両側から係合して、ダイヤルリング7を
常に初期状態へ付勢する。すなわち、ダイヤルリング7
は、外部からの操作力により時計方向/反時計方向のい
ずれにも回転するが、開放(釈放)されると中点ばね2
0の作用により、初期状態に復帰する。
【0051】図10の構成においては、ダイヤルリング
7を、撮影者が指などで中点ばね20のばね力に抗して
回転位置を保持しながら、回転操作して撮影を行う。撮
影後に、撮影者が、ダイヤルリング7を保持していた指
を離すことにより、中点ばね20の作用で、ダイヤルリ
ング7が初期位置に戻り、光学センサー9による検出信
号がリセットされる。
【0052】さらに、この場合、ダイヤルリング7の回
転動作範囲を拡張し、例えば時計方向の回転操作をマク
ロ領域のピント調整に使用し、反時計方向の回転を無限
遠撮影モード等の特殊合焦用に割り当てることも可能で
ある。したがって、距離調整用のダイヤルリング7を押
圧しながら移動させた時に、検出信号を発生し、該ダイ
ヤルリング7を解放した場合には、検出信号がリセット
されるシステムである。このシステムは、一般的に撮影
確率の低いマクロ撮影に好適であり、通常撮影モードへ
の復帰操作をその都度気にする必要がないので、撮影者
によけいな負担を与えることがない。
【0053】また、一回の撮影毎にモード検出信号がリ
セットされるから、通常撮影とマクロ撮影の各領域を交
互に撮影するなどの場合に有利であり、また、リセット
時は通常撮影モードとなることより、一般的に撮影確率
の高い通常撮影が優先され、合理的である。図11およ
び図12は、本発明に係るカメラの第5の実施の形態の
要部の機械的な構成を示している。
【0054】図11に示すカムリング6Aは、図1およ
び図2に示したカムリング6のカム部6bの初期位置に
対応する側に平坦カム部6b′を設けて、カムリング6
の動作にレンズ鏡胴ブロック3の繰り出し動作を伴わな
い不感帯すなわち遊び区間を設けている。カムリング6
Aにレンズ鏡胴ブロック3の繰り出し動作を伴わない不
感帯、すなわち遊び区間を形成するための平坦カム部6
b′を設けているので、この部分で確実に光学センサー
9とダイヤルリング7による撮影モードの検出信号をオ
ン/オフすることができる。
【0055】つまり、平坦カム部6b′に相当する角度
θの部分では、ダイヤルリング7を回転しても合焦しな
いから、マクロ撮影のピント調整を行うことにより、ダ
イヤルリング7は、確実に、カムリング6の前記角度θ
に対応する角度θ′以上の角度回転されることになる。
このため図12に示すように、マクロ撮影時には、ダイ
ヤルリング7の突起部7dが確実に光学センサー9の光
路からはずれ、マクロ撮影モードを示す検出信号が出力
される。したがって、マクロ撮影モードの検出信号入力
に際して、該検出信号の入力区間をレンズ鏡胴ブロック
3等の被調整部への変位を与えない遊び区間としたの
で、充分な検出信号の入力ストロークを確保することが
でき、信頼性の高いシステムとすることができる。
【0056】なお、上述においては、通常撮影モードに
おいて、固定焦点撮影を行う場合を説明したが、通常撮
影モードにおいて、オートフォーカス機能を用いるよう
にしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、標
準撮影領域および近接撮影領域を含む撮影距離範囲で被
写体像をとらえ得る光学系により導かれる被写体像を、
制御手段により制御される露光動作および撮影動作によ
って記録媒体に記録するとともに、近接撮影領域の撮影
に際し、前記光学系の一部、前記光学系の全部および前
記記録媒体の少なくともいずれかを、撮影者により直接
手動操作される距離調整手段によって前記光学系の光軸
上で移動させることにより、通常撮影用にオートフォー
カスシステムおよび固定焦点システムのいずれを用いて
いても、マクロ撮影時においては、撮影者の意図する通
りに、合焦操作を迅速に且つ確実に行うことができ、し
かも無駄な電力の消費もなく、最近接撮影距離を短くす
ることも可能なカメラを提供することができる。
【0058】また、本発明によれば、標準撮影領域およ
び近接撮影領域を含む撮影距離範囲で被写体像をとらえ
得る光学系により導かれる被写体像を、撮像素子により
電子的な画像データに変換して前記画像データを記憶手
段に記憶させ、前記撮像素子および前記記憶手段の制御
を含む露光動作および撮影動作の制御を制御手段により
行うとともに、記憶手段に記憶された内容を表示手段に
より画像として表示し、近接撮影領域の撮影に際し、前
記光学系の一部、前記光学系の全部および前記撮像素子
の少なくともいずれかを、撮影者により直接手動操作さ
れる距離調整手段によって前記光学系の光軸上で移動さ
せることにより、通常撮影用にオートフォーカスシステ
ムおよび固定焦点システムのいずれを用いていても、マ
クロ撮影時において、撮影者の意図する通りに、合焦操
作を迅速に且つ確実に行うことができ、しかも無駄な電
力の消費もなく、最近接撮影距離を短くすることも可能
なカメラを提供することができる。
【0059】また、請求項3に記載の発明によれば、撮
影者が近接撮影領域の被写体像を、表示手段などで確認
しながら、距離調整手段を手動で回すので、近接領域の
被写体であれば、光学系の被写界深度上焦点合わせに必
らず距離調整手段は回動されることになるので、オート
フォーカス機構を用いた場合等に比べ、確実に近接撮影
であることを検出ないしは認識することができる。
【0060】また、請求項4に記載の発明によれば、近
接撮影領域から標準撮影領域に移行する場合、距離調整
手段を初期位置に戻せば、近接撮影である旨の信号はリ
セットされるので、簡単な機構で構成が可能であり、ま
た、撮影者が自身の手で距離調整手段を戻すことによ
り、標準撮影モードへの移行を確実に認識できる利点が
ある。
【0061】また、請求項5に記載の発明によれば、近
接撮影領域から標準撮影領域に移行する場合、距離調整
手段を初期位置に戻し、近接撮影を示す信号をリセット
する方法以外にも、カメラの電源をオフまたはオンすれ
ば、該信号はリセットされるから、例えば、近接撮影領
域の複数枚の撮影を連続で行った後にカメラの電源をオ
フすることで、次回の標準撮影領域の撮影が直ちに可能
となる利点がある。また、請求項6に記載の発明によれ
ば、近接撮影領域から標準撮影領域に移行する場合、距
離調整手段を初期位置に戻し近接撮影を示す信号をリセ
ットする手段として、カメラのバリアを閉じた場合にリ
セットされるようにしたから、例えば、近接撮影領域の
複数枚の撮影を連続で行った後にカメラのバリアを閉じ
ることで次回バリア開時に、標準撮影領域の撮影が直ち
に可能となる、という利点がある。
【0062】また、請求項7に記載の発明によれば、1
回の撮影完了毎に、近接撮影の認識をリセットさせ、次
回の撮影時に近接撮影となった場合、されを認識させる
ことを有効とするように構成したから、近接撮影領域と
標準撮影領域を交互に撮影するような場合に極めて有利
であり、リセット時は標準撮影モード対応となり、一般
的に撮影確率の高い標準撮影を優先していることとよく
合致し、合理的なものとなる。
【0063】また、請求項8に記載の発明によれば、距
離調整部材を押圧しながら移動させたときに、近接撮影
であることに制御手段に認識させ、前記押圧を解除した
ときに、近接撮影のリセットを認識させるように構成し
たから、一般的には撮影確率の低い近接撮影に好適であ
り、いちいち標準撮影モード(領域)への戻しを気にす
る必要が無いので、撮影者に余計な負担を与えることが
ない。さらに、請求項9の記載の発明によれば、近接撮
影時の手動操作による作動部の初期状態からの変位の検
出のため、作動部の作動開始初期に実際の距離調整を行
わない遊び区間を設定したので、充分な信号入力ストロ
ークを確保でき、信頼性の高い検出システムとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカメラの側面
から見た模式的な縦断面図である。
【図2】図1のカメラの一部を模式的に示す部分正面図
である。
【図3】図1のカメラの他の一部を模式的に示す上面図
である。
【図4】図1のカメラの電気的な構成を模式的に示すブ
ロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るカメラの要部
の構成を模式的に示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るカメラの外観
構成を模式的に示す斜視図である。
【図7】図6のカメラの一部を模式的に示す部分説明図
である。
【図8】図6のカメラの動作を説明するための初期状態
〜1駒撮影完了までのフローチャートである。
【図9】図6のカメラの動作を説明するためのマクロ撮
影モードから初期状態(通常撮影モード)への移行を示
すフローチャートである。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るカメラの要
部の構成を模式的に示す図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係るカメラの要
部の構成を模式的に示す図である。
【図12】図11のカメラの作用を説明するための模式
図である。
【符号の説明】
1 後カバー 1a,1b ポール 2 前カバー 2a,2b 台座 2c 軸 2d ストッパー 3 レンズ鏡胴ブロック 3a,3b つば部 3a′ 長孔 3b′ 孔 3c ねじ孔 4 引っ張りばね 5 カムフォロアピン 6 カムリング 6a 孔 6b カム部 6b′ 平坦カム部 6c かさギヤ部 7 ダイヤルリング 7a 孔 7b かさギヤ部 7c ローレット部 7d 突起部 7e 突起部 7f 係止部 7g ボス 8 止め輪 9 光学センサー 10 固体撮像素子 11 光学ローパスフィルター 12 フレキシブル基板 13 液晶モニター 14 引っ張りばね 15 摩擦車 16 連結レバー 16a ボス 17 引っ張りばね 18 ソレノイドプレンジャ 18a 可動鉄芯 19 前面バリア 20 中点ばね

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標準撮影領域および近接撮影領域を含む
    撮影距離範囲で被写体像をとらえ得る光学系と、 この光学系により導かれる被写体像を記録する記録媒体
    と、 露光動作および撮影動作を制御する制御手段と、 近接撮影領域の撮影に際し、前記光学系の一部、前記光
    学系の全部および前記記録媒体の少なくともいずれか
    を、撮影者の直接手動操作によって前記光学系の光軸上
    で移動させる距離調整手段とを具備することを特徴とす
    るカメラ。
  2. 【請求項2】 標準撮影領域および近接撮影領域を含む
    撮影距離範囲で被写体像をとらえ得る光学系と、 この光学系により導かれる被写体像を電子的な画像デー
    タとして検出する撮像素子と、 この撮像素子により得られる前記画像データを記憶する
    記憶手段と、 前記撮像素子および前記記憶手段の制御を含む露光動作
    および撮影動作を制御する制御手段と、 前記記憶手段に記憶した内容を出力する出力手段と、 この出力手段により出力された画像データを出力表示す
    る表示手段と、 近接撮影領域の撮影に際し、前記光学系の一部、前記光
    学系の全部および前記撮像素子の少なくともいずれか
    を、撮影者の直接手動操作によって前記光学系の光軸上
    で移動させる距離調整手段と、を具備することを特徴と
    するカメラ。
  3. 【請求項3】 距離調整手段は、近接撮影時に手動操作
    により作動する作動部の初期状態からの変位を検出し
    て、近接撮影であることを制御手段に認識させる変位検
    出手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載
    のカメラ。
  4. 【請求項4】 手動操作後に距離調整手段の作動部を初
    期状態に戻したことを検出して、制御手段における変位
    検出手段による近接撮影の認識をリセットさせるリセッ
    ト手段をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の
    カメラ。
  5. 【請求項5】 電源のオンおよびオフの少なくとも一方
    を検出して、制御手段における変位検出手段による近接
    撮影の認識をリセットさせるリセット手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 光学系の前面側において開閉し、閉じた
    ときに該光学系を保護するバリアと、前記バリアの開閉
    に連動し、該バリアを閉じたときに、制御手段における
    変位検出手段による近接撮影の認識をリセットさせ、前
    記バリアを開いたときに前記変位検出手段による近接撮
    影の認識を有効とするリセット手段とをさらに含むこと
    を特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のカメ
    ラ。
  7. 【請求項7】 撮影動作完了毎に、制御手段における変
    位検出手段による近接撮影の認識をリセットさせ、次回
    撮影時には前記変位検出手段による近接撮影の認識を有
    効とするリセット手段をさらに含むことを特徴とする請
    求項3〜6のいずれか1項に記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 距離調整手段は、押圧しながら移動させ
    たときに、作動部の初期状態からの変位に基づき近接撮
    影であることを制御手段に認識させ、前記押圧を解除し
    たときに、制御手段における変位検出手段による近接撮
    影の認識をリセットさせる操作部をさらに含むことを特
    徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載のカメラ。
  9. 【請求項9】 距離調整手段は、近接撮影時の手動操作
    による作動部の初期状態からの変位の検出のため、前記
    作動部の作動開始初期に実際の距離調整を行わない遊び
    区間を設定したことを特徴とする請求項3〜8のいずれ
    か1項に記載のカメラ。
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