JPH1073719A - ディスプレイ用光学フィルター - Google Patents

ディスプレイ用光学フィルター

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JPH1073719A
JPH1073719A JP8230120A JP23012096A JPH1073719A JP H1073719 A JPH1073719 A JP H1073719A JP 8230120 A JP8230120 A JP 8230120A JP 23012096 A JP23012096 A JP 23012096A JP H1073719 A JPH1073719 A JP H1073719A
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film
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JP8230120A
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English (en)
Inventor
Shin Fukuda
福田  伸
Tomoyuki Okamura
友之 岡村
Masaaki Kikkai
正彰 吉開
Masato Koyama
正人 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 透明基体(A)20の一方の主面上に、
透明高分子フィルム(C)の一方の主面上に、高屈折率
透明薄膜層(D)、金属薄膜層(E)が順次、(D)/
(E)を繰り返し単位として4回以上繰り返し積層さ
れ、さらにその上に高屈折率透明薄膜層(D)、透明樹
脂層(F)が形成された調光フィルム(B)10が貼り
合わされたディスプレイ用光学フィルターであって、該
調光フィルム(B)10の端面が樹脂(G)で封止90
されてなるディスプレイ用光学フィルター。 【効果】 プラズマディスプレイの発する強度の近赤外
線のカット性を有する、耐環境性に優れたディスプレイ
用光学フィルターを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ用光
学フィルターに関し、さらに詳しくはプラズマディスプ
レイから発生する、周辺電子機器の誤操作をまねく近赤
外線を遮断する赤外線漏洩防止性に優れ、さらに、耐候
性・耐環境性に優れた光学フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】社会が高度に情報化されてくるにしたが
って、光エレクトロニクス関連部品、機器は著しく進
歩、普及している。そのなかでディスプレイはテレビジ
ョン用、パーソナルコンピューター用等として著しく普
及し、また、その薄型化、大型薄型化が進んでいる。
【0003】近年、大型の薄型テレビ、薄型ディスプレ
イ用途等に、プラズマディスプレイが注目され、すでに
市場に出始めている。しかしながら、プラズマディスプ
レイは、その構造原理上、強度の漏洩電磁界が発生する
ため、近年の漏洩電磁界の人体や他の機器に与える影響
が取り沙汰されるようになった中で、そのVCCI、F
CCといった安全基準をクリアする必要がある。さら
に、また、プラズマディスプレイにおいては、そのプラ
ズマ中の励起原子から放出される近赤外線光が、コード
レスフォン等の周辺電子機器に作用して誤動作を引き起
こすという問題が生じている。特に問題になる波長とし
て、リモコンや伝送系光通信に使用されている820n
mと880nm、980nmが挙げられる。そのため、
近赤外領域である820〜1000nmの波長領域の光
をカットする必要がある。
【0004】プラズマディスプレー用フィルターとし
て、ディスプレーからでる近赤外線光をカットするため
にディスプレーの前面に設置するため、可視光線の透過
率が低いと、画像の鮮明さが低下するため、フィルター
の可視光線透過率は高い程良く、少なくとも40%以
上、好ましくは50%以上必要である。
【0005】静電防止能については、ディスプレイ表面
に導電膜を直接形成するか、導電膜を有する部材をディ
スプレイ表面に張り付け、導電膜をアースすることによ
り解決できる。この場合に、導電膜は面抵抗で108 Ω
/□程度以下であれば良い。ただし、ディスプレイ画面
の透明性や解像度を損なうものであってはならない。
【0006】これに対し、漏洩電磁界(電磁波)を遮蔽
するには、ディスプレイ表面を導電性のさらに高い導電
物でおおう必要がある。一般にアースした金属メッシュ
または、合成樹脂または金属繊維のメッシュに金属被覆
したもの用いるが、これらの方法は、ディスプレイから
発する光を透過しない部分が生じたり、モワレ発生、歩
留りの悪さによるコスト高などが問題となる。
【0007】そこでITO(Indium Tin O
xide)に代表される透明導電膜を電磁波シールド層
に用いるのであるが、その場合通常要求されるその導電
性は面抵抗105 Ω/□以下、好ましくは103 Ω/□
以下である。透明導電膜としては、金、銀、銅、白金、
パラジウムなどの金属薄膜、酸化インジウム、酸化第2
スズ、酸化亜鉛等の酸化物半導体薄膜または金属薄膜と
高屈折率透明薄膜を積層した多層薄膜がある。この中
で、金属薄膜は、導電性は得られるが、広い波長領域に
わたる金属の反射及び吸収により可視光線透過率の高い
ものは得られない。また、酸化物半導体薄膜は金属薄膜
に比べ透明性に優れるが導電性に劣り、また近赤外線の
反射能はない。これらに対し、金属薄膜と高屈折率透明
薄膜を積層した多層薄膜は、銀などの金属の持つ導電性
及び光学的特性と、高屈折率透明薄膜の、ある波長領域
における金属による反射の防止により、導電性、近赤外
線カット能、可視光線透過率のいずれにおいても好まし
い特性を有している。
【0008】すなわち、我々は銀を主体として金属層
と、透明高屈折率層、例えば、酸化インジウムや酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫とを交互に重ねることにより透
明性と上記調光性を兼ね備えたフィルムを得ることがで
きることを見いだしたのである。しかしながら、銀層は
湿環境において不安定であるという欠点を持っており、
我々の検討によると実際に銀層と高屈折率層を交互に重
ねた光学フィルターを60℃、相対湿度90%の環境に
おいて500時間程度保持すると、光線透過率等の性能
が著しく損なわれることが判明した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術に鑑み、プラズマディスプレイから発生する、
周辺電子機器の誤操作をまねく近赤外線を遮断する近赤
外線防止性に優れ、アンチニュートンリング性を兼ね備
え、かつ、耐環境性に優れたディスプレイ用フィルター
を提供することである。すなわち、銀を主体とした金属
層と、透明高屈折率層、例えば、酸化インジウムや酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化錫をとを交互に重ねることによ
り、透明性と上記調光性を兼ね備えたフィルムを用い
た、光学フィルターにおいて、樹脂(G)により調光フ
ィルム(B)の端面を封止することにより、耐環境性を
改善されることを見いだし本発明に到達した。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 透明基体(A)の一方の主面上に、少なくとも、調
光フィルム(B)が貼り合わされたディスプレー用フィ
ルターにして、該調光フィルム(B)が、透明高分子フ
ィルム(C)の一方の主面上に、少なくとも高屈折率透
明薄膜層(D)、金属薄膜層(E)が順次、(D)/
(E)を繰り返し単位として4回以上繰り返し積層さ
れ、さらにその上に少なくとも高屈折率透明薄膜層
(D)が積層され、さらに、その上に透明樹脂層(F)
が形成されてなる、可視光線透過率50%以上であり、
波長820nm〜1000nmの光に対する光線透過率
が10%以下であるフィルムであって、該調光フィルム
(B)の端面が樹脂(G)で封止されてなるディスプレ
イ用光学フィルター、 高屈折率透明薄膜層(D)が、主として酸化インジ
ウムで構成されることを特徴とする記載のディスプレ
イ用光学フィルター、 金属薄膜層(E)が、銀または銀を主体とする合金
であることを特徴とする又は記載のディスプレイ用
光学フィルター、 記載の光学フィルターの少なくとも1つの主面に
アンチニュートンリングフィルムをさらに張り合わせる
か、もしくは、アンチニュートン層を形成した構成のデ
ィスプレイ用光学フィルター、 プラズマディスプレイに好適に使用しうる〜の
いずれかに記載のディスプレイ用光学フィルターであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、〔図1〕、〔図2〕に
示すような、透明基体20の一方の主面上に、調光フィ
ルム10が形成されていて、該調光フィルム10の端面
が樹脂90で封止されており、該調光フィルム10は、
透明高分子フィルム30の一方の主面上に、高屈折率透
明薄膜層50と金属薄膜層40が繰り返し積層され、そ
の上に透明樹脂層60が形成されている。
【0012】本発明における透明基体(A)としては、
ガラス、石英等の無機化合物成形物と透明な有機高分子
成形物があげられるが、高分子成形物は軽く割れにくい
ため、より好適に使用できる。高分子成形物は可視波長
領域において透明であればよく、その種類を具体的に挙
げれば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)をはじめ
とするアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、透明AB
S樹脂等が使用できるが、これらの樹脂に限定されるも
のではない。特にPMMAはその広い波長領域での高透
明性と機械的強度の高さから好適に使用できる。プラス
チック板の厚みは十分な機械的強度と、たわまずに平面
性を維持する剛性が得られればよく、特に限定されるも
のではないが、通常1mm〜10mm程度である。
【0013】本発明でいうところの調光フィルム(B)
とは、光の透過や反射を制御するフィルムの総称であ
り、例えば、本発明においては可視光が透過し易く、赤
外線を反射するフィルムのことを言う。本発明における
調光フィルムは、本質的に透明な高分子フィルム(C)
の少なくとも一方の主面に薄膜の多層膜を形成して得
る。調光フィルムの基材としての透明高分子フィルム
(C)は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテル
サルフォン、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リカーボネート、ポリプロピレン、ポリイミド、トリア
セチルセルロース、ポリメチルメタクリレート等があげ
られるが、適当な耐熱性をもつことから、ポリエチレン
テレフタレートが好適に用いられる。基材がフィルムで
あるから、高屈折率透明薄膜層及び金属薄膜層をロール
・ツー・ロール法で連続的に形成することができる。こ
れを使用した場合には、効率よく生産できることや、基
材がフィルムであるから、調光フィルムをディスプレイ
のガラスに貼り付けることによりガラス破損時の飛散防
止になることから、これもまた好適に使用できる。この
場合、フィルムの厚さは通常10〜250μmのものが
用いられる。フィルムの厚さがあまりに薄いと基材とし
ての機械的強度に不足し、あまり厚いと可撓性が不足す
るためフィルムをロールで巻きとって利用するのに適さ
ないのである。
【0014】これらの基材としての透明高分子フィルム
は、その表面に予めグロー放電処理、コロナ処理、火炎
処理、紫外線照射、電子線照射などのエッチング処理
や、下塗り処理を施してこの上に形成される高屈折率透
明薄膜層の上記基材に対する密着性を向上させる処理を
施してもよい。さらに、電磁波シールド用透明積層体の
耐屈曲性などを向上させ、透明高分子フィルムと高屈折
率透明薄膜層との密着力をより増強させるため、その間
に無機物層を形成してもよい。具体的な材料としては、
ニッケル、クロム、金、銀、白金、亜鉛、ジルコニウ
ム、チタン、タングステン、スズ、パラジウム等、ある
いはこれらの材料の2種類以上からなる合金があげられ
るが、特にこれらに限定されるものではない。その厚さ
は、透明性を損なわない程度の厚さであればよく、好ま
しくは0.02nm〜10nm程度である。厚さがあま
り薄いと密着力向上の十分な効果が得られず、逆に厚す
ぎると透明性が損なわれる。高屈折率透明薄膜層が酸化
物であると、該無機物の金属の一部または全部は、実際
には金属酸化物となっているがその効果に問題はない。
また、高屈折率透明薄膜層を成膜する前に、必要に応じ
て溶剤洗浄や超音波洗浄などの防塵処理を施してもよ
い。
【0015】本発明においては、かかる透明高分子フィ
ルムの一方の主面上に、高屈折率透明薄膜層及び金属薄
膜層を形成する。プラズマディスプレイは、強度の近赤
外線を発するため、近赤外領域である800〜1000
nmの波長領域の光をカットする必要がある。例えば、
少なくとも820nmにおける光線透過率を10%以
下、さらに好ましくは5%以下にすることが好ましい。
【0016】近赤外線カットには、金属の自由電子によ
る反射を用いることができるが、金属薄膜層を厚くする
と前述したように可視光線透過率も低くなり、あまり薄
くすると近赤外線の反射が弱くなる。そこで、ある厚さ
の金属薄膜層を高屈折率透明薄膜層で挟み込んだ積層構
造を1段以上重ねることにより、可視光線透過率を高く
し、かつ全体的な金属薄膜層の厚さを増やすことができ
る。また、それぞれの層の厚さを制御することにより可
視光線透過率、近赤外線の透過率、色目をある範囲で変
化させることができる。可視光線透過率が低いと、ディ
スプレイ設置時に画像の鮮明さが低下するため、フィル
ターの可視光線透過率は高い程良く、少なくとも50%
以上、好ましくは55%以上必要である。
【0017】光学フィルターの色目は、ディスプレイの
コントラスト等に大きく影響する。本発明の用途の光学
フィルターにおいては、赤紫不透過による緑色は不適で
あり、ニュートラルグレー、または、赤黄不透過による
ブルーであることが要求される。このための色目や、可
視光線透過率、近赤外線の透過率の制御は、一般に多層
積層である方が光学的に設計しやすい。
【0018】すなわち、調光フィルム(B)が、透明高
分子フィルム(C)の一方の主面上に高屈折率透明薄膜
層(D)、金属薄膜層(E)が順次、繰り返し積層さ
れ、上記の効果が得られるのである。繰り返し積層数
は、4回以上、好ましくは4回〜6回である。つまり、
透明高分子フィルム/高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層
/高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層/高屈折率透明薄膜
層/金属薄膜層/高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層/高
屈折率透明薄膜層、または、透明高分子フィルム/高屈
折率透明薄膜層/金属薄膜層/高屈折率透明薄膜層/金
属薄膜層/高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層/高屈折率
透明薄膜層/金属薄膜層/高屈折率透明薄膜層/金属薄
膜層/高屈折率透明薄膜層、または、透明高分子フィル
ム/高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層/高屈折率透明薄
膜層/金属薄膜層/高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層/
高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層/高屈折率透明薄膜層
/金属薄膜層/高屈折率透明薄膜層/金属薄膜層/高屈
折率透明薄膜層である。
【0019】繰り返しが3回以下だと、電磁波の反射界
面が少ないことや、要求される光学特性に達成するに困
難であることが問題となり、多数繰り返すことにより光
学特性はより厳密に設計できる。ただし、7回以上だ
と、安定生産の困難さの問題が大きくなる。
【0020】高屈折率透明薄膜層および金属薄膜層の多
層積層で、可視光線透過率、近赤外線光の透過率、色目
を制御するには、透明基体および薄膜材料の屈折率、消
衰係数を用いたベクトル法、アドミッタンス図を用いる
方法等を使った光学設計を行い、各層の薄膜材料及び、
層数、膜厚等を決定する。また、光学特性を観察しなが
ら、層数、膜厚等を制御して成膜を行うこともできる。
【0021】金属薄膜層の厚さは導電性、光学特性等か
ら光学設計的かつ実験的に求められ、要求特性を持てば
特に限定されるものではない。ただし、導電性等から薄
膜が島状構造ではなく連続状態であることが好ましいの
で、4nm以上であることが望ましい。一方、金属薄膜
層があまり厚すぎると透明性が問題になるので30nm
以下が望ましい。金属薄膜の具体的な材料としては、
銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、クロム、亜鉛、
ジルコニウム、チタン、タングステン、スズ等、あるい
はこれらの材料の2種類以上からなる合金があげられ
る。なかでも銀は、導電性、赤外線反射性および多層積
層したときの可視光線透過性に優れるため好適に使用で
きる。しかしながら、銀は化学的、物理的安定性には必
ずしも優れていないので、環境中の汚染物質、熱、光等
によって劣化するため、銀に金、白金、パラジウム、イ
ンジウム、スズ等の環境に安定な金属を一種以上含んだ
銀を主体とする合金も好適に使用される。しかして、銀
に他の金属を添加すると、その優れた導電性を阻害する
ので、可能であれば、少なくとも多層のうち1つの層は
銀を合金にしないで用いることが好ましい。
【0022】隣接する高屈折率透明薄膜層が酸化物であ
ると、該金属薄膜層の金属の一部は、実際には金属酸化
物となっていることがあるが、非常に薄い領域であるた
め光学設計及び成膜上、特に問題はない。また、金属薄
膜第1層、第2層、第3層、・・・第n層(n≧4)
は、同じ厚さとは限らず、同じ金属あるいは合金でなく
ともよい。金属薄膜層の形成には、スパッタリング、イ
オンプレーティング、真空蒸着、メッキ等、従来公知の
方法のいずれでも採用できる。
【0023】高屈折率透明薄膜層を形成する透明薄膜と
しては、可視域において透明性を有し、金属薄膜層にお
ける可視域における光線反射を防止する効果を有するも
のであれば、特に材質が限定されるものではない。好ま
しくは、可視光線に対する屈折率が1.6以上、より好
ましくは1.7以上の屈折率の高い材料が用いられる。
このような透明薄膜を形成する具体的な材料としては、
インジウム、チタン、ジルコニウム、ビスマス、スズ、
亜鉛、アンチモン、タンタル、セリウム、ネオジウム、
ランタン、トリウム、マグネシウム、ガリウム等の酸化
物、または、これら酸化物の混合物や、硫化亜鉛などが
挙げられる。これら酸化物あるいは硫化物は、金属と酸
素あるいは硫黄と化学量論的な組成にズレがあっても、
光学特性を大きく変えない範囲であるならば差し支えな
い。なかでも、酸化インジウムや酸化インジウムと酸化
スズの混合物(ITO)は、透明性、屈折率に加えて、
成膜速度が速く金属薄膜層との密着性等が良好であるこ
とから好適に使用できる。また、ITOのごとき比較的
高い導電性を持つ酸化物半導体薄膜を用いることによっ
て、電磁波の吸収層を増やし、また電磁波シールド体の
導電性を上げることができる。高屈折率透明薄膜層の厚
さは、透明高分子フィルムの光学特性、金属薄膜層の厚
さ、光学特性、および、透明薄膜層の屈折率等から光学
設計的かつ実験的に求められ、特に限定されるものでは
ないが、5nm以上200nm以下であることが好まし
く、より好ましくは10nm以上100nm以下であ
る。また、高屈折率透明薄膜第1層、第2層、第3層、
・・・第n層(n≧5)は、同じ厚さとは限らず、同じ
透明薄膜材料でなくともよい。高屈折率透明薄膜層の形
成には、スパッタリング、イオンプレーティング、イオ
ンビームアシスト、真空蒸着、湿式塗工等、従来公知の
方法のいずれでも採用できる。
【0024】なかでもスパッタリングは、膜厚制御、多
層積層には好適であり、金属薄膜層と高屈折率透明薄膜
層を容易に繰り返し連続的に成膜できる。具体例として
実施例において後述するが、主として酸化インジウムで
構成される高屈折率透明薄膜層と銀または銀を含む合金
からなる金属薄膜層を、スパッタリング法により連続成
膜する。主として酸化インジウムで構成される高屈折率
透明薄膜層の形成には、インジウムを主成分とする金属
ターゲットまたは酸化インジウムを主成分とする焼結体
ターゲットを用いた反応性スパッタリングを行う。反応
性スパッタリング法においては、スパッタガスにはアル
ゴン等の不活性ガス、反応性ガスには酸素を用い、通常
圧力0.1〜20mTorr、直流(DC)あるいは高
周波(RF)マグネトロンスパッタリング法等が利用で
きる。酸素ガス流量は、得られる成膜速度等から実験的
に求められ、所望の透明性を持つ薄膜が得られるように
制御する。
【0025】銀または銀を含む合金からなる金属薄膜層
の形成には、銀または銀を含む合金をターゲットとした
スパッタリングを行う。スパッタガスにはアルゴン等の
不活性ガスを用い、通常圧力0.1〜20mTorr、
直流(DC)あるいは高周波(RF)マグネトロンスパ
ッタリング法等が利用できる。
【0026】上記の方法により形成した高屈折率透明薄
膜層および金属薄膜層の原子組成は、オージェ電子分光
法(AES)、誘導結合プラズマ法(ICP)、ラザフ
ォード後方散乱法(RBS)等により測定できる。ま
た、これらの層構成および膜厚は、オージェ電子分光の
深さ方向観察、透過型電子顕微鏡による断面観察等によ
り測定できる。また膜厚は、成膜条件と成膜速度の関係
をあらかじめ明らかにした上で成膜を行うことや、水晶
振動子等を用いた成膜中の膜厚モニタリングにより、制
御される。
【0027】さらに、上記で述べたように、銀薄膜層を
含む調光フィルムの薄膜形成面には、透明樹脂層(F)
を設け、ディスプレイから発せられる熱や、使用環境中
の熱、酸素、水蒸気等のガスによる薄膜の劣化を防ぐこ
とが好ましい。透明樹脂層としては、アクリル系樹脂、
シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、フ
ッ素系樹脂等が挙げられる。特に好ましくは紫外線硬化
型の樹脂が好ましく用いられる。透明樹脂層の形成に
は、用いる樹脂によって、印刷、塗工する方法など従来
公知の方法を選定して用いることができ、その厚さは、
これもまた特に限定されるものではないが、1μm〜5
0μm程度である。透明樹脂層は、単層であっても複数
の樹脂層からなるものでも良い。
【0028】さらに、銀薄膜層を含む調光フィルムの薄
膜層の安定性を向上させるために、透明樹脂が、トリア
ジンアミン系化合物、チオジプロピオン酸エステル系化
合物、メルカプトベンゾイミダゾール系化合物、ベンゾ
イミダゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物お
よびチオカルバミン酸塩よりなる群から選ばれる少なく
とも1種の化合物を含有する紫外線硬化樹脂からなるこ
とが好ましい。なお、金属層が銀合金であっても当該処
理が耐環境性を向上させるのに有効であることは言うま
でもない。
【0029】紫外線硬化樹脂としては、アクリル系の紫
外線硬化樹脂を用いるのが好適である。好ましくは、ト
リアジンアミン系化合物、チオジプロピオン酸エステル
系化合物、メルカプトベンゾイミダゾール系化合物、ベ
ンゾイミダゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合
物およびチオカルバミン酸塩よりなる群から選ばれる少
なくとも1種類の化合物を0.001〜0.1重量%、
好ましくは0.01〜0.05重量%の割合で溶かし込
み、光反射層上にスピンコートやスクリーン印刷等の手
法によりコートする。
【0030】本発明において、調光フィルムの端面を樹
脂で封止する。封止に用いる樹脂(G)は、上記透明樹
脂(F)をそのまま用いてもかまわない。それは工業的
には好ましい形態である。あるいは、別の樹脂を用いる
とすれば、他の紫外線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、一液
性エポキシ樹脂、二液性エポキシ樹脂等が挙げられる。
その場合、封止方法としては透明樹脂(F)と同時に塗
布する方法もあるし、別の工程で端面に塗ることもでき
る。
【0031】本発明においては、透明基体(A)の一方
の主面上に、上記した調光フィルム(B)を貼り合わせ
るが、この貼り合わせには、任意の粘着材または接着剤
を使用できる。粘着剤または接着剤は、実用上の接着強
度があればシート上のものでも液状のものでもよく、粘
着シート貼り付けた後、または接着材塗布後に、各部材
をラミネートすることによって貼り合わせを行う。液状
のものは塗布、貼り合わせ後に、室温放置または加熱に
より硬化する接着剤であり、塗布方法としては、バーコ
ート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコ
ート法、ロールコート法等が挙げられる。どれを採用す
るかは、接着剤の種類、粘度、塗布量等を考慮して、選
定される。粘着材もしくは接着剤層の厚みは、特に限定
されるものではないが、0.5μm〜50μm、好まし
くは1μm〜30μmである。
【0032】本発明においては、〔図3〕、〔図4〕に
示すように、上記のように製作した光学フィルターの少
なくとも1つの主面にアンチニュートンリングフィルム
をさらに張り合わせるか、もしくは、アンチニュートン
リング層を形成してもよい。本発明でいうところのアン
チニュートンリングフィルムとは、透明高分子フィルム
の表面に0.1〜10μm程度の微小な凹凸を付けるこ
とにより、当該フィルムが剛性の高い基板、例えばガラ
ス板上に接触した場合にフィルムと基板の間でニュート
ンリングの発生を防止することができるフィルムであ
る。上記目的に用いることができる透明高分子フィルム
としてはやはり、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
ーテルサルフォン、ポリスチレン、ポリエチレンナフタ
レート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリイミド、
ポリメチルメタクリレート等があげられるが、適当な耐
熱性をもつことからポリエチレンテレフタレートが好適
に用いられる。
【0033】表面に微小な凹凸をつける方法としては、
機械的に表面に凹凸を付ける方法や、適当な粒径をもつ
フィラー(粒子)を樹脂と共に塗布する方法があるが、
要は適当な凹凸をつけることが重要であり、かならずし
も上記方法に限定されるものではない。なお、アンチニ
ュートンリングフィルムの厚みとしては作業上および工
程上の限定があるだけであり、原理的な限定があるわけ
ではない。作業上は、25〜200μmが適当である。
具体的には、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミ
ン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂等の熱硬化
型又は光硬化型樹脂に、シリカ、メラミン、アクリル等
の無機化合物または有機化合物の粒子を分散させたイン
キ化したものを、バーコート法、リバースコート法、グ
ラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法等によ
って基体上に塗布、硬化させる。粒子の平均粒径は、1
〜40μmであり、ノングレア層またはアンチニュート
ンリング層のヘイズは0.5%以上5%以下であり、好
ましくは0.5%以上3%以下である。ヘイズが小さす
ぎるとアンチニュートンリング能が不十分であり、ヘイ
ズが大きすぎると、平行光線透過率が低くなり、ディス
プレイの視認性が悪くなる恐れがある。
【0034】さらに、アンチニュートンリングフィルム
はディスプレーの面への外光の写り込みを防止する効果
もあり、アンチニュートンリングの能力と防眩性能の両
方を期待できるのである。
【0035】かくして、本発明におけるディスプレー用
の光学フィルターの構成としては、〔図2〕に示すよう
な透明基体(A)20/調光フィルム(B)10、アン
チニュートンリングフィルム/透明基体(A)/調光フ
ィルム(B)、透明基体(A)/調光フィルム(B)/
アンチニュートンリングフィルム、〔図3〕に示すよう
なアンチニュートンリングフィルム80/透明基体
(A)20/調光フィルム(B)10/アンチニュート
ンリングフィルム80、等を得ることができる。なお、
透明基体と調光フィルムやアンチニュートンリングフィ
ルムは、粘着剤や接着剤で貼り合わせることで光学フィ
ルターを構成することができるが、アンチニュートンリ
ングフィルムを貼り合わせる代わりに、〔図4〕に示す
ように基体表面や調光フィルム表面に塗布法によりアン
チニュートンリング層80を形成することも可能であ
る。この場合のアンチニュートンリング層とは、上記し
たアンチニュートンリングフィルムと同様の作用効果を
奏する層である。
【0036】なお、本発明において、色目や色度の調整
や近赤外線の吸収のため有機もしくは無機の色素を導入
することが、性能向上に有効であることは当業者には容
易に理解できるであろう。その際、色素を導入する方法
としてはフィルムへの練り込みや塗布樹脂に含有させ透
明基体に塗ることができるのは言うまでもない。
【0037】また、アンチニュートンリング処理や、ア
ンチグレア処理の代わりに、もしくは、併用して反射防
止処理を施すことや、また、表面に疎水性の防汚処理を
施すことができること、さらに、静電気防止のために導
電層を適宜設けることは当業者の設計の範囲内であろ
う。
【0038】
【実施例】つぎに、本発明を実施例により具体的に説明
する。本発明はこれらによりなんら制限されるものでは
ない。なお、以下の実施例および比較例で示す薄膜の厚
さは、成膜条件から求めた値であり、実際に測定した膜
厚ではない。
【0039】[実施例1]透明高分子フィルムとしての
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:50μ
m)の一方の主面に、ターゲットにインジウムを、スパ
ッタガスにアルゴン・酸素混合ガス(全圧266mP
a:酸素分圧80mPa)を用いて、酸化インジウム薄
膜を、ターゲットに銀を、スパッタガスにアルゴンガス
(全圧266mPa)を用いて銀薄膜を、マグネトロン
DCスパッタリング法により、酸化インジウム薄膜40
nm、銀薄膜12nm、酸化インジウム薄膜70nm、
銀薄膜10nm、酸化インジウム薄膜70nm、銀薄膜
12nm、酸化インジウム薄膜70nm、銀薄膜10n
m、酸化インジウム薄膜30nmの順に積層した。この
フィルムの多層膜を形成していない方の面に粘着剤を塗
布し、厚さ2mmのPMMA板に貼り合わせた。次に、
上記フィルムと粘着剤層を、PMMA板の端面から3m
m切り落とし、透明なアクリル系樹脂をスクリーン印刷
にてPMMA板と同一の寸法に20μm形成し(端面の
封止と共に透明樹脂層を形成)、紫外線により上記樹脂
を硬化させ、〔図2〕に示す構成をもつディスプレイ用
光学フィルターを作製した。
【0040】[実施例2]ポリエチレンテレフタレート
フィルム(厚さ:50μm)の一方の主面に、ターゲッ
トに酸化インジウム(5重量%酸化錫含有)を、スパッ
タガスにアルゴン・酸素混合ガス(全圧266mPa:
酸素分圧3mPa)を用いて、酸化インジウム(5重量
%酸化錫含有)薄膜を、ターゲットに銀を、スパッタガ
スにアルゴンガス(全圧266mPa)を用いて銀薄膜
を、マグネトロンDCスパッタリング法により酸化イン
ジウム薄膜、銀薄膜をマグネトロンDCスパッタリング
法により、酸化インジウム薄膜40nm、銀薄膜10n
m、酸化インジウム薄膜70nm、銀薄膜10nm、酸
化インジウム薄膜70nm、銀薄膜10nm、酸化イン
ジウム薄膜60nm、銀薄膜8nm、酸化インジウム薄
膜40nm、銀薄膜12nm、酸化インジウム薄膜20
nmの順に積層した。さらに、塗布法で紫外線硬化タイ
プの樹脂を、多層膜を積層した面に塗布し、紫外線で上
記樹脂を硬化させた。次に、上記樹脂面に粘着剤を塗布
し、厚さ2mmのPMMA板に貼り合わせた。次に、上
記フィルムと粘着剤層を、PMMA板の端面から3mm
切り落とし、透明な2液のエポキシ系樹脂で端面を封止
し、〔図2〕に示す構成をもつディスプレイ用光学フィ
ルターを作製した。
【0041】[実施例3]ポリエチレンテレフタレート
フィルム(厚さ:50μm)の一方の主面に、ターゲッ
トに酸化インジウム(5重量%酸化錫含有)を、スパッ
タガスにアルゴン・酸素混合ガス(全圧266mPa:
酸素分圧4mPa)を用いて、酸化インジウム薄膜を、
ターゲットに銀を、スパッタガスにアルゴンガス(全圧
266mPa)を用いて銀薄膜を、マグネトロンDCス
パッタリング法により酸化インジウム薄膜、銀薄膜をマ
グネトロンDCスパッタリング法により、酸化インジウ
ム薄膜40nm、銀薄膜10nm、酸化インジウム薄膜
70nm、銀薄膜10nm、酸化インジウム薄膜70n
m、銀薄膜10nm、酸化インジウム薄膜60nm、銀
薄膜6nm、酸化インジウム薄膜40nm、銀薄膜6n
m、酸化インジウム薄膜40nm、銀薄膜6nm、酸化
インジウム薄膜20nmの順に積層した。さらに、この
フィルムの多層膜を形成していない方の面に粘着剤を塗
布し、厚さ2mmのPMMA板に貼り合わせた。次に、
上記フィルムと粘着剤層を、PMMA板の端面から3m
m切り落とし、透明なアクリル系樹脂をスクリーン印刷
にてPMMA板の寸法に20μm形成した。
【0042】さらに、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(厚さ:50μm)の一方の主面に、大日本インキ
化学工業(株)製熱硬化ニス(SF−C−335)3g
をトルエン/メチルケトン(10:1)の混合溶媒10
0gに溶解して、塗布、自然乾燥後、150℃で20秒
間硬化させて1μm厚のアンチニュートンリング層を形
成し、アンチニュートンリングフィルムを作製し、これ
を貼り合わせることにより、アンチニュートンリングフ
ィルム/アクリル板/調光フィルム/アンチニュートン
リングフィルムの構成になる、〔図4〕に示す構成をも
つ光学フィルターを作製した。
【0043】[比較例1]端面を封止しない以外は実施
例1と同様の手順で、〔図5〕に示す構成をもつディス
プレイ用光学フィルターを製作した。
【0044】[比較例2]端面を封止しない以外は実施
例3と同様の手順で、〔図6〕に示す構成をもつディス
プレイ用光学フィルターを作製した。
【0045】可視光線透過率(Tvis )及び近赤外線
透過率 (株)日立製作所製分光光度計(U−3400)により
300〜1000nmの平行光線透過率を測定した。こ
こで求めた透過率からTvis を計算した。近赤外線透過
率は820mn、850nm、1000nmで評価を行
った。以上の結果を〔表1〕に掲げる。
【0046】
【表1】 〔表1〕から明らかなように、実施例1〜3及び比較例
1〜2とも、大きな赤外線抑止能を有している。
【0047】湿熱試験 次に実施例1〜3および比較例1〜2で作製した光学フ
ィルターを60℃、相対湿度90%の湿熱槽に500時
間放置し、取り出して、光学特性を調べた。その結果を
〔表2〕に示す。
【0048】
【表2】
【0049】実施例1〜3ではディスプレイ用光学フィ
ルターに大きな変化はなかったが、比較例1〜2では端
面からの銀層の白化進行し、必要な性能を得ることがで
きなくなってしまったことがわかる。すなわち、上記実
施例1〜3および比較例1、2より、本発明のディスプ
レイ用光学フィルターは、優れた近赤外線遮断能力を持
つばかりでなく、優れた耐環境性を兼ね備えたものであ
ることがわかる。
【0050】
【発明の効果】以上のごとく本発明によれば、調光フィ
ルム(B)の端面が樹脂(G)で封止された構成をとる
ことにより、耐環境性に優れ、かつ、近赤外線遮断能に
優れた光学フィルターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスプレイ用光学フィルターに用い
る調光フィルムの構成の一例を示す断面図
【図2】本発明のディスプレイ用光学フィルターの構成
の一例を示す断面図
【図3】本発明のディスプレイ用光学フィルターの構成
の一例を示す断面図
【図4】本発明のディスプレイ用光学フィルターの構成
の一例を示す断面図
【図5】比較例1のディスプレイ用光学フィルターの構
成を示す断面図
【図6】比較例2のディスプレイ用光学フィルターの構
成を示す断面図
【符号の説明】
10 調光フィルム 20 透明基体 30 透明高分子フィルム 40 金属薄膜層(銀もしくは銀を主体とする合金の薄
膜層) 50 高屈折率透明薄膜層 60 透明樹脂層 70 粘着剤層または接着剤層 80 アンチニュートンリングフィルムもしくはアンチ
ニュートンリング層 90 封止樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 正人 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基体(A)の一方の主面上に、少な
    くとも、調光フィルム(B)が貼り合わされたディスプ
    レー用フィルターにして、該調光フィルム(B)が、透
    明高分子フィルム(C)の一方の主面上に、少なくとも
    高屈折率透明薄膜層(D)、金属薄膜層(E)が順次、
    (D)/(E)を繰り返し単位として4回以上繰り返し
    積層され、さらにその上に少なくとも高屈折率透明薄膜
    層(D)が積層され、さらに、その上に透明樹脂層
    (F)が形成されてなる、可視光線透過率50%以上で
    あり、波長820nm〜1000nmの光に対する光線
    透過率が10%以下であるフィルムであって、該調光フ
    ィルム(B)の端面が樹脂(G)で封止されてなるディ
    スプレイ用光学フィルター。
  2. 【請求項2】 高屈折率透明薄膜層(D)が、主として
    酸化インジウムで構成されることを特徴とする請求項1
    記載のディスプレイ用光学フィルター。
  3. 【請求項3】 金属薄膜層(E)が、銀または銀を主体
    とする合金であることを特徴とする請求項1又は2記載
    のディスプレイ用光学フィルター。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光学フィルターの少なく
    とも1つの主面にアンチニュートンリングフィルムをさ
    らに張り合わせるか、もしくは、アンチニュートン層を
    形成した構成のディスプレイ用光学フィルター。
  5. 【請求項5】 プラズマディスプレイに好適に使用しう
    る請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ用光学
    フィルター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000286592A (ja) * 1999-01-28 2000-10-13 Mitsui Chemicals Inc 電磁波シールド用フィルター
JP2004258165A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Nitto Denko Corp 光学部材、その製造方法、粘着型光学部材および画像表示装置
JPWO2017026375A1 (ja) * 2015-08-10 2018-05-24 富士フイルム株式会社 積層フィルム

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