JPH1072234A - 光触媒坦持用ガラス材 - Google Patents

光触媒坦持用ガラス材

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JPH1072234A
JPH1072234A JP8248844A JP24884496A JPH1072234A JP H1072234 A JPH1072234 A JP H1072234A JP 8248844 A JP8248844 A JP 8248844A JP 24884496 A JP24884496 A JP 24884496A JP H1072234 A JPH1072234 A JP H1072234A
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JP
Japan
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glass
photocatalyst
weight
glass material
sro
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JP8248844A
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Inventor
Yoichi Hachitani
洋一 蜂谷
Yoshikazu Nishii
由和 西井
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒中への不純物の拡散がなく、したがっ
て光触媒活性が劣化することがなく、しかも安価な光触
媒坦持用ガラス材を提供する。 【解決手段】 例えば、光触媒坦持用ガラス材の組成
を、重量%表示で、SiO2を30〜70%、Al23
を1〜35%、MgOを0〜20%、CaOを0〜20
%、SrOを0〜20%、BaOを0〜40%、ZnO
を0〜20%、Li2Oを0〜10%、Na2Oを0〜1
0%K2Oを0〜10%、Cs2Oを0〜10%、Li2
O+Na2O+K2O+Cs2Oを0〜10%、MgO+
CaO+SrO+BaO+ZnO+Li2O+Na2O+
2O+Cs2Oを0.1〜65%含有する組成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄化装置等におけ
る光触媒を用いたフィルター等に使用される光触媒坦持
用ガラス材等に関する。
【0002】
【従来の技術】光触媒反応は、光照射下で生じる強い酸
化力を利用した酸化反応に特徴があることから、この技
術をフィルターに利用して、各種水処理、空気処理、環
境浄化に応用しようとする試みが積極的に行われてい
る。
【0003】例えば、反応溶液及び反応溶媒を収容する
反応容器の内部に、光触媒を坦持したハニカム状のセル
を設け、このセル内に光を導入するための光ファイバー
を挿入したもの(特開平5−154387号公報)、ガ
ラスやセラミックスタイルなどの平面基板、あるいはガ
ラスビーズやセラミックスボール上に半透明の薄膜酸化
チタンを坦持させ、これに光を当てて水道水などに含ま
れる有害物質を除去するもの(「用水と廃水」、Vol.36
No.10 (1994) P5-11、橋本、藤嶋)、酸化チタン粉末
をハニカム坦体に坦持させた光触媒を光源の両側に置い
て、自動車室内や各種環境内の空気浄化を行うようにし
たもの(「豊田中央研究所R&Dレビュー」、Vol.28 N
o.3 (1993,9) P47-56、鈴木)、中央に光源を置いた環
状の容器内にTiO2ペレットを入れて、トリクロロエ
チレンなどの揮発性有機塩素化合物を処理するようにし
たもの(「化学と工業」、第47巻第2号 (1994) P152
-155、山崎)等の応用例が知られている。
【0004】ここで、光触媒を坦持させる基材として
は、タイルなどのセラミックス、ソーダライムガラス、
石英ガラスなどが使用されている。このうち、ガラス基
材は透明なことから光触媒用の基材として好適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ソーダ
ライムガラス基材は、光触媒活性が劣化し好ましくない
ことが報告されている。これは、ガラス中のナトリウム
イオンが光触媒中に拡散して、光触媒が熱酸化する際に
化合物を形成することに起因すると考えられる。
【0006】一方、石英ガラスは、光触媒中への不純物
の拡散がなく光触媒坦持用基材として確かに好ましい
が、製造コストが高いため実用的でない。また、ガラス
の軟化温度が高いため、様々な形状への熱間加工が難し
く、さらにコストが高くなる。
【0007】さらに、ソーダライムガラス表面を石英で
コーティングしてナトリウムの溶出を抑えようとする試
みがなされているが、膜厚が薄いと充分な効果が得られ
ないとともに、薄膜形成にはコストがかかり好ましくな
い。
【0008】本発明は上述した事情にかんがみてなされ
たものであり、光触媒中への不純物の拡散がなく、した
がって光触媒活性が劣化することがなく、しかも安価な
光触媒坦持用ガラス材の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の光触媒坦持用ガラス材は、重量%表示で、S
iO2を30〜70%、アルカリ成分の含有量が0〜1
0%である、低アルカリのケイ酸塩ガラス、アルミノケ
イ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、又は、無アルカリ
ガラスからなる構成としてある。
【0010】また、本発明の光触媒坦持用ガラス材は、
重量%表示で、SiO230〜70%、Al23を1
〜35%、MgOを0〜20%、CaOを0〜20%、
SrOを0〜20%、BaOを0〜40%、ZnOを0
〜20%、Li2Oを0〜10%、Na2Oを0〜10%
2Oを0〜10%、Cs2Oを0〜10%、Li2O+
Na2O+K2O+Cs2Oを0〜10%、MgO+Ca
O+SrO+BaO+ZnO+Li2O+Na2O+K2
O+Cs2Oを0.1〜65%含有する構成としてあ
る。
【0011】さらに、本発明の光触媒坦持用ガラス材
は、重量%表示で、SiO2を30〜65%、Al23
を1〜20%、MgOを0〜20%、CaOを0〜20
%、SrOを0〜20%、BaOを0〜40%、ZnO
を0〜20%、MgO+CaO+SrO+BaO+Zn
Oを1〜60%、Li2Oを0〜10%、Na2Oを0〜
5%K2Oを0〜5%、Cs2Oを0〜5%、Li2O+
Na2O+K2O+Cs2Oを0〜5%、MgO+CaO
+SrO+BaO+ZnO+Li2O+Na2O+K2
+Cs2Oを1〜60%含有する構成としてある。
【0012】また、本発明の光触媒坦持用ガラス材は、
上記本発明の光触媒坦持用ガラス材において、他の成分
として、PbO、ZrO、TiO2、As23、Sb2
3、SnO2、La23、P25、WO3、Bi23、T
25、Nb25、Gd23及びFからなる群より選ば
れる少なくとも一種の成分を含有する構成、あるいは、
光触媒を励起する波長における透過率が肉厚10mmに
おいて75%以上である構成としてある。
【0013】
【作用】本発明では、光触媒中への不純物の拡散がなく
光触媒活性が劣化することがないとともに、光触媒薄膜
を形成しやすく、化学的耐久性や透明性等に優れ、しか
も安価に製造できるガラス組成を採用しているので、光
触媒坦持用ガラス材として優れる。しかも組成を調整す
ることで、細いファイバーが得やすく、耐熱性に優れる
などの特性を持った光触媒坦持用ガラス材を安価に得る
ことができる。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明は、光触媒活性の劣化の観点から、
ガラス材中のアルカリ成分の許容量を決定し、さらに、
光触媒薄膜を形成しやすく、化学的耐久性、耐熱性及び
光透過特性等に優れ、しかも安価に製造できるといった
面を考慮しつつガラス組成を決定している。
【0016】本発明の光触媒坦持用ガラス材の組成は、
アルカリ成分の含有量が0〜10重量%、SiO2の含
有量が30〜70重量%である、低アルカリのケイ酸塩
ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラ
ス、無アルカリガラス等が好ましい。
【0017】なお、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス
は、水に対する化学的耐久性が悪く、光触媒薄膜の坦持
力及び光触媒機能を低下させるので、好ましくない。
【0018】本発明の組成範囲のガラス材は、1650
℃以下で溶融が可能であるため、石英ガラスに比べて製
造コストが安いという利点がある。しかも、本発明の組
成範囲のガラス材は、化学的耐久性、耐熱性、光透過特
性(透明性に)優れるので光触媒坦持基材として優れて
いる。
【0019】また、石英ガラスに比べ、ファイバー化し
やすく、ファイバー状の光触媒坦持基材を安価かつ容易
に製造できる。
【0020】さらに、本発明のガラス材は、光触媒を励
起する波長における透過率が肉厚10mmにおいて75
%以上であり、光触媒坦持用のガラス材として優れる。
【0021】なお、上記ガラス材における他の成分につ
いては、公知の各種成分及び組成を採用できる。
【0022】本発明の光触媒坦持用ガラス材の組成は、
重量%表示で、SiO2を30〜70%、Al23を1
〜35%、MgOを0〜20%、CaOを0〜20%、
SrOを0〜20%、BaOを0〜40%、ZnOを0
〜20%、Li2Oを0〜10%、Na2Oを0〜10%
2Oを0〜10%、Cs2Oを0〜10%、Li2O+
Na2O+K2O+Cs2Oを0〜10%、MgO+Ca
O+SrO+BaO+ZnO+Li2O+Na2O+K2
O+Cs2Oを0.1〜65%とすることが各種特性を
考慮すると望ましい。
【0023】上記組成範囲の各成分の限定理由は次の通
りである。
【0024】SiO2は、ガラス形成成分であるため本
発明には欠かせない成分である。SiO2が30重量%
未満であると耐失透性、化学的耐久性が劣化する。Si
2が70重量%を超えると、ガラスの粘性が高くな
り、溶融が困難になる。したがって、SiO2の含有量
は、30〜70重量%とする必要がある。同様の理由か
ら、SiO2の含有量は、好ましくは35〜60重量
%、さらに好ましくは50〜60重量%である。
【0025】Al23は、ガラスの化学的耐久性、耐熱
性を向上させ、液相温度を下げる効果がある成分であ
る。しかし、Al23が35重量%を超えると、耐失透
性が悪化する。したがって、Al23の含有量は、0〜
35重量%とする必要がある。同様の理由から、SiO
2の含有量は、好ましくは1〜20重量%、さらに好ま
しくは15〜20重量%である。
【0026】B23は、ガラスの粘性を下げ、溶融性を
良くする効果がある成分であるが、30重量%を超える
と、分相傾向が増大し、均質なガラスを得にくい。した
がって、B23の含有量は、0〜30重量%とする必要
がある。同様の理由から、B23の含有量は、好ましく
は0〜15重量%、さらに好ましくは0〜10重量%で
ある。
【0027】MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO
は、適量添加によりガラスの特性及び溶融性を調整する
ことができる成分である。
【0028】ここで、MgOは、得られるガラスの熱膨
張係数と粘性を低下させる成分であるが、20重量%を
超えると、ガラスの耐失透性が低下する。したがって、
MgOの含有量は、0〜20重量%とする必要がある。
同様の理由から、MgOの含有量は、好ましくは0〜1
0重量%、さらに好ましくは0〜5重量%である。
【0029】CaOは、MgOとほぼ類似した作用を示
す成分であるが、20重量%を超えると、耐失透性が低
下する。したがって、CaOの含有量は、0〜20重量
%とする必要がある。同様の理由から、CaOの含有量
は、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0〜
5重量%である。
【0030】SrOは、ガラスの耐失透性を向上させる
成分であるが、20重量%を超えると、逆に耐失透性が
悪化する。したがって、SrOの含有量は、0〜20重
量%とする必要がある。同様の理由から、SrOの含有
量は、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0
〜5重量%である。
【0031】BaOは、SrOとほぼ類似した作用を示
す成分であるが、50重量%を超えると、逆に耐失透性
が悪化する。したがって、BaOの含有量は、0〜50
重量%とする必要がある。同様の理由から、BaOの含
有量は、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは
0〜5重量%である。
【0032】MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO
の含有量の合計が、65重量%を超えると、耐失透性が
悪化する。したがって、MgO+CaO+SrO+Ba
O+ZnOは、0〜65重量%とする必要がある。同様
の理由から、それらの合計含有量は、好ましくは10〜
30重量%、さらに好ましくは10〜20重量%であ
る。
【0033】Li2O、Na2O、K2O、Cs2Oのアル
カリ成分は、ガラスの粘性を下げ、溶融性を良くする成
分であるが、これらのアルカリ成分の含有量の合計が、
10重量%を超えると、光触媒活性が劣化し好ましくな
い。したがって、Li2O+Na2O+K2O+Cs2
は、0〜10重量%とする必要がある。同様の理由か
ら、それらの合計含有量は、好ましくは0〜5重量%、
さらに好ましくは0〜2重量%である。
【0034】また、上述した本発明のガラス素材は、上
述した成分の他に、上述した特性を損なわない範囲で、
PbO、ZrO2、TiO2、As23、Sb23、Sn
2、La23、P25、WO3、Bi23、Ta25
Nb25、Gd23及びFなどの成分を、耐失透性、溶
融性、化学的耐久性などの改善や、清澄剤などの目的で
添加できる。
【0035】本発明のガラス材の製造方法は特に制限さ
れないが、例えば、ガラスの組成が上述した範囲に入る
ように秤量し混合したバッチ原料を、白金るつぼ等の耐
熱容器に入れ、1200〜1650℃で、2〜4時間程
度加熱溶融し、この溶融ガラスを攪拌により均質化し、
清澄を行った後、鋳型に流し込み、徐冷することで製造
できる。
【0036】本発明のガラス材の製造に用いるガラス原
料としては、いずれの成分についても、ガラス原料とし
て通常使用される水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫化物、
酸化物、窒化物などを適宜用いることができる。
【0037】本発明のガラス材の大きさ、形状等は特に
制限されない。例えば、本発明のガラス材は、平板、フ
ァイバー、ロッド、ビーズ、パウダーなど様々な形状で
使用できる。
【0038】本発明のガラス材に坦持させる光触媒は特
に制限されないが、例えば、チタン酸化物又はその化合
物、鉄酸化物又はその化合物、亜鉛酸化物又はその化合
物、ルテニウム酸化物又はその化合物、セリウム酸化物
又はその化合物、タングステン酸化物又はその化合物、
モリブデン酸化物又はその化合物、カドミウム酸化物又
はその化合物、ストロンチウム酸化物又はその化合物な
どが挙げられる。これらの光触媒は一種単独で用いても
よく、二種以上の光触媒を混合あるいは併用(例えば、
各々独立に併存など)して用いてもよい。
【0039】本発明のガラス材に光触媒を坦持させる方
法としては、例えば、ゾルゲル法、パエロゾル法、ウオ
ッシュ・コート法、蒸着法、スパッタ法、熱分解法、金
属酸化法などが挙げられる。膜厚は、例えば、1nm〜
1mm程度とする。
【0040】光触媒に照射される光は、光触媒の種類に
応じて波長や強度等を適宜選択できる。例えば、光触媒
がTiO2である場合にあっては、これを励起できる2
00〜500nmの紫外線が好ましい。光源としては、
水銀ランプ、水銀−キセノンランプ等が使用できる。
【0041】光触媒には、触媒活性層増強、密着強度増
強、安定性増強、光反応増強又は吸着性増強などの作用
のある物質を添加物として加えたり、それらの物質を触
媒層のアンダーコート層として使用できる。このような
物質としては、例えば、Cr、Ag、Cu、Au、P
t、Ru、Pd、Rh、Sn、Si、In、Pb、A
s、Sb、Pなどの金属、又はそれらの酸化物もしくは
化合物等が挙げられる。
【0042】本発明のガラス材に光触媒を坦持させてな
る光触媒フィルターを用いたフィルター装置は、ディー
ゼルエンジンの排気ガス中に含まれる黒煙、未燃炭化水
素及び潤滑油からなる固体粒状物(パーティキュレー
ト)を除去するためのディーゼルパーティキュレートフ
ィルター(DPF)、ガス処理フィルター(例えば、ク
リーンルーム用のエアフィルター、空気清浄機)、液体
処理フィルター(例えば、水や海水浄化用フィルター)
などとして好適に使用できる。
【0043】本発明では、ガラス材の表面に突起を形成
することができる。これにより、突起のない場合に比
べ、表面積が増大し、表面反応を利用して流体の浄化を
行う作用を有するフィルターにおける効率の向上を図る
ことができる。ここで、触媒(表面反応促進物質を含
む)は特に制限されず、流体の浄化作用を有する物質を
使用できる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0045】実施例1〜5
【0046】表1に示す組成のガラス材を製造した。
【0047】なお、各実施例では、いずれも、原料とし
て通常使用される水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫化物、
酸化物、窒化物等を使用し、溶解徐冷後における組成が
表1に示すガラス組成となるように各原料を各実施例毎
に秤量した後、得られた原料混合物(バッチ原料)を1
200〜1650℃で、2〜4時間程度加熱溶融し、こ
の溶融ガラスを攪拌により脱泡及び均質化し、清澄を行
った後、鋳型に流し込み、徐冷することにより、ガラス
塊を得た。
【0048】このガラス塊から100×100×2mm
の板を切り出し、両面を研磨して基板とした。この基板
ガラスにTiO2ゾルをディップコートし、乾燥した
後、500℃で1時間焼成した。得られた膜をエックス
線回折測定したところ、膜の主成分はアナターセ型Ti
2であった。膜厚は1μmであった。
【0049】光触媒を坦持させた基板ガラスに市販のサ
ラダ油を塗布し、1kWの水銀ランプの下に1時間放置
し、重量減少を測定した。
【0050】その結果、実施例1〜5の基板ガラス上の
光触媒は、1時間で0.01〜0.02mg/cm2
サラダ油を分解した。
【0051】比較例1 表1に示すガラス組成としたこと以外は実施例1〜5と
同様にして光触媒を坦持させた基板ガラスを作製し、こ
れに市販のサラダ油を塗布して同様の試験を行った。
【0052】その結果、1時間後における重量の減少は
測定限界以下であり、比較例1の基板ガラス上の光触媒
はサラダ油をほとんど分解しなかった。
【0053】
【表1】
【0054】以上好ましい実施例をあげて本発明を説明
したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
い。
【0055】例えば、ガラスの組成、ガラス材の形状や
光触媒の種類については、実施例のものに限定されな
い。
【0056】なお、本発明の光触媒坦持用ガラス材は、
光触媒活性を下げないガラス材としてフィルター以外の
分野においても広く利用や応用が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光触媒坦持
用ガラス材は、光触媒中への不純物の拡散がなく光触媒
活性が劣化することがないとともに、光触媒薄膜を形成
しやすく、化学的耐久性や透明性等に優れ、しかも安価
に製造できるガラス組成を採用しているので、光触媒坦
持用ガラス材として優れる。
【0058】また、組成を調整することで、細いファイ
バーが得やすく、耐熱性に優れるなどの特性を持った光
触媒坦持用ガラス材を安価に得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/72 101 C02F 1/72 101 C03C 3/091 C03C 3/091 3/093 3/093

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%表示で、SiO2を30〜70
    %、アルカリ成分の含有量が0〜10%である、低アル
    カリのケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウ
    ケイ酸塩ガラス、又は、無アルカリガラスからなること
    を特徴とする光触媒坦持用ガラス材。
  2. 【請求項2】 重量%表示で、SiO2を30〜70
    %、Al23を1〜35%、B23を0〜30%、Mg
    Oを0〜20%、CaOを0〜20%、SrOを0〜2
    0%、BaOを0〜40%、ZnOを0〜20%、Li
    2Oを0〜10%、Na2Oを0〜10%K2Oを0〜1
    0%、Cs2Oを0〜10%、Li2O+Na2O+K2
    +Cs2Oを0〜10%、MgO+CaO+SrO+B
    aO+ZnO+Li2O+Na2O+K2O+Cs2Oを
    0.1〜65%含有することを特徴とする光触媒坦持用
    ガラス材。
  3. 【請求項3】 重量%表示で、SiO2を30〜65
    %、Al23を1〜20%、B23を0〜20%、Mg
    Oを0〜20%、CaOを0〜20%、SrOを0〜2
    0%、BaOを0〜40%、ZnOを0〜20%、Mg
    O+CaO+SrO+BaO+ZnOを1〜60%、L
    2Oを0〜10%、Na2Oを0〜5%K2Oを0〜5
    %、Cs2Oを0〜5%、Li2O+Na2O+K2O+C
    2Oを0〜5%、MgO+CaO+SrO+BaO+
    ZnO+Li2O+Na2O+K2O+Cs2Oを1〜60
    %含有することを特徴とする光触媒坦持用ガラス材。
  4. 【請求項4】 他の成分として、PbO、ZrO、Ti
    2、As23、Sb23、SnO2、La23、P
    25、WO3、Bi23、Ta25、Nb25、Gd2
    3及びFからなる群より選ばれる少なくとも一種の成分
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一
    項に記載の光触媒坦持用ガラス材。
  5. 【請求項5】 光触媒を励起する波長における透過率が
    肉厚10mmにおいて75%以上であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか一項に記載の光触媒坦持用ガ
    ラス材。
JP8248844A 1996-02-28 1996-08-30 光触媒坦持用ガラス材 Pending JPH1072234A (ja)

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DE69729513T DE69729513T2 (de) 1996-02-28 1997-02-28 Filtervorrichtung mit photokatalysator
PCT/JP1997/000623 WO1997031703A1 (fr) 1996-02-28 1997-02-28 Materiau de verre pour porter un photocatalyseur, dispositif filtrant utilisant celui-ci et procede pour emettre de la lumiere
CNB971902836A CN1178736C (zh) 1996-02-28 1997-02-28 光催化剂过滤器
EP97903640A EP0823280B1 (en) 1996-02-28 1997-02-28 Photocatalyst filter device
US08/930,536 US6468428B1 (en) 1996-02-28 1997-02-28 Glass material for carrying a photocatalyst, filter device using the same and light irradiating method
HK98114582A HK1018025A1 (en) 1996-02-28 1998-12-22 Photocatalyst filter.

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004504249A (ja) * 2000-07-19 2004-02-12 カール−ツァイス−スティフツング アルミノ珪酸塩ガラスの製造方法
JP2008142606A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 New Industry Research Organization 光触媒用組成物、光触媒用材料およびその製造方法
JP2014531385A (ja) * 2011-09-02 2014-11-27 エルジー・ケム・リミテッド 無アルカリガラス及びその製造方法

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