JPH1072212A - メソポア分子ふるい、およびその製造方法 - Google Patents
メソポア分子ふるい、およびその製造方法Info
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- JPH1072212A JPH1072212A JP12283097A JP12283097A JPH1072212A JP H1072212 A JPH1072212 A JP H1072212A JP 12283097 A JP12283097 A JP 12283097A JP 12283097 A JP12283097 A JP 12283097A JP H1072212 A JPH1072212 A JP H1072212A
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Abstract
ケイ素原子に直接結合した炭化水素基を有するメソポア
分子ふるいであって,該炭化水素基の存在量が金属酸化
物1モルあたり0.01〜0.6モルであるメソポア分
子ふるい、および、テンプレート共存下、次式で示され
るシラン化合物と金属酸化物および/またはその前駆体
より合成することを特徴とするメソポア分子ふるいの製
造方法。 【化1】 【効果】 上記メソポア分子ふるいの製造方法によれ
ば、1段で容易に合成でき、しかも炭化水素基の種類、
量も容易に調節できるので、得られるメソポア分子ふる
いは、酸触媒、酸化触媒等の性能に優れたものである。
Description
い、およびその製造方法に関する。
ブ)はメソポア領域に均一な細孔径を有する無機多孔体
として触媒、吸着剤等広い用途が期待されている新しい
素材である。これらメソポアモレキュラシーブの合成法
としては米国特許第5098684号明細書、同第51
02643号明細書、同第5108725号明細書、特
表平5−503499号公報等には長鎖のアルキル基を
有する4級アンモニウム塩あるいはフォスフォニウム塩
をテンプレートとし用い水熱合成により合成する方法が
開示され知られている。
層状シリカより長鎖のアルキルアンモニウムカチオンを
用いイオン交換法により合成する方法が開示されてい
る。また、特開平5−254827号公報には合成され
たメソポア分子ふるいを後処理として骨格を形成するシ
ラノール基等を利用し、メチル基などを有するシランカ
ップリング剤で処理し、アルキルシリル基を付加し、細
孔径を制御したり、トリメチル基等を有するシリル基を
付加することが開示されている。
ふるい骨格を形成するケイ素に直接結合した炭化水素基
を有する新規なメソポア分子ふるい、およびその製造方
法を提供することである。
るいを形成する金属酸化物骨格のケイ素原子に直接結合
した炭化水素基を有するメソポア分子ふるいであって、
該炭化水素基の存在量が該金属酸化物1モルあたり0.
01〜0.6モルであることを特徴とするメソポア分子
ふるいであり、本発明の第2は、テンプレート共存下、
次式で示されるシラン化合物と金属酸化物および/また
はその前駆体より合成することを特徴とする分子ふるい
骨格中のケイ素に炭化水素基が結合したケイ素含有メソ
ポア分子ふるいの製造方法である。
メソポア分子ふるいとは、メソポア領域中の1.5−1
0nmに均一な細孔径を有する多孔質体であって、骨格
を形成するケイ素に直接結合した炭化水素基を有するメ
ソポア分子ふるいである。本発明で用いられるシラン化
合物としては、前記の(1)で示されるものであって、
Rで示される炭化水素基とは炭素数1〜16の炭化水素
基、あるいはN、O、S、P、ハロゲンを含む基で置換
された置換炭化水素基が挙げられる。具体的に、炭化水
素基とは、単素数1〜16の飽和あるいは不飽和炭化水
素基、またはN、O、S、P、ハロゲンを含む基で置換
された単素数1〜16の置換炭化水素基であって、置換
炭化水素基としてはN、O、S、Pのいずれかのヘテロ
原子を含む複素環を有する炭化水素基および−OH、−
SH、−OR’、−SR’、−COOR’、−OCO
R’、−NO2 、−SO2 、−SO3 H、−PO(O
H )2 の各基、ハロゲン等で置換された飽和あるいは不
飽和の炭化水素基を挙げることができる。但しR’は飽
和あるいは不飽和の炭化水素基を表わす。
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシルの各鎖状アル
キル基、シクロヘキシル、シクロオクチル等の環式炭化
水素基、およびビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテ
ニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニ
ル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニ
ル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル
の各不飽和脂肪族炭化水素基、シクロペンテニル、シク
ロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジ
エニル、シクロオクタジエニル等のシクロオレフィン基
およびシクロ環置換のアルキル基、フェニル、トリル、
キシリル、ナフチル、メチルナフチル等のアリール基お
よび芳香族置換のアルキル基など及びこれらのハロゲン
置換基、例えば、パーフルオロアルキル基、ヒドロフル
オロアルキル基、クロロ置換アルキル基、具体例として
は3−クロロプロピル基、トリフルオロプロピル基、ペ
ンタフルオロブチル基、ヘプタフルオロペンチル基、ヘ
プタデカフルオロテトラヒドロデシル基等を挙げること
ができる。
コキシ基、アリーロキシ基、水酸基、ハロゲンから選ば
れたもので同一であっても異なっていても良い。アルコ
キシ基としてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等のアルコキシ
基、フェノキシ基を挙げることができる。好ましくはメ
トキシ、エトキシ基である。nは1から3の整数であっ
て、例えばnが1の場合はトリアルコキシアルキルシラ
ン、nが2の場合はジアルコキシジアルキルシラン、n
が3の場合はモノアルコキシトリアルキルシラン等であ
る。nが1の場合はより強固に骨格に組み込まれるので
好ましい。好ましいシラン化合物としては、下記式
(2)で表されるものであって、より具体的な化合物と
しては、モノアルキルトリアルコキシシランまたはモノ
アリールトリアルコキシシランである。
は公知のメソポア体の合成に用いられる界面活性剤、例
えば、長鎖の4級アンモニウム塩、長鎖のアルキルアミ
ンN−オキサイド、長鎖のスルフォン酸塩、ポリエチレ
ングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコー
ル脂肪酸エステル等のいずれであっても良い。本発明で
いう金属酸化物および/またはその前駆体としては、酸
化ケイ素単体あるいは酸化ケイ素と下記に挙げる金属の
酸化物との複合物および/またはその前駆体を意味する
ものとする。
ネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属元素、亜
鉛、3族のホウ素、アルミニウム、ガリウム、イットリ
ウム、希土類元素、4族のチタン、ジルコニウム、ゲル
マニウム、錫、5族のリン、バナジウム、6族のクロ
ム、モリブデン、タングステン、7族のマンガン、テル
ル、レニウム、8族の鉄、コバルト、ニッケル、ルテニ
ウム、ロジウム、パラジウム、白金等の貴金属元素、等
を挙げることができる。好ましくは、ホウ素、アルミニ
ウム、希土類元素、チタン、バナジニウムを挙げること
ができる。
(Si/M)としては、通常10以上が用いられる。そ
の前駆体としては、これら金属の硝酸塩、硫酸塩、塩酸
塩等の無機塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、ナフテン酸塩
等カルボン酸塩、4級アルキルアルモニウム等の有機ア
ンモニウム金属塩、或いはアルコキサイド、水酸化物等
金属化合物が挙げられる。特に金属アルコキサイドが好
都合に用いられる。本発明の合成方法において、溶媒と
して水、アルコール、ジオールの1種以上が通常用いら
れるが水を含んだ水系溶媒が好ましい。
トキシ、エトキシ、プロポキシ等からなるテトラアルコ
キシシラン、シリカパウダー、水ガラス、コロイダルシ
リカ等が通常用いられる。更に、公知の方法と同様に細
孔径を変化させるために有機助剤として炭素数6〜20
の芳香族炭化水素、炭素数5〜20の脂環式炭化水素、
炭素数3〜16の脂肪族炭化水素およびこれらのアミン
ならびにハロゲン置換体、例えば、ドデカン、ヘキサデ
カン、シクロドデカン、トリメチルベンゼン、トリエチ
ルベンゼン等を加えることができる。
シラン化合物を含む)、他の金属酸化物源、テンプレー
ト、溶媒からなる反応混合物の組成としては、前記のシ
ラン化合物/(金属酸化物および/またはその前駆体)
のモル比が0.01〜0.6、好ましくは0.02〜
0.50、より好ましくは0.05〜0.40であり、
ケイ素/金属元素原子比が5以上、好ましくは10以
上、シリカ/テンプレートのモル比が1〜30、好まし
くは1〜10であり、溶媒/テンプレートモル比が1〜
1000、好ましくは5〜500の範囲である。
等において、各々2種以上からなる場合には各々平均モ
ル分子量を用いて表す。本発明方法の合成条件は、反応
温度としては室温(20℃)〜180℃、好ましくは室
温〜100℃の範囲であり、反応時間としては5〜10
0時間、好ましくは10〜50時間の範囲が用いられ
る。反応生成物は、通常濾過により分離し、充分に水洗
後、乾燥し、次いで含有しているテンプレートをアルコ
ール等の有機溶媒により抽出除去する等の方法で除去
し、炭素ーケイ素結合を有するメソポア分子ふるいを得
ることができる。
有するメソポア体は必要ならば更に通常用いられる、例
えば、テトラアルコキシシラン、モノアルキルキルトリ
アルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、ト
リアルキルアルコキシシラン等のシランカップリング
剤、或いはアルミニウム、ほう素等のアルコキサイド等
の表面処理剤で処理し、表面を改質したり、細孔径を制
御することができる。本発明のメソポア分子ふるいは、
分子ふるいを形成する金属酸化物骨格のケイ素原子に直
接結合した炭化水素基を有するメソポア分子ふるいであ
って、該炭化水素基が該金属酸化物1モルあたり0.0
1〜0.6モル存在し、下記の如き特徴を有している。
は、炭化水素基の種類、量を調製することで容易に疎水
性等の制御が可能であるし、炭化水素基を有し、かつ触
媒活性成分等を組み込むことも可能である等の特徴を有
している。本発明のメソポア分子ふるいは触媒、吸着剤
等広い範囲の用途に用いることができる。例えば、酸機
能、酸化還元機能を有する触媒活性成分等をメソポア骨
格に有するもの、あるいはイオン交換法や含浸法で担持
付加したものは疎水性の反応場を有する触媒として有用
であるし、ケイ素に結合した炭化水素基を用い均一触媒
である有機金属錯体等を固定化する触媒担体としての利
用、制御された疎水性の吸着剤として種々の有機化合物
の吸着用、あるいは制御された水分の吸着用、例えば、
調湿材料等に用いることができる。
を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例などによ
り何ら限定されるものではない。実施例中のX線回折パ
ターンは理学電機社製RADIII型を用い、比表面
積、細孔分布測定はカルロエルバ社製ソープトマチック
1800型装置を用い、窒素を用いたBET法並びにB
JH法で求められる微分分布のピーク径を細孔径として
示した。赤外吸収スペクトルは、パーキンエルマー16
00型分光光度計を用いて測定した。熱分析は、島津製
作所製TGA−50、DTA−50型熱分析装置を用い
て昇温速度15℃/minで測定した。
い、蒸留水100gにエタノール80gおよびドデシル
アミン10gを添加し、溶解させ、ついで撹拌下にテト
ラエチルオルトシリケート27.4gとメチルトリエト
キシシラン11.8gを添加し、30分間撹拌するとス
ラリー状になり、これを30℃下20時間静置反応させ
た。反応混合物を濾過、水洗後、110℃、5時間乾燥
し、白色粉末状生成物15.5gを得た。この乾燥生成
物に含まれるテンプレート(アミン)を除去し、メソポ
ア体を得るため乾燥生成物5gをエタノール750ml
に分散させ60℃下で1時間抽出処理し、濾過する操作
を3回繰り返した。ついでアルコールで洗浄し、100
℃、3時間乾燥させメチル基を有するシリカメソポア分
子ふるい3.4gを得た。この粉末は撥水性を示し、水
に加えると表面に浮かぶ性質を有していた。
オングストロームに強いピークを示した。窒素吸脱着法
による比表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は
1000m2 /g、細孔径は2.1nmであった。赤外
吸収スペクトルの測定では1270cm-1近辺にCH3
−Si基の変角振動に帰属できる吸収ピークが認められ
た。示差熱重量分析(空気中、15℃/minの昇温速
度で測定)測定での結果は620℃近辺に重量減と発熱
ピークが見られた。
ラエチルオルトシリケートを33.2gに、メチルトリ
エトキシシランを7.2gに替えて実施した。実施例1
同様に処理し17.1gの乾燥生成物を得た。この乾燥
試料5gを実施例1同様に抽出処理し、メチル基を含有
するシリカメソポア体3.5gを得た。抽出試料の粉末
X線回折パターンは、d値=32.8オングストローム
に強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、
細孔分布を測定した結果、比表面積は1100m2 /
g,細孔径は2.4nmであった。なお、乾燥試料を5
50℃で仮焼したものは溌水性を示さず粉末X線回折ピ
ークは、d値=31.4オングストロームと縮小傾向を
示し、細孔径も2.1nmと縮小傾向が見られた。
ラエチルオルトシリケートを37.3gに、メチルトリ
エトキシシランを3.6gに替えて実施した。実施例1
同様に処理し、17.8gの乾燥生成物を得た。この乾
燥試料5gを実施例1同様に抽出処理しメチル基を含有
するシリカメソポア分子ふるい3.4gを得た。抽出試
料の粉末X線回折パターンは、d値=33.5オングス
トロームに強いピークを示した。窒素吸脱着法による比
表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は1040
m2 /g、細孔径は2.5nmであった。
プレートとしてドデシルアミンに替えてデシルアミン1
0gを用いて実施した。実施例1同様に処理し、16.
4gの白色粉末を得た。この白色粉末5gを実施例1同
様にテンプレートを除去し3.5gのメチル基を含むシ
リカメソポア分子ふるいを得た。粉末X線回折パターン
は、d値=29.6オングストロームに強いピークを示
した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分布を測定し
た結果、比表面積は1020m2 /g、細孔径は1.9
nmであった。
プレートとしてドデシルアミンに替えてテトラデシルア
ミン11.6gを用いて実施した。実施例1同様に処理
し、15.0gの白色粉末を得た。この白色粉末5gを
実施例1同様にテンプレートを除去し、3.8gのメチ
ル基を含むシリカメソポア分子ふるいを得た。粉末X線
回折パターンは、d値=34.0オングストロームに強
いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔
分布を測定した結果、比表面積は970m2 /g、細孔
径は2.1nmであった。
プレートとしてドデシルアミンに替えてヘキサデシルア
ミン13.0gを用い、エタノールを90mlに替えて
実施した。実施例1同様に処理し、17.1gの白色粉
末を得た。この白色粉末5gを実施例1同様にテンプレ
ートを除去し3.3gのメチル基を含むシリカメソポア
分子ふるいを得た。粉末X線回折パターンは、d値=3
6.7オングストロームに強いピークを示した。窒素吸
脱着法による比表面積、細孔分布を測定した結果、比表
面積は980m2 /g、細孔径は2.3nmであった。
ルトリエトキシシランに替えてエチルトリエトキシシラ
ン7.6gを用いて実施し、17.5gの乾燥試料を得
た。その10gを実施例2同様に抽出処理し、6.7g
の白色粉末を得た。この粉末は溌水性を示し、水に懸濁
すると表面に浮かぶ性質を有していた。粉末X線回折パ
ターンは、d値=32.9オングストロームに強いピー
クを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分布を
測定した結果、比表面積は1050m2 /g、細孔径は
2.2nmであった。
ルトリエトキシシランに替えてnーオクチルトリエトキ
シシラン9.6gを用いて実施し、20.6gの乾燥試
料を得た。その10gを実施例2同様に抽出処理し、
6.2gの白色粉末を得た。この粉末は溌水性を示し、
水に加えると水表面に浮かぶ性質を有していた。粉末X
線回折パターンは、d値=35.3オングストロームに
強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細
孔分布を測定した結果、比表面積は990m2 /g、細
孔径は2.2nmであった。
ルトリエトキシシランに替えてフェニルトリエトキシシ
ラン9.6gを用いて実施し、19.2gの乾燥試料を
得た。その10gを実施例2同様に抽出処理し、6.5
gの白色粉末を得た。この粉末は撥水性を示し水に加え
ると表面に浮かぶ性質を有していた。粉末X線回折パタ
ーンは、d値=32.5オングストロームに強いピーク
を示した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分布を測
定した結果、比表面積は1000m2 /g、細孔径は
2.2nmであった。赤外吸収スペクトルの測定結果で
は、1430cm-1および1130cm-1近辺にフェニ
ルーケイ素結合に起因する吸収ピークが認められた。
000mlのビーカーを用いて蒸留水300gにエタノ
ール240gおよびドデシルアミン30gを添加、溶解
させ、次いで撹拌下にテトラエチルオルトシリケート9
9.6gとメチルトリエトキシシラン21.6gを添加
し、次いでアルミニウムイソプロポキシド8.2gを添
加し、約30分間撹拌するとスラリー状になり、これを
30℃下、22時間静置反応させた。反応生成混合物を
濾過、水洗後、110℃、5時間乾燥し、白色粉末状生
成物58gを得た。この乾燥生成物に含まれるテンプレ
ート(アミン)を除去し、メソポア体を得るため乾燥生
成物5gを塩酸酸性のエタノール750ml(HCl
0.1mol/l溶液)に分散させ60℃下で1時間抽
出処理し、濾過する操作を更に2回繰り返した。次いで
アルコールで洗浄し、100℃、3時間乾燥させメチル
基を有するシリカ・アルミナメソポア分子ふるい3.1
gを得た。この粉末は撥水性を示し、水に加えると表面
に浮かぶ性質を有していた。
オングストロームに強いピークを示した。蛍光X線分光
分析法によるケイ素/アルミニウム原子比は14であっ
た。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分布を測定した
結果、比表面積は920m2 /g、細孔径は2.2nm
であった。
アルミニウムイソポロポキシドに替えてテトラエチルオ
ルトチタネート2.28gを用いて実施した。実施例2
同様に処理し、乾燥白色粉末55.6gを得た。その白
色粉末5gを実施例2同様に抽出処理し3.4gのメソ
ポア分子ふるいを得た。この粉末は撥水性を示し、水に
加えると表面に浮かぶ性質を示した。粉末X線回折パタ
ーンは、d値=32.5オングストロームに強いピーク
を示した。蛍光X線分光分析法によるケイ素/チタニウ
ム原子比は65であった。窒素吸脱着法による比表面
積、細孔分布を測定した結果、比表面積は1100m2
/g、細孔径は2.2nmであった。
チルトリエトキシシランに替えて3−トリフルオロプロ
ピルトリメトキシシラン8.4gを用いて実施し、1
9.gの乾燥試料を得た。その10gを実施例2同様に
抽出処理し、6.5gの白色粉末を得た。この粉末は撥
水性を示し水に加えると表面に浮かぶ性質を有してい
た。粉末X線回折パターンは、d値=32.1オングス
トロームに強いピークを示した。窒素吸脱着法による比
表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は1100
m2 /g、細孔径は2.3nmであった。赤外吸収スペ
クトルの測定結果では1320cm-1、1269cm-1
および1218cm-1近辺にCF3 基に起因する吸収ピ
ークが認められた。
チルトリエトキシシランに替えて3−クロロプロピルト
リエトキシシラン9.6gを用いて実施し、20gの乾
燥試料を得た。その10gを実施例2同様に抽出処理
し、7gの白色粉末を得た。この粉末は撥水性を示し水
に加えると表面に浮かぶ性質を有していた。粉末X線回
折パターンは、d値=34.6オングストロームに強い
ピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分
布を測定した結果、比表面積は900m2 /g、細孔径
は2.3nmであった。
トラエチルオルトシリケート38gとメチルトリエトキ
シシランに替えて3−シクロペンタジエニルプロピルト
リエトキシシラン(ダイマー)5.4gを用いて実施
し、18gの乾燥試料を得た。その10gを実施例1同
様にアルコール抽出処理し、6.9gの白色粉末を得
た。この粉末は撥水性を示し水に加えると表面に浮かぶ
性質を有していた。粉末X線回折パターンは、d値=3
3オングストロームに強いピークを示した。窒素吸脱着
法による比表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積
は850m2 /g、細孔径は2.0nmであった。
チルトリエトキシシランに替えてドデシルトリエトキシ
シラン12gを用いて実施し、21gの乾燥試料を得
た。その10gを実施例1同様にアルコール抽出処理
し、7.2gの白色粉末を得た。この粉末は撥水性を示
し水に加えると表面に浮かぶ性質を有していた。粉末X
線回折パターンは、d値=39オングストロームに強い
ピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分
布を測定した結果、比表面積は830m2 /g、細孔径
は2.6nmであった。
デシルアミンとともにn−ドデカンを6g添加し同様に
合成しメチル基を有するシリカメソポア分子ふるいの乾
燥試料18gを得た。その10gを実施例1同様にアル
コール抽出処理し、6.2gの白色粉末を得た。この粉
末は撥水性を示し水に加えると表面に浮かぶ性質を有し
ていた。粉末X線回折パターンは、d値=36オングス
トロームに強いピークを示した。窒素吸脱着法による比
表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は860m
2 /g、細孔径は3nmであった。
チルトリエトキシシランに替えてジメチルジエトキシシ
ラン5.9gを用い同様に合成しメチル基を有するシリ
カメソポア分子ふるいの乾燥試料15gを得た。その乾
燥試料10gを実施例1同様にアルコール抽出処理し、
7.2gの白色粉末を得た。この粉末は撥水性を示し水
に加えると表面に浮かぶ性質を有していた。粉末X線回
折パターンは、d値=32.6オングストロームに強い
ピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分
布を測定した結果、比表面積は1060m2 /g、細孔
容積は0.76cc/g、細孔径は2.3nmであっ
た。赤外吸収スペクトルでは1265cm-1近辺にSi
−CH3 基に起因する吸収ピークが観測された。
チルトリエトキシシランに替えてトリメチルエトキシシ
ラン9.4gを用い同様に合成しメチル基を有するシリ
カメソポア分子ふるいの乾燥試料15gを得た。その乾
燥試料10gを実施例1同様にアルコール抽出処理し、
6.9gの白色粉末を得た。この粉末は撥水性を示し水
に加えると表面に浮かぶ性質を有していた。粉末X線回
折パターンは、d値=33.4オングストロームに強い
ピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細孔分
布を測定した結果、比表面積は900m2 /g、細孔容
積は0.65cc/g、細孔径は2.2nmであった。
赤外吸収スペクトルでは1255cm-1近辺にSi−C
H3 基に起因する吸収ピークが観測された。
チルトリエトキシシランに替えてオクチルジメチルクロ
ロシラン16.5gを用い同様に但し、アンモニア水を
添加し、PHを10に調整し合成しオクチルジメチルシ
リル基を有するシリカメソポア分子ふるいの乾燥試料1
4.5gを得た。その乾燥試料10gを実施例1同様に
アルコール抽出処理し、7.9gの白色粉末を得た。こ
の粉末は撥水性を示し水に加えると表面に浮かぶ性質を
有していた。粉末X線回折パターンは、d値=41.9
オングストロームに強いピークを示した。窒素吸脱着法
による比表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は
800m2 /g、細孔容積は0.76cc/g、細孔径
は2.4nmであった。赤外吸収スペクトルでは125
7cm-1近辺にSi−CH3 基に起因する吸収ピークが
観測された。
い、蒸留水300gにポリオキシエチレン(10)オク
チルフェニルエーテル4.8gを添加、溶解させ、つい
で撹拌下にテトラエチルオルトシリケート7.3gとテ
トラメチルオルトシリケート12gとメチルトリエトキ
シシラン6,5gを添加し、スターラーで撹拌下に室温
で2.5日反応させる。反応混合物を濾過、水洗後、1
10℃で5時間乾燥し、白色粉末状生成物12.4gを
得た。この乾燥生成物に含まれるテンプレート(アミ
ン)を除去し、メソポア体を得るため乾燥生成物5gを
エタノール750mlに分散させ60℃下で1時間抽出
処理し、濾過する操作を3回繰り返した。ついでアルコ
ールで洗浄し、100℃で3時間乾燥させメチル基を有
するシリカメソポア分子ふるい3.2gを得た。この粉
末は撥水性を示し、水に加えると表面に浮かぶ性質を有
していた。
測定した結果、比表面積は880m2 /g、細孔径は
2.5nmであった。赤外吸収スペクトルの測定では1
280cm-1近辺にCH3 −Si基の変角振動に帰属で
きる吸収ピークが認められた。示差熱重量分析(空気
中、15℃/minの昇温速度で測定)測定の結果では
640℃近辺に重量減と発熱ピークが見られた。
ラエチルオルトシリケート41.6gとしメチルトリエ
トキシシラン無添加で反応させた。反応混合物を濾過、
水洗後110℃、5時間乾燥し、白色粉末状生成物1
8.7gを得た。この乾燥生成物に含まれるテンプレー
ト(アミン)を除去し、メソポア体を得るため乾燥生成
物10gをエタノール1500mlに分散させ60℃下
で1時間抽出処理し、濾過する操作を更に2回繰り返し
た。次いでアルコールで洗浄し、100℃、3時間乾燥
させシリカメソポア分子ふるい6.5gを得た。この粉
末は撥水性を示さず水に加えると沈む性質を有してい
た。
オングストロームに強いピークを示した。窒素吸脱着法
による比表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は
1000m2 /g、細孔径は3.1nmであった。赤外
吸収スペクトルを測定した結果では、CH3 −Si基の
変角振動に帰属できる吸収ピークは認められなかった。
示差熱分析(空気中、15℃/minの昇温速度で測
定)測定結果400℃以上に発熱ピークは見られなかっ
た。
中に含まれるテンプレート(アミン)を除去し、メソポ
ア体を得るため乾燥生成物10gを空気中で250℃下
で2時間、次いで550℃下で3時間仮焼し、6.3g
を得た。このシリカメソポア体2gを通常用いられるア
ルキルシリル化剤であるトリメチルシリルクロライド2
0gとヘキサメチルジシロキサン30g中に分散し、撹
拌下、還流条件で20時間処理した。次いで濾過、アセ
トン洗浄し、乾燥した。処理サンプルは撥水性を示し
た。示差熱分析(空気中、15℃/minの昇温速度で
測定)測定の結果では、450℃に発熱ピークが見られ
た。
中に含まれるテンプレート(アミン)を除去し、メソポ
ア体を得るため乾燥生成物10gを空気中で250℃下
で2時間、次いで550℃下で3時間仮焼し、6.3g
を得た。このシリカメソポア体2gを石英製反応管に充
填し、150℃に昇温し、窒素を100cc/minお
よびメチルトリメトキシシランとベンゼンの当容量溶液
を10cc/hの速度で2時間供給した。溶液供給終了
後も同一温度で窒素のみを1時間流し、冷却し、処理試
料を取り出した。示差熱重量分析(空気中、15℃/m
inの昇温速度で測定)測定では520℃近辺に発熱ピ
ークが見られ重量減を示した。
ルトリエトキシシランを添加することなく、テトラエチ
ルオルトシリケートを123gとしてシリカ・アルミナ
メソポア体を得た。合成した乾燥粉末中に含まれるテン
プレート(アミン)を除去し、メソポア体を得るため乾
燥生成物10gを空気中で250℃下で2時間、次いで
550℃下で3時間仮焼し、6.4gを得た。次いでこ
のシリカ・アルミナメソポア体5gをメチルトリエトキ
シシラン3.6gのトルエン50ml溶液に加え100
℃下で9時間シリル化処理し、次いでろ過、アセトンで
充分に洗浄し、次いで真空乾燥(150℃、1mmH
g、3h)し、5.6gの処理試料を得た。
比表面積細孔容積、細孔分布を測定した結果、比表面積
は900m2 /gから700m2 /gに、細孔容積は
0.7から0.5cc/gに、細孔径は3nmから2.
5nmに減少を示した。また試料をベンゼンに分散させ
0.1規定n−ブチルアミンベンゼン溶液によるジメチ
ルイエロー指示薬(pKa=+3.3)とした滴定によ
って求めた酸量は0.34mmol/gから0.14m
mol/gと大幅に低下することが確認された。一方実
施例10で合成した試料について同様求めた酸量は0.
33mmol/gと本願発明方法によるものは高い値を
有することが判る。
の昇温速度で測定)測定では520℃近辺に発熱ピーク
が見られ重量減を示すが、実施例10で合成したものは
より高い570℃に発熱ピークが見られている。また、
上記のメチルシリル化処理サンプルを600℃で仮焼
し、メチル基を焼成除去すると細孔径は2.5nmから
2.6nmと増加傾向を示した。一方、実施例10で合
成したものは同様処理で2.2nmから2.0nmと減
少傾向を示し、異なった挙動を示した。
カ・アルミナメソポア体を実施例10同様の方法で塩酸
酸性のアルコール溶媒を用いテンプレート(ドデシルア
ミン)を除去した。この試料を比較例2同様の方法でト
リメチルシリル化処理し、ろ過、アセトンで充分に洗浄
し、次いで真空乾燥(150℃、1mmHg、3時間)
した。メチルシリル化前後で窒素吸脱着法による比表面
積細孔容積、細孔分布を測定した結果、比表面積は96
0m2 /gから770m2 /gに、細孔容積は0.76
から0.65cc/gに、細孔径は3.1nmから2.
6nmに減少を示した。
定n−ブチルアミンベンゼン溶液によるジメチルイエロ
ー指示薬(pKa=+3.3)とし滴定によって求めた
酸量は0.3mmol/gから0.17mmol/gと
大幅に低下することが確認された。一方、実施例10で
合成した試料について同様求めた酸量は0.33mmo
l/gと本願発明方法によるものは高い値を有すること
が判る。また、上記のメチルシリル化処理サンプルを6
00℃仮焼し、メチル基を焼成除去すると細孔径は2.
6nmから2.7nmと増加傾向を示した。一方、実施
例10で合成したものは同様処理で2.2nmから2.
0nmと減少傾向を示し、異なった挙動を示した。
合した炭化水素基を有する新規なメソポア分子ふるいお
よびその製造方法を提供するものである。本発明方法を
用いれば種々の炭素ーケイ素結合を有する新規なメソポ
ア分子ふるいを容易に、かつ広範囲に含有量を制御し、
合成することができる。本願のメソポア分子ふるいは従
来の改質処理によって炭化水素基を含むケイ素を導入さ
れたものに比べ酸触媒あるいは酸化触媒等の触媒性能に
優れたものとなる。
子ふるいのX線回折図である。
子ふるいの細孔分布図である。
子ふるいの赤外吸収スペクトル図である。
子ふるいの示差熱分析チャート図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 分子ふるいを形成する金属酸化物骨格の
ケイ素原子に直接結合した、置換基を含む炭化水素基を
有するメソポア分子ふるいであって、該炭化水素基の存
在量が該金属酸化物1モルあたり0.01〜0.6モル
であることを特徴とするメソポア分子ふるい。 - 【請求項2】 金属酸化物が酸化ケイ素単体である請求
項1記載のメソポア分子ふるい。 - 【請求項3】 金属酸化物が酸化ケイ素と、酸化アルミ
ニウム、酸化ホウ素、酸化チタンから選ばれた少なくと
も一種の酸化物との複合物である請求項1記載のメソポ
ア分子ふるい。 - 【請求項4】 テンプレート共存下、次式で示されるシ
ラン化合物と金属酸化物および/またはその前駆体より
合成することを特徴とする分子ふるい骨格中のケイ素に
炭化水素基が結合したメソポア分子ふるいの製造方法。 【化1】 - 【請求項5】 シラン化合物が次式で示される請求項4
に記載のメソポア分子ふるいの製造方法。 【化2】 - 【請求項6】 金属酸化物が酸化ケイ素である請求項4
に記載のメソポア分子ふるいの製造方法。 - 【請求項7】 金属酸化物が酸化ケイ素と、酸化アルミ
ニウム、酸化ホウ素、酸化チタンから選ばれた少なくと
も一種の酸化物との複合物である請求項4に記載のメソ
ポア分子ふるいの製造方法。 - 【請求項8】 シラン化合物がモノアルキルトリアルコ
キシシランまたはモノアリールトリアルコキシシランで
ある請求項4に記載のメソポア分子ふるいの製造方法。
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