JPH1071979A - 自転車用チェーンケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自転車用チェーンケースをより簡単に自転車
に装着することができるようにする。 【解決手段】 ギヤ被覆部２６とチェーン被覆部２７と
を有するチェーンケース本体１１を備え、チェーンケー
ス本体１１を自転車側に固定するための取付部材１２が
設けられた自転車用チェーンケースにおいて、取付部材
１２の一端部に、ギヤ被覆部２６の外周部に設けた固定
ボス３７を挿通嵌合することにより、ギヤ被覆部２６の
外周部の一部が取付部材１２の一端部に固着され、取付
部材１２の他端部をギヤ被覆部２６の外周部に設けた左
右一対の挟持片３９，４０間に挟み込むことにより、ギ
ヤ被覆部２６の外周部の他端部が取付部材１２の他端部
に対して左右方向の移動が規制されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用チェーン
ケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自転車用チェーンケースには、図１３〜
図１５に示すようにフロントギヤの外側面を覆うギヤ被
覆部６１と、ギヤ被覆部６１から後方に突出されたチェ
ーン被覆部６２とを有するチェーンケース本体６３を備
え、チェーンケース本体６３のギヤ被覆部６１に自転車
のクランク軸等が挿通される挿通孔６４が設けられ、チ
ェーンケース本体６３を自転車側に固定するための取付
部材６５が、クランク軸を回転自在に保持する自転車の
ハンガラッグに取付孔６８を介して外嵌固定され、チェ
ーンケース本体６３のギヤ被覆部６１の外周部の二箇所
に設けた取付片６６を、取付部材６５の両端部に止めネ
ジ６７により締め付け固定し、これによりチェーンケー
ス本体６３を取付部材６５を介して自転車側に自転車の
フロントギヤ及びチェーンを覆うように取り付けてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って、従来では、自
転車用チェーンケースを自転車に装着する場合、チェー
ンケース本体６３のギヤ被覆部６１の外周部の二箇所を
取付部材６５の両端部に止めネジ６７により締め付け固
定する必要があり、自転車用チェーンケースの自転車へ
の装着が非常に面倒であった。

【０００４】本発明は、上記問題点に鑑み、自転車用チ
ェーンケースをより簡単に自転車に装着することができ
るようにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決す
る本発明の第１の技術的手段は、フロントギヤ３の外側
面を覆うギヤ被覆部２６と、ギヤ被覆部２６から後方に
突出されたチェーン被覆部２７とを有するチェーンケー
ス本体１１を備え、チェーンケース本体１１のギヤ被覆
部２６に自転車のクランク軸１９が挿通される挿通孔２
８が設けられ、チェーンケース本体１１を自転車側に固
定するための取付部材１２が設けられ、該取付部材１２
の中央部側がクランク軸１９を回転自在に保持する自転
車のハンガラッグ２０に外嵌固定された自転車用チェー
ンケースにおいて、取付部材１２の一端部に、ギヤ被覆
部２６の外周部に設けた固定ボス３７を挿通嵌合するこ
とにより、ギヤ被覆部２６の外周部の一部が取付部材１
２の一端部に固着され、取付部材１２の他端部をギヤ被
覆部２６の外周部に設けた左右一対の挟持片３９，４０
間に挟み込むことにより、ギヤ被覆部２６の外周部の他
端部が取付部材１２の他端部に対して左右方向の移動が
規制されている点にある。

【０００６】本発明の第２の技術的手段は、フロントギ
ヤ３の外側面を覆うギヤ被覆部２６と、ギヤ被覆部２６
から後方に突出されたチェーン被覆部２７とを有するチ
ェーンケース本体１１を備え、チェーンケース本体１１
のギヤ被覆部２６に自転車のクランク軸１９が挿通され
る挿通孔２８が設けられ、チェーンケース本体１１を自
転車側に固定するための取付部材１２が設けられ、該取
付部材１２の中央部側がクランク軸１９を回転自在に保
持する自転車のハンガラッグ２０に外嵌固定された自転
車用チェーンケースにおいて、ギヤ被覆部２６側及び取
付部材１２側に挿通嵌合される固定ボス４６によって、
前記ギヤ被覆部２６の外周部の一部が取付部材１２の一
端部に固着され、取付部材１２の他端部をギヤ被覆部２
６の外周部に設けた係合片４７に係合することにより、
ギヤ被覆部２６の外周部の他端部が取付部材１２の他端
部に対して左右方向の移動が規制されている点にある。

【０００７】本発明の第３の技術的手段は、フロントギ
ヤ３の外側面を覆うギヤ被覆部２６と、ギヤ被覆部２６
から後方に突出されたチェーン被覆部２７とを有するチ
ェーンケース本体１１を備え、チェーンケース本体１１
のギヤ被覆部２６に自転車のクランク軸１９が挿通され
る挿通孔２８が設けられ、チェーンケース本体１１を自
転車側に固定するための取付部材１２が設けられ、該取
付部材１２の中央部側がクランク軸１９を回転自在に保
持する自転車のハンガラッグ２０に外嵌固定された自転
車用チェーンケースにおいて、取付部材１２の両端部に
ギヤ被覆部２６の外周部に設けた固定ボス５５，５６を
夫々挿通嵌合することにより、ギヤ被覆部２６の外周部
の二箇所が取付部材１２の両端部に夫々固着されている
点にある。

【０００８】従って、ギヤ被覆部２６の外周部を取付部
材１２に止めネジにより締め付け固定する面倒がなくな
り、固定ボス３７、挟持片３９，４０、固定ボス４６、
係合片４７、固定ボス５５，５６等を利用してチェーン
ケース本体１１の取付部材１２への取り付けが簡単にな
される。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図１において、１は自転車のバック
ホーク、２はチェーンステー、３はフロントギヤ、４は
リヤギヤ、５はフロントギヤ３及びリヤギヤ４に巻き掛
けたチェーンである。６はフロントギヤ３及びチェーン
５を覆う自転車用チェーンケースである。

【００１０】図１及び図２において、自転車用チェーン
ケース６は、チェーンケース本体１１と該チェーンケー
ス本体１１を自転車側に固定するための取付部材１２と
を備える。取付部材１２は、図２、図５、図６に示すよ
うに金属板等によりくの字の板状に形成され、取付部材
１２の中央部には取付孔１３が設けられ、取付部材１２
の一端部に係止孔１４が設けられている。この取付部材
１２は、図５及び図６に示すようにクランク軸１９を回
転自在に保持するチェーンステー２前端のハンガラッグ
２０に形成したネジ部２１に取付孔１３を介して外嵌さ
れ、ナット２２をハンガラッグ２０のネジ部２１に螺合
して締め付けることにより、取付部材１２はハンガラッ
グ２０に外嵌固定されている。なお、ハンガラッグ２０
に回転自在に保持されたクランク軸１９に前記フロント
ギア３及びクランク２４が固設されている。

【００１１】前記チェーンケース本体１１は、合成樹脂
により一体成形され、フロントギヤ３の外側面を覆うギ
ヤ被覆部２６と、ギヤ被覆部２６から後方に突出された
チェーン被覆部２７とを有する。チェーンケース本体１
１のギヤ被覆部２６に自転車のクランク軸１９等が挿通
される挿通孔２８が設けられている。チェーンケース本
体１１のギヤ被覆部２６の前縁からチェーン被覆部２７
の上縁に亘って左右方向内方に向けて円弧状に湾曲した
湾曲縁部２９が設けられている。

【００１２】図３に示すように、ギヤ被覆部２６の湾曲
縁部２９の上側中途部に、ヒンジ部３３を介して回動片
３４が設けられ、この回動片３４の先端部に固定ボス３
７が突設されている。これら回動片３４及び固定ボス３
７はチェーンケース本体１１と一体に形成されている。
前記回動片３４をヒンジ部３３を介して内側に回動操作
することにより、取付部材１２の一端部に係止孔１４を
介して固定ボス３７が挿通嵌合し、この固定ボス３７の
挿通嵌合により、ギヤ被覆部２６の外周部の一部が取付
部材１２の一端部に固着されるようになっている。

【００１３】取付部材１２の他端部に対応するギヤ被覆
部２６の外周部に、左右一対の挟持片３９，４０が一体
に設けられている。挟持片３９は挟持片４０よりもやや
前方にあって挟持片３９と挟持片４０とは互いに前後に
ややずれた位置にある。このチェーンケース本体１１の
ギヤ被覆部２６の左右一対の挟持片３９，４０間に、取
付部材１２の他端部を挟み込むことにより、ギヤ被覆部
２７の外周部の他端部が取付部材１２の他端部に対して
左右方向の移動が規制されるようになっている。

【００１４】図１に示すように、チェーンケース本体１
１のチェーン被覆部２７の後端下部に取付孔４１が設け
られ、チェーンケース本体１１の後端部はこの取付孔４
１を利用して図示省略の止めネジにより自転車のバック
ホーク１に設けたステー３１に締め付け固定されるよう
になっている。上記実施の形態によれば、自転車用チェ
ーンケース６を自転車に装着する場合、予め取付部材１
２の中央部側を、ハンガラッグ２０にナット２２をやや
緩めに締め付けた状態で外嵌固定しておき、まずチェー
ンケース本体１１を、取付孔１３を介してペダルを取り
外した状態のクランクに挿通して、クランク軸１９を回
転自在に保持する自転車のハンガラッグ２０に外嵌し、
その後取付部材１２をハンガラッグ２０廻りに図４に示
す矢印Ａの方向に回動する。すると、取付部材１２の他
端部が挟持片４０の挟持片３９側内面を摺動して簡単に
取付部材１２の他端部が挟持片４０と挟持片３９の間に
挿入される。その後、ナット２２を締め付けると共に、
回動片３４をヒンジ部３３を支点に図３に示す矢印Ｂ方
向に回動操作して、固定ボス３７を取付部材１２の一端
部の係止孔１３に嵌合させればよい。なお、チェーン被
覆部２７の後端部は、取付孔４１を利用して止めネジに
より自転車のバックホーク１に設けたステー３１に締め
付け固定すればよい。

【００１５】従って、ギヤ被覆部２６の外周部を取付部
材１２に止めネジにより締め付け固定する面倒がなくな
り、チェーンケース本体１１の取付部材１２への取り付
けが容易になり、自転車用チェーンケース６を自転車に
装着する作業が非常に簡単になる。図７〜図９は他の実
施の形態を示し、同図に示すようにギヤ被覆部２６の湾
曲縁部２９の上側中途部に、長孔４２を有する取付片４
３が突設され、取付部材１２の一端部に係止孔４４が設
けられ、割り溝４５を有する固定ボス４６が、前記長孔
４２及び係止孔４４を介してギヤ被覆部２６側及び取付
部材１２側に挿通嵌合され、これによりギヤ被覆部２６
の外周部の一部が固定ボス４６によって取付部材１２の
一端部に固着されている。取付部材１２の他端部に対応
するチェーンケース本体１１のギヤ被覆部２６の外周部
に、取付部材１２の他端部が後方側のみから係合可能な
コの字状の係合片４７が一体に設けられ、この係合片４
７に取付部材１２の他端部が係合することにより、ギヤ
被覆部２６の外周部の他端部が取付部材１２の他端部に
対して左右方向の移動が規制されている。その他の点は
前記実施の形態と同様の構成である。

【００１６】上記実施の形態によれば、自転車用チェー
ンケース６を自転車に装着する場合、予め取付部材１２
の中央部側を、ハンガラッグ２０にナット２２をやや緩
めに締め付けた状態で外嵌固定しておき、まずチェーン
ケース本体１１を、取付孔１３を介してペダルを取り外
した状態のクランクに挿通して、クランク軸１９を回転
自在に保持する自転車のハンガラッグ２０に外嵌し、そ
の後取付部材１２をハンガラッグ２０廻りに図９に示す
矢印Ａの方向に回動する。すると、取付部材１２の他端
部が挟持片４０の係合片４７に係合され、これによりギ
ヤ被覆部２６の外周部の他端部が取付部材１２の他端部
に対して左右方向の移動が規制される。その後、ナット
２２を締め付けると共に、固定ボス４６を、長孔４２及
び係止孔４４を介してギヤ被覆部２６側及び取付部材１
２側に挿通嵌合すればよく、これによりチェーンケース
本体１１のギヤ被覆部２６の外周部の一部が固定ボス４
６によって取付部材１２の一端部に固着される。

【００１７】図１０〜図１２は他の実施の形態を示し、
同図に示すように取付部材１２の両端部に夫々係止孔５
１，５２が設けられ、チェーンケース本体１１のギヤ被
覆部２６の外周部の取付部材１２の両端部に対応する位
置の湾曲縁部２９に、取付片５３，５４を介して固定ボ
ス５５，５６が内方突設され、各固定ボス５５，５６を
取付部材１２の両端部に前記係止孔５１，５２を介して
夫々挿通嵌合することにより、チェーンケース本体１１
のギヤ被覆部２６の外周部の二箇所が取付部材１２の両
端部に夫々固着されている。その他の点は前記実施の形
態と同様の構成である。

【００１８】上記実施の形態によれば、自転車用チェー
ンケース６を自転車に装着する場合、予め取付部材１２
の中央部側を、ハンガラッグ２０にナット２２をやや緩
めに締め付けた状態で外嵌固定しておき、まずチェーン
ケース本体１１を、取付孔１３を介してペダルを取り外
した状態のクランクに挿通して、クランク軸１９を回転
自在に保持する自転車のハンガラッグ２０に外嵌し、そ
の後取付部材１２をハンガラッグ２０廻りに回動して、
取付部材１２の両端部の係止孔５１，５２と、ギヤ被覆
部２６の外周部の固定ボス５５，５６とを一致させる。
その後、ナット２２を締め付けると共に、固定ボス５
５，５６を、係止孔５１，５２を介して取付部材１２の
両端部に挿通嵌合すればよく、これによりチェーンケー
ス本体１１のギヤ被覆部２６の外周部の二箇所が固定ボ
ス５５，５６によって取付部材１２の両端部に簡単に固
着される。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、チェーンケース本体１
１のギヤ被覆部２６の外周部を取付部材１２の取付片１
５に止めネジにより締め付け固定する面倒がなくなり、
自転車用チェーンケース６を簡単に自転車に装着するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す側面図である。

【図２】同チェーンケース本体及び取付部材の側面図で
ある。

【図３】同チェーンケース本体及び取付部材の一端部側
の斜視図である。

【図４】同チェーンケース本体及び取付部材の他端部側
の斜視図である。

【図５】同取付部材の固定部分の分解斜視図である。

【図６】同取付部材の固定部分の斜視図である。

【図７】他の実施の形態を示すチェーンケース本体及び
取付部材の側面図である。

【図８】同チェーンケース本体及び取付部材の一端部側
の斜視図である。

【図９】同チェーンケース本体及び取付部材の他端部側
の斜視図である。

【図１０】他の実施の形態を示すチェーンケース本体及
び取付部材の側面図である。

【図１１】同図１０のＢ−Ｂ線断面図である。

【図１２】同チェーンケース本体及び取付部材の他端部
側の斜視図である。

【図１３】従来例を示すチェーンケース本体の斜視図で
ある。

【図１４】同取付部材の側面図である。

【図１５】同図９のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

３ フロントギヤ １１ チェーンケース本体 １２ 取付部材 １９ クランク軸 ２０ ハンガラッグ ２６ ギヤ被覆部 ２７ チェーン被覆部 ２８ 挿通孔 ３７ 固定ボス ３９ 挟持片 ４０ 挟持片 ４６ 固定ボス ４７ 係合片 ５５ 固定ボス ５６ 固定ボス

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フロントギヤ（３）の外側面を覆うギヤ
   被覆部（２６）と、ギヤ被覆部（２６）から後方に突出
   されたチェーン被覆部（２７）とを有するチェーンケー
   ス本体（１１）を備え、チェーンケース本体（１１）の
   ギヤ被覆部（２６）に自転車のクランク軸（１９）が挿
   通される挿通孔（２８）が設けられ、チェーンケース本
   体（１１）を自転車側に固定するための取付部材（１
   ２）が設けられ、該取付部材（１２）の中央部側がクラ
   ンク軸（１９）を回転自在に保持する自転車のハンガラ
   ッグ（２０）に外嵌固定された自転車用チェーンケース
   において、 取付部材（１２）の一端部に、ギヤ被覆部（２６）の外
   周部に設けた固定ボス（３７）を挿通嵌合することによ
   り、ギヤ被覆部（２６）の外周部の一部が取付部材（１
   ２）の一端部に固着され、取付部材（１２）の他端部を
   ギヤ被覆部（２６）の外周部に設けた左右一対の挟持片
   （３９）（４０）間に挟み込むことにより、ギヤ被覆部
   （２６）の外周部の他端部が取付部材（１２）の他端部
   に対して左右方向の移動が規制されていることを特徴と
   する自転車用チェーンケース。
2. 【請求項２】 フロントギヤ（３）の外側面を覆うギヤ
   被覆部（２６）と、ギヤ被覆部（２６）から後方に突出
   されたチェーン被覆部（２７）とを有するチェーンケー
   ス本体（１１）を備え、チェーンケース本体（１１）の
   ギヤ被覆部（２６）に自転車のクランク軸（１９）が挿
   通される挿通孔（２８）が設けられ、チェーンケース本
   体（１１）を自転車側に固定するための取付部材（１
   ２）が設けられ、該取付部材（１２）の中央部側がクラ
   ンク軸（１９）を回転自在に保持する自転車のハンガラ
   ッグ（２０）に外嵌固定された自転車用チェーンケース
   において、 ギヤ被覆部（２６）側及び取付部材（１２）側に挿通嵌
   合される固定ボス（４６）によって、前記ギヤ被覆部
   （２６）の外周部の一部が取付部材（１２）の一端部に
   固着され、取付部材（１２）の他端部をギヤ被覆部（２
   ６）の外周部に設けた係合片（４７）に係合することに
   より、ギヤ被覆部（２６）の外周部の他端部が取付部材
   （１２）の他端部に対して左右方向の移動が規制されて
   いることを特徴とする自転車用チェーンケース。
3. 【請求項３】 フロントギヤ（３）の外側面を覆うギヤ
   被覆部（２６）と、ギヤ被覆部（２６）から後方に突出
   されたチェーン被覆部（２７）とを有するチェーンケー
   ス本体（１１）を備え、チェーンケース本体（１１）の
   ギヤ被覆部（２６）に自転車のクランク軸（１９）が挿
   通される挿通孔（２８）が設けられ、チェーンケース本
   体（１１）を自転車側に固定するための取付部材（１
   ２）が設けられ、該取付部材（１２）の中央部側がクラ
   ンク軸（１９）を回転自在に保持する自転車のハンガラ
   ッグ（２０）に外嵌固定された自転車用チェーンケース
   において、 取付部材（１２）の両端部にギヤ被覆部（２６）の外周
   部に設けた固定ボス（５５）（５６）を夫々挿通嵌合す
   ることにより、ギヤ被覆部（２６）の外周部の二箇所が
   取付部材（１２）の両端部に夫々固着されていることを
   特徴とする自転車用チェーンケース。