JPH1071145A - 超音波トランスジューサおよびその製造方法 - Google Patents

超音波トランスジューサおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH1071145A
JPH1071145A JP22826096A JP22826096A JPH1071145A JP H1071145 A JPH1071145 A JP H1071145A JP 22826096 A JP22826096 A JP 22826096A JP 22826096 A JP22826096 A JP 22826096A JP H1071145 A JPH1071145 A JP H1071145A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic transducer
wiring board
printed wiring
ultrasonic
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22826096A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3776519B2 (ja
Inventor
Satoshi Tezuka
智 手塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP22826096A priority Critical patent/JP3776519B2/ja
Publication of JPH1071145A publication Critical patent/JPH1071145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3776519B2 publication Critical patent/JP3776519B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】信号線の間隙にスリットを形成できないような
場合であっても、プリント配線板を振動子板に隣接する
位置で折り畳むことが可能であり、これにより収納性が
良好な超音波トランスジューサ及びその製造方法を提供
することを目的とする。 【解決手段】本発明は複数の超音波振動子が二次元的に
配置された振動子板1と、これら超音波振動子に対し接
続される信号線2が配線されたFPC(フレキシブルプ
リント基板)3とを有しており、FPC3の所定位置に
は、表面から裏面に達する貫通孔4が形成されている。
この貫通孔4は、FPC3上の信号線2の配線間隔の最
短長よりも大なる幅を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
接続される超音波トランスジューサおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られているこの種の超音波ト
ランスジューサのうち、二次元アレイ型超音波トランス
ジューサと称されるものは複数の超音波振動子(圧電振
動子)がマトリクス状に配置されたものである。このよ
うな二次元アレイ超音波トランスジューサによれば、駆
動口径やフォーカス距離の調整が自在であり、また被検
体に対してプローブを固定した状態で三次元領域を超音
波ビームによって走査可能であるので、二次元アレイ超
音波トランスジューサは、画質向上に寄与するとともに
三次元画像を作成する際に好適である。
【0003】二次元アレイ型超音波トランスジューサ
は、個々の超音波振動子が送受信した信号を引き出す複
数の信号線が配線されたフレキシブルプリント配線板
(FPC)と、圧電板とを電気接続した後、圧電板をア
レイ状に分割し、圧電振動子アレイを形成することによ
り製造するのが一般的である。二次元アレイ型超音波ト
ランスジューサの中でも、圧電振動子アレイが凸形状に
配置されたコンベックス型の超音波トランスジューサ
(コンベックストランスジューサ)は、圧電板を分割し
て圧電振動子アレイを形成した後、その配列方向に沿っ
てアレイを曲面状に屈曲させて凸形状化する。
【0004】このようなコンベックストランスジューサ
においては、FPCの配線パターン間隙にスリットを形
成し、このスリット毎でFPCを分割して折り畳むもの
となっている。すなわち、このようなスリットは振動子
アレイを曲面状に屈曲させた場合であってもFPCを収
納性良く折り畳むために設けられる。
【0005】図9〜図11は従来例に係る超音波トラン
スジューサの構造および製造方法を示す図である。ま
ず、図9(a)および(b)に示すように、個々の配線
パターン2の間隙に予めスリット5が形成されたFPC
3と圧電板1とを接合する。スリット5は、圧電板1の
近傍にまで至る様に形成される。図9に示すFPC3で
は、個々の配線パターン2は互いに平行となっている
が、他のFPCにおいては、圧電板からの信号引きだし
が容易となるように回路間隙が除々に広げられ、配線パ
ターンを放射状にするのが一般的である。
【0006】次に図10(a)および(b)に示すよう
に、圧電板1およびFPC3の一部を分割してアレイ状
の超音波トランスジューサを形成する。FPC3のスリ
ット5の位置では圧電板1の分割と同時にスリット5が
形成された配線パターン2の間隙においてFPC3が完
全に分割される。この工程の前後において、バッキング
材接続、音響整合層の形成、アース電極引き出しが適宜
行なわれる。
【0007】そして、図11に示すように、超音波振動
子アレイをコンベックス形状にするために、平面状に形
成されたアレイトランスジューサを、アレイ配列方向に
沿って屈曲させると共に、スリット及び圧電板分割によ
って分離されたFPCを分離ブロック毎で折り畳む。こ
れによりコンベックストランスジューサに於いてもFP
Cを収納性良く処理することが可能となる。
【0008】しかしながらこのようなコンベックス型の
超音波トランスジューサには次のような問題点がある。
アレイを構成する圧電振動子の配列ピッチが小さくし、
これに応じてFPCの回路配線ピッチを小さくするよう
な場合、製造限界等の理由により配線パターンの間隙に
スリットを形成できなくなる恐れがある。図12は圧電
板1の近傍までスリット5を形成可能な場合、図13は
圧電板1の近傍までスリット5を形成できない場合、を
それぞれ示している。
【0009】このため振動子配列を曲面状に変形してF
PCを折り畳むことができず、あるいは圧電振動子の隣
接位置で折り畳むことができない。したがって超音波ト
ランスジューサの収納性が悪化するという問題点があ
る。
【0010】ところで、圧電振動子の背面にプリント配
線板を配置し、プリント配線板の所定の位置に設けられ
た導体露出部(導体パッド)と圧電振動子背面の駆動電
極とを電気接続して電気端子を引き出すことを特徴とし
た二次元アレイ超音波トランスジューサが知られてい
る。このような二次元アレイ超音波トランスジューサに
おいては、一般に、導体露出部としてバンプ(突出)構
造を採用している。
【0011】図14及び図15は、振動子板の背面に配
置するプリント配線板の配線パターン及び構造を示す図
であって、列方向に8つの素子を配置した2次元アレイ
トランスジューサに用いるプリント配線板の第m行トラ
ンスジューサに接続される導体露出部の配線パターンを
示す。図14においては、列方向8素子の駆動電極をそ
れぞ独立して引き出す為の配線パターンを示している。
また、図15は中央部の第4列と第5列、第3列と第6
列の駆動電極を共通接続して引き出す為の配線パターン
を示している。
【0012】図16は、プリント配線板の導体露出部の
断面を示す図である。配線パターン上の電気絶縁層(ポ
リイミド)に露出孔を設けて導体露出部を形成する。こ
の露出孔内に導電性部材を充填し、且つ電気絶縁層の表
面に突出するようにバンプ200を形成する。尚、図1
6において201はカバーレイ(ポリイミド)、202
は接着剤、203は導体層、204はベースである。
【0013】このような従来のプリント配線板には次の
ような問題点がある。プリント配線板の回路配線の製造
限界によって、導体露出部の配列ピッチ及び配列個数は
制限され、これにより配線パターンの形成方法に制約が
ある。すなわち導体露出部を回避して配線パターンを形
成するため隣接する導体露出部間の距離(繰返しピッ
チ)に応じて配線可能なパターン数が制限される。この
ため所要の導体露出部の数を満足するように配線回路数
を増やすことができない。また導体露出部を共通接続す
るといった複雑な配線にも制約が生じる。また隣接する
導体露出部間の距離(繰返しピッチ)を狭めることにも
制約がある。
【0014】したがって、導体露出部と接続される圧電
振動子数あるいは圧電振動子の配列ピッチに制約がある
という問題点がある。図14に示したプリント配線板で
は、配線パターン形成の限界により行方向の繰り返しピ
ッチを小さくすることができない。また仮に繰り返しピ
ッチが同じであっても配線パターン数の増加につながる
列方向の導体露出部数を増やすことができない。したが
って、行方向のトランスジューサ配列ピッチを小さくす
ることができないという問題点がある。また、列方向の
トランスジューサ配列数を増やすこともできない。
【0015】また図15にしめしたプリント配線板で
は、行方向の繰返しピッチ(すなわち行方向のトランス
ジューサピッチ)を大きくすることなく第1列と第8
列、第2列と第7列の導体露出部を共通接続するととも
に列方向において対称の位置にある導体露出部をプリン
ト配線板上で完全に共通接続することができないという
問題点がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、次のような
超音波トランスジューサ及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。 (1)信号線の間隙にスリットを形成できないような場
合であっても、プリント配線板を振動子板に隣接する位
置で折り畳むことが可能であり、これにより収納性が良
好な超音波トランスジューサ及びその製造方法。 (2)振動子板に配列される振動子数を増加することが
可能であり、振動子の配列ピッチを小さくすることが可
能な超音波トランスジューサ。
【0017】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の超音波トランスジューサは、複数の超音
波振動子が二次元的に配列された振動子板と、前記超音
波振動子に対し接続される信号線が配線されたプリント
配線板とを有し、前記プリント配線板の信号取出し面が
所定方向に折り畳まれる超音波トランスジューサにおい
て、前記プリント配線板は、表面から裏面に達する貫通
孔を有することを特徴とする。 (2)本発明の超音波トランスジューサは、上記(1)
に記載の超音波トランスジューサであって、且つ前記貫
通孔は、前記プリント配線板上の信号線の配線間隔の最
短長よりも大なる幅を有していることを特徴とする。 (3)本発明の超音波トランスジューサは、上記(1)
又は(2)に記載の超音波トランスジューサであって、
且つ前記貫通孔と重なる位置に配線された前記信号線
は、前記プリント配線板の表面側および裏面側共に露出
していることを特徴とする。 (4)本発明の超音波トランスジューサは、上記(3)
に記載の超音波トランスジューサであって、且つ前記信
号線の露出部分は、特定の被覆部材により被覆されるこ
とを特徴とする。 (5)本発明の超音波トランスジューサは、上記(1)
又は(2)又は(3)又は(4)に記載の超音波トラン
スジューサであって、且つ前記プリント配線板は、複数
の分割板に分割するためのスリットをさらに有し、前記
貫通孔と、前記スリットとが連結していることを特徴と
する。 (6)本発明の超音波トランスジューサは、上記(1)
又は(2)又は(3)又は(4)又は(5)に記載の超
音波トランスジューサであって、且つ前記複数の超音波
振動子は、曲面状に配置されることを特徴とする。 (7)本発明の超音波トランスジューサの製造方法は、
複数の超音波振動子が二次元的に配置された振動子板に
対し、前記超音波振動子に接続される信号線が配線され
たプリント配線板を接合した後、前記プリント配線板の
信号取出し面を所定方向に折り畳む超音波トランスジュ
ーサの製造方法において、前記プリント配線板に対し、
表面から裏面に達する貫通孔を形成するステップと、前
記ステップにより形成された貫通孔に連結され、前記プ
リント配線板を分割するスリットを形成するステップ
と、前記ステップにより形成されたスリット毎に前記プ
リント配線板を分割し、この分割されたプリント配線板
の信号取出し面を、前記貫通孔の位置で所定方向に折り
畳むステップとを有することを特徴とする。 (8)本発明の超音波トランスジューサは、プリント配
線板に分散して設けられた複数の導体露出部と、振動子
板に設けられた複数の超音波振動子の各背面の電極とが
電気的に接続され、前記プリント配線板は、所定の配線
パターンに従う導電層、およびこの導電層の上に設けら
れる電気絶縁層、前記電気絶縁層から前記導電層に到達
する露出孔が導体露出部上に設けられて成る超音波トラ
ンスジューサにおいて、前記プリント配線板は、交互に
重ね合わされる複数の導電層及び電気絶縁層を有するこ
とを特徴とする。 (9)本発明の超音波トランスジューサは、上記(8)
に記載の超音波トランスジューサであって、且つ前記複
数の導電層間は、スルーホールを介して電気的に接続さ
れることを特徴とする。 (10)本発明の超音波トランスジューサは、上記
(9)に記載の超音波トランスジューサであって、且つ
前記スルーホールの位置に導体露出部を形成したことを
特徴とする。 (11)本発明の超音波トランスジューサは、上記
(8)に記載の超音波トランスジューサであって、前記
導体露出部は、前記プリント配線板面から突出すること
を特徴とする。 (12)本発明の超音波トランスジューサは、上記
(8)に記載の超音波トランスジューサであって、且つ
前記露出孔は、導電材で充填されることを特徴とする。 (13)本発明の超音波トランスジューサは、上記
(8)に記載の超音波トランスジューサであって、前記
プリント配線板に分散して設けられた複数の導体露出部
と、振動子板に設けられた複数の超音波振動子の各背面
の電極とが電気的に接続された状態で、前記プリント配
線板と振動子板とが電気絶縁性樹脂を介して接着されて
成ることを特徴とする。 (14)本発明の超音波トランスジューサは、上記
(8)に記載の超音波トランスジューサであって、前記
複数の導体露出部が、同一の導電層で共通接続されるこ
とを特徴とする。 (15)本発明の超音波トランスジューサは、上記
(8)に記載の超音波トランスジューサであって、前記
プリント配線板は、フレキシブルプリント配線板である
ことを特徴とする。 (16)本発明の超音波トランスジューサは、上記
(8)に記載の超音波トランスジューサであって、前記
導体露出部および超音波振動子は、二次元的に入れるさ
れることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態
に係る二次元アレイ超音波トランスジューサの構成を示
す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は断面
図である。なお図9乃至図13に示す従来例と同一の要
素部品には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0019】まず図1(a)に示すように、本実施形態
の超音波トランスジューサは、複数の超音波振動子が二
次元的に配置された振動子板1と、これら超音波振動子
に対し接続される信号線2が配線されたFPC(フレキ
シブルプリント基板)3とを有しており、FPC3の所
定位置には、表面から裏面に達する貫通孔4が形成され
ている。この貫通孔4は、FPCを形成した後、レーザ
ーエッチングあるいはケミカルエッチング処理によりF
PCの樹脂部分を除去することにより形成可能である。
また貫通孔4はFPC3上の信号線2の配線間隔の最短
長よりも大なる幅を有している。なお、貫通孔4は単一
の配線パターン間隙のみならず隣接する複数の配線パタ
ーン間隙に及んで形成されているが、形成方法によれば
単一の配線パターン間隙のみに貫通孔4を形成するよう
に構成しても良い。
【0020】図1(b)に示すように貫通孔4と重なる
位置に配線された信号線2は、FPC3の表面側および
裏面側共に露出しているが、この信号線2の露出部分を
特定の被覆部材、例えばFPCの他の部分とは異なる部
材(樹脂)により被覆しても良い。
【0021】以下、図2〜図5を参照しながら、二次元
アレイ超音波トランスジューサの製造方法について具体
的に説明する。先ず、図2(a)〜同図(c)に示すよ
うに、分割電極が形成された振動子板90の背面にFP
C91を位置整合して装着し、その後、FPC91の背
面に音響漏れを防止するためのバッキング材92を装着
する。なおFPC91には、上述したような複数の貫通
孔が予め形成されている(図示していない)。バッキン
グ材92としては超音波振動子と同様の部材あるいはF
PC91とほぼ等しい音響インピーダンスを有する材料
を使用しFPC91での音響反射を軽減することが好ま
しい。また、バッキング材92としては後工程での製造
誤差を抑えるために熱変化が少なく、耐圧性の高い材料
が好ましい。また、厚み方向に複数の部材を積層してバ
ッキング材92を形成すること、すなわち熱変化が少な
く耐圧性の高い材料を下層に、また上層には音響性能を
調整するための層を有する積層バッキング材を形成する
ことによって、製造誤差を抑えて、なおかつ良好な音響
特性を得ることができる。
【0022】次に図3(a)に示すように、振動子板9
0を行方向に沿って少なくとも厚みの1/2以上の深さ
まで切削し、振動子板90を完成時の列方向の振動子数
分(ここでは便宜上二つとする)に分割する。勿論、信
号線を分断せずに振動子板90を分割することが可能な
場合には振動子板90を完全に分離し、FPC91まで
切削するようにしてもよい。そして切削により形成され
た溝93に、図3(b)に示すように非導電性且つ硬化
性の充填材94を充填する。この充填材94の材料とし
ては、隣接する素子間の音響結合が小さく且つ機械的強
度が大きい樹脂を採用する。充填材94の充填後、図3
(c)に示すように振動子板90の前面(超音波放射
面)一面に共通アース電極95としてのAu薄膜を例え
ばスパッタ処理により形成する。
【0023】共通アース電極95上には、図4(a)に
示すように、音響整合層96が装着される。続いて図4
(b)に示すように、音響整合層96から振動子板90
を経て少なくともFPC91及びバッキング材92に到
達する深度で、切削により列方向に沿って圧電振動子分
割溝97を形成し、音響整合層96および振動子板90
を完成時の行方向の振動子数分(ここでは便宜上三つと
する)に分割する。この分割は、上述した配線パターン
非形成領域にて行なうため、配線パターンを分断するこ
とはない。なお、複数形成される溝97のうち、幾つか
の溝97は上述した貫通孔に連結して形成される。
【0024】そして図5(a)に示すように、FPC9
1を折り畳むためのスリット98を切削により形成した
後、全体を強制的に湾曲させる。ここで、スリット98
は、FPC91の端部から貫通孔100に至る溝であっ
て、FPC91を完全に分離するものである。そして図
5(b)に示すように、スリット98毎にFPC91を
分割し、この分割されたFPC91の信号取出し面を、
貫通孔100の位置においてバッキング材92を包み込
む方向に折り畳む。
【0025】以上により、複数の超音波振動子が曲面状
に配置され、超音波送受波面が凸状をなす二次元アレイ
超音波トランスジューサ(コンベックスプローブ)を形
成できる。
【0026】従来では配線パターンが放射状に形成(図
示しない)され、かつ振動子板90近傍位置における配
線パターン間隔が非常に狭いような場合は、スリット9
8を振動子板90の側面に近い位置まで形成できず、こ
のためFPC91を当該位置で折り畳むことができなか
ったが、本実施形態では、予め形成された貫通孔100
にスリット98を連結して形成するのみで、FPC91
を振動子板90の側面に近い位置で折り畳むことができ
る。したがってFPC91の端部が振動子板90の側面
から極度に突出することがないためトランスジューサの
収納性を向上できる。
【0027】(第2実施形態)上記第1実施形態におい
ては、FPC(フレキシブルプリント基板)の折り畳み
について説明したが、続いて第2実施形態においては、
FPCの導体露出部、配線パターン等の具体例について
説明する。
【0028】図6は、本発明の第2実施形態に係るFP
Cの断面図である。本実施形態のFPCは、交互に重ね
合わされる複数の導電層及び電気絶縁層を有することを
特徴としている。すなわち、図6に示すように複数の導
体層20(ここでは二層)と電気絶縁層21とが交互に
重ね合わされて成り、個々の導体層間はスルーホール2
2を介して電気的に接続されている。導体層20の数は
二層に限定されず、層の数をさらに増やしても良い。
【0029】FPCに分散して設けられた複数の導体露
出部と、振動子板(図示しない)に設けられた複数の超
音波振動子の各背面の電極とが電気的に接続された状態
で、FPCと振動子板とが電気絶縁性樹脂を介して接着
される。
【0030】ところで、図6(a)は、導体層間を接続
するスルーホール22と同一の位置に導体露出部23が
形成されている例、図6(b)は、導体層間を接続する
スルーホール22とは異なる位置に導体露出部23が形
成されている例、をそれぞれ示している。
【0031】図6(a)に示す例では、ポリイミドから
成る電気絶縁層21に、下層側の導体層20の表面に達
する露出孔(スルーホール)22を形成し、この露出孔
内に導電材を充填し、その上に電気絶縁層表面から突出
する突出部(バンプ)を形成してこれを導体露出部23
とする。この導体露出部23は、FPC表面から突出す
る。このような図6(a)の例では、導体露出部形成お
よび導体層間の電気接続を同じ位置で実現可能であるた
め、FPC内のスペース効率に優れている。
【0032】また、図6(b)に示す例では、図6
(a)と同様にスルーホール22および導体露出部23
が形成されるが、スルーホール22と導体露出部23と
が互いに離間した位置に形成されているため、スペース
効率に関して言えば図6(a)の例に劣るが、その一方
で製造が容易であるという利点を有している。
【0033】図7および図8は、図6(a)および
(b)に示した導体露出部を有するFPCにおける配線
パターンを示す図であって、図7は図14に示した配線
パターンに対し図6(a)のような層構造を適用したも
のである。また図8は、図15に示した配線パターンに
対し図6(b)のような層構造を適用したものである。
【0034】図7によれば、配線パターンの一部を、他
のパターンを形成した導体層とは異なる導体層を経由さ
せることによって、行方向の繰返しピッチを小さくする
ことができる。または、列方向における導体露出部の配
置数を増やす(配線パターン数を増やすことに相当す
る)ことができる。したがって、行方向におけるトラン
スジューサ配列ピッチを小さくすることができ、列方向
におけるトランスジューサ配列数を増やすことができ
る。
【0035】また、図8によれば、配線パターンの一部
を、他のパターンを形成した導体層とは異なる導体層を
経由させることによって、行方向の繰返しピッチを大き
くすることなしに導体露出部間を共通接続することがで
きる。したがって、行方向におけるトランスジューサ配
列ピッチを大きくすることなしに、列方向において対称
となる位置にあるトランスジューサの駆動電極を共通接
続することができ、複雑な配線パターンを形成できる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されず種々変形し
て実施可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような超音波トランスジューサ及びその製造方法を提
供できる。 (1)信号線の間隙にスリットを形成できないような場
合であっても、プリント配線板を振動子板に隣接する位
置で折り畳むことが可能であり、これにより収納性が良
好な超音波トランスジューサ及びその製造方法。 (2)振動子板に配列される振動子数を増加することが
可能であり、振動子の配列ピッチを小さくすることが可
能な超音波トランスジューサ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る二次元アレイ超音
波トランスジューサの構成を示す図であって、同図
(a)は平面図、同図(b)は断面図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る二次元アレイ超音
波トランスジューサの製造方法を説明するための斜視
図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る二次元アレイ超音
波トランスジューサの製造方法を説明するための斜視
図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る二次元アレイ超音
波トランスジューサの製造方法を説明するための斜視
図。
【図5】本発明の第1実施形態に係る二次元アレイ超音
波トランスジューサの製造方法を説明するための斜視
図。
【図6】本発明の第2実施形態に係るFPCの断面図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る導体露出部を有す
るFPCにおける配線パターンを示す図。
【図8】本発明の第2実施形態に係る導体露出部を有す
るFPCにおける配線パターンを示す図。
【図9】従来例に係る超音波トランスジューサの製造方
法を説明するための図。
【図10】従来例に係る超音波トランスジューサの製造
方法を説明するための図。
【図11】従来例に係る超音波トランスジューサの製造
方法を説明するための図。
【図12】従来例に係る超音波トランスジューサにおい
て圧電板の近傍までスリットを形成可能な場合を示す
図。
【図13】従来例に係る超音波トランスジューサにおい
て圧電板の近傍までスリットを形成できない場合を示す
図。
【図14】従来例に係る超音波トランスジューサのプリ
ント配線板の配線パターン及び構造を示す図。
【図15】従来例に係る超音波トランスジューサのプリ
ント配線板の配線パターン及び構造を示す図。
【図16】従来例に係る超音波トランスジューサのプリ
ント配線板の導体露出部の断面を示す図。
【符号の説明】
1…圧電振動子板 2…配線パターン 3…FPC(フレキシブルプリント基板) 4…貫通孔 5…スリット

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波振動子が二次元的に配列さ
    れた振動子板と、前記超音波振動子に対し接続される信
    号線が配線されたプリント配線板とを有し、前記プリン
    ト配線板の信号取出し面が所定方向に折り畳まれる超音
    波トランスジューサにおいて、 前記プリント配線板は、表面から裏面に達する貫通孔を
    有することを特徴とする超音波トランスジューサ。
  2. 【請求項2】 前記貫通孔は、前記プリント配線板上の
    信号線の配線間隔の最短長よりも大なる幅を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波トランスジュ
    ーサ。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔と重なる位置に配線された前
    記信号線は、前記プリント配線板の表面側および裏面側
    共に露出していることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の超音波トランスジューサ。
  4. 【請求項4】 前記信号線の露出部分は、特定の被覆部
    材により被覆されることを特徴とする請求項3に記載の
    超音波トランスジューサ。
  5. 【請求項5】 前記プリント配線板は、複数の分割板に
    分割するためのスリットをさらに有し、 前記貫通孔と、前記スリットとが連結していることを特
    徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の超音波ト
    ランスジューサ。
  6. 【請求項6】 前記複数の超音波振動子は、曲面状に配
    置されることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4
    又は5に記載の超音波トランスジューサ。
  7. 【請求項7】 複数の超音波振動子が二次元的に配置さ
    れた振動子板に対し、前記超音波振動子に接続される信
    号線が配線されたプリント配線板を接合した後、前記プ
    リント配線板の信号取出し面を所定方向に折り畳む超音
    波トランスジューサの製造方法において、 前記プリント配線板に対し、表面から裏面に達する貫通
    孔を形成するステップと、 前記ステップにより形成された貫通孔に連結され、前記
    プリント配線板を分割するスリットを形成するステップ
    と、 前記ステップにより形成されたスリット毎に前記プリン
    ト配線板を分割し、この分割されたプリント配線板の信
    号取出し面を、前記貫通孔の位置で所定方向に折り畳む
    ステップとを有することを特徴とする超音波トランスジ
    ューサの製造方法。
  8. 【請求項8】 プリント配線板に分散して設けられた複
    数の導体露出部と、振動子板に設けられた複数の超音波
    振動子の各背面の電極とが電気的に接続され、前記プリ
    ント配線板は、所定の配線パターンに従う導電層、およ
    びこの導電層の上に設けられる電気絶縁層、前記電気絶
    縁層から前記導電層に到達する露出孔が導体露出部上に
    設けられて成る超音波トランスジューサにおいて、 前記プリント配線板は、交互に重ね合わされる複数の導
    電層及び電気絶縁層を有することを特徴とする超音波ト
    ランスジューサ。
  9. 【請求項9】 前記複数の導電層間は、スルーホールを
    介して電気的に接続されることを特徴とする請求項8に
    記載の超音波トランスジューサ。
  10. 【請求項10】 前記スルーホールの位置に導体露出部
    を形成したことを特徴とする請求項9に記載の超音波ト
    ランスジューサ。
  11. 【請求項11】 前記導体露出部は、前記プリント配線
    板面から突出することを特徴とする請求項8に記載の超
    音波トランスジューサ。
  12. 【請求項12】 前記露出孔は、導電材で充填されるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の超音波トランスジュー
    サ。
  13. 【請求項13】 前記プリント配線板に分散して設けら
    れた複数の導体露出部と、振動子板に設けられた複数の
    超音波振動子の各背面の電極とが電気的に接続された状
    態で、前記プリント配線板と振動子板とが電気絶縁性樹
    脂を介して接着されて成ることを特徴とする請求項8に
    記載の超音波トランスジューサ。
  14. 【請求項14】 前記複数の導体露出部が、同一の導電
    層で共通接続されることを特徴とする請求項8に記載の
    超音波トランスジューサ。
  15. 【請求項15】 前記プリント配線板は、フレキシブル
    プリント配線板であることを特徴とする請求項8に記載
    の超音波トランスジューサ。
  16. 【請求項16】 前記導体露出部および超音波振動子
    は、二次元的に入れるされることを特徴とする請求項8
    に記載の超音波トランスジューサ。
JP22826096A 1996-08-29 1996-08-29 超音波トランスジューサおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3776519B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22826096A JP3776519B2 (ja) 1996-08-29 1996-08-29 超音波トランスジューサおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22826096A JP3776519B2 (ja) 1996-08-29 1996-08-29 超音波トランスジューサおよびその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005145435A Division JP4037880B2 (ja) 2005-05-18 2005-05-18 超音波トランスジューサおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1071145A true JPH1071145A (ja) 1998-03-17
JP3776519B2 JP3776519B2 (ja) 2006-05-17

Family

ID=16873691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22826096A Expired - Fee Related JP3776519B2 (ja) 1996-08-29 1996-08-29 超音波トランスジューサおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3776519B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002052024A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc コンベックス型圧電素子アセンブリ、コンベックス型圧電素子アセンブリの製造方法およびコンベックス型圧電素子アセンブリ用フレキシブル基板
JP2009504057A (ja) * 2005-08-05 2009-01-29 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 曲がった二次元アレイ・トランスデューサ
JP4879430B2 (ja) * 1999-09-17 2012-02-22 株式会社日立メディコ 超音波探触子及びそれを用いた超音波診断装置
CN110729398A (zh) * 2019-10-14 2020-01-24 无锡海鹰电子医疗系统有限公司 一种弧阵超声换能器电极线引出方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160009398A (ko) 2014-07-16 2016-01-26 삼성전자주식회사 와이어 본딩을 이용한 정전용량 미세가공 초음파 변환기 모듈

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4879430B2 (ja) * 1999-09-17 2012-02-22 株式会社日立メディコ 超音波探触子及びそれを用いた超音波診断装置
JP2002052024A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc コンベックス型圧電素子アセンブリ、コンベックス型圧電素子アセンブリの製造方法およびコンベックス型圧電素子アセンブリ用フレキシブル基板
JP4583561B2 (ja) * 2000-08-08 2010-11-17 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー コンベックス型圧電素子アセンブリ及びコンベックス型圧電素子アセンブリの製造方法
JP2009504057A (ja) * 2005-08-05 2009-01-29 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 曲がった二次元アレイ・トランスデューサ
CN110729398A (zh) * 2019-10-14 2020-01-24 无锡海鹰电子医疗系统有限公司 一种弧阵超声换能器电极线引出方法
CN110729398B (zh) * 2019-10-14 2023-04-25 无锡海鹰电子医疗系统有限公司 一种弧阵超声换能器电极线引出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3776519B2 (ja) 2006-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2545861B2 (ja) 超音波探触子の製造方法
US4734963A (en) Method of manufacturing a curvilinear array of ultrasonic transducers
US4747192A (en) Method of manufacturing an ultrasonic transducer
US6100626A (en) System for connecting a transducer array to a coaxial cable in an ultrasound probe
JP3876082B2 (ja) 2次元アレイ型モジュールの製造方法
JP4519259B2 (ja) 2次元アレイ超音波プローブ及びその製造方法
CN102497938B (zh) 带有整体的电连接的超声波成像转换器声学叠层
US20030085635A1 (en) Multidimensional ultrasonic transducer arrays
US20020060508A1 (en) Segment connections for multiple elevation transducers
JP3288815B2 (ja) 2次元アレイ超音波プローブ
JP3319532B2 (ja) 2次元アレイ型超音波プローブおよびその製造方法、2次元アレイ型超音波コンベックスプローブ
JP3673035B2 (ja) 超音波トランスジューサ
JP4703416B2 (ja) 超音波トランスデューサ
JPH1071145A (ja) 超音波トランスジューサおよびその製造方法
JP4672330B2 (ja) 超音波プローブ
JP4769127B2 (ja) 超音波プローブ及び超音波プローブ製造方法
JP4037880B2 (ja) 超音波トランスジューサおよびその製造方法
JPH0614396A (ja) 超音波探触子
JPH07131896A (ja) 超音波プローブ及びその製造方法
JP2002142294A (ja) 超音波探触子とその製造方法
JPH07124159A (ja) 超音波プローブ及びその製造方法
JPS63276400A (ja) 超音波探触子とその製造方法
JP7487473B2 (ja) 圧電デバイス、及びmemsデバイス
JPH0553119B2 (ja)
KR101786010B1 (ko) 음향 트랜스듀서

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060223

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees