JPH1070969A - カルシュウム剤の製法 - Google Patents

カルシュウム剤の製法

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JPH1070969A
JPH1070969A JP8229788A JP22978896A JPH1070969A JP H1070969 A JPH1070969 A JP H1070969A JP 8229788 A JP8229788 A JP 8229788A JP 22978896 A JP22978896 A JP 22978896A JP H1070969 A JPH1070969 A JP H1070969A
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JP
Japan
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washing
producing
water
organic
liquid
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JP8229788A
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English (en)
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Yoshiaki Naganuma
善紀 長沼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】動物の骨に残存する蛋白質及び脂肪分を完全に
分解、除去して良好なカルシュウム剤を製造する方法を
提供することを目的とする。 【構成】予め大型の残存肉片等の除去処理を行った動物
骨を原料とし、それを粉砕後、水洗し次いで液体分を分
離除去、然る後、有機質分解酵素を含んだ水分散液を加
えるとともにバクテリア、酵母あるいは糸状菌からなる
微生物のうち一つまたはそれ以上を接種し、液を通気撹
拌しつつ加温して有機質の分解を行ない、それを水洗脱
液する操作を一回またはそれ以上繰り返し、さらに液体
分を分離除去することを特徴とするカルシュウム剤の製
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば魚の骨等の
動物の骨を原材料とした微粉末状カルシュウム剤の製造
方法に関し、特に動物の骨中に残存する蛋白質や脂肪分
を酵素と微生物の作用により除去した微粉末状カルシュ
ウム剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品や家畜用の飼料あるいは薬
品、栄養剤等の添加物としてのカルシュウム剤は、主と
して、吸収性に優れたリン酸カルシュウムを主成分とし
た魚粉、骨粉等より製造されており、特に残存蛋白質や
脂肪分を除去した純粋な微細骨粉は腐敗、発黴あるいは
変質等の弊害が少ないのでカルシュウム剤として広く利
用されている。
【0003】しかして、動物の骨より不純物、残存蛋白
質、残存脂肪分の少ない高純度骨粉の製造方法として
は、例えば特公昭39−9413号公報に記載されてい
るようなアルカリ水溶液にて蛋白質や脂肪分を加熱分解
除去する方法あるいは、特公昭55−30831号公報
に記載されているように微生物等を用いて、蛋白質や脂
肪分を分解除去する方法等が従来から知られている。
【0004】しかしながら、特公昭39−9413号公
報に記載されているようなアルカリ水溶液を用いる方法
は目的とする残存蛋白質、残存脂肪分の分解が不十分で
ある上、本来残さねばならないリン酸カルシュウム有効
成分が溶解、除去されてしまい収率を低下させるという
欠点があった。また、特公昭55−30831号公報に
記載されている微生物を利用する方法は前述のようにリ
ン酸カルシュウム等有効成分までが溶解除去されてしま
うことはないが、残存蛋白質、残存脂肪分の分解は不十
分であり時間もかかるという欠点があった。通常、微生
物を手段として用いる方法では有機質の分解が十分でな
く、アルカリ水溶液での加熱処理とn−ヘキサンによる
抽出処理とを併用する事が必要であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上述の
従来よりの方法の持つ欠点について、種々検討した結
果、動物の骨を有機質分解酵素の存在下、微生物を作用
させることによって残存蛋白質、残存脂肪分の分解を短
時間で完全に除去しうることを見出し本発明を完成した
もので、本発明は、動物の骨に残存する蛋白質及び脂肪
分を完全に分解、除去して良好なカルシュウム剤を製造
する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、予め大
型の残存肉片等の除去処理を行った動物骨を原料とし、
それを粉砕後、水洗し次いで液体分を分離除去、然る
後、有機質分解酵素を含んだ水分散液を加えるとともに
バクテリア、酵母あるいは糸状菌からなる微生物のうち
一つまたはそれ以上を接種し、液を通気撹拌しつつ加温
して有機質の分解を行ない、それを水洗脱液する操作を
一回またはそれ以上繰り返し、さらに液体分を分離除去
することを特徴とするカルシュウム剤の製造方法であ
る。そして、本発明では有機質分解酵素としては蛋白質
分解酵素及び/又は脂肪分解酵素を使用し、かかる有機
質分解酵素の存在下で微生物を作用せしめるのである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に述べ
る。本発明において、予め大型の残存肉片等の除去処理
を行ったとは、従来この種の動物骨よりカルシウムを製
造する方法において、動物骨に残存している肉片等を除
去する際に採用されている周知の方法を適用したことを
云うのであって、例えばジェット水流による洗浄あるい
は、蒸煮洗浄等の処理方法によって、動物骨に付着して
いる蛋白質等を大雑把に除去した動物骨を本発明におい
ては原料とするのである。即ち、本発明方法では、まず
食用となる魚肉等を取り除いた魚骨等を、予め例えばジ
ェット水流による洗浄あるいは、蒸煮洗浄等の処置を行
なって、付着している内臓片や比較的大きい残存肉片等
を除去し、得られた魚骨を原料とし、これを粉砕する。
【0008】粉砕工程としては、先ず、例えばチョッパ
ー等を用いて10〜30mm程度の粗粒に粉砕する。水
洗を行なった後、更にグローミル等を用いて水分散液の
状態で100〜300メッシュ程度の微細粉に粉砕す
る。このように微細粉に粉砕することにより、骨の内部
に存在する骨髄液や脂肪分等を水中に溶出することがで
き、後の操作での分離、分解を容易にすることが可能と
なる。微細粉のサイズが100メッシュより大きいと、
前記骨髄液等の溶出が十分でなく、また300メッシュ
より小さいと粉末が細かすぎてその後の分離等の操作が
困難になる。
【0009】このような粉砕工程後、水洗、次いで微細
骨粉とその他の液体分の分離除去する。この分離除去に
よって水中に溶出あるいは懸濁状態で混在している骨髄
液や脂肪分等の大部分を分離することができる。液体分
を分離除去する方法としては通常濾過、圧搾濾過、沈殿
分離あるいは遠心分離等さまざまな方法をあげることが
出来る。微細骨粉とその他の液体分の分離除去に当って
は、濃度を比較的高くした方が生産効率がよいことから
分散液の濃度は高く設定されており、また微細骨粉の状
態を壊すことがない点から、遠心分離方式を用いること
が最も好ましい。また、必要に応じて分離した微細骨粉
を更に何回か水洗、遠心分離を繰り返して浄化の程度を
上げてもよい。生産の効率を上げるために、フィルター
プレス等の圧搾濾過の手法を応用することもできる。こ
こでいうフィルタープレス等の圧搾濾過法とは、例えば
濾布や濾紙等の間に固液混合液を挾持し、機械的圧力を
加えて圧搾し、液体分を除去し固形分を分離する方法で
あって、比較的高濃度の液から固形分を分離するに適し
た方法である。
【0010】得られた骨粉にはまだ少量の蛋白質、脂肪
分等が残存しており、臭気が強くまた変質もしやすいの
で最終製品としては不十分である。よって、有機質分解
酵素の存在下で微生物を作用させて残存蛋白質、脂肪分
等の分解処理および除去を行なう。有機分解酵素として
は蛋白質分解に適した蛋白質分解酵素、脂肪分の分解に
適した脂肪分解酵素を単独若しくはその両者を混合して
使用する。蛋白質分解酵素としては、例えばペプシン、
トリプシン、キモトリプシン、パパイン、コラゲナー
ゼ、ズブチリシン、ニュートラーゼ、カルボキシペプシ
ターゼ等、プロテアーゼで総称されるものが用いられ
る。また、脂肪分分解酵素としてはリパーゼ等、エステ
ーラゼで総称されるものが使用される。本発明において
用いられる微生物としては、原料の種類によって適宜選
択しうるが、原料として魚骨を用いる場合は Yarrowia
lipolytica等の酵母、あるいはAspergillus oryzae等の
糸状菌を用いることが好適である。
【0011】これ等の有機物分解酵素及び微生物の使用
に際し、有機物分解酵素の濃度については特に、限定を
うけるものではなく、また、中間原料となる骨粉に残存
付着する肉片、脂肪分の量と種類にによって大いに異な
るが、平均値的には魚骨重量に対して0.01%から1
%程度とする事が好ましい。また、分解温度はそれぞれ
使用する酵素と併用する微生物の作用温度に左右される
が、微生物の活動を円滑にするためには30℃から40
℃程度である。微生物接種による分解反応も、酵素によ
る分解反応もゆっくりと進むものであるから、酵素を含
んだ液中に前記微細骨粉を投入し、さらに微生物を接種
した後、液を30℃程度に加温し通気撹拌を行ないなが
ら、24時間程度分解反応を行なわせる。また、液のP
Hは6から7程度に保つことが好ましい。
【0012】分解反応により、残留蛋白質、脂肪分は
水、炭酸ガス、あるいはその他の単純な分子となり、液
中または大気中に揮散除去される。次いで、微細骨粉と
その他の液体分の分離を行なうが、分離の方法は前述の
通り遠心分離あるいはフィルタープレス等の圧搾分離法
によることが好ましい。ここで分離された固形分はほと
んど蛋白質、脂肪分の残留のない純粋なものであり、そ
の後乾燥、殺菌等の工程を経て粉末状の製品とすること
ができる。フィルタープレスで分離を行なう場合は、圧
搾により微細骨粉が凝集し塊となる場合もあるので、こ
の場合は粗粉砕の状態でその後の処理を行なった後、最
後にクラッシャー等を用いて粉砕してもよい。
【0013】上述の方法によって得られた製品は、付着
残存していた微量の蛋白質や脂肪分等が完全に除去され
ており、従って、着色や臭気の残留がなく、また経時的
な劣化、変質、変色等のない品質のものであり、これを
カルシウム剤として食品や家畜用飼料あるいは薬品、栄
養剤等の添加物として用いるのに好適である。
【0014】
【実施例及び比較例】以下、実施例に従って本発明方法
を具体的に説明するが、特に限定を行なうものではな
い。 実施例1 原材料として、マグロの骨を選定し、この10.2kg
を蒸煮洗浄したのち、チョッパーを用いて約20mmの
サイズに粗砕した。これに水道水を加え遠心分離を行な
うという洗浄脱水操作を5回繰り返し、絶乾量換算で
5.4kgの魚骨量を得た。更にこれを湿式状態でグロ
ーミルを用いて200メッシュのサイズに粉砕した。こ
れに10kgの水を加えて約35%の分散液とした。こ
の分散液の状態はサラサラではあるが、放置しても沈殿
を起こすことはなかった。然る後、蛋白質分解酵素であ
るニュートラーゼ(デンマーク、ノバインダトリー社
製)27.05gを加えた。この状態での分散粉砕骨粉
に対する酵素濃度は0.5%であり、また酵素の全液量
に対する濃度は0.18%である。さらにこの液に Yar
rowia lipolytica IAM No.4947(財団法人 応用微生物
学研究奨励会発行IAM微生物・微細藻株カタログによ
る)を接種し、30℃に維持し、3時間通気撹拌を行な
った。さらに室温にして4時間の熟成を行なった。然る
後、遠心分離を行なって液体分を除去、更に水を加えて
洗浄し遠心分離で分離を行なうという操作を5回行なっ
てから得られた骨粉を真空乾燥機を用いて乾燥し、目的
とする製品を得た。得られた製品の測定結果を別表に列
記する。
【0015】比較例1 酵素を使用しない他は、実施例と全く同じにて実験を行
なった。この例は微生物のみの効果を確認するためのも
のである。得られた製品の測定結果を別表に列記する。 比較例2 微生物を使用しない他は、実施例と全く同じにて実験を
行なった。この例は酵素のみの効果を確認するためのも
のである。得られた製品の測定結果を別表に列記する。
【0016】
【表1】 〇;40℃1ケ月で臭気、色変化なし △;40℃1ケ月で臭気、色変化ほとんどなし
【0017】上述の結果から判断して、実施例において
は蛋白質、脂肪分の分解が完全であるが、比較例におい
てはそれが不十分であり、特に蛋白質の分解において実
施例との差が顕著である。
【0018】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明方法によれば、
リン酸カルシュウムを主成分とした高品質のカルシュウ
ム剤が、従来は産業廃棄物として廃棄されるべき魚骨を
利用して、安定して大量にしかも安価に得られることが
可能となった。従来、廃棄魚骨を原料としたこれ等の骨
粉は、どうしても精製度が上がらず特に、脱臭が不十分
であって利用価値がせいぜい肥料、家畜用飼料、魚養殖
用飼料への添加物程度であったのが、本発明の方法の完
成により、食品、薬品の分野まで拡大することが可能と
なった。更に、産業廃棄物となるべき魚骨の有効利用と
いう面をも勘案すると、産業界のみならず、環境面での
有益性は高く、その資すること極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/32 A61K 35/32 // A23K 1/175 A23K 1/175

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め大型の残存肉片等の除去処理を行っ
    た動物骨を原料とし、それを粉砕後、液体分を分離除去
    し、然る後、有機質分解酵素を含んだ水分散液を加える
    とともにバクテリア、酵母あるいは糸状菌からなる微生
    物のうち一つまたはそれ以上を接種し、液を通気撹拌し
    つつ加温して有機質の分解を行ない、それを水洗脱液す
    る操作を一回またはそれ以上繰り返し、さらに液体分を
    分離除去することを特徴とするカルシュウム剤の製法。
  2. 【請求項2】 有機質分解酵素が、蛋白質分解酵素また
    は脂肪分解酵素のいずれかあるいはその両方を混合した
    ものであることを特徴とする請求項第1項に記載のカル
    シュウム剤の製造方法。
JP8229788A 1996-08-30 1996-08-30 カルシュウム剤の製法 Pending JPH1070969A (ja)

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