JPH1069119A - 静電荷像現像用トナー及び熱定着方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及び熱定着方法

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JPH1069119A
JPH1069119A JP8226792A JP22679296A JPH1069119A JP H1069119 A JPH1069119 A JP H1069119A JP 8226792 A JP8226792 A JP 8226792A JP 22679296 A JP22679296 A JP 22679296A JP H1069119 A JPH1069119 A JP H1069119A
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JP
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toner
particles
image
pigment
color
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JP8226792A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Nishimori
芳樹 西森
Mikio Kamiyama
幹夫 神山
Hisahiro Hirose
尚弘 廣瀬
Kenji Hayashi
健司 林
Tomoe Kikuchi
智江 菊地
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーを小径化した場合に於ける問題点を解
消し、良好な帯電性能を示し安定した現像性能を発揮す
るカラートナーを提供する。加えて、特にフルカラーに
於いて良好且つ安定した発色、色再現性、画像平滑性を
発揮し、極めて高精細、高画質なフルカラー画像形成を
可能とするトナー定着方法を提供する。 【解決手段】 樹脂と着色剤とを含有するトナーであ
り、そのBET比表面積が5m2/g以上で、且つ、9
0℃に於ける貯蔵弾性率をG′(90)(dyne/c
2)、及び160℃に於ける貯蔵弾性率をG′(16
0)(dyne/cm2)と定義したときにこれらが下
記条件を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナ
ー。 5.0≦logG′(90)≦6.4 2.0≦logG′(160)≦3.5

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー複写機、カ
ラープリンタ等の画像形成装置に用いられる静電荷像現
像用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ等の画像出力装
置には主に静電荷像現像方法(電子写真方式等)が用い
られている。
【0003】これら画像形成装置に於いて、近年高画質
化の要求が高まっており、小粒径で粒度分布の狭いトナ
ーを用いて画像を形成する事はこれらの高画質化の要求
に対し有用である。小径化が成されたトナーを得る製造
手段として、従来一般的なトナーの製造法である粉砕法
では、その生産上の能力、効率、収率、コスト等の面で
もはや対応しきれていない。特に、粉砕法で得られるト
ナーはその粒度分布が広いものであり、高画質化に必要
とされる均一な粒径のトナーを得るためにはシビアな分
級操作を処さねばならず、生産性の悪化、高コスト化を
招くという問題点を有している。
【0004】この様な小径トナーのニーズに対し、近年
新たに重合法によるトナー製造方法が提案されており、
前述の粉砕法に比して小径化及び粒度の均一化に対して
有利なトナー製造方法である。具体的には水系の分散媒
体中にてトナーに必要とされる着色剤、離型剤等を共存
させて樹脂を重合せしめ、これら着色剤、離型剤を含有
した重合性樹脂微粒子をトナーとして用いる方法であ
る。例えば特公昭47−518305号、特公昭51−
14895号等にその具体例を見る事が出来、当該重合
法では従来の粉砕法では得られない様な小径で均一な粒
度のトナーを得る事が可能である。
【0005】しかし、トナーを小粒径化した場合には、
特にトナーの帯電性能に於いて種々の問題が生じる。即
ち、トナー粒子の単位重量当たりの帯電量が極端に高く
なると共に鏡像力、ファンデルワールス力の様な物理的
な付着力も大きくなる為に、トナーの現像時にトナー粒
子がキャリア粒子から離れにくくなり、充分な現像トナ
ー量が得られにくくなる。
【0006】更には小径化に伴いトナー粒子同士の凝集
性が増加し、キャリアとの均一な混合が成されにくくな
る為、補給されたトナーの迅速な帯電が達成されず、こ
の様な帯電不充分なトナーが非画像部へ付着するカブリ
及び機内飛散等の問題が発生する。
【0007】又、現像剤中のトナーの帯電量が不均一な
ものとなるために連続使用時に於いて現像トナー量、即
ち画像濃度が不安定となる。
【0008】特に、近年の複写機、プリンタ等の電子写
真法による画像出力装置に於いては、従来の黒色トナー
のみを使用したモノクロ画像出力に加え、イエロー、マ
ゼンタ、シアンの3原色のカラートナーを使用し、或い
は黒色トナーと併用し、これら各色トナーを適宜重ね合
わせる事により多彩な色再現を可能とするフルカラー複
写機、フルカラープリンタが急速に市場に展開しつつあ
る。
【0009】この様なフルカラー画像形成プロセスへの
小径トナーの適用は極めて高精細且つ高解像度な画像出
力を可能とするという利点に於いて期待されるものであ
る。しかし、その実用化に於いては先述の帯電性能上の
諸問題が大きな妨げとなっているのが現状である。
【0010】即ち、先述の如き帯電不良により各色トナ
ーの現像性の変動が大きくなる故に、複数色の重ね合わ
せ現像における現像比率の制御が困難となり、良好な色
再現、色純度の安定化を達成し得ない。
【0011】特にフルカラー画像形成に於いては、通常
のモノクロ画像出力に用いられる黒色トナーとは異な
り、各色トナーの粘弾性設計に於いて溶融粘度を低く、
いわゆるシャープメルトな溶融挙動を示すものを使用
し、その重ね合わせ時のトナー同士の混色性を高めてよ
り広い色再現域を確保すると共に、定着時に平滑な画像
表面を形成して画像に高級感、高品位なイメージを付与
する事が要求される。
【0012】しかし、その反面、その様な粘弾性特性故
に定着時に於いてトナー粒子が潰れ広がり易いため、必
然的に解像度が低下し、微細な画像形成の妨げとなる。
【0013】この様な事情から、フルカラー画像形成プ
ロセスに於いて、シャープメルトな粘弾性設計のトナー
を使用する場合には、その解像度を補償する目的からも
より小径化されたトナーの必要性が高くなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トナーを小
径化した場合に於ける上記の如き帯電性能上の問題点を
解消し、良好な帯電性能を示し安定した現像性能を発揮
するカラートナーを提供する事にある。加えて、特にフ
ルカラートナーとして使用した場合に於いて良好且つ安
定した発色、色再現性、画像平滑性を発揮し、極めて高
精細、高画質なフルカラー画像形成を可能とするトナー
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成を採ることにより達成される。
【0016】(1) 樹脂と着色剤とを含有するトナー
であり、そのBET比表面積が5m2/g以上で、且
つ、90℃に於ける貯蔵弾性率をG′(90)(dyn
e/cm2)、及び160℃に於ける貯蔵弾性率をG′
(160)(dyne/cm2)と定義したときにこれ
らが下記条件を満足することを特徴とする静電荷像現像
用トナー。
【0017】5.0≦logG′(90)≦6.4 2.0≦logG′(160)≦3.5 (2) 樹脂と着色剤とを含有するトナーであり、その
BET比表面積が5m2/g以上で、且つ、90℃に於
ける貯蔵弾性率をG′(90)(dyne/cm2)、
及び160℃に於ける貯蔵弾性率をG′(160)(d
yne/cm2)と定義したときにこれらが下記条件を
満足する静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とす
る熱定着方法。
【0018】5.0≦logG′(90)≦6.4 2.0≦logG′(160)≦3.5 すなわち、本発明に於けるトナーのBET比表面積は、
トナー粒子の表面形状に関わる指標であるが、その値が
5m2/g以上である事が必要であり、より好ましくは
5〜100m2/gである。この範囲にあるトナー粒子
は表面状態が適度な凹凸を有しており、この様な凹凸の
存在が適当なトナー帯電量を得るに寄与する。又、トナ
ー補給時に於けるキャリアとの迅速な混合、摩擦により
所望の帯電量に素早く到達する事で現像剤中の弱帯電ト
ナーの発生を防止し、非画像部へのカブリ、機内飛散を
防止し得ると推察される。
【0019】この値が100m2/gを越える場合に
は、トナー粒子表面の凹凸が過多で非常にポーラスな構
造となる故に吸着水分の影響を受け易くなり、従って帯
電量の環境差が増大する可能性がある。一方、この値が
5m2/g未満である場合には表面が過度に平滑なもの
となる故にトナー粒子同士の凝集が生じ易く、又、キャ
リアとの混合性、摩擦帯電の迅速さが損なわれ、カブ
リ、トナー飛散を生じる為に好ましくない。
【0020】尚、上記に於けるBET比表面積の値は、
島津製作所製「Flow Sorb2300」型測定装
置を使用した窒素吸着法の1点法により測定される値を
使用する。
【0021】この様な特徴的なBET比表面積、即ち表
面性状を有するトナーを得る手段としては、特に乳化重
合により得られるポリマー粒子を複数個会合凝集させる
方法を好ましく用いる事が出来る。
【0022】具体的には、先ず重合工程として、表面改
質剤で処理された着色剤を、界面活性剤分散濃度をCM
C以上にした水溶液中で分散した後にその分散液を界面
活性剤濃度がCMC以下になるまで希釈し、次いでその
分散液に水溶性ラジカル重合開始剤を溶解し、更にエチ
レン性不飽和単量体を添加して水系析出重合を行い、前
記着色剤を含有する重合体微粒子を得る。次いで会合工
程として特開平5−115572号の方法、即ち、重合
体微粒子分散液の臨界凝集濃度以上の凝集剤及び水に対
して無限溶解する有機溶媒を添加する方法で前記重合体
微粒子を複数個会合せしめ、会合性着色粒子を得て、こ
れをトナー粒子として用いる。
【0023】本発明のトナーの粒径は任意であるが、小
粒径であるものが本発明の効果を呈し易く、体積平均粒
径で2〜10μmであるものが好ましく、特に3〜9μ
mのものが好ましい。この粒径は凝集剤の濃度や有機溶
媒の添加量、更には重合体自体の組成により制御する事
が可能である。
【0024】トナー粒子作製用の各種材料につき以下に
述べる。
【0025】会合性着色粒子を作製するための重合性単
量体としては、疎水性単量体を必須の構成成分とし、必
要に応じて親水性単量体、架橋性単量体が用いられる。
【0026】1)疎水性単量体 単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定
されるものではなく従来公知の単量体を用いることがで
きる。また、要求される特性を満たすように、1種また
は2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0027】具体的には、モノビニル芳香族系単量体、
(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル
系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系
単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン
系単量体等を用いることができる。
【0028】ビニル芳香族系単量体としては、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単
量体およびその誘導体が挙げられる。
【0029】アクリル系単量体としては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ア
ミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチル等が挙げられる。
【0030】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られる。
【0031】ビニルエーテル系単量体としては、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
【0032】モノオレフィン系単量体としては、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0033】ジオレフィン系単量体としては、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0034】2)親水性単量体 単量体成分を構成する親水性単量体としては、特に限定
されるものではなく従来公知の単量体を用いることがで
きる。また、要求される特性を満たすように、2種以上
のものを組み合わせて用いることができる。
【0035】例えば、カルボキシル基含有単量体、スル
ホン酸基含有単量体、第1級アミン、第2級アミン、第
3級アミン、第4級アンモニウム塩等のアミン系の化合
物を用いることができる。
【0036】カルボン酸基含有単量体としては、フマー
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸
モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル
等が挙げられる。
【0037】スルホン酸基含有単量体としては、スルホ
ン酸スチレン、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコ
ハク酸オクチル等が挙げられる。
【0038】アミン系の化合物としては、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアク
リレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチ
ルアミノエチルメタアクリレート、3−ジメチルアミノ
フェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等が挙げら
れる。
【0039】3)架橋性単量体 重合粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加し
ても良い。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレング
リコールメタクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するもの
が挙げられる。
【0040】本発明に係る単量体は、通常疎水性単量体
が99.9〜85重量%で且つ親水性単量体が0.1〜
15重量%の範囲で適宜選択される。
【0041】合成時の分子量を調整する目的として、一
般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能であ
る。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく
例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、
t−ドデシルメルカプタン等のメルカプタンが使用され
る。
【0042】又、本発明にラジカル重合開始剤は水溶性
であれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸塩(過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物
(4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸及びその塩、
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、
パーオキサイト化合物等が挙げられる。
【0043】更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に
応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事
が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合
活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短
縮が期待できる。
【0044】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば
50〜80℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重
合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸
等)の組み合わせを用いる事で室温またはそれよりやや
高い温度で重合する事も可能である。
【0045】界面活性剤は、スルホン酸塩(ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエ
ーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフ
ェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフ
トール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキ
シベンゼン−アゾ−ジメチアニリン、2,2,5,5−
テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−
ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムな
ど)、硫酸エステル塩(テトラデシル硫酸ナトリウム、
ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム
など)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸
ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリ
ウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、
オレイン酸カルシウムなど)などが挙げられる。
【0046】着色剤(顔料、染料及びそれらの表面改質
剤)としては無機顔料、有機顔料を挙げることができ
る。
【0047】1)無機顔料 無機顔料としては、従来公知のものを用いることができ
る。どのような顔料でも使用することができるが、具体
的な無機顔料を以下に例示する。
【0048】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0049】これらの無機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は通常重合体に対して2〜20重量部(以下、単に部
という場合は重量部を表す)であり、好ましくは3〜1
5部が選択される。
【0050】2)有機顔料 有機顔料としては、従来公知のものを用いることができ
る。どのような顔料でも使用することができるが、具体
的な有機顔料を以下に例示する。
【0051】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッ
ド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメン
トレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピ
グメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、
C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメン
トレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、
C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げら
れる。
【0052】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.
ピグメントイエロー138、等が挙げられる。
【0053】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0054】これらの有機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は通常重合体に対して2〜20部であり、好ましくは
3〜15部が選択される。
【0055】3)表面改質剤 着色剤の表面改質剤としては、従来公知のものを使用す
ることができる。具体的には、シラン化合物、チタン化
合物、アルミニウム化合物等が好ましく用いることがで
きる。
【0056】シラン化合物としては、メチルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等の
アルコキシシラン、ヘキサメチルジシロザン等のシリザ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルト
リクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイド
プロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0057】チタン化合物としては、例えば、味の素社
製の「プレンアクト」と称する商品名で市販されている
TTS、9S、38S、41B、46B、55、138
S、238S等、日本曹達社製の市販品A−1、B−
1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TO
G、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、
B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TO
A−30、TSDMA、TTAB、TTOP等が挙げら
れる。
【0058】アルミニウム化合物としては、例えば、味
の素社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げられる。
【0059】これらの表面改質剤濃度は着色剤に対して
0.01〜20重量%であり、好ましくは1〜15重量
%が選択される。
【0060】離型剤としては従来公知のものを使用出
来、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピ
レン、酸化処理されたポリエチレン及びポリプロピレ
ン、酸変性処理されたポリエチレン及びポリプロピレ
ン、カルナウバワックス、脂肪酸アミド等を挙げる事が
出来る。
【0061】荷電制御剤も同様に公知のものが用いられ
る。但し、重合体粒子表面に極性基を有するモノマーを
共重合させた場合には、必要がない場合もある。ここで
言う極性基とはカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ
基、アンモニウム塩基等、正負に問わず電荷を有する基
を表す。
【0062】荷電制御剤としては、正帯電性荷電制御剤
としてニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸又は
高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級ア
ンモニウム塩、アルキルアミド、金属錯体、フッ素処理
活性剤などを使用する事が出来、負帯電性荷電制御剤と
して電子受容性の有機錯体、銅フタロシアニンのスルホ
ニルアミン等を使用する事が出来る。
【0063】次に会合性着色粒子の作製方法について述
べる。
【0064】着色剤の表面改質法は、溶媒中に着色剤を
分散し、その中に表面改質剤を添加した後昇温し反応を
行う。反応終了後、ろ過し同一の溶媒で洗浄ろ過を繰り
返し乾燥させ表面改質剤で処理された顔料を得る。
【0065】着色剤の分散は、水相中で界面活性剤濃度
をCMC以上で行われる。分散方法は、機械的撹拌、例
えば、サンドグラインダ、音波処理、例えば、超音波分
散、加圧分散、例えば、マントンゴーリン等が用いられ
る。
【0066】本発明の顔料含有重合体粒子の製造方法
は、表面改質剤で処理された着色剤を界面活性剤分散濃
度をCMC以上にした水溶液中で分散した分散液を界面
活性剤濃度がCMC以下になるまで希釈する。その分散
液に水溶性ラジカル重合開始剤を溶解し、エチレン性不
飽和単量体を添加し水系析出重合を行い顔料含有重合体
粒子を得る方法であって、前記着色剤を重合粒子中に含
有させる。
【0067】重合工程によって生成された顔料含有重合
体微粒子を用いて会合、融着を行い非球形状トナーを生
成する。
【0068】会合融着方法としては、様々な方法、例え
ば特開昭60−220358号、特開平4−28446
1号等がある。しかし、これらの方法では、所望の粒
径、粒径分布を制御することがかなり困難である。そこ
で本発明者等は、特開平5−115572号の方法、す
なわち、重合体微粒子分散液の臨界凝集濃度以上の凝集
剤及び水に対して無限溶解する有機溶媒を添加する方法
で非球状粒子を生成した。
【0069】非球状粒子(会合性着色粒子)に外添剤等
を加えて、静電荷像現像用トナーとする。外添剤として
は、従来公知の各種無機微粒子、有機微粒子及び滑剤等
を使用し得る。
【0070】1)無機微粒子 無機微粒子としては、各種無機酸化物、窒化物、ホウ化
物等が好適に使用出来、例えばシリカ、アルミナ、チタ
ニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミ
ニウム、チタン酸ストロンチウム、窒化ケイ素等が挙げ
られる。更にはこれら無機微粒子は各種カップリング剤
等により疎水化処理されている事が好ましい。
【0071】2)有機微粒子 有機微粒子としては、ビニル系樹脂、シリコーン系樹
脂、フッ素系樹脂、メラミン樹脂等より成る各種樹脂微
粒子を好適に使用し得る。
【0072】3)滑剤 滑剤には、例えばステアリン酸、オレイン酸等の各種高
級脂肪酸のアルミニウム、ナトリウム、ストロンチウ
ム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛等の各種金属塩を
使用し得る。
【0073】又、本発明のトナーはその動的粘弾性に関
し、90℃に於ける貯蔵弾性率をG′(90)(dyn
e/cm2)、及び160℃に於ける貯蔵弾性率をG′
(160)(dyne/cm2)と定義したときにこれ
らが下記条件を満足する事が必要である。
【0074】5.0≦logG′(90)≦6.4 2.0≦logG′(160)≦3.5 尚、本発明のトナーの貯蔵弾性率は下記の方法により測
定される。
【0075】粘弾性測定装置MR−500型((株)日
本レオロジ社製)を使用し、測定治具として10mmの
パラレプリレートを使用し、印加周波数を1Hz、歪角
を自動制御とし、昇温工程における動的粘弾性率の温度
依存性測定を行ったとき、90℃及び160℃での貯蔵
弾性率即ちG′(90)及びG′(160)とする。
【0076】この様な動的粘弾性を有する事により、フ
ルカラートナーとして用いた際に各色トナーの良好な混
色性が得られ、色再現領域の拡大を達成すると共に、定
着時に適度な光沢を有する画像表面が形成され、画像に
高級感、高品位なイメージを付与し、フルカラー画像の
品質を飛躍的に高める事が可能である。
【0077】特に、OHP(オーバー ヘッド プロジ
ェクター)用シート上への定着に於いては、平滑な画像
表面により、投影時の良好な透過性、発色性を得る事が
可能である。この様なより低い溶融粘度のトナーの定着
時に於ける潰れ広がりによる解像度の低下に対しても、
本発明により達成されるトナー小径化のもたらす高画質
化への作用効果は充分に補償し得るものであり高い解像
度を維持し得る。
【0078】上記の動的粘弾性条件を達成する手段とし
ては、先に述べた乳化重合の工程に於いて得られるポリ
マー粒子の分子量を調整する事で達成され、具体的に
は、架橋構造を有しない直鎖状の分子構造であり、一山
(単分散)の分子量分布を有してなるものにより達成さ
れ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測
定される分子量に於いて数平均分子量(Mn)で3,0
00〜30,000、重量平均分子量(Mw)で8,0
00〜50,000である事により達成される。更に分
子量分布(Mw/Mn)として1.5〜4.5である事
が好ましい。この分子量を制御する方法としては、重合
開始剤、連鎖移動剤の添加量により制御し得る。
【0079】測定される貯蔵弾性率即ちG′(90)及
びG′(160)が本発明により規定される範囲よりも
高い場合は、トナー粒子が定着時に充分に溶融しないた
め、混色性が低下し色再現性に劣るようになる。加えて
定着画像表面が平滑化せず、特にOHP定着画像に於い
て充分な透過性が得られない。対して本発明の範囲より
も低い場合では定着オフセットが顕著に生じる様にな
る。
【0080】本発明のトナーを定着する手段としては、
熱ローラー定着プロセスが好適に用いる事が出来る。特
に、画像支持体上のトナー層が直接接する側のローラ
ー、即ち定着ローラーとしてシリコーンゴム等より成る
弾性ローラーを用いるものが好ましい。これは、ローラ
ー表面が弾性を有する事により定着前のトナー層の凹凸
に対する追従性に優れ、トナー層を均一に加熱するため
に特に画像表面の平滑化に対して有利である事による。
これらの定着ローラー表面にはオフセット防止の目的で
シリコーンオイル等の離型剤が塗布される事が好まし
い。
【0081】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0082】トナー1の製造 着色粒子1 シアン着色剤としてC.I.Pigment.Blue
15−3(KET−BLUE−104;大日本インキ社
製)11gを、ドデシル硫酸ナトリウム5gを純水12
0ml中に溶解した溶液中に添加し、撹拌及び超音波を
付与する事によりシアン着色剤の水分散液を予め調製し
た。又、低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=32
00)を熱を加えながら界面活性剤により固形分濃度が
30重量%となる様に水中に乳化させた乳化分散液を予
め調製した。
【0083】上記シアン着色剤分散液に低分子量ポリプ
ロピレン乳化分散液60gを混合し、更にスチレンモノ
マー220g、n−ブチルアクリレートモノマー40
g、メタクリル酸モノマー12g、及び連鎖移動剤とし
てt−ドデシルメルカプタン5.4g、脱気済み純水2
100mlを追加した後に、窒素気流下にて撹拌を行い
ながら70℃まで昇温した。次いで重合開始剤として過
硫酸カリウム4.3gを純水440mlに溶解せしめて
加え、70℃にて3時間保持し乳化重合を行った。
【0084】この様にして得られたシアン顔料含有樹脂
粒子の分散液を「重合液1」とする。
【0085】この「重合液1」1000mlに対して水
酸化ナトリウムを加えてpH=7.0に調整した後に、
2.7mol%塩化カリウム水溶液を270ml添加
し、更にイソプロピルアルコール160ml及びエチレ
ンオキサイド平均重合度が10であるポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテル9.0gを純水67mlに
溶解せしめて添加し、75℃に保持して6時間撹拌反応
を行った。得られた反応液を濾過、水洗し、更に乾燥、
解砕して着色粒子を得た。
【0086】この着色粒子を「着色粒子1」とする。
【0087】着色粒子2 「重合液1」の製造に於いてシアン着色剤に代えてマゼ
ンタ着色剤としてC.I.Pugment.Red12
2(KET−RED−309;大日本インキ社製)を使
用した以外は、「重合液1」と同様にしてマゼンタ顔料
含有樹脂微粒子の分散液である「重合液2」を得た。更
に「重合液2」を使用して「着色粒子1」の製造と同様
にして「着色粒子2」を得た。
【0088】着色粒子3 「重合液1」の製造に於いてシアン着色剤に代えてイエ
ロー着色剤としてC.I.Pugment Yello
w17(KET−RED−403;大日本インキ社製)
を使用した以外は、「重合液1」と同様にしてイエロー
顔料含有樹脂粒子の分散液である「重合液3」を得た。
【0089】更に「重合液3」を使用して「着色粒子
1」の製造と同様にして「着色粒子3」を得た。
【0090】着色粒子4 「重合液1」の製造に於いて、t−ドデシルメルカプタ
ンの添加量を3.8gとし、過硫酸カリウムの添加量を
4.4gとした以外は同様にしてシアン顔料含有樹脂微
粒子の分散液である「重合液4」を得た。
【0091】更に「重合液4」を使用して「着色粒子
1」の製造と同様にして「着色粒子4」を得た。
【0092】着色粒子5 「重合液1」の製造に於いて、t−ドデシルメルカプタ
ンの添加量を3.2gとし、過硫酸カリウムの添加量を
3.8gとした以外は同様にしてシアン顔料含有樹脂微
粒子の分散液である「重合液5」を得た。
【0093】更に「重合液5」を使用して「着色粒子
1」の製造と同様にして「着色粒子5」を得た。
【0094】着色粒子6 「重合液3」の製造に於いて、t−ドデシルメルカプタ
ンの添加量を5.5gとし、過硫酸カリウムの添加量を
4.6gとした以外は同様にしてイエロー顔料含有樹脂
微粒子の分散液である「重合液6」を得た。更に「重合
液6」を使用して「着色粒子1」の製造と同様にして
「着色粒子6」を得た。
【0095】着色粒子7 「着色粒子2」の製造に於いて、添加する2.7mol
%塩化カリウム水溶液の量を340mlとした他は同様
にして「着色粒子7」を得た。
【0096】比較用着色粒子1 「重合液1」の製造に於いて、t−ドデシルメルカプタ
ンの添加量を2.2gとし、過硫酸カリウムの添加量を
2.5gとした以外は同様にして「比較用重合液1」を
得た。
【0097】次いでこの「比較用重合液1」を使用し、
「着色粒子1」と同様にして「比較用着色粒子1」を得
た。
【0098】比較用着色粒子2 「重合液1」の製造に於いて、t−ドデシルメルカプタ
ンの添加量を6.7gとし、過硫酸カリウムの添加量を
6.0gとした以外は同様にして「比較用重合液2」を
得た。
【0099】次いでこの「比較用重合液2」を使用し、
「着色粒子1」と同様にして「比較用着色粒子2」を得
た。
【0100】比較用着色粒子3 スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体;100重
量部、シアン顔料(KET−BLUE−104;大日本
インキ社製);4重量部、低分子量ポリプロピレン(数
平均分子量=3200);4重量部を、予備混合、混
練、粉砕、分級する事により「比較用着色粒子3」を得
た。
【0101】上記着色粒子の重量平均分子量(Mw)、
貯蔵弾性率(logG′(90)、logG′(16
0))、体積平均粒径(D50)及びBET比表面積の
測定結果を表1にまとめて示す。尚、分子量、貯蔵弾性
率、BET比表面積は先述の方法により測定した。
【0102】
【表1】
【0103】平均粒径は島津製作所製レーザー回折式粒
度分布測定機SALD−1100により測定した。
【0104】上記「着色粒子1」〜「着色粒子7」及び
「比較用着色粒子1」〜「比較用着色粒子3」に対し、
疎水性シリカ(R−972;日本アエロジル社製)0.
4重量部及び疎水性チタニア(T−805;日本アエロ
ジル社製)0.4重量部を添加、混合して、各着色粒子
に対応するトナーである「トナー1」〜「トナー7」及
び「比較用トナー1」〜「比較用トナー3」を得た。
【0105】更にこれらのトナーは、何れも表面にスチ
レン−メチルメタクリレート樹脂被覆層を有し、体積平
均粒径が45μmであるフェライトコアキャリアとトナ
ー濃度が7重量%となる様に混合し、二成分現像剤とし
て評価に使用した。
【0106】上記の現像剤を使用して画像の出力を行
い、性能評価比較を行った。
【0107】尚、画像評価機として、定着装置を図1に
示される構成に改造したコニカ社製フルカラー複写機
「Konica9028」を使用した。
【0108】定着装置の構成 図1に於いて600Wのハロゲンヒーターランプ1を中
央に内蔵し、直径30mmの中空アルミローラー2の表
面にLTVシリコーンゴム層3が形成された定着ローラ
ー6と、ヒーターランプ1を中央に内蔵し、直径30m
mの中空アルミローラー2の表面にHTVシリコーンゴ
ム層4を有して成る圧着ローラー7より構成され、両ロ
ーラーの圧接ニップ荷重を2.5kgf/cm2とした
定着装置であり、同図に於いて5はオイル供給ローラー
である。又、大きな矢印9は画像支持体(転写材)の進
行方向を示す。
【0109】画像評価(帯電性、現像性の耐久性、安定
性) 上記現像剤及び評価機により高温高湿環境(30℃、8
0%RH)の環境下にて10,000枚ずつの連続複写
を行い、スタート時と連続複写後での帯電量及び現像性
(単位面積当たりの現像トナー量)を測定した。更に、
画像に於ける白地部のカブリ及び機内トナー飛散の状況
を目視にて確認した。
【0110】OHP透過性 定着線速を40mm/s、定着ローラー及び圧着ローラ
ーの表面温度を160℃としてOHPシート上へ定着さ
れた画像について、日立製作所製「330型自記分光光
度計」によりトナーが担持されていないOHPシートを
リファレンスとして画像の可視分光透過率を測定し、イ
エロートナーでは650nmと450nmでの分光透過
率の差、マゼンタトナーでは650nmと550nmで
の分光透過率の差、シアントナーでは500nmと60
0nmでの分光透過率の差を求め、OHP画像の透過性
の尺度とした。この値が70%以上である場合、良好な
透過率であると判断し得る。
【0111】耐オフセット性の評価 定着線速を140mm/sとし、定着ローラー及び圧着
ローラーの表面温度を逐次上昇させて普通紙への定着を
行い、ホットオフセットが発生した状況を目視にて測定
した。
【0112】これらの評価結果を表2にまとめて示す。
【0113】
【表2】
【0114】表2より伺い知れる様に、本発明の実施例
によるトナーでは、現像性能及び定着性能に於いて良好
な結果が両立して得られるのに対し、本発明の要件を満
たさない比較用トナーでは現像性能、定着性能の何れか
に於いて満足な性能を有さない。比較用トナー1では貯
蔵弾性率が高いために特にOHP透過性が劣悪である。
比較用トナー2では貯蔵弾性率が低いために特に定着時
のオフセットの問題が発生する。粉砕法により得られる
比較用トナー3はBET比表面積が低いために帯電性能
に劣り、特に連続複写時の現像性低下が発生した。
【0115】
【発明の効果】本発明により、トナーを小径化した場合
に於ける問題点を解消し、良好な帯電性能を示し安定し
た現像性能を発揮するカラートナーを提供する事ができ
る。加えて、特にフルカラーに於いて良好且つ安定した
発色、色再現性、画像平滑性を発揮し、極めて高精細、
高画質なフルカラー画像形成を可能とするトナー定着方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる定着装置の概要構成断面図。
【符号の説明】
1 ハロゲンヒーターランプ 2 中空アルミローラー 3 LTVシリコーンゴム層 4 HTVシリコーンゴム層 5 オイル供給ローラー 6 定着ローラー 7 圧着ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 健司 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 菊地 智江 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂と着色剤とを含有するトナーであ
    り、そのBET比表面積が5m2/g以上で、且つ、9
    0℃に於ける貯蔵弾性率をG′(90)(dyne/c
    2)、及び160℃に於ける貯蔵弾性率をG′(16
    0)(dyne/cm2)と定義したときにこれらが下
    記条件を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。 5.0≦logG′(90)≦6.4 2.0≦logG′(160)≦3.5
  2. 【請求項2】 樹脂と着色剤とを含有するトナーであ
    り、そのBET比表面積が5m2/g以上で、且つ、9
    0℃に於ける貯蔵弾性率をG′(90)(dyne/c
    2)、及び160℃に於ける貯蔵弾性率をG′(16
    0)(dyne/cm2)と定義したときにこれらが下
    記条件を満足する静電荷像現像用トナーを用いることを
    特徴とする熱定着方法。 5.0≦logG′(90)≦6.4 2.0≦logG′(160)≦3.5
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005156824A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Canon Inc カラートナー
JP2005274963A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷現像用トナー、静電荷現像用カラートナー、それらの製造方法、並びに現像剤
WO2009028177A1 (ja) * 2007-08-30 2009-03-05 Mitsui Chemicals, Inc. カラートナー用バインダー樹脂およびこれを用いるカラートナー
US8445170B2 (en) 2007-08-30 2013-05-21 Mitsui Chemicals, Inc. Binder resin for color toners and color toner using the same

Cited By (5)

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US8450039B2 (en) 2007-08-30 2013-05-28 Mitsui Chemicals, Inc. Binder resin for color toners and color toner using the same

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