JPH1069038A - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JPH1069038A
JPH1069038A JP9150692A JP15069297A JPH1069038A JP H1069038 A JPH1069038 A JP H1069038A JP 9150692 A JP9150692 A JP 9150692A JP 15069297 A JP15069297 A JP 15069297A JP H1069038 A JPH1069038 A JP H1069038A
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JP
Japan
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group
coupler
couplers
alkyl
image
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Application number
JP9150692A
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English (en)
Inventor
Philip T S Lau
ティー.エス.ロウ フィリップ
Stanley Wray Cowan
レイ コワン スタンレー
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C317/00Sulfones; Sulfoxides
    • C07C317/44Sulfones; Sulfoxides having sulfone or sulfoxide groups and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/34Couplers containing phenols
    • G03C7/346Phenolic couplers

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも680nm の最大吸収を有し、この最
大波長の短波長側にシャープカッティングスペクトルを
有するシアン色素を生成できる写真要素を提供する。 【解決手段】 乳剤層と組合わさる式(I) のシアンカプ
ラーを有する感光性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写
真要素: 【化1】 (R3は、炭素原子が2〜15個を有するアルキル基;R4
びR5は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はアリー
ル基;R6は、アルキル又はアリール基;X は、ハロゲン
原子;そしてZ は、水素原子、又は酸化された発色現像
主薬による開裂が可能な基を表す)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スルホニルを含有
するバラストを有するフェノールシアンカプラーと組合
わさったハロゲン化銀乳剤層を含む写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的写真要素は、青色光、緑色光及び
赤色光の各々が分光増感されている1種以上の層を伴
う、感光性写真用ハロゲン化銀乳剤の複数の層を含む。
これらの青、緑及び赤の感光層は、典型的にはそれぞ
れ、イエロー、マゼンタ及びシアンの色素形成カプラー
を含有している。カラー写真像を形成するために、カラ
ー写真材料は、像様に露光され、かつ芳香族1級アミン
の発色現像主薬が入っているカラー現像浴中で処理され
る。これらのカプラーと、該発色現像主薬の酸化生成物
とのカップリング反応によって、像色素が形成される。
【0003】一般に、画像カプラーは、酸化された発色
現像主薬と効果的にカップリングするそれらの能力に応
じて選択され、その結果写真要素中のカプラー及びハロ
ゲン化銀乳剤の必要量が最少化され;それらが使用され
る特定の写真用途に、その色相が適した像色素を提供
し;その吸収スペクトルの、望ましくない副吸収が少な
く、その結果良好なカラー再現をもたらすような像色素
を提供し;熱、光、及び漂白液中に存在する鉄イオンに
対する良好な安定性を示す像色素を提供し;並びに、カ
プラー溶剤中での良好な溶解度、及びゼラチン中での良
好な分散性のような、良好な物理的及び化学的特性を提
供する。
【0004】カラーネガ像獲得(caputure)フィルムの場
合は、この像色素の最大吸収は、一般に680nm 以上であ
るのがよく、好ましくは690nm 以上であり、かつそのス
ペクトルの緑域の吸収が、できるだけ少ないものがよ
い。通常、カラー写真フィルム及び印画紙においてシア
ン像色素を形成するのに使用されるこれらのカプラー
は、一般に3種類であり、すなわち、式(A) で表され、
かつ米国特許第2,313,138 号、第3,002,836 号、第4,20
8,210 号、第5,283,163 号、第5,380,638 号、第5,457,
008 号及び第5,476,757 号に開示された、1-ヒドロキシ
-2- ナフトアミド;式(B) で表され、かつ米国特許第2,
369,929 号、第2,895,826 号、第3,466,622 号、第3,75
8,308 号、第3,864,366 号、第3,880,661 号、第3,996,
253 号、第4,333,999 号、第4,451,559 号、第4,465,76
6 号及び第4,554,244 号に開示された、2,5-ジアシルア
ミノフェノール及び2-アリールウレイド-5- アシルアミ
ノフェノール;並びに、式(C) で示され、かつ米国特許
第2,367,531 号、第2,369,929 号、第2,423,730 号、第
2,801,171 号、第3,772,002 号、第3,998,642 号及び第
4,560,630 号に開示された、2-アシルアミノ-5- アルキ
ルフェノールである。これらのカプラー類は、写真用ハ
ロゲン化銀乳剤層の中に、又は外部の処理浴の中のいず
れかに混合して使用することができる。前者の場合、こ
れらのカプラーは、ある層から別の層へのカプラーの移
動を防止するために、その分子中にバラスト置換基を有
しなければならない。
【0005】
【化3】
【0006】式(A) 及び(C) の各々においてR1は、アル
キル又はアリール基を表し;(B) においてR1は、アルキ
ル、アリール又はアリールアミノ基を表す。(A) 、(B)
及び(C) においてZ は、水素原子、又はカップリング反
応時に開裂する基(“カップリング離脱基”)を表す。
(B) においてR2は、アルキル又はアリール基であり、通
常はα位がアリールオキシ基で置換されたアルキル基を
表す。(C) において、R3はアルキル基であり、通常はメ
チル又はエチルを表し、X は、ハロゲン原子を表わし、
通常は塩素又はフッ素を表し、そしてX 及びZ は、通常
は(しかし必ずしもではない)同一である。
【0007】これらのカプラーは、カラー写真フィルム
及び印画紙製品において、広範に使用されているにもか
かわらず、これら3種類の各々から誘導された色素は、
カラー写真のカラーネガフィルムでの使用に関して、こ
れらを満足できないものとするような様々な欠点を有
す。式(A) のナフトールシアンカプラー、特に式(D) の
シアンカプラーは、主にカラー写真ネガフィルムにおい
て使用される。式(D) において、通常Z は水素原子、塩
素原子、フッ素原子、アルコキシ基、又はアリールオキ
シ基である。
【0008】
【化4】
【0009】式(A) のカプラー類から誘導された像色素
は、比較的長波長の最大吸収を有し、一般に690-705nm
の範囲である。しかし、これらのカプラーから誘導され
た像色素は、熱及び湿度に対し、並びに漂白液中に存在
する鉄イオンに対し、安定性が悪い。最近の、カラーネ
ガフィルムでの使用に好ましいシアンカプラーは、式
(B) の2,5-ジアシルアミノフェノールであり、特に米国
特許第4,333,999 号に開示された、式(E) の2-アリール
ウレイド-5- アシルアミノフェノールである。式(E) に
おいて、Z は通常、水素原子、塩素原子、フッ素原子、
又はアリールオキシ基である。
【0010】
【化5】
【0011】式(E) のカプラーから誘導された像色素
は、長波長の最大吸収を有し、一般に685-700nm の範囲
であり、これも同じくカラーネガフィルムにおける使用
に適している。更に、この像色素は、熱及び湿度に対
し、並びに鉄イオンに対し、際立った安定性を有する。
これらのカプラーは、式(A) のカプラーよりも実質的に
改良されているにもかかわらず、いくつかの欠点があ
る。ある重大な欠点は、これらから誘導された像色素
が、緑域に非常に多くの望ましくない吸収を伴う、広幅
の吸収スペクトルを有することである。更にこれらは、
通常のカプラー溶剤への溶解度が低く、その結果、分散
剤、又はこれらが塗布された写真要素の貯蔵時に、カプ
ラーの晶出を生じる。更に別の欠点は、これらの製造に
費用がかかることである。
【0012】式(C) の2-アシルアミノフェノールシアン
カプラー、特に式(F) のカプラーは、カラー印画紙及び
カラープリントフィルムにおいて広く使用されている。
式(F) において、R3は、メチル又はエチルである。
【0013】
【化6】
【0014】式(F) のカプラーは、あらゆるシアンカプ
ラーの中で、最も製造コストが低いものである。これら
は、通常のカプラー溶剤への良好な溶解度、及び良好な
分散性を有し、その結果優れた安定性を持つ分散剤、及
びカプラー晶出のない写真要素をもたらす。これらのカ
プラーは、際立ったカップリング効果を有する。更にこ
れらのシアンカプラーから誘導された像色素は、特に光
に対して、良好な安定性を有する。この像色素は、630-
670nm 周辺に最大吸収を有する。これらの特性により、
これらはカラー印画紙及びカラープリントフィルムにお
ける使用に良く適しているが、これらの最大吸収が短い
ので、これらはカラーネガフィルムには適さない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】少なくとも680nm の最
大吸収を有し、処理時に、この最大波長の短波長側にシ
ャープカッティング(cutting) スペクトルを有するよう
なシアン色素の生成が可能な写真要素を提供すること
が、解明すべき問題点である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、乳剤層を組み
合わさる式(I) で表されたシアンカプラーを有する感光
性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素を提供す
る:
【0017】
【化7】
【0018】(式中、R3は、炭素原子が2〜15個のアル
キル基を表し;R4及びR5は、それぞれ独立に水素原子、
アルキル基又はアリール基を表し;R6は、アルキル又は
アリール基を表し;X は、ハロゲン原子を表し;そし
て、Z は、水素原子、又は酸化された発色現像主薬によ
る開裂が可能な基である)。
【0019】本発明は更に、本発明のカプラーから形成
される色素、及び本発明の要素を用いる画像処理も包含
している。本発明の要素は、少なくとも680nm に最大吸
収を持ち、かつこの最大波長の短波長側に鋭いカッティ
ングスペクトルを持つようなシアン色素の処理時に、生
成が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】式(I) のカプラーを、下記により
詳細に説明する。式(I) において、R3は、エチル又はプ
ロピル基のような、炭素原子が2〜15個のアルキル基で
あり、最も好ましくはエチル基である。R4及びR5は、そ
れぞれ独立に水素原子、炭素原子が1〜30個の直鎖又は
分枝鎖のアルキル基、又はアリール基を表す。適してい
るのは、R4及びR5は、それぞれ水素原子、又はメチル、
エチル、イソプロピル、t-ブチルもしくはドデシルのよ
うな、直鎖又は分枝鎖のアルキル基であり、かつR4及び
R5は共に、炭素原子を1〜30個有する。
【0021】R6は、好ましくは1〜20個の炭素原子を有
する、直鎖又は分枝鎖の、飽和又は不飽和のアルキル
基、例えばメチル、プロピル、又はドデシル基;あるい
は典型的には炭素原子を6〜30個有する、フェニル基又
はナフチル基のようなアリール基であり、これらは例え
ば1個以上のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、
シアノ基、カルボニル基、カルボンアミド基、スルホン
アミド基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
ルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基によって
置換され得る。Xは、ハロゲン原子を表し、好ましくは
塩素原子又はフッ素原子である。
【0022】Z は、水素原子、又は酸化された発色現像
主薬と該カプラーの反応によって開裂することができる
基であり、当該技術分野においては“カップリング離脱
基”として公知である。このような基は、カプラーの化
学当量、すなわち2-当量又は4-当量のいずれであるかを
決定するか、もしくは該カプラーの反応性を改良するこ
とができる。このような基は、カプラーからの放出され
た後、色素形成、色相調節、現像促進又は抑制、漂白促
進又は抑制、電子移動の助長、色補正などのような機能
を果たすことによって、該カプラーが塗布された層、又
は写真記録材中の他の層に有利に作用することができ
る。
【0023】カップリング部位(該カプラー分子上のZ
結合部位)に水素が存在すると、4-当量のカプラーを提
供し、水素以外のカップリング離脱基が存在すると、通
常2-当量のカプラーを提供する。このようなカップリン
グ離脱基の代表的種類は、例えばクロロ、アルコキシ、
アリールオキシ、ヘテロサイクリルオキシ、スルホニル
オキシ、アシルオキシ、アシル、ヘテロサイクリル、ス
ルホンアミド、ヘテロサイクリルチオ、ベンゾチアゾリ
ル、ホスホニルオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、
及びアリールアゾである。これらのカップリング離脱基
は、米国特許第2,455,169 号、第3,227,551 号、第3,43
2,521 号、第3,467,563 号、第3,617,291 号、第3,880,
661 号、第4,052,212 号及び第4,134,766 号;及び英国
特許第1,466,728 号、第1,531,927 号、第1,533,039 号
及び公開出願第2,066,755A号及び第2,017,704A号である
ような、先行技術において開示されている。ハロゲン、
アルコキシ及びアリールオキシ基が、最も適している。
【0024】特定のカップリング離脱基の例は、-Cl 、
-F、-Br 、-SCN、-OCH3 、-OC6H5、-OCH2C(=O)NHCH2CH2
OH、-OCH2C(O)NHCH2CH2OCH3 、-OCH2C(O)NHCH2CH2OC(=
O)OCH 3 、-P(=O)(OC2H5)2、-SCH2CH2COOH、
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】である。好ましい実施態様において、本発
明のカプラーは、式(Ia)で表される:
【0028】
【化10】
【0029】式(Ia)において、R3、R4、R5、X 及びZ
は、式(I) について先に記載したものである。R7は、そ
れぞれ独立に、直鎖又は分枝鎖の、飽和又は不飽和のア
ルキル基、例えばメチル、t-ブチル、t-ペンチル、t-オ
クチル、ドデシル、ペンタデシル、オクタデシルなど、
もしくは例えばトリフルオロメチル又はヘプタフルオロ
プロピルのような過フッ化アルキル基;ヒドロキシル
基;例えばメトキシ、t-ブトキシ又はテトラデシルオキ
シのような、アルコキシ基;例えばフェノキシ、4-t-ブ
チルフェノキシ又は4-ドデシルフェノキシのような、ア
リールオキシ基;例えばアセトキシ又はドデカノイルオ
キシのような、アリールアシルオキシ基;例えばアセト
アミド、ベンズアミド、又はヘキサデカンアミドのよう
な、アシルアミノ基;例えばメチルスルホニルオキシ、
ドデシルスルホニルオキシ、又は4-メチルフェニルスル
ホニルオキシのような、スルホニルオキシ基;例えばN-
ブチルスルファモイルアミノ、又はN-4-t-ブチルフェニ
ルスルファモイイルアミノのような、スルファモイルア
ミノ基;例えばメタンスルホンアミド、4-クロロフェニ
ルスルホンアミド又はヘキサデカンスルホンアミドのよ
うな、スルホンアミド基;例えばメチルウレイド又はフ
ェニルウレイドのような、ウレイド基;例えばメトキシ
カルボニルアミノ又はフェノキシカルボニルアミノのよ
うな、アルコキシカルボニル又はアリールオキシカルボ
ニルアミノ基;例えばN-ブチルカルバモイル又はN-メチ
ル-N- ドデシルカルバモイルのような、カルバモイル基
である。“m ”は、0〜5の整数を表し、m が1以上の
場合は、置換基R7は、同じか又は異なることができる。
【0030】最も好ましくは式(Ia)において、R4、R5
び(R7)m は、炭素原子の合計が8〜30個である。別の好
ましい実施態様において、本発明のカプラーは、式(Ib)
で表される:
【0031】
【化11】
【0032】(式中、R3、R4、R5、X 及びZ は、式(I)
について先に記載したものであり、かつR8は、直鎖、分
枝した又は分枝していない、環式又は非環式の、飽和又
は不飽和のアルキル基、例えばメチル、イソプロピル、
ヘキシル、ドデシル、オクタデシル、シクロプロピル又
はシクロヘキシル基である)。好ましくはR4、R5及びR8
は、炭素原子の合計が8〜30個である。
【0033】式(I) 、(Ia)及び(Ib)の置換基を、該カプ
ラーが分散している有機溶媒中において、該カプラー及
び得られる色素を十分にバラストするように選択するこ
とが必要である。このバラスト化は、1個以上の置換基
に、疎水性置換基を提供することによって達成すること
ができる。一般にバラスト基は、カプラー分子に十分な
大きさを与えるようなサイズ及び立体配置で、並びに写
真要素中において塗布されている層からカプラーが実質
的に拡散しないように水不溶性である、有機基である。
適当なバラスト化は、これらの判定基準に合致するよう
な組合わせの複数の基を提供することによっても達成す
ることができる。従って、式(I) の置換基の組合わせ
は、これらの判定基準に合致するように適切に選択され
る。効果的であるためには、このバラストは、少なくと
も8個の炭素原子を含まなければならない。更に、例え
このカップリング離脱基Z がバラストを含有していたと
しても、Z は該分子からカップリング時に除去されるの
で、通常更に他の置換基をバラスト化することが必要で
あり;従って、このバラスト化は、適当なものとして、
R4、R5、及びR6、R7、又はR8の一部として、最も有利に
提供される。
【0034】本発明は、下記のシアン色素形成カプラー
類により、更に詳細に説明される。
【0035】
【化12】
【0036】
【化13】
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】
【0039】
【化16】
【0040】
【化17】
【0041】
【化18】
【0042】特に言及しない限りは、本願明細書の分子
で置換される置換基は、置換又は未置換の、写真での利
用に必要な特性を破壊しないような、いずれかの基であ
る。用語“基”を置換可能な水素を含む置換基の同定に
用いる場合、単に置換基の未置換体のみではなく、更に
本願明細書において言及されたいずれかの基又は複数の
基によって更に置換された形も包含することを意図して
いる。適切にはこれらの基は、ハロゲンであることがで
き、もしくは炭素、ケイ素、酸素、窒素、リン、又はイ
オウ原子によって該分子の残基と結合することができ
る。例えばこの置換基は、塩素、ホウ素又はフッ素のよ
うなハロゲン;ニトロ;ヒドロキシル;シアノ;カルボ
キシル;あるいはメチル、トリフルオロメチル、エチ
ル、t-ブチル、3-(2,4- ジ-t- ペンチルフェノキシ)プ
ロピル、及びテトラデシルのような、直鎖又は分枝鎖の
アルキルを含む、アルキルのような更に置換された基;
エチレン、2-ブテンのような、アルケニル;メトキシ、
エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2-メトキシエトキ
シ、sec-ブトキシ、ヘキシルオキシ、2-エチルヘキシル
オキシ、テトラデシルオキシ、2-(2,4- ジ-t- ペンチル
フェノキシ)エトキシ、及び2-ドデシルオキシエトキシ
のような、アルコキシ;フェニル、4-t-ブチルフェニ
ル、2,4,6-トリメチルフェニル、ナフチルのような、ア
リール;フェノキシ、2-メチルフェノキシ、α- 又はβ
- ナフチルオキシ、及び4-トリルオキシのような、アリ
ールオキシ;アセトアミド、ベンズアミド、ブチルアミ
ド、テトラデカンアミド、α-(2,4-ジ-t- ペンチルフェ
ノキシ)アセトアミド、α-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノ
キシ)ブチルアミド、α-(3-ペンタデシルフェノキシ)-
ヘキサンアミド、α-(4-ヒドロキシ-3-t- ブチルフェノ
キシ)-テトラデカノアミド、2-オキソ- ピロリジン-1-
イル、2-オキソ-5- テトラデシルピロリン-1- イル、N-
メチルテトラデカンアミド、N-スクシンイミド、N-フタ
ルイミド、2,5-ジオキソ-1- オキサゾリジニル、3-ドデ
シル-2,5- ジオキソ-1- イミダゾリル、及びN-アセチル
-N- ドデシルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、フェ
ノキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルア
ミノ、ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ、2,4-ジ-t
- ブチルフェノキシカルボニルアミノ、フェニルカルボ
ニルアミノ、2,5-( ジ-t- ペンチルフェニル) カルボニ
ルアミノ、p-ドデシル- フェニルカルボニルアミノ、p-
トルイルカルボニルアミノ、N-メチルウレイド、N,N-ジ
メチルウレイド、N-メチル-N- ドデシルウレイド、N-ヘ
キサデシルウレイド、N,N-ジオクタデシルウレイド、N,
N-ジオクチル-N'-エチルウレイド、N-フェニルウレイ
ド、N,N-ジフェニルウレイド、N-フェニル-N-p- トルイ
ルウレイド、N-(m- ヘキサデシルフェニル)-ウレイド、
N,N-(2,5- ジ-t- ペンチルフェニル)-N'- エチルウレイ
ド、及びt-ブチルカルボンアミドのような、カルボンア
ミド;メチルスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミ
ド、p-トルイルスルホンアミド、p-ドデシルベンゼンス
ルホンアミド、N-メチルテトラデシルスルホンアミド、
N,N-ジプロピル- スルファモイルアミノ、及びヘキサデ
シルスルホンアミドのような、スルホンアミド;N-メチ
ルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジプ
ロピルスルファモイル、n-ヘキサデシルスルファモイ
ル、N,N-ジメチルスルファモイル、N-[3-(ドデシルオキ
シ) プロピル] スルファモイル、N-[4-(2,4-ジ-t- ペン
チルフェノキシ) ブチル] スルファモイル、N-メチル-N
- テトラデシルスルファモイル及びN-ドデシルスルファ
モイルのような、スルファモイル;N-メチルカルバモイ
ル、N,N-ジブチルカルバモイル、N-オクタデシルカルバ
モイル、N-[4- (2,4-ジ-t- ペンチルフェノキシ) ブチ
ル] カルバモイル、N-メチル-N- テトラデシルカルバモ
イル、及びN,N-ジオクチルカルバモイルのような、カル
バモイル;アセチル、(2,4- ジ-t- アミルフェノキシ)
アセチル、フェノキシカルボニル、p-ドデシルオキシフ
ェノキシカルボニル、メトキシカルボニル、ブトキシカ
ルボニル、テトラデシルオキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、ベンジルオキシカルボニル、3-ペンタデシル
カルボニル、及びドデシルオキシカルボニルのような、
アシル;メトキシスルホニル、オクチルオキシスルホニ
ル、テトラデシルオキシスルホニル、2-エチルヘキシル
オキシスルホニル、フェノキシスルホニル、2,4-ジ-t-
ペンチルフェノキシスルホニル、メチルスルホニル、オ
クチルスルホニル、2-エチルヘキシルスルホニル、ドデ
シルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルス
ルホニル、4-ノニルフェニルスルホニル、及びp-トルイ
ルスルホニルのような、スルホニル;ドデシルスルホニ
ルオキシ、及びヘキサデシルスルホニルオキシのよう
な、スルホニルオキシ;メチルスルフィニル、オクチル
スルフィニル、2-エチルヘキシルスルフィニル、ドデシ
ルスルフィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニル
スルフィニル、4-ノニルフェニルスルフィニル、及びp
-トルイルスルフィニルのような、スルフィニル;エチ
ルチオ、オクチルチオ、ベンジルチオ、テトラデシルチ
オ、2-(2,4- ジ-t- ペンチルフェノキシ) エチルチオ、
フェニルチオ、2-ブトキシ-5-t- オクチルフェニルチ
オ、及びp-トルイルチオのような、チオ;アセチルオキ
シ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、p-ド
デシルアミドベンゾイルオキシ、N-フェニルカルバモイ
ルオキシ、N-エチルカルバモイルオキシ、及びシクロヘ
キシルカルボニルオキシのような、アシルオキシ;フェ
ニルアニリノ、2-クロロアニリノ、ジエチルアミン、ド
デシルアミンのような、アミン;1-(N- フェニルイミ
ド) エチル、N-スクシンイミド、又は3-ベンジルヒダン
トイニルのような、イミノ;ジメチルホスフェート及び
エチルブチルホスフェートのようなホスフェート;ジエ
チル及びジヘキシルホスフィットのような、ホスフィッ
ト;複素環基、複素環オキシ基又は複素環チオ基で、こ
れらは各々置換されることができ、かつ炭素原子、並び
に酸素、窒素及びイオウからなる群から選択された少な
くとも1個のヘテロ原子からなる3〜7員の複素環を有
し、例えば2-フリル、2-チエニル、2-ベンズイミダゾリ
ルオキシ又は2-ベンゾチアゾリルであり;トリエチルア
ンモニウムのような、第4級アンモニウム;並びにトリ
メチルシリルオキシのような、シリルオキシである。
【0043】所望であるならば、これらの置換基は、そ
れら自身が更に記載された置換基により、1回以上置換
され得る。使用された特定の置換基は、当業者によっ
て、特定の用途において所望の写真特性を達成するよう
に選択され、かつ例えば疎水基、可溶化基、保護基、放
出及び放出可能な基などを含むことができる。一般に、
前述の基及び置換基は、炭素原子を48個まで有するもの
であり、典型的には炭素原子を1〜36個、及び通常は炭
素原子24個未満を有するが、これより大きい数も、選択
された特定の置換基に応じて可能である。
【0044】本発明の材料は、当該技術分野において公
知のいずれかの方法及びいずれかの組合わせで使用する
ことができる。典型的には、本発明の材料は、ハロゲン
化銀乳剤に混合され、かつこの乳剤を、支持体上の層と
して塗布し、写真要素の一部を形成する。あるいは特に
言及しない限り、これらは、現像時に酸化された発色現
像主薬のような現像生成物とこれらが反応的に組合わさ
る、ハロゲン化銀乳剤層に隣接した位置に組込むことが
できる。従って、本願明細書で使用された用語“組合わ
さる”とは、この化合物が、ハロゲン化銀乳剤層中、も
しくは処理時にこれがハロゲン化銀現像生成物と反応す
ることが可能であるような隣接する位置にあることを意
味する。
【0045】各種成分の移動を制御するために、カプラ
ー分子中に、高分子量の疎水性又は“バラスト”基を含
むことが望ましい。代表的なバラスト基は、炭素原子を
8〜48個有する、置換又は未置換のアルキル又はアリー
ル基である。このような基の代表的置換基は、アルキ
ル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル
チオ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、
アリールオキシカルボニル、カルボキシ、アシル、アシ
ルオキシ、アミノ、アニリノ、カルボンアミド、カルバ
モイル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ス
ルホンアミド、及びスルファモイル基で、これらの置換
基は典型的には炭素原子を1〜42個有する。このような
置換基は、更に置換することができる。
【0046】前述の写真要素は、単色要素又は多色要素
であることができる。多色要素は、スペクトルの三原色
域の各々に感度がある像色素形成ユニットを有する。各
ユニットは、スペクトルの所定領域に感度を示す、単一
の乳剤層又は複数の乳剤層を含むことができる。画像形
成ユニットの層を含む該要素の層は、当該技術分野にお
いて公知のように、様々な順で配置することができる。
別の形式においては、スペクトルの三原色域の各々に感
度を示す乳剤が、単一の分割された(segmented)層とし
て配置される。
【0047】典型的な多色写真要素は、少なくとも1種
のシアン色素形成カプラーと組合わさっている少なくと
も1種の赤感光性ハロゲン化銀乳剤層で構成されたシア
ン像色素形成ユニット、少なくとも1種のマゼンタ色素
形成カプラーと組合わさっている少なくとも1種の緑感
光性ハロゲン化銀乳剤層で構成されたマゼンタ像色素形
成ユニット、並びに少なくとも1種のイエロー色素形成
カプラーと組合わさっている少なくとも1種の青感光性
ハロゲン化銀乳剤層で構成されたイエロー像色素形成ユ
ニットを持つ支持体を含む。この要素は、充填剤層、中
間層、保護層、下引層などのような追加の層を含むこと
ができる。
【0048】所望であるならば、この写真要素は、塗布
された磁気層と共に使用することができ、これについて
は、その内容が本願明細書に引用として組込まれてい
る、Kenneth Mason Publications社(Dudley Annex, 12
a North Street, Emsworth, Hampshier P010 7DQ, 英
国)から出版されたReserarch Disclosure(1992年11
月)の34390 、並びに日本国特許庁から入手可能な発明
協会公開技報94-6023 号(1994年3月15日出版)に記載
されている。本発明の材料を小フォーマットのフィルム
中で使用することが望ましい場合には、Reserarch Disc
losure 36230(1994年6月)が、適当な実施態様を提供
する。
【0049】本発明の乳剤及び要素における使用に適し
た材料に関する下記の考察は、前述のように入手でき、
本願明細書においては“Reserarch Disclosure”として
引用されている、Reserarch Disclosure 38957(1996年
9月)に関するものである。本願明細書に引用された特
許及び出版物を含む、Reserarch Disclosureの内容は、
本願明細書に参照として引用される。以下に引用された
項は、このReserarchDisclosureの項である。
【0050】規定されたものを除いて、本発明で使用さ
れたハロゲン化銀乳剤を含有する要素は、該要素に備え
られた処理の指示の種類(すなわちカラーのネガ、反転
又は直接ポジの処理)によって示されるように、ネガ処
理又はポジ処理のいずれかであることができる。適当な
乳剤及びそれらの調製に加え、化学的及び光学的増感の
方法は、第I〜V項に記載されている。UV色素、増白
剤、カブリ防止剤、光吸収及び散乱物質、並びに物性向
上添加剤、例えば硬膜剤、塗布助剤、可塑剤、滑剤及び
艶消剤のような、様々な添加剤が、例えば第II項、及び
第VI〜VIII項に記載されている。着色剤は、第X〜XIII
項に記載されている。走査の簡易化は、第XIV 項に記載
されている。支持体、露光、現像システム、並びに処理
法及び試薬は、第XV〜XX項に記載されている。前述のRe
serarch Disclosure 36544(1994年9月)に含まれた情
報は、Reserarch Disclosure 38957(1996年9月)で更
新されている。カラー反射プリントと組合わせて有用な
ものを含む、ある所望の写真要素及び処理工程は、Rese
rarch Disclosure 37038 (1995年2月)に記載されて
いる。
【0051】カップリング離脱基は、当該技術分野にお
いて公知である。このような基は、カプラーの化学当量
を決定し、すなわちこれが2当量カプラー又は4当量カ
プラーであるかを決定し、もしくは該カプラーの反応性
を変更する。このような基は、該カプラーを塗布してい
る層又は該写真記録材の他の層に、該カプラーから放出
された後に、色素形成、色相調節、現像の促進又は抑
制、漂白の促進又は抑制、電子移動促進、色補正のよう
な機能を果たすことによって、有利に作用することがで
きる。
【0052】このカップリング部位に水素が存在する
と、4当量のカプラーが形成され、かつ他のカップリン
グ離脱基が存在すると、通常2当量のカプラーが形成さ
れる。このようなカップリング離脱基の代表的な種類
は、例えば塩素、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロ
オキシ、スルホニルオキシ、アシルオキシ、アシル、ヘ
テロサイクリル、スルホンアミド、メルカプトテトラゾ
ール、ベンゾチアゾール、メルカプトプロピオン酸、ホ
スホニルオキシ、アリールチオ、及びアリールアゾなど
をを含む。これらのカップリング離脱基は、当該技術分
野において公表されていて、例えばその内容が本願明細
書に参照として引用されている、米国特許第2,455,169
号、第3,227,551 号、第3,432,521 号、第3,476,563
号、第3,617,291 号、第3,880,661 号、第4,052,212
号、及び第4,134,766 号;並びに英国特許及び公開出願
である第1,466,728 号、第1,531,927 号、第1,533,039
号、第2,006,755A号、及び第2,017,704A号に、記載され
ている。
【0053】像色素形成カプラーは、酸化された発色現
像主薬との反応時にシアン色素を形成するカプラーのよ
うに、該要素の中に含まれることができ、これは下記の
代表的特許及び出版物に記載されている:米国特許第2,
367,531 号、第2,423,730 号、第2,474,293 号、第2,77
2,162 号、第2,895,826 号、第3,002,836 号、第3,034,
892 号、第3,041,236 号、第4,333,999 号、第4,883,74
6 号、及びAgfa Mitteilungen から出版された“Farbku
ppler-eine Literature Ubersicht ”第III 巻、頁156-
175(1961) 。このようなカプラーで好ましいのは、酸化
された発色現像主薬との反応時に、シアン色素を形成す
るような、フェノール又はナフトールである。
【0054】酸化された発色現像主薬との反応時にマゼ
ンタ色素を形成するカプラーは、下記の代表的特許及び
出版物に記載されている:米国特許第2,311,082 号、第
2,343,703 号、第2,369,489 号、第2,600,788 号、第2,
908,573 号、第3,062,653 号、第3,152,896 号、第3,51
9,429 号、第3,758,309 号、第4,540,654 号、及びAgfa
Mitteilungen から出版された“Farbkuppler-eine Lit
erature Ubersicht ”第III 巻、頁126-156(1961) 。こ
のようなカプラーで好ましいのは、酸化された発色現像
主薬との反応時に、マゼンタ色素を形成するような、ピ
ラゾロン、ピラゾロトリアゾール又はピラゾロベンズイ
ミダゾールである。
【0055】酸化された発色現像主薬との反応時にイエ
ロー色素を形成するカプラーは、下記の代表的特許及び
出版物に記載されている:米国特許第2,298,443 号、第
2,407,210 号、第2,875,057 号、第3,048,194 号、第3,
265,506 号、第3,447,928 号、第4,022,620 号、第4,44
3,536 号、及びAgfa Mitteilungen から出版された“Fa
rbkuppler-eine Literature Ubersicht ”第III 巻、頁
112-126(1961) 。このようなカプラーは、典型的には開
鎖ケトメチレン化合物である。
【0056】酸化された発色現像主薬との反応時に無呈
色のカプラーは、下記の代表的特許に記載されている:
英国特許第861,138 号;米国特許第3,632,345 号、第3,
928,041 号、第3,958,993 号、及び第3,961,959 号。こ
のようなカプラーは、典型的には、酸化された発色現像
主薬との反応時に無呈色である環式カルボニル含有化合
物である。
【0057】酸化された発色現像主薬との反応時に黒色
色素を形成するカプラーは、下記の代表的特許に記載さ
れている:米国特許第1,939,231 号、第2,181,944 号、
第2,333,106 号、及び第4,126,461 号;独国OLS 第2,64
4,194 号、及び独国OLS 第2,650,764 号である。このよ
うなカプラーは、典型的には、酸化された発色現像主薬
との反応時に黒色又は中性の生成物を形成する、レゾル
シノール又はm-アミノフェノールである。
【0058】前述のものに加え、いわゆる“ユニバーサ
ル”又は“ウォシュアウト”カプラーを使用することが
できる。これらのカプラーは、像色素形成には寄与しな
い。従って、例えば未置換のカルバモイルを有する、も
しくは2-又は3-位で低分子量置換基と1置換されたナフ
トールを使用することができる。この型のカプラーは、
例えば米国特許第5,026,628 号、第5,151,343 号及び第
5,234,800 号に開示されている。
【0059】米国特許第4,301,235 号、第4,853,319 号
及び第4,351,897 号に開示されているように、公知のバ
ラスト又はカップリング離脱基を有するいずれかのカプ
ラーを共に使用することは有用である。このカプラー
は、米国特許第4,482,629 号に開示された可溶化基を含
むことができる。このカプラーは、更に“逆に(wron
g)”着色したカプラー(例えば、中間層補正レベルを調
節するために)と、並びにカラーネガ用途においてはマ
スキングカプラーと組合わせて使用することもでき、こ
れらは、欧州特許第213.490 号;日本国特開昭58-172,6
47号;米国特許第2,983,608 号、第4,070,191 号、第4,
273,861 号;独国特許出願第DE 2,706,117号、第DE 2,6
43,965号;英国特許第1,530,272 号;及び日本国特開昭
58-113935 号に公開されている。前記マスキングカプラ
ーは、所望であるならば、シフト又はブロックされ得
る。
【0060】本発明の材料は、画質を改善するために、
例えば漂白又は定着のような処理工程を促進、さもなけ
れば改善するような、写真有用基(PUGS)を放出する物質
と共に使用することができる。漂白促進剤放出型カプラ
ーで、欧州特許第EP 193,389号、第EP 301,477号;米国
特許第4,163,669 号、第4,865,956 号及び第4,923,784
号に開示されたものが有用である。更に成核剤、現像促
進剤、又はそれらの前駆体(英国特許第2,097,140 号;
第2,131,188 号);電子移動剤(米国特許第4,859,578
号;第4,912,025 号);カブリ防止剤及び混色防止剤で
ある、ヒドロキノン、アミノフェノール、アミン、没食
子酸、カテコール、アスコルビン酸、ヒドラジド、スル
ホンアミドフェノールの誘導体など;並びに無呈色カプ
ラーと一緒の組成物の使用が意図されている。
【0061】本発明の材料は、水中油型の分散体、ラテ
ックス分散体又は固形粒子分散体のいずれかで、コロイ
ド状の銀ゾル、もしくはイエロー、シアン、及び/又は
マゼンタのフィルター色素を含む、フィルター色素層と
組合わせて使用することもできる。更にこれらは、“ス
ミア”カプラー(例えば米国特許第4,366,237 号;欧州
特許第EP 96,570 号;米国特許第4,420,556 号、及び第
4,543,323 号)と共に使用することができる。同じくこ
れらの組成物は、例えば、日本国特開昭61-258, 249号
又は米国特許第5,019,492 号に開示された保護形とし
て、ブロック又は被覆され得る。
【0062】本発明の材料は、更に“現像抑制剤放出
型”化合物(DIR's) のような、PUGSを放出する像修飾化
合物と組合わせて使用することができる。本発明の組成
物と組合わせるのに有用なDIR's は、当該技術分野にお
いて公知であり、かつ下記の米国特許に開示されてい
る:米国特許第3,137,578 号、第3,148,022 号、第3,14
8,062 号、第3,227,554 号、第3,384,657 号、第3,379,
529 号、第3,615,506 号、第3,617,291 号、第3,620,74
6 号、第3,701,783 号、第3,733,201 号、第4,049,455
号、第4,095,984 号、第4,126,459 号、第4,149,886
号、第4,150,228 号、第4,211,562 号、第4,248,962
号、第4,259,437 号、第4,362,878 号、第4,409,323
号、第4,477,563 号、第4,782,012 号、第4,962,018
号、第4,500,634 号、第4,579,816 号、第4,607,004
号、第4,618,571 号、第4,678,739 号、第4,746,600
号、第4,746,601 号、第4,791,049 号、第4,857,447
号、第4,865,959 号、第4,880,342 号、第4,886,736
号、第4,937,179 号、第4,946,767 号、第4,948,716
号、第4,952,485 号、第4,956,269 号、第4,959,299
号、第4,966,835 号、第4,985,336 号;これに加え英国
特許第1,560,240 号、第2,007,662 号、第2,032,914
号、第2,099,167 号;独国特許第2,846,063 号、第2,93
7,127 号、第3,636,824 号、第3,644,416 号;更には欧
州特許公開第272,573 号、第335,319 号、第336,411
号、第346,899 号、第362,870 号、第365,252 号、第36
5,346 号、第373,382 号、第376,212 号、第377,463
号、第378,236 号、第384,670 号、第396,670 号、第39
6,486 号、第401,612 号、第401,613 号である。
【0063】このような化合物は、更に本願明細書中に
参照として組込まれている、C.R.Barr、J.R.Thirtle 及
びP.W.Vittumの論文である“カラー写真用の現像抑制剤
放出型(DIR) カプラー”(Photographic Science and E
ngineering、第13巻、頁174(1976))で明らかにされて
いる。一般に現像抑制剤放出型(DIR) カプラーは、カプ
ラー部分及び抑制剤カップリング離脱部分(IN)を有して
いる。この抑制剤放出型カプラーは、抑制剤の遅延型放
出をもたらすタイミング部分又は化学スイッチも有する
遅延型(DIARカプラー)であることができる。典型的抑
制部分の例は:オキサゾール、チアゾール、ジアゾー
ル、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾー
ル、オキサチアゾール、チアトリアゾール、ベンゾトリ
アゾール、テトラゾール、ベンズイミダゾール、インダ
ゾール、イソインダゾール、メルカプトテトラゾール、
セレノテトラゾール、メルカプトベンゾチアゾール、セ
レノベンゾチアゾール、メルカプトベンズオキサゾー
ル、セレノベンズオキサゾール、メルカプトベンズイミ
ダゾール、セレノベンズイミダゾール、ベンゾジアゾー
ル、メルカプトオキサゾール、メルカプトチアジアゾー
ル、メルカプトチアゾール、メルカプトトリアゾール、
メルカプトオキサジアゾール、メルカプトジアゾール、
メルカプトオキサチアゾール、テルロテトラゾール、又
はベンズイソジアゾールである。好ましい実施態様にお
いて、この抑制部分又は基は、下記式から選択される:
【0064】
【化19】
【0065】(式中、R I は、直鎖又は分枝鎖の、炭素
原子が1〜8個のアルキル、ベンジル、フェエニル、及
びアルコキシ基、並びにこのような置換基を0個、1個
又は1個以上有する基から選択され;R IIは、R I 及び
-SR I から選択され;R III は、直鎖又は分枝鎖の、炭
素原子が1〜約5個で、m が1〜3のアルキル基であ
り;かつR IVは、水素、ハロゲン、及びアルコキシ、フ
ェニル、及びカルボンアミド基、-COOR V 及び-NHCOOR
V (式中、R V は、置換又は未置換のアルキル及びアリ
ール基から選択される)からなる群から選択される)。
【0066】典型的には、前述の現像抑制剤放出型カプ
ラー中に含まれたカプラー部分が、それが配置された層
に対応して像色素を形成するが、これは、別のフィルム
層と組合わさったものとして、別の色を形成することも
できる。同じく、該現像抑制剤放出型カプラー中に含ま
れたカプラー部分が、無呈色生成物及び/又は処理時に
該写真材料を洗い流す生成物(いわゆる“ユニバーサ
ル”カプラー)を形成することも有用である。
【0067】カプラーのような化合物は、PUG を、処理
時に該化合物の反応に対し直接的に、あるいはタイミン
グ基又は結合基を介して間接的に、放出することができ
る。タイミング基は、PUG の遅延型放出をもたらし、こ
のような基は分子内求核置換反応(米国特許第4,248,96
2 号)を用いる基;共役系に沿って電子移動反応を利用
する基(米国特許第4,409,323 号、第4,421,845 号、第
4,861,701 号、日本国特開昭57-188035 号、58-98728
号、58-209736 号、58-209738 号);カプラー反応後に
カプラー又は還元剤として機能する基(米国特許第4,43
8,193 号及び第4,618,571 号)、並びに前述の性質の組
合わせの基である。典型的には、このタイミング基は、
下記式の1種である:
【0068】
【化20】
【0069】(式中、INは、抑制剤部分であり;Z は、
ニトロ、シアノ、アルキルスルホニル、スルファモイル
(-SO2NR2) 、及びスルホンアミド(-NRSO2R) 基からなる
群から選択され;n は、0又は1であり;かつR VIは、
置換又は未置換のアルキルあるいはフェニル基からなる
群から選択される。)。各タイミング基の酸素原子は、
前述のDIARの代表的カプラー部分のカップリング離脱位
に結合している。
【0070】前述のタイミング又は結合基は、更なる電
子移動により、非共役鎖で機能することができる。結合
基は、当該技術分野において、様々な名称で公知であ
る。しばしばこれらは、ヘミアセタール又はイミノケタ
ール開裂反応に利用可能な基、又は米国特許第4,546,07
3 号のような、エステルの加水分解のための開裂反応に
利用可能な基である。この非共役鎖の電子移動は、典型
的には比較的迅速な分解、並びに二酸化炭素、ホルムア
ルデヒド又は他の低分子量の副産物の産生をもたらす。
これらの基は、欧州特許第EP464,612 号及び第EP523,45
1 号、米国特許第4,146,396 号、日本国特開昭60-24914
8 号及び60-249149 号に開示されている。
【0071】本発明での使用に適した現像抑制剤放出型
カプラーは、下記式を含むが、これらに限定されるもの
ではない:
【0072】
【化21】
【0073】
【化22】
【0074】更に本発明の概念が、本願明細書中に参照
として組込まれている、Kenneth Mason Publications社
(DudleyAnnex, 12a North Street, Emsworth, hampshi
er P010 7DQ,英国)から出版されたReserarch Disclosu
re 18716(1979年11月)に記載されているような、反射
カラープリントを得るために使用され得るということも
意図されている。本発明の材料は、米国特許第4,917,99
4 号に開示されたpHが調節された支持体上;酸素透過性
を減じた支持体(欧州特許第EP553,339 号)上に;エポ
キシ溶剤と共に(欧州特許第EP 164,961号);ニッケル
錯体の安定剤と共に(例えば米国特許第4,346,165 号、
第4,540,653 号及び第4,906,559 号);カルシウムのよ
うな多価陽イオンに対する感度を低下するために、米国
特許第4,994,359 号に開示されたようなバラストされた
キレート剤と共に;並びに、米国特許第5,068,171 号に
開示された防汚化合物と共に塗布される。本発明と組合
わせて有用な他の化合物は、下記取得番号のDerwent Ab
structs に記載された日本国特許公開公報に開示されて
いる:90-072,629;90-072,630;90-072,631;90-072632;9
0-072,633;90-072,634;90-077,822;90-078,229;90-078,
230;90-079,336;90-079,337;90-079, 338;90-079,690;
90-079,691;90-080,487;90-080,488;90-080,489;90-08
0,490;90-080,491;90-080,492;90-080,494;90-085,928;
90-086,669;90-086,670;90-087, 360;90-087,361;90-08
7,362;90-087,363;90-087,364;90-088,097;90-093,662;
90-093,663;90-093,664;90-093,665;90-093,666;90-09
3,668;90-094,055;90-094,056;90-103,409;83-62,586;8
3-09,959 。
【0075】本発明で特に有用であるのは、平板状粒子
のハロゲン化銀乳剤である。特に意図された平板状粒子
乳剤は、厚さ0.3 μm未満(青色感光性乳剤については
0.5μm)で、並びに平均平板度(tabularity)(T) が25
以上(好ましくは100 以上)であるような平板状粒子
が、乳剤粒子の全投影面積の50%以上を占めるようなも
のであり、ここにおいて用語“平板度”は、下記式の当
該技術分野において認められた用法で使用される: T=ECD/t2 (式中、ECD は、平板状粒子の等価円の直径(μm )の
平均に相当し、かつt は、平板状粒子の平均の厚さ(μ
m )である。)。
【0076】写真乳剤に有用なECD の平均は、約10μm
までの範囲であるが、実際の乳剤のECD は約4μm を超
えることはめったに無い。写真感度及び粒状度は、ECD
の増加に伴って増大するので、一般に目標感度の必要条
件の達成に適合した最小の平板状粒子のECD を使用する
ことが好ましい。乳剤の平板度は、平板状粒子の厚さが
減少するにつれて、著しく増加する。一般に目標の平板
状粒子の投影面積は、薄い(t <0.2 μm )平板状粒子
で満たされることが好ましい。最低レベルの粒状度を達
成するためには、目標の平板状粒子の投影面積が、非常
に薄い(t <0.07μm )平板状粒子で満たされることが
好ましい。平板状粒子の厚さは、典型的には約0.02μ m
までの範囲である。しかし、更に小さい平板状粒子の厚
さも意図される。例えばDaubendiekらの米国特許第4,67
2,027 号は、粒子の厚さが0.017 μm である、3モル%
ヨウ化物である平板状粒子のヨウ臭化銀乳剤を開示して
いる。非常に薄い平板状粒子の塩化物の高い乳剤は、Ma
skaskyの米国特許第5,217,858 号に開示されている。
【0077】前述のように、特定の厚さ未満の平板状粒
子が、該乳剤の全粒子の投影面積の少なくとも50%を占
める。高い平板度の利点を最大化するために、前述の厚
さの基準を満足する平板状粒子が、該乳剤の全粒子の投
影面積の容易に到達可能な割合の最大値を占めることが
一般に好ましい。例えば好ましい乳剤において、前述の
厚さの基準を満足する平板状粒子は、全粒子の投影面積
の少なくとも70%を占める。最大の性能の平板状粒子乳
剤においては、前述の厚さの基準を満足する平板状粒子
は、全粒子の投影面積の少なくとも90%を占める。
【0078】適当な平板状粒子の乳剤は、下記のような
様々な便利な技術の中から選択することができる:Kenn
eth Mason Publications社(Dudley Annex, 12a North
Street, Emsworth, hampshier P010 7DQ, 英国)から出
版されたReserarch Disclosure22534 (1983年1月);
米国特許第4,439,520 号、第4,414,310 号、第4,433,04
8 号、第4,643,966 号、第4,647,528 号、第4,665,012
号、第4,672,027 号、第4,678,745 号、第4,693,964
号、第4,713,320 号、第4,722,886 号、第4,755,456
号、第4,775,617 号、第4,797,354 号、第4,801,522
号、第4,806,461 号、第4,835,095 号、第4,853,322
号、第4,914,014 号、第4,962,015 号、第4,985,350
号、第5,061,069 号及び第5,061,616 号である。
【0079】前述の乳剤は、表面感光性乳剤、すなわち
主としてハロゲン化銀粒子の表面上に潜像を形成する乳
剤であるか、もしくはハロゲン化銀粒子の内部に顕著に
内部潜像を形成することができる乳剤である。これらの
乳剤は、表面感光性乳剤又はカブリのない内部潜像形成
乳剤のような、ネガ型乳剤であるか、もしくは現像が均
一な露光又は成核剤の存在下で行われる場合はポジ型で
あるような、カブリのない内部潜像形成型の直接ポジ乳
剤であることができる。
【0080】写真要素は、化学線照射、典型的にはスペ
クトルの可視領域で露光することができ、潜像を形成
し、かつその後処理され、肉眼で認められる像色素を形
成することができる。肉眼で認められる像色素を形成す
るための処理は、該要素を、発色現像主薬と接触し、現
像可能なハロゲン化銀を還元し、かつ該発色現像主薬を
酸化する工程を含む。酸化された発色現像主薬は、次に
前述のカプラーと反応し、色素を生じる。
【0081】ネガ型のハロゲン化銀では、前述の処理工
程により、ネガ像を提供する。このような要素のある種
類は、カラーネガフィルムと称され、像獲得のために設
計される。スピード(少ない光状態に対する要素の感光
性)は、通常このような要素において十分な像を得るた
めに重要である。その後このような要素は、例えば1988
年のthe British Journal of Photography Annual (頁
191-198 )に発表された、コダックC-41プロセスのよう
な、公知のカラーネガプロセスにおいて処理される。そ
の後カラーネガフィルム要素が、映画として見ることが
できる映写焼付けプリントの形成に使用されるならば、
イーストマン・コダック社から入手可能なH-24マニュア
ルに記載されたコダックECN-2 プロセスのようなプロセ
スを使用し、透明な支持体の上にカラーネガ像を提供す
ることができる。カラーネガの現像時間は、典型的に
は、3分15秒以下であり、90秒以下、更には60秒以下さ
えもが望ましい。
【0082】カラー反射プリント用の要素は、反射支持
体、典型的には印画紙の上に提供され、かつ該要素が、
前述のように処理されたカラーネガフィルムを通して露
光されるような、いわゆるネガポジプロセスを用いて、
光学的にプリントすることができる。その後このプリン
トは、例えば1988年のthe British Journal of Photogr
aphy Annual (頁198-199 )に発表されたコダックRA-4
プロセスを用いて、ポジ反射像を形成するように処理さ
れる。カラー映写焼付けプリントは、例えばH-24マニュ
アルに記載されたコダックECN-2 プロセスに従って、処
理することができる。カラープリントの現像時間は、典
型的には90秒以下であり、45秒以下、更には30秒以下で
さえもが望ましい。
【0083】反転要素は、光学的プリントを行わずに、
ポジ像を形成することが可能である。ポジ(又は反転)
像を提供するために、この発色現像工程は、露光された
ハロゲン化銀を現像するが、色素は形成しないような、
非発色現像主薬による現像によって先行され、その後該
要素を均一にカブラせ、露光されていないハロゲン化銀
を現像可能にする。このような反転乳剤は、典型的に
は、コダックE-6 プロセスのような、カラー反転プロセ
スを用い処理するように、指示書と共に販売されてい
る。あるいは、直接ポジ乳剤が、ポジ像を得るために使
用される。
【0084】前述の乳剤は、前述のカラーネガ(コダッ
クC-41)、カラープリント(コダックRA-4)、又は反転
(コダックE-6 )プロセスのような、適当な方法を用い
処理するように、指示書と共に典型的には販売されてい
る。好ましい発色現像主薬は、下記に示す、p-フェニレ
ンジアミン類である:4-アミノ-N,N- ジエチルアニリン
塩酸塩、4-アミノ-3- メチル-N,N- ジエチルアニリン塩
酸塩、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-(2-メタンスル
ホンアミドエチル) アニリンセスキ硫酸塩水和物、4-ア
ミノ-3- メチル-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) ア
ニリン硫酸塩、4-アミノ-3-(2-メタンスルホンアミドエ
チル) -N,N- ジエチルアニリン塩酸塩、及び4-アミノ-N
- エチル-N-(2-メトキシエチル)-m-トルイジン- ジ-p-
トルエンスルホン酸である。
【0085】現像後には、一般に、漂白、定着、又は漂
白−定着、銀又はハロゲン化銀の除去、水洗、及び乾燥
のような通常の工程が続く。本願明細書に引用された特
許出願、特許及び他の出版物の全体の内容は、参照とし
て本願明細書中に組込まれている。
【0086】
【実施例】合成例 本発明のシアンカプラーは、アルキル又はアリール酸塩
化物を、2-アミノ-5-エチル-4,6- ジクロロフェノール
のような、適当なアミノフェノールと反応させ、スルホ
ン含有2-アシルアミノシアンカプラーを生成することに
よって調製することができる。このシアンカプラーM-2
の合成により、更に本発明を詳細に説明する。
【0087】スルホン含有バラスト酸クロリドの調製
【0088】
【化23】
【0089】THF 1000mlを溶媒とするメチルα- ブロモ
テトラデカノエート(2)100g(0.50モル)、及びベンゼン
スルフィン酸ナトリウム(1)160.5g(0.50モル)の溶液、
並びにメタノール100ml を、一晩還流した。この溶媒を
減圧下で除去した。残留物を、CH2Cl2で処理した。不溶
性物質をろ過により除去した。このろ液を、等量のリグ
ロインと混合し、かつシリカゲルパッドを通した。その
後溶媒を減圧下で除去し、結晶性の白色固形生成物(3)1
55g(81%) を得た。
【0090】このスルホンバラストエステル(3) を、TH
F 750ml 及びメタノール375ml に溶解し、水300ml を溶
媒とするNaOH 80g溶液で処理した。この混合物を室温で
1時間攪拌した後、冷HCl 溶液に注いだ。沈殿した純白
色の固形物を収集し、水で洗浄し、かつ乾燥して、純粋
な白色固形生成物(4)143g(96%) を得た;m.p. 81-83
℃。
【0091】CH2Cl2 100mlを溶媒とするスルホンバラス
ト酸(4) 9.2g(0.025モル)溶液に、塩化オキサリル9.5g
(0.075モル)及びDMF 3滴を、攪拌しながら添加した。
この混合物を室温で2時間攪拌した後、減圧下で濃縮
し、油状のスルホンバラスト酸塩化物(5)9.6g を得た。シアンカプラーM-2 の調製
【0092】
【化24】
【0093】THF 150ml を溶媒とする2-アミノ-5- エチ
ル-4,6- ジクロロフェノールp-トルエンスルホン酸塩
(6) 9.5g(0.025モル)の攪拌している懸濁液に、N,N-ジ
メチルアニリン9.1g(0.075モル)及び前述の方法で調製
したスルホンバラスト酸塩化物(5)9.6g(0.025 モル) を
添加した。室温で2時間攪拌した後、この反応混合物
を、濃塩酸10mlを含む氷水中に注いだ。分離した油分
を、CH2Cl2で抽出し、かつシリカゲルカラムを通して、
クロマトグラフィーにかけ、CH2Cl2:EtOAc(9:1,v/v)で
溶出した。この純粋な生成物を含む分画を、一緒にし、
かつ溶媒を減圧下で除去し、無色の油分を得た。室温で
一晩放置し、この油分を凝固し、構造がシアンカプラー
M-2 と一致する生成物10.4g(75%)を得た;m.p. 86-87
℃。 C28H39Cl2NO4S の計算値:C, 60.42;H, 7.06;N, 2.52 実測値:C, 60.47;H, 6.99;N, 2.45写真例 写真要素101-108 の調製 酢酪酸セルロース支持体上に、下記の層を塗布した:第一層 1m2 当りゼラチン3.77g 、表Iに示した銀量(g )を
含有するヨウ臭化銀乳剤、表Iに示したカプラーを1.61
×10-3モル、並びにカプラーと等重量のカプラー溶剤で
あるフタル酸ジブチルを含有する、乳剤層。このコーテ
ィング組成物の調製時に、比較例のカプラーC-1 は、他
のカプラーよりも、溶解が非常に困難であったことを記
す。
【0094】第二層 1m2 当りゼラチン2.69g 、及びビス(ビニルスルホニ
ル)メタン0.12g を含有する保護層。
【0095】
【表1】
【0096】使用した比較例カプラーは、下記のもので
ある:
【0097】
【化25】
【0098】比較例カプラーC-1 は、写真工業全般を通
じて、カラーネガフィルムにおいて広範に使用されるシ
アンカプラーである。比較例カプラーC-2 、C-3 及びC-
4 は、カラー写真印画紙及びカラープリントフィルムに
おいて使用される、典型的なシアンカプラーである。こ
れらは、スルホニル基(-SO2)の代わりに酸素原子(-O-)
を有する以外は、本発明のカプラーと近似している。特
に比較例カプラーC-3は、カラー写真印画紙において広
範に使用されているシアンカプラーである。
【0099】カプラー溶剤であるフタル酸ジブチルは、
フィルム及び印画紙の両方で、シアンカプラーと共に広
範に使用されているものである。処理される写真実施例201-208 の調製 処理されたフィルム試料201-208 は、写真要素101-108
を、光学的ウェッジを通して露光し、そして下記のよう
に処理することによって調製した:処理工程 時間(分) 温度℃ 現像液 2.75 37.8 停止浴 0.30 37.8 漂白 4.00 37.8 水洗 3.00 37.8 定着液 4.00 37.8水洗 3.00 37.8 前述の工程において使用した処理溶液は、下記の組成物
であった(溶液1リットル中)現像液 炭酸カリウム 37.50g 亜硫酸ナトリウム 4.00g ヨウ化カリウム 1.20mg 臭化ナトリウム 1.30g 1,3-ジアミノ-2- プロパノール四酢酸 2.50g 硫酸ヒドロキシルアミン 2.00g 現像主薬 Dev-1 4.50g pHは、26.7℃で10.00 に調節停止浴 硫酸 10.00g漂白液 臭化アンモニウム 150.00g エチレンジアミン四酢酸アンモニウム第二鉄 77.00g エチレンジアミン四酢酸 6.13g 酢酸 9.50ml 硝酸ナトリウム 35.00g pHは、26.7℃で6.00に調節定着剤 チオ硫酸アンモニウム 91.53g 亜硫酸アンモニウム 6.48g メタ重亜硫酸ナトリウム 1.00g pHは、26.7℃で6.50に調節
【0100】
【化26】
【0101】得られた色素のスペクトルを測定し、かつ
1.00の最大吸収に標準化した。最大吸収波長を、“λma
x ”として記録し、表IIに示した。吸収帯の左側(短波
長側)のカットの鋭さの測定値として、λmax 波長か
ら、標準化した濃度が0.50であるか、もしくはλmax の
濃度の半分であるような、吸収帯の左側の点の波長を引
き算することによって“左帯域幅(LBW) ”を得た。低い
LBW 値は、狭い吸収帯、及び所望でない緑吸収の減少を
示した。これらのLBW 値を、表3に示した。
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】表IIのデータは、本発明のカプラーは、そ
の吸収スペクトルが、カラーネガフィルムの用途に望ま
しい範囲内、すなわち680nm 以上であるような像色素を
提供する一方で、本発明(C-2,C-3,C-4) のスルホニル基
(-SO2-) の代わりに酸素原子(-O-) を有する比較例のカ
プラーの吸収スペクトルが、680nm よりもはるかに短い
像色素を生じたことを示した。
【0105】表III のデータは、本発明のカプラーは、
それらのLBW の低値によって証明されるように、その吸
収帯の短波長側に、望ましい低い副吸収を伴う像色素を
提供した一方で、比較例カプラーC-1 からの色素は、短
波長側に非常に多くの望ましくない吸収を有していたこ
とを示した。本発明のカプラーの色相の利点は、本発明
のカプラーM-2 (実線)の色相を、現在カラーネガフィ
ルムにおいて広範に使用されているカプラーである、比
較例のカプラーC-1 (破線)と比較した図1に示された
吸収スペクトルによって、更に詳細に説明される。カプ
ラーM-2 からの色素は、カプラーC-1 からの色素より
も、望ましくない緑の吸収が非常に少ないことが明らか
である。
【0106】更に、比較例のカプラーC-1 が、カプラー
溶剤への溶解が困難であり、かつ製造が高価なカプラー
であるのに対し、本発明のカプラーは、簡便かつ安価に
調製され、カプラー溶剤に溶け易く、かつ際立った品質
及び安定性の写真要素を提供する。本明細書の好ましい
態様を請求項との関連において、次に記載する。尚、態
様1及び9は請求項1及び2と同じである。 (態様1)乳剤層と組合わさる下記式(I) で表されたシ
アンカプラーを有する感光性ハロゲン化銀乳剤層を含ん
でなる写真要素:
【0107】
【化27】
【0108】(式中、R3は、炭素原子2〜15個を有する
アルキル基であり;R4及びR5は、各々独立に、水素原
子、アルキル基又はアリール基を表し;R6は、アルキル
又はアリール基を表し;X は、ハロゲン原子を表し;そ
してZ は、水素原子、又は酸化された発色現像主薬によ
る開裂が可能な基を表す)。 (態様2)前記R3が、炭素原子を2〜4個有する、態様
1の要素。 (態様3)前記R6が、炭素原子を20個まで有するアルキ
ル基である、態様1の要素。 (態様4)前記R6が、炭素原子を30個まで有するアリー
ル基である、態様1の要素。 (態様5)前記アリール基が、フェニル基である、態様
4の要素。 (態様6)前記フェニル基が、置換基を有する、態様5
の要素。 (態様7)前記R4及びR5が共に、炭素原子を1〜30個含
む、態様1の要素。 (態様8)乳剤層と組合わさる下記式(I) で表されたシ
アンカプラーを有する感光性ハロゲン化銀乳剤層を有す
る、透明な支持体を含んでなる、カラーネガ要素:
【0109】
【化28】
【0110】(式中、R3は、炭素原子2〜15個を有する
アルキル基を表し;R4及びR5は、各々独立に、水素原
子、アルキル基又はアリール基を表し;R6は、アルキル
又はアリール基を表し;X は、ハロゲン原子を表し;そ
してZ は、水素原子、又は酸化された発色現像主薬で開
裂が可能な基を表す)。 (態様9)乳剤層と組合わさる下記式(Ia)で表されたシ
アンカプラーを有する感光性ハロゲン化銀乳剤層:
【0111】
【化29】
【0112】(式中、R3は、炭素原子2〜15個を有する
アルキル基を表し;R4及びR5は、各々独立に、水素原
子、アルキル基又はアリール基を表し;各R7は、独立
に、アルキル基;ヒドロキシ基;アルコキシ基;アリー
ルオキシ基;アシルオキシ基;アシルアミノ基;スルホ
ニルオキシ基;スルファモイルアミノ基;スルホンアミ
ド基;ウレイド基;オキシカルボニル基;オキシカルボ
ニルアミノ基;又はカルバモイル基を表し、m は0〜5
であり;X は、ハロゲン原子を表し;そしてZ は、水素
原子、又は酸化された発色現像主薬で開裂が可能な基を
表す)。 (態様10)乳剤層と組合わさる下記式(Ib)で表された
シアンカプラーを有する感光性ハロゲン化銀乳剤層:
【0113】
【化30】
【0114】(式中、R3は、炭素原子2〜15個を有する
アルキル基を表し;R4及びR5は、各々独立に、水素原
子、アルキル基又はアリール基を表し;R8は、アルキル
基を表し;X は、ハロゲン原子を表し;そしてZ は、水
素原子、又は酸化された発色現像主薬で開裂が可能な基
を表す)。 (態様11)前記式(I) のカプラーが、赤感光性ハロゲ
ン化銀層中にある、態様1の要素。 (態様12)態様1に記載された要素が、光に対し像様
露光された後に、この露光された像を発色現像主薬と接
触させることを含む、該要素中の像の形成法。 (態様13)前記乳剤層のための透明な支持体が存在す
る態様1の要素。 (態様14)態様1の式を有するシアン色素形成カプラ
ー。 (態様15)態様1の式を有するカプラーと、パラフェ
ニレンジアミン化合物との間の反応によって得られる色
素。 (態様16)p - フェニレンジアミン現像剤による現像
によって生成された色素の最大吸収波長が、少なくとも
680nm である態様1の要素。 (態様17)4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-(2-ヒド
ロキシエチル) アニリン硫酸現像剤による現像によって
生成された色素の最大吸収波長が、少なくとも680nm で
ある態様1の要素。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、処理写真の実施例201 (カプラーC-1
、破線)及び実施例206 (カプラーM-2 、実線)にお
ける、像色素の吸収スペクトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳剤層と組合わさる下記式(I) で表され
    たシアンカプラーを有する感光性ハロゲン化銀乳剤層を
    含んでなる写真要素: 【化1】 (式中、R3は、炭素原子が2〜15個を有するアルキル基
    であり;R4及びR5は、各々独立に、水素原子、アルキル
    基又はアリール基を表し;R6は、アルキル又はアリール
    基を表し;X は、ハロゲン原子を表し;そしてZ は、水
    素原子、又は酸化された発色現像主薬による開裂が可能
    な基を表す)。
  2. 【請求項2】 乳剤層と組合わさる下記式(Ia)で表さ
    れたシアンカプラーを有する感光性ハロゲン化銀乳剤
    層: 【化2】 (式中、R3は、炭素原子2〜15個を有するアルキル基を
    表し;R4及びR5は、各々独立に、水素原子、アルキル基
    又はアリール基を表し;各R7は、独立に、アルキル基;
    ヒドロキシ基;アルコキシ基;アリールオキシ基;アシ
    ルオキシ基;アシルアミノ基;スルホニルオキシ基;ス
    ルファモイルアミノ基;スルホンアミド基;ウレイド
    基;オキシカルボニル基;オキシカルボニルアミノ基;
    又はカルバモイル基を表し、m は0〜5であり;X は、
    ハロゲン原子を表し:そしてZ は、水素原子、又は酸化
    された発色現像主薬で開裂が可能な基を表す) 。
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