JPH1068977A - カメラ - Google Patents

カメラ

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Publication number
JPH1068977A
JPH1068977A JP22419396A JP22419396A JPH1068977A JP H1068977 A JPH1068977 A JP H1068977A JP 22419396 A JP22419396 A JP 22419396A JP 22419396 A JP22419396 A JP 22419396A JP H1068977 A JPH1068977 A JP H1068977A
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JP
Japan
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battery
auxiliary battery
camera
auxiliary
main
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Pending
Application number
JP22419396A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Nishitani
泰浩 西谷
Akita Namioka
顕太 波岡
Akio Omiya
秋夫 大宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd, Fuji Photo Optical Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】繰り返し放充電が可能な改良電池を利用したカ
メラにおいて、充電エネルギーを供給する補助電池の有
無検出に基づいて不要な電流消費を抑制し、省電力化を
図る。 【解決手段】主電池34からカメラ回路90に電源を供
給するととに、単3型乾電池等の補助電池40を充電電
源として充電回路70により主電池34を充電するカメ
ラにおいて、補助電池40の正極が当接する接片部材の
動きに連動してオン/オフする補助電池在否スイッチを
設け補助電池40の在否を検出し、補助電池未装填の場
合は、補助スイッチ94をOFFし、カメラのメインス
イッチ92がON状態であってもカメラ回路90の通電
経路を遮断し、漏れ電流を抑制するる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカメラに係り、特に
充電可能な電池を利用して、ストロボやフイルム巻き上
げ手段等の回路に大容量大電流を供給し得る電源装置を
備えたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラは、マンガン系あるいはリ
チウム系の1次電池を電源とする場合と、ニカド電池等
の2次電池を電源とする場合がある。また、太陽電池を
利用してカメラ内蔵の2次電池を充電する電源装置も提
案されている(特開昭63−91641号公報)。しか
し、マンガン系の1次電池は電圧が低いため、高い電圧
を得るために複数本の電池を必要とし、また大容量電流
を得ることが難しいため、ストロボの充電時間が長くな
るとともに、ズームモータ等を有する近年の大電流を消
費するカメラには適さないという問題があった。一方、
リチウム系の1次電池は、高い電圧と大容量電流を得る
ことができるという利点があるが、電池自体が高価にな
るとともに廃棄時の環境問題も指摘されている。更に、
リチウム系の1次電池は、マンガン系或いはアルカリ系
1次電池と比べて旅行先や海外等では入手するのが困難
な場合があり、このような場合に電池が消耗した時はカ
メラの使用を断念するか、かかる事態を防ぐため予め予
備の電池を携帯する配慮が必要であり煩雑であるという
問題がある。
【0003】ところで、1次電池の充電は一般には禁止
されているが、特開平7−130400号公報並びに特
開平8−84619号公報に詳細に記載されているよう
に、リチウム系の1次電池であっても一定条件下であれ
ば安全に充電することができる。これらの公報に記載さ
れているリチウム系電池(特にメタルリチウム系の電
池)は、残量が容量Cの5〜95%の範囲内にあるとき
に、2μC〜5mC程度の時間率電流で充電することに
より、本来の1次電池としての性質を損なうことなく、
充放電を繰り返すことが可能である。上記各公報には、
このリチウム系電池と太陽電池とを組み合わせてカメラ
に適用し、太陽電池で発生した電力によってリチウム系
電池を充電する方法が開示されている。
【0004】本明細書中では、このような1次電池的な
性質と2次電池的な性質を併せ持つ電池を「改良電池」
と呼ぶことにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、太陽電
池を有する電源装置は、太陽電池自身が高価であり、ま
た、充電時はカメラを高照度下にさらす必要があるため
カメラの温度が上昇して故障するおそれがあった。更
に、二次電池(改良電池)が急速に消費された場合に
は、太陽電池の発生する電力量が小さく充電に時間がか
かるため、カメラが使用できなくなるという問題が解決
されていない。
【0006】かかる観点から、上記改良電池を単3型乾
電池等の補助電池によって充電する電源装置が提案され
ている(特願平7−273050号明細書参照)。前記
改良電池は自己放電が少ないとはいえ、回路に接続され
ている場合には微小な電流が消費されるので、充電エネ
ルギーを供給する補助電池が装填されていない場合に
は、主電池の放電が過度に進行してしまうという問題が
ある。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、不要な電流消費を抑制し、繰り返し放充電が可
能な電池(改良電池)のエネルギーを有効に利用できる
カメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、1次電池の自己放電率と略等しく、且つ残
量が所定の容量以上の場合に繰り返し放充電が可能な主
電池に充電手段を介して補助電池から充電エネルギーを
供給するとともに、前記主電池から撮影に必要な動作を
行う電力消費手段に電流を供給するように構成されたカ
メラにおいて、前記補助電池が着脱自在に収納される補
助電池室と、前記補助電池室に補助電池が装填されてい
るか否かを検知する在否検知手段と、前記在否検知手段
により前記補助電池の未装填が検出された場合に、前記
主電池から前記電力消費手段に供給される電流の通電経
路を遮断するスイッチ手段と、を備えたことを特徴とし
ている。
【0009】本発明によれば、補助電池の装填の有無を
在否検知手段で検知し、補助電池が装填されていないこ
とが検出された場合には、主電池と電力消費手段とを結
ぶ通電経路を断ち、電力消費手段を構成する回路の漏れ
電流を無くすようにしている。これにより、不要な電流
消費が抑制され主電池のエネルギーを有効に利用するこ
とができる。
【0010】例えば、補助電池が未装填の場合には、シ
ャッターの動作回路、測距を含むオートフォーカス手
段、ストロボ装置、及びズームモータ等の電力消費手段
への通電経路をオフして、これらの電力消費手段に流れ
る漏れ電流を防止することが有効である。補助電池未装
填の場合に、カメラに関する全ての回路への通電を遮断
してもよいが、少なくとも補助電池が未装填である旨を
示す表示手段は通電し、ユーザに補助電池の装填を促し
てもよい。また、日付機能又は時計機能については、補
助電池の装填の有無に係わらず主電池から電流を供給
し、その機能を維持することにより補助電池を交換する
度に日付や時間を再設定する必要がなく便利である。
【0011】前記在否検知手段の態様として、補助電池
の正極又は負極が当接する接片部材に検知用のスイッチ
の接片を設け、補助電池の装填/排出に伴う接片部材の
動きに連動して検知用のスイッチをオン/オフする。こ
れにより、簡単な機構で補助電池の在否を検知すること
ができる。また、本発明は上記目的を達成するために、
1次電池の自己放電率と略等しく、且つ残量が所定の容
量以上の場合に繰り返し放充電が可能な主電池から撮影
動作に必要な複数の電力消費手段に電力を供給するよう
に構成されたカメラにおいて、前記主電池に充電エネル
ギーを供給する補助電池と、前記補助電池の出力電圧を
昇圧する昇圧手段を有し、該昇圧手段を介して電力を前
記主電池に供給し、該主電池を充電する充電手段と、前
記補助電池の残量を検知する残量検知手段と、前記残量
検知手段で検知した補助電池の残量が所定の容量以下の
場合に前記主電池から前記電力消費手段に供給される電
流の通電経路を遮断するスイッチ手段と、を備えたこと
を特徴としている。
【0012】本発明によれば、補助電池が消耗し、残量
が所定の容量以下になった場合、主電池と電力消費手段
とを結ぶ通電経路を断ち、電力消費手段を構成する回路
の漏れ電流を無くすようにしている。これにより、補助
電池が主電池に充電エネルギーを供給できなくなった場
合には、主電池の電流消費が抑制され、主電池の過放電
を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るカメラの好ましい実施の形態について詳説する。図1
乃至図3は、本発明の実施の形態に係るカメラの内部透
視図であり、図1は正面図、図2は上面図、図3は右側
面図である。図1に示すように、カメラ10の中央部に
は、撮影レンズ11を保持したレンズ鏡胴12が設けら
れ、該レンズ鏡胴12の右側にはフイルムカートリッジ
(図1中不図示)が収納されるカートリッジ室14が形
成され、左側にはスプール室16が形成されている。そ
して、前記カートリッジ室14の上部、即ち、カメラ正
面右上隅部にはストロボ装置18が設けられている。
【0014】また、ストロボ装置18の左側には順にA
F投光部20、AF受光部22、及びファインダー部2
4が設けられている。前記カートリッジ室14には、該
室内に装填されるフイルムカートリッジのスプールに係
合するスプール駆動軸26が設けられている。一方、ス
プール室16には、前記フイルムカートリッジから送り
出されたフイルムを巻き取る巻取スプール28が設けら
れている。この巻取スプール28は中空円筒状に形成さ
れ、内部にはフイルム搬送用モータ30が組み込まれて
いる。前記フイルム搬送用モータ30の回転力は、前記
巻取スプール28に伝達されるとともに、図2に示した
ギヤ列32A、32B、……、32I、32Jを介して
前記スプール駆動軸26に伝達されるようになってい
る。
【0015】そして、フイルム搬送用モータ30が正転
すると、カートリッジ室14に装填されているフイルム
カートリッジからフイルムが送り出され、巻取スプール
28に巻き取られる。また、フイルム搬送用モータ30
が反転すると、カートリッジ室14のスプール駆動軸2
6が反転し、巻取スプール28に巻き取られていたフイ
ルムがフイルムカートリッジ内に巻き戻される。
【0016】前記フイルム搬送用モータ30の回転はカ
メラ制御装置によって制御され、撮影後自動的にフイル
ムの一コマ送り(巻き上げ)が行われる。そして、フイ
ルムの全コマ撮影が終了し、フイルム終端が検出される
と、フイルム搬送用モータ30が反転駆動され、巻取ス
プール28に巻き取られていたフイルムを自動的にフイ
ルムカートリッジ内に巻き戻すように構成されている。
【0017】尚、前記カメラ10の背面には、図示しな
いフイルム巻戻レバーが設けられ、該フイルム巻戻レバ
ーを操作することで、全コマ撮影完了前の途中でフイル
ムをフイルムカートリッジに巻き戻すことができるよう
になっている。また、カメラ10の背面には、図示しな
いレンズバリヤ開閉スイッチ兼電源スイッチ(メインス
イッチ)が設けられている。
【0018】前記巻取スプール28の左側には、カメラ
内の各種回路に電力を供給する主電池34とストロボ用
のメインコンデンサ36とが縦方向に上下に並んで配置
されている。なお、主電池34とメインコンデンサ36
との間には、仕切り板38が設けられている。主電池3
4は、自己放電の少ない充電可能なカメラ専用の電池で
あって、1次電池と2次電池の性質を併せ持つ改良電池
が用いられている。主電池34の構成について詳しくは
後述するが、例えば、自己放電率が5%/年以内のもの
が使用され、適正に充電された状態ではその電圧は 3.2
Vである。また、主電池34の形状は、特に限定されな
いが、例えば、現行のCR2型の電池と同形状に形成さ
れている。
【0019】この主電池34とメインコンデンサ36の
後方には、主電池34に充電エネルギーを供給する補助
電池40が配置されている(図3参照)。補助電池40
は、前記主電池34及びメインコンデンサ36の配列方
向と平行に縦向きに配置されれている。また、当該カメ
ラ10の背面隅部には、電池蓋42が軸42Aに開閉自
在に設けられており、該電池蓋42の内側に形成された
補助電池収納室に補助電池40が収納されている。
【0020】前記補助電池40の正極が当接する接片部
材47には、補助電池40の装填の有無を検知する補助
電池在否検知スイッチが設けられている。この補助電池
在否検知スイッチの構成については後述する(図4参
照)。前記補助電池収納室は、例えば1本の単3型乾電
池が収納できるように形成され、補助電池40としてマ
ンガン系の単3型乾電池が収納される。補助電池40は
単3型乾電池に限らず、他の形態の1次電池でもよい
が、マンガン系の単3型乾電池は広く普及しており、世
界中どこでも安価で容易に入手することができるという
利点がある。
【0021】また、前記補助電池収納室の奥に、前記主
電池34を収納する主電池収納室が設けられており、前
記電池蓋42を開放することによって補助電池収納室に
収納した補助電池40を取り出し、交換することができ
るとともに、補助電池40を取り出した状態で、奥に配
置された主電池34を取り出すことができるようになっ
ている。
【0022】図1中二点鎖線で示した符号43はカメラ
の制御回路、符号44は充電用の昇圧回路、符号46は
メインコンデンサ36の充電回路の各実装スペースを表
している。当該カメラ10の電源装置は、前記主電池3
4、補助電池40及び昇圧回路44等から構成され、詳
しくは図示しないが、主電池34や補助電池40は、接
片部材47、48等を介して昇圧回路や制御回路等と電
気的に接続される。そして、主電池34からストロボ装
置18、フイルム搬送用モータ30、ズームモータ49
及び制御回路等に電力が供給されるようになっている。
【0023】図4には、補助電池在否検知スイッチの構
成例が示されている。同図に示すように、補助電池40
の正極側に設けられた接片部材47は略V字状の折り曲
げ部を有し、その一端は補助電池収納室を画成する壁部
材52にビス54で固定されている。また、補助電池4
0の正極が接触する接触片47Aの右端部は略90度上
向きに折り曲げられ、レバー部47Bが形成されてお
り、該レバー部47Bの先端には絶縁部材56が固着さ
れている。そして、前記レバー部47Bの上方には、上
下一対の検知接片58、59からなるスイッチ60が設
けられている。
【0024】かかる構成の補助電池在否検知スイッチに
よれば、補助電池40の正極側の接片部材47は、折り
曲げによる弾性的作用によって接触片47Aが図の上下
方向に揺動自在であり、補助電池40装填時には接触片
47Aが押し上げられ、前記レバー部47が上昇する。
そして、この前記レバー部47Bの上昇によって絶縁部
材56を介して検知接片58が押し上げられ、検知接片
58、59どうしが接触し、スイッチ60がONする。
他方、補助電池40が取り外されると、前記接片部材4
7の接触片47Aが弾性力によって図中下側に下がり、
この動きに伴ってレバー部47Bが下降し、検知接片5
8、59の接点が離れる。即ち、スイッチ60がOFF
される。従って、スイッチ60のON/OFF状態に基
づいて、補助電池40が装填されているか否かを検知す
ることができる。
【0025】次に、主電池について説明する。主電池3
4には、上述の通り改良電池が用いられている。改良電
池の正極活物質としては、二酸化マンガンが好ましい
が、特に電解により合成された二酸化マンガンや化学的
に合成された二酸化マンガンが好ましい。負極活物質と
して使用できる材料としては、リチウム金属、リチウム
合金(リチウムと合金をつくる金属ならなんでもよい
が、特にAl、Mn、Sn、Mg、Cd、Inが好まし
い。なかでもAlを含む合金)を用いることが好まし
い。
【0026】電極合剤には、導電剤や結着剤やフィラー
などを添加することができる。導電剤は、構成された電
池において、化学変化を起こさない電子導電性材料であ
れば何でもよい。その添加量は、特に限定されないが、
1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ま
しい。結着剤としては、多糖類、熱可塑性樹脂及びゴム
弾性を有するポリマーの一種またはこれらの混合物を用
いることができる。その結着剤の添加量は、特に限定さ
れないが、1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重
量%が好ましい。
【0027】フィラーは、構成された電池において、化
学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いるこ
とができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなど
のオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が用
いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0
〜30重量%が好ましい。非水電解質は、一般に、溶媒
と、その溶媒に溶解するリチウム塩(アニオンとリチウ
ムカチオン)とから構成され、プロビレンカーポネート
および/またはプチレンカーポネートと1、2−ジメト
キシエタンおよび/あるいはジエチルカーポネートの混
合液にLiCF3 SO3 、LiCl04 、LiBF4
よび/あるいはLiPF6 を含む電解質が好ましい。こ
れら電解質を電池内に添加する量は、特に限定されない
が、正極活物資や負極活物資の量や電池のサイズによっ
て必要量用いることができる。
【0028】溶媒の体積比率は、特に限定されないが、
プロビレンカーポネートおよび/またはプチレンカーポ
ネート対1、2−ジメトキシエタンの混合液の場合、
0.4/0.6〜 0.6/ 0.4が好ましい。支持電解質の濃度
は、特に限定されないが、電解液1リットル当たり0.
2〜3モルが好ましい。かかる構成のメタルリチウム系
電池は、自己放電率が1次電池と同程度に小さく、ま
た、完全に充電した状態から規定のエネルギー値を下回
るまで放電してしまうと、以後蓄電池としての機能が急
激に低下するという性質を有している。完全に充電した
状態の容量を基準の100として、放電したエネルギー
量を全エネルギーに対する使用率で表し、「放電深度」
と呼ぶことにする。
【0029】実験によれば、放電深度が5%を超えない
範囲で放電と充電を繰り返した場合には、主電池の劣化
は小さくサイクル寿命も大きく、3000ショット以上
の撮影が十分に可能である。一方、放電深度30%で使
用すると、主電池の蓄電池としての性能が低下し、サイ
クル寿命が小さくなる。この場合、1000ショット程
度の繰り返し撮影しか確保できないことになる。放電深
度を深くするほどサイクル寿命が急激に小さくなり、ま
た、一旦放電深度を深く放電させてしまうと、蓄電池と
しての性能が低下し、以後の再充電よって主電池に蓄え
られる電気容量は小さくなり、サイクル寿命も小さくな
る。
【0030】即ち、主電池は、浅い放電深度の範囲で放
充電を繰り返すように使用することが望ましい。したが
って、この改良電池を実際に使用する場合には、カメラ
としての使用限界の設定に合わせて、適正な放電深度を
設定し、その放電深度の範囲を超えないように放充電を
繰り返すように管理する必要がある。図5には、主電池
34を補助電池40によって充電するための充電回路を
含むカメラの構成の一例が示されている。充電回路70
は、同図に示すように充電制御回路72と昇圧回路74
とから成る。充電制御回路72は、それぞれ主電池34
の電圧VCR及び補助電池40の電圧VE を検出し、例え
ば主電池34の電圧V CRが、フル充電状態の電圧値3.2
Vよりも小さくなり( VCR< 3.2V) 、且つ補助電池4
0の電圧VE がVE ≧ 0.9V (補助電池40の終止電
圧) の場合に昇圧回路74を動作させ、主電池34の充
電を行わせる。
【0031】一方、充電制御回路72は、主電池34が
フル充電された場合 (電圧VCR= 3.2Vになった場合)
、又は補助電池40が消耗して補助電池40の電圧V
E がV E < 0.9Vになった場合に、昇圧回路74を停止
させる。更に、充電制御回路72は、補助電池40の残
量等を液晶パネル(LCD)80に表示させるために、
補助電池40の電圧を示す信号を表示制御回路82に出
力する。前記液晶パネル80は、カメラ10の上面又は
背面に設けられている。
【0032】表示制御回路82は、上述したように充電
制御回路72から補助電池40の電圧を示す信号が加え
られるとともに、フイルム残量を示すフイルムカウンタ
からの信号、ストロボスイッチ、シャッターボタン、セ
ルフタイマースイッチ等からの信号が加えられており、
これらの入力信号に基づいて液晶パネル80に所要の表
示を行わせる。尚、充電制御回路72は主電池34から
駆動電源が供給されている。
【0033】前記充電制御回路72と表示制御回路82
との接続経路には、上述した補助電池在否検知スイッチ
に連動する第1の補助スイッチ84が設けられている。
補助電池40が装填されている場合には、該補助スイッ
チ84がONして表示制御回路82に補助電池40の電
圧を示す信号が加えられ、液晶パネル80に補助電池4
0の残量が表示される。他方、補助電池40が装填され
ていない場合には、該補助スイッチ84がオフし、表示
制御回路82に補助電池40の電圧を示す信号は入力し
ない。この場合、液晶パネル80には、補助電池40が
未装填であることを示す表示がなされる。
【0034】主電池34には、シャッター駆動回路、オ
ートフォーカス回路、ストロボ回路、フイルム給送回路
等のカメラの各種動作に対応した回路(以下「カメラ回
路」と総称する。)90が接続され、カメラ回路90は
主電池34から電流が供給されて動作するように構成さ
れている。前記主電池34からカメラ回路90に電流を
供給する電流供給経路中には、メインスイッチ92と前
記補助電池在否検知スイッチに連動する第2の補助スイ
ッチ94とが直列に設けられている。即ち、メインスイ
ッチ92がOFFの状態では、補助電池40の装填の有
無によらず主電池34とカメラ回路90とは電気的に切
り離される。他方、補助電池40が装填されていなけれ
ば補助スイッチ94がOFFとなり、メイスイッチ94
の状態によらず主電池34とカメラ回路90との電気的
接続が断たれる。
【0035】次に、前記昇圧回路74について説明す
る。図6は昇圧回路の一例を示す回路図である。同図に
示すように、この昇圧回路74は、プッシュプルタイプ
のものであり、補助電池40の電源を、充電制御回路
(IC)72によって交互にONされるトランジスタQ
1、Q2で交流に変換し、トランスTを介して昇圧し、
整流回路75によって整流することにより、主電池34
を充電するために必要な直流電圧に変換する。
【0036】ここで、トランスTの1次側及び2次側の
巻数をn1,2 とすると、トランスTの1次側の電圧V
1 と2次側の電圧V2 とは、次式(1)、
【0037】
【数1】 V1 /V2 =n1 /n2 …(1) の関係がある。一方、トランスTの1次側と2次側にお
いて必要とされる電圧V1 、V2 は、
【0038】
【数2】 V1 = 0.9−VDS=0.7[V] (Min) …(2)
【0039】
【数3】 V2 = 3.2+ 0.7×2+ 0.5=5.1[V] …(3) (但し、 0.9:補助電池40の終止電圧 VDS:トランジスタQ1、Q2のドレイン−ソース間の
飽和電圧 3.2:主電池34の最大電圧 0.7×2:整流回路75での電圧降下) である。従って、トランスTの巻数比n2 /n1 は、
【0040】
【数4】 n2 /n1 = V2 /V1 ≒ 7.3 …(4) となる。このように図5に示した充電回路70は、主電
池34の電圧VCRが、VCR< 3.2Vとなる毎に、補助電
池40の充電エネルギーを主電池34に移送し、主電池
34を充電する。そして、主電池34がフル充電される
と(電圧VCR= 3.2Vとなると)、充電動作を停止す
る。
【0041】そして、主電池34がフル充電された後、
カメラの使用によって主電池34の電気容量が減少する
と、補助電池40から充電エネルギーが移送される。主
電池34の電気容量は充電時間とともに増加し、補助電
池40の電気容量は減少する。このように、主電池34
のエネルギー消費に応じて補助電池40のエネルギーを
主電池34に移送するようにしたので、主電池34は常
にフル充電に近い状態に保たれる。
【0042】こうすることにより、主電池34の過放電
劣化の心配がなく、取扱いが容易であるという利点があ
る。また、主電池34はリチウム系の電池であるため、
補助電池40に比べて高電圧大電流をカメラに供給する
ことができ、大電流を必要とするカメラに対応できると
ともに、ストロボの充電時間も短縮することができる。
【0043】さて、補助電池40の充電エネルギーが主
電池34に移送され、補助電池40の容量がほぼ0に達
すると(補助電池40の電圧がその終止電圧 0.9Vに達
すると) 、その後は、補助電池40を交換しない限り、
補助電池40から充電エネルギーが主電池34に供給さ
れなくなる。しかしながら、主電池34は、その電圧V
CRがフル充電に近い充電状態に保持されているため、電
圧VCRが所定のバッテリーチェックレベルに達するま
で、ある程度の消費可能な電気量 (例えば、100ショ
ットの撮影が可能な電気量)を有している。従って、補
助電池40を直ちに新品に交換しなくてもカメラを継続
して使用することができる。
【0044】また、補助電池40を交換する場合も、補
助電池40は単3型乾電池でよいため、世界中どこでも
安価で容易に入手することができるという利点がある。
更に、充電回路70に昇圧回路74を有しているので、
他の機器などで使い古した単3型乾電池でもある程度使
用することができる。なお、本実施の形態では、主電池
34の電圧VCRが、3.2 Vを下回ると直ちに補助電池4
0の充電エネルギーを主電池34に移送するようにした
が、これに限らず、主電池34の電圧が所定の電圧値
(例えば3.0 V) に達してから充電を開始することも考
えられる。また、フル充電の状態以後のショット数をカ
ウントし、ショット数が所定の値(例えば、100ショ
ット)に達したら、補助電池40の充電エネルギーを主
電池34に移送するようにしてもよい。ただし、この場
合には、充電制御回路72はカメラ側からショット数を
示す信号を受入する必要がある。
【0045】上記の如く構成されたカメラによれば、補
助電池40が装填されていない場合には、接片部材47
の接触片47Aが下方に位置し(図4参照)、検知接片
58、59どうしが離れ、補助電池在否スイッチ60が
オフする。該補助電池在否スイッチ60がオフすること
により、主電池34とカメラ回路90とを結ぶ通電経路
が遮断され、カメラ回路90の漏れ電流を無くすことが
できる。これにより、、不要な電流消費が抑制され、主
電池34の残量エネルギーを有効に活用することができ
る。
【0046】また、補助電池40が未装填の状態でメイ
ンスイッチがONされた場合は、液晶パネル80に補助
電池40が未装填であることを示す表示を行い、ユーザ
に補助電池の装填を促すことができる。上記実施の形態
では、液晶パネル80に補助電池40が未装填である旨
を表示する場合について説明したが、液晶パネル80に
限らず、発光ダイオード(LED)の点灯などによって
表示してもよい。
【0047】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。図7には、本発明の他の実施の形態に係るカメ
ラの構成が示され、図5に示したカメラの構成に代え
て、図7に示すような構成を採用してもよい。尚、図7
中、上記実施の形態に係るカメラと同一又は類似の部材
には同一の符号を付し、その説明は省略する。同図に示
すように、主電池34には、制御系の中心的役割を担う
中央演算処理装置(CPU)100、液晶パネル80及
びシャッター駆動回路、ストロボ回路、フイルム給送回
路等のカメラの各種動作に対応した回路(カメラ回路1
02)が接続され、図示されていないが、前記CPU1
00には、メインスイッチやレリーズスイッチ等のON
/OFF状態を含むカメラの動作状態を示す各種信号が
入力されるようになっている。また、前記主電池34か
ら液晶パネル80に電流を供給する電流供給経路中に
は、補助電池在否検知スイッチ60に連動する第1の補
助スイッチ104が設けられている。
【0048】前記CPU100は、主電池34から電源
の供給を受けて作動し、昇圧回路74を制御するととも
に、前記液晶パネル80及びカメラ回路102の動作を
制御するようになっている。即ち、CPU100が、図
5で示した表示制御回路82及び充電制御回路72の役
割を果たしている。また、該CPU100には、日付機
能及び時計機能が内蔵されている。
【0049】上記の如く構成されたカメラによれば、補
助電池40が装填されていない場合には、補助スイッチ
94、104が共にオフし、主電池34とカメラ回路1
02とを結ぶ通電経路が遮断されるとともに、主電池3
4と液晶パネル80とを結ぶ通電経路が遮断される。こ
のように、補助電池40未装填時には、カメラ回路10
2及び液晶パネル80へ通電を行わないことにより、漏
れ電流を無くすことができ電流消費が抑制される。従っ
て、主電池34の残量エネルギーを一層有効に活用する
ことができる。
【0050】補助電池40が未装填であっても、CPU
100には日付機能及び時計機能のためのクロックを維
持する必要最小限の電流が主電池34より供給されてお
り、補助電池40を交換する度に日付や時間を再設定す
る必要がなく便利である。ところで、上述の実施の形態
では、補助電池40の在否検知手段として、図4に示し
た検知スイッチを利用する場合について説明したが、在
否検知手段の構成は上記形態に限らず、例えば、補助電
池40の両端電圧の検出結果に基づいて、補助電池40
の有無を検知することも可能である。また、補助電池4
0の在否検出と合わせて補助電池40の残量検出を行
い、補助電池40が終止電圧に達した場合も、補助電池
40未装填と同様に扱うようにしてもよい。
【0051】上述の実施の形態では、補助電池40が消
耗してその電圧が終止電圧 0.9Vに達した場合、補助電
池40を直ちに新品に交換しなくても100ショット程
度の撮影が可能であるとして説明したが、主電池34の
保護を重視して、補助電池40が終止電圧に達した場合
にカメラの撮影動作を禁止してもよい。例えば、図5、
図7に示した主電池34とカメラ回路90との接続経路
中に、充電制御回路72からの制御信号に応じてオン/
オフするスイッチ(不図示)を設け、補助電池40が終
止電圧に達した場合に該スイッチをオフし、主電池34
からカメラ回路90に供給される電流の通電経路を遮断
する。これにより、補助電池40が主電池34に充電エ
ネルギーを供給できなくなった場合に、主電池34の電
流消費を抑制でき、主電池34の過放電を防止すること
ができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るカメラ
によれば、補助電池の在否を検知し、補助電池が装填さ
れていない場合には、主電池と電力消費手段とを結ぶ通
電経路を断つようにしたので、電力消費手段を構成する
回路の漏れ電流を無くことができ、不要な電流消費を抑
制できる。これにより、省電力化を図ることができる。
【0053】更に、補助電池未装填の場合に、補助電池
が未装填である旨を示す表示手段は通電し、ユーザに補
助電池の装填を促し、或いは、日付機能又は時計機能に
ついては、補助電池の装填の有無に係わらず主電池から
電流を供給し、その機能を維持することにより利便性が
向上する。特に、補助電池の在否を検知する手段とし
て、補助電池の正極又は負極が当接する接片部材に検知
用のスイッチの接片を設け、補助電池の装填/排出に応
じて該スイッチをオン/オフするように構成したので、
簡単な機構で補助電池の在否を検知するとができる。
【0054】また、本発明に係るカメラによれば、補助
電池が消耗し残量が所定の容量以下になった場合に、主
電池と電力消費手段とを結ぶ通電経路を断つようにした
ので、補助電池が主電池に充電エネルギーを供給できな
くなった場合に、主電池の電流消費を抑制でき、長期間
放置された場合にも主電池の過放電を防止することがで
きるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るカメラの正
面内部透視図である。
【図2】図2は、図1に示したカメラの上面内部透視図
である。
【図3】図3は、図1に示したカメラの側面内部透視図
である。
【図4】図4は、補助電池在否検知スイッチの構成を示
す図である。
【図5】図5は、主電池を補助電池によって充電するた
めの充電回路を含むブロック図である。
【図6】図6は、昇圧回路の一例を示す回路図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施の形態の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】 10…カメラ 12…レンズ鏡胴 14…カートリッジ室 16…スプール室 18…ストロボ装置 30…フイルム搬送用モータ 40…補助電池 47…接片部材 47B…レバー部 56…絶縁部材 58、59…検知接片 60…在否検知スイッチ 80…液晶パネル 92…メインスイッチ 94、104…補助スイッチ 100…中央演算処理装置(CPU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大宮 秋夫 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富士 写真光機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次電池の自己放電率と略等しく、且つ
    残量が所定の容量以上の場合に繰り返し放充電が可能な
    主電池に充電手段を介して補助電池から充電エネルギー
    を供給するとともに、前記主電池から撮影に必要な動作
    を行う電力消費手段に電流を供給するように構成された
    カメラにおいて、 前記補助電池が着脱自在に収納される補助電池室と、 前記補助電池室に補助電池が装填されているか否かを検
    知する在否検知手段と、 前記在否検知手段により前記補助電池の未装填が検出さ
    れた場合に、前記主電池から前記電力消費手段に供給さ
    れる電流の通電経路を遮断するスイッチ手段と、 を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記在否検知手段により前記補助電池の
    未装填が検出され、且つ当該カメラの電源スイッチがオ
    ン状態の場合に、前記主電池から電流が供給され補助電
    池が未装填であることを示す表示を行う表示手段を備え
    たことを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記補助電池の装填の有無に係わらず前
    記主電池から電流が供給され、日付機能又は時計機能を
    維持する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記
    載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記在否検知手段は、前記補助電池の正
    極又は負極が当接する接片部材の動きに連動して導通又
    は開放される接片を有するスイッチからなることを特徴
    とする請求項1記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 1次電池の自己放電率と略等しく、且つ
    残量が所定の容量以上の場合に繰り返し放充電が可能な
    主電池から撮影動作に必要な複数の電力消費手段に電力
    を供給するように構成されたカメラにおいて、 前記主電池に充電エネルギーを供給する補助電池と、 前記補助電池の出力電圧を昇圧する昇圧手段を有し、該
    昇圧手段を介して電力を前記主電池に供給し、該電池を
    充電する充電手段と、 前記補助電池の残量を検知する残量検知手段と、 前記残量検知手段で検知した補助電池の残量が所定の容
    量以下の場合に前記主電池から前記電力消費手段に供給
    される電流の通電経路を遮断するスイッチ手段と、 を備えたことを特徴とするカメラ。
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