JPH1068904A - 太陽光集光装置 - Google Patents

太陽光集光装置

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JPH1068904A
JPH1068904A JP22620096A JP22620096A JPH1068904A JP H1068904 A JPH1068904 A JP H1068904A JP 22620096 A JP22620096 A JP 22620096A JP 22620096 A JP22620096 A JP 22620096A JP H1068904 A JPH1068904 A JP H1068904A
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JP
Japan
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optical fiber
light
silica
light receiving
receiving surface
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Application number
JP22620096A
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English (en)
Inventor
Kenji Sonoda
健二 園田
Masaru Yokoyama
勝 横山
Hiroshi Yokogawa
弘 横川
Kenji Tsubaki
健治 椿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽を追尾することなく集光できる太陽光集
光装置を提供する。 【解決手段】 シリカの多孔質骨格からなるシリカエア
ロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との複合
相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体に備
えて構成される光ファイバを用いて、該光ファイバの一
端を受光面として中央部に設置し、且つ上記光ファイバ
の受光面の天上に、複数の集光レンズを順次傾斜させて
略ドーム状に配置した集光器を設置して、該集光器にお
けるいずれかの集光レンズが、日周運動及び年周運動に
より移動する太陽に対応して上記光ファイバの受光面上
に焦点を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光を集光して
その光を光ファイバにて搬送する太陽光集光装置に関
し、詳しくは、建築物の屋内やトンネル、地下道等の暗
所に太陽光を導入できる太陽光集光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽光を集光し、光ファイバを用
いてその光を暗所へと伝送する方法としては、特開昭5
5−53310号の公報に開示されているように、凸レ
ンズやフルネルレンズ等の光学系の集光手段の組合せに
よって太陽光を収束させ、光ファイバ内に導入する方法
が挙げられる。
【0003】ところで、光ファイバは一般に光の搬送路
となるコアと該コアの外面を覆うクラッド層とから構成
されており、クラッド層を形成しているクラッド材には
コア材よりも屈折率の小さい材料が用いられている。光
ファイバでは、クラッド材とコア材の屈折率の差が大き
いほど光ファイバの受光角及びコア材とクラッド材との
境界面における光の全反射角が大きくなる。従来、光フ
ァイバのコア材としては、石英系ガラスや多成分系ガラ
ス等のガラス類、メチルメタクリレート等のアクリル系
やスチロール系のプラスチック類、あるいはテトラクロ
ルエチレン等の透明な液体類が用いられている。また、
クラッド材としては、コア材よりも屈折率の低いソーダ
ライム系やホウケイ酸ガラス系等のガラス類、塩化ビニ
ル、アリルジグリコールカーボネートやフッ素を添加し
て屈折率を低下させたアクリル系のプラスチック類等が
用いられている。これらクラッド材の屈折率は低いもの
で1.29〜1.33程度である。したがって、従来の
コア材とクラッド材との材料組合せでは光ファイバの受
光角は小さいものであり、例えば、ガラス光ファイバに
おいて、コア材としてフリント系のF2ガラス(屈折率
1.62)、クラッド材としてソーダライム系ガラス
(屈折率1.52)を用いた場合には、開口数が0.5
6、受光角θが34度となるものであり、また、プラス
チック光ファイバにおいても、コア材としてメタクリル
樹脂(屈折率1.49)、クラッド材としてフッ素樹脂
(屈折率1.39)を用いた場合には、開口数が0.5
4、受光角θが32.5度となる。このように、従来の
コア材及びクラッド材の組み合わせでは、光ファイバの
受光角は30〜50°程度であり、光ファイバは受光角
以下の角度で入光した光しか搬送できないことから、光
ファイバの上記のような狭い受光角以下に集光する必要
がある。
【0004】上述のように従来の光ファイバでは伝送可
能な光の受光角が狭いために、従来の太陽光集光装置に
おいては、太陽光を光ファイバの受光角以下に収束させ
るために、レンズの中心軸を常に太陽光と略平行にし、
且つレンズの中心軸と光ファイバの受光面を略垂直に維
持する必要がある。このことから、従来の太陽光集光装
置においては、太陽の日周運動及び年周運動による焦点
のズレをなくすために、太陽追尾装置が必要であった。
このため、太陽追尾にかかわる装置が複雑となり、この
ことがコストを上昇させる要因となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事実に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、太陽
を追尾することなく集光できる太陽光集光装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
太陽光集光装置は、シリカの多孔質骨格からなるシリカ
エアロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との
複合相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体
に備えて構成される光ファイバを用いて、該光ファイバ
の一端を受光面として中央部に設置し、且つ上記光ファ
イバの受光面の天上に、複数の集光レンズを順次傾斜さ
せて略ドーム状に配置した集光器を設置して、該集光器
におけるいずれかの集光レンズが、日周運動及び年周運
動により移動する太陽に対応して上記光ファイバの受光
面上に焦点を形成するようにしたことを特徴とするもの
である。
【0007】請求項2に係る太陽光集光装置は、シリカ
の多孔質骨格からなるシリカエアロゲルの単独相又は該
シリカエアロゲルと空隙との複合相から形成されたクラ
ッド層をコアの外周面に一体に備えて構成される光ファ
イバを用いて、複数の該光ファイバの一端を受光面とし
て中央部から放射状に配列し、且つ各光ファイバに対し
その受光面に出射側開口部を一致させ且つ入射側開口部
を外向きに開口させてウィンストンコーン型ミラーを略
ドーム状に配置したことを特徴とするものである。
【0008】請求項3に係る太陽光集光装置は、シリカ
の多孔質骨格からなるシリカエアロゲルの単独相又は該
シリカエアロゲルと空隙との複合相から形成されたクラ
ッド層をコアの外周面に一体に備えて構成される光ファ
イバを用いて、複数の該光ファイバの一端を受光面とし
て中央部から放射状に配列し、各光ファイバに対しその
受光面に出射側開口部を一致させ且つ入射側開口部を外
向きに開口させてウィンストンコーン型ミラーを略ドー
ム状に配置し、さらにその外側に、各ウィンストンコー
ン型ミラーに各々対応する複数の集光レンズを順次傾斜
させて略ドーム状に配置した集光器を設置して、該集光
器における集光レンズの焦点が、上記ウィンストンコー
ン型ミラーの入射側開口部付近に形成されるようにした
ことを特徴とするものである。
【0009】請求項4に係る太陽光集光装置は、請求項
1又は請求項3に係る太陽光集光装置において、上記集
光レンズが凸レンズであることを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項5に係る太陽光集光装置は、請求項
4に係る太陽光集光装置において、凸レンズの外側に凹
レンズが配置されていることを特徴とするものである。
【0011】請求項6に係る太陽光集光装置は、内面鏡
面であり且つ断面形状がウィンストンコーン状の環状集
光溝を頂部から周辺部にかけて順次設けて略ドーム状の
集光器を構成し、シリカの多孔質骨格からなるシリカエ
アロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との複
合相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体に
備えて構成される光ファイバを用いて、複数の該光ファ
イバの一端を受光面として上記集光器の集光溝底部に開
口する出射側開口部に設けたことを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項7に係る太陽光集光装置は、頂部に
凸レンズを設けるとともに断面形状が凸レンズ型の環状
レンズを上記凸レンズを中心にしてその周囲に周辺部に
かけて順次設けて略ドーム状の集光器を構成し、シリカ
の多孔質骨格からなるシリカエアロゲルの単独相又は該
シリカエアロゲルと空隙との複合相から形成されたクラ
ッド層をコアの外周面に一体に備えて構成される光ファ
イバを用いて、該光ファイバの一端を受光面として上記
集光器の下方中央部に設置して、日周運動及び年周運動
により移動する太陽に対応して上記集光器の凸レンズ又
は環状レンズのいずれかの焦点が順次上記光ファイバの
受光面上に形成されるようにしたことを特徴とするもの
である。
【0013】ここで、本発明において用いられる光ファ
イバについて説明する。本発明においては、上述のよう
に、シリカの多孔質骨格からなるシリカエアロゲルの単
独相又は該シリカエアロゲルと空隙との複合相から形成
されたクラッド層をコアの外周面に一体に備えた光ファ
イバを用いることが必須であって、特願平7−3230
61号に開示されている光ファイバが用いられる。
【0014】上記シリカエアロゲルとは、USP440
2927号、同4432956号、同4610863号
に述べられているように、アルコキシシラン(シリコン
アルコキシド、アルキルシリケートとも称される)の加
水分解、重合反応によって得られたシリカ骨格からなる
湿潤状態のゲル状化合物を、アルコールあるいは二酸化
炭素等の溶媒(分散媒)の存在下で、この溶媒の臨界点
以上の超臨界状態で乾燥することによって製造できる。
また、USP5137297号、同5124364号の
ように、ケイ酸ナトリウムを原料として同様に製造する
ことができる。
【0015】クラッド材としての上記シリカエアロゲル
は、原料配合比によってその屈折率を1.008〜1.
18まで変化させることができるため、種々のコア材に
応じて比屈折率差を飛躍的に大きくできるものであり、
特にコア材として純粋な石英ガラス(屈折率1.46)
やポリメチルメタクリレート(PMMA)(屈折率1.
49)を用いる場合には有効である。このように、該光
ファイバでは、クラッド層の屈折率が約1.1程度とな
り、コア材の屈折率とはその差が十分大きくなって受光
角は最大の90°となるものであり、広い受光角での集
光が可能で、集光効率が向上したものとなる。また、同
時に該光ファイバの光照射側の端面から照射される光の
照射角も広角となる。また、上記シリカエアロゲルは、
疎水化処理されていると好ましいものである。この疎水
化処理の手法としては、特開平5−279011号公
報、特開平7−138375号公報に開示されているよ
うに、アルコキシシランの加水分解、重合反応によって
得られたゲル状化合物を疎水化処理することによりシリ
カエアロゲルに疎水性を付与する方法が採用されるもの
である。このように、シリカエアロゲル23は疎水性を
付与することにより、湿気や水等が侵入し難く、屈折率
や光透過性等の性能が劣化し難いものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施形態に係る太陽光
集光装置を示す概略断面図である。該実施形態に係る太
陽光集光装置では、シリカの多孔質骨格からなるシリカ
エアロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との
複合相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体
に備えて構成される光ファイバ2が用いられており、該
光ファイバ2の一端が受光面として中央部に設置されて
いる。該光ファイバ2の受光面の天上には、図2に示す
如く、複数の凸レンズ1を集光レンズとして順次傾斜さ
せて配置した集光器10が設置されている。
【0018】上記集光器10において、複数の凸レンズ
1は東西方向及び南北方向にそれぞれ配列されて略ドー
ム状の曲面を形成しているもので、これら凸レンズ1の
中心軸はその延長線が光ファイバ2の受光面上に集合し
且つこの光ファイバ2の受光面上を中心として東西方向
と南北方向とにそれぞれ順次傾斜した配置となってい
る。そして、上記凸レンズ1は、その中心軸が太陽光と
平行又は略平行となったときに焦点が光ファイバ2の受
光面上に形成されるようになっている。
【0019】また、集光器10にて東西方向に配列され
た凸レンズ1の列においては、日周運動により東から西
へと移動する太陽にいずれかの凸レンズ1が対応して焦
点を光ファイバ2の受光面上に連続して形成するように
なっている。すなわち、図3に示す如く、東西方向に配
列されて隣り合う凸レンズ1a,1bを例にして説明する
と、図における一点鎖線にて示すように凸レンズ1a,1b
のそれぞれについて太陽光が中心軸と平行な場合は焦点
が光ファイバ2の受光面の中心部に形成されるようにな
っており、また、太陽が凸レンズ1a,1bのそれぞれの中
心軸の中間に位置している場合には図の点線で示すよう
に太陽光は凸レンズ1a,1bにそれぞれ収束され光ファイ
バ2の受光面内に同時に焦点が形成されるようになって
いる。したがって、太陽が日周運動により東から西へと
移動しても、常にいずれかの凸レンズ1が光ファイバ2
の受光面上に焦点を形成して太陽光を光ファイバ2に集
光した状態を維持できるようになっている。
【0020】また、この集光器10では、図4に示す如
く、各凸レンズ1の外側に凹レンズ4を組み合わせて設
けることもできる。この場合、外側の凹レンズ4が広角
で太陽光を集光して平行光とした後に、次の凸レンズ1
にてさらに集光し光ファイバ2の受光面に入射させるも
のである。この構成においては、太陽からの直達光に加
えて散乱光も集光する場合に適しているものである。
【0021】また光ファイバ2は、シリカの多孔質骨格
からなるシリカエアロゲルの単独相又は該シリカエアロ
ゲルと空隙との複合相から形成されたクラッド層をコア
の外周面に一体に備えて構成されているので、受光角が
大きいものとなっている。すなわち、光ファイバ2のク
ラッド層は、屈折率が1.008〜1.18のシリカエ
アロゲルをクラッド材として形成されているので、例え
ばコア材として、比較的屈折率の小さいPMMA(屈折
率1.49)や純粋な石英ガラス(屈折率1.46)を
用いた場合であっても、クラッド層とコアとの屈折率の
差が十分大きなものとなり、該光ファイバ2は受光角が
大きくなる。
【0022】該実施形態では、集光器10において東西
方向に配列された凸レンズ1が日周運動により移動する
太陽に対応して太陽光を光ファイバ2の受光面に集光
し、南北方向に配列された凸レンズ1が年周運動により
軌道が移動する太陽に対応して太陽光を光ファイバ2の
受光面に集光することとなる。したがって、太陽を追尾
することなく太陽光を光ファイバ2の受光面に集光する
ことが可能なものであり、このとき、光ファイバ2が大
きな受光角を有し広角に集光可能であることから、例え
ば朝方や夕方などのように光ファイバ2の受光面に対し
て広角方向から太陽光が集光される場合であっても、ロ
スすることなく光を伝送することができるものである。
【0023】なお、該実施形態においては、集光器10
に用いる集光レンズとして凸レンズ1の他にフレネルレ
ンズ等を用いることも可能なものである。また、集光レ
ンズの大きさや焦点距離などの特性は特に限定されるも
のではなく、また、各集光レンズについても、全て同じ
特性のものであっても、各々異なる特性のものであって
も構わないものである。また、各レンズの配置方法も特
に限定されない。
【0024】図5は本発明の他の実施形態に係る太陽光
集光装置の集光器を示す斜視図である。該実施形態で
は、頂部に凸レンズ51を設けるとともに断面形状が凸
レンズ型の環状レンズ5を上記凸レンズ51を中心にし
て周辺部に順次設けた略ドーム状の集光器11が用いら
れている。また光ファイバ2としては前述の実施形態と
同様のものが用いられており、該光ファイバ2の受光面
は、集光器11の下方中央部に設置されている。該集光
器11の形状は、例えば図1に示すように前述の実施形
態における集光器10の東西方向の鉛直な断面をその頂
部を通る鉛直な線線を回転軸として回転させることによ
り形成することができるものである。この集光器11
は、日周運動や年周運動により太陽が移動しても、凸レ
ンズ51又は環状レンズ5のいずれかの位置でその焦点
が順次、光ファイバ2の受光面上に形成されるようにな
っている。この場合では、隣接するレンズ間での隙間が
無いことから、この隙間に起因したロスが無くなるもの
である。
【0025】図6は、本発明のさらに他の実施形態に係
る太陽光集光装置を示す概略断面図である。
【0026】該実施形態に係る太陽光集光装置では、前
述の実施形態と同様に、クラッド層がシリカの多孔質骨
格からなるシリカエアロゲルをクラッド材として形成さ
れた光ファイバ2を用いて、複数の該光ファイバ2を中
央部から放射状に配列し、これらの受光面がドーム状に
配されており、各光ファイバ2に対しその受光面に出射
側開口部を一致させ且つ入射側開口部を外向きに開口さ
せてウィンストンコーン型ミラー3を略ドーム状に配置
した構成となっている。
【0027】ここで、ウィンストンコーン型ミラー3に
ついて説明する。ウィンストンコーン型ミラー3とは、
両端に大径の入射側開口部及び小径の出射側開口部を備
え、且つ鏡面である内周面が入射側開口部から出射側開
口部に向かって縮径する湾曲面形状を有しており、特定
の入射許容角2α以内で上記入射側開口部から入射した
光を一回の反射で出射側開口部へと導く性質を有してい
る。因みに、このウィンストンコーン型ミラー3の形状
を設計する方法を説明すると、例えば図7に示す如く、
X−Y座標において、Y軸に対し角度αで傾き且つY軸
に対し互いに対称な2直線をそれぞれ軸とする放物線
a,bを、これら放物線a,bの焦点Fa,Fbが相手の放
物線b,a上にのるように描き、焦点Faを通り放物線b
の軸と平行な直線と放物線aとの交点を点Caとし、焦点
Fbを通り放物線aの軸と平行な直線と放物線bとの交点
を点Cbとすると、放物線a上の線分FaCaおよび放物線b
上の線分FbCbをY軸を中心として回転させた回転体と等
しい構造を有している。このとき、線分FaCaと線分FbCb
との交差角が入射許容角2αとなり、線分FaFbを直径と
するY軸を中心として回転させた円が出射側開口部とな
り、線分CaCbを直径とするY軸を中心として回転させた
円が入射側開口部となる。
【0028】該実施形態では、複数のウィンストンコー
ン型ミラー3は東西方向及び南北方向にそれぞれ配列さ
れて略ドーム状の曲面を形成しているもので、これらウ
ィンストンコーン型ミラー3の中心軸はその延長線が一
か所に集合し且つこの集合部を中心として東西方向と南
北方向とにそれぞれ順次傾斜した配置となっている。
【0029】該実施形態では、日周運動や年周運動によ
り太陽が移動しても、複数のウィンストンコーン型ミラ
ー3のうちのいずれかに太陽光が入射して集光されるも
のであり、このようにウィンストンコーン型ミラー3に
集光された光は、ウィンストンコーン型ミラー3の出射
側開口部にセットされた光ファイバ2の受光面から光フ
ァイバ2内部に入射し伝送される。このときウィンスト
ンコーン型ミラー3により集光された光は光ファイバ2
の受光面に対し広角方向から入射するが、該光ファイバ
2は受光角が大きく、広角で入射した光もロスするとな
く伝送される。なお、ウィンストンコーン型ミラー3と
しては、入射側開口部及び出射側開口部の直径や高さ等
の寸法や配置方法は、必要とする光量により適宜設計す
ることができるものであり、特に限定されない。
【0030】このように、該実施形態では、太陽を追尾
することなく太陽光を光ファイバ2の受光面に集光する
ことが可能なものであり、このとき、光ファイバ2が大
きな受光角を有し広角に集光可能であることから、ウィ
ンストンコーン型ミラー3により広角方向から太陽光が
集光されても、ロスすることなく光を伝送することがで
きるものである。
【0031】図8は本発明のさらに他の実施形態に係る
太陽光集光装置を示す概略断面図である。
【0032】該実施形態では、前述の実施形態と同様
に、複数の光ファイバ2を放射状に配置し且つ各光ファ
イバ2に対しそれぞれウィンストンコーン型ミラー3を
設けた構成を備えているものであり、さらに外側に、各
ウィンストンコーン型ミラー3に各々対応する複数の凸
レンズ1を順次傾斜させて略ドーム状に配置した集光器
12を設置して、該集光器12における集光レンズ1の
焦点が、ウィンストンコーン型ミラー3の入射側開口部
付近に形成されるようにした構成となっている。
【0033】該実施形態では、太陽の移動に起因して凸
レンズ1の焦点が移動してもその移動先となる他のウィ
ンストンコーン型ミラー3がその光を逃がさず光ファイ
バ2の受光面へと集光することができるものである。し
たがって、集光効率が向上する。
【0034】さらに、本発明においては、内面鏡面であ
り且つ断面形状がウィンストンコーン状の環状集光溝を
頂部から周辺部にかけて順次設けて略ドーム状の集光器
を構成し、シリカの多孔質骨格からなるシリカエアロゲ
ルをクラッド材とするクラッド層をコアの外周面に一体
に備えて構成される光ファイバ2を用いて、複数の該光
ファイバ2の受光面を上記集光器の集光溝底部に開口す
る出射側開口部に設けた構成とすることもできる。
【0035】このような構成の太陽光集光装置は、例え
ば図6に示す実施形態の太陽光集光装置をウィンストン
コーン型ミラー3が東西方向の鉛直な面で切断した断面
を、その中心軸の集合部を通る鉛直な直線を中心として
回転させることにより形成することができる。
【0036】
【実施例】以下本発明を実施例により、具体的に説明す
る。
【0037】(実施例1)直径10cmの凸レンズ1
を、図1に示す実施形態のように、東西方向に15°ず
つ傾けながら7列、南北方向に12.5°ずつ傾けなが
ら5列になるように配列し、凸レンズ1を略ドーム状に
計15個有する集光部10を形成した。集光部10にお
ける15個の凸レンズ1は、その中心軸が一点で交差し
ており、この交差位置に、121本の光ファイバ2の束
をその一端面を受光面としてセットした。この光ファイ
バ2としては、アクリル製プラスチックからなる直径3
mmのコアの周囲に直径3mmのシリカエアロゲルペレ
ットをクラッド材として付着させクラッド層を形成した
ものを使用した。そして、上記集光器10を南向きに水
平方向から35°傾斜させて設置し、光ファイバ2の他
端の照度を照度計(横河インスツルメンツ(株)製、型
番510−02)を用いて測定した。
【0038】(実施例2)図4に示すように、実施例1
における凸レンズ1の外側に同数の凹レンズ4を各凸レ
ンズ1と傾きを等しくして設置した以外は、実施例1と
同様に構成して、光ファイバ2の他端の照度を測定し
た。
【0039】(実施例3)図5に示す実施形態のよう
に、実施例1における集光器10にて東西方向に並ぶ7
列の凸レンズ1を東西方向の鉛直な面で切断した断面を
その中心を通る鉛直な直線で回転させた略ドーム形状の
集光器11を形成した。この集光器11の各レンズの焦
点の集合部に実施例1と同様に束ねた光ファイバ2の束
の受光面をセットし、実施例1と同様にして光ファイバ
2の他端の照度を測定した。
【0040】(実施例4)図6に示す実施形態ように、
入射側開口部の直径が10cm、出射側開口部の直径が
2cm、高さ30cmのウィンストンコーン型ミラー3
を東西方向に15°ずつ傾けながら7列、南北方向に1
2.5°ずつ傾けながら5列になるように略ドーム状に
配列し、これら各ウィンストンコーン型ミラー3の出射
側開口部に実施例1に用いた光ファイバ2を3本ずつ取
付けて、実施例1と同様にして光ファイバ2の他端の照
度を測定した。
【0041】(実施例5)実施例4における略ドーム状
に配置したウィンストンコーン型ミラー3を東西方向の
鉛直な面で切断した断面を、各ウィンストンコーン型ミ
ラー3の中心軸が交わる点を通る鉛直な線を回転軸とし
て回転させた形状の集光器を形成した。この集光器にお
ける断面ウィンストンコーン形状の集光溝の出射側開口
部に光ファイバ2を設けて実施例1と同様にして光ファ
イバ2の他端の照度を測定した。
【0042】(実施例6)実施例1において、入射側開
口部の直径が3.5cm、出射側開口部の直径が0.9
cm、高さ8.2cmのウィンストンコーン型ミラー3
を東西方向に15°ずつ傾けながら7列、南北方向に1
2.5°ずつ傾けながら5列になるように略ドーム状に
配列し、これら各ウィンストンコーン型ミラー3の出射
側開口部に実施例1に用いた光ファイバ2を1本ずつ取
付けて、実施例1と同様にして光ファイバ2の他端の照
度を測定した。
【0043】実施例1〜6について、測定した照度を、
その時の時刻、及び設置場所照度と共に(表1)に示し
た。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明に係る太陽光集光装置によると、
略ドーム状に複数設けて集光器を構成する集光レンズま
たはウィンストンコーン型ミラーなどの集光手段が、移
動する太陽に順次対応して光ファイバの受光面に太陽光
を集光するものであり、このとき、光ファイバは受光角
が大きいので、光ファイバに広角に集光された光も伝送
ロス無くできる。このように、本発明の太陽光集光装置
は、太陽を追尾することなく集光することができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る太陽光集光装置を示
す概略断面図である。
【図2】同上実施形態における集光器を示す斜視図であ
る。
【図3】同上実施形態における太陽光の集光方法を示す
説明図である。
【図4】同上実施形態において、凸レンズの外側に凹レ
ンズを設けた場合を示す概略断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る太陽光集光装置を
示す概略断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係る太陽光集光
装置を示す概略断面図である。
【図7】ウィンストンコーン型ミラーの設計方法を示す
説明図である。
【図8】本発明のさらに他の実施形態に係る太陽光集光
装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 凸レンズ 2 光ファイバ 3 ウィンストンコーン型ミラー 4 凹レンズ 10 集光器 11 集光器 12 集光器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】(実施例1)直径10cmの凸レンズ1
を、図1に示す実施形態のように、東西方向に15°ず
つ傾けながら7列、南北方向に12.5°ずつ傾けなが
ら5列になるように配列し、凸レンズ1を略ドーム状に
有する集光部10を形成した。集光部10における凸レ
ンズ1は、その中心軸が一点で交差しており、この交差
位置に、121本の光ファイバ2の束をその一端面を受
光面としてセットした。この光ファイバ2としては、ア
クリル製プラスチックからなる直径3mmのコアの周囲
に直径3mmのシリカエアロゲルペレットをクラッド材
として付着させクラッド層を形成したものを使用した。
そして、上記集光器10を南向きに水平方向から35°
傾斜させて設置し、光ファイバ2の他端の照度を照度計
(横河インスツルメンツ(株)製、型番510−02)
を用いて測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 健治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカの多孔質骨格からなるシリカエア
    ロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との複合
    相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体に備
    えて構成される光ファイバを用いて、該光ファイバの一
    端を受光面として中央部に設置し、且つ上記光ファイバ
    の受光面の天上に、複数の集光レンズを順次傾斜させて
    略ドーム状に配置した集光器を設置して、該集光器にお
    けるいずれかの集光レンズが、日周運動及び年周運動に
    より移動する太陽に対応して上記光ファイバの受光面上
    に焦点を形成するようにしたことを特徴とする太陽光集
    光装置。
  2. 【請求項2】 シリカの多孔質骨格からなるシリカエア
    ロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との複合
    相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体に備
    えて構成される光ファイバを用いて、複数の該光ファイ
    バの一端を受光面として中央部から放射状に配列し、且
    つ各光ファイバに対しその受光面に出射側開口部を一致
    させ且つ入射側開口部を外向きに開口させてウィンスト
    ンコーン型ミラーを略ドーム状に配置したことを特徴と
    する太陽光集光装置。
  3. 【請求項3】 シリカの多孔質骨格からなるシリカエア
    ロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との複合
    相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体に備
    えて構成される光ファイバを用いて、複数の該光ファイ
    バの一端を受光面として中央部から放射状に配列し、各
    光ファイバに対しその受光面に出射側開口部を一致させ
    且つ入射側開口部を外向きに開口させてウィンストンコ
    ーン型ミラーを略ドーム状に配置し、さらにその外側
    に、各ウィンストンコーン型ミラーに各々対応する複数
    の集光レンズを順次傾斜させて略ドーム状に配置した集
    光器を設置して、該集光器における集光レンズの焦点
    が、上記ウィンストンコーン型ミラーの入射側開口部付
    近に形成されるようにしたことを特徴とする太陽光集光
    装置。
  4. 【請求項4】 上記集光レンズが凸レンズであることを
    特徴とする請求項1又は請求項3記載の太陽光集光装
    置。
  5. 【請求項5】 上記凸レンズの外側に凹レンズが配置さ
    れていることを特徴とする請求項4記載の太陽光集光装
    置。
  6. 【請求項6】 内面鏡面であり且つ断面形状がウィンス
    トンコーン状の環状集光溝を頂部から周辺部にかけて順
    次設けて略ドーム状の集光器を構成し、シリカの多孔質
    骨格からなるシリカエアロゲルの単独相又は該シリカエ
    アロゲルと空隙との複合相から形成されたクラッド層を
    コアの外周面に一体に備えて構成される光ファイバを用
    いて、複数の該光ファイバの一端を受光面として上記集
    光器の集光溝底部に開口する出射側開口部に設けたこと
    を特徴とする太陽光集光装置。
  7. 【請求項7】 頂部に凸レンズを設けるとともに断面形
    状が凸レンズ型の環状レンズを上記凸レンズと中心にし
    てその周囲に周辺部にかけて順次設けて略ドーム状の集
    光器を構成し、シリカの多孔質骨格からなるシリカエア
    ロゲルの単独相又は該シリカエアロゲルと空隙との複合
    相から形成されたクラッド層をコアの外周面に一体に備
    えて構成される光ファイバを用いて、該光ファイバの一
    端を受光面として上記集光器の下方中央部に設置して、
    日周運動及び年周運動により移動する太陽に対応して上
    記集光器の凸レンズ又は環状レンズのいずれかの焦点が
    順次上記光ファイバの受光面上に形成されるようにした
    ことを特徴とする太陽光集光装置。
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