JPH1068817A - 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
偏光板およびそれを用いた液晶表示装置Info
- Publication number
- JPH1068817A JPH1068817A JP8225522A JP22552296A JPH1068817A JP H1068817 A JPH1068817 A JP H1068817A JP 8225522 A JP8225522 A JP 8225522A JP 22552296 A JP22552296 A JP 22552296A JP H1068817 A JPH1068817 A JP H1068817A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- polarizing
- liquid crystal
- polarizing plate
- light transmittance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
Abstract
ら見た際の視野角依存性の問題の改善に有効な偏光板を
提供する。 【解決手段】偏光フィルム1の少なくとも片面に、接着
剤層2を介して保護フィルム3が貼着された偏光板4で
ある。そして、上記偏光板4を2枚用い、これをガラス
板の両面に、上記偏光板4の光軸が互いに直交するよう
貼着して光透過率を測定したとき、その測定値が下記の
特性(X)を満たすものである。 (X)ガラス板の両面に上記偏光板4を貼着してなる積
層体の垂直方向の光透過率(T0)と、上記積層体の法
線から60°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T
60/T0)が、10000以下。
Description
機械類の計器類等の液晶表示装置に用いられる液晶表示
素子の視認性の改善、特に垂直方向以外の上下左右方向
から見た際の視認性の改善に有効な偏光板およびそれを
用いた液晶表示装置に関するものである。
プロ、自動車や機械類の計器類等に液晶表示装置が用い
られ、これに伴い偏光板の需要も増大している。偏光板
は一般に偏光能を有する偏光フィルムの両面あるいは片
面に、接着剤層を介して保護フィルムを形成させたもの
である。現在、知られている代表的なポリビニルアルコ
ール(以下「PVA」と略す)系偏光フィルムとして
は、PVA系フィルムにヨウ素を染色させたものや、二
色性染料を染色させたもの等がある。これらはPVAの
水溶液を製膜し、これを一軸延伸させてヨウ素染色する
か、あるいはヨウ素染色した後一軸延伸してから、好ま
しくはホウ素化合物で耐久化処理を行ったものが用いら
れている。また、上記保護フィルムとしては、酢酸セル
ロース系フィルムが表面保護フィルムとして光学的透明
性、無配向性等に優れているため汎用されている。
来の偏光板を用いた液晶表示装置にあっては、液晶表示
素子の垂直方向以外の上下左右方向から見た際の視認性
が劣るいわゆる視野角依存性が大きな問題となってい
る。
もので、液晶表示素子の垂直方向以外の上下左右方向か
ら見た際の視野角依存性の問題の改善に有効な偏光板お
よびそれを用いた液晶表示装置の提供をその目的とす
る。
めに、本発明は、偏光フィルムの少なくとも片面に、接
着剤層を介して保護フィルムが貼着された偏光板であっ
て、この偏光板を2枚用い、これをガラス板の両面に、
上記偏光板の光軸が互いに直交するよう貼着して光透過
率を測定したとき、その測定値が下記の特性(X)を満
たす偏光板を第1の要旨とする。 (X)ガラス板の両面に上記偏光板を貼着してなる積層
体の垂直方向の光透過率(T0)と、上記積層体の法線
から60°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T6
0/T0)が、10000以下。
剤層を介して上記偏光板が貼着された液晶表示装置を第
2の要旨とする。
垂直方向以外の上下左右方向から見た際の視認性の改
善、すなわち視野角依存性の問題について鋭意研究を重
ねた。その結果、上記偏光板を2枚用い、これをガラス
板の両面に、上記偏光板の光軸が互いに直交するよう貼
着してなる積層体の光透過率に注目し、この光透過率
が、上記視野角依存性と密接に関係するという知見を得
た。そして、さらに研究を重ねた結果、上記積層体の垂
直方向の光透過率(T0)と、上記積層体の法線から6
0°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T60/T
0)が、10000以下であれば、液晶表示素子の垂直
方向以外の上下左右方向から見た際の視認性が向上し、
視野角依存性の問題を改善できることを見いだし本発明
に到達した。
の光透過率(T0)および上記積層体の法線から60°
傾斜方向の光透過率(T60)は、大塚電子社製の光学
測定装置RETS2000を用いて測定することができ
る。
しく説明する。
うに、偏光フィルム1の片面に接着剤層2を介して、保
護フィルム3が積層形成されたものである。図におい
て、4は偏光板である。
れるものではないが、PVA系フィルム、エチレンビニ
ルアルコール系フィルム、セルロース系フィルム、ポリ
カーボネート系フィルム等があげられ、なかでも、PV
A系フィルムが好適である。
ポリ酢酸ビニルをケン化して製造されるが、本発明では
必ずしもこれに限定されるものではなく、少量の不飽和
カルボン酸(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含
む)、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホ
ン酸塩等、酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有してい
てもよい。PVAにおける平均ケン化度は85〜100
モル%、好ましくは98〜100モル%が実用的であ
る。また、本発明のPVAの平均重合度としては任意の
ものが使用可能であるが、1500〜5000、好まし
くは2600〜5000、より好ましくは3000〜5
000が有利である。
定されるものではなく、例えば、PVA系樹脂(アセト
アセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシア
ルキレン基等により変性されたPVAを含む)、ホウ素
化合物等の水溶液が適宜採用されるが、なかでもPVA
系樹脂、特にPVAの水溶液が好ましい。このPVAに
ついては、平均重合度500〜4000、好ましくは1
500〜3000、ケン化度90.0〜99.9モル
%、好ましくは95.0〜99.9モル%のPVAが好
適に用いられる。さらに、水溶液の濃度は0.1〜15
重量%、特に1〜10重量%が好ましい。
来から知られているセルロースアセテート系フィルム、
アクリル系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィル
ム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリカーボネート
系フィルム、ポリエーテルエーテルケトン系フィルム、
ポリスルホン系フィルム等があげられるが、なかでも、
二酢酸セルロースや三酢酸セルロースフィルム(TA
C)等のセルロースアセテート系フィルムが好適であ
る。
えば、図2に示すように、液晶セル6の片面に、粘着剤
層5を介して上記偏光板4の保護フィルム3面が貼着さ
れたものがあげられる。または、図3に示すように、液
晶セル6の両面に粘着剤層5を介して、上記偏光板4の
保護フィルム3面がそれぞれ貼着されたものがあげられ
る。なお、偏光板4を液晶セル6の両面に貼着する際に
は、偏光板4の光軸が互いに直交するように設定するの
が大半であるが、直交よりずれても差し支えない。
を有するものであれば特に限定はなく、例えば、ポリビ
ニルエーテル系、ゴム系等の材料があげられるが、特
に、アクリル酸エステルと、α−モノオレフィンカルボ
ン酸との共重合物(アクリロニトリル、酢酸ビニル、ス
チロール等のビニル単量体を添加したものも含む)を主
体とするものが、上記偏光フィルム1の偏光特性を阻害
することがないという点で好適である。上記アクリル酸
エステルとしては、例えば、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル等があげられる。また、上記α−モノオレフィ
ンカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸、メタクリン酸、クロトン酸等があげら
れる。
ものではなく、従来公知のものがあげられる。例えば、
TN型、STN型、TFT型、透過型、反透過型、反射
型等の液晶セルがあげられる。
装置の製法について具体的に説明する。まず、偏光板4
の製法について説明する。
溶媒に溶解した原液を流延製膜した後、延伸、染色、ホ
ウ素化合物処理を施すことにより得られる。
ては、例えば、水はもちろん、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、N−メチルピロリドン、グリセリン、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコー
ルや、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のア
ミン類等の溶媒が用いられる。これらは単独であるいは
二種以上併せて用いられる。上記溶媒中には、例えば、
5〜30重量%の少量の水を含有させても差し支えな
い。また、原液中のPVAの濃度としては、5〜20重
量%が実用的である。
く、例えば、キャスト法、押出法等の任意の方法があげ
られる。具体的には、乾・湿式製膜法により、すなわ
ち、上記原液を口金スリットから一旦空気中、または窒
素、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気中に吐出し、
ついで凝固浴中に導くことにより未延伸フィルムが得ら
れる。なお、口金から吐出された製膜原液を、一旦ロー
ラーやベルトコンベアー等の上で一部乾燥した後、凝固
浴中に導入しても差し支えない。また、PVAの原液を
凝固浴中に導入してフィルム化するいわゆるゲル製膜法
等も実施可能である。
VAの溶媒と混和性を有するものであれば特に限定はな
く、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール等のアルコール類や、アセトン、ベンゼン、
トルエン等があげられる。
未延伸フィルムは、延伸、染色、ホウ素化合物処理が施
される。この場合、延伸、染色、ホウ素化合物処理は別
々に行っても、同時に行ってもよい。例えば、上記PV
A未延伸フィルムを延伸してヨウ素または二色性染料の
水溶液に浸漬し染色するか、または延伸と染色を同時に
行うか、あるいはヨウ素または二色性染料により染色し
て延伸する等した後、ホウ素化合物処理する方法があげ
られる。また、染色した後ホウ素化合物の溶液中で延伸
する方法等もあり、適宜選択して用いることができる。
本発明においては、染色、ホウ素化合物処理工程の少な
くとも一方の工程中に延伸を実施することが好ましい。
ましくは4.5〜7倍延伸することが好ましい。この
際、前記と直角方向にも若干の延伸(軸方向の収縮を防
止する程度あるいはそれ以上の延伸)を行っても差し支
えない。延伸時の温度条件は40〜130℃から選ぶの
が好ましい。さらに、上記延伸倍率は最終的に上記の範
囲に設定されれば良く、延伸操作は一段階のみならず、
製造工程の任意の範囲の段階に実施すれば良い。
20μm以下になるよう行うのが好ましく、特に好まし
くは、15〜20μmである。すなわち、上記膜厚が2
0μmを超えると、上記積層体の光透過率の比(T60
/T0)を10000以下に設定するのが困難となり、
視野角依存性の問題を解消することができなくなるから
である。
ては、その膜厚は30〜100μm、好ましくは50〜
90μmが必要である。すなわち、30μm未満では延
伸不能となり、逆に、100μmを超えると、膜厚精度
が低下し不適当となるからである。
ヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液を接触させることによ
って行われる。この場合、ヨウ素の濃度は0.1〜2g
/l、ヨウ化カリウムの濃度は10〜50g/l、ヨウ
素とヨウ化カリウムの重量比は、ヨウ素/ヨウ化カリウ
ム=20〜100が適当である。また、染色時間は30
〜500秒程度が実用的であり、処理浴の温度は5〜5
0℃が好ましい。なお、水溶液以外に水と相溶性のある
有機溶媒を少量含有させても差し支えない。接触手段と
しては、浸漬、塗布、噴霧等の任意の手段が適用でき
る。
化合物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ
酸、ホウ砂が実用的である。ホウ素化合物は水溶液また
は水−有機溶媒混合液の形で濃度0.5〜2モル/l程
度で用いられ、液中には少量のヨウ化カリウムを共存さ
せるのが実用上好ましい。ヨウ化カリウムの濃度は30
g/l以上が好ましく、特に好ましくは30〜70g/
lである。すなわち、ヨウ化カリウムの濃度が30g/
l未満であれば、上記積層体の光透過率の比(T60/
T0)を10000以下に設定するのが困難となり、視
野角依存性の問題を解消することができなくなるからで
ある。処理法は浸漬法が好ましいが、もちろん塗布法、
噴霧法も実施可能である。処理時の温度は40〜70℃
程度、処理時間は5〜20分程度が好ましく、また必要
に応じて処理中に延伸操作を行っても良い。
ルム1面あるいは保護フィルム3面上に、上記接着剤層
2形成材料を塗布する。この場合、上記接着剤層2形成
材料は、偏光フィルム1面または保護フィルム3面上に
均一な膜を形成するように塗布されるのが有利であり、
塗布に際しては、乾燥後の厚みが0.01〜10μm、
好ましくは0.05〜5μmとなるようにするのが実用
的である。すなわち、0.01μm未満では接着力が不
充分であり、逆に、10μmを超える場合は、使用量の
割には効果は増加せず、また外観が悪化し、実用的でな
いからである。塗布操作は必ずしもロール等を用いる塗
布手段に限定されるものではなく、噴霧法、浸漬法等の
手段が適用可能である。また、上記保護フィルム3の表
面をアルカリでケン化処理したり、プラズマ処理、グロ
ー放電処理、コロナ放電処理、高周波処理、電子線処理
等を行うと、さらに効果的である。
片面に、上記接着剤層2形成材料を塗布し、保護フィル
ム3を貼り合わせた後、40〜100℃、好ましくは5
5〜90℃で、1〜20分間、好ましくは1〜15分間
熱処理を行うことにより、偏光フィルム1面と保護フィ
ルム3面が強固に接着した偏光板4が得られる。また、
保護フィルム3面上に上記接着剤層2形成材料を塗布
し、偏光フィルム1と貼り合わせて偏光板4を作製して
も差し支えない。このようにして、図1に示すような偏
光板4を得ることができる。なお、図1においては、偏
光フィルム1の片面のみに、接着剤層2を介して保護フ
ィルム3が貼着された偏光板4を示したが、上記と同様
の方法で、偏光フィルム1の両面に、接着剤層2を介し
て保護フィルム3を形成することも可能である。
は、偏光フィルム1の厚みは50〜300μmが好まし
く、特に好ましくは100〜200μmである。また、
上記接着剤層2の厚みは、0.01〜10μmが好まし
く、特に好ましくは0.05〜5μmである。さらに上
記保護フィルム3の厚みは、10〜200μmが好まし
く、特に好ましくは30〜150μmである。
いて説明する。まず、図2に示す液晶表示装置について
述べる。この液晶表示装置は、液晶セル6の片面に、上
記粘着剤層5を介して偏光板4を貼着することにより得
られる。
述べる。この液晶表示装置は、液晶セル6の両面に、上
記偏光板4の光軸が互いに直交するようそれぞれ貼着す
ることにより得られる。
装置は、粘着剤層5の厚みは、1〜100μmが好まし
く、特に好ましくは5〜50μmである。さらに上記液
晶セル6の厚みは、通常、0.5〜5mm程度である。
置の具体例として、図4に示すカラーSTN液晶表示モ
ジュールがあげられる。図において、13は液晶セルで
あり、この液晶セル13は、液晶10の両面に透明電極
11,12がそれぞれ貼着された構成からなる。そし
て、上記液晶セル13の両面には、偏光板4の光軸が互
いに直交するよう、ガラス基板14,15を介してそれ
ぞれ貼着されている。なお、上記液晶セル13を中心
に、バックライトと反対側の透明電極11とガラス基板
14の間には、カラーフィルター16が介在されてい
る。
特性(X)を満足することが必要である。すなわち、上
記偏光板4を2枚用い、これをガラス板の両面に、上記
偏光板4の光軸が互いに直交するよう貼着して光透過率
を測定したとき、その測定値が下記の特性(X)を満た
すことが必要である。 (X)ガラス板の両面に上記偏光板4を貼着してなる積
層体の垂直方向の光透過率(T0)と、上記積層体の法
線から60°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T
60/T0)が、10000以下。
ラス板としては、液晶セル構成用として一般に用いられ
る白板ガラスがあげられ、その厚みは通常1.1mm程
度、またその透過率は99.5%程度のものが好適に使
用される。
の貼着は、上記粘着剤層5と同様の形成材料、方法等に
より行われる。
60/T0)は10000以下であることが必要である
が、好ましくは、1〜5000、特に好ましくは、1〜
1000である。すなわち、上記T60/T0が100
00を超えると、液晶表示品位が著しく低下するからで
ある。
は、0.001〜30が好ましく、特に好ましくは、
0.001〜10である。また、上記T60/T0にお
けるT0としては、0.001〜1が好ましく、特に好
ましくは、0.001〜0.1である。
0/T0)を10000以下に設定する方法としては、
例えば、上記偏光フィルム1の製法において述べたよう
に、PVAにヨウ素を吸着させた後、濃度30g/l以
上のヨウ化カリウムとホウ酸とを含有する溶液で処理す
るとともに、厚み20μm以下に延伸する方法があげら
れる。さらには、保護フィルム(TAC)の弾性率等を
コントロールする方法等もあげられる。
は、偏光フィルム1と保護フィルム3との接着性に優れ
るため、耐久性が向上し、高温、高湿状態で長期間放置
してもその偏光性が低下しないという特性を持ち、この
ような特性を利用して液晶表示装置の用途に用いられ、
特に車両用途、各種工業計器類、家庭用電化製品の表示
等に有用である。
明する。
5モル%のPVAを水に溶解し、5.0重量%の溶液を
得た。この溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム
上に流延した後乾燥して、厚み50μmの原反フィルム
を得た。この原反フィルムを10cm幅に切断してチャ
ックに装着した後、ヨウ素0.2g/l、ヨウ化カリウ
ム60g/lよりなる水溶液に30℃にて240秒間浸
漬し、ついでホウ酸40g/l、ヨウ化カリウム30g
/lの組成の水溶液に浸漬するとともに、同時に6.0
倍に一軸延伸しつつ5分間にわたってホウ酸処理を行
い、厚み20μmのPVAフィルムを作製した。つぎ
に、これを水洗し、風乾で24時間乾燥を行って偏光フ
ィルムを得た。つぎに、この偏光フィルムの両面に、P
VA系接着剤を介して、寸法変化0.20%のTACフ
ィルムを積層して偏光板を得た。そして、粘着剤とし
て、ブチルアクリレート(BA)とアクリル酸(AA
c)とを主成分とし〔BA:AAc=90:10(重量
比)〕、イソシアネート化合物で架橋したものを準備
し、この粘着剤を上記偏光板の片面に塗布して厚み25
μmの粘着剤層を形成し、粘着剤層付偏光板(以下「光
学積層体」という)を得た。
つぎのようにして求められる。
ルムを25×180mm(長辺、MD)の大きさに切り
出し、これを100℃で150時間放置した後、TAC
フィルムのMD方向(縦方向)の寸法変化率を測定し
た。
ヨウ化カリウムの濃度および延伸後の膜厚を、後記の表
1および表2に示すようにそれぞれ変えた。また、実施
例7では、TACフィルムの寸法変化を0.18%とし
た。それ以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得
た。
よび比較例1〜5品の光学積層体を用いて、下記の基準
に従い、光透過率の比(T60/T0)および液晶表示
素子の視認性について比較評価を行った。これらの結果
を、後記の表1および表2に併せて示す。
上記光学積層体を2枚準備するとともに、ガラス板を1
枚準備した。つぎに、上記ガラス板の両面に、上記光積
層体の粘着剤層側をそれぞれ貼着して積層体を作製し
た。この場合、2枚の光学積層体の偏光板の光軸が互い
に直交するよう貼着した。そして、先に述べたように、
大塚電子社製の光学測定装置RETS2000を用い
て、上記積層体の垂直方向の光透過率(T0)と、上記
積層体の法線から60°傾斜方向の光透過率(T60)
をそれぞれ測定し、T60/T0を求めた。
(10.4インチサイズ、TFTタイプ、画素数VG
A)の両面に、上記光学積層体を貼着して液晶表示装置
を作製し、これを垂直方向および上下左右方向からの見
た時の液晶表示素子の見やすさを10人のパネラーによ
り評価した。その結果は、良好と判断した人が5人以上
の場合を○、良好と判断した人が5人未満の場合を×と
して表示した。
〜7品の光学積層体を用いた場合には、比較例1〜5品
の光学積層体を用いた場合に比べて、液晶表示素子の視
認性が優れていることがわかる。このことから、光透過
率の比(T60/T0)が10000以下であれば、液
晶表示素子の視認性が優れることがわかる。
フィルムの少なくとも片面に、接着剤層を介して保護フ
ィルムが貼着された偏光板であって、この偏光板を2枚
用い、これをガラス板の両面に、上記偏光板の光軸が互
いに直交するよう貼着して光透過率を測定したとき、そ
の測定値が上記特性(X)を満たすものである。このた
め、液晶表示素子の垂直方向以外の上下左右方向から見
た際の視認性が向上する。したがって、この偏光板を貼
着して得られる液晶表示装置は、液晶表示素子の垂直方
向以外の上下左右方向から見た際の視認性が向上し、そ
の結果、視野角依存性の問題を改善できる。
ポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ化カリウム濃
度が特定の溶液で処理するともに、特定の厚みに延伸す
ることにより、上記特性(X)を満たす偏光板が得られ
る。
る。
である。
である。
欠断面斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 偏光フィルムの少なくとも片面に、接着
剤層を介して保護フィルムが貼着された偏光板であっ
て、この偏光板を2枚用い、これをガラス板の両面に、
上記偏光板の光軸が互いに直交するよう貼着して光透過
率を測定したとき、その測定値が下記の特性(X)を満
たすことを特徴とする偏光板。 (X)ガラス板の両面に上記偏光板を貼着してなる積層
体の垂直方向の光透過率(T0)と、上記積層体の法線
から60°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T6
0/T0)が、10000以下。 - 【請求項2】 上記偏光フィルムが、ヨウ素を吸着させ
たポリビニルアルコール系フィルムを、濃度30g/l
以上のヨウ化カリウムとホウ酸とを含有する溶液で処理
するとともに、厚み20μm以下に延伸してなるもので
ある請求項1記載の偏光板。 - 【請求項3】 液晶セルの少なくとも片面に、粘着剤層
を介して請求項1または2記載の偏光板が貼着された液
晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22552296A JP3878693B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22552296A JP3878693B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1068817A true JPH1068817A (ja) | 1998-03-10 |
JP3878693B2 JP3878693B2 (ja) | 2007-02-07 |
Family
ID=16830631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22552296A Expired - Lifetime JP3878693B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3878693B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002174727A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-21 | Nitto Denko Corp | 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置 |
JP2002228835A (ja) * | 2001-01-30 | 2002-08-14 | Nitto Denko Corp | 偏光子とその製造方法及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置 |
JP2002236214A (ja) * | 2001-02-08 | 2002-08-23 | Nitto Denko Corp | 偏光フィルム及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置 |
JP2002333522A (ja) * | 2001-05-07 | 2002-11-22 | Nitto Denko Corp | 偏光フィルム、偏光板及びそれを用いた液晶表示装置 |
JP2007328327A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-12-20 | Fujifilm Corp | 偏光板および液晶表示装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111522090A (zh) * | 2020-05-22 | 2020-08-11 | 李明伟 | 一种多层偏振光增亮膜及其制备方法、生产装置 |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP22552296A patent/JP3878693B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002174727A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-21 | Nitto Denko Corp | 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置 |
JP2002228835A (ja) * | 2001-01-30 | 2002-08-14 | Nitto Denko Corp | 偏光子とその製造方法及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置 |
JP2002236214A (ja) * | 2001-02-08 | 2002-08-23 | Nitto Denko Corp | 偏光フィルム及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置 |
JP2002333522A (ja) * | 2001-05-07 | 2002-11-22 | Nitto Denko Corp | 偏光フィルム、偏光板及びそれを用いた液晶表示装置 |
JP2007328327A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-12-20 | Fujifilm Corp | 偏光板および液晶表示装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3878693B2 (ja) | 2007-02-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4901978B2 (ja) | 延伸フィルム、偏光性延伸フィルムおよび偏光板の製造方法 | |
JP5232403B2 (ja) | 光学積層フィルム、及び長尺光学積層フィルムの製造方法、及び液晶表示装置 | |
JP2003043257A (ja) | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルム | |
JP5860449B2 (ja) | 偏光膜および偏光膜の製造方法 | |
JP3979688B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
JP2010276815A (ja) | 偏光子の製造方法、それによって製造される偏光子、偏光板、及び画像表示装置 | |
JPWO2014024712A1 (ja) | 積層体、偏光フィルムおよび偏光フィルムの製造方法 | |
JP2010054824A (ja) | 偏光板およびその製造方法 | |
CN110520770B (zh) | 偏光板、图像显示装置及该图像显示装置的制造方法 | |
JP3269002B2 (ja) | 偏光フィルムの製造法 | |
JP2001343522A (ja) | 偏光フィルム及びその製造方法 | |
JP2015165327A (ja) | 偏光膜および偏光膜の製造方法 | |
JP2012032834A (ja) | 延伸フィルム、偏光性延伸フィルムおよびそれらの製造方法 | |
JPH1068817A (ja) | 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置 | |
JP3960901B2 (ja) | ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 | |
JPH0894834A (ja) | 偏光子 | |
JP3602555B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JPH1068819A (ja) | 光学積層体およびそれを用いた液晶表示装置 | |
JP2003139952A (ja) | 偏光板 | |
JPH1068818A (ja) | 光学積層体およびそれを用いた液晶表示装置 | |
CN109917506B (zh) | 偏振膜 | |
JP4378739B2 (ja) | 偏光板の製造法 | |
JP3264816B2 (ja) | 偏光板 | |
JPH09184915A (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
JP5956276B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050713 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050726 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050915 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060516 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060718 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060922 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061024 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061106 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091110 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091110 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091110 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101110 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111110 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111110 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111110 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121110 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121110 Year of fee payment: 6 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121110 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121110 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131110 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |